新靭物語(一名八百屋の藏びらき)

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歌川國貞畫
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場所: 江戸
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歌川國貞畫
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日本語
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鶴屋金助
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シンウツボモノガタリ
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東北大学
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2026-08-28T18:53:25.651810+00:00
於千代 第一 夜四丁 半兵衛 未春 柳亭 種彦作 おちよ 時代せわ 半通へ いろ〳〵 種彦さく ⑦ 上の巻 国貞画 もやう虎 未二月 ものがたり 六 於千代 六 一於千代新うつぼ物語六町 小平兵衛 八万屋のくるびとき 冊 見る人の 名残あり とも 見えぬ 〆 夜 いかに 忍ふる 泪なるらん ういほ 物かたり 後藤 巻に見え たり 〽われが鉾 総路は 糸なき しや み なんの ます。 せで 待あかす 3項第二申庚寅 自序 木に竹取の翁は継とも俊蔭に於千代を 一合する事は絵合の巻にも見えねど皆ごぞんじの 一新靭油かけ町昔の噂八百屋の見世より交雑 たる於国歌舞妓の草履打時代ちがひは 南無三宝正三菩薩の趣向もからず葦に 一凌多宵庚申歳も申待未の新飯暖却の鶴を お目即に於千代に々とおん求を偏にねがふは 一丁令威が乗物町の見世店なり 文政六年癸未春一 柳亭種彦 なからんといへ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 歌舞妓太夫 いづもおくに 出雲の於國 ●同断 こノ河ほ 同断同 半兵衛女房 於千代 丁児 三太郎 難波新靭 あぶらかけまち 油掛町 屋 四 半兵衛 四日右エ門の 養子なり □□□□□□□□ うつ 村雲が 侍女 於鮒 あさやま 朝山 仮葉之助が 側女 露草 同おたゞ 於唯 同にてん 於股 八百 屋 半兵衛 養母 於 雷 天恩 於国 歌 天舛 妓の 道具方 加十郎 ヱかいちやう くんじゆ の図 ○ばんしう まひこのはま しほがま明神 よみはじめ今はむかし ばんしうまひこの浜に しほをやくことをよわた りとなすしほたればゝ 一といふやもめありてふた りのむすめをもてり あねをおらいとよびいも とをもしほとなづく母しほ たれこのあねむすめを くわいたいなし あたるとつきと いふに にはへ いかづち おちたる おどろき ひゞきに たち まち おとしければ その名をおらい とぞよづける いもと もしほは ゆくへも しれぬ 三の巻へ ● □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 一の巻のつゝきしらうにんのむすめを いとけなきときよりやうぢよと なしたるにてしほたれとは なさぬなかながらまことの 母よりもなをたいせつに □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ かうぢよなりそれに ひきかへあねおらいはうまれ だちきもふとく心ざま わるがしこく人を人とも わるかしこへ 〽思はぬせいしつゆといもと 一もしほが心とはこくびやくの たがひなれどかほのうつく しきすがたのたをやかなるは うめとさくらのごとくにて いづれをいづ れとわけ がたきほどの びけいなり ければ つぎへ まし つき母しほたれは わがかぎやうの しほをやくことをば うちやめふたりの むすめに まひを ならはせ をとりを をしへて ゆく ほど なく せい ちやうをしたりし かばそここゝにしばゐを かまへかのふたりにきやう げんをせさせくに〴〵をぞ めぐりけるさてあるとし まひこのはまなる しほがま明神の かいちやうありて さんけい くんじゆ おほかた ならず 印へ きりんがかるわざまるの助がれんとび へびをつかひしなだまをとり給ひ □□□□いろ〳〵の見せものしよこくよりあつまりゑんに鳥 とて大きなる鳥のつくりものありひこ八が つぢばなしみづ右衛門がねずみのげい 〳〵にしばゐをかまへ けるにぞしぼたれは こきやうのことなれは いそきかのちにたち かへりふたりのむす めにゐつくなりひら のきやうげんをとり くませけるがある日 いもと もしほ きやう げん なかばに にはかに しやに こりづめ迄 せん おたなく けんぶつへ そのことを 十上ざこ はてだい こをうた せて )別務務務務務務務局 男男男男男男 四月十一日 同別規別規則規 小川川川川 母 しほ たれは みやうじんへ さんけいなして かへつてやうすをきゝ もとよりじやけんの うまれなれば つねぐ もしぼは かくともしらずたち } なく うちふし ゐたり 〽まゝ子とてうとみ ゐたることなるゆゑ はらたつまなこ さかだちて とびかろて えりがみ つかみあり あふひあふ きおつとり あげめつた あげめつた 不残印仕入 うちに うちすめる 〽あれよと さけんでにげ 出すを次へ □ しほ つゞいて おふて けふはだいしの 出おのれ 三つ日め ひやうばんを とるさいちう せう〳〵はくるしく ともおして そこをつとめるが かぎやうといふこと しりをらぬかふかう ものめとさいなむ所へ あねのおらいはひめ あねのおらいはひめ どてらにほそおび いもとのわびはなしも せずかほににあはぬ にくてぐちたゝいたぐら ゐでそのあまはゆくやつ ではござりませぬおゝせつ かんのしようがあると へびつかひの見せものゝ こやよりへびをもち来り おのれのきらひなあを だいしやうしやくの ぎみのかづらのまゝに まいてやらうかと おそるゝもしほをおひ まはしにこくわらふぞ ものすごき此ときに ひとりのさむらひ かたはらにたゝずみ ゐて此やうすを つら〳〵見やり みめかたちには おろたそのはらへあねが にもよらず はておそろしき 女がふるまひ わがたいもう のかたうでと なるべき ものと心に うなつき やがてしほ たればゝ かたへ にまね いて いひける やう われは ゑんしら つきへ うは あのあねむすめを えさせなばわがせう ふくのむすめと いひなししゆくんの てかけにさしあげん もとよりきりやう 〽つきあさ山かりはの助がかちう とゞつきけんぜんといふもの也 すぐれしうへに いろよきいふくを よそほひなば ちようあいあらんは ひつぢやう也さすれは なんぢもあとより よびとりあんらくに すご させん 左の上ゟでんぢをかひとゝのへよをやすくおくるべしと きいてもしほはかほふりあげみづし ぼうこういたしてなりとあなたに ふじゆうはさせますまいよごとくに かきまくらかはるつとめは ゆるしてたべとなきさけば ゆるしてたべとなきさけふ のも聞いれず心のねから 十四ねんはごくんだはなんのたに いつこときかずはうきめをみせ せめころしとしまふがはらいせ はやうせをれとやまふに くるしむもしほを ちうにひつだてて はまべのかたへ はしりいで むざんや いしやうを いゑつやうを はきとつてふたの