浪花節:赤垣源蔵(徳利の別れ)(四)
- Lyricist / composer / arranger / performer
- 吉田 大和之丞(二代目吉田 奈良丸)
- Label
- コロムビア(戦前)
- Genre
- 浪曲
- Publication date
- 1930-12
- Category (AI-assigned)
- 人間関係
- Keywords (AI-assigned)
- 玄奏, お杉, お酒, 冗談, 兄
- Notes
- 商品番号 : 26001, デジタル変換後ノイズ除去 : ノイズ除去なし, 浪花節
次よ、お前お相手様のお帰りになるまで、しばらく話がたきになれ。
玄奏様、お寒いのにいつもお顔の色が。
うむ、飲むから赤いが。
そなたも飲まないが、いつでもほべったが赤いの。
いやでございますよ。
怒るな、怒るな。
お前、生まれは島津か?
いやだ。
薩摩か?
いえ、島津でございます。
いや、違う。
笑うと顔に皺がよる。
顔皺、生まれではないかと。
まあ、ごじごだんばかり。
お客、きは笑うてください。
いや、笑うはずには武器とある。
うむ、ざざざ。
お前、あちらへ行け。
お兄様の帰るまで、しばらく寝て待とう。
お杉は下にいてしまう。
残る玄奏、ただ一人。
出をまくらぬ空にいる。
帰らぬ兄のお姿を。
待てばほどなく消えてゆく。
冬の冷やしの糸早く。
光物で薄くなりぬる山元へ。
帰るからすんだ大地は。
ともしとんて哀れげに。
楽ねむ我が身につまされて。
鐘の響きにげんぞ。
むくむくときあがり。
お杉、まだお兄様がお帰りじゃなさそうじゃ。
ちょっとごむくをかせ。
いかなされます。
お兄へとじんじ、
けっこうなゆき水酒をちょうだいしてゆくのじゃ。
しばらくお待ちあそばせ。
奥へ来たってやがて持ち来る兄の文物。
待て待て待て。
静かにおけ。
お杉が差し出す文物をほしいただいてげんぞは。
釣花池のひるくにに駆け流し。