名所競睦珠歌話

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歌川國芳畫
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場所: 江戸
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日本語
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和泉屋市兵衞
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メイショクラベムツノタマガワ
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東北大学
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名所競睦珠珠歌話 狩 同国貞画 □□□□□□□□□ 天保 芝神明前三嶌町 十一 本郷屋 名所競睦珠歌話 2歳比 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 子年 笑顔著 勇斎 琉球 新版 十四条 和泉屋市兵衛 十六月廿一日 俊成卿が駒とめてと。よみ井手られし山吹の。花の奇談をさきとして。実もなきこと とを。紫の。萩が花妻たづね来て。祟に近江のふることを。夜延仕事に。する 墨の。筆を擣衣の槌となし。秋の頃から。ころからと。うちかゝりたる露の玉 十四 拾ひ書せし草稿も。いつしか机上に陸奥の。千鳥に寒き冬衣。高野大師 この作りたる。いろはの文字の仮名をもて。今年も恥をかき根にぞ。さらす調 布さら〳〵に。物知る人に見するにあらぬ。稚子たちへの伽ばなし。〽トきりづゝのよみ切を。 綴合せたる睦の珠歌話。なみにすゞれて売れよかしと。寿きてしるす而已。 天保十一庚子年正月新版美図垣笑顔 かくして。 難波の節婦夾てい 於貞 しづ 賤め の女 野路 米 佐藤嗣信が 後家浅香尼 井出の里長 富多 福 右エ 山吹 孝子 太郎 同弟 たまきち 王吉 若水条之助 ゆがみがいくちう 湯上害九郎 嘉永年癸亥十二月廿一日 よみはじめ山しろのくに井でのきと の村をさにてとみたふく露どいふものあり いへとみさかへひとりむすめの山ぶきを 手のうちの玉とめでいつくしみよう しよくよにすぐれしかば見る人の左へ の右ゟし心を うごかさぬはなししかるにこの 山ぶきが一人りの兄ありかまくらなる ほうでうけにつかへてをり〳〵ぶんつうにて たよりをしつゝぞつとめける又おなじきとに すまひする孝二郎といふものありもとは みやこのものなるがけはせいぐるひにておやの かんぎをうけ此ゐでのさとにちこの しるべあるによりさゝをかなるいへをもとめ みやごよりうつりきにけるとしまだ廿一才 なるが母ちやひそかにものをおくりてちとの たすけをなすによりこれといふなりはひも せで花をさしちやをもてあそびよを 此やのかどをよぎりしとき そもじさまを見そめて よりこひやみにやみ 右の上ゟ心さしやさしき人也 わんころあめのふりしせに せんころまめのふし ふせしが日ごろわれ ちとしたしき中ゆへ しり〴〵とかたるにぞ わかきうちはたれも ある事くち心は あはせ申さんと うけあふことばを きくとそのまゝ やまひもわず れてわらひがほ あまりにことの いたはしくかい 打つけに申す 也もしやうけ 引給ひなは われらひそかに おともしてかの 人のもとへおくり ゆきて 日ごろのねん ぐわんをはらし たがひに 給ひし そのゝちに の中へ やも〳〵とおくりけりしかるにある日 かどをよぎりしにねこのなくこゑ しきりにきこへしかばふと二かいを見 あぐればふく右ろがむすめと見へて二八 ばかりのたをやめが手がひのねこをいだい つゝかう二郎を見おろしてかれが田力ぶりのたぐひ なきに見とれゐしがこれぞたがひにこひといふ いたづら心のはじめ也ときにおやふく右えが よびたくるこゑにかのむすめはぜひなく孝 二郎を見かへり〳〵心のこしてわかれけりされば 山ぶきはかう二郎を見そめしより人にいはれぬ もの思ひつもりて女まひのはしとなりぬ又ふく右しつが ごのみのくせありてむすめ山ぶきに心をかけたび〳〵 かばむく蔵ぜひなく見けいをたくみ山ぶきが かたはらに人なきばりをうかゞひかれがそばへ〳〵 にしりよりこゑをひそめていひけるはそもし さ□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ さゆのごびやうきのそのこんげんはわれ よくしれりわれらが日ごろこひした むしはまづたくのいつはりにてじつは 人にたのまれしゆへおんみをくどき おとしてのちその人にそばせんと おもひはかりし事ぞかしかならず おやごにしらし給ふなその男と いふはちかきころ此井手へうつりすみし 孝三郎とてみやこの大けのむすこ かぶ男はもとよりしよげいにたけ右の下 