ばかりのあかはだかしほやく こやのはしらへしばり松ばを とつてえぶしたてさァ これがくるしくはつとめを しようといひをれと あふぎたつればもえあがる かぶりはもしほが目口にいり さけぶにさへもこゑいです だいせうねつの かりくるしみも かくやと とくしんならばたうざのほうび 一金百両つかはすべしと きいてしほたれ大きによろこび おらいにもいひ聞せいちぎにも およばずしてすぐさま今と ひきかへにむすめおらいを けんぜんへおくりけり さてしほたれもしほ にむかひしよせん にむかひしよせん おのれひとりと なりてはのはや しばゐもこれ ぎり也さいはひ きやうとにわが をひの加十郎と いふものあれば かれをたのみて しまばらのゆう ぢよにわれを うりわたしそのみの しろといまもらひし 百両をひとつに そこゝらに右の下へ 思ふばかり なれどかゝご きはめて目を ねぶりねぶつ となへて ゐたりけり はや日は くれて どう〴〵と なぎ さに よ なみの 松ぶ〳〵 かせのこゑばかり いとものすござ をりこそあれくだんの ごとくきらめきてはなたか〴〵とつぎへし こやのとぼそをたゝき しほたれ〳〵とよぶもの ありあら心えずとみゝ 〽そばだてさすがにかゝる むざんのていを人にみせんも はづかしくやもしほがいましめ ときほどさきものをあたべてうし ろにかくしたれなるらんと戸をひら けばあらあやしむべしがんちうはかゞみの うつほし かにつばさをしやうじ たる大の男がつつくと たちわれはこれこん ひらだいごんげんの つかひ也かくまで かうしんあつき なかとてせめ さいなむけんどん じやけんをたい ごんげんさぬきの くによりはるかに つぎくちばしとがりせな 従 むすめをなさぬ いそぎ なんぢ をつれ 見たまひ きたれ ひきさき すてんの しん ちよく也と いひさま ひらりと とびかゝ れは さす がのしほ たれ 牛 大きにおどろき たすけ給へとにげ 出すをくだんの てんぐはめもかけず のこしおいたるもしほが のこしおいたるもしほが こわきにかいこみゆくゑも 三つ町ばかりまいちもんじにはしりきて えりがみとつて引よせ ひといきほつとつくをりしも 図ひき うしろのいな わけて しれずなりにかりしほたれは づか 又も ひとりの くせものあら われぬく ねも見せず しほたれを たゞいつたうに きつてすて ふところのかね うばひとりこれもいづちへにげさり しかしるものさらになかりけるとぞ ○ゑんしうとくらのぐんしあさやま かりばの助はいまだじやくねんにて おくがたはむかへずつゆくさといふ てかけひとりありけるがけらいとゞ 女をおんまへにめしつれこれはわが右の下へ ろきけんぜんばんしうよりたちかへりいろよき やまわきしうだいふ 山脇因太夫 左の上ゟせうふくの むすめむらくもと いふもの也をさな き時よりまひ き時よりまひ をどりを心がけ させ候あひだ おんそばに おかれなば すこしはおん きあぐさめ にもなるべしとて やがてそのよう いをせさせうつ いをせさでう くしくづくり たてゝまひかなで させけるほどに かりばの助つひに かれがいろかにまよし すぐにそのよ よりねまにまねき 〽ちようあいおほかた ならず今までときめきし てかけつゆくさはさながら あれどもなきがごとく ひとりさびしくあかし くらすのみなりけり 此むらくもといふは すなはちしほたれが むすめおらいなれば おらてむら 於雷村 をどりすがた にて 仮兼 わかほのうる 虫はしきには ひきかへ おその □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ しれ 剱膳 四天王 よばれし かたはらに 四人の女ばかり おきわがまゝを ふるまへども ときのけんゐに おそれてやたれ あつてつぎへ しだいに ゑゆ くんの ちよう ほこり すこし にても みめよき 女はのこら ずそばを ほざけて おふな。おてんおたゞ。 おまたとてあくぢよの つゝきとり おさへる人も なくたゞしつ けん山わきしう 太夫といふもの のみしゆくん のまへにまかり いでしば〳〵 かんげん したりけり ○さて の□が のわ 家に つたへし きやうの をぐらの しきしは むろまち どのゝおん どのゝおん めにも なるたから なるゆゑ つねにかたはらを はなさずひめ おいたるが何ものか ぬすみけん 國貞画 種彦作 そのゆゑは 傭華千形仲道 わらはきみの ◑たゞからばこのみ のこりければこれかろ からぬことなりとひそるに 〽からぬことなりとひそかに せんぎしたまふをとりこそ よけれとむらくもは人なき をりにかりばの助がほとりちかく さしよりてこゑをひそめていひ におんなさけをかけ給ふを大かたならずうらみ まゐらせつらうちとかゑはざまにていひならは たるはすはなみもち人めをもはゞからす うつくしきわかしゆをまねきへやにてあそひ くるふことたれしらぬものはなしかのわかしゆは 此ほとりのあるてらのちごとやらんわかの みちに心をよせねもつたながらずかくよし なればかれにぬすみておくりしとすゐりやう はたがふましゆふぐれにはいつとてもこれよりは ほどはなれしおにはさきへつゆくさと ふたりづれにて立出てたはふれくるふ ふたりつれにて兵出てたはふれくるふ ことのありそのころほひにおにかいより とをめがねにてごらんなきれわらはがことば のいつはりならぬをしめしめし給はれと ことをたくみてざんげんすかやかばの ことばをたくみてざんげんすかりばの 助はうちきいてまこととは思はねど まづころみにうかゞひ見んと 一人にはしらさずたゞひとり ゐまのにかいにとぢこもり ゆふぐれをこそ まちたりけれ けるは此たうぞくはほりならずいまゝで おんめをかけられしつゆくさにてあるべき也間 長尾氏 新 うつぼ 語 物 □□□□□□□□ 星鶴 金助金 種彦作 国貞画 雙鶴堂文庫 八百屋の 新空穂物語 蔵びらきの 巻 中 中 とのさまはたゞおひとり おにかいにとぢこもり まりしてんをおんいのり ねどおどりぶりをけいこ ながらにみなさまに むらくもはおんまへをしりぞき つゆくさがへやにいたりといひけるは けふはなにやうごきぐわんのことありて 次郎 それゆゑおいとまたまはりてすこしの ひまをえたりしあひだめづらしから 四 見せまゐらせんと いひけるにぞつゆくさは うちよろこびそれこそ のぞむところなれと にはかによういをとゝのへて むらくもはさま〴〵の むらくもはさま〴〵の いしやうをきかへかづらを かけはてはわかしゆの すがたにいでたちあづま 男のさとがよひろつはふ ふつて見せければけんぶつの 女どもひとしほきようにぞいりに けるはやくれちかくなりければ これををどりのかぎりとしいざ〳〵 おにはの友くわたしきふけて わすれんとはやあきふけて さむかぜのこそにはふけど さいぜんよりをとりくるひし おにはのおくわだんをながめてあつさ むらくもはあせに ひたせしいしやうのまゝ うづらもぬがすつゆくさと うちつれだちてにはへ 立出そこらながめて ゐたりしがいかにかしけん むらくもは袖うちふるひ みをほそめいま てふ〳〵がえりもと よりせなのあひ だにとび いりし なさけに とらへて とらへて 給はれと いふに つゆくさ うち わらひ むしのうち でもあひら しきてふを とらへてむらくもはひつたかしといだきつき此まア 手のやはらかさすがたならかほばせならつきへ おまへがそれほどに おそれ給ふはどう したことどれ〳〵とらへて まゐらせんとそでより かひなをさしいるればその手を うつそ まへのつゞき 船 そろひにそろひし うるはしさわらはが まことのわか しゆならしやうもやうもあらうのに