晝夜重寶記
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- 不明
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- 2026-08-17T19:23:14.115Z
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- 2026-08-17T19:23:14.115Z
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- 場所: 大阪
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- CC0
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- 不明
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- 日本語
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- 柏原屋清右衛門
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- 10010000002293
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- チュウヤチョウホウキ
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- 東北大学
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- カイセイゾウホ チュウヤチョウホウキ
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- 2025-11-13T05:30:28Z
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- 2026-08-28T18:53:25.651810+00:00
狩山
改正
一昼夜重宝記全
増改
□□□□□□□□
一昼夜重宝記世に行る事
尚し其書たるや行住座臥切
要の事を遍くのせて実に人間
昼夜の重宝なり今や星霜
おしうつりて文字応滅す依る
悉く訂正を加へ且油たるを補ひ
ふたゝび世に
ふたゝび世に弘むる事しかり
浪花書林補能堂板
同同同年年同同
目録
一手形證文請状之類初丁
一手形式法同書法三丁
一十二十二支四丁
一銭拂相場割之事四丁
一四季の異名五丁
一篇冠沓構画五丁
一片仮名イロハ六丁
一六十の図六丁
一人の名頭字尽六丁
一書判并五性相性七丁
一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一
昼夜重宝記
一男女相性七丁
一四季草花作様八丁
一当流立花指南二十三丁
一立花の図いろ〳〵二十四丁
一茶湯指南四十九丁
一道具置様の図同丁
一茶道生花投入之事五十八丁
一生花の図品〻五十九丁
一印肉墨拵やう六十丁
一印肉墨拵やう
一急香の方種々六十一丁
一婦人嗜薬名方六十二丁
一いり酒の仕やう六十四丁
一精進いり酒の方六十四丁
一名酒の造り様種〻六十五丁
一味噌納豆拵様の事六十九丁
一名餅こしらへやうの事七十三丁
一焼もちの方七十四丁
一むし菓子拵様の事同丁
一万葉の置やうの事七十六丁
一秘伝之置やう七十七丁
一料理献立八十丁
一精進の料理百二丁
一道三の醫道初学百五丁
一七表湯脈之事
一薬方加減之方百十六丁
一婦人の療治并産前産後高六丁
一産前産後の保養百四十八丁
一小児の保養百五十五丁
一秘伝名方九散百五十七丁
一雑方妙薬并かうやくの方百六十三丁
一食物能毒之事百六十八丁
一灸する時善悪の事百七十四丁
一御改服着令并追加百八十一丁
一潮汐の満干の事百八十九丁
一牛馬の薬之事同丁
昼夜重宝記目録経
昼夜重宝記
手形證文請状之類
一丁銀何貫目但新分銅掛也
右之銀子慥に預り申処実正明白也何時
成共入用次第急度相渡可申候仍而
為後日預り手形如件
預主名判
年号
月日
荒井表幅閉開会ヲ
何屋
屋敷殿
以テ購入セル竹沢博士
誰殿
一九号号託書録書
奉公人請状之事
一此何と申者午之三月ゟ寅之三月迄丸
年八年限仕着之外に給分銀百目借受
我等請人に立奉公に進申処実正也此誰
御法度之切支母之儀は不及申転に而も
晝夜重宝言
無之候宗旨者代々何宗に而則寺請体
別紙に取進申候年季之内若取逃欠落
仕候は急度尋出し失物之品々相弁極
之通奉公致させ少も御難義懸申間敷候
為後日仍而請体如件
請人名判
年号月日
年号月同親名判
奉公人名判
何之誰殿
一借屋請状之事
一何町何丁目何屋誰借屋に居申何屋伊兵衛
義先祖ゟ能存知慥成仁に候故我等請人に
罷立申候処実正也御法度之切支丹之義は
不及申ころびに而も又は御改之牢人にても
無之候宗旨は代々江参に而則寺請状
別紙に取進申候
一従御公儀様被為仰出候御法度之旨相
背かせ申間敷候其外諸事如何様之
六ヶ敷義出来候共家主町中五人組へ
女も難義懸不申我等罷出埒明可
申候仍而為後日借屋請状如件
何屋
年号月日
何屋誰判
何屋誰殿
寺受状之事
一何之通何町何屋某家に何屋誰と申仁
借宅仕居被申候此仁家内何人何宗に而
代々当寺旦那に紛無之候切支丹家門之義は不
及申ころひにても無御座候若訴人お有之は
御公儀へ拙僧罷出埒明御町中家主少も
御難義懸申間敷仍而為後日寺請体如件
年号月日
何之町年寄
町中
何寺末寺
何寺判
上
昼夜重宝寺
家屋敷買請状
一何之通何之町何屋誰殿右之家屋敷丁銀
何拾貫目に何屋誰買取申候此仁宗旨は何
宗にて慥に存知申に付私請人に罷立申候処実
正也若此仁に付外ゟ構お有之者拙者共罷
出急度埒明御町中年寄五人組少も御難
懸申間敷候仍而為後日買請状如件
買主名判
年号月日
買請人名判
買請人名判
何之町
御町中
年寄
何屋何右衛門殿
男養子一札
一何よ申男子為樽代銀何程相添拙者養子に
申請候処実正也銀子則慥に請取申候仮令此後
我等実子致出来候共右何某義惣領に相立
一跡式相譲可申候又は如何様之儀御座候者野郎其外
悪敷筋目へ奉公に遣し申間敷候仍而為後日如件
養父何屋
年号月日
年号月日
誰判
河屋
何兵衛殿
女養子一札
一何と申女子為樽代銀何貫目相添我等
養子に申請候処実正也成人之後嫡子誰と致
夫婦可申候若不縁に候はゝ右之銀子相添他之縁に
付可申候尤其節其方へも可遂相談候仍而
為後日一札如件
年号月日
実父何之生不
誰殿
養父
何屋
何兵衛
○手形式法并書法
○手形紙美濃紙然るべし奉書杉原などの
土気粉など有紙用ゆべからず
○書法成程墨くろに認むへし墨つき黒白
〳〵と書べし其外専用の処に而墨をつくべし
御公儀様といふ所一字闕字すべし
○貴人え上る證文猶此心得有べし片言なき
やうに略字をすべからず
○如件は半になきやうに書べし下へ書詰ず
○当名殿を書べし惣る殿は式法也
○印判大キ成は慮外也小を善とす
○證文儡紙あらば五歩壱寸がも切取べし
○文言の事一二三の字あらば壱弐参と
出べし十廿も拾弐拾と書べし
○一私之事なとゝ口に書事紙の端ゟ一寸
八歩おいて書べし高さは紙の大小と高下
を尽からひ恰合相応に書べし
○事といふ字上より読つゞかぬやうに書べし
○年号月日は右條々ゟ一字さけて書べし
○證文は紙壱枚につゝめて書合すべし併長
き文言は紙をついでも書べし紙のつきめに
裏より印判を押べし
○証文たゝみやうの事紙は折目よりやふ
るゝものなれば判形の処へ折目行かぬ様の
たゝむべし訴状などは御奉行様と云処へ
折目かゝらぬ様にたゝむべし
○證文は一字に而も書そこなひあらは書な
をすべしけづりすみに而つくらふべからずかな
にてかけばあやまること多しあて字をかゝ
ぬやうに正字を吟味して書べし
○十干并十二支
甲乙丙丁戊巳庚辛壬癸亥
子丑寅卯辰巳シ
一午未申レン酉ユウ戊ジユノ亥ガイ
○銭払相場割付之事
九匁一分に百九文三ふ十六匁四十八十四文二十三匁七分七十文
九匁二分ニ百八文二ふ十一匁五分
八十三文
四ふ七。
四ふ七
十三匁八分六十九文五
八十二文
九匁三分に一百七文三ふ十一匁六分
十三匁九分六十九文
七ふ五
九匁四分ニ百五十五五十一匁七分八十二文十四匁六十八文五
九匁五分に百四文八ふ四十一匁八分八十一文三十四匁一分六十八文
十八十文
九匁六分に百三文七五十一匁九十文十四匁二分六十七文六
十四匁二分六十七文六
○六ふ
九匁七分に百二文六七
十二匁八十文十四匁三
九匁七分に百二文六七十二匁八十文十四匁三分六十七文一
九匁八歩百一文六三十二匁一分七十九文三十四匁四分六十六文六
ぜふ五十二匁二分七十八文六十四匁五分六十
九匁九分ニ百文七ふ五十二両二分七十八文六十四匁五分六十六文二
十匁百文
十匁百文十二匁三分七十八文十四匁六十五文七
十匁一ト
九十五文
○五
十二匁四分七十七文四十四匁七分六十五文二
十匁二分九十四文一十二匁五分七十六文八十四匁八分六十四文八
十匁三分九十三文二十二匁六分七十六文二十四匁九分六十四文四
七十五文
十匁四分九十二文三十二匁七分
十五匁六十四文
五ふ九
九十一文
十匁五分
四ぶ二
十二匁八分七十二文十五匁一分六十三文二
九十文
十匁六ト
五ふ六
十二匁九分七十四文四十五匁二分六十三文一
匁七ト
十匁七ト
七ふ
八十九文
十三匁七十三文八十五匁三分六十二文七
十匁八ト
八十八文
八ふ八
十三匁一ト
七十三文
十五匁四分六十二文三
二ふ八
八十八文
一十三匁二分七十二文七十五匁五分六十一文九
十匁九ト
○七
七
十一匁
八十七文
二ふ七
十三匁三ト
七十二文
ふ八
十五匁六分六十一文五
八十六文
十一匁一ト
十三匁四分七十一文六十五匁七分六十一文一
四ふ八
十一匁二分八十五匁七十二匁五分七十一文十五匁八分六十文七
十一匁三分
八十四文
九ふ五
九ふ五
十三匁六ト
七十文
七十文
五ふ八
十五匁九分六十文三
○四季の異名
げつ
正月孟春甫月春王
二月如月仲陽交鐘
三月姑洗晩春暮陽
四月孟夏仲呂朱羽
五月梅月皐月雑実
六月林鐘火老褥暑
一七月夷則冬秋蘭月
豊坂重宝記
一
書肆重宝宝記
八月秋涼南呂月夕
九月暮秋季白玄月
十月孟冬応鐘小春
十一月黄鐘霜天風寒
十二月臘月大呂季冬
○篇冠沓構画
しめすたまへんどへん
□五□□田□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
みへんおほかいへん
身女見負等耳目鼻
ほねへん「みるへん
骨見力りい方歯牙多
さうかまくにかまにくつきへん
廿一同月月十九郎
みゝへんふくつくじきいんぎやうそうそう
耳欠今外走みへも穴
うかんひらとかんしかやまひかつへんきへん
山むり門戸戸戸戸江戸
まかふりまだれたけばくにふのぎよねに
鹿磨い麦衣牛牛牛
中四皿豆瓦兵衛二人
やへんおのつくり
弁斤戈弟交り刀角に
さんすいにすいあまかふりつとうかねへんしだつくりいんにうくるま
ミントリ引金文計
くろぎあかしやまへん
日曰第黒赤〆刀
うへんひつじけものへんとら
牛羊牛豕芦戸大鳥
ふるとりひよみうをへん
生酒魚鼠子虫羽
もうひかはいとへんきんへんへんきんへん
毛皮草韋分巾衣見
ふうにうかせかますべつくり
風八寸八ノ
七公然し瓜多西神ノ
くもへんうらかうねんくはうしほしろしうす
雲下〆以鹵白旧
片
イロハニホヘトチリヌルヲワカ
仮
ヨタレソツネナラムウヰノオク
名
ヤマケフコエテアサキユメミシ
ヱヒモセス
書不宣告言
六
十
図
○人の名頭字
茂伴武文弥間杢百兵万
右十五字は水性の
半八明馬米
字也木性によし
磯儀幾加九亀源勘義角
金久牛吉五彦嘉雄定熊
介覚
此二十二字は木性の字なり
火しやうの人によし
火しやうの人によし
遠瀧岩多藤徳治重利仲
貞長六大伝忠林類太竹
卯千猪中二仙良仁島乙二十八
九字は
火しやうの字也土
しやうの人によし
一伊猪喜宇案
又恒与右鶴友荒虎一和
由
此十六字土性の字也
金しやうの人によし
宗惣清瀬
浅松善正作次常佐孫辰
己丑三四市新七十才甚
左丞助庄小勝
○書判并五性相性
此二十九字金性也
水しやうの人によし
水性
大吉
九
殿
風
九九
蔵穴
天吉政元酉九酉元酉九酉九酉元酉元酉元酉元酉九酉七
火性
大吉
大吉皇穴瓦穴明穴屋九百穴
木性
大吉
百文化五五五五五五五五五五五
金性
大吉
土性
大吉
正穴五九五七五七七十五
○男女相性
男木
男木男木初よし
大吉
女火、
女火大王女木後悪女士
男木
男火
男木男火男火男火男火男火男火男火男火男火男火
大吉
女木大吉女木よし
男火
男火
男土
男土初吉
大悪
大吉
女金
女水
女土後悪女金
女金
男土
男土
女水
男土
男金
大悪
半吉
大吉
女木
火大吉
女火、
女金
大悪
男金
男金
男金
男金
女木
大悪
大悪
大吉
大吉
女水
女土
女火
男水
男水
男水
男水
半吉
大悪
大吉
女水
女木
女火
女土
大悪
男水
大吉
右いつれにても善悪ともに
女金
神仏を信してよし
○四季草花作様
福寿草花黄色小輪也正月初より花咲
元日草とも朔日草共福づく草とも云土は
肥土に砂を少しかへませ合ふるひてよし○こえ
は茶がらをほし粉にして右の土に少し交る
なり○分植る事二月末より三月節まで
八月末より九月節迄
菫花紫色小輪也又薄紫も有三月に
花さく也○土は肥土に野土を少し合せて
よし○こえ分極ること福寿草に同し
りんだう花るり色の小輪也咲比右に同
○土は野土に赤土を少し合てよし◯肥は
魚のあらひ汁を時々かけて吉○分植右同前
けまん花うす色の小輪咲比同前〇土は
右に同し○肥は茶からを粉にして右の土
に交る也○分植は春秋の時分
鼓小花花黄白有小輪也咲頃右に同じ
たん。ほゝの事也○土野土と肥土と等分に
一合せ用ゆ○肥同前○植分は春
黄梅花黄色小輪草にあらす○土は真土
に砂を合て用○肥は雨ふる前に小便をはな
葉にかゝらぬやうにそゝぐべし○植分は
秋なり取木さし木にする也
桜草花うす色白黄あり小輪なり
三月に咲○土は肥土に砂を合て用○肥は茶がら
の粉よし○植分は春秋なり
保童花花丹色白薄色も有三月に咲
九輪草ともいふ○土は右同前〇肥も同前
○植分は秋なり
ゑびね花白薄色柿色三月に咲ゑびす
草又から薬共云○土は赤土よし○肥は魚の
あらひ汁を折々根にそゝくべし○植分春秋
南京ゑびね右同前○植分は秋
金
混風花三月に咲金は黄の八重一重銀は
銀
白色也○土は肥土に砂を交て用◯肥植分同前
春葉花白赤有三月に咲○肥は蘭に同し
○植分は秋○土は赤土に白砂を交てよし
ばれん花紫色三月に咲○土は野土肥
土等分○肥は茶がらのこ○植分春秋
八草花むらさき同二重白あり三
月に咲○土植分右同前
菖蒲草花薄色紫白浅黄○三月に咲
○土は野土赤土を少まぜる○肥極分右同前
あらせいとう花こいむらさき三月に咲
○土は合土よし○肥は魚のあらひしる
根廻に用◯植分右同前
杜若花は紺浅黄白薄色三月に咲◯土は
田土に水をため用○肥はごみほとり○植分同
牡丹の類はれは白赤うす白薄赤三
一月末に咲くはしくおくに記す
会津ゆり花うす色白咲比同前土は
白赤土白砂等分○肥は茶からを取
中に一二度根廻におく○植分春秋
升广はな白鳥足とも云三月咲
○肥土に砂を用○植分は秋
九葉草花紫三月小咲○土肥同前○植分去
児花花紫から児共云野に多し野土
を用ふ◯植分春
丸子百合花白色三月に咲○真土に白
砂等分○肥茶からのこ土に交る○植分ひがん
こくゆりはなくろべに色○土は合土
を用○其ほか右に同じ
仙臺萩花黄色○野土に紀土をませる○肥は
雨の前に小便を根にそゝぐ○植分は甚秋
しろいぬはぎ
白犬萩花白色○養同前
黄蘭花黄色◯白赤土に白砂等分◯肥は菊に
しるす○植分八九月大蘭花黄色右に同し
山吹草花白黄四葉◯肥土に真土を加
○肥は魚のあらひ汁○植分三月中
風車はな浅黄白◯合土を用ゆ○
植分春秋其外同前
草ぼたん花白色◯白赤土に砂をま
ぜる○肥は油かはらけを粉にして廻り
におくべし○植分は春秋但秋よし
すじしやがはな白色○合土を用○肥
は魚のあらひしる○植分春秋
山吹花黄色八重一重有白色はまれ
なり○真土に砂を用○肥は雨前に小便
を少し根にそゝぐべし○植分春秋
小手鞠花白色○土肥同じ
庭桜花白薄色八重一重右三色草
一花に非す○養同前右の草本すへて三月に咲
紫蘭花紫色四月に咲○土は白赤土に白
砂等分吉○植分八月○其外おくに記す
琉球ゆり花赤色○赤土に肥土少加へて
吉◯肥は魚のあらひ汁を根にそしく○植分八九月
木瓜草花紫又紅有○土は合土○其外同前
日光菅花黄色◯養同し
芍薬はな白赤うす白薄赤色々有
◯砂真土を用◯肥は枝の油かす少ツゝ用但秋
冬ばかり○植分四月末五月十日じふん
きりん草はなるり色又羅生門共云
○合土を用○肥は茶からのこ○植分野村
のこぎり草花白色○植分三月節其外同な
下野草花うす色白又うす赤○肥土を
用○植分八月の末其外同前
白けい花白色○土同前◯肥は雨前
一に小便をそゝく○植分時なし
薄けい花うす赤◯土植分肥右同前
鷺宿花白色湿気の地をこのむ鷺
草とも云◯土は右に同○肥は馬糞を少
つゝ右の土にませ根の廻りにおく○植
一分は花のつぼみたる時ふんよし
つれ鷺はな白色也右同前○土は肥
土に。砂少しませ用○肥は茶がらのこ少つゝ
一根廻りに置べし○植分は春
山芍薬花白薄色○土は真土に肥土等分
用○肥は荏の油かす秋冬少ツゝ用○植分
は二月の末より卯月中旬迄是消安
戸田谷より毎年移し来るべし
から松草花白色○土は合土よし○
肥は溝土を干粉にして少つゝ根に置へし植分は春
からゆり花紅色○白赤土に白砂をまぜ
用◯肥は茶がらを粉にして少しつゝ根に
おくべしうへわけは春秋
せいらん尤るり色○其外右に同じ
あぢさい花あさぎ白赤有草に非ず
〇土は真土に肥土すな三色等分よし
〇肥は雨前に小便をそゝぐべし但根計
○うえ分は春秋又指木
あふみあぢさい花あさぎ赤白のさし
まぜつねのあぢさいより少し○土は右に同其外同
極分つぼ
布袋草花薄色土は合土○肥は魚洗汁○枝
みの油
敦盛草花うす色有是は熊谷草と云○外右に同
金銀草花袖白後黄也○土は合土○肥は
馬糞を右の土にまぜて吉○植分春
丁子草花あさぎ○土は合土○肥は茶がら
のこ土にかきませて用○植分は春秋
美人草花万葉千葉八葉有花芥子也
○土右に同○肥は子入○実を取春蒔なり
一輪草尤白色○土合土○植分は春
大蘭花白色○土は白赤土に白砂等分
○植分八九月節○肥は
釣鐘草花白青有○土は合云○肥は
魚のあらひ汁○植分は春
おかかうほね花うこん色〇土は合土に
一田土をまぜ用○肥植分右に同じし
そとのはますよしゆり花黄くち葉
一色○土は合土○肥は茶からのこ根廻りに
おく○うえわけ同前
くるまゆり花うらん色土は白赤土に
白砂等分○肥は茶からのこ土にまぜ根
に置○植分二月末より四五月迄
姫ゆり花赤色也白は稀也○土は白赤
土に白砂等分○肥は茶がらのこ夏中に
根にをく○植分春秋
はかたゆり花白色○養同
武嶋ゆり花くちば○養右に同じ
すかしゆり花紅○養右に同
なんばんゆり花紅◯右に同じ
ひゆり花赤色〇右に同じ
姥ゆり花青色◯右に同じ
鬼ゆり花赤星有○右に同
かのこゆり花白に赤はきかけのほし有同上
撫子花薄色一重白赤の八重いろ〳〵
有当年蒔たる苗来年咲根は一年
切にかるゝ○土は肥土に砂をまぜ用○
一肥は茶からのこ根に置○植分春のころ
浜なでしこ花薄色赤白有○養
土肥植分右に同し
高麗撫子花赤色○植分肥右に同
おらんだ撫子花色々有〇肥右に同じ○
植分は実を春蒔根は春秋のじぶん
桜なでしこはな薄色◯其余右に同じ
鬼神草花白色○土は合土○こえは
茶がらの粉○うえ分時なし
ひごだいはなあさぎうす色の紫有
○植分春その外右におなじ
松本仙翁花花くれない○肥土に砂
まぜ用其外右にをなじ
花あやめ花紫白あさぎうす色し
ぼりとび入有○土は合土よし○肥は染水
土をほしこにして根にをく植か分は春
同千重はなは紫◯右に同じ
同白千重花白色○右に出なじ
杜若はな紫◯田土に合土をまぜ水
一昼夜重計
をため用○肥はごみほこりを根廻りに
一おく○うえわけは春よし
れんぎよく
蓮玉草花黄色○土は合土を用○植分竹
つははな黄いろ○其外右に同じ
萱草。花くちば○野土と肥土等分に
用◯紀魚の洗しる○植分は春秋
姫萱草花薄色くちば○其外右に同
夏菊花色々有○合土用○肥八田作
をこにして根廻りに用又油かはらけ粉
にして留前見合小便を少つゝ根廻りに
そゝくべし○植分は九月前
鉄仙花花白中紫○土は肥土に砂をまぜ
一合○私は魚のあらひ汁○植分は春秋
さんしこ花紫○土は合土○こえは茶
からの粉○植分秋
昼顔尤白紫○土は真土肥土すな三
色等分○肥は雨前に小便を根廻りそゝ
く○桂分は実を取春蒔なり
あんしやへる花赤万葉なり○土は肥土
に野土をまぜる植分は春
風車尤白色○土右に同○肥は雨前
に小便を根にそゝぐ○根分春秋
あふひ花八重千葉万葉◯土は田土
に合土まぜ用○肥はごみほこりを根廻
一おく○植分は実を春秋にまく
小葵花右に同◯其外右に同
おくらせんおうけはな赤色○養は松本
せんおうけにをなし
張良草尤うす色黄後大車共云
○肥土に野土をまぜ用○肥は雨前に小
便をそゝく○植分春秋
黄菅花黄色○土は赤土に肥土を少
同十二日一行重仁三三
一加ふ○肥は魚の洗ひ汁根廻りにかく◯植分同
三河菅はな黄色○其外右に同じ
雪庭花花黄色○合古を用○植分春秋
木帽子花うす色大小の二種有うるひ
草共云○合土用○肥は雨前に小便
をそゝぐ○植分春秋
木香草花黄◯其外右に同じ
沢瀉はな白水草也○田地を用て
水をたむる也○肥はごみほとり○植分五月
河骨花黄水草也○其外右に同じ
午時花花赤一年に限り〇肥土に砂交
用○肥茶からのこ○植分実を取春蒔
朝皃花あさぎ白薄紫◯植分実を
取三四月にまく其外前に同じ
がん。ひ尤白赤有○合土○肥は雨前に小
便をかく○植分は春秋樹下に植て吉
夏雪艸はな白色○土は合土○肥は
魚のあらひ汁○植分春
こうぞ花黄色又白有是は時により
八月にも咲○土は肥土に砂をまぜ用○
肥は右に同植分は春秋なり
草黄楊花黄色又たね時節により
三四月に咲も有○土は合土○肥は魚
のあらひ汁○植分春秋
あふ坂花白色〇其外右に同
右福寿草より庭桜迄は春草
なり二月三月をへて花をひらく
紫蘭よりあふ坂迄夏草なり四
月五月六月をへて花ひらく
是より秋草也六月の末より九
月をへて花ひらし
仙翁花花赤白○土は合土を用○
画荷重宝詣
一植分は三月九月の節樹下にうへてよし
黒附子花赤色○肥土にすなまぜ用○
一肥は魚の洗しる根廻りにかくる○植分春秋
白附子はな白色○其外同
薄色附子赤うす色○右に同じ
抜白附子白色○植分秋樹下に
植てよし其外同前
戻摺花うす迄茎青し○肥は茶か
らのと◯土は合土◯植分右に同じ
桔梗尤八重一重白浅黄と紫し
ぼり有○土は肥土に砂まぜ用◯肥は
留前に小便を根廻りへかくべし○植分春秋
仙だい桔梗はな白にこん飛入有
○養右に同じ
沢桔梗花なり色◯養は右にほる取
木さし木にして吉此草には野土加て吉
萩花白紫○土肛し右に同○植分
一実を春蒔苗にふせてもおくなり
みだれ萩はな白紫とび入又宮城
野ともいふ咲比五月より七月まて
さく◯其外右同前
秋海棠花うす色○土は田土に肥土
すな少まぜ用○肥はごみほこり根也
におく○植分は四月日影水付に植て吉
鶏頭花はな白赤くちば色紫赤と
び入○土は真土に肥土すなまぜ用○
一肥は留前に小便根廻りへかく○植分
四月に実をまき苗植するなり
白蕎豆はな白色○植分春秋其外同
黒藁豆花白実黒し◯余は右に同
岩蓮花○肥土を用岩間に咲く
蘭花うす紫七八月に咲◯植土は
白赤土に白砂等分に田にしから共
にくだき大豆を煮たるあめ汁を等分
一にまぜて四五日程置田にしくさり土に成
たる時細末してふるひ石とからの残りを
一去植べし焼物の鉢又は箱に植置くへし
尤底に水ぬきの穴をあくべし常に水の
しめりかげんをよく見て二月中比より
九月迄雨にあて露のごとくの水をそゝぎ
一時々日にあつべし土かは〳〵は悪し過れば
一根くさる九月末十月初より蔵へ入置
べし蔵へ入時は土にしめりをうち少かはかし
て桶箱等を上におほひにして気の出る
程あけて入置也飯寒さり暖気になり
取出し日に当土へしめりをそゝぐべし
十月より正月末迄土にしめりかくべからず
根へ見ゝずの付ざるやうにすべし夏
一中は茶からを根に置もよし外のこ
やし何にてもよろしからず
妙薬花白○養右に同じ
蘭菊花紫○土は肥土に白砂赤土等分に
まぜ用◯肥は馬糞をほしこにして根廻り
にをく◯極分は春秋
沢蘭花白土は白赤土に白砂等分
一にまぜ用◯肛蘭に同じ
唐鶏頭花紅紫かばくちばとび色黄
色有○養前の鶏頭に同じ
菊花白赤薄色あさきくちばかば飛
入咲分其外色々有○土は真土赤土肥
土砂少まぜ合てよし○肥は馬ふんを
ほしてこにして根廻りにちらす又は
