地震の話 (一)

Lyricist / composer / arranger / performer
今村 明恒 (理学博士)
Label
ビクター
Genre
教育・児童
Publication date
1930-06
Category (AI-assigned)
自然現象
Keywords (AI-assigned)
地震, 大なまず, 地塊, 断層, 地熱
Notes
商品番号 : 51317, デジタル変換後ノイズ除去 : ノイズ除去なし, 学芸
昔の人は地震することをないゆるといい、地の下の大なまずが身動きするために起こるのだと言っておりました。 これは決して笑い事ではありません。 私はある物知りに聞いたことがありますが、炎大なまずとは魚ではなく地面の大きな切れ切れを言うのだそうであります。 皆さんは電車道が一尺角ほどの石で敷き詰めてあるのをご承知でしょうが、我々の住まっている土地は五里角ほどの石で敷き詰められています。 この敷石は電車道のものと違いまして、大小いろいろあり、また真四角でもないのです。 これを我々の仲間では地塊、地の塊と書きまして地塊と名付け、地震はその身動きによって起こるものと考えております。 この身動きによりまして、隣の地塊との境目に食い違いができます。 この食い違いを断層と名付けます。 かような食い違いは地震の度ごとに起こるばかりでなく、その起こる前からも少しずつ進行いたします。 これが今日、地震予知、地震を前もって知ることの研究所、大切な手がかりになっておるのであります。 ここであなたたちは、その地塊の身動きはどうして起こるかというのでしょう。 あなたたちは理科で温泉、地熱のことなど学んだでしょう。 地の底は深くなるにつれだんだん熱くなる、これがすなわち地熱なのでありますが、この地熱は同じ場所でも長い長い間には変わってまいりますから、この働きが地塊を身動きさせる一つの原因となるのであります。 ただし、このほかにも火山の爆発など地震の原因となるべきもののあることをお断りいたしておきます。