なにをいふてもをなごどしとたはぶれ かゝれどつゆくさも男ならねはきを おかずそれはこちからいふことなり わたしをすてゝどのさまはおまへ ばかりをごちようあいほんに それもむりではないとわがみを はぢてすこしどもりんきせぬのが 紗 □□□□□□ ▼すゑたのもしきわか ものなりさてある日しう 蔵半のじようの両人 きくち川ののみち 見ながらとをのりせん と馬をひかせきやう たいくつわをおしならべ すでにかしこへいたり けるがこれもをんなの もみぢみとおほしく まくうちまは せしかたはら を半之丞 まつて ひづめに かけさせ ちやべん たうをふみ かへしかれば それりに ぐわいものからめ よとまくしぼ らせてばら〳〵 とういづるを しう蔵がはつ とおごろき ふりかへ ればまぐの ぬしは よいしようことふたりなかよく 〇下ゟ すぐに よびよせ よびよせ つゆくさを 手にかけんと おもひしが又しばらく しあんをめぐらし ほとりちかき 山でらにすみ あらしたる いほりありしに つゆくさを おしこめさせ かつてたいめん なさゞりけり ものがたるをかりばの助はにかい いやよりかのめがねにて つら〳〵見れば いやゆふぐれといひ とをめゆゑ めんていさらにみきは めがたくいしやうの あやのみしるしと してむらくもなりとは ゆめ〳〵しらずじつの よしゆとおもふより たちまちいかり おもてにあらはれ □□□□□□□ こゝのゑとき さるころよりかりば の助にかんげれを くはへたるちやうし 山わき因太夫に三人の 子どもあり。あに因蔵二十二才。おとゝ 半之丞十七才。いのを小まづ十三才いづれを いづれとわけがたくきりやうはつめいうちそろひ やべつじん ならず このごろ ときめく むらくも なれば いよ〳〵 おそれ 因太夫 せがれと みるより つぎへ うつほ つゝきこれさいはひと心にうなづきともに つれたる四人の女にめくばせしてげぢを つたへさま〴〵にあつこうせさせみづ からもはしたなくしう蔵が えりがみつかみあふぎをもつて ちやうちやくすむねんとおもへど しやじんのちようあい他にことなる 女なればはをくひしばりて てむかひせず半のじようはとし わかゆゑはらにすゑうねこゑたかく あやまちなせしはそれがしなりそれに つみなきあにうへをあまりのむはふと とびかゝるをへだつるおふながもとくびおさへ まへなるながれへづでんどうどろにゑひ つゝはひあがるそのまにくみつくおたゞ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ ほどいてゑの ころなげ つゞいて おまたが こは〴〵に こば〴〵に たちよる ところを ふみたを ひざに ひつしき めつた ふりあげ うちつれだちて たちもどれど手な しみにおそれてひと〴〵は かさねてとゞめざりけるとぞ ○かくてむらくもは やかたへかへりをひれを をるべしとしだやしきへぞおくられける やたらにつゞけ うちあるひは ひたびを うちさかれ わがでにこけて ひざがしらすり むくつまづく こしをぬく四人は こしをぬくに人ば いきもたえ〴〵 なりおそれけ もなく半之丞 つつとよつて はつたとつきのけ あやまりゆゑ あやまし わびをする それをきか ぬはひだうと いふものさァ あにじや人 ござり つけてさま〴〵ととのへざんげん なしければまづぜんあくのわかるまで しう太夫おや子ともちつきよなして ませと ヤ こゝのゑときこれはさておきつゆくさはにはかに やかたをとをざけられみるもいぶせきふせ やのすまひあやのしとねはくさむしろにしきの ちやうはこもびやうぶかはりはてたるうきし みのうへもとよりもかりばの助がつぎへ つゝきむねにをさめて ありししさいを いひきかさねばつゆ くさはいかなることか ゆめほどもしらねば わがみにつみなき よしをいひひらかん せつがいしてにげさりしが じんかへだてしことなれば かつてこれをしるものなく 夜あけてのちに しがいを見つけ しか〴〵のよし きこえければ さすがふびんと思ば けんかりばの助が さしづにてすぐに よすがもなくたゞこれ までのいのちとあきらめ ほとけにつかへてねぶつを ぢないにはうぶらせつかを ○ある夜山丑きしう太夫がもとへ しゆじんかりばの助よりつかひをもつて きふにかみやかたへ来るべきよし いひおこせければしう太夫も となへものさびしくぞくらしける しかるにある夜かのいほりになに ものかしのびこみむざんにつゆくさは きづいてとらせけり こゝろえぬことには思ひながら そこくにしたゝをとゝのへ そこくにしたゝをとゝの しもべにちやうちん ともさせてすまひを はなるゝこと五六町たんぼ みちへかゝるをりからいづこ ともなく矢ひろきたつて あはれむべしう太夫が むなもとのふかにつらぬき ければなにかはもつてたまるべきい うんとひとこゑたをれふす しもべはおどろくそのはつ みにちやうちんはうちけしつ あわてまどひて 矢のぬしをたつねも やらずもと来し道へ くもをかすみと かけりゆく此とき むかふのしゝごやより はんきうたづさへ 立出るはこれすなはち むらくもなりれいの 四人ンの女を 四人の女を ひきつれしづ〳〵と あゆみよりわらはのことを とのさまへあしさまに まうしなしとをざけんと するしう太夫いつぞや れがこせがれめら下へ 上 りに ぐわい した るを はひに ことばを たくみて まづいつ たんちつ きよをば させ たれ共 さまで のおち どに あら ざれば とを からず つみを ゆるされ しゆつし なさん はかや とのゝ つかひと いつはりて こよひこれへ おびきいだし のちのうれひ ははらひたり めあてはづ さぬきうしよ ながらもし いきありては ことのやぶれ つきへ うけほ つきそれあらためよとさしづにしたがひ四人二の 女がたちかゝるをりもこそあれちかづく人おと 見つけられじとむらくもはじめみなちり〴〵に にげさりけり とるものもとりあへずかしこにかけつけあけに そみたるしう太夫いだきおこせばさいはひにいま いきのかよひありあらうれしやとかたにかけだ いもとのこまつもろともにさま〴〵と かいはうすればしう太夫さも くるしげにめを見ひらきとしこそ よつたれろ〳〵にこぶしも きかぬ此ひと矢でしなう とは思はねどもこれもさだ まるいんぐわのだうり 三人の子どもらにいひ きかせんとといきをつき いもと小まつはわが子 ならず○とばかりいふては がてんがゆくまいわれ ねかくてしう蔵半の丞はしもべがしらせうし せんねん あきは さんの ふもとへ かりに いでたる時 きじを こじを めあての 矢を 同人而 頭殿初切 叙兵七同 奉りたのむくも はやいひかねたゞ 手をあはせて をがむばかり きづかひするな それがし それがし にもの なんしふたりある あひだいづれへなり共 めあはさんさアけふ からはわれらがよめ からはわれらかよめ その子こちへとだき とればものもえいはす につこりと手おひは わらつて すぐにりん じうそれ よりその せぐるしき いきを のみこみ にこく がほ 小まつは さら なり □□□□ 子は せう ふくの むすめと いひたて そだてたが ほかでも ないこの 小まつ。 