雨前に小便を根廻りにかけてよし或
は魚のあらひ汁もよしあぶらかす田
・・
同三十一日
つくりなどもよし朝夕さい〳〵手入し
て時々水をかけてよし植分は二月の中也
紺菊花こい黄なり○土は合土○肥は田
つくりのこ又かはらけのこ又雨前に小
便を根廻りにかくべし◯植分は秋
浜菊花臺白内黄◯土は肥土にすな
をませ野土も加へて用○其外おなじ
野菊花あさき○植分春○其外右に同
杜明菊花紫○其外右同
沢菊花うす色◯其外右に同じ
大かのこゆりはな白赤はきかけ紫の
ほし有夏のかの子ゆりより大輪也
土は白赤土に白すなまぜ用◯肥は
茶からのこをちらす○植分春秋
あざみ花白紫○土は肛土にすなませ
一合用○肥は雨前に小便をそゝぐ○植分秋
郭公花薄色に紫飛入つ土は合土よし
○肥は魚の洗ひ汁根廻りにかく○植分秋
だんどくせん花白うす色昼後ゆり
廿六〇土は白赤土に砂ませ用○肥は茶が
らをほしこにして根廻りにをゝ○植分
春秋ともによし
烏扇花赤くちば○土は肥土に砂
等分○肥は右に同じ○植分春の比但
冬は掘出し家の下にいけをくべし
鳳仙花花色々飛入も有○土は右同
前〇礼は留前小便○植分は二月に実を蒔
淡雪はな黄色◯合土よし◯肥は
右に同○植分七月の末八月
女郎花花黄色◯合土よし◯紅
一は茶からのこ○植分春
南楼花白ふぢばかま共云〇肥土
に砂をまぜ用○植分同前
雁来草花赤黄染分また黄金
草共いふ○土は真土肥土すな三色○
一肥は右同前○うえ分二月に実を蒔
秋の比わくるなり
葛頭草花るり色○肥土に砂○肥
魚のあらひ汁○植分時なし
三七花うす色○肥土に砂○肥は雨
前に小便少し○植分時なし
唐三七花黄色◯其外右に同し
あをき草はな中白○土は合土○肥は
魚のあらひ汁○植分は秋
しをん花赤めさぎ○植分はる○
その外右同前
とくさ草花中あさき〇うえ分
春秋其外同前
百部草花紫○肥土に砂まぜ用○
肥は茶からのこ植分春
水あふひ花白薄赤◯田土を用て水
をたむる也○肥はごみほこりを根に入◯
うえ分三四月よし
日向葵花白大輪也○植分は実を
一とり春蒔○其外同前
浜木綿花白○真土肥土砂合用○
肥は雨前に小便よし○植分春秋
草南天はな紫◯肥土に砂まぜ用○
一肥は魚のあらひ汁○植分春秋
磨香草花薄色○土は合土其外右ば
芙蓉はな一重八重白うすいろ○
その外右同前
三葉丁子花黄色○土は合土○肥は魚
のあらひ汁○植分は春秋
篠りんだう花白赤薄色○土は合
土肥右に同じ◯植分春
芭蕉花少黄也○真土肥土砂を用○
肥は小便を根にそゝ〴〵○植分は秋
白とりかぶと花白色○合土を用◯肥
は魚のあらびしる○植分春秋
白小薗花白色○肥土に砂を交用○
肥は茶がらのこ根にそゝぐ○植分は春秋
まり草花なり色○合土○肥は魚の
洗ひ汁○植分春秋◯右秋咲比は
いづれも六七八月の間にひらく花也
○冬草の部
ときは草花白色○土は肥土に砂少
ませてよし◯肥は雨前に根に小便
又茶がらのこの植分は春秋
寒菊花黄色○真土肥土まぜ用○
馬ふんをほしこにして土にまぜ根
にをく◯植分は三月
水仙花花白中黄なり○真土を用
〇肥は右の土にわら灰をませ根々をく又一
下肥馬ふんをまぜてよしねさせて用○
植分は六月土用の中
冬ほたん花薄白赤寒の前後に
咲○土は白赤土に砂を少し加へてよし
〇肥は右の土に下肥をまぜ土をねさせふん
くさり土のよくこへたる時こまかにくた
きふるひ右のねまはりへ用てよし
○植分九月中旬より十月中旬まて
寒ゆり花薄白也冬ゟ春まで咲。土
は赤土○肥は右の土へ馬ふんほしこにして
まぜあはせ根廻りへちらしてよし◯植
一分春秋又は六月土用中
○雑草の部
石竹花白赤薄色あさぎくちばとひ
一入咲わけ其外少のちがひ色々有尤八重
一重也肥は溝土をあげほしこにして砂
を少しまぜ根廻りへ用てよし◯極分
は種をとり春より毎月蒔ば順々に花
さく也古根も三年ほどあり
金銀花花黄色○土は肥土に砂少ま
せてよし肥は雨前に小便を少根にかへる
○植分は二月より毎月たねをまく
一年切にかぎるなり
高麗菊花黄また端白也○土は肥土
真土砂まぜてよし○肥は馬ふんほしこ
一にして根廻へちらして吉○植分は右同前
紅黄草花こいかきなり○土は合土○肥は
魚のあらひ汁○植分は右同前
万日講花紫色又千日紅共云○土は肥
土に砂まぜ合す◯肥は馬ふんほしこにして
右土によくませ根廻りにちらしてよし又
折々魚の洗ひ汁もよし◯植分は時なし
長春花赤薄色○土は真土に肥土砂少
まぜてよし○肥は雨前に小便少ねま
はりにかけてよし○植分右同前
○追加に曰
天目ゆり花色真紅四月に花咲此はな
そらむきにしてれんげのごとくに咲故
天目ゆりと云○養土肥植分前のゆり。同し
つがるゆり花赤色四月咲此花も天目
ゆりのごとくそらむきに咲此外右に同し
○往古より是有ゆりの類は夏の花の花の花の花の処に
くはしく有別して爰に記す処は近世人のもて
あつかふすかしゆりの類をしるす
○すかし百合の品々
たもとゆり花白金沢ゆりうす紅
あさ日ゆり薄紅きすかし黄色
佐渡ゆり黄赤ゑちごゆり同上
もがみゆり同秋をかし同
加賀すかしうす紅こくゆり黒色
から子ゆり赤色朝鮮ゆり赤色
かと川ゆり白色かうらいゆりかのこゆか
みやこゆり黄赤
右すかしゆりのぶん二月八月に植分をする
なり植土こやしはくろほこ土三升赤土
三升小砂四升右三色をよし合て植土
こやしにする也○又花の後に茶からの
こを根廻りに置てよし此花の類は水気
しつけ地のかはきなき所を第一きらふ也
もししつけ水地に植れば種共に消る也只
かはき地によし右秘伝のうゑやう好人
のためにこゝにしるす中にもたもとゆり種
まれ也さつまより出る故にさつまゆりと云
○牡丹植核の事
一ぼたんを植る法は九月中旬より十月
中旬の比迄分植てよしほりて植る時
根の高ひく其すぢを見わけ土をかけ
植る土高く置めげて其うへにうゑて
根さきのさがるやうに植べし土は白赤土
に砂を十分一くはへ下肥をおほく切まぜ
百日ばかり置てふんきくさりて土の肥
たる時こまかにくたきふるひ用霜月より
花だんに馬のふみたるわら馬ふん共めつ
く置くべし根廻りをほり置ばあし正
月の末ゟ二月中比雪きへて右のわらをとる
べし砂ばかりに油かす壱升程まぜて
檀にちらしちりほこりのなきやうには
らふて置なり花のさかりには芦すだれ
にて日おほひをしてよし花の後に取べし
夏は茶がらを根廻りに置て晩景に向
水あるひは清水をしめる程そゝきてよし
ぼたんのめにどろ付たる所あらば白水に
てあらふべし木に白むし付たるとき
これをあらはざれば木かるゝ也実のまき
やうは六月土用過七月初に実をとりて
蒔也茶がら壱升に土をまぜ一粒ツヽならべ
て其上に茶から五分程かけて蛤貝かぶ
せて置也二月中旬の比右の貝をとるべし
○土の事
一真土一砂真土一野土一赤土一肥土
此土は諸草に用てよろし赤土のこへて
くろみやわらかに成たるを云
一砂一囲土一合土合土は真土野土赤土
砂是を等分にまぜてはたきふるひ用る也
万草によし是又五土ともいふなり
一しのぶ土とは深山の木のはおちかさな
りたるが土になりたる也
○こやしの事
一馬ふん一下こへ一田つくり老かいわし
一溝水土一魚洗汁一荏油一小便一馬便
一油かはらけ一茶がら一わら灰一油かす
一ごみほこり右草花の秘伝終
○当流立花指南
それ花を立る道は野山水辺をのづからなる
姿を顕はし千草万花みな其出生に随へる
わざ也然れはとて其格式をまもらず花
瓶に相応せざる大なる心或は苦しやれをつ
かひ雑木雑草の類を用へからす先花を
立んと思はゞ兼て懸物の様子を尋ね道具
の拵へ心得有べし其席にのぞみおほく下
草を切ちらすは見くるし心をさしそれよ
り小真副受流見越前置七つの枝つり
あひよく次第にきしくだし軽きかた
には下草繁く重方には軽くあしらひ草木の花
葉其大小をさしまじへ同し色なる物をつけず草
は水ぎは迄其すぢをあらわしひきく
つかふべき草花にて草とめをさし
木も又それ〳〵のうつりをあらせ一瓶の
中無用の枝葉一ツもなく風流妖艶に
さすべき也猶四季折々の心得臨機応
変の作意是又肝要の事也
花こしらへやう
并
七ツ道具の事
みこし
大ばつかい
ながし
しん
まへおき
荒水之助
ひかへ
そへ
とうつくり
しやうしん
ひあふぎ
□□□□
受
見越
流枝
}
前置
小心
胴作
彫一小松
副丁扣枝
専ら嫌ふべき事
大輪成花の類水ぎはに指事花と承
と添たる間へ外の物さす事但し色を
替てはくるしからず草にて木を包み
木にて草を包事長くらべの事
但一方は
きをひ一
方はよはき類は
くるしからず
枝葉の水につかる事前へ
ながく枝の出る事壁枝とて後へなが
く枝の出る事後より前へまはる枝の
事花瓶の口よりさがる枝の事
凡此類は専ら嫌ふべき事なり
○真の花の事
心は三重の若松よし二重の松は略義也
副は竹又は柳若松葉山吹れ熱などの
しなへたるよし心かくしは心の一の枝より
一寸斗下にさすべし禿松などよし細
長き類はすべて直心の時はあしく真のむ
は専ら祝義の時に致す事也相生合
心みな真の図也此時は正心を心かくしと云
○松竹梅の花の事
三瓶対の花中を松左を梅右を竹に
さすをいへり又一瓶の中心を松副を竹受
を梅にしたるをもいへり
○合心の事
三重の若松を二本合せたる者也合せ様
は上中下の三処程に相釘を打べし指
様の心得前の真の花におなじ
○二心の事
心は松と竹とよし草などをする事あ
れ共宜からず二本同じ高さ也松は尤
の左の方竹は。花の右の方副は竹の方に
指べし立分の間上下共に四五分ばかり
心かくし前置両方高下有べしおなじ
物を用ゆべからず前置松の方をは陽とす少
し前へ出すべし竹の方をば陰とす前は出へ
からず猶座のつぎにより口伝有る事也草
木大葉両方へさしまぜてくるしからず
尤縁のきれざる心得有べし
○竹の心の事
先枯こまりならば枝より上の長さ四寸
余迄はくるしからず枯とまりならざる時
は一寸餘の長さにて直に切べし枝は一ツに
ても二つ三つにてもかつかうす第枝の
はさき床の角へそむけ副は枝のなびき
の方にさすべし水際四五分の内前に
てもわきにても節をみすべし又見せ
ずしてもくるしからす薄柳其外
しだれたる類をきらふべし
○苔の心の事付曝心
正心或は副受に苦の体に成べき物をつ
かふべし胴苔其外あひしらいほそき
苔などつかひてよし苔のおほきも又
めしく猶口伝有しやれ心も是に同じ
画修重宝宝記
○藤の心の事
松のはのすくなく木ふりたるにまとひ
かけさせたるなどよしきらひ物竹に
同し又は副受にも用ゆ一方にのみは用ず
副受の松にまとはすると云事よろしからず
○対の花の事
直心又除心にても心正心副受流迄は
同しふりなる同じ道具を用べし其外
くるしからず流両方共に内へとるべしまた
松と竹竹と梅などにて対の花をする
事口伝あり三幅対の懸物の前に花三瓶
する時は両身対の花をさし中に真の花をさ
す事也或は中には中央の属をかざりてもよし
○とうつるの花の事
盛桜床の下に砂の物上にとうづるの花を
ずる事也外にする事なし心は除心たるべし
砂の物にも花にも床のあしらひ其外口伝有
○神前佛前の花の事
仏前三具足の花心の長花瓶の高サ一長
半或は二長はかりといへ共見合次第是
にかぎるべからず三重の若松よし右長
左短とて外の方はながき枝をつかひ
内へは見じかく出すべし受を手向の枝
といへり仏の面像にかまはぬ様に指へし
一瓶の中見事成物を用ゆべし心の技仏に
あたりかまふ時は一の枝を切事有此時指様
口伝有流を煙がへしと云り香爐の半迄
流のさきを出すべし神前の花も同し心へ
なり神前にては受を影向の枝といへり榊前
なり袖前にては更を影向の枝といへり佛前
共に雑木雑草さすべからざるものなり
神前
仏前
○四方面の花の事
心副受流扣など先面を第一とさし後
より見ても見ぐるしくなき様にさすべし
朋作前置前後に有べしうしろにも通路
有て花の見ゆるところにする事也つねの
所にすべからざるなり
○水仙の一色の事七一色の次第
心は葉を高くあげ花をそへ又花を高く
つかふ事も有副交流扣皆葉をつかふ花
を本に隠べし尤をわきへながく出してさす
べからず花数葉数に習あり胴に射干の
はをかり用ゆ隠花なる故に冬の中をさか
りとせり冬の初には枯葉あしらふ事
なし冬の末には三枚も有べきか春に至り
ては残花なる故に五六枚もつかふべしあ
は世葉と云事有図をかんがへみるべし両
方同じ高さなるはあしゝ取合に習有す
べて水仙は一色ならず常の花につかふにも
口伝有前置は寒菊金仙花款冬台これら
の中を用ゆへし共の花葉などにてすることなし
○菊の一色の事
細き竹或は木にても真中に指真副受流
などゆひ付る也かやうになき時は思ふ様につか
ひがたきもの也心は大輪にても小輪にても
かつかう次第用ゆべし胴には葉をしけくつかひ
其外様々の色菊にてあしらふべし前
置小菊よし色切裏菊に習有辻菊と云
はつねに菊に有事也此一色は自余にかはり
外の物をまじへざるに習ひあり
○松の一色の事
心受同じ色の松にて一木と見ゆるやうに
さすべし松苔枯枝の外他の木さしま
ずる事なし色々いろかはりたる松枯枝
松かさなど交へて色どりをなしすべて
大木と見ゆるやうに心得へし枯葉枯枝
をつかふに習ひ有松は常盤の物なれは四
季共に賞翫せり或人松の一色は秋冬
を専らにすといへり雪中にも稠まず
君子の操あるゆへなるべし
○蓮の一色の事
心は花にても葉とても用ゆ又芦など
を用る事有其外時節の草花或は草
何にてもさし交ぜくるしからずもとより
蓮ばかりにてもする事も有合葉大かた
水仙に同し開たる葉にてもすれ共宜
からず開たる花胴よりわきへながく出すべか
らず紅白さし交る時は色うつり心得有
べし前置葉にても花にてもよし尤数葉
数しもくは合皆いつれも口伝有事也
○杜若の一色の事
あやめ一八花菖蒲さしまぜくるしからず
杜若の花に用る也。紫白まじゆる時は色うつり
心得有べし前置河骨沢桔梗つはなどよし
対干ひあふぎつはぎほうし等の葉を用
る事有花の付たる葉の花をとりては
をつかへはいきほひつよくしてよし花枝に習ひ
あり以上五ツを五一色といへり
○桜花の一色の事
心副受にすれば先は桜の一色といへり多く
用るほどよし残らず桜にてもする也色々の
かはりたる花さし交たるもよしつゞき
なくてもくるしからず胴苔其外に
苔をつかふ桜の苔と見るべししやれを
用ず一色につかふの外小道具につかふ事なし
桜の一色におもとの前置すること口伝
有さしあひもの出くに見へたり
○紅葉の一色の事
心副受につかへは先は一色と云り残らず
紅葉にてするをみなもみぢと云り色々
の名のかはりたる紅葉さしまぜ色どり
有べししやれをつかふ苔を用ず一色につ
かふの外に道具する事なしさしあひ
の物興に見へたり猶口伝あり右二色
は花紅葉とて五一色の外なり合七の一色
といへり外に一色といふ事古法になし
○一草の事
其時節の草花草色々取あつめ木を
まじへずさす事也草後よりつゝけ或は
両もきし合ても不レ苦指様は常の花に同し
かもの檀の山の花を
○檀の躑躅の事は
うつせし体なり
或は副交につかひそ
或は副交につかひそれより胴作に用ゆ
色々のかはりたる花を交つかふべし同つくじ
をつかふにならひ有つゝじ賞翫のわざ也
○相生の心の事
松の本は一本にて胴より両方へわかれたる
心也副便正心等二つづゝありそふてのき
のきてそふといへる習有其外一と習有事
なり極意の花なれはあさ〳〵敷しるしかたし
○五節供に可用物の事
元日に梅花水仙金仙花
上已に桃花柳萱草余礫
端午に竹菖蒲石竹蓬
七夕に桔梗仙翁花梶葉芦
重陽に菊蘇鶏頭花
此内一色にても用へきなり
○四季の心得の事
春はゆこと新敷にぎやかにさし顕はし
ふるめきたる枝葉を用ず一瓶の中きほ
ひのぼりたる枝ありて色がちにさすべし
夏は草花がちに青葉しげみの体を顕
はし道具を左右へながく出し水際を
くつろけ涼しく指べしおもき下草し
けくつかふ事よからざるなり
秋は一瓶ものさびしく苔しやれをあし
らひてり葉を用ひ下草しげくさすべし
冬は一瓶冬かれたる体にて上をかろく下
にて下草しげく松いぶきなどさし
かこひ寒疎の心得有べきなり
○四季の水際の事
春冬は水際ひきく指くだし夏秋は
水際高くさし止べし春冬の寒気
の節は水をのそむに心よからず夏秋の
暑気の節は水をのぞみて心よし
○三ヶの前置之事
一四十一
松小しだおもと三色也松小しだはづかひ
色うつりに習ありをもとは別して習たし
祝義の物なり真向にうら葉を立それ
に実をそへ指也たちばといへりながしば
左にても右にてもつり合次第葉づかひ
に習有名人におもとを所望有時は一覧
の後前置をあげて花臺に置事也お
もとくみ入と云事は砂の物に有事也実
二本に葉数もおほくつかひくみ入葉と云
事有くみ入葉なくてもよし口伝あり
色きらひ物おくにみへたり
○大葉つかひやうの事
柏葉枇杷紫園等を用葉の裏陰表
は陽勿論の事也あれも半につかふべし
六花六葉四葉とて花も大葉もてうをは
嫌事也二枚大葉にあしらひに習有床のつぎ
により大葉つかひやうにも心得有べし
○胴作りに習ひ有事
牡丹笹檜葉蔓珠砂花つ
牡丹笹檜葉蔓珠砂花つゝじ是らの
類指やうあしらひ習有事也牡丹は胴
より外につかふ事なし芍薬のはをかり
ばにもちゆる事あり
○祝言の花の事
相生の心。合心。松竹梅。二心これらを指
べしいづれも真の花なり退心は嫌ふ事
也若杜などにきやかにさしかこひかき
りたる事なくかれたる枝葉並に竹もか
れとまりは用ゆべからず時の作意かん
ようの事也
○移徒の花の事
赤き色有草木を嫌へり外の宮に
てあしらふべし桧木を必す指事と也
一瓶にぎはしくさすべし
○出陣并籠城の花の事
草木共に表を賞翫に用ゆ帰り花を指
べし真の花宜也籠城の花には椿のはな
けしの花などを嫌事也猶心得有べし
○追善の花の事
三十五日より内は赤き花を用す白花を
用べし苔しやれなど指ざるもよし三年忌
已後には苔しやれの真を用ゆべし帰花
残花なとをきらふ事あり
○交あかりの事
水際のきの心又は胴より退たる心など
にすべし竹柳のしたりたるものよし
○更ながしの事
心のすはりおもくのきたる時は受と流の
間より心につりあふ道具を流に兼用て
指事也され共常の流の所にかろき物をあひ
しらふて七ツの道具の数に入る也是を中
流ともいへり少し心得あり
○左流の事
心の一の枝なき時は受の方へ枝長く出し京あしらひ
強くして扣にて一瓶を釣合する是を左り流と云り
○内添の事
心の一の枝さがり副つかぬ時は心と正真
の間より心にそへて出是を内副と云り
○中の上につかふ草木の事
水仙仙翁花あぢさいふぢはかま
女郎花芍薬杜若花菖蒲
しやが一八檜扇大りんの菊
桔梗しをん大手まり
山ふきすゞかけ連堯みむらさき
あふひこあふひけしかるかや
鳳仙花鶏頭花鬼ゆり姫ゆり
さゝゆりかのこゆりはかたゆりかいどう
庭さくらひがん桜桃花紫つゝじ
さつきふぢざくろ花さくなんげ
竹竹の子水木ひの木
かやうの類猶おほしをして知るべし正
心より流の上までにつかふ事也
○水際につかふ草木の事
金仙花寒菊せんりやうがんひ
やふかうじ花立はな岩びは小しだ
しのふせんまいおもとくまざし
蕗のたうぎぼうしかうほね沢ぢしや
沢桔梗をぐるまゑびねなでしこ
野きく桜草たからかうひとつば
かんそく藤なでしこりんだう石竹
まゆはき花あざみ汁は雪の下
長春沈丁花白丁花み山しきみ
くちなしつばき山茶花岩つゝし
むくけあせぼ山いちごきしのを
みそはぎ茶の花ぼけいのこ柳
つげあかくさうちの
かやうの類猶多しおして知るへし悉く
しるしかたし右の中前置の上迄つかふもの有
○祝義に総べきものゝ事
けし河骨紫竹しをん
あせぼくはんさういばらの花むくげ
茶の花みてはぎりんたらをぎ
くちなしはちす薄のぼ鎧とをし
万しゆしやけがまほけの花米柳
沈丁花れんげつゝじ底ざくらわくらは
ひかん桜まき花あざみ鬼ゆり
あざみゆりためともゆりざくろあし
残花雑木雑草か様の類用べからず其
外枝葉枯たる物末のこまりたる疑也心得第一也
○通用物の事
竹山ぶきすゞかけ連蕘
ふぢくまさゝ小しだがんそく
かるかやわれもかう下野せんりやう
りんだうおもと一つばみむらさき
南天駒つなき長春あぢさい
手満りぼたん石南花
かやうの類多しをして知るべしこれら
は草と木に通し用る事也
○後より両方へつかふ物の事
松梅桧柏藤柳枇杷梅もどき
いぶき山つゝじ水木桃花なんてん
梨花庭さくらいのこ柳かいだう
かやうの類は後より縁をつゞくる也此外
大木のたぐひは皆両方につかふべし
〇前より両方へつかふ物の事
芦薄菊百合仙翁花杜若
あやめ桔梗かるかや女郎尤みむらさき葵
すゞかけひあふぎ水仙いちはつけし
山ぶきしやがあぢさい手まりかま
かやうの類前より両方へつゞくべし猶
大輪なる物は見合両方へつかふべき也す
へて草を両方へつかふ時は前より縁
を取べし縁の切る時は或は通用あるひ
はぬけしやがをあしらふべき也
〇しやれに体つくるものゝ事
松檜樅栂柏柳いぶき梅もどき
もみぢくの木右のるいなり
○苔に体つくる物の事
松梅桧柏桜樅栂いぶき細苔
にはつげつゝじ右の類也
○草木差合嫌ふ物の事
竹に柳薄南天直苔藤
藤に竹すゝき○柳に南て薄
南天に薄柳竹おもと梅もどき
みづ木○薄に南天竹柳
○藤の梅もどきに水木南て
み山しきみおもと○白梅に
いのこ柳○ぼたんに芍薬
けし○おもとに万赤き実の類
右の外猶有べし他はをして知るべしたれ
物あかき実の類一瓶に一つなるべし
○砂の物の事
砂の物は立花の略義也此故に七ツの道具も
異形にかけりたるを風流とせり但法は立
花に同じ然れども其法式にゆるす事
多し一櫓砂二椶砂の地取大かた定れる
といへども見合によろしく女かぶ男かぶ
をすゆべし二かぶ砂は立花二ツ真の心なり
立花の心得を以てさすにたがふ事あらず
故に悉く記ざる也右以上四十八ヶ条一レ考
○花瓶のこみ拵様の事
藁のはかまを取そろへて一握りづゝ本一
寸斗をきて小把にゆひ花瓶のふとさ
程につめ扨ぞうしめ右の結もとにて
成程かたく結しめすそを揃て花瓶に入
上は花瓶の口より三分ばかりさげて
切揃へこみしめの緒少しゆるやかに結べし
秋冬は一分はかりもおほしあげて切べしと也
〇砂の物拵様の事
鉢の底に下す板を切合込は立花の如く
こしらへながき鉢のふちより三四分下
で切別々にして置真又椶を下す板に
かすがい或は釘にてうち付其外大道
具は皆釘付よし鉢へ入こみをならべつめて
小道具をさし扨白砂をまく也両方つり
合かろき身の水際に二三分の高さに
切機をおく也これをかぶとめといへり
○草木拵やうの事
すべての草木朝影夕影に切たるよし
其まゝ本を焼て水にひたしさい〳〵水を
かゆるよし春冬は久しくこたふる物なり
夏の中秋の初迄は手入あしけれはすみ
やかにそんずるもの也
水仙早梅椿莟ありてはやく開かせ
度には桶につけて室に入さい〳〵水を
かゆれば早くひらくなり
藤切たる根をたゝき酒に根をつけ火にて
焼汲立の水を打べし水をあけかぬるもの也
水仙。竹の串をほそく平めに削少し袖を
引葉へさす也花には丸くけづりて葉を
とづる事有一色をする時はちいさき釘
をけづりて葉をとづる也
荷葉花にも葉にそはり金のちと
ふときをさし込思ふ様にためつかふ也
芦。荷葉に同し針金をつかふてよし
竹を立んと思ふ前日か其日に切べし少も間有ば
葉相やすし上ゟ下四五寸上迄ふしを抜中に水
を入たるよし込入の所は矢はづのやうに四五寸
ばかり二またに削て指へし立仕舞て葉
手を巻たるには塩水を打べし葉かれて
も手をまかぬものなり
薄是も稠たるには塩水を打べし
おもと葉の根あつき湯漬水にひや
し竹くしをさすべきなり
蓮同葉河骨沢桔梗などの水草を
切には先糸にて根をくゝり其下を可切
水を含て能こたふる物也
桔梗杜若あやめなど相たるは花共に
つふりと水につけおきたるよしいぼ
みもひらくもの也
牡丹芍薬けしなどを切には竹へら或は
をりてよし殊外鉄をいむゆへいたみつよし
立花につかふ時も銅刀を用べし牡丹馬薬な
どぢくみじかく高くつかひにくき時は
細き竹に水を入それへさし込てつかふ
べし牡丹の葉殊によはき物也葛薬のはをかり用
仙翁花がんひふしぐろなど切口を焼節々
を少したちわりたるが水をあぐる物也
花には水をかくることあしく
苔又は胴につかふしやれなどは皆後の方
を切かきたる吉さなければ胴にはゞるもの
なり流の込入なども此心得有べし
菊ゆり杜若桔梗其外何にてもよ
こに出さんと思ひたむる時は針金を糸
にてまきそへたむるよし
すべて木をたむるにはともし火ふとき
は炭火も然るべし
心少しのけ度と思ふ時鋸めを入くさび
をかう也木ふりいかやうにても成也
副受流等の物はためては思ふやうになら
ぬ物也よき所より引切外の木に釘付
したる吉惣して拵やうはさいくのきゝ
たる人は自ら自由になる事也
○立花さすべき心得の事
珍客に花を立る時は色よき花或は早咲
のものを客の座の方へ見ゆるやうに指べ
し花の右は陰左は陽なれば床のつきによる
とはいへ共先流は陽の方へ取へし又客に
亭主方より花所望の時は花二色をつ
かはゞ一花は座上の方へさし一花は正面の
方にさす事也もとより座の懸物の
絵にても墨跡にてもさしきらぬ様に
名印の処をさしかくさず其上懸物の