孝二郎はしよ用ありてかのふく右しが □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 下ゟわれ〳〵 又おやごを いさめ申てかの人を むこがねにせばことの おさまるどうり也と ことばたくみに あざむけばあきたる口へあんもちや のむすめはあとさきのしりよにも およばずひたすらに打よろこびさては およばすひたすらに打よろこびさては さういふ心かやそれほどまでにかすなら ぬわらはを思ひ給はるならばそなたよきに はからひてたべとたのむことばにむく蔵は してやつたりとなほもすりより山吹がみゝに うちの事ばんたんをまかなに男にむく蔵とて心 あくまでねぢけにくさげなるかほににあはずいろ 口よせ何やらんさゝや このみのくせありてむすめ山ぶきに心をかけたび〳〵 かきくどけどもきゝいれずかへつてはぢしめられし えしとみたのいへゝうら口よりしのび入り どぞうへはいりてかねをとり立さらんとしたる時あるじふくゑもん 目をさましすはぬす人めのがさとむしやぶりつくをつきとばしよろける所をうしろ きましすはめすんめのかさしとむしやふりつくをつきとばしよろける所をうしろ かたさきふかくきもつけつけつたゝみかけてきりころしいだしいだして又もとの所へ かたさきふかくきもつけつたゝみかけてきりころしいちあしいだして又もとの所へはやくも吹へし ひにその夜むく蔵は 山ふきをさそひいだし五六丁ほど にけのびしがいな村 かげへに 〽山ぶき をおろしおきつゝかれは又 もときしみちへとつてかへしかつておぼし 玉川 四五丁すぎしころむく遣し 蔵は山ぶきを下に おろしてこゑをへ やはらげかく しんくをして そもじをば やう〳〵これまで つれだせししん ぢうものゝむく 蔵をおつとゝする いとながきゐでのつゝみを又 つゞき立かへり山ぶきをせたらおひて こそうれしからめ かの男にそや せんと▼ ▼いひしは しれずさればさと人らざうだんしてかまくらなる山ぶきが兄を此ちい まねかんとてひきやくをたてゝよびにつかはしふく右衛門山ぶきかしがいめて 日左ゟこがねのみこそ手に入たれかんじんじんの玉はじやくめつおやこがしでの山 ぶきいろほねをりしろの此かねですこしばかりはたのしまんとゆかんとしたるむかい のかた小山にひどしき大ねこのつくばいゐたるにぎよつ位てしりゐにとつかと たにれけりその時かの大ねこふたつのまなどをくわつとひらけばじづけついごとくかゞや あたりをてらしておそろしくむくわれは。これをみて五たいすくみてはたらがれすへ ねこはたちまち手をのばしてむくぞうがゑりがみ引つかみふりまはしてなげ ろし引さきすてゝそのまゝにかきけすごとくうせたりけるあくのむくひのはや くしてこゝちよかりしありさま也又井でのさと也けるふく旨ふくちろが 竹かないのものはあくるあさおきいでゝあるじがころされゐたるにおど ろき且むすめ山ぶきもゐでのつゝみにてひがうにししそのかたはら 文字にめじつかひのむく蔵もづだ〳〵にからだを引さかれてありしかば此 よしりやう主へうつたへてせんさくあれど何ものゝしわざといふ事も かりにほうむりつめしつかひへはひまやをやりいへはあきやしき としてかまくらより兄のかへるをさと人らみなどうに まちゐたりそれはさておきこゝに又かの孝二郎はある 夕ぐれのこと也しがかどをたてんとておもてへいでしに もいにおどろきしおもちにてわがやにかけ入るもの ありけりと見ればいつぞや見そめたるふくゑ もんがむすめ 也孝二郎 は大きに おど ろき しさい とはんと □□□□□□□□ いつはり此 わしにした がひ給へも としなだるゝに 山ぶきはあきれは はていと あさはかなる 女ぎにだま されしこそ くやしけれどう よくひどうの 人でなしにいかでかはしたがふべきとのゝ しりながらつきとばせばむく蔵は 大きにいかりかくまでに心をつくし合に かけてつれのきしわれ見きらふにつくは女め もうこれまでとだんびらをぬきひら めかして山ぶきがわきばらぐさ とつらぬけばしつてんばつたう くるしむ折からいつのまにかは 山ぶきか手がひのねこの はしりきて山ぶきにすがり つきなく事しきり也ける にむく蔵は心もやかず 山ぶきにとゞめをさしぬ此時山ぶきが きず口より一だんのしんくわとびいでかの ねこのうへにおつると見へしがねこの すがたは見へずなりぬさてむく蔵 はとゞめのかたなをぬきとりぬぐ ひてさやにおさめひとりごとにいひ けるはいまぼねおつてたかのしれたる○右へ 同 さんとしたるをからうじてやうやく にこゝまでのがれまゐりしに はからず御みのかいほうに あひまいらせしこそ うれしけれとかほ うちあかめて れいをいふことばに し給ふな 孝二郎うちわら ひてもはやきづかひ 土寸まいりにとて下女をめしつれいでゝかへる にげ入り給ふとたづぬればわらはゝけふしも さわるものにとらへられすでに身をける 兼 つゝきする程にかのむすめは内に入り水一ツたべよといふその時孝二郎はちや