小まつが母は しゝさるを こつとがとりし そのむくいで わが矢にあたつて あへないさいご われはとがなき じやんれいの 女をころせし いそんじ 松かげに やすみゐし じゆん れいの 女のむな これこの やうに いたちやうど いとをし たることの ありふびんや 風止江一 交流 ふたりが 〽おどろき しう蔵 すこし すゝみより おもひ がけ なき▼ ぶつばちにて やつぼもたがはず 此むないた なくななげ 四 くな どうで いちどは しぬ ▼おつものがたり それよりはまつ いのち ぢやと 印へ 二つばかりなる 子をいだいて しくはつく なむさんばうと かいはうすれば くだんの女がいひ けるやうわれは だいじといふは それがしが 今かしこへ まゐりし とき かたきの しようこと なるべき ではのぐわつさんの ほとりにすめる かりうどの女ばう にて候がをつとは なるべき ひろひ ものを おきしと こぞの秋ぎりと いひながら きえてかたみの此子をいだき今までけものゝ いのちをとりつくりしつみのきえもやせんと おもひたつたるばんどうじゆんれいゆめみたやうな さいなんもをつとがよからぬよわたりのむくいと おもへばうらみもなし心にかゝるはこの子のこと目右へもる とりいだすをおしとゞめいやそれ 見るにはおよふまいしようこはなくても しれるときはしぜんとしるゝがてんのみち うつべきじせつがきたらばうてそれよりは かのじゆんれいにけいやくなしたるつきへ ○此絵は 因太夫が もの 十二ねん まへの ことなり つき小まつがみのうへあにとは つき小まつかみのうあにとは そくにいむ十目アゝ半の直としうぎのさかなせうと しうげんさせんそれ〳〵よういとこゑはりあけて いひければ小まつはなみだにかきくれてたかさごや此うら船に それぢやといふてたのせつなてきずをほをあげて月もろ かうけあそばしたにといふをちゝはともにいでしほも にらみつけそれぢやによつてちしごちかつく 心がせくおれがいきのあるうちにいきづかひとゝさま まねかたなりとすまさねばもうしおやぢさまと 今にみらいで小まつが母によべとかひなく あふとはなしのしやうがないうつとりとねぶるが まちぢよろうにもかいぞへごとくにいきたえ にもみづいらずのあにしう蔵 てうしさかづきもつてこいと○是より三人 なげきくだくし いみだつことばにぜひなく〳〵なげきくだくし ざになをれどもけふまではければしるさす めによいもとゝおもひたる○むらくもはなほ ふたりがにはかにめうとのさんけんをかまへ かためさすがもぢ〳〵ければかりばの助は はづかしさと又かなしさにかれがことばのなか かほをもあげずなみだ くみこむさん〳〵くどもみぢがりの時のあや 心ゆるめばしう太夫まちによつてかんだう がつくりよわるをせられしう太夫が だきおこされくつうをかとくはしうめ にぞくだし かくすきげんがほおゝ めでたい〳〵此やうに たまひける なんでたいに なぜみなは国 右十五葉彫工江川留吉 白田 □□□□□□ 冊 ふうふとなりてくらしけりきいてむらくも ○はやくも三年をへて ある日むらくもは てらまうでにぞ いでたちける とゞろきけんぜんは むらくもがおやなが わが子のゐせいを 見せんため此日は ともにいでたちつ そのほか山わき 半のじようはしゆじんのかんきをかうぶり 小まつもろともなにはへおもむきしう蔵にとむければ しるべにたよりて半のじようはあれこそいつたんわがき げんぶくして半兵へとあらためごちようあいをかうぶりし 小まつはおちよと名をかへてつゆくさがしるしなれと なにとやらん 心よからぬふぜい にてあしばやに ゆかんとする とりにふしぎや こしもとの 四人の女が くるひいでどうおんに いひけるやう わらはは しう蔵はじめ あまたのさむらひ あれなる はかのめし 此四人ンのをんなにいひつけ せつがいさせしもかれがしわざ かたきをとつて給はれかし よりて半のじようはあれしていつたんわがきみのかたきをとつて給はれか 此こととくにつげんにも 〽▼いきほひに ばうあくはげ さまたげ しきむら られ くもが ときの いたるを まち たりし いま わらはが つかなりときいそ はげのたつたるよわみへ やう〳〵にしてつけいつ たりといふくちを けんぜんが せんごをかこみ つゆくさが とび こしもとには そばさらずの れいの四人の女を したがへさながら おんねんなり かやう〳〵の しだいにて わかしゆに おくがたのかほばせして 人まへつくるそらしゆしようとのさまの そこらこゝらををがみめぐり かへらんとなしけるとき ふとかたはらのつかにめをつけ いでたち とのさまの そのむらくも めをかすめしは をかするつみはなきわがみを かつて しつかと おさへ これも 女のこゑいろ わらはは ばんしうまひこの 漬にてつぎへつゞく うそい 上 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ つきしほたれといふらうぢよなり そのおんりやうがけんせんの からだをかりてつげまゐらす そのむらくもはおらいとて 左よりきびしくせんぎをこげけるにぞ 四人の女はむらぐもにたのまれて 下へ わらはが じつのむすめ なりしを 百両の かねを いだして 此けんぜんが もらひうけ 此こと人に いはんかとて いはんかとて 又たちかへつて わらはをころし かのかねまでも とりかへせしはいふやうもない ごくあくにんおよいはたかで女のこと みなこいつめにすゝめられよからぬおこない せしなればあくのもとゐの此けんぜんを ころしてむすめはたすけてたべと いへば四人がくちをそろへいやむらくもを ころしてたべあらくるしやたえがたやと のたうちまはつてくるしみけり ものにどうぜぬむらくもみて みにひやあせのみづをそゝげと かほにたくひはきえやらず □□□□ つゆくさを ひそかに せつがい かれが母を したること けんぜん也 しほ たみの むすめを おのれが あまつさへ ころして いつたん 子といひなし おくり まで ばひ かへせし はくじやうに およびければ かりばの助大に いかりむらくも はじめ六人共 くびうつべき みゝをふさげばめに つゆくさがはつたと にらむまなこの ひかりきもに やきがね さえぎるいんくわのうちに さす ごとく うんと せつ せつ たり けり よしのたまひ けるを まつ り たち さて の日 しゆじんの まへに ちか〴〵と とつ すゝみいで おほせに したかひ 四人の女 見さ けんぜんをは だめ ゆふべ むらくもを すゞさま ひと〴〵にかいはう せさせてかごにうつし四人ンの女けんぜんに しけいに おこなひ候がつざへし なはうつてやしき人ひきしか〳〵のよしとのへうつたへは右へもどる トヒ むらくもはなにごとなくおんいとまを たまはるべしかれをひとしく たまはるへしかれをひとしく つみにおとし此ことせじやうへ きこゆるときはかゝる ばうあくぶだうの をんなをけふまで しらずごちようあい なされしとのの ごちぢよくを わざ〳〵ふれるも 〽きそぐにまうすゑにんにくちなし つみをばかれらにこと〴〵くおはせ おなじこと なをくはしくは かやう〳〵とこゑを ひそめてなにごとか おそれげもなくさゝやきければ かりばの助うちうなづき さあらばかれがいしやうを はぎとりあかはだかとして りやうぶんのさかひより おひはなつべしとすこし がんしよくやはらぎけれは しう蔵がさしづしてしもへが ぬのこひとえをあたへやうやくにして むらくもがはだえばかりはかくさせつ あはうばらいになしにけり ○こゝになにはしんうつぼあぶうかけまちに られしがいつたんとのの ●左ゟつつゐはうおほせつけ おねまをけがせし 女をるらう させんのも よのきこえ よろし からず そのはうの 女ばうつ さいつころ みまがりて やもめ にて ゐると きく としは はるかにたがへ どもなに とぞ かれを むかへては くれまじやと なにかひそ〳〵 さゝやけばゐ太右衛門は 印ゟ いまゝでのいふく だうぐはそれがしが はからひにてひそるに おくりつかはすべし 八百屋ゐ右衛門といふものありかりばの助が なにはのくらやしきへでいりしてかねて山わき