絵竹或は梅ならは立花に竹梅をつかふ事
遠慮有べしかやうの作意臨機応変
のわざなればあらかしめ記がたし能々心得
有べき也
右四ヶ条以上立花終
当流茶湯指南
御茶立やうの事
柄杓左の
手に持右にて
ふたおきを取
先柄杓を左の手にあつけ右にて蓋置を
取りつねの所に置き柄杓をかけろくに御座候
へと客へ一礼申茶碗を直し茶入を取て茶
わんと我前との間に置左の手にておさへ右
の手にて緒をとき緒のとめの方を左へなし
昼夜重宝記
茶入左の
手にておさへ
右の手にて
袋の
緒をとく
則左にて緒をよき頃にぬき出し両手の指で
袋のしまりたる口を両方共にのはし又とめ
の緒をさきへ返し右の手にて袋共に茶入を
取出し袋は左に持なから茶入は下に置き
袋を折釘にかけふくさをさばき茶入のこみを
はらい茶入の座に置き茶杓を取りふくさにて
清め茶入にかけ茶筅をなをし茶わんを
直し茶巾は水さしのふたの上に置キ柄杓
を取湯を汲茶筅を清め湯をすて茶巾を
取茶わんをふき下に置き茶巾さばきして
右の所に置き茶杓を取り扨茶入を取茶を
すくひ入汲茶を立る也茶筅は中にて
茶筅を直し
茶わんを
なをす也
まはし切に取て下に置して居直り茶碗
を出し候ふくさそへ出す事も有扨釜の
ふたをいたす也ふくさ茶巾さばき色々あり
餘は條行によるべし
茶せん
清め
一寛文皇記
御茶のみやうの事
客方は右のことく出候時上座の客次の仁へ
茶入をとり
ちやを
すくひ
八
一礼有てすり寄茶碗を取り我座に居直り
次の客へそと礼義あり扨茶わんを取頭を下ケ
湯を
くみ
茶を
立る
いたゞき茶色湯の上など見て二口にても
三口にてものみ申也我こそ法度しりかほ
し俄にひさまつき式は茶をふきゆり立
茶有を見久しく茶わんを持又は茶をす
る声高くする風情まことに見くるしき也
よく〳〵心得有へし扨次の客へ茶わんを渡
し次の客受取ていたゝき茶色を見て
扨次第に渡し候てのみ仕廻上座の客へ
茶わんをかへし候を上座受取あとを
見いきなど聞して又次の客へわたし候
次の前は先いきを聞扨茶のあとを見
茶わんも見申事也其下は同前也扨
見仕廻候て上座の客へかへし候上水
受取にしり寄いたゞきて亭主の置
たる所に置すり返候てい主茶わんを
取直し候時かたじけなきと一ノ礼た
青衣重宝記
茶わんを
いだす
がいに仕さててい主よりろくに御座候へ
と申柄杓を取り釜のふたを取ゆをくみ
其時水をくみぬるくうめ茶つかはゆひ
にてあらひ落し扨清すゝぎして仕廻申也
茶わんをとり
頭をさけ
いたゞく
其まゝうす茶立申事も有る也
○天目置合の事
水さしは中柱と地敷居との間真中右の
茶い路を
見る
へりより七目九目十一目十三目に置く
但し水さしの大小によるなり
茶わんを
見る
茶入は水さしの前のはらと茶入の腹と脇
より見候てすりはらい也三分一もかけ候茶入
水さしの間五目七目なり
茶碗は茶入と四日に置也何ㇾも大小の違ひ
有惣しての置合いづれもたゝみの目と道
身のかねとをろくに置合候也
釣だな二重あらば上に炭取下にくわん羽ぼ
うき又は香箱にても或は茶入にても置合
いろ〳〵これ有なり
袖の口切のしふんは路地雪隠の戸ともよくしめし
路地も水たぶ〳〵とうつし可申也数寄屋の窓
共にいつれも内は障子外はすだれをかけ申事も
有也茶立申時にすだれをは取候也人数これ
なき侘茶なとは中立の時取て置也中立の
水とて菓子を出し候時又水を打可申也立水と
て又水打申事以上三度也侘には是も心得有べし
○風爐まへの事
風爐の時も路次入かわる事なく候さしき入も
同前也去なからいかにもさしきのはこび静にし
て能候風爐前の灰くづれたかるゆへ也その
心得もつぱらなり
亭主も路次へ水うたせ数寄屋のすみ〳〵旅
の家又は蚊などのなきやうにはらい路次の戸共
はらびよくしめし客を見かけても又水なと打候
やうに仕り座敷の障子共をはづしすだれ計に
して中立の時は風なく候はゝすだれも取る也
ふろ先風爐前の障子そのまゝおくなり
風遍五徳は一ツあしむかふになし一分あまり
もむかふをたかくすへきなり
○花入見やう并茶わん
茶入かさりやうの事
花入見やう名物などはさのみ花に目を付す
花入を心しつかに詠むべしさもなき物鉢は
花を専らにながめはやゝひらけたるよしあるひは
色枝つきをほめかんじて何となく見るふぜい
しかるべく候目遣ひと感情とを亭主ゟよく
見しり候ゆへうつとりと見なしてはゑきなし
板床にはうす板なとは置不申候其まゝちきに
花入置キ申候香台などは置キ申なり
茶入盆にのせて床にかさりはゝ油脇にかざ
り申也中立の時よりおろし水指のまへに
置也台天目にても同事なり
茶碗斗ヲかさり申事はあしく候茶入そはり
候はゝかさり申也去なから貴人より拝領仕申
か又は人に所望いたし候その主よひ候て茶立
ら時は茶わんはかりの事もあり
○法度覚書の事
手くひのおるゝは第一のあしき事也
手の十文字に入違ふ事あし
ふくさにきんちやく付とてかたわきに付
る事悪し
柄杓に仏おしとてすぐき左の手へうつす
事悪しねぢむくるがよし
しやくを遣ふしやゝにつかわるゝといふ事
有りひねり也
風爐に杓ひく也爐には置ひしやくなり
大目の時釜のふた角の方あくる一畳半
ふろまへの時はむかふを上る
四畳半の時はむかふと角との中を上る也
中つきの時はふたひねりぬくなつめの時は
ふたむかうへとるなり
茶入はまはしふく茶入のふたは柄杓にかけ置候
葉入の時はさしやくかけ置他はかけず
水さしのふたの上に茶入袋置事はぬりふた
の時也やき物かねの時ならばなし
茶碗すゝぎ申時くみたる湯又釜へ入れず
但し茶立る時は各別也風爐にはぢん爐には
たき物也
茶巾たゝみてうゑのふくらのつふれぬやうに可仕也
〇回状書様の事
兼日亭主方ゟの書体
来ル十六日之朝御茶進シ申度候於
一御来段は可レ為二本望一候
客方ゟ何日朝昼を書て御茶可被下よし
忝と互の高下有て書簡にて返事する
かよし貴人高位には慮外とて口上にて
いふ事大に悪しそれ〳〵の文法にて位を定
むる事なればかつて慮外にならす書簡にて
なけれは亭主の心定まらざる也礼法も同事也
名物の道具などあらば名物拝見御茶う下種
〳〵御馳走忝と可申遣へス事也
○路次入の事
やくそくの日限其刻に至て路次口迄行相客を
待合せて客そろひし時案内を申入ふたへ路次
あらは外路次に入て待あわする也貴人高位の
御相伴ならは外道へ御迎ひに出て御供仕入候也
亭主は時分少シ前に路次に水打手水鉢の
水をも入柄杓を置路次の内こゑつくろいをし
迎ひに出客へ聞へ申やうに出る也扨くゞりのかけかね
をはつし少戸を明け客方を見て扨戸をさら
〳〵とみな明[今日は忝と糺義有て御入被成た
と申戸を少手の入候程にさして入也羽ぼうき
持て出る事もあり手拭にてぬくいす事も有り
冬かんじ申朝などは路次に水打申間敷し
客方は亭主くゝりをさし入候時相客と礼義有
事前後の定め也上客になる人くゞりにかゝり
こはづくろいし戸を少シあけ内を見て内仕廻
いたし候て戸をみな明け石の名へやう万事に
心を付る也次の客も同前に入仕廻申時分
御手水とたかいに礼義仕扨手水鉢にかゝりて
捨石など柄杓の置やうよく見合手水を遣
ひ栖杉元のことくに置き申也次の客も同前也
扨刀掛にかゝり刀脇ざし置てにじりあかり
の口へより申也次の水は上水の刀かけにかゝり
手水仕込申やうに可仕也長路次などは上水路
次半分参候時手水仕廻可申也むさと声を
立てほめ申まじく候心のかんじ専ら也
○座敷入の事
次の客手水仕廻路次半まで候なゝ時にじり上の
の戸いかにもしつかに少シ明ヶ内を見えて扨みな
あけてはいりとてはき物を置し床にかゝり
床ぶちより一尺ほど前に居てかけ物にても花
入にても置合をよく見て次の客にしりあかり
を入り候時床前を立て燧にかゝり釜のやうす火
相釜のふたのしめやうなど見て棚に置合など
候はゝ能〳〵見候て座に付申也次の客いづし
も同前なり
亭主方は客座につき声づくろひ仕候かゝ
又亭主もこゑづくろい仕[リふくさ物こしに
はさみかよひ口のきわに居障子さら〳〵と明ケ
一礼有てろくに御座候へと時の時宜をのべ扨又障子
をさし勝手に入料理よく候時分炭取を持て爐
の右の方に置釜のふたをなをし羽箒を炭取の
前に置くはんを取右よりかけ左をもかけ扨釜敷を
取出し左の方に置して釜をあげ左のくはんゟはづし
右をもはつしそろへて釜の左の方に置候て羽箒
を取り爐ぎはよりこみをはらひ煙の内をもはらひ本
の所に置火ばしを取した火をおこし扨炭取を右の方
にじりのけ申事有そのまゝ置候事もあり扨勝手
の障子ぎはに灰ほうろく置たるを取出し障子をしめ
炭取と爐ぶちとの間に置灰をまき爐の内を能い
たし則灰ほうろくは炭取の前へ直シ炭取を爐ぶち
のきはへよせ候て大成炭を手にて直シ扨すみを次第
〳〵に置ら也仕廻して薫物くべ仕廻候時勝手へ入
水を持出釜へよき頃にさして勝手へ入扨釜をかけ
炭取へ鎧を入れ勝手へ入て羽箒にてこみをばらい扨
ろくに御座候へと申料理は勝手次第に可仕といひ
て勝手に入可申也又料理勝手次第に可仕といふは
同輩などへはよし高位貴人へは申まじく候御膳
よきと御相伴衆ぞとうかゞひ候也
客方は座敷入を仕廻して座につきこはつくろひ
仕候也亭主出しるゝ一礼有て時のはなしなど上座ゟ
仕候亭主勝手に入炭取持出釜あけ羽箒仕廻し
時強きはにより爐の内火相を見少しあとへのき申時下火
をおこし灰をまき大かたなる時分に又寄り
炉の内を見候て又すこしのき炭の大かく
をおかせけしやう炭の時さしよりとめの炭
まで見申候也むさとほむる事有まし
き也たゝ心のかんじ専用也
亭主方は右のごとく炭仕廻て勝手へ
入膳部よく見て扨かよひ口をあけ膳を
もち出次第〳〵にすへ候心やすき客なら
は給仕とたがいちがいにすへ申事もあり
扨膳の次に香物いたし次に重箱出し
扨食次出し汁をかへてそのまゝ酒を出し
さかなはそれより見合次第に出しも也さて
湯を出し膳あげ菓子を出し候うちに
中立の水路次にうちや申もの也
客方は亭主膳を持て出候はゝひさを立
錆取ていたゞき申事たかいの位による事
なり香物を亭主持出候はゝ少し御出
なされみへと一礼申候て香物うけ取申候
膳部は汁より先へたへ申なり食次出候
時其まゝ汁を出し候ゆへ汁より先へたべ
申事なり扨膳部仕廻候て菓子出シ
路次の水仕廻候はゝ上座の人又床を見て
中立に出るなり下座の人その菓子入
勝手の方の目にかゝり候所になをし
よく〳〵あとを見えて出る也
亭主は客中立仕候はゝ座しきをはき
道具置合仕廻腰かけちかく候はゝ御入
なされ候へといふか又とをく候はゝ給仕の人を
つかはし候かにじりあかりの口ほそめに
あけ置候か喚鐘鉦などうち申事也
客中立して亭主より御入候へと申
か又喚鐘など打候を聞候て次の客へ
御手水などゝ一礼仕候て雪隠など見
て手水つかいにじりあがりへかゝり申
をそとあげうちを見てさら〳〵と
あけさしきへ入はじめのごとく床
にかゝりてさて道具のおき合よ
く見て座につき候事はじめと
おなじ事なり
ていしゆは客座につき右のごとく
にこわづくろいなどつかまつり候て
障子をあけ候て御茶を立可申と
いひて水こぼしにてもふたおき
にてもまた茶わんか茶入にても
右のおき合の道具の次第により
もちひて立る事也
右茶湯書多しといへとも古
流にして初心のためにかなひ
がたし今当流の書伝を改て
愚蒙の助ともならん。而已終
○生花なげ入の事
さして定式なしたゞもやうよく生る
なり花枝葉のびたる物にはつゞまやか
なるを取組ふときには細きをあしらふ
他ごと也数も定りなし大抵一種二種も
生る又三種五種も生る也心得は花入に
有べし花入は竹ひやうたん籠とゝり様
〳〵有べしたとへはくちほそきものには細
きくきを生べし茎よはきものをば竹にて
も木にてもよく取合せたる物をけづりて
茎にはさみてさす也其木竹は水より下
にあるやうにすべし
○かけ花生の事
かけ花入には柳すゝきのこときしだりたる
物よし下より見るゆへなりとめには大
りんなる花か葉こもりたる物よし
掛花生
OD
置花生にはしだり物生る事かたちによる
へししだるとも畳薄板に葉末のつかぬ
やうにすべし
虚花生
○耳弦の有花生にみゝづる此上へ枝葉の
かゝらぬやうにすべしつるの有物には
したゞる物をばすべからず
籠花いけ
〇籠に手の有には手にあたらぬやうに生
手に尤枝を切さぬやうにすべしたとへは
手はたてに有に花はよこに切て悪し
〇うす板の事角花生には丸板よし九
花生には角板よし籠にはうす板なし
つり舟
花生
○釣舟は枝葉花を舟の内へ出すときは
出しやうろかいの心にあしらふ也釣たる
くさりの切ぬやうにすべし
二重切花生
二重切の筒花生に指時は上の重に花を
いけ下の重へはうへよりいきほひのをのつと
うつるやうにあしらひ肝要なり
○惣して立花に残花をばさすべからす祝
重と高人をよふときには指事弥無用也
かへり花はめでたし祝儀に用へき也
○印肉墨拵やう
印肉すみの合せやうは常に硯に遣ふ油掻すみを粉よし
心すかみの合せやうは常に硯に遣ふ池
て唐胡麻の油にてよきほどにねりあわせ芥葉を
なるほとやわらかにもみかすをぬきませ合せ絹きれ
につゝみゆひめを下にしてすみ入へいれをく也
朱判の朱合せやうは唐胡麻の油十五匁此二色をせんじ
よくかすをさり本来十両入まぜ合せ印肉のごとく芥葉
をなるほどよくもみやわらげ是もかすをさりませ合せけふ
黄檗流の相伝なり
○万香色
○万香具の名方
懸香之方
麝香大霍香中丁香大甘松中
白檀大石菖蒲山橘葉に沈香
同方
甘松十匁麝香一匁白檀一匁樟腦一分丁香云
右丁子をは半両は三つわり半両は二つわりきざみ
甘松は水にて土気をあらひひけをとりてしゝ
びのしたる時きざむ也白檀を細にきざみ
此三色に酒を盃に一はい水二はい入是にて
手をぬらしもみ合入る也是こしらへ様の秘伝也
たき物の方四季共によし
沈香四十匁丁子二十匁白檀二匁三分薫陸三匁
甘松八斎麝香五匁○右新枕の方也
此合せやう右同前
一両
一西
二匁
沈香一匁丁子
白檀
貝香
七匁二分
一匁二分
五分
三人
一匁二分
薫陸
七分
麝香同又はぎの木を焼くろ
める也右薬味むらなきやうにし蜜にて
ねり合焼塩を少し入よく〳〵合て奢
に入白米の中に三十日をきて取出したく也
仙人方薫物
沈香三十匁丁子十匁貝香五匁薫陸五匁
麝香
麝香三匁白檀五匁白檀五匁右いづれも薬種
五分
白蜜の上々にてねりてよし
梅花香薫物
一匁一分
沈香十匁甘松
沈香十匁甘松二反一分欝金五匁麝香香
一匁
白檀一朱薫陸一ね丁子五匁貝香二五分
塩一好右蜜三匁程にて調合する也
同方薫物
沈香四十匁丁子二十匁薫陸二匁五分白檀廿五匁
貝香二匁五分麝香五匁
野風薫物
沈香四十匁丁二十匁薫陸二十五丁
沈香四十匁子二十匁薫陸二匁白檀二十五匁
二匁
カ
甘松三匁
貝香ナ匁麝香
五分
五分
在明薫物
沈香三十五丁子二十匁白檀一本貝香十匁
五分
薫陸五匁麝香一匁五分
氏卿薫物
沈香三十五丁子十匁白檀一匁三合貝香十匁
甘松二匁麝香二匁
右薫物以上
○婦人嗜名方
婦人髪をけつりてかみのぬけざる方
側栢
松の大さほど
なるを二片
榧実胡桃実三ツ
右三いろ細かに粉にしてかしらのかみ
はだに付てよし又は水にひたしてくし
水につかふもよし此くすりかみの根をつ
よくなすゆへ右のごとくたび〳〵すればかみ
のおつる事なし男子少人にもよし
秦椒
はげたるあとにかみの生る薬也
○生髪の方
生禿鳥雲油となつく
秦椒白荘
蔓荊子
秦椒白韮川芎蔓荊子
零陵香附子者各生にて細かに割み
一絹に包みしらしぼりの油に廿一日ひたし
置一日に三度ヅヽはげたるあと或はかみな
き処にぬるべし此あぶらのかゝりたるあと
はいつくにも髪生する故に無用の所に印
にてもつかざるやうに用ゆべし
〇又桑白皮をきざみせんじてかみをあら
へば髪おちず
○婦人にても男子にても髪のあか
をあらはずしておとす方
藁本白芝各等分なるほどこまかに
粉にして夜髪にすりぬりて明日朝
櫛にて髪をけづれば髪のあるをのづからをつる也
○婦人の髪短きを長くする方
棗の木の根の東へむきたるを三尺とりこし
きの上によこにおき蒸て両の切くちより
出る汁をとり髪にぬる也すなはち長くなる
又女の髪のおちを油にてせんじこがし鍋
のそこにかうやくのごとくになりたるを
取かみにぬれば則ながくなる也
◯婦人面顔手あしをあらふ薬
一金国宮中洗面八百散といふ也
丁香白附子白牽牛子白並
白姜蚕白菠白茯蘇白伏苓
右八味梍角弦を去り菜豆少し入れ
共に粉にして朝はやく起て面顔手
足をあらへば顔色白く玉鏡のことく
光沢有てすきとをり年老るまてきめ
こまやかにうつくしくしはみよる事なし
○婦人の鉄醤付たる歯を重て白成方
松節を焼灰にして一両石膏一両研末し
二味を合ししきりに牙歯にぬる也
一月のうちに歯白くなる事雪の如し
但酒五辛の類ざくろ棗蜜砂糖をいむ
○口気遍身共に香薫をなす薬身
丁子木香香一匁菅香一匁陵香三匁
甘松三二本白芝香附子當帰桂心
梹柳谷一匁麝香益智一朱白豆寇二丸
右細末して煉蜜にてねりよくつき
合格桐子の大さに常に五丸ツゝ用口中
より返身迄こと〳〵く香薫をなす
五日にして身かうばしく十日にして
衣装にほひ廿日にして他人まてその
にほひくんずる事をしる
○花の露
唐蝋五十匁胡桃の油五十匁
右の油をよくせんじ柏杷の葉をかげほ
しにして粉にしたるを入又よくせんじ
布にてこしかすを去香には麝香龍
脳丁子白檀甘松をよく細末して入也
○伽羅のあぶら
唐蝋五十匁胡桃の油三十匁
右の油を銅のうすなべに入よくせんじ
油の香をぬくひでんにしきみの葉を
二枚入てあふらあげのごとくなる
を布にてこし地上に置て火気をさまし
丁子甘松竜脳麝香白檀此五色
をよく細末して水にてかたくこね
てこしたる油の中へ入出けばにほひは
油の惣中にとゞまりうすは底にの
こるなり
○いり酒の仕やう
一古酒三升一醤油五合
一けづりうつほ水にてざつとあらひて
よし右の三色よくまぜ炭火の上
にてわかし酒のにほひのきゝまでいる
なり大かたにへたる時炒塩を入かげん
をよくし酢を心次第に加へてよしさて
梅干を廿はがりも入べしかつほは
こしてとるべし久しくをけばかつほ
くさくなる此煎酒早く出来之方也
○精進いりさけの方
一升
一古酒
古酒一升あまくこき酒よし
一昆布
二本上々を
こまかに刻
一かんへう
右かんへうこまかに刻み昆布のかさ
半分かちぐりうちくたきこんぶの
かさ半分梅ほし廿小ならば廿五程右
い内へ水一升入れよくかきまぜすみ火
の上にてそろ〳〵とわかし本の酒一升
に成ほどにせんじつめてよしもし
塩すくなくはあつきうちに加へたるがよし
○名酒の造りやう
豆淋酒ほうろくか鍋かをすみ火に
かけ成ほどあつきやうにやきてあけ
くろまめ三合入て半分はかわきれ半
分はあたゝまり斗入たる時あげてよ
くさまし好酒二升に漬七日過て豆
をこしてすつるなりまめをぢきに火
にかくれは炒過てわろし
浅茅酒豊後一上米五斗酒に入る一日
まへに水に漬飯にむしてよくさます也
五斗
一かうし五斗但一日一夜水につけむして糀にねさせ
酒に入ル前に一夜渋紙にひろけてよくひやす一水四斗
右の飯糀を能々まぜ合つぼへ入下から
よくおし付入少し中高に上迄おし
付入扨水を入る時抜木を飯の上にわたし
其うへから水をつぎ込飯のうごかぬ
やうにしこむ也つぼの口を平地より
七寸ほどふかくうづみよくふたをし
しぶ紙にてよく包其上を土にてよく
うづみ人のありかぬやねの下の風ふき
ぬく所よし寒のうちにしこみて
来年六月の土用の内に口をなるなり
色はびは色のみぞれさけなり
〇同方肥後一上白餅米五斗一上白粳米
五斗
右二色別々の桶に入寒の内に水に
てあらふ初一ばんの水を捨二ばんめ
の水を其まゝ一日昼八日めにつねのごとく
むして飯にする也但餅米と欲米とは別々
にむして同じかげんにむすなり
一上白糀六斗一水六斗但さいぜん七日漬た
る水也餅米の水三斗粳米合扨二色の
むし飯を人はたにさまし半切桶に入能
もみ合せ一夜置明る日臼にてつくなり
つきかけんはむし飯の半分過つぶれたるが
よしそれより七日が間一日に二度三度
手にてもみ合上下へかきまはして暖か
なる処に置たるがよし扨八日めにつぼに
入物にてふたをし其上をしぶ紙にて能
包湿気の入さるやうにいたし土に埋み来
年六月土用の内に口をあくるなり豊
後作りより味甘く色白きにごり酒也
忍冬酒一焼酎一斗一忍冬花三十
三十目
かけほし
畫衣重宝宝宗
三十目
一白いばらの花
かげほし
右桶にてもつぼにても
よくしこみふたをし其上をしぶかみにて
包七日め〳〵にふたを明かきまぜ〳〵本のご
とくよくふたをし五七日にかき納るなり
五十日にて口をあくべし
葡萄酒一ぶだら一粒ツヽをしつぶし
汁をよくしぼりそろ〳〵せんじ其後よく
さましひへたる時焼酎にてもあはもりに
ても三分一程加べしぶたうはすきもあま
きも一ッすする也一竜眼内の上の皮を去り
焼酎の中へひた〳〵に漬二七日ほど置ば醤
油のごとくに出る也其時龍眼肉を取あけ布
にてしぼりかすを捨る也右の二色を心次第
にまぜてこんづのごとくになりたるを右の
ごとく二色別々につぼに入置候へばいつ
までもゐるなり
薯蕷酒山のいも皮をさりあつさ二分半
程にわり笊入鍋に湯をわかし笊ながら
湯につけあつき茶二三ぶくのむ程置其
まゝあげ雫をたらし雷盆にてよくすり
ひえたる時酒を入ねり酒のやうにのへと
くりへ入置用のたび〳〵かんをいたし
出すなり五日程もつなり
桑酒桑の実の汁一升よくじゆくし
たるをすりつぶし布にてこし鍋に入れ
炭火にてわかし青くさき匂ひの去迄
せんじよくさまし消酎を合する也
一消酎一升一合あはもりもよし
右の酒つかひゝ時さたうを合する也一
白さたう一盃一消酎一盃あはもりにても
右二色鍋に入火の上にてかんをすれは
白さとうとくる也よくとけたる時取
上こしてよくさまし右の桑酒心のまゝにまぜか也
楊梅酒一楊梅を一粒ツヽおしつぶし
布にてこし汁を取ため鍋に入すみ火の上に
て一あはせんじひへたる時消酎にてもあは
もりにても三分一加へ又消酎にさたうを
入是も一あはせんじよくさまし右の
酒へ心次第にまぜる也其後器に入二三日を
き。よくおりをゐさせてつぼに入置なり
少しにてもをりあれば酒そんじてわろく
なるをりをよくとれば二三年は不レ損
枸杞五加皮酒
一白米一石
一白米一石一糀四斗一水石五斗
一白米一石
一白米一石一かうじ一水三斗
一石
一白米三石一かうじ一
一水二石
五斗
一白米五石
一糀
一石七斗
五升
一水二石三斗
白米合十石水合六石糀三石五斗
右作りやうはつねの諸白のごとし者の
内へ地骨皮一貫五百目五加皮一貫目入ル也
右二色の薬種拵やうは一夜白水にひたし
なるほどよく洗ひ常の水にてすゝぎ
上其後こまかにきざみよくほしてこげ
ぬやうにいり右の酒つくる刻二色の薬種
をは本つくりへまぜ候へばわきかげんしれが
たし中とめより三度の米高にわり
つけまぜたるがよし右のとをりにて寒
のうちにつくる也
鳩酒一真鳩の皮をむきわしくはず
と云ほねを去り其外のほねをこまかに
たゝきすり体にてよくする也一山升
みそをはと一羽に梅ほし程入る也酒ははと
一羽に当盞に七盃程入よくすり合
せさは〳〵と煎て出す也
山川酒一上白米一斗酒飯の如く能むす
一白ねかうじ八升一水八升右三色半切に入
よくかきあはせ一日に二度つゝかく也よく
りきたる時つぼにても桶にてもいれて
ふたをして置也大あは出る其後にこ
まかなるあは出る其時わきあがるなり
又わきしづまりたる時上白米一斗右
のごとくむしかうじ八升水八升又入ル
なり此そへかけて夏は三日程にて大か
たよし夏はすき味出るもの也その時
からはいを少し加てよし
醴酒一上白米餅一升
あら〳〵と引わりつねのこはめしのこ
とくむしよくさます一かうじ一升数の
白米上かうじ一水一升此内へ三分一程
酒を加へ又酒五合水五合にて一升に
もする也右水の中へかうじをひたし一
夜立てなる日なるほどつよ〳〵もみ候へは
よく花をつる也同じくはかうじ米のは
たに有かびまでもおつるやうによく
もみさてかうじをこし捨其中へこはめし
をしこむなり此臓酒寒の内に作り能く
出来候とき鍋へ入よくわかしつぼに
入れ置は来年の夏迄ももつ也わかし候
酒はかたくなるゆへ用る時水にてのべ
てかんをして飲なり尤当座〳〵に
作りてもよし此作りやうつねのあ
ま酒より久しく持なり
○同久しく置作りやう
一餅米一升ほしいゐの大さに引わり
て粉をふるひ去つねのこはめしより
やわらかにむしよくさめし
一糀二升一水二升
かうじを水にひたし能もみあらひ
出しかすをすて能とをしめしを
入能かきまぜ置て右つねのごとく能
あまさけに成たる時桶の廻りにあはたつ
なり其時すみ火にて能煮て白きあは
立たる時びぜんとくりへ入てよくひへたる
じぶんに上置候へはいつ迄もよし日数
立て後に味からくなる其時又右のご
とく炭火にて煮て又徳利に入冷しをく也
味噌納豆拵へやうの事
御前味噌一大豆一斗
右白水に一夜つけ其後米をかす様に而
せば上の皮むけてとるゝをよくむす也
煮ればあまみぬけてわろし
一糀一斗三升但し中白米を用ゆ
一塩三升但寒の内より来年迄をくには
