講談;赤穂義士銘々傳「吉良邸討入」(六)
- Lyricist / composer / arranger / performer
- 一龍斎 貞山
- Label
- コロムビア(NHK)
- Genre
- 講談
- Category (AI-assigned)
- 武道
- Keywords (AI-assigned)
- 剣道, 試合, 竹林, 真剣勝負, 覚悟
- Notes
- 商品番号 : AK-815B, デジタル変換後ノイズ除去 : 無, 講談
わくは一目見るより、何じ竹林よな? その方には恨み上がり来い!
わくはただしちを知っとります。 自分が本家朝の秋の神へ抱えられようとき、 このただしちのためにそれを壊されています。
竹林の腕を知っておるために、わくは諸手上段にかまえました。
剣道をお習いなすった方はご承知でしょうが、 兄弟弟子同士でやってても、諸手でも片手でも上段にかぶるときは、 一歩下がって御免のしとこいはかけべきものです。
相手を下に見なければ、諸手片手上段の構いというものは致しません。
竹林はまた愚かな人でなく、自分よりこのわくがきついことを存じています。
こいつと今五分の勝負をするのは、堀部康平でも連れてこなければ。
俺はこいつにかなわないが、自分の身を捨てたらばやれないことはなかろう。 俺も死ぬかわりにこいつを殺そう。
真剣勝負の極意どこにあるか。 蚊を切らして向こうの肉を切れ。
己の肉を切らして向こうの命を取れ。
振り上げし太刀の下こそ地獄なり、踏み込んでみよ、また極楽もあり。
伊藤博文閣下は清水の二郎長に、貴様は何回となく切り合いをやっておるが、その時の心持ちはどんなか。
二郎長、ええ、その時はもう死んじまおうと思います。
二郎長の答えは簡単でした。
死んじまおうと思うために二郎長は何度やっても生きていられたんです。
はじめから自分が助かる気でいたらば、二郎長はとうに切られちまったかもしれません。
己も死ぬが向こうも殺そう覚悟の竹林はじりり、じりりと詰め寄りました。
ええ、我が半田牛の切り下ろした時打たれるは覚悟の竹林が。
ざ、捨て身の一月。
枠ので己の方をわずかにかすられました。
自分の継ぎたのは先方の胸部へ。
うーん、どうと倒れた半田牛。
やや、助人の一人馬が半田牛。竹林ただしち打ち取ったり。
いない手に余る敵があらばそれだしを呼びたまい。
これは竹林の捨て身がうまく当たったんですが。