しう太夫がめを かけてとらせし ものなり 此たび あきは さんかいに ゑんしうへ くだり やまわきしうざう 山脇因蔵 うちうなづきごおんを うけたおやだんなへ ごほうこうにわたくしが ちからいつぱいはたらき ませうとさづそく とくしんなしければ しう蔵はむらくもが あとをすぐさま おつかけて此こと しようちのうへ からは ことをわけていひ けるにぞむらくもは そのいにしたがひ ともかくもた こたへければしう蔵 よりけらいを さしそへさいはひ むらくもがいとこ か十郎といふもの おくにがかぶきの 印 だうぐ かたを つとめ きやう 難波 ほぼ 八百屋 胃右衛門 きた ③ に 一〇三年いぜんしく しう太夫が死たることは ゆめにもしらず山わきの やしきへたちよりいさいを きいておどろきながら とうりうしてありけるを しう蔵ひそかにまねき こん日かやう〳〵のわけありて むらくもといふ女を ゆゐるよしなればまづかのかた までおくりつかはしげんぶく せさせて又もとのおらいと 名をかへなにはへくだり すゑはしらずゐゑもんと めでたくこんれい とゝのひけり うつそ 一四五一一九二九二 つき○おらいはをつとの とゝよりなるをうたてき ことには思ひながらこがねに あかしてとゝのへたるいふく てだうぐのこりなく くれんといふがうれしさに しう籠のことばにしたがひ しう鼠のことばにしたが やほやへよめいり じたりしかは としつきたつに したがひて しだいにわがまゝ 印ゟごしやう いつべんあけくれに ねぶつまうして とりあはねば おらいはなにがなきに さからひおひいだされんと もくろみてわがみはほつけしう なりとみだとならべて にちれんの えりにかけながら ほうちやうとるを ▼上ゟ ぶつだんを つくりたて あさゆふ をつとの ねぶつを そしり じつにほつ けのしんじや かとおもへばついに だいもくをしみ 〴〵となへしことも なくたま〳〵 じかげをよみ かけてもうはの そらにて なかばより すゑは 小うたに うつりゆき しやみせん とつてひき ならし十三日 ならし十三日 にもはつ がつをの丁ゑを きけばよご こませながぶさ ぞうちやう なしひるは くらしよるは さげにて あくるをしらず ものみゆさんに きずゐきまゝをふるまへども ゐゑもんはしう蔵にちかひしことば ゐ右衛門はあきれがほにて おしとゞめおれがしうしは しやうじんをつねは ども ごかい きんの こき には いのち めいにち といへば ない吹へ □ 干瓢 } } 同 同一二二一一一二二二二二二二二二二二二二 NIIIINIIIIININININIIININININININININININI 三月 四四 十二日 十一日 十二 十二月廿一日 } } TELENENELENELENEL 十月十一日 } } 丞 しけが 〽つきそのかつをはとなりへでも やつたがよいといひければおらいは につこりうちわらひなんぼいふても をつとのことけふばかりはおまへに まけてそちらのしうしに なるきなればかつをはおろか じやのすしをくふても たいじござん せぬこの ふるせを 見て きふ に かいしう ◆ ありがたい こちの ほつけに また かへると あとは ふたりが あら そひを きゝかねて此やのでつち 三太郎とてあはうながら うまれついそのしやうじきもの又しうしの けんくわかいのだんなさまのもおいへざんのも是 左の上がきのふよ 〽けふよと思ふまに ながるゝつき日に 朝始 伊勢 おらいがよめ せきもりなく いりなしてより はや三口 ねんをすこし けるがゐ右衛門 ありもや はいよ〳〵 ひとりべつ たくへいんぎよ なしてしかる べきやうしを たづねて女ばう おらいにこうけん せさせ此いへを ゆづるべきに けつちやくし うつりければ おらいは こびした心 すらん としおいおもれ ひそかに きりやうよき すでにべつやへ うちよろ 下ゟ ゐはみつに おつたて られびつ くりとびのき にちれんの うちならし せめねんぶつ しをるなと いちもくさん かつてのかたへ にげいだす 此をかしさに あらそひは どこへか ふうふは まへにたいこを しきりにまうす ゑへかどちかへを おらいにたゝかれ わらひつひ それなりに すませつゝ 右の方へ のもみな 此やうにをがんでまはるとおまむきへ うちむかひてりんうち ならしかたことだらけに よむしがげあはうめ それはちがつたとし もつともおりやりやうはうがありがたい それぢやによつてまんべんなくあさもばんも 上へ 為右衛門がひとりの らくいんきよの 男あらばと たづぬるをりふし ありけるが の男をいざなひ 此ほ人は半兵へ どのとてもとは ふたこしさゝれ あねにめうていとて はたちあまり おかた 今はしゆ せきの しなんを されそろ ばんも なるよし なれば 人がう かといひ とし とし かつかう こゝのやうし にうつて つけと つやへいつて ゐはつどのと ちぎへ 戸垂三太 十四三郎八両 二十二日 うつほ 国貞画 種彦作 〽あらましさうだんきはめたり 傭華千形仲道 そなたはいかにおもやるぞといふに おらいはつら〳〵見ればいろしろくござりますればひとしほのごやつ してめのうちさえ又あるまじき名これからよろしく母さまの びなんなればにはかににこ〳〵おさしづなされてくださりませと うちわらひゐ右衛門どのゝきいておらいはびつくりしそんならば きにさへいればわたしが半兵はふうふやうしであつたかと なんとまうしませうあきれたくちをふさぎもせず ぜんはいそげぢやめうていはさしよつてほんにわたしと はやいがよいとすぐにしたことがおちよがことをつひそなたに おちげんとりきはめはなきなんだいわるかつたがおとうとは にちげんとりきはめはなさなんだはわるかつたがおとうとは さてその夜にもみなしようちのうへあのゐ太門が なりければ半兵へおやこきにさへいればわたしはなんとも 三人づれめうていとまうしませぬとこなたのくちから うちつれだちどや〳〵といはれたればなんのしさいはある いりきたればおらいはまいほどにさア〳〵おやこのさか ふしぎのがんしよくしてづきをとりいそいでくだされと 半兵へ半兵づれゑうは きいておらいい心あてくひちがひ いもうとごでもごさるかと たるむしやくしやばら はれてにつこりうちわがひ うたひにかはるくちこゝと わたしはちよとまうしまして ふしやう〴〵に 半兵へとはとしひさしくつれそび いはひけり まするふつゝかものごらんのとをり 半吉とてわんばくものも 長尾氏 の 屋下官子 狩山四丁 第一 蔵 び ら き 一丁 歌川 国貞画 全六冊 一 うつぼ 柳亭種彦作 歌川國貞画 新靭物が多利 八百屋の蔵びらき 人形町通乗物町 鶴屋金助板 册 さなきだによめしうとめの なかのあしきはよのなかにまゝ あるものをはじめより おらいはおちよを半ぐゑに されとしらするなぞことばも はてはおもてへあらはしてさま〴〵 うきめを見せけれどぎりと ぎりとのふうふにてさるきも なければさらるゝきもなかよく くらしてふたりのしうとに なをかう〳〵をつくしければおらいは ほうどもてあまししゆだんを かへていつたんは心とけたる さまにもてなしおちよが 夜なべのはりゑども 九日 ごさびしからうとわが手づからうとわが手づからだんご あぶりてあてがうをれいいひながら せはしさにそのまゝおけばいつのまに ねずみのくひてしそくをちゞめ たちまちしせしことのありしを おそろしながら人にもかたらず これよりいよ〳〵心をつけ あさゆふかみとほとけを ねんじみをつゝしみて をりければそのめだみにや なにことのあやまちもなく すぐしけり ○このころきやうとの □□□□□□□ おくにがかぶきだうとん