塩三升三合入てよし一餅米一升中白米
こは飯にむしさまし右のまめ能むせたる
時取出しつねのことくよくつきて扨四色
をつき合一夜風にあて明る日一トにぎり
つゝ玉にして一日二日程風に当其後菜刀
にて細かに切しらびに干たる時又臼にて能
々つくなりいまだぬれけあらばうすく
さがしかげぼしにし少しかはきめになり
たる時桶へ入桶の中へもよく〳〵つき込上
に紙をふたにして置也右の塩の外に
一切ふり塩入べからず三十日程によくな
るゝなり少つゝ切々にもなる也寒のうち
より明るとし迄もをくなり
○早作り見その方
一大豆一斗水にて能あらひむし
ても煮てもよくにへたる時火を引一
夜其まゝ置又明日日火を少たき取出
しつゝなり一かうじ一升
右のまめの暖なる内につきまぜ物に包
暖なる所に一夜にても半日にても
置さまし其しほをあはす也
一壇は二令五勺右塩をまぜて其まゝつ
かひてもよし同くは塩をまぜてよく
つき桶へ入なる日よりつかへは猶よし夏は
二時三時にてもなるゝ也三十日迄はそんぜす
○たうご見その方
一大麦三升よくつきて一くろ豆
八升少しいりて
二つわり
古二色むしてかうじにねさせ一日
ほしてよくさます一水一斗一塩五升
合せ水の中にて塩をよくもみすり
こしてせんし二日程さまし右二色
を入よく〳〵まぜ合桶に入て時々かきまぜ
風ひかぬやうにいたし五十日ほど過て
いろ〳〵のものをあはするなり
一黒まめの粉三升少しいり引
に米ほどに
一白さたう一升一せうがに
きざみ一升
一餅米の粉三升すこしいりて
一くるみの実にてもかやの実にてしぶ
かはをとりに米ほどにうしらへ二升
一干山椒四升二ッわり但浜山椒なれは塩
を出し一粒ツゝにしてよし又はからかは
刻二升山椒二升にても
一升しろみをすき
一ちんひ
一しそ
こまかにきざみ一升
一升
こまかに刻み
一白ごま二升少し一黒ごま三升同断
此分右のみその中へ入能々つき合桶
にしこみおし付風のひかぬやうに
て十日ほどすぎてつかふ也
七十
○唐納豆
一大豆
一升みそまめほ
どににる
一大麦一斗
成程よくつきて水に一夜漬むして
日にほしいりて引わり二色合かうじにねさ
せ但ね過たるはいろしねたるかうじをしぶ
かみにあげ日によくほしよくほしから
し粉に引こまかにふるふ一山椒一升
粉にしてつき合る時まぜる一塩三升
一水六升右塩水二色合せ手引うんほど
の湯にわかし冷るほどにさまし扨かき合
をし付て七日め〳〵に臼にてつき合三
度程してよし五十日過て用る也但し
六月土用にしこむゆへ土用前にこし
らへ置土用に入て其まゝしこみたるがよし
○漬納豆白の上大豆一斗よく
洗ひ見そまめのごとくよく煮て釜
に一夜直明日むしろ四枚にひろげほし
うどんの粉六升ふるひかけよくまぜて日
にほしほしかげんへこはめし程にほす也む
しろ二枚にひろげぬる手のはをうすく
上に置ねさす也かげん醤油かうじのご
とくよくねさせわきへ取なをしばら
〳〵ともみくたき三日ほど置日に
ほすなりほしかけん是もこはいひ程
にほし十二三日程半切にひろくる也
一水一斗に塩三升入一あはせんじすい
なうにてこし能々さまししこむ
一からかは二升いかやうにもつくりし
こむ時塩をくいかげんに合せにるなり
是もさまして右一度にしこみ扨
よくませ合ふたをして一夜置明る
日おもりを置三十日すぎて取出し
能かげんにほし能さまし本の桶に入置
用次第に用
○きつき納豆の方
一黒まめ一斗
つねのみそまめの
ごとくよく煮て
一斗
一大麦一斗よくつきて粉にする
一大麦
右のまめにまぶし宝にいれかうじにねさす
一塩三升水六升一あはせんじさます
右の大豆麦のかうじ塩水に合せ桶に入置
七日に一度ツゝ三度つきて三七日めに漬
山椒一りうづゝ一升に入能物におし付
をく也四十日はかりにてよし但し
冬も仕候へども尤おそくなるゝなり
○ひしほの方円心寺といふ
一小麦一斗成程よくつきて一日一夜
水に漬むす一大豆二升いりて粉にす
一餅米一升いりて粉にす右三色よし
まぜ合かうしによくねさせ扨取出しもみ
一塩二升一合一水七升右の塩と水とせんじ
一能さまし右の糀をしこむ也始は手にて
上下へかき後は柄ふりにて。毎日かくへし七
夏しこみなる
十日程にて能なるゝ也。
二月迄よし
○名餅こしらへやうの事
くりもち栗を臼にてはたきあら
かはを捨石うすにて引絹にてふるひ寒
さらしの餅米のこ三分一まぜはら〳〵
にくねせいろうにて能むし臼にてつ
きあつきでもまめのこにても取也
すいひもち上白の餅米水にほとば
かしすりばちにてすりもめん袋に入
水の中にてもみ出し上すみの水を捨
日にほしかんさらしの粉のことく拵る也
寒さらしの粉にてもすいひにする也去
一七十二
なからいろすこし御ろし
うゐらう餅
一粳米上白七合一餅米上白三合粉
一白さとうすこし
右二色の米一つに合半分づゝ取分一方
はくちなしの汁にてこね一方は水にてこ
ねはら〳〵のかげんにして米とをしの
あらきにてふるひせいらうに入むし
黄色と白との間に見のゝつりかきを
うすくへきならへむせたる時七いらう
よりあげ板の上にさまし切也
午蒡餅
一午蒡もちよく煮てこまかにさく
一餅米の粉五合一粳米のこ五合
右さき午房と一つにさとう心次第入
こね合こねかけんつねのことし作り大
粟程にして厚さは平めにしせいろう
にてむし是を油にてよくあくる也
後にせんじたかさたうか蜜に漬二三日
も後に出し申候但しごぼうは三分一
粉は大めにあはする也又くしにさし山椒
みそ付てやきたるもよし
やきもちの方
一夜上白米の粉
一升はたきて水なりに
てふるふ
一升はたきふるひ
一寒さらし餅米の粉
右
にてふるふ
二色つひの焼もちのごとく水にてこね
扨あづきをよし煮塩をいれさとうはぬ
次第焼なり重箱に布を敷布の間
へいくへもあたゝかなる内に入むす也
○むし菓子こしらへやう
羊羹一小豆一升右よく煮て
すり水にてこしかすをすり鉢にて
又すりいかきにてこし扨すいなうにて
こしゐさせもめんの袋にてしぼり風にふかせ
一くつの粉二合一数のこ一合一塩少し
右よく〳〵まぜ合すり鉢にてよくすり
さて黒さたう二百二十日鍋にてせんじ
房にて沫こすやうにこし右のあんにまぜ
よくもみ合にてせいらうに布を二通
敷直によくならし上にも布幅に置
むす也むしかげん黒豆を置此豆くひかげんに
かへたる時かげんよし一夜さまし切ルなりくろさ
たうの内三分一は白さとうをませるもよし
かすてらほうる
一白さたう百六十目一玉子十六
一うどんの粉一升右鉢にてよくこね食
菓子鍋にあふら紙を鍋なりに敷其上
へ右のねり合たるさとうを入下の火は
なるほどよはく上の火をつよくかけて
能焼なり紙をしかず候へは自由にとれ
ぬものなり右のねりかげんはねり合して
さじにてすくひ下へおとしいかにも
たら〳〵とおつるがよしやきかげんはこ
げぬほどにやくなり
求肥
一白砂糖
一斤氷さとう
一あめ半斤
は猶よし
一小麦のこ五十目右からかねの鍋にて
砂糖をせんじちりを取水一升五合右の
三色入なる程火をよはくたきてねりつ
めかげんは見はからひにすべし扨おし
きの上へあげ葛のこにて餅のやうにとり
て切也風味かげんはたび〳〵仕覚へ
てがてんずるが此上の口伝也
同方一白さとうさは〳〵とせんじ
同一一ト同一心二言
すいなうにてこし又右の鍋へ入せんじ
つめかたまりたる時分さたう一斤葛の
粉三十目入能時分におしきにくつのこ
をしきうつし申候
薯蕷織山のいものかはをとりわ
さびおろしにておろしよくすり
白さとう三分一まぜさじにてよき
かげんにちぎり油にてあぐるなり
やきしほかけてよし
しゝらど一白ごま一升一夜水に
つけ上皮をもみおとす一白さとう三合
二合
一白蜜
右三色ねり合火かたしる
ふ夕
飴のかたさほどにねりつめ其後板の
上にあげ上より鍋のふたにて出し
ひらめこのみ次第に切出すなり
ひりやうす麦のこか米のこか
を鍋に水を入にやし粉を入ふかせ後に湯を
したみこね合玉子の黄なる所を入すり鉢
にて摺それを油にてあぐる也但し
夜の粉七合併のこ三合細かにはたきたる
にてよし右の粉一升に玉子七ツほど入れ
さとうのせんじたる汁にひたし置出
す也右さとうのせんじやうは氷砂糖
一斤に水一升入七分の内にせんする也油
にてあぐる時は大さしにてすゝひ鍋
へ入あくる也なりはさしの内手心にて色々になる也
ちどりの方
百六十目よく
一白みそ
ずりてこすべし
右よくこね合切はんの上にあらき布
一けし十匁
一白ごま十匁
一山椒のこ十匁
を敷其上けしとごまとを少しふりか
けてみそを少しづゝのべてうすばにて
なで上にもけしごまをふり又其上に
布を敷手のひらにてなでうへ下へう
ちかへし布をとり長さ四五寸はゞ二三寸
程に切ほいろにかける也火つよければこ
げてわろし大かたにはしやきたるを
いかやうにもきりて又ほいろにかくれば
いよ〳〵はしやぎてよし
○万菓の置やう
栗の置やう瓶にてもつぼにて
も底に土器一ッふせ其上にくりを入口
を能はり置也土器のわれぬやうにをくべし
同秘伝の置やう
くりを茶の湯釜の中にならべ入ふたを
能して其上を箱に入置也これ置やう虫
もくはずしはもよらず来年迄よく折也
くりの尻のとがりを火ばしをやきてこ
がし置は目を出さずして能也
同極ひでんの置やう大くり半日
程日にほし雨のかゝらぬ湿気のなき処
を直にほり庭にすりぬる一へん敷くりを
ならべいくへも蓼にてすししたるや
うにかさねよくをし付用次第に取
出しあとをもとの様にをし付置也
大蓼はさかりの時ほし置来年迄持
同じみくりの仕やう栗を皮共に
にへ湯に漬三日程置灰汁を出し取上
能天気に七日ほどほしかはをむきし
ぶかはを手にてもめばおつる也
みかんの置やうよき重箱の底に
すりぬかを敷其上へ上々のみかん一ツ〳〵
すれあはぬやうに置上にもすりぬる
をかけふたをして其上を箱に入土蔵
に入置てよし但かやういたしては百の
うちには二十程はそんずる也
みかん同秘伝のをきやう
一葭を五寸程に切上々のみかんの根の
方よりよし一本に一つづゝさしこむ
なり扨よく地のかはきたる処を二尺
ほどほり右のみかんを地にさしこみ
葭にみかんの一つ〳〵なりたるやうに
してをく也みかんすれあはぬやうに
する也上には板をわたし土を五寸程
おく如此すれはいろもかはらずしはも
よらず久しくもつなり
ぶたうの持やうぶだう飯り熱
せさる時取一ふさづくにする扨乾たる地
をほり下より二寸程半はに竹のすをか
き其上にすれあはぬやうにならべ上には
板を敷其上に土を五寸ほど置へし
尤板のぶだうにすれあはぬやうに
したるがよきなり
なしの持やう一じやうがひけり
のよくしげりたるを根ともにほり草
の中になしをつゝみよくかはきたる地を
ほりしやうかひげを入上に板のふたを
なしにすれあはぬやうにして其上
に土を五寸程をきてよししやうがひ
一かぶになし一ツゝ包也いつ迄も持
同ひでんの置やう
一青なしを
一青なしを木よりかぎ
取生赤小豆の中へすれあはぬやうに置
ばいつ迄もよく持也十の物七八程はな
り立のなしのごとし木から直に
取たるがよし地の上へたゝきをとし
たるはわろし
柚のもちやう一柚の出立に取竹
につり箱に入ふたをして四方をよし
つめ柚は中に有やうにしてながれ川に
漬置なり又はじやうがひげに包置よし
なすびの持やう
一何桶にても桶に柿のしぶを入浴
とひた〳〵になるほどにかけごのふたをし
こみかけごのそこに穴をいくらもあけさり
りなる茄子の底のなきをくぎをなかく切か
けごの穴よりさしこみしぶにくきのつかる
やうにいたし其上におほひをして雪霜
のかゝらぬ処に置は色かはらずいつ迄も持
同ひでんの置やう一茄子の出立に
小なるは三十
疵なきを取燈油一升に茄子が
大なるは二十
右のとをりつけをけはいつ迄もよく持也
りやうりには湯煎をしてつかふ也あと
の油もつかはれるなり
青梅のもちやう
一白さたうさかづきに一つ
一古酒さかづぎに一つ
右酒にてさたうをねりもしすくな
き時は右のごとく何ほともこしらへ青
むめのなるほどあをき内に取ねりたる
さとうの中へ梅の見えぬ程入をく也
いつ迄も風味よくめをし但口を明て
とりたる跡は色かはりて持ざる故入物を
いくつにもしたるがよし
あさ瓜のもちやう
一ふりを四つにわりさなごをとりよく
あらひ風にふかせしめりをかはかせ豆腐
のかすに塩少し入にぎりてたんごになる
ほどにして右のかす一重ふりて其上に
すれあはぬやうに右の爪をならべ其上
に又かすをふりて瓜をならべ次第〳〵に
かくのごとくならべ風をひかぬやうにふ
たをして置也いつ迄も色青く能持也
柿のもちやう
一木ねりにても木ざわしにても青く
いまだしゆくせずしぶけのつよき時に取
同じ柿のはにてよく色柿の見えぬ様に
わらにてくゝり其上をわらつとに入て
かきと〳〵すれあはぬやうにつゝみ柿の
はの見へぬやうにして陰につり置雨
露のかゝらぬ処につる也尤よく久しく
持也あかく色付たる柿はひさしく不持
むし竹の子の仕やう
一竹のこいつれにてもよく新敷を
皮ながら大釜に立ならべすりぬるを
入竹の子のこけぬやうにつめ水を釜八分
め程入かまの上に桶をふたにし息の出ぬ
やうにして三時程火をそろ〳〵と焼て
むし煮ににるなりよくむせたるとき
取出し板の上にておしひしぎ其
後立かけて雫をたらし置也廿日余は
あしくならず上はかびても中はよし
料理には其まゝあへてもさしみにもの
汁もつかふなり
○料理献立色々
十二月汁のぶん
正月汁のふん
つる
つるつるかえ
うど
色のき茸ねいを
ゑのき茸
ごほう
とうふのうば
きのこ
ねぶか
きのこつく〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵
つく〳〵し
塩たい
大こち
くずし
はす切
な
ちさ
いとこんふ
けつりごほう
いも
やきどうふ
しいたけ
昼夜昼夜皇記
二月汁のぶん
小あゆたいのしらに大めばる
ねいも
ねいもみつばせりいとこんぶ
塩きしがん
塩きしがん
いものくき
ごほうごほう
ごほう
とうふあをき物
あをき物
しほに
ごほう一とり
とり
山せう
しほに
三月汁のぶん
やき小あぢがんいとより
うど
うど
しほに
ごぼう
しいたけごぼう
とり
めうが竹
めうが竹あをき物むせう
山せう
やきぶなふり
ふり切
わかめ
やきとうな
わらび
やきとうふ
わらひ
ほし大こん
四月汁のぶん
塩つる塩がん塩かも
なすびなすびなすび
竹の子
しいたけ竹の子はりごほ
はりごほう
しいたけ
はかごほうはりごほう
しいたけはかごほうはり
はりごほう
生ます
たいうすみ生ます
大こんみつばせり
大こん
ふき
とう
わらび
ごほう
ごほうちさ
みつばせり
ばんはまぐりくづ
くづし
さゝげ
竹の子
さゝけ竹の子にら
はりごぼう木のこ
木のこ
}
ちさ
ふき
はかごほうちさ
ふきはりごほう
あはびせんに生さば
あはびせんに生さばたつくり
大こんわかめうちまめ
大こんうどうちまれ
木の子
木の子やきとうふほしな
うちまめ
五月汁のぶん
ごいさぎ小かもどぢやう
かつばせり
ごぼう竹のごぼう竹のこ
こほう竹のこほう竹のこほう竹のこ
竹のこなすび
なすび
なすびさゝげ大こんねいも
木の子
木の子きのごせう
生かつほいはしひしこしゞみ
しゞみ
竹の子
くさ木
竹の子めうが竹
めうが
あづきくはゐ
めうがなすびあづきくはゐ
わかめなすびあつきく
わかめすましふき
塩だいかまぼこさいの
竹子ふき
なすび竹の子
やきとうふ
やきとうふ
六月汁のぶん
やきあゆめをさぎ塩くじら
きのこ
ごほう
なすび
大こんなすびなすび
大こん
なすび
ごぼう
めうがひはり
きのこ
ずいきめうが
ざこ
こちはす切ひたら
こちはす切ひたらざこ
ごほうふり
ふき
なすび
さゝげ
やきとうふ
こゞりこんにやく
はぬけひばり塩がん
塩がん
かぶななすび
木のこ
木のこ
ほそさゝげ
はりごほう
なすび
めうが
七月汁のぶん
さぎ
さぎ小かもさけ
大こんいてう
わんじん
かぶな大こんいてうにんじん
めうが
大こん
きのて
きすご
ぼら
小だい
とうふ小だい
大こほう
きのこ
ねぶか
塩だら
そば切あつく
やきとうふ
ふなすしくづし
やき小ぶな
なすび
なすびせん
なすび
くわゐ
小ゑび
わぎり
八月汁のぶん
かも
はらゝ子
がん
おろし大こん
むかご
むかご
松たけ
しめじ
とうふのかす
くしこのり
車ゑびつぶ切はぜざこ
はぜざこ
くしこのり車ゑびつぶ切はぜざこ
玉子しろみ
くりめうが
大こん
ごほう大こん
はなかつほ
なすび
一くづし
塩たいほしはまぐりくづし
ごぼう
うこき
ごほう
やきとうふ
なすび
はつたけ
とうふ
めをまめ
ちいさきを
なすび
いもとうふ
はつたけ
九月汁のぶん
しほたら
しほたらかも
松たけ
一松たけしめじなすび
やきとうふ
ごとうふ大こんいてう
やきとうふ大こんいてうすり山せう
くづし
しはらみごまめ
くづしはらみごまめ白うを
やきそへ
なすひ
あをきもの
ねぶか
おろし火
おろし大こん
かぶら
わきり
松たけ
かき
かきあんかう
かきめんかう生ぶり
ねぶか
こんぶたん
たんこは
のり
にいも
松たけ
あた
十月汁のぶん
がん
あんかう
塩だい
ねぶか
すい口に
ねぶか
さんせうのこ
やきとうふ
すまし
すまし
すまし
たら
くち
きじ山かけ
山かけ
しほたら
こんぶ
白うを
一煮たけ生し
松平松
生しいたけ
同同三章六口
やきゝすご
もゝけ
きじあをかち
くづし
あをかち
大こんかしかた
かぶな
とうふのかく
こほうたんざく
わり山せう
ちんひ
十一月汁のぶん
白うを
あさり
白うを小はまぐりあさり
たら
ちさか
白うを
酒いりな
のりか
ほしな
塩たい大こん
八はいしる
わち
小いも
小いもきじ酒一はいに水八はい入塩いり
めざしくさぼつけて子は一しゆ
なべに
塩いり
あづきとうふにまでたいの塩からなべにいり付時の物一ゆ
十二月汁のふん
十二月汁のふん
塩ます
大こんかたは切
いかにも
うすく
はらゝご
小とり
くき
なつとう
玉子のしろみ
くき
さいのめに
とうふ
大あぢはす
小ぶなまながい
まながつほ
とうふか
切
あをきもの
やきて
な
やきとうふ
ごほう
せり
くるまゑび
へぶ切
たつくり
小とり
大こんせり
くづし
山のいも
せり
小あぢ
とうふ
大こん
ごほう
やきて
いもわらひ
雑汁のぶん
なつとうもどきとうふをすりて見そ
しるにてゆかめみそしるをいかにもよく
すりだしばかりにてたてゝなまみそ
より右のとうふを入てくきにても何
にてもこまかにたゝきくたき入小とり
入てよしすひ口を入べし
どじやうをくだのごとくに切てくづのこ
玉子を入としやうをくるみのあぶらにてあ
くるなりたゞしどしやうをやきてあげ
たるがよし入子にはめうがごほう木のここせう
玉汁は小とりかまぼこふき小口ぎり竹
のこうどごほうほそ大こんいかにも
こまかにきりあづきを入なり
さしさば
くじら
ゑび
塩ぼら
大なすび
うど
めうが
ずいき
わぎり
ふき
さんせう
れん
さう
もうを
あかいはし
はまぐり
むきみ
とうふのかす
ふき
めうが
すひ口
大こんをろし
ねふか
山のいも
わかめ
同書言言
ひやしる
あつめ汁
あかゞい
ごほうとうふ
なすびくろまめ
ふき木の子
くりしやうが
めうがのこ
しいたけのり
あかざ
こいもあをみ
右以上
しかのぶん
しかのぶん
十二ヶ月
○なますの部十二ヶ月
正月鱠の分
しろうを
たい
かも
さゝい
きすご
はりせうが
わさび
はらふ
せうが
みかん
はらふはらぶ
あかゞひ
はらぶ
うど
せうが
みかん
わさび
きんかん
はりぐり
ます
せうが
わさび
みかん
ひらめ
こゑび
くり
しやうが
大こん
みかん
このしか
やきて
ゆ
はりせうが
せり
つく〳〵し
このしろ
ほねもたゝき
いか
きす
しんたん
うど
ざく
みかん
木くらげ
たい
あはび
くらげ
くり
せうが
めうど
なまこ
たいうすみ
大こん
くり
せうが
木くらげ
二月なますのぶん
あをず
しろうを
いせゑび
あはび
かすぬき
このしろ
引さきあゆ
車ゑび
車ゑび
くらげ
くり
ほねやきて
くり
せうが
たいらげ
くり
うど
つく〳〵
つく〳〵
せうが
くりせうが
みかん
みかん
たつくり
三月大こん
たり
たい
ぶりゑそふな
さゝい
大こん
たで
ゆ
くらげ
木くらけ
わさび
はせうが
うど
あかゞひ
大こん
ゆのは
にんじん
あかゞひ
くり
くねんほ
大こん
みかん
せうが
大こんみかん
三月なますのぶん
さきめゆ
さきあゆたいまなかつほあゆ
くり
くりめうがごまめくり
たで
たでうどくりいうが竹
めうが竹
せうが木くらげめうが竹そらまめ
三月大こん
たてず
をきなますせりなます
たで
たい
たであゆきすご生さ
たでめうが竹
生さば
はせうが
せうが
はせうが
はせうがはせうが
ゆのは
ゆのは
くり
四月なますのぶん
まながつほあゆ切たであぢあぢあゆ
たで
せこし
ゆたて
たてめうがのこあさうり
はなゆ
切たで
せうが
はなつゆゆゆはせうがせうが
めうがのこ
はせうがはせうがはせうがめうがのこめうが
ゆ
五月なますのふん
かつほ
小だい
にだい
あぢ
ゆ
はせうが
さナ
あをまめはせ
まめはせうが
あをまめ
ほそさけあをまめはせうが
ほぞさけ
もろみ
切たで
はせうが
めうが
はせうがゆめう
せうが
いせゑひ
あをまめ
くりたて
ぬた
くちせごし
くるまゑひ
くるまゑひ
めうが
ゆ
くちせごしまなかつほせいごぬた
くるまゑひぶりあはひ塩さは
めうがしそゆしやうがを
せうが
くり
くりあをまめくり
せうがず
ゆくり
みかん
塩さば
しやうがを
すり
六月なますのぶん
かんそう
きすご
あゆ
きすごあゆ
石かれい
ゑびくらげ
ゑい
くらげ
めうがけつり
まめ介はぜせうがめうめうがけつり
はぜせうが
まめつ
大こん
ゆず
たでほ
さよりあかゞひ
はせうが
はせうがくりたで山せうさゝげ
すゞき
すゞき
すゞきすゞき小めぢあぢあぢうが
せうが
竹の子
竹の子
まめ
はせうが
はせうが
はすゆてゝ
しそのつか
せうが
しそのくさ
くり
ゆまめ
めくり
〽くさ
めうが
たです
たです
たです
ふり
七月なますのふん
はせうが
いなあゆせいごあはび
ふりたてゆせうがせいこ
くりまめはす
くりまめは木くらげ
木くらけくり
くらげ
たですめうが
しばゑび
あはび
せいこ
木くらげ
大こん
めうが
するめ
ひだら
にゑび
ふり一くらけ
ぶり
せうが
大こんけづり
くらげ
むしり
大こんおろし
くり
めうが
くりせうが
せうる
八月なますのふん
ひづ
六つ
たい
ねすみたけ
きすど
わさひ
あはび
くらげ
大こん
くらげゐくちせうが大こん
くり
あかゞひ
せうが大こんわさび
沙汰沙沙
なまこひづさよりぶり
めうが
あはびあはび大こん
大こん
あそひ
さより
さより
はらみ
せうが
せうがたて
ゆ
大こんおろ二せう
くり候
九月なますのふん
さけ同やきかはゑそなまこ
たみ
くりゆくりせうが
うことめうか
うとめうが大こんゆ
せうがすいき
かれい
さより
くらげ
大こんせりきくらげ
ひらたけ
くり
せうが
りやうりなます
たこあはびさより太夫
同ひついせゑび同やきかい玉子
あかゞひ
きけ
たい
こだみずいきうどくらげ
わさび
はせうが
いかせり
十月なますのふん
きすごしらずやきふなきすごにゑび
くり
はりくり
さゝい
なまこ
うど
はりぐり
わせうはりぐりうど
わさい
よめがはき
わさひ
おろし大こん
うど
きすごにゑび
ねぎ
おろし
大こへ
せうが
せうが
みかん
もゝげ
せうがゆ
せりみかん
にんしん
せりみかん
もゝげ
沙
十一月十二月なますのぶん
やきふな
せりにんじん
せりにんじん
せうが
まめ大こん大こんくり
まめ大こん
まめさん
みそず
ねふか
くりせうが
くり候
くりせうがゆ
せごし
わさひ
せうが
こきしもゝけ
やきゝじ
やきゝじなまこき
白うを
白うをたいうすみさよりぶりたいにたみ
青にんにくこりせうが
せりくり
せりくりせうが青わんにくくりせうが
候せうが
わさび木こらげ候せうがわさび
よめがぎくり
せうがせりよめがぎくりきんかん
せうが
こい同子
ふな同子かれい
さいうふな同子かれい
いり酒すを
きんかんいり酒すをやきかしらきより
くはへぬゝめ
せうがあかゞはぬくりせうがあかゞひ
せうが
あいにする也
わさびあきする也にんにんに
せうがみりわさび
青にんにく
はにんにくせうが
まなかつほぼらうすみぶり
大こん
くらげ
なまこ
せうが
くり
右以上
木くらげ
せうが
ぎんかん
ゆせうが
なますのふん
○煮ものゝ部
正月のにもの
白うを小かもおをまて
小とりあはび小はまぐりくはゐ
ねふかあづきから共に
たいらげ
わり山孫ふきのとうたいらげ
くはゐ
くゝ〳〵し
しやうしん
六ぶし
いぶし玉子もゝけ
玉子
岩たけ
たつくりかけるがい岩たけ
かけるがい
たつくり
ごほう
ふとに
くるみ
つく〳〵しつゝ〳〵くるみふとに
ごほう
見じ
こまを入
さんせう
ふくろいりあをりいかのかうをぬき中へ
うを玉子をすりませ入もゝげやきくり入
て口をゆいゆにをしてわきりにきりて取
あはせ木の子などいるゝなり
しやうじんのにものに山のいもをよく〳〵
すりてはりごほうを入かきませて一夜を
きあくるあささじにて一すくひつゝ油に
てあけ何にても一しゆ入べし
同しやうじんのにものにしろこま
をすりませゆにしてくづたまりをか
げくるみせうがを入
二月のにものゝふん
もゝげ
しろうをしろうをもゝげ
まて
たつくり
みつばせり
つく〳〵し
小はまくり
小はまくり
白すほし
白すほしとこぶしみるくひ
くろまめ
あらめ生わらび生わらひ
生わらび
あらめ
あらめ生わらひさけのかい
出せう塩竹の子さけのかは
山せう塩竹の子さけのかは
しやうじんしやうじんしやうじん
うこぎかんへういもまめ
かちくりしいたけとうふ
かちくり
かちくりしいたけとうふ
けしふりて
山のいも
けしふりて山のいもあつきごほう
三月のにものゝふん
小とりいかやきはへ
あらめ
ねふか
さけのかは
めざし山せう
山せう
ほしはまぐりふき
さけのかは
さけのかはほしはまぐりふき
めざし
ふくため
ごまめ
とうふ
けつりごほう
ほし大こん
しいたけ
くろまめ
生わらひ
するめ
せんに
こまめ
小ゑび
はりごほう
いとこんぶ
しやうじんしやうじん
わらび
わらびくるみ
しいたけ
やきとうふ
こゝりこん
にやく
とうにん
とうふ
さいの如
ごほうかは
さいのめ
はりせうが
四月のにものゝふん
一くじらのうち
やきあゆ
やきあゆくじらのうちくしこ
たけのこ
竹の子
みつばせり
あんかけて
たつくり
干はまくり
たつくりいか
たつくりいか干はまくり
しゝみ
かんへう
しゝみわらびかんへう
くこ
になすび
くろまめやきとうふ丸にて
やきとうふ
丸にて
しやうじん
いかうの花
いかうの花
いかうの花ゑんすいかうの花
うこき
生のり
うこき生のりねぶか
くろごま
こまふりて
こまふりてめうか竹くろごま
五月のにものゝふん
豊夏一反一
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ひばり
ひばりにしくろにはと
たけのこ
たけのここまふりてさはつたけ
たけのここまふりてさはつたけ
ひばり
にしほそ
ひばり丸なすびにしほそ
つくり
さゝけ
花かつほ
ごまめ
けづり
くづ
こほう
木くらげ
しやうじん
やきとうふ
しいたけ
竹の子
つらび
妻ほし
めうが
こゞりこん
こゞりこんにやく
しいたけ
こんふ
ほそ
さゝげ
六七月のにものゝふん同前
くもたこ
やきふな
さけのかは
うけのかはつぶし玉子わらびつぶし玉子
たこ
つぶし玉子
くろまめ
つけわらび
あはひくず
こんふつけわらびくしあはひくず
かんへう
かんひふぐあはびせん車ゑ
車ゑび
ごほう
こまめ
あはひ
一んてう
小口切
わらび
ごほう
くし
あらめ
木くらげ
つけわらび
くしこあはびしやうじん同
小口切
一口切こまめ小なすび
くるみ
すりて
けつり
しいたけ
こほう
いとこんぶ
山のいも
かんへう
あげふ
しいたけ
八月のにものぶん
はらゝこ
はらゝこ
はらゝこはらゝこはらゝ子かも
かも
さけのうを
さけのうを
玉子
あはひせん
めはひせん玉子むかご大こん
あはひ
こほう
あかゞひ
さけのうすみ
小とり
まつたけ
しやうじん同
やき
いも
うなき
松たけいも
うなぎ松たけい
松たけ
ごほう
岩たけしいたけ
のり
ごほうやきとうふ
九月のにものゝふん
たい
もゝけ
にとり
はまくり
あはび
うど
くはゐ
ねり
ふきのとう
きんなん
やきくり
たい
やきくり
丸なすび
玉子
たいら
ひら
ひらたけ
けのかは
たいらげ
ごほう
ごまめ
ゆのかは
しやうじん
とうふ
大こん
ごほう
いも木くげ
しやうじん
やき
とうふ
せうが
十月のにものゝふん
かも
ねぶか
大こん
平たけ
ねりみそ
あんかう
ふくろ
たい
きんなん
平たけ
白うを
はまくり
玉子小だい
もゝげ
せうが
たつくり
けづり
けづりこほう
たにし
せり
晝夜晝夜
にし
しやうじん
くろまめ
こまみそ
こんにやく
ふきのとう
大こんさいのめ
ごほうつふ切
くろまめあげとうふ
かやせうが
木のこ
やきとうふ
十一月のにものゝふん
かつほ
田にし
田にしからすかいかき
うなぎ
たつくり
ごほう
はらゝ子
ふきの
するめ
けづり
白うを
にとり
こほう
とう
せり
くき
せうが
がんゆで
ばんへり
がんとりばんへり山のいも大こん
ばんへり
ゆにして
ばんつりゆにしてあらめふとに
ゆにして
とうふ
むかご
とうふ
こせう
ふとに
わさび
小とり
みそかけて
みそかけて
みそかけてしやうじん
しやうじん
十二月のにもののふん
たい
かも
たいかもゆでとりたか
たこ
かも
かまほこ
大こん
こほう
いせゑひ
小はまくり
くり
くづたまり
ねぶか
わさび
まつたけ
せうろ
しやうしん
ゆできし
しやうしん
ゆでさしたいのしやうしんしやうしん
うすみ
わさび
やきとう
うこぎ
花かつほ
ちんひ
くじら
わさび
ごほう
くはゐ
にいも
なすひのへた
あぶらにあげ
さしみの部
正月さしみのふん
生ますたいあわび
はまくり
めさり
あさりますうすはまくり
からしくらげ
くらげ
からし
しやうじん
ゆでとり
こい
つく〳〵し生ます
しいたけかんてん
ぶりくらげしいたけかんてん
かさいのり
いりさけ
いりさけいりさけ
つのまたのり
二月のさしみのふん
こいゆで鳥生ぶう
かはくじらかき
かはくじら
みるくひ
みるくわさび白うを
いりさけみそすからし
みそす
みそすからし
白うをいせゑびしやうじん
白うをいせゑびしやうじん
みをさきてふこんにやく
たこ
せうがす
くらげ
せうがすくらげはすまたくひ
せうがすへりさけ
いりさけ
せうがすいりさけかんてんみそす
三月のさし見のふん
しらすふかさめたい
まつなはまくりみ
はまくりみるくい
まつな
まつなはまくりみるくい
せうがす
がすみそすた
せうがすみそすたてす
同同一八七九一八十二
同書記書記書記載
ハヤオ
こい
このしろ
のり
つく〳〵し
いりさけ
同うすみやきて
たんさくに切
はまくりからしす
あさつき
こんにやく
四月のさしみのふん
まなかつほ
かつほ
こい
からし
こいほそさゝず
ほそさゝげ
からしす
からしす
いりさけ
すゞき
塩かつほ
すゞき塩かつほまなかつほ
くらけ塩かつほまなかつほ
くらけ
いりさけ
いりさけ
いりさけ
せうがす
まなかつほ
まなかつほしやうじん同
くらけ
いりさけ
しやうじん
こんにやく
そうめん切
そうめん切
うみさうめん
わさび
なすび
さゝげ
くろこんにやう
ところてん
五月のさしみのふん
すゞき
つちほて
あはび
色付
みるくひ
せいごながく
なまりぶし
いりさけ
ゑびつくりて
すへりびゆ
たです
たでみそす
まなかつほ
しやうじん
まなかつほあぢせごししやうじん
はすふ
またゝび
またくび
せいごながく
きる
ゑびつくりて
こんにやく
たです
しいたけ
たです
またゝびのり
六月のさしみのふん
そこにべ
まなかつほ
ふか
まなかつほそこにべふか
みるくい
みる
なまりぶし
やきあゆ
たです
たです
たです
にかいせんに
ゆでとり
ほそさらげ
なすび
はまくり
いりさけ
のり
すべりびゆ
なまりぶし
いりさげ
す少し入
す少し入
す少し入
すりけし
みやうが
七月のさしみのふん
すゞき
かすみいか
いたらかい
きすご
いな子
うみたけ
はしさけ
たです
からしす
いりさけ
たですからしすいりさけ
よめか
まなかつほ
ほそつくり
たい
たい
うみたけ
くらげ
いりさけ
しやうじん
なすびかんてん
くりたいなすびかんてん
またびふ
しいたけ
八月のさし見のふん
あゆの白子
ひふぐの皮せん切
さけのうすみ
はりくり
生さけ
松たけさつと
むして
いりさけに
柚のすをくはへ
わさび
いりさけ
さけの
ほそつくり
小だゝみ
こいいり酒
あわび
くらげ
さけのうすみ
うみたけ
うみたけ
くらけとりとりとりとりとりとりとりとりとりとりとりとりとりとりとり
くらげとりまぜ
いりさけ
しやうじん
つのまたのり
いわたけ
めうが
豊夏皇国記
九十ノ百
九月のさしみのふん
たこ
いわしひしこ
がさみこのしこ
がさみ
このしろ
がさみこのしろ二つわり
二つわり
玉子
ひらたけ
かき
いりさけ
いりさけいりさけからしす
からしす
しやうじん
あはび
たいあ
たい
をごのり
くらげ
さゞいか
あかゞひか
あかゞひか
ふしいたけ
いりさけ
しやうがみそ
しやうがみそ
はれ
十月のさし見のふん
かきだい
かきだいくじらのかいわしびしこ
こかはたゝき
こかはたゝきめさつきはまくり
みるくい
からしす
みるくいたいからしす
むかつほ
みそす
むかつほみそすゆのかは入
らめぼら
ひらめぼらぶり
ぶり
あかゞい
ほそつくり
らしすあかゞいほそつくゝ
からしす
からしすからしすからしす
十一月十二月のさしみ同然
たい
かものほねぬきぶり
ゆでとり
ゆでとりわさびきじゆで
いりさけ
いりさけいりさけにんにくみそ
白うをきすごにかい
にかい
あさりあかゞひゆでとり
からしす
からしすからしすけしこ
からしす
ゆでとり
ひらめ
いなご
くらげ
しやうじん
はすふ
くらげはすふ
せうかす
かんてんのり
いりさけ
くろぐはい
○あへものゝ部
正月のあへものゝ分
田に
ぼら
にし
ぼら
あんかう
しゞみ
のふくろ
よめがはぎ
うすみ
はこべ
さんせう
山せう
とりあへ
せうが
けし
せり精
精
水なし同
わさび
こんにやく
さんせう
進
からし上
いりさけ
ごま
二月のあへものゝふん
いたらかい
たこ
せり山せう
かくく
くじらの
うちのもの
さんせう
ほし大こん
くるみ
いりもどき
こんにやく
はりまごほう
ざつとゆにして
かんへう
ゆにして
しやうゆ
あぶらにあげ酒に
ごまあへ
つけてもみてよき
つけあふり切て
程切ごま山せう
まそからしか山せうのは一
右しやうじん
三月のあへものゝふん
わかめ
たつくうしゞみわかめ
たつくら
しいたけ
よめがはぎ
うと
たうにん
たうにん
たうにん
ごまにて
さんせうごまにてごまにてごまにて
ごまにてごまにて
ごまにて
さんせう
豊友宣宝四
酒十一
ちさ
さいかちのは
つけ山七う
四月のめへものゝふん
からすかい
ばいたつくりまてからすかい
わかめせうがみつばねふか
わかめせうが
わかめ
ごまみそ
たでみそくろこまさんせうごまみぞ
よつあへしやうじん
よつめへ
ごほうのかは
ちんひ
ごほう時大こんいうど御黒豆
ほし大こん
五月六月のあへものゝ分
くしこたつくりなすびなすびめげなす
木くらげ
小えび
さゝげ
かんへう
くらけさゝげ花かつ小えびかんへう
ひゆ
まめのこひ
もろみ
まめのこ
くろ
する豆
あかざ
たてみそ
ぬた
切たで
しら
しら
かきあへ
びくにあへ
あへ
あへびくにあへ
ひく江あへ
まめ
めうがのこ
しゞみ
竹のこ
めうがのこほやうきゝ竹のこしゞみ
かんへう
ふきひゆ
くろまめ
さんせう
山せう
しらあへ
からしたでみそ
七月八月のあへ物同然
しゞみめさり
くしあはびはまくりたみしゞみめさり
松たけ
ほしな
松たけひらたけまつたけほしなくり
ふき
山せうせうせうせうせうせう
山せうたであへ
このしろさゝげなすび木くらげ
ぬたあへ
候を入て
ずいき
くるみ
あげふ
ごまこそ
ごま
たで
九月十月あへもの同然
なまこほそく切
なまこほそく切しゞみしやうじん
このしろのうすみあらめくさ木
やきてごますみそごまめやきみそ
ひじきかんへう鼠たけごぼう
ごほうのかは夕がほにんじん
ごまあへ
くろごまにてさんせうごまあへ
十一月十二月のあへ物同龍
しゞみさききじゆで玉子くも
たみ
いせゑび
ほしあさり花かつほいせゑび
ゆのかは
くろまめわさびさきて
さんせうやきみそすみそあへ
さんせう
さゝいごほうかんへう
ひふぐのかは一大こんごほう
せりみそせうが木くらげ
○あへませの部
ごまめ花かつほ木くらげ
大こんさくらのりにんじん
せりくりくり
みつかんしやうゆす
みつかんしやうゆす
ごんぎりかど
ごんぎり
するめかつほ木くらげ
くらげ
くり
すしやうゆさけ入て
めうが
木くらげ
豊坂重宝記百二
玉子白み木くらげうすく切
ごまめ二つさきごんぎり
かつほにんじんくり
つく〳〵〳〵〳〵〳〵し
せうがみつかんたですにて
くろまめ青まめからかは
せんにきり此三色塩酒にてざつとにしめ
花かつをくりせうがうどみつかん
きくらげ
するめめざしずいきかつほ
青まめ大こんゆせうがくり
○精進すあへの部
大こんくりにんじんのり
せうがくるみずにて
みつかんしいたけせりうどこんにやく
ふのりみつかんくり
せうが大こんくるみとうふのうば
大こんめうが青まめくり
一のりせうがみつかん
あげとうふうと
あげとうふうどせうがのひ
三月大こんせうがくり
あけごぼう六でう青まめ
しそのわかばふり
たであへにして
かや小口切うすくくるみ
にんじんせんに切しいたけ
大こんのりみつかん
こんにやくふ大こん
くり御せうが
梅づけの竹の子せんにきり
○吸物の部
こんにやうそうめんのごとくきり
めうがたけこくちきり
すいくちあをさんせうのみ
玉子をちやわんへなりともめい〳〵に
つぶし入しるかけんよきとき右の玉子一つ
つゝ入何にても見あはせに一しゆ入
よめがはきなめすゝき
生わらびのり梅ほしのり
とうふに玉子のきなる処を引あぶりのりを入
あはびせんにきりのり
しろうを何にても一しゆ
同同三十把
一昼行重宝記
小ゑびまたゝびのくきこゝりこんにやく
もゝげみつはせりいか
さいの目
にきり
のり
山のいもあまのりくりせうが
しゞみくろまめにしめうかの子
いせゑび
ゆでぬきしをよき
のりせうが
ほとにさきて
はつたけなすびせうが
いか四かくにきりの
のりやき小あぢ入子一しゆ
川たけめうがのこのり生しいたけのり
やきめゆすしかい切若さくげ
ぼらのうすみねぶか五分切
ますとりつくり入子一しゆ
まなかつほやきてごほう小口切めうが
さしさばなすびすをくはへこせうのこ
はりにきさみ酒しほ
いせわかめめうがは
しやうゆ少し入
ばいあまのり水せしのり梅ほし
竹の子やきはへくづしふきのとう。にし
こちはすが山のいも山せうのこ
ばん木のこさよりつぶ〳〵のり
きりのり
小たいやきてそのまゝ
山せう
小たい
ひらめ
らめでんくあをき物ひらたけをい口に
すい口有
切
はらゝ子なもゝげつゝ〳〵し
たいのめわきがんしめじ
しやくなぎなすび田にしからともに
やきとうふはらね
塩とりすいきさんせう
○肴の類魚鳥しやうじん
ふくるみをすりたししやうゆ
にてゆるめふづけあぶり用
こんにやくざつとあぶりにびたし
あふるさんせうみそ
いかでんがく
なすびこぐち切あぶらにひたし
あぶるさんせうみそ
ちんひからかはあをのり
なるほどほそくはりのごとく
にしめおきあはせ
一昼夜豆四把
書本ノ宣言
でんがくしやうゆうにてにしめ
あぶりいたす
水くり山もゝ
たこなるほどほそくきりゆの
一わかばしやうがす
水なし水ぐり
つゝ〳〵しがんのあぶらにて
あげさかいりのことくなり
ばいうすくきりてゆのかはせんに
きり酒すしやうゆ
さばのせわたゆのわかばきざみ入
まめをざつとゆで梅づけにいれし
そにていろを付おきあはせ
かきかいのみをあふりこせうのこを
ふりてしやうゆうに柚のすを入る
はむのかはつきかまほこはむのかはをすな
はちいたにしてかはにみをよきほどに
付むしてさてつねのかまほこのごとく
いたともにきりて
うきゝしやうがすにて
もみのしちくは玉子をきあはせたるもよし
ゑいのでんがく山せうみそにて
かばやきはごほうのかはあぶらあげに
してあぶりさんせうみそ付
あはびもどきは山のいもをあはびなり
きりしやうがす
かまほこは玉子のふのやきをうすくし
て魚のみをすりてつけむして切也
ふくめとはひだらかきすごをよくむ
しりてぬのにつゝみたゝきらへばぼん
ぼりのごとくなりたるをすいのうにて
みしをきあわせ
くらがきをさけにていりあげて
しやうやうつけあぶる
うにやきはまづかはらけをすみ火にて
よしやき扨かつほをほそくけずり
かはらけにしき右のうにを入ふわく
となり候をかはらけともにいだす
ふきのはをゆで醤油と酒を懸こまをふりて
山のいもあぶり山せうみそ付る
するめ成ほどほそくきりて酒にて
ざつどにてうど小口切にして酢しやう油
すのまたのりしやうゆすさけかけ
あかゞひゆのわかばきざみてせうがす
柚のふのやきは中のみをとりてうをと
玉子をすりまぜ右のゆを入ことりあんにん
あはびなど入むしてにもの又はさかなに用ふ
くじらごほうはこほうをゆにして右の
ごほうにかまほこにかきたるうをのかはを
まきしやうゆうだしにてあふりき
るなりにものにもよし
かずのこのかすづけかずのこよくあらひ酒
にてもみてかすにしほをまぜよきほど
に入右のかずのこつけてさかなに出すいつ
まてもめしくならざるなり
○道三の医道初学
それ脈をしるには先気血の虚実を知
べし気とは一身の湯気表をめぐりて
人を守護す気は外を主とり血は一身の
陰也裏をながれて内を主どる虚とは
うつけたるこゝろたとへば物なきをむ
なしきといふがごとく氣血すくな
くなりて減少したるを虚と云
実とは物のあまる心にてみのると
よみ菓五穀にてもよく実の入たる
ごとく気血に実があまり有義なり
しかれば虚実共に病となる脉也平脈は
虚もせず実しもせずこれを無病の人
といふ也猶くはしく脈のとりやう奥義
にいたるまで医道重宝記に見えたり
先こゝに大凡を記して是を知しむ
指をうけて衛をさぐる衛トハ動也表
也腑也指のはらにうかみ通るものあり
これ気の往来してめぐるものなり
それをうけてみるにも力ありてそと大
なるは気の実したる也又力なく弱く消
るやうなるは気の虚したる也右のごとく
衛気経脈の間をういてめくり表をあた
ため守るゆへに脈もまた浮にうけて
とりこゝろむる事也
指をすこししづめて栄をさぐる栄とは
裏也臓也血也指のはらにながれ通るも
のあり是血のかよひ也それを次第にを
してみるにもありて少しなめらか
なるは血の実したる也又力なくしぶりて
弱は血の虚したる也栄血は経脈の間を沈て
流るゝゆへに脉も又沈にしてとりこくろ
むる事也右委は医道重宝記に見へたり
○寒熱を知る事
凡そ人のいき一息の間に脉四動うつは平脈也
わかくさかんなる人は四動半五動もうつ
なり老衰の人は四動よりをそきも有一
息とは医者いきをしづめて一呼吸の間
を云呼とは出る息吸とは入る息也十四五
より元以上を少壮とてわかくさかん
なる人とし五六十以上を老衰とてを
とろへたる人也平脈より次第におそきを
遅脉といふ也塞たる脉也但し三動の脈
を遅脈とするなり
表裏の寒熱を弁ずること四動の平脈にて
も実強洪大なるを熱脈とす実強とはをし
てもうけても力ありてつよき脈也洪大と
は大きなる脉なり
四五動の平脈にても虚弱微少なるを寒
脈とす虚弱とは力なくうつけてよはき脈也
微少とはかすかにちいさき脈也
六七動うつて浮大なるは表熱発散せよ浮大と
はういて大なる脉也表熱とは裏はさのみ熱せね
ども表力つよく熱したるによりて脈うへ
にあらはれてうかみ浮大なる也発散とは
汗を出すことなり
六七動にして沈実なるは裏熱表裏をさませ
沈実とはしづみ力ある脉也外さのみ熱せね共
内熱したるゆへにしつみて脈に力ある也
四動より遅くして浮軟にしてをしてな
きは裏が冷たる也浮軟ういてやはらかなる
脈也裏が冷たる故に表に脉有て裏に脈ケ無也
四動より遅くして沈細にしてうつてな
きは表の冷たる也沈細はしづみてこまかなる
脈なり表の冷たるが故に脈がしつみてこま
やか也内はさのみ冷ざる也
人迎気口の脈をとりて外邪内傷を知事
左の手の寸関の中間を人迎と云此かた
〳〵ひとへに大なるは外邪也
人迎とはすべて脈書には左の手の関前一
分に有といへり畢竟寸関の脈の中に指
を置て是を人迎とこゝろへて吉かた〳〵ひと
へに大なるは気口の脈より偏に大なること也
外邪とはそとより入たる病なり或は風寒暑
湿の類にをかされて病となれは人迦の脈
が大なり寒湿を散ずるには陳皮香附子桂
枝麻黄の類を以てし暑をさますには黄連
香蕾の類片湿はこれをみちびくに木通独
活沢瀉の類これをかはかすに白朮防已茯
苓蒼朮の類風邪を発散汗を出すには
升麻薄荷紫蘇麻黄香附子の類を用
右手の寸関の中間を気口と云也是かた〳〵
偏に内傷の病也氣口とは諸書に右手の
関前一分にありと云り畢竟寸関の中指
を置是を氣口と心得てよしかた〳〵偏に大
なることは人迎の脈より偏大なること也内傷
は内よりやぶるゝ病也飲食の飢飽或は七情の
過傷より病となりたるは氣口の脉が大也此
是又医道重宝記
人迎気口には男女のかはりなし
人迎氣口には男女のかはりなし是又医道重重宝
につまひらがなり
飲食傷
脾胃木香宿砂陳皮
飲食傷宿食厚朴枳実梹榔子
喜怒憂思悲恐驚
一散紫蘇陳皮香附子
降梹榔子枳殻
都気煩也気
「補黄茂人参沈香
順人参陳皮茯苓
緊脈の有所にて痛を知こと緊はきびしくと
よむ也きつく物を引さくが如くきびしき脉也
一当帰柴胡川芎桂枝半夏枳穀
左ノコヒン左腸胸痛
一当帰地黄薫茲仁木瓜桂枝
左関緊目痛左脇左手痛
左小腹左股足痛
半夏良姜羌活独活意或桂枝畜飯
羌活柴胡桔梗升麻人参
右コレ咽痛當婦地黄肉桂
桔梗甘草芍薬縮砂陳皮
桔梗甘草芍薬縮砂陳皮
右関緊口中痛右脇右手痛
一尺良香茴香独活羌活羌活蕃活活羌活
右小腹右眼足痛
弦脉ある所にて狗攣屈伸しかたきを知事
弦は弓の弦とよむ心は弓の弦を出すか如く
うけてもをしても力ありて引はる脉也
此脉は頭引はり引つりかへりてかたし
川芎白並柴胡
かしら痛
関弦痃癖心腹脇痛
きやうくはつがじゆくしゆくしやけいしたうきはんげさいこ
尺羌活莪朮宿砂桂枝當婦半夏柴胡
小腹痛淋渋腰痛脚気
一茴香山薬当帰車前木通牡蠣杜仲
羌活防已
診脉癇癇積聚を知こと常より脉すこし
をそくして時々一動つゝきるゝを結脉といふ左
に此脉あらば左に積有と知べし右に此脉
めらば右に積有と知べし三部ともに脉う
たざるを伏脉といふ也両手のうち左なり
とも右なりともかた〳〵脉なきを單脉と
云西方ながら脉なきを双伏と云也左に
苦参芍
右に伏脉有
伏脉あらは左に積あり
葉莪朮
苦参芍
ば右に積有
菜莪朮
両手結伏あらは腹のま
夏木香
ん中に積有と知へし。
神麹兵郎厚神
痰鬱結の取在をしる事
痰は長流の水のごとくにして順行をたつ
とむ痰は津液の化なり津液とは胃の府より
飲食の気をもて五臓六腑を潤ひ養ふ物
を津液とはいふ或は火のためにさそはれて
咽にのぼり或は気の滞凝にひかれていづく
にもとゞこをる也欝結とは何にてもしげり
むすぼふれてある心也うけてとれば脉
しぶりて指にあたり堅くをしてみれ
白花川芎陳
ば沈滑なる脉症寸口にあらば
皮生姜干姜
頭額重く痛みものをかぶりたる如く
妻活四
に肩こはり
独活
咽喉胸中に痰がつかへふ
さがると
半夏枳売
さがると知べし関上にあらば
枳実厚朴
痰中脘にあつまり気のほり下らず
木香
伏苓
不食し飽食すればをくびにたち
口中にす水たまるべし尺中に沈滑あ
らばよき脈也
黄栢知母
地黄
浮墻実大なら
黄栢
は腎水へり
相火盛にして大便道
地黄
かはく病と知へし大黄地黄梹榔
両尺の分別
左尺沈滑にして右尺微弱にあるかなき
かのやうなるは足冷小便しげく茴香大便瀉
當帰桂枝山菜黄連
しやすしと知べし
茴香
右尺実絃にして左嗇弱にしてきゆる
やうになるはかならず足ほめき上気し
やすし
黄栢此段なをくはしく醫道重
地黄宝記に見えたり
右関脾脈の分別
右関さのみ実大ならずさのみ虚細なら
ぬを良とす関にかぎらず左右三部共に
大ならず沈ならす数ならず遅ならず
是を平脈とす何脈とも名付がたし名の
つく脈はみな病脉なり右関の脉実大にし
て強ならば必ず胸つかへ腹張也其上にな
白木陳皮
を不食
芍薬雀
有と知べし若其脈に
てよく食事ありといはゞ必消病の心にて
木香
やすべし又あまりに虚細嗇弱ならば
宿砂
陳皮
人参
必ず食事に味なく食しても消
しかねて瀉しやすかるべし
左右の輕重を知べき事
腎水左
六菽
筋十二菽腐水左
寸関尺十五菽
骨火右
右ハ九菽
尺十五菽
かくの如く軽重有故に右は左より少かろ
くとるべし寸脉の左とはまめ六粒の
重さに指をおす也余も又かくのごとし
男女のかはりをしる事
男は陽なるゆへ火にかたどり下より上を
いとなむゆへす口は軟大に関上は中大に尺
中は沈軟なるがよし
女は陰血を種とする故に水にのつとり上より
下をいとなむ寸口は軟弱に関上は中軟に尺
中は滴滑なるがよし
女に男の脈を得は陰血虚し陽気実盛の病者也
男に女の脉を得は陽氣虚し風寒を感し
やすく汗出る病者としるべし
