講談;赤穂義士銘々傳「吉良邸討入」(八)

AI summary (β)
細川邸では、年寄りと若い人を別々の座敷に入れ、火は金網で保護されていました。吉田と堀部という年寄り同士が一緒に寝ており、吉田が夢の中で気合をかけると堀部が目を覚ますことがありました。吉田が夢で戦っている最中に気合をかけることが多く、堀部はそれに困っていました。ある夜、吉田が夢の中で相手を真っ二つにした瞬間に目が覚め、堀部の頭にぶつかってしまいました。堀部の隣で寝るのを嫌がる者もいました。十四日の夜は月が明るく、雪が残る庭が昼のように明るかったです。
pid
1325949
note
商品番号 : AK-816B, デジタル変換後ノイズ除去 : 無, 講談
genre
講談
creators
一龍斎 貞山
duration
205
persName
一龍斎 貞山
publisher
コロムビア(NHK)
細川邸では、二間、神の座敷へ年寄りを入れ、下の座敷へ若い人を入れ、 中の空紙は開けておこうと閉めようと随意にさせ、 大きな柴地にはたくさん火は起こしてありますが、 金網がかかっていて、この火はいじることのできぬように、 もちろん柴地などはつけてなかったそうですが、 吉田中座へもんと堀部矢部へと年寄り同士仲もよく、 伏せるときは床を並べて枕をくっつけるようにして寝るのは、 寝ていて話をするに年寄り同士耳の関係からか、 くっついて寝ていたんですね。 吉田が眠ると、 えいっ! 堀部、堀部! ん?今の気合は何だ? 気合をかけたか? 俺は眠ってたが今のえいという気合で目が覚めた。 そうか、俺は寝るとは十四日よ、 吉田庭園に助人と切り合う夢をきっと見る。 今もその夢を見ていたからおそらく夢でかけたる気合であろう。 そうか、吉田が眠ると、 えいっ! あぁ堀部、困るな俺はうとうとうとするとは 起伝のえいえいとかける気合で目が覚めて。 俺も知っててかけるでない寝ていて夢で夢中でかける気合だ。 起こしてくれるな、起こされると眠くて困るから。 それはこちらのいうことではないか。 慣れたと見えてな、 二番目あたりには気合がかかっても起こさずに吉田が寝ていましたな。 その次に、えいっ! かっ! 吉田の頭に原稿が、 い、痛い、痛い、堀部、堀部、夢だ、いや夢でない。 今夜のは一つぽかと来たぞ。 あぁそうか。 いつもは大抵切り合ってるとこで起こされる。 今夜は相手を気持ちよく真っ二つにしたとこで起こされた。 それは俺の頭だ。 誰か代わって寝てくれと言うても堀部の隣は嫌だと誰も寝なかったということが。 原録解挙録に筆取りし福本日南先生も書かれてますが、 しっかりした人は寝ていても確かなものですわ。 ま、それは後のこと。 助人の頭小林平八郎は非番。 にわかに上がる屋敷の者ごと、 さてはと支度を成して、 戸の隙間から外を見れば、 十四日の夜は良い月夜です。 お昼頃に雪は止んで日本晴れ。 屋根や庭に残っておる雪へ月が射すので昼のよう、 あこう老子の中に半球を持ってる者が見えました。