などすゝめてそもしはとみたのむすめごなるがいかへることにてあはたゝしく それかし おくりとゞけて まいらせんといふに山吹られしげに そのおやさしきおことばにあまへて すぐにとねがひたけれどいかにせん さきのぎうちにやつかへおこりて くるしけれはといふかほのいろ つねならねばくすりよ水よと いたはるうちゐなかのかねの はやひゞけば山ぶきは又はつ かしげに孝二郎にうちむかひ よふけてわがやへかへらんより あすこそおくり給はれといふ 日もとさへいろありてあいけう ふかきに孝二郎ときめく心おしかくし かくまでに おんみとちぎりをこめたるは わらはにあらぬ山ぶきどの わらはにあらぬ山ふきと われはとしふるめねこにであ めいすうこゝにきはま ればもはや此よをさる もの也おんみも心をあらた めて身を大せつにもち 給へちかきにおやごのかんきも うなん申のこすはこれのみなり われは此井での玉川のきしの 山ぶきやまの中に一ツの石とすが 一 の中ゟおもて のとをおしあけ てつと入りき たるひとりの たることりの さむらひ孝 二郎にうちむ かひわればふへ 右衛門がせがれ かね太郎也 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ おんみわが いもと山ぶ きとちぎり 給ふと今の さきがのくわい ぶつのてがひの ねこのもの がたりにて よくしりたり ふたりをがい せしむく蔵 がいもとの しりやうに ころされしは あくのむ くひいんぐわ きめん いざまづ われともろ 国ともに来 きたりもへと そはともかくも心まかせにせらるべし とてそのまゝともにうちふせしが はからずもよるのふすめをかさねて ふかくちぎりげりはやあけつぐる からすのこゑに孝二郎はおきいでゝ そこ〳〵にしたくなしむすめをおくりて とみたのいへにいたればみなくおよろこび かないのもてなし大かたならず引とめ られて孝二郎はひと日ふた日と た右へんじてふたゝびおんみにまみたん さらば〳〵といふかと思へばすがたはきへていつ べんのけぶりとなりてうせにけりときに ふしぎやふく右ゑがいへはみるうちあばへ ちやとなりて一ッのあきやしき也ければ らばふたゝひおどろきぼう 孝二郎ばふたゝびおどろきぼう ぜんとしてありける 所へ下右の下へ すぐるもしらず半月ばかりとう りうしつかくてあるよの 孝二郎を つれてきと人 がりおもむき ものがたれば てしかぐのよし さと人ら きいの 思ひを なしさて 太郎 事也しが山ぶき孝二郎 を にうぢむかひかくなれ おしすゝ そめてはかた時もおそばを はなれがたけれどもぜひなく め おやの ながきわかれぢとなりはべる こそかなしけれちよもといひし ことのはもかはるは人とちく るいの身のはかなさをいかに 又村をきとなしに せんこよひ此やの兄ぎみのかへりきへ けり加てかの孝二郎 せばおのづからしるゝよしあるわがうへの きもなきうちにかう〴〵とかたりてたゞ今わかれなん いつぞやおんみのもとへしもとみたのむすめ山ぶきとなりて ゆきたるわらはこそにんげんには候はず日ごろ此みにあはく れみこふかきかのむすめご山ぶきどのゝひざをかた時はなれ此 かろしめねこまて候也山ぶきごろはおやどもろともそめいへの〵のうものちたへと上はふつうしてははましはりけるとめ又もた にしつかひむく蔵といふわるものゝ手にかもてはて給ひ そろかんね丁がみにつきをひかのむく軒をそくさに引さき〳〵こめゐてのたとしる山がねことよの人のはろくだと思かけるが今に そのおんねんわがみに〽きそこかいはく顔をそくだにかさき おやまのかへきをうたればからみはすぐにはれたれどはれぬそのうはされば又かぬされば又かいならはつまをむかへてあまたの子を 思ひはぼんのうの火にはあらぬてがひのねこさなきましひて末にもうけとよやえしとおやの心をすへんやすへんとも はそのちほどなく母のもとよりおやのかん きいゆりてそのちほとなく世のもとよりおやのかんを 乙 きのゆりしよしをふみにて申こせしかば日ならずみやこへ たび立折かのねこのつげし所へたづねゆきて見てけるにいひしにたがはず ねこのかたち石とへんじて山ぶきの一ト村しけりし中にあり五郎これ を見て思はずらくるいにおよびづゝやがて此所を立さりてみやこへかへり のぼりしのちきへずとみたへぶんつうして長くまじはりけると也又とみた かね太郎はかのねこ石を土中にうづめねんごろにくやうしけりされば此 ころゐでのさとなる山ぶきねことよの人のはなしぐさとなりけるが今に そのうはさにのこりぬされば又かね太郎はつまをむかへてあまたの子を もうけとみたふく右ろとおやのなをつぎてますへいへとみさかへしとぞ悟 よみはじめ「こゝに又あふみの国 のぢのさとゝいへるところに ちかきころうつつりすみてほく ぜいをよくし且さとのわらへにへんかたもなしとひとりごちつゝゆく ぜいをよくしけへさとのわらべに 手ならひがくもんのしなんなしとはなしにはなのもどへいつし からやまとのふみにもくらからでたちよりゆきつもどもつ その名をかめうらぶん二とながめゐしがれいの よぶものありせいしつこゝろものごのみの すなほなれどきぶつをくせおこりて このむくせありてあらいともしけりて ゆるしよこくのめいぶつをうるはしき あつめあるひはゐでのはなを かはづをにはのいけに とこゝろに はなち又はうもれ ものごのみの くせおこりて いともしげりて 木のすゞりをあいし ゑらみ よみはじめこゝに又あふみの国いちあるなみと かぜにたはめるそのふぜいなにたと へんかたもなしとひとりごちつゝゆく とはなしにはなのもとへいつしか たちよりゆきつもどもつ ながめゐしがれいの ●左ゟはぎがはなづまいろあるなみと よみたりてふるきうたこそむべなりけれ などしてもどうぐ わが までもきぶつを わき えらみとめるほど ざしの にはあらねどもまづ 小づかをぬきとり しくもなくくらしけり をりしもあきのなかばのきりとりてはかたへにおき又 ころ名におふ野ぢの玉川はきりとりてはかたへにおきつゝ おのれがいへのぢつゞきなれば やをらたちいで見わたせば 今をさかりのしらはぎはつゆを ふくみてしろかねのたまをつら ねしごとくなりまたむらさきの きりとりてはかたへにおき又 きりとりてはかたへにおきつゝ よほどのえだをひと ところへ口下へ はぎのさかりのえだをしも まと めてこゝろに うちよろとび しよのはぎのめどぎなれば よにまたたぐひあら このはなの よろしき所を とこはないけに さしてながめのごりは めどぎにこしらゆべしめい ざるべしとひとり ゑみしてえだを たづさへたちかへ らんとするほどに にはかにはやてふきあれて すまんのはぎのえだごとに こゑたてよばふごとくにて われにまどひてとゞむる やう也そのうへいとさゝやる なる玉川のなみもあふれて おいがゆくくがちも水に なりければぶん二はこゝろ いらだちてふだんは水も あるかなしの此玉川にあふるゝ ばかりあめもふらぬに水まして ゆくさきふさぐのみならず風に さわけるむらはぎの の是よりあしにまつはる ふしぎさよとつぶやき〳〵 たゞよひしがきつとこゝろを とりなをしこれかならずきつね たぬきのわれをまどはす ものならんながそでなれど ふたこしをたばさむわれに あたをなすくわんたいしごくと わきざしのつばもとくつろげ あたりへきくばりあしに からまるはぎ のえだゆく てのじやま とぬき なし はなし きり はらひては 水をとび とえ不中へ 上ゟ一ふみにじめては をどりこえかくすること たび〳〵にしてやう〳〵わが やにたちかへりぬかくて その日もすでにくれて わづかにむねもおさまり ければひるのほどきりとり きたりしはきのえだを とりならべあちこちと とりならべあちこちと えらみわけ見くらべ てはきりなどして めごぎにつくりこし らゆるにはやくも 「正印の中ゟ「したるをりしも 見なれざるまだうら わかきしづのめがそと よりうちをさしのぞき かめうらさまのおすまひは これにてをはし候やといふを ちきゝあるじの ぶん二手まへが すなはちかめ うらぶん二 ろにぞよう じで来ま せしかと きよのふけしかば そのまゝかたへにおし やりてまくらとうでゝ いねにけりあきのよながも いつしかにしのゝめのとりがねきこえゑん ちのかねのひゞくにぞぶん二はおきて口そゝぎ かほをあらひつ何くれとあさげもすみてよべのほど こしらへかけしめどぎをば又ほつ〳〵とつくるほどに やう〳〵にしてできあがればのこらずそろへ手にとりて うちかへし〳〵見てえたなほくして大小なくよくもそろ ひしめどぎかなこれでこそわが気に入りぬとこゝろうれ しくつくえにおきてひとりゑみしてゐたりけり すでにその日もひるすぎてひつじにちかくなりしころ ぶん二はつくえによりかゝりよみさしのふみひろけんとや下の下へ たづね かへせば しづの めは きては たづぬる との にて こは せつ そなた さまのうら かた青 つぎへ 玉川 つゞきこゝらあたりで こゝらあたりで 見どほしとうはさを きゝてたづねまいりぬ わらはゝきのふわぎはひ にあふてうしなひし ものはべりそをうら なふて給はれかしと いふ口もとから目 はなだちそのもの はなだちそのもの ごしのじんぜうさ いやしきすがさに にもつがずひなに まれなるうまれ也 ぶん二は思はず見 これゐてへんじも しばしいでざりしが おもひかへして あひけるはそは心 やすきうせものゝかん がへほしをさすごとく 見てまいらせんと めどぎをとりてほく しんをねんじやく しばらくがんかへてさて かの女にうちむかひ 此うせものはくさに にてくさにあらず ○京ばし 南せんま 町三丁目 仙女香 坂本氏の 黒油美玄香 念入せい方 仕候間 相かはらず 右両品共ます〳〵 御求可被下候 木にして又木にも にずしなやかにして 花さく物也今はその かたちかはりてもとの すがたにかへりがたしふた たびたづぬべからずと いふをばきかでかの女は ぶん二に見とれゐたりしが ゑみをふくみてぶん二に いふやうわらはゝおやも