演説:普通選挙について(三)
- Lyricist / composer / arranger / performer
- 尾崎 行雄
- Label
- ニッポノホン
- Genre
- 講義、講演、演説
- Publication date
- 1928-03
- Category (AI-assigned)
- 政治
- Keywords (AI-assigned)
- 政府, 反対党, 選挙, 増税, 財源
- Notes
- 商品番号 : 16814, デジタル変換後ノイズ除去 : 無, 演説
しかもこうして政府は
起訴以上をもって
人民を釣ろうと考え
反対党はこれに反して
教育費注、教員放給を
全部国庫に移すべしという説を唱えて
やはり選挙にも釣ろうとしておる
しかも両党とも
これがために要するところの
財源をどうするかということは
一言も言わない
財源なしでは
この二つのことはできない
強いて行おうとすれば
一方において減らすと同時に
それだけの金額を
他方において増やさなければならない
右に増やして左に減らすということは
国民にとっては少しも
増減のないと同じ働きになる
過去のごとき見えすぎたことより
他に彼らは何にも言えない
そのといえば
引き合わない鉄道をかけて
地方人民の関心を求めるというがごとき
事件問題より他に何にも掲げない
国家の精髄象徴に関係すべき
大問題については少しも彼らは
訴えない
訴えないからといって
裁判官たる国民は
全くこれを捨てておくわけにはいかん
裁判所ならば却下することができるが
選挙人はそれができないから
ここにおいて
自ら事件を選び
すなわち前に述べた不景気ということを
中心問題として
この選挙に投票をしたらよかる
しかもして不景気を直すのには減税である
これをひどくするのは増税である
両大政党は喧嘩はするけれども
ともに増税党であって
いずれもより減らそう
すなわち不景気を直そうという実際の働きは
せざるのみならず
かえってますます不景気を
信頼ならせるべき働きをしとる
家に真に国家を憂い
あるいは自分の生活を心配する者は
このうえ不景気を深刻にすべき
両大政党には
ともに投票を許べき者ではなかろうとも
しかしながら
この苦しんでが死したいという者は
税を増すという仲間に入れることが
首くくりの本望を達するのには
一番近道であるから
首のくくりたい者は入れてもよかろうけれども
行きたい者はこのうえ増税に
賛成することはできないはずだ
増税はいかなる種類の税を増しても
みな今日の不景気を
いよいよ深刻にする結果を生ずるけれども
なかんずく少数者の利益を与えて
多数者を苦しめるという税の増し方であれば
なお不景気をひどくする
例えばこの度政府が
開館税を増そうとしたが
そのうちには
徹夜財務等に税をかけようという案があると
この財務
山をもって木を売る人には
財務税が買い上がれば
1割ごぼう前後の利益はあるであろう
しかしながら全国の木を買う人は
みな苦しむのである
おそらくは売る者は日本中に
山をもって売ろうとする者は
1割もなかろう
木を買って
売らなければならぬ者は
9割以上を占めとるであろう
こういう税のかけ方は
9割の人を苦しめて
1割の人の利益を増そうというやり方であって
過去のごとき増税は
増税中でも最悪
ご視聴ありがとうございました