講談:暗闇の瓦松(四)

Lyricist / composer / arranger / performer
神田 伯龍
Label
リーガル
Genre
講談
Publication date
1933-05
Category (AI-assigned)
物語
Keywords (AI-assigned)
復讐, 松太郎, うしまつ, こわん, 処刑
Notes
商品番号 : 65915, デジタル変換後ノイズ除去 : 無, 講談
こわん、これで松太郎も浮かべるだろう。 まだ、松坊の茂の暖かみの取れねうちに、 敵をとってやったらば、松坊も行くところへ行けるだろう。 あ、うさ、とんだことになったね。 これから先はどうなるのさ。 所詮、生きちゃいられねう親殺し。 ことに天賀の旗元、野政十郎を殺してるし。 オラも所詮、生きちゃいられねう。 オラはどうなってもかまわねう。 オラはここで死んじゃうから、 おめえはあとに残って、 松太郎とオレの母弟を弔うなり、 また嫌味なことを言うようだが、 本当にお前は、 おめえに好きな男ができたら、 それを弟子にして暮らして行くなり、な。 そして、あんたはいいように。 うさ、そんなもぎどうなことを言いでないな。 松坊には死なれ、お前さんには死なれてしまえ。 何を楽しみに生きていられるものじゃないや。 死ぬなら、あたしも一緒に殺しておくれ、 一人この世に残るなんて、 そんなことができるもんかね。 なるほどな。 それもそうだな。 オレは死んじゃったから、 てめえはどんな泣きを見てもかまわねえ。 てな、むごい話だ。 よし、じゃあ、こわん、一緒に死のう。 よし、じゃあ、こわん、一緒に死のう。 死んじゅうしたと笑えば笑え、 おらいながで死ねもしめ、だっきな。 さじおるおんのわぎざしをぬいて、 こわんの手をとって、 どうにりじぞんのうしろへまわってまいります。 かくがいいが。 あ、うさ、もうじゃあ、おさらばだね。 なまみたぶつ、 まて、うしろから、まてというこえびっくりしてふりかえる。 みると、ほんじょでうらのごとべいじ、 これにいけんをされます。 もっともと思ってこわんをあずけ、 ほとぼりのさめるまでたびへでたうしまつ、 ごねんめにかえってまいります。 こわんにめぐりあってきいてみると、 ごとべいじがこわんへのふらつ、 こわんはうしまつへの申しわけにじがいをして死にます。 てをもってころさないでも、 こわんのかたひと、 でうらのごとべいじのところへきりこんでまいります。 これをころして、 こうちやまそうしんのところへにげこんできたとたんに、 そうしんのあぶじろうけん、 そうしんのともをして、 えどをのがれます。 ちしぶのおおみやまでまいりますと、 ここでおてがまわります。 そうしんをにがすがためにみがわりとなって、 とらえられたうしまつ、 おしおきにあがります。 うしまつのこころづくしもむになって、 てんもうかいかいそにしてもらさず、 ついにそうしんもとらえられて、 ろうしをするのがおわりです。 てんぽうろっかせんのうち、 くらやみのうしまつ、 いっせきのぬきよみであります。