源平(二)
- Lyricist / composer / arranger / performer
- 林家 正蔵(七代目)
- Label
- ビクター
- Genre
- 落語
- Publication date
- 1935-06
- Category (AI-assigned)
- 歴史小説
- Keywords (AI-assigned)
- 討ち死に, 子供, 逃げる, 交渉, 助け
- Notes
- 商品番号 : 53460, デジタル変換後ノイズ除去 : ノイズ除去なし, 落語
一通の手紙が参りまして、
夫様の神吉友が討ち死にをしたという頼りを受け取って、
愕然と驚いた彼女。
もうこうしてはいられないと英暦の元年正月の四日、
今若に大戸若、よう牛若をふところに、
いたいけなる三人の子供を連れて、
雪の中を落ちてきたのが、
あでの郡は小和田の里。
ここに近所の青年団の手を借りて、
非常警戒をしておりました、
兵家の大将、野兵病へむねきよ。
何?
挙動不審の女を捕獲したのかよろしい。
我が輩が直接に調べる。
縁の下に敷き据えろ。
女だけは僕が調べる。
いやな大将があるもんで。
時賀君てな君だろ、そうだやん。
隠し立てをするとだめ。
うちの大将の清森、
ぞっこん君にラブしてんの。
いやでもあろうが、ひざこぞいをかかって、
向こうで目尻を下げて、
おまえさんの交換条件も通そうぜ。
三人の子供の命を助けてもらったらどうだ。
いろいろみさおを破ってみさおを立てる。
いろいろ利害関係を解いてきかした結果です。
時賀さんだって馬鹿じゃなかった。
元気永遠のため。
じゃあいいわ。
でも子供を助けることだけ、
あなたうまくゆく交渉してよろしい。
今清森君とこ行って、
そいつ来るから待ってらっしゃい。
こんにちは。清森さんご無沙汰しました。
あなたのラブしてる時賀君が来たんですが、
君の位置を話すと大変よろこんで、
あらま、清森さんなんて人は、
そんな情愛のある方なんですか。
ほんとにあたし共鳴しちまったの。
だけど直接になんか言うのおかしいからさ、
ちょいと宗清さん、
あんた娘の神になってちょうだいや。
ちょいと宗ちゃん、あら宗ちゃん、
あの字をとればら宗ちゃん、
ちょいと宗ちゃん、
冗談言うな。
小屋の店並ばってるようじゃないか。
貴釈二軒でもかまわないから一個持って、
いわゆるスイート豊富を作りたいというの。
晩餐の時なんだ茶舗台向きで差し向かい、
肉かなんかぐずぐず煮て小鍋立て。
こんところよく煮えたからあたし食べるわって、
時が来てんが口に持ってこうとすると、
あんたがしみったれだから、
僕が食うんだって知ったくるでしょ。
おらひないや、だねや。
あたしが食べるんだ、僕が食べるんだ、
あたしが食べるんだ、僕が食べるんだ、
一つのものでも引っ張り合いがしてみたいてん。
たとえば肉にもしろ。
冗談言うな。
変な肉買うかよ。
何か交換条件があるのかよ向こうに。
それがちょっと問題なんでございますが、
いかがでございましょう。
三人の子供を助けてくれろ、
という彼女の要求なんでございますが、
さあ敵の息子を助けるってわけにいかないけど、
まあいいや。
助けてやろう。
ありがとうございます。
ではお兄さん二人はあたしのほうで育てます。
弟の西若、当人も三つ、
お母さんもゆきりょく歩いてきて、
おっぱいのでも悪いでございましょうから、
世話でもありましょうが、
あなたが毎朝牛乳を一合ずつはいたせしてもらって、
牛乳で育つかい。
ああ育ちますな。
種が西若だから。