きやうだいもなくよに又 たのむ人もなくよるべなき 身のかなしさをしるやしら ずやうちつけにいひたき ことのありたけも女子だそらし のはづかしさいつそいはでや やまぶきのいろにでゝ のみ口なしのはなにもまして なか〳〵にうつろひやすきものと きく男ごゝろのにくらしやとそむ けしかほのうつくしさいろをふくみし そのことばにこらへかねたるあるじぶん 二はつくえかいやりそばへよりよのことわざに しあんのほりといふもことわりわれとても さきにそもじを見てしよりにくからざりしその すがた同じ思ひのあるならばこちへよりねとしな だるれば女はぶん二をじろりと見てその中へ 左ゟはた とねめつけ 又から〳〵 とをはら あらおろか 也かめうら ぶん二丁 にんげんげんならず いく千代へつゝうた わが いふことをよくきゝね さかもゝ心なしと いへどいくそのとしを かきぬればま にもよまれ世に しやうせらるゝ此 野ちのことに 久しきはぎの せい也国の かみさへみだり にはたをりも かりもした まはぬを なんぢなま こうずの 心おごりて きのふおほく ○上ゟお心に いつはりなくはせい ごんたてゝ見せ給へ といふをうちきゝ ものをもいはずぶんじは もますだま も入りてふし ぎを見せし からも やまとも ためしは おほかり 一われも 又これ 下 えだを えだをとりて われにからき め見せたりし たゝりをなき んそのために けふしづのめ とへんじ来て いろにまよ はせもくぜんに いたき見せしと しらざるや心の そばなるかたなをとりすらりと まゝにえだをかりし ぬいてたばこぼんをおしふせて左りの 手をのせ小ゆびをねらつてうち けるに手のくるへるか五本のゆびを あなやとさけびてきもはん ずばといちどにうちおとし らんもだへくるしむ ぶん二を見て すつくと立 たるかのしづの めまなじり するどく 右へ なんぢにならひて われも又五本の ゆびをかりとつ たりあなこゝち よやうれしやと いふこゑばかり みゝに入りて かたちは きへて見へず なりぬぶん二は これにはぢ おそれてとう くわいやむ時 なかりしにその のちあるよのゆめ のうちにきりおとし たる五本のゆびをはぎのせい ふたびきたりてぶん二がゆび のきず口につけるよと見てけるがそのまゝ ゆびはいえあひてもとのごとくになほり けるぶん二はきゐの思ひをなしてゆめ ものがたりを人にもなしておのれもこれ より身をつゝしみこうずのくせさへ 思ひとゞまりものゝむくひのはや かることをおさな子たちにさどし きやうくんのかゞみとなりしゆへよしを さと人かたりつたへける終 ばか むさし の国なる 玉川の そのみな かみは大たば 村小たば といへる 所より わき いでゝ ながるゝにより むかしはたば 川といひける 左ゟへんしもはなれず 左ゟしへんしもはなれず としはもゆかぬ身ながらも あさゆふのにたき水くみそれ をしまへば又すゞに母の かたをもみこしをさすりて そのやさしきこといはんかた なく村ぢうにてなにかに つけうちよることのある ときは此はらからのうはさ ばなしのいでぬ日とては なかりけりさればかれらが かう〳〵のとくかさなりてきん のとゝかざなりてさんけんあないたましやとつぶやきてあみきけんばうかゞへ じよよりしゆ〴〵のもらひもの ゆぐのもらひものをとりのけかいをもてつゝみのふたりを見て おほなりしだいにふじゆうなく ふじゆうなく下をほりうがちかのかうべをわしがなが なりてやす〳〵とはゝをやしなひけり 五左ゟへんしもはなれず「中よしおつるものありたいまつとなへて又あみを かたげてわがやへ立かへりねもせで としはもゆかぬ身ながらもあげてこれを見ればひとろの としはもゆかぬ身ながらもあげてこれを見ればひとつのかたげてわがやへ立かへりねもせて 母をまもりをる玉吉をほめ そやしもはやそろさはいねよかし をしまへば又するに母のもぞつとせしがかいと共にそやしもはやそろたはいねよかし はゝごはいかにね給ひしかと小ごゑに かたをもみこしをさすりてかたげしあみをきしにおろはゝごはいかにね給ひしかと小ごゑに とへば玉吉もこなたへゐより丁ゑを そのやさしきこといはんかたしてひとりごとなわれも人もとへば玉吉もこなたへゐより丁名を ひそめこよひは大きによきかたにて 〽なく村ぢうにてなにかにかに〽たびはししてかくなるものひそめこよひは大きにときかたにて よひよりすやくね給ひぬときいて ときは此はらからのうはさ人かよるべなき身のはてやらんよろこぶなみ太郎此まにいねよと 玉吉をねかゝておのれも打ふせし なかりけりさればかれらがちりともろ共にいくとせこゝにへたりそのよもあけてなみ太ら母の きげんをうかゞへばあゆこはにこく ふたりを見てどしはもゆかぬに此 をとりのけかいをもてつゝみの わしがながいやまひにあきもせでひん 下をほりうがちかのかうべを くにせまりしとし月もそちたちのかう〳〵 ふかくうづめ かくてある夜なみ太郎は をところのしゆうのやさしく思ひ何や 