演説:総選挙に臨み国民に愬う(一)

Lyricist / composer / arranger / performer
若槻 礼次郎[立憲民政党総裁]
Label
コロムビア(戦前)
Genre
講義、講演、演説
Publication date
1932-02
Category (AI-assigned)
政治
Keywords (AI-assigned)
猪狩内閣, 民意, 衆議院解散, 反対党, 議会
Notes
商品番号 : 26778, デジタル変換後ノイズ除去 : 無, 演説
猪狩内閣は、昨年末、突如として現れたのであります。 世間は、何故に猪狩君の内閣にならねばならぬかを理解することができなかったのであります。 それほど、同内閣は民意と関係が遠かったのであります。 それいえに、猪狩内閣が衆議院を解散して、支援を国民に問うこととせられたのは、あえて不正義とするのに足らないのであります。 しかしながら、いやしこも解散を想定するならば、まず政府の所見を述べ、しかるのち反対党に論議をつくさしもるのが当然であります。 民政党内閣が第57議会を解散するに臨んで、反対党に対し十分に論議の機会を与えたことは、諸君の記憶せらろうことと思います。 しかるに猪狩内閣は、この制度に反し、反対党の代表者に質問を許さず、高橋蔵生の財政演説が終わりたる瞬間に解散を断行したことは、 第1議会以来常に衆議院に議席を有し、県政への進歩のために少なからざるを得せられた猪狩君のために深く惜しまざるを得んのであります。 要するに猪狩内閣は、衆、両院における反対党の正義討論に絶えずして、これを封鎖し、もって国民の自目を覆うの暴挙に出たるものと指南されても、弁解の言葉はあるまいと存じます。 また満州自憲主は、帝国議会の協賛を必要とします。本自憲主のごときは、朝野両党一致協賛し、忠勇義烈なる我が国軍に対する帝国議会の信頼と国民の熱誠と、 表明すべきでありますが、政府はこれをしも返ししたることは、国民及び議会を無視するのもまた甚だしいと言わねばなりません。