落語 からし醫者(二)
- AI summary (β)
- この文章は、医者の家に訪れた男と書生(医者の弟子)とのやり取りを描いています。男は医者に会おうとしますが、書生との会話がかみ合わず、混乱したやり取りが続きます。書生は男に対して医者が奥で手紙を書いていると伝え、しばらく待つように言います。最終的に医者が登場し、男に対して「病人はお前か?」と尋ねる場面で終わります。全体的に、コミカルで混乱した会話が特徴的な内容です。
- pid
- 2914824
- note
- 商品番号 : 2922_672, デジタル変換後ノイズ除去 : なし, 落語
- genre
- 落語
- creators
- 桂 春團治
- duration
- 197
- persName
- 桂 春團治
- publisher
- テイチク
大体もう医者のお家は決まったるもんでございます。
右の男が入り口行きまするちょうど、
書生が筋にもたれまして聞いてわからん、教えてもってわからん、
障害わからんたら学問する。
手には地づけたらいうもん所持して前へややこしほんおいてな。
それ、それおのれ、それおのれ、これくそだれめ。
だいぶんその無覚悟ほんよんもんねこれな。
それ、大は小をかなうといえども、
飛行機は扇風機にならん。
なま扇風機ならしまへんけど。
それ、小学特本町の市、
およそ地球上の人種はいつつに分かれたり、
アジア人種、ヨーロッパ人種、
アサネボ人種、
スケベー人種、
デレスケ人種これなり、
泥棒人種は蝶液人種のうちなり、
なんじ芸妓界を好むや。
芸妓界を好むといえども、
及ばず女郎界をすべし。
女郎界をするといえども、
酒魚はとらず。
なにやって酒魚はとらざるや。
朝の感情がのぼるのがおそるのがいえなり。
ああ、そら無理もない。
よくないな本読めたもんです。
どんな学者でもこんな本読まらしまへんさかい。
アホ目は入口に立てやがって。
え、ごめんおん、ごめんおん、
はい、どーり。
いや、こーり。
なん、お前は?
まちまち。
なにをよん。
おもしろい話だぜよ。
どうぞこっち行くどうぞこっち。
入口に立てんぞこっち。
おけ。
あの、あんさんここの先生でんか。
いや、わやここの書生じゃが。
ああ、なるほど。書籍いっとんか。
おかしげなおい。書籍いっとんかとはどうや。
わやここの書生じゃ。
ああ、なるほどな。
なあ、書さん。
書さんてらん。
なんじゃらん。
ああ、先生。おたけにけつかるか。
ああな、ふげたろたしてね。けつかるか。
先生は在宿じゃ。
ああ、しょうじのあり。
どこの在宿や。
いや、在宿とは宿にいられる。
ああ、はたごやに。
なにをよん。
奥にいられるが。
ああ、やまのか。
な、なんやのこのやなると。
いい、うちで書面をしたためでござる。
ああ、りんびょうのかげんやな。
なにが、先生奥で書面をしたんでござる。
なにをよん。
奥で先生は手紙を書いてござる。
手紙書いてござる。
なまえきな。
なんのなまえきなこと。
おまはんが来たちうことを先生に奥に伝えたげましょうかい。
何です。
いや、おまはんが来たちうことを先生に奥に伝えたげましょうかい。
ああ、そうでますかい。
おかしげなものやしな。
先生に奥に伝えるあいだしばらくまたんし。
はい、おしゃらんし。
やかんし。
わわゆうて奥に伝えますと奥から先生でといな。
手にたばこもんさげて。
おしろいそりかえて。
おしろいそりかえて。
病人というのはお前か?
いや、医者と言ったらキレイんか?
何を言うねん。
さあ、こっち。