藤兵太郎いつものごとく玉川に ゆきてあみを引 げるがよふげて かやのおくりものでまづ此ごろはすこしは あんどゝよろこぶはゝおやなみ太郎 はしほくとして日を ふねをつなぎとめいへ ぢにかへらんとてたいまつをも ふりてらしつゝいそつたびつゝみにか のぼらんとしてけるにおもはず あしをふみすべらしやく しばたゝき つぎへ よし也今は多ま ごふりをめぐりかつ ふみとめて引あしに かもてから 水のきよかるをもて 玉川とぞよびなしける 此たま川の川ぞひに りと口中へ たびらといふひとつの 村あり此むらになみ蔵 とてひとりのりやうし ありけるがはやよを さりてつまあゆ子は こけとなりてくらしゝが いそぢあまりになりし ころたんろうのやまひ おこりて久しくとこに ふしてをりしかるに ふたりのをのこ子あり 兄は十四にてなみ太郎 とよびおとゝは十才にて 玉吉といひともに母に かう〳〵をつくし兄弟 中むつまじくともかく もしてくらす程に 見なみ太郎は 六わは玉 □□□ ぬのゝ 手つだい にやとはれてわづか のちんせんをとりて もどりよるは玉川にあみを 引てうをゝあさりてこれをひさぎよふけて もどりては母につかふ又おとゝ玉吉はよる むるあにのるすをまもりて母のかたへを右へ つゞきそのかう〳〵が たらぬゆへのなさ けにあづかりながら まだそのおんもかへ されぬ此ひんく こそかなしけれそれ もこの身のふつ つかゆゑアゝどりや かせぎにでかけ ましよ おとゝよはゝ おとゝよはゝ いきいい さまにきをつけてと 一日ようかせぎになみ 太郎はおもてをさして いでゆきぬあとには 母とおとゝの玉吉さし むかひなるそのところへみそぢ ばかりのたびさむらひつと 入りきたりてこなたにむかひ りやうしなみ太郎がしゆく しよはこれなるやととはれて 母はよろぼひいでなみ太郎は かせぎにいでたゞ今はやどに をらずわたくしすなはち なみ太郎が母なるもので はべるかし何ぞ御用のばは するかまづこなたへと上ざに とほせばさむらひははゝの やまひをたづねさていん ●左の中ゟこまぬきてかんがへしが いとおどろきたるがんしよく にてはゝごよおとゝもきゝね かしこゝにひとつのはなし ありよんべよあみをしまひ つゝかいとひとつにかたげし あみのかたへかゝりてじや まなればなほさんとして あしふみはづし思はず つゝみをすべりおちぬ そのときあしにあたる ものありよく〳〵見れば ものありよく〳〵見れば しやれかうべいづくの 人かとじんしんおとり かつは母ごのこひやう きのなをるやうにと ねんじ べをよくうづめてねんぶつたむ けてかへりしがもしやかのしやかのしやかのしやかのしやかの べのちううにまよひしもうねんが ぎんにいひし けるはしさいを いはねばおどろかれんさりとてくはしく いふにおよはずもとそれがしはさがみの ものにてしもふさの国司につかへ 久しくとしをへてけるにきよ ねんほんごくへかへるをりこの 玉川のわたりをこえんとわたし ぶねにのりけるに はからずもわざ はひにあひぬ しかるに よんべ玉川の つゝみのきは お心 にて思ひがけなく ざしにてたりぬべしこれ なみ太郎がかうおん をかけきよねんより して月ごろの久しき うつきをやひらきぬ その一チ礼をいはんため たゞ今すいさんいたし たりこといひつゝふところ をばもたせ給へとてかへす さいふをさむらひは見かへり もせずとのかたへつと身を おこすと見へたるがすが たはきへてうせにけり これはとおどろくその をりしもなみ太郎が よりかねさいふをとうでゝ かへりきたれば母も あゆこがまへにさしおき此かねはわがわざはひに あひしときまでもちゐたるが玉川のみなそこへとりおとして けふまでもそこにそのまゝありしゆゑそをとりあげてもとの まゝけふのみやげにもてまいりぬなみ太郎がかへりなばよきに でんごんだのみ入るといふを打きゝ母あゆこはいかなることかしら ねども此おみやげはすぎはべらんよんべのお礼とやらんは おとゝもとりあへず 〽かのさむらひのいちぶ しゞうをものがたりつゝ かねざいふをさしよせ て見せければなみ太郎は ふしんがほ手を手右の下へ うかみてよんべの一チ礼にきたりし かもはかられずと かたれば母は又おど ろきてさいの思 ひをなしにけり かくて此よしを 村をさにつげ やがてりやう 主へうつたへ ければりやう 主これをき こしめされかれ らが正ぢきに ふた ごの わたし といふ ちめい を今の じてかつおや かう〳〵のよしをかんじ 給ひくだんのかねを くだしあはなほ又 くやくをごめんあり母 ほどなくほんぶく してこれより吉事 引つゞきやがて玉 川のわたしもり のからちと 世までも なりていへ のこせしは とみきかへ まつたく ふたりがかう〳〵の とくによるとぞし しられける よみはじめ一中むかしのころせつつの国 しまのかみこほりさいめむらなる玉川の ほとりにすみてはりまの国なるしか まの市へきぬもめんなどもちゆきて かうゑきしてなりはひとする今 みやごべいだといへるものあり