ぼりへひきうつりだうぐかたの かずらもともにかしこへきたりければ おらいははやくかれをよびよせ 半べゑはしんべうにていひぶんのない やうしなれどとかくおちよはですぎ をつてそのうへにおごりもの うか〳〵おくといまにしんしやう ぶんさんするは しれたことまづ あればかりおひ いだすくふうして たもとぬかごちの 正月二日玄州之通 新嶋冊子森嶋団へと申候 不相替御求御方え先 おやぢゐゑもん どのはべつたゝへ ひきこんて なにを いふても つきへ うそほ めうてい □□□□□□□ おくが よいとげに しやうばいの やほやとて八百いろ ほどならべたてやう 〳〵みじまひ しをさめてうちつれ だちといでてゆく ○おくにがかぶきの きやうげんはみな ごぞんじのかゞみ山 たいふおくにはをのえの やく名だいのたてもの いとよりごんざ いはふぢに いでたちて 〽ぶたいのことば 〽これをのへどの こなたのかうまんが はなのさきへふらついて これ此かほに見えるぞやトつめりあぐれば ○したさじきのおらいはにこ〳〵一つきへつゞくし つきとりあはず三太郎めは つきとりあはず三太郎めは あはうのうへに半立ばかり かわいがつてあけてもくれ てもおばうさん。おばうさん といふてゐればあいつにも ゆだんがならぬしんはなんより いとこひとりすくふと思ふて これかうしてくれさへはれば ほねをりしろはどうでも しようとさゝやけば加十郎 うちうなづききふのことには ゆくまいがそろ〳〵とやつて 見ませうもうしばゐも はじまかじぶんおいとま まうすとそこ〳〵にかへる あとへいりくるめうていけふは てんきもよささうなおくにが かぶきのきついひやうばん おちよみにゆきやらぬか おらいもひまならいつしよ にとあたりにゐればせんかた なくなげのことばのおらいの かたがかへつとさきへすゝみ いでそれはようござり ませうさア〳〵おちよ はやくぎりもの きかへてしまへ 三太は半吉 おふてゆけ 半へゑはるすよう せいおれは つくるにおよ ばねどふうふ てそろにてゐる うちはみいはひ うちはみいはひ なればしかたが なればしがたが むないてうづを とつて京山が あらひこを つたんでおけ坂本の 仙女香それが けしやうにはやくて よいたまめ みゝはきこえぬか くちがあるなら へんじせいほんに こんやはよひがうしん おとうみやうを 〽わすれまいぞ とらをだれにか ぬすまれてねず みがあれてたけ ながをみんなどこへか ひきをつたねずみと いへばきのえねが ちかうなつたにふたまた 大こんよりだして▼上 うつほ つきうちわらひおゝ見えるとも 〳〵よくにたものもこゝらに あるとたばこのけぶりふきかけ られおちよはもぢ〳〵ざしうつ ぶく〽ぶたいのことばし〽なにことも ぶてうはふ 此をのえし はゞかりながにも いはふぢさま おをしなさ れてくだ さりま せとの 左の上ゟ ぶたいのことば 〽なんぢや なきや るかこゝ くち をしい くやしい つひでに どろ ざう りを そなた ふいて くださら イヤなにが あんまりぢや おくびやうものゝ せつかんは此ざう りがさうおう ぢやとあり あげてちやう〳〵 ○おられは ぞく〳〵こぎみ よくあんな □□□□□□□□ ③ まくりかけ たるざふ ごんをじつと 半吉 こらへるそのしうち つまされて思はず ○おちよはわがみに なみだはら〳〵 右の下へ やつめはいごの みせしめ あゝも こしも たゝぬほど うちすゑて やるがよいといふを めうていひつとつて そなたはあぢなものが ひいきわしやあの をのえが ふびんで なら あゝむりひだうを いひかけられこらへるはせつな あれを見ならふてたゞかんにんをたい からうがあれがひとのよいてほんおちよも せつに どんな くるしい ことがあつ てもひよんな ことしてあとの ものになげきをかけて たもんなとほろりとなき一が 一心づきあのわしとしたことがし こほうじにきてゐながらしよ せんもないこといひだして〽つきへつゝく 十三 語言 □□□□□□ 半吉 なとはなしをよそへさる つゞるたいこのおと つきなみだもろいはおいのくせ かならずわらふてくださる つきをめぐらすうちに ひとまくのをはりを おらいはちや屋へ ようたしにいづる ふりにてぶら〳〵と のできまはりし がくやぐちであふは いとこの加十郎 ちよつとこゝへと ぶたいのくらがり まりきよせて まねきよせて こゑをひそめ こゝのしばゐで さつきつかふた しんちう こばんを 二十両 おまへはなんに なされます それきかねば □□□□□□□□ 下ゟゐたときにつやくさ といふてかけめをとつて 〽おとすそのために あげられぬと とはれておらいが なをすつより なをすりより やしきにつとめて そして たる らの しきしの はこを おれに てくれぬかといはれて かしてくれぬか びつくりか十郎 左の上ゟそれはしなだま こちらでいるなら又これで こしらへさせておいたがよいと こまがね四五つぶはながみに つゝんてわたせば加十郎 がてんゆかねどくだんの ふたしな わたす所へ 半吉を おふて でつちの 三太郎 ひよこ する □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ くるに 見ら れじと おらいは うしろへ しきしの はこ かくして あたふた さゞきへ きたりわしが でがけにかけ すゞりのひき たしにあつたかね ぶようぢんぢやと みいの にぢゆうに させてその なかへかくして おけば今もつて たれも心はつかねども あの半兵へめがその せんぎにもしいり こみはしをらぬかと きにかゝることもあり ていかのしきしを ぬすみとりくしの まさかのときに右の下へ 圖 うつほ あしたまでは もういら ねど おはせいきせきとしてたちかへりつきへ もつてきていまゝぐ とんとわすれてゐた とんとわすれてゐた そなたもつてゐてたもと おちよに見せて二十両 かづあらたむるはまことの かねではやに今のどう みやくとすりかへてさし いだすをなにごゝろなく うけとるおちよぶたいへ ちよん〳〵しらせのひやうしき ○まへのゑときこれにてをはる ○是よりしんうつぼやほやのだん こゝのゑときはじまり おらいはさきへたちもどり いつもかはらずそこらを きよろ〳〵〽此半兵へは ごこへゆきやつた半兵衛や 〳〵しけたゝましく よびたつればげぢよの たまがなにげなく 〽だんなさまはまちつと さきがたあさ山さまとり いひまするくらやしきから ごようがありとよびに ごようがあるとよびに きた人とつれだちすぐに きた人とつれだちすぐに おいでなされましたしきいて おらいはひとしあんまゆをひそむる そのをりからおちよは三太に半吉 かしける ナロ あそばすをおくりまうしててまどり ましたヲゝ三太郎おもかつたらう めのさめぬやう半吉をば そつくりへやへねかしてたも どれわしもきりもの きかよう下たつをおらいが よびとゞめ〽さつきあづけた 二十両ちやつとこゝへだして左も 〽ほんにさうでござんしたト 〽ほんにさうでござんしたじ とりいだすさいふのひもとく おらいがあらためて〽ヤセ こりやみんなしんちうこばんじ いはれておちよはふしんがほ 〽あなたがおわたしなされたまゝ 〽ゞき〽めうていさまがとゝさまのとよろへおより かどくちたてきり 〽いまでといつては 心をつくした此せんぎが できまいしちよつと見するは しきしのはこ〽ゑへトばかりに おどろく半兵〽さァおれも 今まで心をつゝしたかひが 半み直ほんにおほきう 半み丞ほんにおほきう なつたのトむなぐらとつて ひきまはし。