四脈を祖とする事
祖はをやかたとよむおよそ七表八裏九
道の脉とて廿四脉あり其外脉数おほ
しといへども只浮沈遅数の四脈をもつ
て一切の脈のをやかたとする也
有ハ風ナリ
有ハ積ナリ
ちんにして
沈而力
浮而力
無ハ気ナリ
ー無ハ虚ナリ
有ハ痛ナリ
有ハ熱ナリ
遅而力
数而力
ひへ
無ハ冷ナリ
無ハ瘡ナリ
力ある力なしとはたとへは浮の一脈をもつ
て申に力あるとはうけてとれども浮に
して又をせども浮のかたちを失せざる
を力有といふ力なしとはうけてとれば浮に
してをせばしりそいて切るやうなるを力な
きといふ也たとへは浮にして力ありてしかも
数なる病者あらば是を分別するに浮にし
て力有は風なり数は熱也風を引は熱気さ
す也其病は傷風により熱氣さすもの也と
知べし内経と云書に風はもと熱也熱かつ
時は風動くと有是を以てよく〳〵分別
すべし此工夫を以て諸脈を料簡すべし
との師説なり此義なをくはしき事は
医道重宝記に見へたり
寒熱往来をしる事
是はさむけたちて後あつくなり或は先ほ
めきて後寒くなるをいふ也世上におこり
さめといふたぐひ也左関沈弦にして
数なるは晡時とて申の時腎主の地骨飲
の類をもちゆ夜中の潮熱也潮熱とはうし
ほのさすやうに手足より熱さす也右
関沈弦にして数なるは暁天午前の潮熱
なり肺主の白虎湯の類よし
左右の脉不同に依て気血の虚実を知事
寸は心血を主とる
左関は肝血をふくむ
尺は腎精をかくす
以上三部ともに血液精汗のうるほひを
主どる故に軟滑大なる脉はよし血の平か
なる人也洪實大数なる脉は血の実したる
人也虚細沈墻なるは血の虚したる人也
四物湯の類を用てよし
寸は肺肺気を主とる
右関穀氣生する所也
尺は命門元氣を主とる
以上三部ともに元気穀気呼吸の氣なり
いづれも氣を主どる故に軟大微浮なる心
よし氣の平かなる脉也微沈虚弱なるは氣
の虚したる人也四君子湯の類を用
四季の平脈
春は微弦を平とす微にして弦なりと云
にはあらず微とはいかにもいつくしく少し
弦のかたちあるかなきかといふやうなる心
なり春は弦脉が平脈たる心は弦は肝の本
脈なり肝は木也春は肝が旺する故に弦脈を
以て春の平脈と定る也
夏は微洪を平脈とす微の字の心上に同し
洪脈は心の本脈なり夏は心火が旺する故
に洪脈を夏の平脈とす
秋は微浮微は上に同じ浮脈は肺の本脈也
秋は金が旺する故なり
冬は微沈微は上に同じ沈脈は腎の本脈
なり故に沈脈を冬腎水の本脈とす
寸関尺三部ともに大小浮沈遅数おなし
くひとしきを同等の脈と云陰陽平和の
脈也其人はなはだ煩といへども療治にかゝは
るべし三部かはる〳〵不同なるは治しがたし
経に云人病て脈やまさるは生也脈やんで
人病さるは死すとあり此心なりとに
かく脈が大事の肝要なり
反常の脉
人すくやかにして脈わづらしく病人の
脈平和に背高き人の脉みぢかゝわかき人
のごとく肥たる人の脈老人の脉わかき人の
ごとく肥たる人の脉大に痩たる人の脉沈
実なるはみな病脉也脈にみぢかきとは
寸関尺の三部に及ばさるを云たとへばはゞ
のせばき脉なりなかきとは三部の位にあま
る也はゞのひろき脉也わかくおさなき
ものは五六動うつてさかんなる脉がよし
又老人に此脈あるはわろし老人に四動
あるひは三動半までくるしからず此
脈をわかきものゝ得るもわろし肥たる人
は脈沈なるがよし其故は肉うすきにより。
脈が浮也沈なるはわろし是師伝の秘蜜也
右の条々は盍静老翁の程す所の一巻也
初心の学者をみちびかんかために真字をや
はらげ詞を童蒙の耳にも入やすきやうに書
をかるゝを門弟是をそらに覚て脈をうかゞふに
一鉦〳〵つぶさにさすの御子の梓にかつるごとし
とて彼翁に指南を得るもの是を書写
せずといふことなしそれより此名をさす
の神子と申傳へり全く醫家の奥義
なるをのなり諸脈の指南におひてかろ〳〵
しく思ふべからず
○七表陽脉の事
浮菰滑實弦緊洪
浮
うけてはめまりをしてはたらず
辛うけてはめまりをしてはたらず
中風の人にあらはるゝなり
花
消
一指のまはりに有て全く中間に
なし血の下る人にあり口伝
玉のすぐらかなるを押ににたり
痰をわづらふ人にあり口伝
実挙按ともに力つよし口伝
けん弓の弦のはりたるを押に似たり瘧を
一弦わづらふ人にありこの脉あらはるれば
かならす肝の臓の臓の煩と可知口傳
きんきびしくとがるなり冷也熱にたゝかふ
緊ときみゆる也又この脈みゆれは身の
きびいたむことあり
いたむことあり口傳
洪
いかにも大にとき脈也熱氣の時に出る
をゝき
なり心の臓に熱有と心得べし
○八裏陰脉の事
一微かすか沈しづ緩りし潰れ遅を伏ず濡めるゝ弱し
微いかにもやはらかに動く也口伝
沈押は餘り浮レは不又湿氣を煩人に有口傳
くはん
緩
ゆるり〳〵とうこいてやはらか也
口伝重々これあり
しよゝちり〳〵として細か也血虚の人に有
滴
此脉あらはるれば大事也
遅
遅一息に三動うつ冷なり
伏
三部に覚へがたし筋の下へかくれ指に
おほへがたし積と食におさへらるゝ也
一昼夜重宝記一四十五
濡まさごに雨のそゝぐに似たり口伝
弱よはき弓の弦を押にからかふ事なしくでん
○九道之脈は陰陽犯兼る也
長促は陽也餘は陽也
字のごとし只外へながくをどる也
長
此脈あらはるれば身のいたむこと有
口伝陽脈なり
短
字の心也指の両邉にあたつてゆひの
一腹には覚へがたし此脈はむつかし
虚力なくいかにもうつかりと動く口伝
促
陽脈なりはやくしてきる也
また積の人にあり治しかたし
をそくして切るゝ也気のむすぼれとゞ
結こほる人と又積聚をわづらふ人に
むすぶあり死するには非ず
口伝
つゝみのかわを押如くじてたをまぬ脈
牢
なり治しがたし
口伝
代とく〳〵と打よの縁顕るゝ也
動さやまめをそのまきぐるに似たり金がたし
細乱たるいとをさぐるに似たり気の冷たる脉也
一細礼たるいとをさぐるに似たり気の冷たる脉也
右用法すべて前にものぶるごとく委
細医道重宝記に見へたり初学
深意を求る輩はなを重宝記に
よりてうかゞひみるべし
諸薬附加減方
○諸薬爾加減方
八味順気散中風正気虚し
痰涎ふさがるを治す白朮白茯苓
青皮白芝陳皮烏薬人参
甘草五分右生姜入煎じ服す○をし
痰さかんならば半夏をくはふ
二木香流気飲中風脚気虫積
聚水腫脹満身いたみ筋ひきつり
骨のいたみ血の道を治す陳皮青
皮厚朴紫蘇香附子袷木通
大腹皮二毛肉梹榔子莪朮草
菓子三分丁香麦門冬白木木木
茯苓白韮沈香一匁
大黄木香甘草木香甘草
三融風湯身いたみ手足かなわず
面ゆがみひきつり半身かなわず胸
ふさがり鼻ふさかり声重く頭いたみ
胸はらいたみ嘔吐するを治す烏薬
桔梗白並川芎陳皮白朮各
麻黄枳売二百
右煎服す
㊃小続命湯中風外邪あつて頭
いたみ身熱し背強はるを治す
麻黄人参黄芩炉川芎杏仁
防風桂枝防己各附子五アリ甘草
胡加右生姜入煎ず○日久しく大便せざ
るには枳売大黄を加へ○語言に舌ま
わらず手足棹には石菖蒲竹瀝を加
○口かはくには麦門冬瓜楼仁天花粉
を加○身いたみ播には羌活を加○汗多
きには麻黄を去る○心うか〳〵とせば
伏神遠志を加
㊄四君子湯諸病気虚の者を
治す人参白朮白茯苓治み
甘草五分右生姜棗水煎○吐瀉には
霍香白豆蒄を加○嘔吐には霍香砂
仁を加○泄瀉には木香肉豆蒄を加
○咳嗽に桑白皮五味子杏仁を
加○孕婦淋病をなすには當皈芍
菜を加
六四物湯諸病血虚のものを治す
當皈熟地黄各三本川芎芍薬酒
イル
金匁五分右水煎○経水とゞこほるには
桃仁紅花玄胡索肉桂を加○経水
期に先だつは血虚熱あるなり黄芩
香附子黄連阿膠知母黄栢を加○
経水期を過て木らず痛をなすには桃
仁紅花香附子肉桂莪朮木通を加
○経水来らんとして痛をなすには桃
仁紅花黄連香附子延胡索牡丹皮
莪朮青皮を加
七十全大補湯気血虚して寒
ずるもの元気おとろふるものを治ス
人参白木熟地黄款黄茂二匁
茯苓一匁芍薬炒川芎各八分当飯一匁五分
甘草各水煎○発熱には柴
胡をくはふ○虚労には柴胡地骨皮萎
北を加○手足しびれ或はいたむには
黄荏を去て陳皮半夏秦花牛膝
羌活附子を加○遺精には山茱萸山
菜五味子麦門冬をくはふ也
八二陳湯凡諸病痰飲ある者
を治す陳皮茯苓一夏如甘草
伍右生姜入水煎○痰むね腹のうちに
あつていたみをなし或はつかへあるに白
木枳売桔梗砂仁神麹麦芽を加○
痰に血あるには黄芩芍薬を加
九敗毒散四季の傷寒つよく
項こはゞり身いたむものを治す羌活
独活前胡柴胡川芎枳売
桔梗茯苓人参糸分甘草羊分右
生姜入水煎○風邪の人に秘て用ゆる
とき大方先人参を去り用べし病人気
実するには去てよし○傷寒頭いたみ
身いたみ項こはゞり熱さかんに悪寒し
口かはきむねのうち
加○風に傷られて鼻ふさがり声重く
咳嗽して痰を吐には半夏杏仁を加○
瘧頭いたみ身いたむには蒼朮葛根草
菓梹榔を加○もろ〳〵の瘡毒はれい
たみ或は寒熱さかんに甚しく頭痛し
傷寒に似たるには荊芥防風連翹忍冬
を加入参を去て荊防敗毒散と名づく
十香葛湯傷寒に汗なくは此薬
をあたへて物をたんと着せて息のはづむ
やうにしてあせをかゝすべし柴蘇
葛根二分升麻一分陳皮香附子各三分
甘草少右葱の白み小根ともに三ツ入
て煎し服す
十二和解散汗かきてのち熱気
さむるやうなれども脈は沈にして数ありて
小便ならさるに此薬をあたふ前胡
芍薬香附子三匁黄芩に甘草五分
右煎
小柴胡湯傷寒汗してのち
熱氣のさしひきありて腹脇いたみ
嘔吐し咽口乾を治す是半表半裏
なり柴胡二匁麦紅
甘草紅右生姜棗入水煎○腹いたむ
には黄芩を去て芍薬を加○小便少な
く腹はるには茯苓をくはふ
一十三涼膈湯傷寒そこ熱さめか
ね脈沈にして力ありおこりさめ有てたわ
言をつき四五日も大便通せずは此薬を
あたふべし裏熱つよきゆへなり
十四参蘇飲四時感冒頭痛
咳嗽声重く鼻ねはるものを治す
紫蘇前胡桔梗枳売葛根陳皮
半夏茯苓木香知甘草紅
右生姜棗を入水煎○常に用るには人
参木香を去る初て感冒したるに
用るにはかならず人参を去べし○頭痛
には川芎細辛を加○咳嗽吐血には升
麻牡丹皮地黄を加
六十五積散陰証の傷寒によし
一切のひゑたる人に用蒼朮一匁桔梗
三分陳皮麻黄枳売一匁
芎茯苓肉桂芍薬当飯一分
厚朴乾姜半夏二分甘草一分
右生姜入水煎◯遍身いたむには乳香
没莱細辛を加○腰いたむには桃仁茴香を
加○手足ひきつるには梹榔子木瓜牛膝
を加○咳嗽には杏仁桑白皮を加○寒疝
気には呉茱萸を加○夏至より麻黄を
去てよし
解肌湯風をにくみ頭痛う
なじ脊とはゞり腰膝だるく発熱し自
汗出るを治す肉桂一匁芍薬三匁香附
子二匁甘草五分右水煎
万安湯傷寒に病つかれ
寒薬にてもさめず煩ひふかくならば此
薬をあたへて見合すべし人参白朮
茯苓。陳皮。半夏。蘿香。桔梗。厚
朴。羌活務甘草少右生姜棗入入煎
十六四逆湯即病大陰の傷寒
自利して渇せず脈沈細にして遅身
いたみ手足冷るを治す乾姜五匁附子
甘草の右水煎ひやして是を用
十回陽救急湯中寒身ひへ
手足冷腹いたみ吐瀉して脈伏なき者
これ寒陰経にあたる也此方これを主どる
人参白木茯苓陳皮半夏
乾姜イル肉桂附子施五味子各等分
甘草炒少右生姜入水煎
五冷散暑に傷られ身熱
し口かはきいきれかはき心ほれ〳〵となり
小便赤くしぶり大便くだるものを治す
沢瀉五匁白木赤茯苓猪苓一合
肉桂五分右生姜棗入水煎あるひは散薬
となして服す○熱はなはだしくば肉桂
を去りて黄芩を加○小便通ぜざるに
は蘿麦滑石を加○身いたむには蒼朮
をくはふ
十味香需飲暑にあたり
身体倦神くらく頭おもく吐つ瀉し
つするを治す香蕾五人参陳皮白朮
茯苓黄莨木瓜厚朴白扁
豆五分甘草少古木煎○渇くには葛
根天花粉を加○痰あらば南星半
隻をくはふなり
清暑益気湯長夏温熱
大きにかち人これに感じて手足だるゝ
心気みぢかく動くに物うく身熱し気
高ぶり心煩るものを治す人参白朮
陳皮神麹沢潟春黄茂蒼朮
升麻一匁十匁当飯麦門冬黄栢拾八匁
五味子粒青皮乾姜二分甘草一分
右水煎◯胸わるくば烏梅蓮肉粳
米を加○からゑつきには竹茹を加○
小便あかく少きには木通山梔子を加○
腰痛には杜仲茴香を加○頭目眩暈
には川芎を加○口苦く舌かはかば山梔
子烏梅葛根をくはふ
廿二霍香正気散暑熱はな
はだしき時納冷て其外をやぶり生冷
の物を食してその内を傷り頭痛身
いたみ発熱しさむけだちむねわるく嘔
吐泄瀉腹いたむの証を治す大腹皮
白並茯苓紫蘇霍香白朮
陳皮厚朴姜妙桔梗半夏谷一本
甘草晒右生姜棗入水煎○くはくらん
こぶらかへりには木瓜を加○腹いたむには
肉桂を加○食とゝこほりて胸こゝろあしき
には香附子砂仁を加○魚鳥の肉こなら
ざるには山査子を加○暑気にあたりた
るには香蘭白扁豆を加○口かはき小便
通じにくきには五冷散を合方とす○
腹きり〳〵いたむには木香を加○霍乱ゑ
づきあるには白莚を去半夏姜汗を加
廿四不換金正気散四季の感
冒傷寒瘟疫あるひは山嵐の瘴気
とて深山又は温気ふかき所に行其気
にあてられ寒熱さしひき霍乱吐瀉赤
白痢病又は遠方に出水のかはりにあたり
病ものを治す陳皮厚朴霍香
半夏蒼朮格分甘草少右生姜棗八
水煎○頭痛には川芎白韮を加○
寒気にあたり腹いたむには乾姜肉桂
を加○嘔逆には丁香砂仁を叩○口かはき
心いぎれば柴胡葛根を加○ひへて腹く
たる事久しく止すんば木香詞子肉
豆蒄を加○瘧疾には常山梹榔草
菓を加○痢病には黄連枳売をくわへ
甘草を去ル○咳嗽には桔梗杏仁五味
子をくはふ○身いたむには麻黄桂枝
赤芍薬を加○湿にあたり声出ざるには
石菖蒲を加○寒気にあたり声出ざ
るには肉桂をくはふ○湿にあたり骨節
いたみ咳嗽せば木瓜をくはふ
羌活勝温湯湿にやぶられ
一身こと〳〵くいたむものを治す范
活独活一合防風藁本川芎五
蔓荊子。紅甘草加右生姜入水煎○
身重く腰いたむには酒にあらふ防己ヲ加
独活寄生湯湿地に臥腰
脊ひきつり筋骨ひきいたみ歩行なり
がたく或は半身かなわず冷しびるゝもの
を治す独活桑寄生牛膝杜仲
秦丸細辛肉桂川芎芍薬
茯苓人参当飯熟地黄防風
拾分甘草少右生姜を入煎し空心
に服す◯若桑寄生なくば続断に
替べし○風湿腎をやぶりて腰いたむを
治する要方也
升陽散火湯冷たる物を多
く食し陽気伸ず一身こと〳〵く熱
しはだへ燎かごとくなるを治す
葛根独活羌活人参芍薬
柴胡八本防風ニ移甘草三十五匁
姜を入煎◯陽気の欝火をさんずる
要方也但し多く服すべからず多く
用れば真陰をへらし燥熱を益なり
六清上防風湯上焦の火を清
し頭面に瘡を生じ風熱にて腫
いたむを治す防風一匁荊芥薄荷
黄連枳売山梔子麦黄芩川芎
七分連翹白芝桔梗八匁甘草二分
右煎し食後に服す◯上焦の鬱
熟頭面の諸症実太に属するものを
治を虚火の衝のぼるかごときこれを
用ゆれば立ごころに命をうしなふ
九味清脾湯寒多く
熱すくなく口苦く咽かはき大便つ
まり小便赤くしぶり脈弦数なるを治ス
青皮厚朴白朮黄芩半夏
柴胡茯苓草菓子二分
右生姜入水煎○瘧久しきには常山
を加○汗なくば麻黄を加○汗あらば
内桂を加○咽かわくには半夏を去テ
人参天花粉麦門冬をくはふなり
一三十七味清脾湯寒冷なるもの
を多く食し脾に滞り欝して瘧
を発するを脾瘧食瘧といふ此方よし
厚朴青皮半夏烏梅良姜
一色草菓一匁甘草煮右姜棗入水煎シ
卅一人参養胃湯脾胃虚し
よはき人の瘧には此方よし半夏厚朴
陳皮八合菅香草菓茯苓六分人
参紐蒼朮仁烏梅三甘草右姜棗
入水煎◯熱多くは柴胡を加じ寒多く
は蒼朮蕾香を去て黄芒白朮をくはふ
○内熱さかんならば半夏を去て黄芩を加
一卅二補中益気湯かたち神つかれ
或は飲食にやふられ倦くたびれ身熱し
脈洪大にして虚し頭痛し或はさむけ
有てかわき汗して力なきを治す黄茂按
一匁五分人参一匁五分人参一株白木当皈陳
皮七分柴胡升麻合
右姜棗入水煎◯久しく嗽止すんば
人参を去て五味子麦門冬を加◯虚証
の瘧に用て効あり○頭痛には川芎蔓
荊子を加○陰虚火動には知母黄栢を
くはふ○元気弱くして腰いたむには知
母黄柏牛膝芍薬を加○夢遺には牡
蛎龍骨を加○怪仲しておどろきやす
きには茯神遠志酸棗仁石菖蒲白
栢仁をくはふ
一卅二行和芍薬湯赤痢白痢
さい〳〵図に行いきずみだち残るやうにて
にて度数多き等の。証を治す白芍薬
當皈黄連黄芩一文八十六
子木香桂心名甘草○
一方に大黄桂心を去て枳売を加○後重
はなつだしきには大黄を倍し苦硝を加
一番調和飲痢病久しくいゑざる
□用芍薬三三三盒
○用芍薬麺常飯二匁
黄芩桃仁一分
痢には本方よし白痢ならば呉茱萸を
加○赤白まじはりくだるには白木茯苓
陳皮香附子をくわふなり
一真人養蔵湯痢病久しく
いゑず赤白のくだすものもつき虚寒
して脱肛の出るを治す芍薬一匁
當皈人参白木肉豆蒄木香
大蜜ニテ灸
六全粟殻
三匁
蜜ニテ灸
詞子一匁調子一匁
右姜棗入木煎◯臓寒のものには附
子をくはふ
廿四胃苓湯湿にあたり泄瀉
するもの又は傷食にて泄瀉するものを治
蒼朮厚朴陳皮猪苓沢瀉
白芍白木茯苓茯匁肉桂仁甘草
夕火
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○炙○木煎○○
くはふ○痢病赤白相まじはり腹痛裏
急後重には肉桂を去り木香梹榔黄
連を加○久しく瀉するには升麻を加
一卅七理中湯寒瀉の証腹痛し
止ことなく色青く脈沈遅なるを治す
人参白朮乾姜一九陳皮
霍香茯苓良姜
霍香茯苓良姜
甘草丸右姜棗入水煎し◯腹痛
むには砂仁厚朴木香を加て人参[ヲ去ル
○嘔喊あるには丁香半夏を加へて良姜
肉桂を去◯瀉止すんば蒼朮山薬を加へし
一卅四月風冷虚に乗じ脾胃
をうち泄瀉腹いたみ湿毒下すごと黒豆
の汁のとく。或は瘀血膿血を下すを治す
当飯川芎白芍薬イル人参白朮
各ホ分
茯苓
右粟米一つまみ入水煎し○
腹いたむには木香を加○小児豆の汁の
ごとくなるを瀉し腹いたみ身熱するには
肉桂を去て柴胡黄芩をくはふ
一沈清肺湯痰盛にして咳嗽
止ざるものを治す陳皮茯苓桔梗
酒畑
貝母桑白皮黄芩
杏仁城天
各一匁
門冬山梔子当飯七分五味子性一粒
甘草に右姜入水煎◯痰略ども出ざる
には瓜姜枳実竹瀝を加へ五味子を去る
一四杏蘇散上気痰喘咳嗽
面目浮腫たるものを治す紫蘇七
五味子大腹皮烏梅杏仁五郎陳
皮桔梗麻黄桑白皮蜜炒阿膠
各二分
三分
紫薨
ユリン
五厘
甘草二百二十匁右姜入木煎
一閉宝鑑瀉白散咳嗽して胸
膈利せず喘ものを治す
地骨皮知母陳皮黄芩一匁細
辛青皮黄芩四甘草一。
右姜
入水煎
一四十七気湯積聚胸にさし
つかへ心腹いたみ小腹はるを治す三稜莪
朮青皮陳皮蕾香桔梗肉
桂益智香附子九分甘草水椒右
生姜入水煎○冷て腹いたむには半夏
乾姜をくはふ
一里三和散諸の積聚つかへいきみ
をなすを治す大腹皮羌活紫蘇
木瓜沈香梹榔子木香陳皮
川芎白水煎○
大便結せは枳売を加○食傷のものには
山査神麹をくはふ
一罹平胃散脾胃化せす飲
食すゝまず或は食滞のものを治ス蒼
木
木分厚朴陳皮
木盆厚朴陳皮五分甘草右姜棗
入水煎◯湿にあたりて腹くだるには茯
苓丁香白朮を加へ調胃散と名づく○
冷物を食して傷らるゝには良香を加○
雨気の湿ふかき時は猪苓沢瀉をくはふ
一十五香砂平胃散病食消ぜず
飲食はおのづから倍するを治ス是脾胃の
傷れ也香附子蒼朮陳皮名枳売
薩香谷砂仁分木香五分右
生姜入水煎◯肉食化せずんば山査子
草菓を加○麺食化せすんば神麹麦芽
を加○生冷瓜菓化せずんば干姜青皮一
を加○酒にやぶられたるには黄連葛根鳥
梅を加○食積にて腹痛ば青皮梹榔を加
一四葛花解醒湯多く酒を飲
て嘔吐し心煩みだれ胸塞り手足ふるひ
不食して小便通じがたきを治す葛花
副仁白豆蒄木香皮
茯苓猪苓人参各二匁白木神麹
局各
沢
沢潟二反右姜入水前ハ
升陽補気湯大に酒をのみ
嘔吐し心煩れ胸ふさかり不食し小便利
せざるを治ス厚朴三升麻羌活活活独活
白芍薬防風沢瀉三分柴胡麻胡麻胡麻生
七分
地黄
地黄十五リ二十五匁
一順気和中湯嘔吐呑酸児逆
等の症を治ス陳皮香附子雌山梔
子一合茯苓白朮各黄連美
神麹六分草二分甘草一分甘草一分
四十九清欝豁痰湯気呑
酸し胃中に熱あり膈の上に痰ありて
清水を嘔吐するを治す陳皮半夏
茯苓黄連蒼朮川芎砂仁
香附子神麹山査子木香杏
甘草え右姜入水煎服す
一五丁香柿帯湯胃口ひへ手
足なども冷て吃逆するを治す丁香
柿帯良姜桂心半夏陳皮木
香沈香茴香霍香香朴融仁
ホ分乳香味トナル也甘草吸右姜入煎シ
一五十五淋散諸の淋病を治する
主方なり赤茯苓・赤芍薬・当飯
山梔子黄芩生地黄車前子沢瀉
各一
木通滑石各。甘草少右燈心を入水煎
石淋には石葦を加
八正散小便赤くしぶりて
通せず熱淋血淋あるひは酒後房事を
行なひて病むものを治す車前子
蘿麦篇蓄消石木通山梔子
大黄各草右燈心草を入水煎
五十二黄連地黄湯三の消渇を治す
生地黄黄連天門冬天花粉當
飯五味子人参葛根茯苓格分
甘草少右姜棗竹の葉を入煎
一十四半夏白朮天麻湯痰あつて
酒炒
頭痛眩暈するものを治す黄栢
一分六匁
乾姜沢瀉茯苓天麻黄哉
各三分
人参蒼朮
次第一次第五分麦
五リン
各七分
右姜入水煎し
芽半夏陳皮
五リン
川芎茶調散諸風頭に
のほり眼くらく頭痛し鼻ふさがり
声重きを治す薄荷四匁荊芥川
十二分
甘草三右好葉茶を入水煎服
四十六清熱解欝湯心痛多くは
氣欝によつて熱をなし痛をなすを治す
黒ク炒
昌次
山梔子
二匁
○枳売川芎香附子一名
二匁
黒ク妙
陳皮黄連乾姜四
各五分
蒼朮七甘
草三分右姜入水煎
一十七開欝導氣湯一切の腹痛
を治する主剤なり蒼朮香附子
童便に
ひたし炒
川芎白並茯苓山梔子娯
神麹滑石一衣陳皮乾姜姜二ツ妙
甘草少右水煎
補陰湯常に腰痛むものを治
人参に芍薬酒生地黄陳
塩酒
皮茴香
塩酒枝胡椒胡紙炒牛
皮胡紙胡紙胡紙胡紙胡紙胡紙
酒妙
酒炒
茯苓杜仲
各一匁
茯苓杜仲酒炒甘
各一匁
草煮右棗入水煎○痛はなはたしきに
は乳香砂仁沈香を加へて芍薬生地黄
陳皮を去る
一十九瓜蔓枳実湯痰結をれ吐
とも出す胸痛或は満悶氣急等の証
売ヲ去
を治す瓜蔓仁
美妙
枳実美樹杖
茯苓貝母黄芩陳皮山梔
子一匁當皈
子一匁當皈六砂仁木香合甘草三分
右姜入水煎◯つよき痰には竹瀝姜
汁を加○いきだはしく喘には桑白皮
紫蘇子を加○痰むすほをれて脳いたみ
久しく治せされば胸癰となる桔梗黄
芩を去て白芥子青皮茴香を加
一六十香霍散暑に熱しあるひ
は食にやふられ吐瀉するを治す香蕈
三厚朴白扁豆二分右煎す粉にしても用
六十二香蘇散四季の感冒風邪頭
痛発熱さむけあるものを治す紫蘇
香附草二右生姜入水
煎◯頭痛には川芎白韮を加へて芎芒
香蘇散と名づく専ら気虚の頭痛に
用○咳嗽には桔梗五味子を加○胸つかへ
ふさがるには枳売半夏を加フ
一六十二分心気飲気和せず欝
結とゞこほり病ひをなすものを治す木通
肉桂半夏茯苓皮桑白皮桑白皮
陳皮紫蘇大腹皮郊羌活匁赤胡
芍薬。甘草。生姜棗燈心を入水煎
枳売梹榔子香附子を加テ気鬱の百病
を治す○怒こと多きには黄芩を加○食進
まざるには砂仁神麹を加○気滞腰痛む
には木瓜枳売を加○咳嗽には桔梗半夏を加べ
六十二正気天香湯婦人一切の諸
気痛をなしあるひは寒熱往来眩暈嘔吐
等の証を治す烏菜教香附子六女陳皮
紫蘇乾姜紅右姜入水煎
一十六鬱湯六鬱を解し火を清し
胸膈をひらく香附子に半夏蒼朮川
各一匁
芎各一匁に分
砂仁五甘草灸十二分右姜入水煎
呉茱萸湯疝気腹中冷いたみ
積気上り陰嚢冷るを治す呉茱萸伍るを
川烏頭細辛故内
桂乾姜各二十二
によし湿熱気滞るものには用ゆへからず
一卒三和散疝氣脚氣上り攻肢
節いたみ腹満大便通ぜさるを治す川芎
羌活紫蘇木瓜大腹皮沈香無芎
陳皮梹榔子木香白朮器甘草尓
右煎ず○腹筋ひきつり大便通ぜず氣
のとゞこほりに属するものを治す津液かは
き血虚するものには用ゆることなかれ
六七六君子湯気虚して痰ある
もの脾胃衰へて濕あるものを治す人
参白朮茯苓陳皮半夏格分
甘草険右生姜棗入水煎
滋陰降火湯陰虚して火
動き咳嗽口かわき盗汗などの証を治す
酒妙
當皈二分白芍
一匁三分
生地黄ハ熟地黄
嵯井天門冬麦門冬白木皮七分
黄栢巻甘草殻右生姜棗入水
煎◯咳嗽痰の中に血有る大事の証也
黄芩牡丹皮阿膠山梔子紫苑犀角
竹瀝を加○血虚して腰いたむには牛膝杜
仲を加○陰虚火動足常熱するには山
梔子牛膝を加へて麦門冬を去○夢遺
泄精には山薬牡蛎杜仲破胡紙牛膝
を加へて天門冬を去なり
三十一独参湯陰虚し陽暴に
絶し眩什るものを治す人参にた
水一合を半合に煎じ温服す○眞陽
不足し手足ひへ暴に絶するには附子
五分を加へて参附湯と名づく
一十二犀角地黄湯凡血熱ある
もの及び吐血衂血咳血咯血等を治す
犀角一匁牡丹皮赤芍各一匁生地黄二匁
右水煎熟して茅根汁を入服す○吐血に
は天門冬黄芩山梔子阿膠を加◯衂血に
は黄芩山梔子阿膠を加○咯血には黄芩
山梔子麦門冬黄栢知母当飯を加○
唾血には山梔子麦門冬黄栢知母当
飯熟地黄をくわふ
七十二加減四物湯吐血衂血咳血咳血
血小便血大便血等を治す生地黄
当飯白芍山梔子貝母知母黄栢
牡丹皮陳皮白朮玄参麦門冬
各甘草ホ甘草ガ右水煎○吐血衂血止ずん
は炒黒くする乾姜栢葉茜根大薊
小薊を加○身熱するには地骨皮黄
芩を加○嘔吐には和母を加○大便血止
さるには山梔子を倍し車前子小薊
