法要:御親教 菩提心
- Lyricist / composer / arranger / performer
- 北野元峰[曹洞宗管長]
- Label
- コロムビア(戦前)
- Genre
- 宗教、宗教音楽
- Publication date
- 1930-04
- Category (AI-assigned)
- 宗教
- Keywords (AI-assigned)
- 五大神, 慈悲, 知恵, 無条件の愛, 感謝
- Notes
- 商品番号 : 25853, デジタル変換後ノイズ除去 : 無, 法要
ただいまから大本山伊兵衛寺漢宗北の元法伝寺の
五大神と題する御神経がございます。
五大神ということは、
文語でこれを品に翻訳すると、
古訳では道、新訳では悟りと言っておる。
その名前はたくさんあるが、
教文の中には七の眼をぐする心を
五大神と名付くと書いてあるから、
慈悲と知恵とが不足圓満しておるのが五大神である。
慈悲というのは母親が我が子を育てるように、
泣いても笑っても失敗しても成功しても、
可愛がってくれる心持ちである。
何事をするにしても自信がなくてはならない。
我が子に対するばかりでなく、
これを兄弟に及ぼし他人に及ぼしてゆく、
これが七の眼である。
これを愚俗した頃を五大神というのである。
今は悟りとか道とかいう話はいたさん。
わしは越前で生まれて今年八十九歳になるが、
九歳のときに出家して群馬県に来た。
それから一度も実家へ帰ったことがない。
四十二歳の一月に母親が大病という伝報を受けて
国へ帰ったが、そのときはまだ汽車はない。
横浜から四日市まで船、それから大垣に入れ、
人力車に乗って越前の庄下に着いたのである。
母親の命はまだあったので大きな声で
ただいま帰りましたと言った。
廟上にある母は目を開けて、
わしの顔をしばしばと眺め、
はい、懐かしそうに見ておったが、
一日も忘れんと言ってありがたい言葉をくれましたが、
四十年の長い間一日も忘れんというのがこれが母大臣である。
どこの親でもみなそうだ。
しかるに近頃の子供は親に対して母大臣がないようになった。
泥棒だ、詐欺だ、人殺しだ。
母大臣が亡くなった証拠である。
これは他の国はともかくも日本ではそれだけではいかん。
天使様は国民のために日夜ご心配くださる。
これは恐れ多くも天皇の母大臣である。
国民を思う慈悲の眼であらせられる。