めうていどのと つれだつてこゝへはじめて きたときにはたゞよい 男とおもふたばかりまへかた あふたはたつたいちど うちぶところへしつかりと いれておいたがどう 又左ゟくらやしきへ ゆきやつたとげぢよが はなしもちやうどあひもん これ此はこはていかのしきし なくとかなはぬおいへの ちやうはうくにへきさんの よいみやげおちよをさつて 此はゝがいのこときけば そなたのものいやといやれば たつたいまやぶつてすてゝ いきてはゐぬはしりもとの でばぼうちやう ちよいとやるぞト てまねしかた 半兵衛は たゞあぶ〳〵 おちよは してまアト おもてに たちよるえりがみ とつてひきすゑ うろ〳〵と 〽あい〳〵わたしや 〽どうして さらるゝほどに まアのおち つきがほ かならず ともに 此はゝは おやこの なかと心を ゆるしよもや くふまいはい そなさと さらにきもつかず 此ごろひろふたじやうの うはがみ半み丞どのへ その しきし あや まち して すぐにあらためて 見ることもあるまいとおのれが みちでの此きやうげんあとどは わしにぬりつけるてもおそろしい ぬすびとこんじやうをのえ もごきのぬつぺりがほには 此ざうりがさうおうぢやト いひさまそばなるうはざうり おつとりあげてちやう〳〵〳〵 おつとりあげてちやう〳〵〳〵 その手をしつかとうしろから もどりかゝつた半兵へがおしとめて 〽こりや母さまなんでおちよを ごせつかん〽なんでとはぬすびとゆゑ ふつたがどうしたたゝいたがなんとも わきからいはれはせまいもう〳〵 たれがどうとめてもしうとめさりに さりこくつたでてうせをれしおちよを ひつたてそともへがはどつきだしたり 半兵へはあきれがほ〽どういふわけ そんじませぬがあの女ばうは ぎりあるなかさることはまかり ぎりあるなかさることはまかり ならぬとはいへあなたのおきに いらねばぜひともにこゝもとへ さしおかれてくだされと おたのみもまうすまい いふまでもないふうふやうし おれもおやこのえんきつて おいとままうすとたちいづるを ゑんしうよりと かいてあつたで思ひだし 見れば いよ〳〵ちがひはない けふもけふもけふもけふとて あさ山の 玉をりよく ひとりの さむらひがつつとはいつて 半兵へはあきれがほ〽とういふわけかさむらひがつつとはいつて しきしのはこばひとるかほを 見てびつくり〽ヤァおのれは 山わきしう蔵〽ヲゝこれだささう ばつかりにきやうだいしんくは したはいやいしはこをひらいてうちおどろき 。とるにはたらぬ十いりやにせものこしやくにも たくんだりまことのしきしのありしよを いへトつめよすれどもびくともせぬ おらいはたばこすひつけながら一つきへ くださん すな きいて おらいは ゑせわらひ 〽コヽさう いはざ なるまいか さア 半兵へ さるじやう かけ 〽ぢやと いふて 女ばう には 〽きり たて すれは すぐに あり〳〵 〽さァ 〽さァ それは 〽さア〳〵〳〵 のことば づめ 五〇 うつほ 〽つき〽こいやらいがおまへのおとうとうとあの半みへに ほれたゆゑおちよにさりじやうかゝさうと おもひついたこしちへごとどうしてしきしを しるものだトいはせも はてず はつたと にらみ 八月四四四 同断 同九九 ちゝしう 太夫を とを いおとし たもおのれがしわざ さすればしよせん のがれぬいのぢ きり〳〵はくじやう してしまへト いはれて おらいはめに かどたて 〽ふりそれには なんぞしようこがあつて 〽いかにも。しようこなきこと いめべきかちゝをいとめしかたはらに いふいたはりやうてんとか おちてあつたはりやうてんとか なつけたる此かんざしのかたしをひろひて さてこそ女のしわざならめと下へ 「上ゟ〽おもふにたがはすなんぢが つゐはうされたるあとにて てだうぐをのこりなくあらため 見れどゑきしはなくこれかんだの 此かた〳〵しつくりあひしがたしかな しようこそのとき四人にの女もろ ともくびをはねんとしゆじんの いかりそれがしおまへにまがりいで かのむらくもはわがちゝのかたき なることひつぢやうなりそれのみ ならずせんだつてふんじつなしたる たからのしきしもかれがしわざと ぞんすればなにとぞしざいを なだめられそれがしにたまはる ときはおんをあたへてきを ゆるませたからのせんき しいださんとしきりにいさめ まゐらせてゐゑもんにしざいを かたり此やへよめらせおとうこが せいじんしてのちやうしと してかたはらへつけおきしは とりにがさぬかねての ようじん此たびも又たうち に来り半兵衛をやしきへ まねきかくまで心を つくせどもしきしの ありしよしれざるはざんねん 此うへあらざれど六の巻へつゞく 五の巻のつゞき ありのまゝに かたりしうへは もうすく おかれぬ ぢゝのあだ おちよとく 〳〵ようい せいと さしぞへ とつて さしいだ せば 〽わた 冊 ため には とり わけ うつほ 国しう とごなり とゝさん なりぎり ある人の あだがたき おらい どのとは さいはひに えんを きつて つけ まは さすがの され おらい つぎへ まける つきぐんくもいでず手をこまぬいてたつたる所へ 〽まつた〳〵おちよさんトかけでるでつちの太郎 でばばうちやうを おつとつてわが はらへぐつと つきたて おさむらひさま わたくしはこゝの でつち 左の上ゟたのまれてはたまらぬと おもひついたいはみぎんざん ぬすみがしんだどほんまの やうに見せとはおいたが あれぢやといつて人がくふ てはけがはないさすがに こなたはふるいおしゆう そのあくじのだん〳〵をおれが いきてゐるきとはおちよ ちいさい さまには ときから ねんき もの しゆじんを うたする ことはならぬじ▼ ▼ころりとおれがこの くびをさきへやられてしまふ までもとめねばならぬ なにをいふにもつ おいへさんが みんな わるさに ばしよなれど いは れも せず ひどりと くらうを しま はいの ホイ。 界面金剛神 さうも ならず あぐんで あぐんで あいたゝた いたいはらを きりまするこしもゆかぬ あはうめがかわいさう ぢやとおもひやつて どうぞこんどはかんにんして しなう しつた なら きちう 神だなへ はれは よかつた がくわん 下ゟ できよう と思ふ みのがしてくださりませコレわかい はうのおいへざん手をあばせて をがみますふるいはうのおいへさん イヤおらいさまおらいどの こんなことが 同 じんさま おはらひさま こんやは べつして かうしんさま かうしんさへ こめん なされて 三ださり たどつ ちらをも だんな さまと ゑこ ひいきを おりやせぬが あのかう〳〵なおちよさまを あさもばんもいびりをつて あぢなところへいろげを もちえんきりけやき とつてこいといひつけ さしつたそのときも ものおきでひるねして まきのかはをもつてきまた あげくのはてにはどくやくを さいかくせいとむりばつかり よいかげんなものあてがへはわれが かふてきをつたはつひにきかぬとおこりをか いや〳〵ひよつとほうのひとに うそは ませ どうで どうで かくごの うへなれば おもや いのちは をしう ないがばう さまが目を かみだなのあのわきへさしくおいたおひん ゑたらわたくしがかたみにあげて あげてげしさりませ二つぎへ さまし 三太〳〵と よばしやるとき おちよさんや だんなさまがさぞ おこまりなさらう とそれがかな しうござります しばゐのかへりに しばゐのかへりに すがたこをかふてあれ〳〵 □□□□□□□ あゝいたい。