黄連をくわふ
十三清暈化痰湯眩暈の主方
なり陳皮半夏茯苓冷五十八
黄芩八分白並羌活
風細辛芥草が右生姜
入水煎◯熱あるには黄連を加○気虚
には人参白朮を加◯血虚には川芎を
倍し当飯をくわふ
二十四歸脾湯思慮して脾を
やふり或は下血衂血心虚して怪艸し
驚悸よく物忘するを治す人参
黄莨白朮茯神龍眼肉酸
棗仁香當飯終
甘艸二分右生姜棗入水煎
一十一参茂湯自汗の証を治フ
人参黄莨白本茯苓当留
熟地黄一女甘草二分甘草二分牡蠣酸
棗仁州各陳皮分
棗入水煎
黄黄黄黄黄黄黄色
盗汗を治す黄節膠飴肉
桂各二匁芍薬三匁甘草一匁右生姜
棗入水煎
当皈六黄湯陰虚して盗
汗するを治す当皈生地黄黄芩
黄連熟地黄黄栢杯
右煎す
七十八潤燥湯大便閉結て通
たるを治す桃仁紅花升麻
大黄麻仁當皈各生地黄
熟地黄類甘草三分右水煎○
腹いたむには木香を加○気実して
通せざるには梹榔子木香を加フ○
気虚して通ぜざるには人参郁李
仁を加○血虚して大便通ぜざるに
は当故地黄桃仁紅花を倍す○
産婦には桃仁を去人参をくわへ当
飯地黄を倍す
十九羌活導滞湯脚気初て
おこり一身こと〴〵く痛手あし腫
いたむにまづ此方を用ひてのちに
当皈枯痛湯をもちゆべし
羌活独活二匁防風一匁五分
大黄面炒右水煎温め服す
十富飯枯痛湯温熱脚
気手あしのふし骨こと〳〵く痛
肩脊おもく遍身いたみ脛あかく
はれあるひは瘡をなすものを治す
羌活當皈猪苓知母酒妙
白朮澤瀉路人参苦参
升麻葛根防風蒼朮略文
菌藻酒黄芩胡椒匁甘草三分
右水煎
秦丸湯もろ〳〵の痔
漏を治す黄栢二分黄苧尾黄
連山梔子二分薬花桃仁各一分
梹榔子に右煎す○血下るには生
地黄を加○大便結するには大黄枳
実厚朴をくわふ
十二秦芥防風湯痔漏毎日
大便のときいたみをなすを治す
秦尤防風当飯白朮各一匁
澤瀉は分黄栢五分大黄陳皮
柴胡升麻各三分桃仁五合紅花
甘艸各一分右水煎○右の二方は風を
さり湿をのぞき熱をきよくし毒を
解す虚証には用ひかたし○痔漏
久しく愈ず気虚するものおよび
老人気弱きものあるひは痔を攻る
薬を誤り服して血大にくだるにはみな
四君子湯をもちひ黄莨白扁豆
槐花を加○内熱の痔漏下血する
には四物湯に黄芩黄連槐花を
加へて用ゆべし
升気補陰湯脱肛を治に
人参当飯各一匁黄荏黄栢三分
右水煎服す
十六十四升湯除湿湯大腸に湿
熱あつて脱肛するものを治す
柴胡升麻防風猪苓澤
瀉蒼朮陳皮神麹麦芽
各木分
甘艸少右水煎○大腸に瀉
熱ありとも素より虚するものに
は用ゆへからす○風邪によつて脱
肛し実証のものには敗毒散を
用てよし○血熱には四君子湯を
用ひ黄栢升麻をくわふ○脾肺
弱く元気虚するものには補中
益気湯に訶子樗根をくわへ用
べし○気血ともに虚せば八物湯
あるひは十全大補湯をもちゆ
べし
同十五清心湯
癲は心血の不足とす喜笑ふ
こと常ならさるを治す人参
白朮茯苓遠志酸棗仁
生地黄石菖蒲川芎当帰
各ホ分
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
気血をおきなふ薬なり実熱
さかんにして癲に似たるものには
用ることなかれ
清心柳膽湯
癇は氣血の虚にぞくして痰火
をかぬる証を治す
當皈芍薬白朮半夏陳
皮茯苓枳実竹茹菖蒲
黄連香附子各一匁川芎麦門
冬各四匁甘草少右生姜入水煎
○柾仲建忘驚悸狂気等痰
火をかぬるものにはみなこれを
用ゆべし
右薬方の外諸方加減の例
あまた医道日用重宝記
につまびらかに見へたり
○婦人の療治并ニ産前産後
婦人は十四にして月水時を以て下るもし
月水滞れば後諸病と成る也○脈左の尺脉
微満或は浮滑にして勺からざるは月水調
らず或は通せざる也
四物湯経水の調らさるを治するにはこの
方を主とす
一当帰川芎白朮地黄
経水来らんとする時はらいたむは血
虚し気滞る也桃仁紅花香附黄連延
胡索牡丹皮莪菜青皮を加ふ○経水の後
に痛をなすには四君子湯に合して乾姜を加
○経水いつもの頃より遅きはかならず痛
をなす也桃仁紅花香附桂莪朮木通蘓
木甘艸を加◯又経水多きには黄芩白朮を
加ふ○又しぶり少きは葵花紅花を加
○瘀血をめぐらすには桃仁紅花を加ふ痛
あらば莪朮肉桂五霊脂を加○右の外
症にしだかひ加減し用ふべし○経水
期より早きには加味逍遥散よし
又脾経の欝火因てなさば皈脾湯を用
労役には補中益気湯○経木遅きは血虚
なり人参養栄湯肝経の血少きに六味
地黄丸気虚して血弱きには八物湯を
用ゆ○経閉脾虚には六君子湯を加へその
外いさいかげんの方医道重宝記に委
しきゆへこゝに略す
○崩漏けい水大に下りてやまさる也
皿気よはく風寒冷に侵され血大に下記
後ニは血気虚脱の証と成脉小虚して
滑なるはよし大緊実数はあしく
加味四物湯四物湯一荊芥防風升麻
を加へともに七味煎ず此方気実する
もの初に用べし多服すべからず
膠芥湯
阿膠川芎甘艸各當皈艾葉
各二
匁
各四
熟地黄
各四
匁
右七味煎ず
右崩漏止ず小腹痛むを治す
八物湯崩漏發熱するに用ゆねつ甚
きには乾姜を加ふ◯気血には補中益気湯
を用ゆ陽気暴に損し已に死せんとするには
独参湯を大服にして用ゆべしくはし
く重法記に出たり
○帯下としけ也
白きもの下るは氣に属す赤きもの下る
は血に属する也
升麻滲温湯
芍薬生地黄白木伏苓蒼朮
香附子砂仁半夏
黄栢
乾姜
各各
冬夏
知母柴胡升麻
甘艸
分
右十四味美棗を入煎ず
右経水調らず帯下赤白共に治す但し
帯下久しく愈ずして虚に亘るものには用
ることゑんりよすべし
五積散方中寒ニアリ医道重宝記
加味の方又重宝記ニくはし
右赤白帯下寒温に属するものを消す
加味十全太補湯方補益ニアリ同前
右久しく帯下を病て痩衰へて力な
く身いたみ食すくなく日くれにい
きれ熱し小便しぶるを治す
右婦人の科大畧其餘詳ニ醫道重寳
記に見えたるゆへあらましをしるすもの也
○産前産後
婦人の大事は懐胎産育の道にありされ
ば子を得る事は人生ひみつの神変陰陽相
和の妙術人倫の節義だい一也よつて懐
胎してはふかくつくしみて心に慈悲をさきと
してよこしまなく心正しき人又学智
ありて実を行ふ医者のことばにしたが
ひ食物よりたちゐ一切たしなみ保養
おこたらず安産をねかふべき也愚にし
てまち〳〵の俗説にかたむけば大に害を
まねくことありこれはまづ妊婦の心得
なり次に胎養療治を記す
第一懐胎の有無を知事
婦人月水とゞまりて懐胎経閉を知には
三月をへて左右の尺脈をみるにみだれて
たゞしからざればこれ懐胎の脉也尺脉たゞ
しくみだれされは経閑の脈なり
又川芎の末を一匁もぐさのせんたうに
てのむべし懐胎なればはらのうちす
こしうこく也もし一日のうちうごく
ことなくば懐胎にあらすうごくうご
かぬをよくこゝろみしるべしこれを験
胎散といふなり
又月をこへて月をわすれ有無を明ら
めがたき時はよき酢にてもぐさを煎し
半盞ほとのむへし懐胎あれは腹中し
きりに大にいたむ痛ざれば胎にあらず
婦人懐胎しては脉精血わがうしてうご
いて尅しやすく驚て化しやすし
風邪にかんじて胎気をやぶりやすし
あるひはしきりに交合しおもきをもちけはし
きをすぎみね坂をこへふかくいかり大にわら
ひ大におどろきたかくかたりなどする事
ゆめ〳〵有べからず胎内にみどりをむすぶ
事初月には白露のごとし二月には桃花
のごとし三月の後男女交合身もちみだ
りなくしづかに守りて月のかさなるを
待べし腰胎第一のつゝしみ是より大な
るはなしよくかくのごとくなれば難産
にあひて命をうしなふといふことはなき也
女子を転じて男子となす法有其親
かねて人にしらせずみづから東南の桃
の枝をきりあらうちの斧の柄をつ
くりをき孕婦の床の下に刃を上にむ
けをくべし人に見する事なかれは則男
子をうむ也もしこゝろみに鶏の巣の
下にかくのごとくすれは一巣の卵こと〳〵
く雄也又弓の弦を百日腰におびすれば
女をてんじて男となる又雄鷄の長尾を
二くき抜孕婦床の下にかくしおけば則男
子定るこれらの密決みな応験あり
と医書に見へたり
安胎丸孕婦つねにこれを服してよし
当帰川芎芍薬条芩各一白朮五匁
右細末とし酒のりにて丸し梧桐子の
大さにして五十九ツゝ茶湯にてすき
はらに日に三度つゝ飲べし安胎は血を
やしなひ脾をすこやかにし熱をすゞしく
するがよし是則其方なり胎動小産する
ものこれを用て憂なし
紫蘇和気散孕婦胎前の諸病を
治す諸症百端なりといへどもみな
此方にかげんを用ひて胎前の主方とす
紫蘇當帰川芎
大腹皮香附子甘艸
紫蘇當帰川芎芍薬陳皮
右生姜葱白を煎服す。一方に人参を加て気
虚のものに用ゆ胎気和せず上にあつまり心
腹脹痛には木香を加嘔吐やまざるはつはり也
茯苓白朮半夏縮砂霍香神麹丁子を加
胎漏下血ニハ熟地黄阿膠黄芩白木砂仁艾
葉糯米を加但し胎漏下血に心腹いたむには
まづ川芎当帰各五を酒にて煎じ童便
を入用ゆ一服にて則やむ也泄瀉には白木茯苓
を加小産するものはかねて右の胎漏下血の
加味を以て艾葉を除て用てよく胎元を
かたくすべしおこりには梹榔草菓青皮
良姜半夏茯苓葛根を加入面目うそは
るゝには熟地黄茯苓沢瀉木通黄芩山
梔子麦門冬厚朴を加口つぐみ人をしらず
狂気して言語みだるゝものには生地黄半夏
茯苓麦門冬遠志石菖竹茹を加
茯苓麦門冬遠志石葛竹茹を加大にこし
いたむには破胡子茴香杜仲を加はらみて
八九ヶ月にいたりては枳穀黄芩白朮砂仁を加へ
ていかほども用べし難産にあふ事なし是を
達生散といふ其外懐胎のうちにさま〳〵
の病をあらはし或は白濁たいげりんびやう腹
のいたみ大便けつし中風驚氣がいそうや
まひをかへて諸病いろ〳〵にをこるとも右
の和氣散かけんを用てこと〴〵く治せず
といふ事なしこと〴〵くにしるすに及ばす
其餘諸症の加減薬方醫道重宅記にくは
しく見へたり
○懐胎のうち食物によきもの
一ふ一にんじん一大むぎ一きび
一あは一くろまめ一ごほう一大こん
一うこぎ一くこいちご一あざみ
一せり一うど一山のいも一くらげ
一こい一かきがい一いか一がん
○御きんもつ
一もく一あんず一なし一むめ
一はしかみ一くはい一ひともじ一まめ
一にら一もち一めんるい一くづのこ
一たで一こんにやく一くさびら一かも
一はと一うさき一いのしゝ一しか
一いぬ一しゞみ一さけのかす一あゆ
一すし一ゑひ一すゞめ一かに
一くはいたいのうち鶏の玉子を食すれば
生るゝ子瘡を生ず
一をゝかみを食すればいくちをうむなり
うさぎも同じ其外からきものをいむ
痩胎散胎子肥てふとりぬれはかなら
ず難産にしてうみかぬる也是を服すれ
ば胎をちゞめて産しやすしせけんに
ほそりぐすりといふはこれなり
枳殻五匁香附子三匁甘艸一匁八分
右三味末してにへゆにて服す
又枳木丸もよし
○さんやにむかひてよき方
ねむまうとりの日は
みなみにむかひてよし
とらさるみいの日は
にしきたの間にむかひてよし
たついぬうしひつじの日は
ひがしみなみの間にむかひてよし
〇月によりあしき方
正三五七九十一月はひのへみづのへの身あしく
二四六八十十二月はきのへかのへの方
さんふのとこをかまへてよし
又ゑなをおさめてよし
○臨産の事
産する時はらのいたむとてあはてゝ魚
性にいきづみきばるべからずいかにもしづめ
て腹をさすりいたみをこらへてしせんと
出るやうにすべし難産に及ぶ事ははやし
いきづみ或はいたらざるに催生薬を用る故
なり第一の秘事には平胃散に紫蘇を少
し加へ煎服して自然と産するをまては難
産といふことなきなり
平胃散蒼朮二匁陳皮一匁
五分
甘草八分右せんじ温服すべし
催生散胎をくだし生をもよほすこ
と立ところにしるしあり腹痛腰痛
をうかゞひ用ゆ当婦川芎
大腹皮枳殻白荘各等分
右せんじて温服す
催生散難産ならびにゑなのくだ
らざるを治す
白花炒百草霜滑石各等分
右細末して芎帰湯をせんじ二三匁ほ
ど服すべし一方甘草すこし入てよし
芎帰湯血のみちをしづむる通方なり
難産にをよび生れがたくゑなくだらず
子腹中に死し悪露ふるちとまらず血
さし痛一切の胎前産後口くひつめ死な
んとするを治す当婦十匁川芎七匁
此二味を四貼に分一貼に水一杯入て煎じ
乾かしめなる時酒一杯半分入四五度わき
たゝせ温服すべし口をひらかずばあけて
のますべし二時ほどあつて又のませ四貼
をみな用ゆべし則よみがへり立処二産也
芎帰調血飲又これ産後の諸病を治
する主薬也右の芎帰湯に加味したる
ものなり又よくかげんして可用
當帰川芎芍薬熟地黄
白木茯苓陳皮香附子
甘草右生姜棗を入せんじて温
服す初産にのぞみ服するには童便一
升好酒半升入て服すべし則是瘀
血をめぐらし熱を退くる事神のごとし
産後にくらみぼれて物をいはさるには
荊芥を加発熱止ざるには干姜を加口
にがく咽かは〳〵には麦門冬を加気なや
むには木香黄茂を加腸出て収まら
ざるには人参黄葵を加咳嗽には五味子杏
仁を加へ雨わき痛むには青皮肉桂を加痰を
吐には半夏貝母を加嘔吐やまさるには縮砂
半夏をくはへて地黄を去ひあせねあせ
には黄茂酸棗を加泄瀉には黄荏干姜を加
て地黄を去瘀血めぐらす心腹あとはら
痛には肉桂蒲黄五霊脂延胡索牡丹皮を
痛には肉桂蒲黄五霊脂延胡索牡丹皮を
加て芍薬白朮を去血を去事過多にし
て頭運し眼くらみ口くひしばるには
荊芥人参干姜を加胸はり心もだゆる
は縮砂枳実山査子厚朴を加悪露ふるち
めぐらざるには益母牡丹皮を加へ童便酒を
和し調へ服す血大に下りてやまざるには
黒いりの蒲黄の未温湯にてとくのへ
服す
小産の後心腹痛には白朮茯苓を去て延
胡索牡丹皮桃仁紅花青皮沢瀉を加驚
悸狂乱して精神定らざるには右煎じたる薬
の中へ水飛の朱砂を毎服五分ばかり入酒に
て服す驚悸仲とて物をどろきむなさはぎ
して卒におびへ絶入するには遠志麦門冬酸
棗仁を加へ用右のかげんは皆産後に付て
もろ〳〵の諸訳をあらはす時右の薬にか
げんを用て服するなり産前も其通也
安神散或は朱砂妙香散ト云又妙香散
安神散或は朱砂妙香散ト云又妙香散
といふ産後の気付に妙薬なり
一猪苓茯苓黄茶一
各五
人参桔梗
人参桔梗分山薬木香各三
辰砂
四分
三分又
甘艸
右末し血のみちには酒にて服ス
産後に血虚して心気不足し驚悸恐
怖するものには生地黄当帰の煎湯にて
用ゆ童便加へたるもよし家傳に麝香
を加るもよし男女共にその症なるにはみな
用て神功あり
黒神散産後に悪露つきすゑなく
だらず心腹をせめていたみ血迷血暈
いりてかはを去
等の証を治ス黒豆
五分
熟地黄當帰桂心干姜炒
芍薬甘草蒲黄炒テ各四匁
又一方には蒲黄を去て附子を用る有
酒を和し調へ服す
○さんごの食によき物
かゆ一ひともじ一こい一うなぎ
一かきがい一とびうを一くらげ一七日過て
○さんごあしき食物
一なすび一まくは一きうり一いも一そは
一たで一こんにやく一なし一にんにく一生物
一さけ一す一めづき一めんるい
一うさぎ一日きがあくしうのもの
右さんぜんごの保養薬方ともなをくはし
く医道重宝記にみへたり
○小児の保養
小児延生第一方小児はじめて生れ
たる時へそのをのおちたるをとりてあたら
しきかはらけに入すみ火にて四方をかこ
みくろく焼けぶりつきて地の上にかみ
をしき右のくろやきをうつし茶碗にて
是をおほひ火どくをさまし右のくろ焼る
け目三分あらば辰砂の末を一分五厘又こ
分あらば辰砂一分入よくすり合生地
黄当婦各七分つゝつねのごとくせんじ
右のくろ焼辰砂の二味をときて児のあぎ
とにぬり乳母の乳ぶさにもつけあるひは児
にのまじめて一日のうちに残らずのみつく
書夜重宝記百五十五文
さしむべししかる時は胎毒の悪物大便より
くだりてながく痘瘡のうれひなしその
外もろ〳〵のやまひをのがれていのちながし
小児延生第一の神方として諸書にしる
小児延生第一の神方として諸書にしる
さずといふことなし
五香湯小児に専用て毒気むしけ
をしりぞけ脾胃をやしなふ良方也
各五
丁香木香沈香乳香
丁香木香沈香乳香合五麝香五分
さうじて香剤はいづれもちきに火をいむ故
に熱湯にてふり出し用ゆもしゑづき
乳をあますには霍香を加て麝香を去渇
するには人参五匁加ふ一方本方の丁子を去
霍香連翹各五匁これを小五香湯と名
づくくさけあるによし
加味五香湯小児のくさかさ名もなき
はれ物を治す専らこれを用てよし
沈香木香乳香丁香蕾香
升麻葛根連翹各五分
右絹につゝみ熱湯にふり出し用ゆ大人
小児ともに瘡毒はらに入たるに托裏の
方也托裏とはうちよりはらふ也和五香
に黄連青皮甘草を加へ常に小児にあさへ
てひゐを盛にし吐逆をとめ心火をすく
しらしむししやくを治しくさかさいをは
しかをのがる
保童圓諸疳を治し食を消しむし
しやくかんしやくならびにはらはりて大
なるを治する名方也半は瀉し半は補中
和平正の薬なり
三稜莪朮青皮陳皮麦芽
神麹草龍膽史君子黄連胡黄連
絡八木香蝦蟆一ッそ熊膽をときて
のりと合てこれを丸す
香髻丸小児の五疳かたかひ積物かたま
りの病を治する事神のごとし
胡黄連五匁蘆薈二ノ史君子三匁阿魏三匁阿魏三匁阿魏三匁阿魏三匁阿魏三
○炒五
乾蟾五ツ龍膽草一
乾蟾五ツ龍膽草二路川黄連猪膽妙五
香油炒
去白
青皮
去白
三匁
陳皮
但木香一匁神越妙王子
山査子六匁人参三匁白木五丸白茯苓甘
草五匁右猪膽汁にて丸し緑豆の大
さにして毎服三十七飯のとりゆにて用ゆ
大阿伽陀円小児の五疳冷瀉等によし
陳皮茯苓人参良姜胡椒各三匁
桂心三匁沈香五分大黄雀香欝金
川芎梹榔子木香五分青皮甘艸各三
右末して蜜にて丸す
万億丸神仙より傳る方也小児の
諸病に何といふ事なく是を用て百病
百治本腹せずといふことなし
朱砂巴豆寒食麺右各五匁
三月の節に入一日前の日を寒食日といふ也
其日麺粉を多少によらず好酒にてこね打
のばし内へ常の麺粉を包なるほどよくむし
て外の皮を去内の粉ばかりを用るをば寒食麺
といふ也右朱砂をなるほとよく水飛して
細に末し巴豆はからと心と膜とを去よく
こしらへ朱砂とよくすり合右の寒食
麺の粉を又酒にてこねて餅となしよく
むし熟し薬に合よくつきこなして
黍の大に丸じ五粒三粒人の大少をはか
りかけんして用ふる也外邪感冒風寒
発熱するには生姜ひともじの煎湯にて用
内生冷の飲食にやぶれたるには茶のうはず
みにて下すむねの痛はよもきもぐさを
昼夜重宝記
酢にてせんじたる汁にて用くはゝらん吐瀉
テしやうがの汁赤痢云茶のうはすみ白
痢にはしやうが茶湯にてよしをこりに寒を
なさばしやうが汁一むねはりふくるゝに
右同じなつの暑熱にあたりたるには冷水
よし諸虫のいたみには苦棟根皮のせんじ
汁よししやくじゆに茶のうはずみにて用也
かいきたんせんにしやうが湯よしきうまん
きやうふうには薄荷湯にて下すはらのいた
大便けつするに茶うはすく
みにしやうが湯にて用ひ
小便不通にとうしんを煎じ用
其外一切の万病にはこと〴〵く茶のうはず
みによし右小児の治方これ又医道重
宝記につまびらかにみえたり
○秘伝名方丸散
屠蘇酒相傳に曰屠蘇白散を正月元日
にこれを飲べし一人これを飲は一家無病也
一家これをのめば一里無病也若きより是
を飲は老に至るまて無病にして壽ながし
又玄治の曰屠蘇の事諸説おほし屠とは
鬼氣を去蕪は神氣を生ず此義尤よし
屠蘓玄朔より玄治法印へ御相伝の正
方なり
各
白朮桔梗川椒各肉桂分大黄二分肉桂分大黄
右細末して紅絹の袋に入
度嶂散草藪胡椒容細辛
防風桔梗乾姜白朮肉桂各二
乾姜白朮肉桂
各三分
右細末
白散白朮桔梗細辛二分半
右細末して酒に入
膏薬細辛乾姜胡椒
肉桂大黄各七分
右細末して雷丸の油にてねる也
○玉ぶち四方一尺四寸也高サ八寸九分也
合せかうよりにてゆふ也くはんぜよりの
うはがきは白散一具とまん中に書也
○屠蘓白散之図
白散
白帋にてはる
杉原ニテ二包二スル也
屠蘇紅袋に入
ハラズニ
屠蘓
柳枝
膏薬
シヲカイトニテ如此ニヒ付ル也
黄昏ニテハル
慶崎
合カウヨリノユヒ
十五日
右のことくにとくのへて正月元日一家をの
〳〵わかきよりしだいにのみはじめ出入
のともからまてのましむること大なる嘉例
午黄圓
▲午黄圓竹田の秘方也
丁子白檀沈香霍香
草発白朮桔梗防風各一匁
一ノ匁八分
木香
羚羊角
五厘
第一分二厘羚羊角茯苓各一匁二分五リン
一辰砂一匁五分半夏乾姜欝金
詞子安息香各九分甘草八分雄黄
麝香竜脳各六分
右みな細末にて先龍脳麝香を練蜜
にて研調薬末を入石の臼にて搗べし◯此薬大人
小児中風驚癇卒倒癲癇の氣付ニ吉但シ
婦人の産前産後にいむ
返魂丹家方秘伝心痛腹痛小児の
五癇五噎五膈癲の症を治す噎膈とは
食にむせるかくの病也其外氣付に妙也
陳皮黄連雄黄麝香熊膽
アツキユ
二テトク
木香霍風雷丸莪朮
こゝけん
各一匁
酒ニヒタシ
三稜
大黄
胡黄連生
黒牽
二分
八分二リン
てうじ
□□□□□□□
いうごん
わうごん
半ハ生羊炒
丁子
牛子
牛子羊ハ生羊芥子羊ハ生羊炒丁子乳香枳栗
八分ニリン
一各三分
三十七粒生
黄芩青皮各三分赤小
赤小豆一
黄芩青皮各三分赤小豆三十七粒生
二テ未ス
昼夜重宝宝記
白丁香
赤小豆
ノ重サ
甘草二分五リン
右細末とし麺のこそばの粉等分に合せ
丸じて辰砂を衣とす
延齢丹一溪老人之秘方
だい一たんによし気のよはきによし
気力をつよくし気をめくらすたんにて
咽のいたむによし血のみちの気付に
よし大躰氣の方につねによし
肉桂縮砂丁子沈香辰砂三
文ロ十
五匁
草撥白檀
各三匁
五分
木香桔梗
のう二匁
乳香詞子各七匁甘草丸麝香紅龍鳳四分
右十四味煉蜜にてこれをとゝのへ先まへ
の十二味を細末し竜脳麝香のちり
をえり乳鉢にて煉蜜をすこしすり
麝香を入よくすりつぶのなきほどすり
又竜脳をよくすりあはせ蜜少しつゝ
入てとろ〳〵となして右の薬末を入すり合せ
又薬臼にてよくつき合せねりをはりてぬり
物に入封じをくなり
丁子圓此薬は虫によし腹冷痛むに
猶以てよし酒を過して後むかつきによし
むねのつかへしやくのつかへたんに用
干子莪朮陳皮乾姜
二匁
二十五日草分右八味細末して蜜にて用ゆ
万金丹一名万病解毒円一名太一
紫金錠と名づく能はようそほつはい
諸風かざぼろしゐんしん赤腫丹瘤を治ス
二切のどくけしによし方の肉どくふ
ぐのどくをけすへび犬むしにやぶられ
たるによし
山茨菰
かはとがりを去仁を
とりあぶり用ゆ
二拾匁
にくむしをさりしはらく三
五倍子
三拾匁
清水にさらしあふる三拾匁
續隨子
続随子かはらけにをしてあぶらを合
拾匁
たりもちゆ
大戟ろづをさりあらひきよめ
拾五匁
きざむ
麝香三匁右をの〳〵なるほど清浄
に細末してよくとゝのへ正月の餅五月
の粽を以てのりとなしこねて木臼の内
に千ほどつき合て分て四十錠となし
毎服半錠を用ゆおもきものは湯にすり
服すべしをよそ此薬は端午重陽七夕の日
浄室のうちにしめを引身をきよめ香を
たいて修合すべし修合の日婦人むさき女
僧尼のともから并に犬鶏を逃つくへから
ず此薬しきりになくんばあるべからず。其功能
こと〳〵くのぶることあたはずりびやうせつ
しやによし諸気心気痛には酒或は姜湯
おこりにはもゝ柳のせんじ汁小児きやう
ふうにはつか湯其外でんしらうさい
万死一生のやから一錠をすり用れは数条の
むしをはく後にそかう円を服していゆ
豊心丹
豊心丹家傳名方
又沈寿丹と名づく万病に用ゆ
人参縮砂木香丁子
各十匁八
白檀
五分
桔梗
各一匁
□□□□□□□□
川芎
九分
甘草
麝香、
樟腦
龍腦
各三匁
五リン
十五
三年上茶
て丸し丹を衣とす
右細末し三年に成かき餅を糊に煮
十全大補湯気血両虚五労七傷一
切虚損の聖薬なり
一人参白朮茯苓甘草
此四味四君子湯と云補気の本薬也
當帰芍薬川芎地黄
此四味四物湯として一切補血の本薬也
右四君子。四物湯を合て八珍湯とし気血
両虚に用ゆは珍湯に黄武肉桂の二味をくはへ
て十全大補湯と云也十味各等分にす功
能はこと〳〵くつくしかたし
六味地黄丸又腎気丸といふ
各四
熟地黄ハ両山薬山茱萸
熟地黄ハ両山薬山茱萸各四牡丹皮
白茯苓澤瀉
右六味末し煉蜜にて和しとゝのへ
服す腎虚の要薬なり
神仙巨勝子円此薬魂を安くし魄を定
め容顔を改易し神仙に通じ寿命をのぶ
髄をそへ精をとゞめ虚を補ひ肌膚をうるほし
白髪を黒くし歯のおちたるは二たひ生目見る
こと光あり心力ものうきことなし行歩はと
ふが如になす寒暑におかされす百病おこる事なし
焙
巨勝子
生地黄
両
巨勝子両生地黄熟地黄何首烏
枸杞子兎絲子五味子酸棗仁
破胡子栢子仁
破胡子栢子仁覆盆子鶏頭実
午膝
酒浸
酒湯
肉花蓉
天門冬肉桂
人参
五日
茯苓猪実韭子天雄
蚫去
皮臍
二代蓮肉続隨子山薬一両
一但シ巨勝子ハ黒胡麻ナリ
右廿七味細末して煉蜜にて九す秋冬棗
の肉を入てよし久しく服すれは天雄を去[リ]
鹿茸を用ゆ
●通氣散家方
●通氣散家方くだし
一当婦黄芩沈香川芎各一両
茯苓芍薬大黄右末して服す
延命散腎積はらしぶりいたみりん病
二日ゑひしよくだゝりくはくらんによし
白木芍薬良香丁子桔梗
防風伏苓地黄山茉厚朴丸
陳皮干姜青皮莪朮三稜
一糸三梹榔子川芎木香胡椒
阿仙薬草挽匁胡黄連人参
各細末して散薬に用但シさんぜんさんごに
いむ又定弁ともいふなり
錦袋子
錦袋子秘傳本方
赤白
各
ヘ赤白
