孝行糖(二)
- Lyricist / composer / arranger / performer
- 対象外[作曲], 三遊亭 金馬(三代目)
- Label
- ビクター
- Genre
- 落語
- Publication date
- 1931-02
- Category (AI-assigned)
- 親孝行
- Keywords (AI-assigned)
- 若者, 町内, 着物, 金太鼓, 飴
- Notes
- 商品番号 : 51603, デジタル変換後ノイズ除去 : ノイズ除去なし, 落語
親孝行の徳でございます。町内の者がなりくれとなく心配を致しまして、着物だの金太鼓を買ってやりました。
馬鹿な人賄とよく言ったもので、一生懸命押せる程と上手く覚えるもんです。
五、六日経ちます程と派手ななりで、まむけな格好をして町へぶらぶら出てきました。
あ、孝行党、孝行党。
孝行党の本来は…
え?なんだよ、あそこへ来た奴は。
孝行党だ。
え?この間親孝行で奥行様からご褒美をもらってね、町内の者があんな飴売らしてるんだ。
馬鹿みたいだね。
いや、それが至って親孝行。一人のお母さんを大事にするんだ。
へえ?
あの飴を一つ食べる程度、それだけ子供が親孝行になるてんだ。
ああ、あたしは買ってやろう。
飴は一つ送れ。あたしにも送んな。
俺にも送んねえ。
はい、そう売れます。売れる程度等に張り合いのつくもんで、雨が降っても風が吹いても、
まんち表を孝行党、孝行党、流して歩きました。
ある日、水戸様の行列へ吹かれました。
よたろう、水戸様も何も知りやしません。
友先へ吹かれました。
ああ、孝行党、孝行党、孝行党の本来は?
何をくずくず申し通る友先だ。
しかえろ。
昔々、もろこしの何者はあいならん。
来れ。来らん。
何者と孝行党と会いました。色衰えらいで滅多打ちです。
しばらく、しばらく、しばらく、しばらくおしかえくださいまし。
あたくしは通りがかりの者でございますが、
ええ、よたろうと申しまして、
ほら、至って親孝行でございます。馬鹿でございますが、
この間、奥行様からご褒美をいただきまして、
町内の者が心配をしてこんな雨を降らしておりますんですが、
本当にあいすいません。なりかわってお詫びいたします。
ご勘弁のほどお願います。
何だ貴様。
身寄りか。
いえ、身寄り貧色でも何でもございません。
通りがかりの者でございますが、
親孝行に免じましてご勘弁のほどお願います。
おろかしい者でございます。
何か、訴訟いたしましたか。
けしからんやつだ。
友先者によって何者はあいならんと申すのにいさんちきち。
これってえと、すけてんてん。
ほらってえと、てんとかだ。
この人となり者をどうしよう。
今、さようなことのないようにあちらへ連れてまい。
しかし、しかと申し付け。
馬鹿であいすいません。
こっち来い、こっち来い。
こっち行きな。
いてーや、いてーや。
いてーやじゃないよ、バカだな。
一番やかましい水戸様の行列じゃね。
友先者だってクビンなんだ。
親孝行のとこへ助かったんじゃねえか。
まあ、かわいそうにそれでもよっぽどぶたれやがったろう。
どことどこをぶたれたったらよたろうさん、
頭とお尻をおさえて、
あ、こうこうと、こうこうと。