あくせつない ほうこうに行これおらいさま十年きつて 〽こゝへはじめてほうこうに○これおらいさま十年きつて もうわたしはしにまする たつたいちりやう一日が きましたは八ッのとし十のとしに ぢぶつふたつをまんべんなく いちもんきなかにあたらぬ はうさうしたもゐ右衛門さまの ごやつかいそれほどまどに ほうこうしてゐても をがんでまはつてしうしには とんぢやくせぬ三太郎おねんぶつ なさまよりちうぎといふことしつてゐるとんぢやくせぬ三大 ごおんをうけただんなさまに でもだいもくでもかつとに あのお子にめかけとやらせつとめたときはでもだいもくでもかつ どういふえんかあのお子に でもだいもくでもかつて わかるゝがなごりをしいと さだめておれよりいかいこと となへてくださりませ わつとばかりちしほと あらそふはう〳〵なみだ おちよはさらなり 半兵しう蔵目を しばだゝいてちかくより 〽ぶしもおよばぬけなげの きうきんもとらしつたらう そこでもやつぱりわるだくみを されたこともきいてゐる人にすぐれて りこうなおまへがこんなあほうに いひこめられそれがはらが たつならばこれからどうぞ ぜんしんにたちかへつて なむあみだぶつれんげきやう わろとばかりちしほときうらんもとらし のこゑもしだいに よわりはてやう〳〵 ふえをかききつて あはれめいどへやぶいりや 此よのねんきはきれはてたり 〽ふびんのものやト三人にが さいごかたなにかけて此所で くださりませおまへが とり〴〵しやうみやうなす おらいはうたぬあんどなせト おどしのでばぼう ところへおくよりたぢでる きいてにつことうちわらひ ちやうで 〽ハイありがたうござります ぼんまに ひとりの男〽わたくしは 加十郎とまうしまして はらを はらを はらばおらいがはゝの きつたしほたれが。をひ。 ぞやかれめとはすなは かれめとはすなはち いとこやうすは たゞいまいひきけ まするを おきゝなさ れてくだ さりませト ちよつと うつほ じき して おらいに むかひに いつたんは おやまぐるひ で かん だう された おれぢや かへりがけにまひ子のはまの〽つぎへ 〽おほかたわるい おほかたわるい やつであらうと わが心にひきくらべ 此ごろよりの あくじのさうだんおちよを さらつておんごくへうつて やつてはくれまいかの しばゐでつかふしきしの はことしんちうこばんを かしてくれのといふのが どうもがてんがゆかず どういふもくろみしをる かとおくへしらんできいてゐたが あいそのつきたわうちやくもの せんねんおれはこんひらまゐりの かいちやうへまゐつたところがおのれめと しほたれがなさぬなかのもしほを とらへてせめせつちやうこんな をばならもうことばを かけるのもけがらはしいと わきにかく れて見て ゐれば かきわれが母をたづねるきでまづしほがまの あげ くのはて にはしほやき ばへつれていつて まつばいぶしにく さもにくしとてんぐの めんに見せものゝゑんま てうのはねをかりて こんびらのつかひとだま してあのもしほをたすけ たも此加十郎それから いづものしんしよくへ やうぢよにやつたが今では かぶきのたいふのおくにが その女としつきたつた ぶたいがほわれがはう では見ちがへたかけふ なんともいひをらねど おくにははやく心づき むかしはむかしいまはいま どうぞしあひたきと どうぞしみ〴〵あひたいと あつちにちつともへだては ないイヤまうしおさむらひ様 ごすゐりやうにちがひなく しきしをぬすんでおいたも こいつくしのだいのかゞみいたを 三太郎がちうぎにめんじどうぞおらいはわたくしに おあづけなされてくださりませト にぢゆうにしてなかにあるとさいぜんうか〳〵わたしへ はなしおくのとだなにあつたゆゑはこのいたを ひきはなしこゝへもつてまゐりましたこれを あなたにあげまするが此みにくもりはないしるし うつほ 左の上ゟ一とを わけていひければ しう蔵半兵へ とくしんしてその いにまかせともかく もとさしづにした がひ加十郎 さすが めんぼく なげくび するおらいが 手をとり 手を たちいでゝ 四五町ゆき しとおぼ しきころ 金 やねのうへ にこゑ ありて 蔵どの つゆくさ にて候ぞ おらいが うんめい すでに □□□ あだを むくはん とき いたれり かれをば わらはに たまは 三ト いふこゑ ばかり かたちは 見えず いつせい ひゞ つきへ つきはたゝがみほとりちかたぞおちたりけるあはやと見るうちか十郎大あせ ながしてかけきたりたつたひとつの丈がみなりおらいがうへにおちかゝり つおらいがうへにおちかゝり しんだかいきたりゆくへしれずならんであゆんだわたくしに るあはやと見るうちか十郎大あせ 四匁 けがのないのも ふしぎの □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 下ゟ半吉は目を さまし〽さんた〳〵トゆりおこ せば〽おつところえむつくと おきいつものやうにしばゐごと ばうさまござれとたちあがる 身うちにすこしのきずもなく 人もおどろきわれもあきれ ばうせんとしてたつたりけり ときにふしぎやふたつのぶつだん おのづからうちひできあたりに くわうみやうかくやくと にちれんのざうみだの かけゑともにちしほに いんねんあくなくのむくひ ほどおそろしきものは あいつは らいのひゞ うまれた ゆゑにおらいと いふらいにをはるもこれ きにおどろき なしとしたをまきつゝ ものがたる此ひゞきにや 一〇 おどろきけん 上へ まみれつゝあけにそんで おがまれたまへば半兵はよこ 手をうち〽しやうじきをもとゝ してしんずるときはいづれにも きどくあることかくのごとしと おもてへ めうてい ゐ右衛門 これもゆめ のつげに よつて あはたゞしくいり きたりしじう のやうすを くぜしくきゝ 〽としおい たるうへ なれば あまくら いふにしう蔵ことばを つぎ〽いのちたすけて 見のがしたるおらいは らいにうたれて 死しいのちをしゆ じんのためにおとせし しんのためにおとせし 三太郎はほとけの りやくにそせい なしたはぜんあく はうおうまのあたり なるよきをしへ此ことを ひつきしてさいはひ ところはしんうつぼ ものがたりとなづく べしとことばのをはらぬ その所へうすぎぬに くびをつゝませ いりきたるは たいふ おくに 片 ろむ ゆめのうち ひとりの女が きたりこでいふやう われはかりばの助が国 ▼そばめ つゆくさごといふ ものなりかやう〳〵 のことどもにて いちねんつひに なるいかづちとなり その人のめいをとつて やうやくにうらみもはれ じやうぶつすべきとき いたれりかれがくびをは ゆかりありしをんみに けふよそながらひさしぶりにてかほをみたりし いつたんあねとたのみたるおらいどのゝ おくるそのあひだしか〴〵の所へ もちゆきあととむらひてえさせよと いふかと思へばゆめさめてまくらにのこるは 此印へ こそかは さねども いつたん つまと よんだる をんな わづ とむ らひて えさ すべしと ねんごろ に ぶり けり 国貞画 柳亭種彦作命 ごしやめんありてそのうへに かぞうをたまはり しう蔵もしかみき かたよりつまをむかへ いづれもふうふむつま しく男女あまたの 子をまうけ 三太郎はゐ右衛門が やうしとなりしやうぢきを まもりてあたなひを はげみければいよ〳〵 ふらきの身となりめでたき ことのみかさなりけり おくにはあねおらいつゆくさらが つけくびにじゆずをかけてまひけるとぞ かのしきしをたてまつりければさつそくかんき ほだいのためにむねにふしようを ○がくてしうと飛半兵へおちよらはゑんしうへたちかへり かかさねて 女国へ二代代 今様姿 せんていさうゑふでのくまどり 国貞操絵筆隈取 國貞操繪筆 といふゑざうしを 傭筆千形仲道 □□ つくりておくにが 伝はべつにあらはすべし めでたしく〳〵 くも おくにが ねぶつ をどりの かぶき する ところ 後十五葉彫工加藤利助 10434 長尾氏