講演:産業の発展と実業教育
- AI summary (β)
- 我が国の産業発展は目覚ましく、世界市場を圧倒する勢いを見せています。この発展の背景には、過去50年間の実業教育が大きく寄与していることが重要です。現在、国は非常時にあり、さらなる産業発展と世界経済戦への備えが必要です。国土が狭く天然資源が乏しいため、特筆優位の地位を築き、学術の応用と経営の合理化を図ることが求められます。国民の約8割が実業に従事している現状を踏まえ、実業教育の重要性を認識し、その普及と発展に努めることが必要です。実業教育に従う者は研鑽を重ね、実際に即した実行を心がけるべきであり、社会全体も実業教育への関心を深め、協力することが望まれます。
- pid
- 3571301
- date
- 1934-10
- note
- 商品番号 : 33263, デジタル変換後ノイズ除去 : 無, 講演
- year
- 1934
- genre
- 講義、講演、演説
- creators
- 松田 源治[文部大臣]
- duration
- 156
- persName
- 松田 源治
- publisher
- コロムビア(戦前)
近時、我が国産業の発達はまことに目覚ましいものがありまして、ほとんど世界の市場を圧倒するの勢いを示し、
欧米先進諸国も等しく驚きの眼を見張ると同時に非常なる脅威を感じて、もっぱらその対策に不信心とあるの現状であります。
しかしこうしてこの躍進をとぐるに至った原因が2、3にしてとどまらないのでありますが、
特に我が実業教育が過去50年間に行く他の人材を産業界に送り、
今日の発展に寄与したる偉大なる功績のあったことは見逃すことのできない事実であります。
しかし今や我が国は非常時に再開し諸事事ごとく緊張を要するのとき、一層産業の発達を促して来るべき世界経済戦に備え、
国運竜象の基礎を確立することは最も喫緊の要務なりと信ずるのであります。
しかるに我が国は国土共愛にして天然資源に乏しいのでありますから、もっぱら特筆優位の地を養成し、
学術の応用を巧みにし経営の合理化を図り、もってこれを補うことは今後における我が国産業発達の根源でありまして、
実業教育の重要なる要が実に個々に損するのであります。
しかも国民の約8割は農、工、商その他の実業に従事している事実に考えますと、
一般世人をして実業教育の重要なる要を認識ししめ、その普及発達を図ることの必要を痛感せざるを得ないのであります。
個々においてか実業教育に従う者は、今後一層の研鑽を加え指定の人格向上に思いを致し、
いたずらに学理の末になぐむことなく実際に即して実行を挙げられることに努められ、
一般社会はさらに認識を新たにして実業教育に対する関心を深め、
その普及発達のために一層協力せられることを絶望してやまない次第であります。