欝金升麻
白扁豆山慈根
山慈根。
十両
五倍子三十年黄麝香
西
各六
木香
共ニ
草椀縮砂白檀安息香
乳香沒薬雄黄丁香
辰砂甘草各三両
右もち米のこのりにて丸すねりやうの
制法はこと〳〵く万金丹におなし一切の
気付腫物に貼て吉功能悉つくしかたし
▲和中散本家本方
かしらのいたみはらのいたみはらのく
だりむねのつかへしよくしやうによし
一白朮十匁陳皮十匁香附子十匁
一縮砂五匁欝金五匁
木香丸家傳秘方
もろ〳〵のむしのいたみによしむねのつか
へたるによしこはりはら。くはくらんと
きやく、あかはら、くだりはらによし
香附子炒三十匁黄栢三色二十匁黄栢三色二十匁
胡黄連山
十匁
炒
青木香五匁火ライム
青木香
木香梹郎丸
家傳秘方
食欝のいたみ気滞のいたみりびやうによし
又後重とて大便いきみたちつうせざるに
よし氣かたのくすりなり
木香梅郎子青皮白朮
陳皮
陳皮苓甘草二匁青胡麻二匁麦
右八味のりにて丸し用ゆ
枳木丸白木二両松実一両
枳実一両
三両
右二味細末し。はすの葉に飯をつゝみ煮
てのりとなし丸す。ぶんとうほどにして
五十丸めしのとりゆにて用ゆよくひゐ
をとくのへづかえを消し食をすゝむ又陳
皮をくはへ橘皮枳朮左といふ脾胃をす
こやかにし。つかへを消し食をすゝむる主
薬なり
香霍散
家方秘伝
香藷田厚朴五十一束茯苓甘草匁
右五味細末とす一包に三分中暑くはく
らん。ときやく。ふくつうを治す
右諸方医道重宝記にくはしく見へたり
雑方妙方并膏薬
○虫くひはの妙薬
けらをくろやきにして鼻の穴へ入かみ
の油をせんじてそのうへにかけてよし妙也
又いかのかう一両鉄をいむ竹のへらにてこそ
けてやはらかなる処を用てよし
○喉痺のくすり
赤とんぼう黒焼にして吹入てよし
あかざの黒焼一はづ一粒にめうばんを
はづのかくるゝほど入かはらけにてふか
せて後はづをとりすて右あかざの黒
焼とめうばんを細末して用甚妙なり
又明礬を焼ほしわらび丁子
甘草此四色等分に細末して絹に
つゝみふくみてよし妙薬也
○脚気のくすり
鹿のふくろ角黄栢此二色粉に
して等分に合せ酔ほど用てよし
痛むときはわたにてつゝみてよし
又鹿角ばかり黒焼にしてくすり一服ほど
空心に酒にて酔ほど三四夜も用てよし
○うるしかぶれのくすり
●杉なをすり付てよし
又方一香附子一両一肉桂一両
一桂心一両一茯苓一両一甘草少
一白粉此六色こしてのみ汁と
はこべの汁に寒べにをときあたふべし
○きけんぼう一切温気下疳
たうがさのくすりなり
山帰米匁当帰黄連地黄
人参杜仲茯苓黄芩
甘草沈香各二分又加減ニハ
一かしら痛は川芎一足冷は桂心
右細末して十五服とし二七日に用る
なりせんしやうは一ばんに水一はい入
七分に煎じ二番は一はい入半分にせんじ
三番は二はい入半分にせんじ用
やけどのくすりには
一ふのりの黒焼水にて付べし又は石
膏の粉をはこべの汁にて付
又生地黄をつきたゞらし酢に付てよし
打撲のくすりには
一ふくべのくろやき酒にて用又うどん
のこをさけにてゑふほどのむべし
りんびやうのくすりには
一象牙の粉をつねの煎薬のごとくじて
一日に三ぶくほと用て神妙なり
歯のくすりには
一香附子やき一匁一七度焼の塩三分此二
色細末してつけてよし
七度焼の塩三分此二
血とめのくすりには
一十一石二百一八三三
一すげ
百日やねにてさらし
くろやき三匁
一はこべくろやき
一匁
一くりのかはいかにもふかきをくろやき四
四匁
此三味粉にしてのりにてをし合せ疵の
上に一寸にはる也
ゆうけきりうの下疳たうがさの薬
一山帰来四拾五匁
十五匁は
生にて
一人参ノ一匁
内十五匁はくろやきゝ内十
五匁はこういろやき内
十棗五分酒にせんきうじ
午膝
浸
一川芎四匁
一當婦
一匁
酒
かんさう
一茯苓一匁一甘艸
右いづれも細末して一銭ツゝ粉くすりに
して用也のみ汁には山帰来十匁に水八
はいほど入六はいにせんじ二番は水五はい
を三はいにせんじ是にてのむなり山
帰来十匁を一日にのみ汁一はいに右粉く
すり一匁ツゝ用ゆ又一匁五分用てもよし
一くずれかさ一よこね一中風一すぢけ
一ようてう一らうさい一むししやく
一上気一づつう一うちみ一うき血
一しらち一ながち一けつくはい一こしけ
右此分に妙なり
万病無憂膏家方秘傳
風寒湿気の種物うち身くじき身一切
のいたみ心腹のいたみにもみな其いたむ処
に付こえかれたんせきすはぶきにはせなか
に付せつしやりひやうには臍の上に付
づつう眼痛にはまじりに付もろ〳〵の瘡
どくしゆもついへすといふ事なしいたみをとめ
うみをつがね肉を長しはたへを生す其功
ことくくつくしがたし
川烏頭草烏頭大黄各六當帰
赤芍薬白並連翹白歛
白芝肉桂各八烏菜木鼈子
桃枝けん桃枝もゝ柳枝やなぎ桑枝くは
森枝各四苦参梍角各五匁加
右こまかにきざみくろごまいらずの油に一夜
ひたし土かまに入すみ火にてせんじ薬のこ
がれ色に成たる時すゞしの絹にてかすをこし去油
ばかりを二たびせんじ水飛の黄丹を百廿目入よく〳〵せんし
柳のへらにてゆだんなく手をおかすかき
まはし水中にしたてゝ玉となるを度とす
その時火をはなれ乳香没薬の末を各
四匁ツゝ入て成程よくかきあはせ火毒と
てよく火気をさましうつはものに入たく
ばへをく也めいよのかうやく也能々万病
を治ること他の及ぶ処にあらず
○食物能毒の事
一ぜんまい平にして毒なし腰骨の痛
一強り筋急りゆるまり寒湿のしひれよし
一わらび毒なし熱をさり水道を利す
一午房毒なし腫毒をけし歯のいたみ
を止風毒足ゆるまりよはきによし
一大こん氣を下し食をけし痰をさる
一かぶらな氣をまし中を通じ食をけす
一にんしん気をまし中を補ひ食を進めむねの
一にんしん。気をまし中を補ひ食を進めむねの
間及び腸胃の氣をめぐらす
一いも。熱をさりかはきをやめ血のとゞこほり
一を治し多く食すれば脾をくるしむ
一むかご虚損を補ひ腰あしを強くす
一たけのこ胸を利し氣をくたし熱をさ
一り痰をけす多食すれば冷血す
一ふきすはぶきをやめぜんそくを治し
一熱をさりたんをけし五臓をます
一めうが。諸虫の毒をけしおこり。よし
一多食すれは神明をうすくす
一つく〳〵し。風寒を散す
一男六介
一はうきゞ。寒にして毒なし泄瀉をとめ
悪瘡の毒を解し小便を通ず
一せり。血を保ち精をやしなひ熱をさり
一黄疸及びこしけによし
黄疸及び
一ほうれんそう。胸を開き氣をくだし渇
をやめ腸胃のねつを去酒。毒をけす婦人
一のおはくろと大に反す
一ひゆ。熱をさり虫毒を治す
一すべりびゆ。血をさんじ大便を通ず
一ちさ微毒ありむねをひらき筋骨
一をかたくし五臓をつうし虫を殺し小
べんをつうず多食は目をそんす
一たんぽゝ。水腫を治し疝気によし
女の乳癰を治す
一あかざ虫をころし瘡腫によし
一うこぎ。かははだへの風温をさりはらの
いたみ疝気によし
一くこ風をさりねつをせうしかん病を
治しめんるいの毒を解す
一ひともじ・うんにして毒なし風寒湿
をさり中をあたゝめどゝをげす
一しろぐはい。病を治するの功少し多く
食へは諸病をおこす
一くろくはい。胃をひらき食をくだし
ねつをさり渇をやむ多くくらへば
はらはりいたむ
一はす熱をさり血をさり食を消し
渇をとめ酒毒をけす
一しやうが風寒を除きゑつきをやめ
せきを治したんをさり毒をけす
一ツさび寒をさり内をあたゝめ食をすゝ
めたんをきりむねの痛によし
同同二百貫三百三十三十一
一山椒毒あり風寒をさり中をあたため腫
を消ししつをさる多く食へば氣をそん
じ目をやむ
一こせう気をくだし中をあたゝめ痰を
さり食をけす多食へは肺をそんじ目
をくらくす
一たで大小腸の邪気をのそき中を利し
虫をころす多く食へは胃をやぶりむ
ねをいたむ
一からし温也毒なし気をくだし痰
一をけし肺をつうず多く食すれはあし
一けし風をさり熱をのぞき痰を治す
一ごま中を補ひ気をましすちほね
一をつよくし耳目を明にし渇をとめ
はだへをうるほす
一大豆気をくだし内をゆるくし
はれを消し大便をつらず多くくらへ
ば氣をふさぎたんを生ず
一黒豆中をとくのへ氣を通じ水を利し
一熱をさり食を消し諸毒を消す
一小豆熱をさり渇をとめ小便を通じ
酒毒をけす多く食へは膚燥く
一さゝげ中をおさめ気をまし渇をやめ
一胃をすこやかにし精を生ず
一ぶんどう気をくだし食を消し
熱をさりどくをけす
一ゑんだうかんねつを治し小便を通
じかはきをやめ腫を消す多く食へ
ば気病を生ず
一そらまめ胃を快し蔵腑を和す
一なたまめ中を温め気をくだす
一なすびねつをさり腸をゆるくし血を
さんしいたみを止め労気によし多食
へは気を動し人を損す
一白うりねつをさり渇をやめ小便を
一通じ酒毒をけす多く食べからず
一きうり小毒あり熱をさり渇をやめ
一小便を通ず諸病に害あり
一冬瓜毒なし小便を通じ腫を治し
熱をさり渇を止め多食へは人を痩せしむ
一まくは小毒あり熱をのぞき渇を止
一小便をつうず多く食へは黄疸をやみ眼
病をおこす
一西瓜熱をさり渇をとめ中をゆるく
し気を下し小便を通じ酒毒をけす
一かんひやう熱をさり渇を止め悪瘡を
治し水道を通じ心肺を潤す
まつたけ毒なし小便にごり或はし
げきによし
一せうろまつたけに同し
一ひらたけ気をおさめたんを化し腸胃
をます多く食べからず
一しめぢ中を温め積を消し痛を止
一しい茸毒あり気をふさぎ虫を生ず
一多くくらふべからず裏のくろき毒有
一木くらげ小毒あり気をまし志を
強くす多く食すべからず
一いわたけ毒なし精をまし目をあき
らかにす多食へは大小便を渋らす
一こんぶ積をやぶり水を通ず
一あらめ風を去り水を下す多くくら
ふべからず
一あをのり中をあたゝめ食をけす
一あまのり熱をさり咽を利す
もぞく気をくだしたんをさる
一ひじきけつかく積聚を消す多く食
へばあしく
一くねんぼ腸胃の熱をさり渇をとめ
小便をつらす
一みかん毒なし肺をうるほし渇をとめ
一胃をひらきむねを利す多く食らへは
たんを生す
一柚腸胃の悪気をさり酒毒をけす
一ざくろ虫をさり痢病腹痛によし
多く食へば歯をそんず
一梨毒なし熱を去渇をやめ痰を
一けしせきを治し酒毒をけす
一りんご気をくだし痰を合す
一かき血を止め気を健にす
一梅渇を止め多食へば歯をそんず
一桃肺病によし多食べからず
一枇杷気をくだし熱をさる
一ぶどう毒なしすぢほねをやしなふ
一やまもしかはきをとめ痰をさる
一かや痔を治し目を明らかにす
一くず熱を去胃をひらき食を下し
酒どくをけす
一小むぎ毒なし熱をのぞき渇を止
一小便を通す心病によし
一大麦気をまし食をけす
一そば風熱をさり積を治す
一きび気をまし熱をのぞく
一粟腎をやしなひ虚を補ふ
一もち中をあたゝめ氣をまし大便を
かたくし小べんをちゞむ小児病人
にはともにいむべし
一豆腐毒あり中をゆるくし脾胃を和し
一大腸の氣を下す多く食すべからず大
一根よく豆腐のどくをさる
一こんにやく寒にして毒あり渇を止
下血を治し腫毒をけす多く食すべ
からず益あらず
一麩熱をさり中をゆるくし気をます
一味噌脾胃を和し諸毒をけし大小
一便をつうじ一切のどくをけす多く食へ
ば痰を生じ気をうごかす
一酢水気をさんじ邪毒を殺し魚
肉及び菜草の毒をけす
一酒大熱にして毒あり風寒湿を去り
一邪毒をのぞき氣を行らし血をやし
なひはだへをうるほす
一鯛毒なし腫をけし小便を通し
一積をやぶり痔を治し虚労によし
一すゞき胃を和し筋骨を養ひ水気
を治す多く食へは病を生す
ぼら胃をひらき五臓をつうず
一まなかつほ胃をとくのへ食を進む
一たら風をさり水種を治し小便を
通す多食べからず
一かつほ胸をきよくし脾胃を調ふ
多く食べからず
一かれい虚を補ひ気力を益す
一鯨氣を下し陰を補ふ頭風によし
一ぶり魚の大なるを魚師といふどく
あり人をころす
一鱒胃をあたゝめ中を和す多食
へは風熱をうごかす
一鮭気力をまし虚労を補ふ
一書衣重宝記百七十二
一さはら小児病人にいむ
一ちぬ胃をあたゝめ痢を治す
一くち中を補ひ気をます多食へは瘡
を生じ脾しつをうごかす
一かます積を治し虫を殺し気力を
ましはだへをうるほす
一あぢ水腫を治し痢病を治す
一とびうをなんさんによし狂を治す
一きすこ中をゆるくし胃を健にす
一いはし五臓を通す多食へは風熱を助
瘡を生ず
一しろうを胃を補ひ脾を健にし水を
利し肺をうるほす
一鯉気をくだし渇を止水腫を治し
小便を通ず
一ふな胃を補ひ食をすゝめ痔をい
やし痢病を治す
一あゆ。胃をあたゝめ冷瀉を治す
一はへ人に益あらず多食すべからず
一はも悪瘡を治し痔をいむ多食すべ
からず補養の功なし
一うなき虚羸を補ひ労熱をさり虫を
殺し血をます
一なまず補養の功多し
一どぢやう中をあたゝめ気をまし
酒どくをけす
一いか気をまし志さしをつよくす
一たこ血をやしなひ気をます
一くらげ女労損積たいげを治す
一なまこ元気を補ひ臓府をうるをす
一うみゑび虫を殺し諸瘡によし
一ゑび小毒あり風痰をさり積を消し
陽道を壮にし乳汁を通ず
一あわび目の病によし精をまし風熱を
一去労虚を補ひ淋病を治す
一あかゞい胃をつよくし食をすゝむ
一かき中を補ひ虚損を治す
一はまぐり渇を止小便を通ず
しゞみ熱をさり胃をひらき渇をやめ
小便をつうじ温熱をさる
一まて熱をのぞき渇を止目を明かにし
酒毒をけす
一さゞいうつ気をさんじるいれきを
一治す脾胃よはき人は多食すべからす
一にし労虫をさり蠱毒を治す
一ばい目のいたみをやめ心病を治す
一たにし熱をのそき渇を止め目赤くい
たみを治す酒毒をけす
一かに小毒あり熱をさりむねのいたみを
一治し面のはれ口咼むを治す
一すつほん気をまし不足を補ふ
一靄気力をまし虚を補ひ風を去
肺をおぎなふ
一がんすぢほねを壮にし蔵府を利
し痺を治す多食へは気をうごかす
一きじ中を補ひ気力をます
一鷺ひゐをまし虚損を治す
一はと気をまし虚を補ひ目を明かにし
一陰陽を和しむせ病を生す
一うづら五臓を補ひ気をまし筋骨
を壮にし熱をけす
一ひばり中を補ひ精をまし虚労内
一損を治す痢病によし
すゞめ陽を壮にしこしひざを
あたゝめ小便をちゞめ精をまし虚を補ふ
女のながちこしけによし食こと多ければ気を動に
一鶏印熱をのそき陰をおぎなひ風を去り
しびれを治し腎を補ふ
一鶏中を温め虚を補ひ邪を除く
一うさぎ気をまし中を補ひ渇を止め
熱をげし血を涼くす
一いぬ五臓をやすんじ虚労を補ひ
こしひざを温め精をまし腎をおぎなひ
胃をあつくす
一鹿温して毒なし気力をまし虚を
補ひ血脈をとゝのへ王蔵を補ふ
一牛気を増し中を安じ脾胃を養ひ
腰脚を補ふ右の外委くは醫道重寳
記にのこらす見へたり
○灸をする時むかひよき方
正月は北むき吉二月は西むきよし
三月は東向よし四月は東向吉
五月はたつみ吉六月は北むきよし
七月は南ひきよし八月はさるの方吉
九月はみなみ向吉十月の西向よし
十一月はいぬの方よし十二月はいの方よし
○同あしき方
正月は東向あしゝ二月は北向凶
三月は南むき凶四月はたつみあしゝ
五月は北向あし、六月は東向凶
七月はにし向凶八月はにし向あら
九月は西むきあしゝ十月は北向凶
十一月はきたあしく十二月は南向あしゝ
○灸をいむ日の事
きのへとらひのへとらきのとう
かのへたつかのとみ
右の日灸すべからず
正月うし二月ひつじ三月とら
四月さる五月う六月とり
七月たつ八月いぬ九月み
十月い十一月ね十二月むま
右の日灸をいむ
○五性により灸をいむ日の事
木性ハひつじ火性ハいぬ土性はたつ
金性はうし水性はたつ右の日をいむ
○同人神ある処灸をいむ事
甲乙はのじ丙丁はむる戊己はは
庚辛はもゝ壬癸はあし
子はめ刃はおとがい寅はせなか卯ははら
辰はもゝ己は手午はむね未はかしら
申はにし酉はみゝ戌はひざ亥ははな
右の処を干支によりてよけてよし
一未の日はすべて灸をいむ又暦の中段にのぞゝ
一といふ日はおとこにいむ日也やぶるといふ日
はをんなにいむ日なり
○御改服忌令
服
十三月
又十三目
一父母忌五十日一
閏月をかぞへず
一養父母忌三十日服百五十日
遺跡相続或は分地配当の養子は実子は実父
母のごとく。同姓にても異姓にても養方
の親類残らず実父母のごとく相互に服着
これを受べし実の方の父母は五十日十
これを受べし実の方の父母は五十日十
三ヶ月の服着これを受べし伯叔父姑は
半減の服忌これを受べし此外実の方
の親類相互に服着これなき也遺跡相続
せず或は分地配当せざる養子は同姓にて
も異姓にても養父母は定式の通り服忌こ
れを受べし養兄弟姉妹は相互に半減の
服忌これを受へし此外養方の親類相互に
服忌これなし実力の親類は定式の通相
互に服着これを受へし
一嫡母忌十日服三十日
又存生の内にても又死去の後にても他
へ嫁せずして死去の時は妾の子服忌を受
べし離別するにおゐて妾の子服忌う
くべからず
一緒父忌十日服三十日
但しはじめより同居せざれは服忌なし
一結母忌十日服三十日
但し父死去の後他家へ嫁して死去の時
は服忌をうくべからず
一夫忌三十日服十三月
一妻忌二十日服九十日
一嫡子忌二十日服九十日
一未子忌十日服九十日
一養子忌十日服三十日
家督と相定る時は嫡子に同じ其外の
養子は定式の服忌これを受べし実
方の父母は末子に准すべし
一夫之父母忌三十日服百五十日
一祖父母忌三十日服百五十日
母方忌二十日服九十日
一曽祖父母忌二十日服九十日
母かたには服着これなし
一高祖父母忌十日服三十日
母方には服忌これなし
一伯叔父姑忌二十日服九十日
母方忌十日服九十日
一兄弟姉妹忌二十日服九十日
一別服たりといへども服忌には差別なし
一異父母兄弟姉妹
一異父母兄弟姉妹忌十日服九十日
一嫡孫忌十日服三十日
女子は嫡子に生れても末孫に准す父死去
の後祖父の家督を相続する時は祖父母
たりといへども実の父母のごとく服着
これをうくべし祖父母のかたよりも
嫡子に准すべし曽孫又玄孫たりと云
とも同例なり家督の養子すでにしかり
いはんや子孫たるにおひてをや但し外
の親類は定式のとをり相互に服着無別義
一末孫忌三日服七日
一姫方ノ孫忌三日服七日
一曽孫玄孫忌三日服七日
娘方には曽孫玄孫共に服忌これなし
一從兄弟姉妹忌三日服七日
父の姉妹の子并母かたも服着同前
なり又従兄弟の子には服忌なし
一甥姪忌三日服七日
姉妹の子も服忌同前なり
七歳未満の小児は服忌なし但し児
死去の時は遠慮一日当歳たりといへども
同前後日に聞て死去の日数へだて候はゝ
追々遠慮に及はす◯旧制に八さいより
それ〳〵の服あり
聞志の事
遠国におひて死去年月をへて告来る
といへども父母は聞付る日より着五十日
服十三月外の親類は聞付る日より服
忌残る日数これを忌べし但し忌の
日数過て告来るは一日遠慮すべし
服あきゝとも同前也
重ル服忌の事父の服忌いまだ明ざる
うちに母の服忌これあらば母の死去の日
より五十日十三月の服忌これを受べし
外に二年の服忌及はすおもき服忌の内に
かろき服忌ありておもき服忌のうちにおはら
は追て服忌に及はすもし日数あまらば
其あまり日数の服忌これを受べし
かろき服忌のうちにおもき服忌これめ
らば聞付る日よりおもき服着これを
うくべし
穢の事
一産のけがれ父七日母三十五日
遠国より告ケ来るうちに七日過しはく
追てけがれにおよはず
血荒父七日母十日
流産父五日母十日
死穢一日居やしきのうち死人
これある節一日の穢なり但し不承候へは
当日も穢これなし
踏合は行水しだい也
忌中の家あるひは喧嘩或は自害あるひ
は病死のものゝ処へ参り候事也
○追加
父死去の後母他へ嫁して死去の時は定式
の服忌これを受べし
離別したる母の親類は残らず半減の
服忌是をうくべし
養父死去の後養母他へ嫁して死去の
時は養子に服忌なし
継父母の親類は服忌なし但父本妻に准
父の妾に服着これなし但父本妻に准する時
は継母に准じて服忌を受べし
妾は胎忌無之但子出生におひては遠慮三日
離別の祖母は半減の服忌これうくべし
嫡子相果候以後次男にても末子にても
家督と定る時はその胎君嫡子に准すべし
次男にてまる督と定めざる時は末子に准ず
養ひ娘たりといへども幼少より養育せ
られ或は入聟をとり家督相続の時は養
父母の服着も実父母の服忌同前
義絶の子も服忌差別なし嫡子たりと
いふとも末子に准すべし外の親類同姓
たるにおゐては定或の服忌これを受べし
同姓にても異性ことも一人へ両様の続
これあらばおもき衣の服着これを受へし
養子たる者養方の親類他の家へやし
なはるゝ者には服忌これなし半減の日
数三十日の忌は十五日也余はこれに唯
すべし但し三日の君は二日也七日の服は四日也
以上
貞享三丙寅年四月日民間所觸下
給一之服忌令無二一字之差謬一伝写而以
令二聞板者一也
新旧相違之例記
父母の服忌。聞忌等新田差別なし尤
貞享の新制に相順ふべし
養ひ父母の服忌のこと新旧差別なし
但し旧制には遺跡相続の時は本親実父
母のごとく服を着すなり此時は本姓の
実父母の脇は受ざる也但し用捨其身の
心次第なりと有
新割には実方の父母も君五十日服十三月
受べしと也勿論新制に随ふべし
夫の服の事旧制には離別以後には服
なしとあり
妾の事旧制には離別し御改正には但し
子出生におゐては遠慮三日と有
我夫の功
舅
父母
旧制には服九十日忌三十日と有
御改正には忌三十日服百五十日と有
従祖伯叔父母とて従祖従母の兄弟姉
妹に服なし
兄弟姉妹の孫に服なし
再従兄弟服なし
聟服なし
同居夫の前の妻寄の服なし
夫の甥姪姪服なし
夫の伯叔姑服なし
妻妾の前の夫の子服なし
若天子也
君
晦日所見なし眼一年
ほんしゆ
本主の服一年
師の服百五十日或はなし忌三日
僧尼服忌所見なし
右神祇服忌令終
○潮汐のみちひ
朔日十六日朝六四歩昼九ツ四歩
二日十七日朝六八歩昼九八ぶ
三日十八日朝五ツ二ぶ昼八ツ二ぶ
四日十九日朝五六ぶ昼八六ぶ
五日廿日朝四ツ五日
六日廿一日昼四ツぶ夕七四ぶ
七日廿二日昼四八ぶ夕七八ぶ
八日廿三日昼九ツ二ふ夕六ツ二ふ
九日廿四日昼九六ぶ夕六ぶ
十日廿五日昼八ツ夜五ッ
十一日廿六日昼八四ぶ夜五ツ四ふ
十二日廿七日昼八八ぶ夜五八ぶ
十三日廿八日昼七二ぶ夜四二ぶ
朝しほ六四分なれば夕も六四ふ干しほも是同し
月の出入てりふり或は生死の事皆潮汐のみち
ひにてしるゝなり
○牛馬の薬の事
馬に人のごとく五労七傷四肢疼痛の病あり
當帰桃仁連尭吾
一独活羌活防風甘草艸
肉桂沢瀉大黄黄栢酒一
酒浸
十匁
右末とし毎服五匁酒半盞水半盞入て
せんじ四五度ほどわきたゝせてあつきを用
馬にもろ〳〵の腫毒ありならひにすぢ
ほねはれ大になるを治す
雄黄川椒白友白蘇
官桂草烏頭玄台子大黄
白芥子硫黄
右末となし大匙三ツ麺粉大匙二ツヽ
酸一椀を以ていり熱し腫痛する処へ付べし
馬のいきあひ気喘を治す
一草庵黄甚知母玄参
一午旁子馬兜苓升麻
右末とし等分毎服廿匁ツヽ漿水一
升にてせんじ用
馬脾をやぶりたるには
厚朴の皮を去末となし生姜棗と同
しくせんじ用くちびるわらふごとく
一にして不食するによし
馬毒草にあてられ口中にあはを吐
もだへ死せんとするには
白丸五匁塩十匁右細末としかき
あはせ馬の舌の上にぬるべし即久しく
して甘草廿匁を水二升にてせんじ
一升になして用立ところによし
馬の諸風を治す
天麻散天麻五匁白附子五匁
一蔓荊子五匁半夏五匁川鳥頭三匁
一麻黄乾蝎炒烏蛇酒浸砂砂
右末とし毎服三匁酢砂の末ともにかき
とゝのへ豆淋酒半盞にとゝのへ用ふ馬
の風病を治す
○牛のくすり
牛の温疫を治す石菖蒲
淡竹葉ノ葛粉欝金菜豆
蒼朮右各等分細末となし
毎服一両芭蕉の自然汁三斗入
白蜜一両黄蝋二匁かきとゝのへ
ふくす
又方つめ茶二両細末し水五升
に和しとゝのへ服するなり
又方兎の頭を灰に焼て水にとゝのへ
ぶくす
牛の眼に白膜あるを治す
炒塩竹の節を灰に焼各一匁を和し
て膜の上につくればすなわちあき
らかなり
牛の口舌かわくによし
赤石脂肉豆蒄各等分
右灰に焼酒一升調へ和し服す
牛草をかむことこゝろよからず
口の内いたむによし
蘿蔔子麻子各等分
右すりくだき汁一升胡麻油三両
相和して用べし
牛毛焦草を食せざるに用ゆ
これ心の臓のやまひなり
白黄蓮大黄各二両
右つきて末となし玉子二ッ酒一升
大こんの汁三合に相知し用ゆ
牛の咳嗽を治す楡白皮三両
水にて煮熱し三升を用ひてよし
牛暑に当り病ものを治す
一口きり
漿水一升塩一両葱
酒一升
酒一
ほそく切
右相和して之を飲しめは則いゆ
牛駕するによつて頂はれ痛やぶ
れたるに鳩の卵をぬれば則いゆる也
牛腹脹て死せんとするを治す婦人の
陰毛を取て草につゝみあたへ食しむ
ればすなわち愈るなり
一昼夜重宝記終
□□□
薬の能毒脈の見やう針灸
の要穴本道外科婦人小児の
一療治方丸散かげんの事
醫道重法記
まてくわしくしるす
和漢万宝全書
絵師伝古筆印尽古銭
茶湯道具刀脇差笄鍔
目貫るい目利の書也
孔方図鑑
和漢の古銭平銭并に世に
まれなる珍銭等迄を
珍銭図
あつめ注釈をくはへよみ
くせを附す中谷顧山
安永七戊戌九月吉日
書
江戸通本町三丁目
同本石町十軒店
西村源六
山崎金兵衛
林
京寺町松原上ル丁
菊屋七郎兵衛
大坂心斎橋順慶町
柏原屋清右衛門