文化しるこ (二)
- Lyricist / composer / arranger / performer
- (二代目) 立花家 花橘
- Label
- ビクター
- Genre
- 漫談、漫才
- Publication date
- 1929-12
- Category (AI-assigned)
- 食事
- Keywords (AI-assigned)
- 草部平介, おしるこ, 606号室, 手続き, 感想
- Notes
- 商品番号 : 51011, デジタル変換後ノイズ除去 : ノイズ除去なし, 漫談
私、おしるこで10円も出すのやったら、もうやめますわ。
ああ、中止するなれば、こちらもそれだけの手続きをせんなりませんが。
待った、待った、待った、待った。吠えたら、食べま、食べま、食べま。
おしるこやめたがために、交流なんてなこと、いややがな、これは。
なあ、へへ。
へえ、なあ、10円出します。
ああ、よろしい。
じゃあ、これを持ってね、またどこぞ行きますのか。
階段を上がると、2階の606号へ行きなさい。
私、駐車しまうのか。
いいや、そうやない。
2階の606号という、しついおいでになりますと、おしるこが食べられるんです。
ああ、そうやるか。
へえ、大きに。
手数がかかるのやな、これ。
ええ、文化ってなとこへ、これ二度と再び来るもんやないで、これ。
えらいとこへ入ってきたな。
さあ、ここ上がるか。
ああ、なるほど。
ああ、きれいな2階やな。
あ、606号。
ああ、ここや。
606と書いてある。
へえ、お頼もうじゃ。
へえ、どうぞ。
これよろしいよな。
へえ、へえ。
ああ、草部平介さんですか。
へえ、そうやね。
いや、こっちを出しなさい。
しばらくそこでお待ちをお願いたい。
へえ、かしこまりました。
ぼーっとして待っておりますと、小倉の夫婦を来た人が、
草部平介殿。
草部平介殿。
へえ、さっきから呼んでるじゃありませんか。
へえ、えらいども、すまへんでや。
えらい、すまへんでや。
ああ、おしるこが来ましたよ。
ああ、そうやか、大きに。
へえ、ようやくおしるこにありつけたか。
なるほど、立派な茶碗やな。
ええ、お金はただとらんな。
二人焼きの茶碗や。
ええ、味やな。
ああ、悪がむけたあるがな。
ええ、さっそく、もしもし。
静かに食べなさい。
行儀の悪い。
ああ、そうやか。
へえ、えらい、すまへんでや。
叱られ、どうしに叱られてんだよ。
ああ、草部平介さん。
代わりが来ましたよ。
ああ、そうやか。
な、十円や。
いっぱい入りやないと思った。
代わりつきやな。
ああ、今度はさつま焼きの茶碗か。
白碗や。
ああ、餅がどうみょうじや。
ああ、おいしいな。
やかましい。
ええ、ほほ、叱られ、どうしや。
おお、草部平介さん。
代わりが来ましたよ。
ああ、まだ来ますのか。
ええ、大きに。
ああ、今度はおあんか。
ひき茶汁。
ああ、変わったある。
やかましいちうのり。
いちいちべらべらしゃべらずに静かに食べなさい。
行儀の悪い。
代わりが来ましたよ。
ああ、まだ来ますのか。
ええ、大きに。
ああ、草部さん。
代わりですよ。
まだ来ますのか。
早よ食べんと代わりがどんどん来ますよ。
まだ来ますの。
ちょっと、ちょっと、ちょっと。
待った、待った、待った。
おしるこでめやがなもし。
わたりうつぶいたら、
めやがな、
鼻からおしるこが出そうなもし。
ちょっと、ちょっと、ちょっと。
待っとるんなれよ。
泣いてるわ、この人。
どうじゃ、草部さん。
おしるこは食えんか。
いいえ、さっきに十円払いましたがな。