つまはさるぶけのむすめにて としははたちあまりなり 五平太ははや みそじをも こえたれどさけをこのみ又 ゆふしよがよひのくせはなほやまずして そのみのゑいぐわのみつくすほどに 市にいでゝもとり ひきにきん〴〵 ともしからざれば ひねもすあそび くらしつゝしゆく しよにあるその ときはおのがか ぎやうのなかまども をあつめて酒のみうたひたはむれ はては打つれけいせいぐるいにせう たいたあいはなかりけりつまの おていはかくばかりそとをうち なるごへいだにりんき心はすこしも なくたゞ大せつにをつとにつかへ しゆじんのごとくにうやまひける ある日又いつもののみなかまわけて 酒のくせあるそのうへにいろごのみなるゑせもの也 せんこくよりあるじとふたりさしむかひなるさかもりの ちよくもねばりしこはねにてあるじ五へい太に うちむかひめくはせしつゝ立あがり もう〳〵酒はのめぬ〳〵と ひよろつくあしをふみし しめ〳〵サアこれからはかへり みちかの所へさきがけしてかつ せんのせう利をとるとし いひのゝしりていでんとす したしき糸八とてまだとしわかき男なるが 五へい太に もとよりすき なる五平六郎は 心にさとりてコレ いと八あぶない あしもとそこらまで おくつてやらんといふまぐれ のきばのくもの糸八は のきばのくもの糸八は うなづき〳〵ほくそゑみ ともだちめうりかたじけ なしとふたりゑひたる くせなればおなしこと のみくりかへしおもての かたへといでゆきけりあとに おていははいばんろうぜきとりちらしたる ものどもをかつてへはこびいつものことゝ心にも かけざりきその日もくれゝばあかしをともして しごととりだしぬひばりのさきをきづかふをつと也 の身あんじやるこそやさしけれねよつをうつまで方へ よのへしてやがて かどさしふすまをかつぎ をのへへだてゝ山ざりのひと ばいへいたてゝ山ざりのひと りかぬればなか〳〵にをつと の内にをるときよりねが ぬる目こそつらからめかく てほどなくよもあくれば おていはおきいではきさうじ あさげしまいてとりかたづけ 火ばちのはいなどかきならし をつとのかへりをまつ折から いきせききたるいと八は上へ あがりておていにむかひ五へいだ ぬしはかへられしか ととはれて おていは ふしんがほ をつとは きのふ くれ がた おまへ とつれ なしも たち でう つぶてもない れしまゝ ものをそをこな さんはしらずかといひかへされて 糸八はそばへすりよりこゑひくめ 金 いはるゝとほりつれ立ていでしにさうい なけれ共われらはとちうでわかれにき しかるにわかるゝそのときにこれ此 ふみを見せられしをふたとことこ よみ見れはきんじつ女分をうけ いだし内へつれたちかへ らるゝよし女郎 のかたより五平太 ぬしへれいばのべ たるふみ也かし かゝることは しらずして 何をたのしみ その うか〳〵と してゐます のがきのどく さにかく打 つけに申ス 也これ程 までに 次へ つゞきふみつけ られむごいつれない をつとでもおまへは だいじか大ぜつかと 笑顔作 あじにからみし こひのいと八おてい が心をこぐらかす 国芳画 ことばたくみを 立のいていづくのうらにも それぞとはさとれど すこしもしらぬかほ たのしまんどうじや〳〵と おていはきゝて打わらひ しなだれからおていが 何ぞをつとの身のうへに おびを引ほどきむたいを むづかしさうなわけあび せまるいと八をおていは でもおこりし事かと思ふ たに女郎のふみのてきこつてつきのめしおつとの あひもんくめづらしくもわきざしを手ばやくぬき ないことゝわきへそれたるもち人のつまたるわらはに りはつものいと八はなほむかひみだりがはしき人でなしといひつゝ 小ごゑになりさすがはきらんと立かゝるそのいきほひに糸八は もとがおぶけゆゑしつとのおどろきあはてこんともいでずこけつ まろひつにげゆきけるおていはおどし ないはかんしん〳〵さりながら のわきざしをつかえこゝもにおさめつく まだほかにはなしてきもをつぶ さすることあり女郎のふみにはおどたわけものよといと八のあとみお ろかでもおどろくことはわれらをくりてゐる所へあるじ五平太かへり たのみきんすばない〳〵かり入れてきたればそしらぬかほにてなに かのけいせいをうけいだしそのみがはりにくれとおつとの心とり〳〵につねに こなさんをうつてやるとのかねてのさうだん さほど心のくさつた五平太おもひきつて 此やさしい糸八が心にしたがひふたり此ちを同し 身をかくしふうふとなつて きらんと立かゝるそのいきほひに糸八は おどろきあはてごんともいでずこけつ われは今より たわけものよといと八のあとみお くりてゐる所へあるじ五平太くり かはらぬふぜいしつさて五平太は いそがはしげにおていにむかひ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ ○はりまへ くだらんなか まのなほ がつれになり むぬといひして るすのこと ゆへなどを又 こま〴〵といひ きかせちのと たくはへをわたし おきてにはかにさびの よういをとゝのへして はりまを さしてたひ だつ程に □おていは をつとの あとに つきてうし ろかげの 見へずなる まで門にたゝ ずみ見おく りて門さし かためうちに 入りぬされば 〽おていは五平太が たびのるすには いへとても下のまき 三 甘 泉 堂 数 品 蔵 板 同 尿 省 花鳥冩真圖會全三冊 和漢 駿州 繪本高麗嶽全三冊 繪本ふぢ袴全二冊 高井蘭山先生註解 北尾重政筆 極彩色画手本 北尾重政筆 極彩色武将名馬尽 柳川重信筆 極彩色倭烈女勇女伝 経典 餘師 責物塩嘉言 菅丞相の御せいさくにして世にめづらしき御文也したび 菅家文章 蘭山翁にこひてちうをくはへひらかなをそへて子ども 衆によみ安からしむるもの也外に中かた本御家流 大本 御手本向一冊おなじく有之御もとめ御一覧可被下候 米漬物塩吉祐吉小田原屋主人著 名早指南 名早指南中本一冊 祐三小田原屋主人著 一薫齋先生筆 日本名所之繪 唐紙彩色摺 略 書曰 記 江戸 流行 初編ヨリ四編マテ 第八百善料理通 中本全一冊ツゝ 此外りやうり本数種有之 候間もよりの本屋にて御 もとめ御覧一み下候 御かほの 一包四十八銅ツゝ 美艶仙女香 薬おしろい 京橋南伝 しらが 馬町三丁目 そめ薬 黒油美蚕香 坂本氏製 拳 書物 錦繪 書物月江戸芝神明前三嶋町 問屋 和泉屋市兵衛版 美図垣笑顔作 一勇齋國芳画 名 所 天保 十一 □□□□□□□□ 子年 春 くらべ 笑顔著 国芳画 睦の染 下 類話の 巻 甘泉堂寿桜 してなくのであるべ 上の拳がひるひなり なかまのものがこそ〳〵と にもかどをあけず あげずかのおのれと中のよかりし糸八とかねてよりおつと五平太のゆ くる人ありても内 へは入れずおもてへ いでゝ戸のかげにて ようじをきゝては かへしけるかく ものがたき 女ぼうに 女ぼうおていがわけあるやうに ひそめきてかげごとすりものありまれぬのをうち へは入れずおもてへひそめきてかけごとすりものあり すおもてへひそめきてかけがとすりものありまれぬのをうちてちんをとり いでゝ戸のかげにて けりさてはさうかと心にいかれど それぞと思ふしやうこもなければ しけるかくをりを見あはせゐたりしかぎねば あんきをせうするどうり日ごろおの □にれがよあそびにいでゝは四五日かへ 左ゟものならしさて又おていは かねてよりおつと五平太のゆる しをうけてくる秋ごとに人にたの まれぬのをうちてちんをとり つやをいだしてこれを かざるにそのもめん のうるはしくなること 地にこへてよろし ければたのまるゝことすく 身もちよか 身もちよからねどりんきしつことのけしきも なからできぬたのおとの らぬ五平 数十十十十枚五平見へぬはわがをさいはひに たゆるまはさらに 太がかへめて ふぎはたらくにさうゐなしそれ 一トよもなかり うたがひを ゆゑわざとしつとはせぬなど ける おこしたる 手まへぎはめの心にうなづき ことのいはれ をたづぬ るにも中へ たびゆくふりに見せかけてきん じよにやどりて人しらずわが 女ぼうといと八がふぎする所へ ふみこまんとよな〳〵おのれが すまひにしのびひそかに にはにかくれゐてことのやう をぞうかゞひけるそも此くだ りのまちがひはかのいと八が おていがためにはぢしめられしを むねんに思ひことなきおていとわけ あるやうに人にかたりし一トことがうわき となりて五平太がみゝに入りたる右へ 囚身のまはり小づかひ あるやうに人にかたりし一トことがうわさなども五平太がせわには なども五平太郎せわには ちつともならざりけり こうできてきてきてしても 〽さるほどに五平太はこよひも 〽かき〽さるほどに五平太はこよひも またわがやにしのびてしのび男の まかたわがやにしのびてしのび男の きたるやと身をひそめつゝ立ぎゝするにさず候へば内の時はおあんじなふたびの よもよづごろになりけるにおていはかつての 御用をたし給ひつゝがなくかへり東ま かたよりしてぜんぶをはこび入るゝにぞ せとおづとのそばにあるごとくかき さてはとにはよりえんばなまで くときいふまごゝろに五平太 すゝみよりてかいま見れば 今は わがいるいをとこの まへかざりおきて 十一月 十 そのまへにくだん のぜんをすゆる にぞ五平太は なほ身を よせていき をころして うかゞへはおてい うかゞへはおてい はぜんのそばに手をつき かぎりおきたるをつとのいるいに うちむかひていひけるやうひるは 人の見る目かるさくわざとよに 入りはべりてからかげぜんをすゑまい らするたびのおるすのそのときは きとかげぜんをかばかりにすゑ 奉るそのときはけつしてわざはひ なしときくそも此としごろはりま がたあるひはかはちぢさかひすぢ 又はきんざいきんごうの かひだしにとておもむき 給ふそのみちすがら 堀 かしく そこへ いでんも つまの手 まの手 まへ何とやう めんぼくなく 又にはへそつと をり立かゝるゝ ともおていはしら ずしかけしきぬた とりいだしいゑかさ ねてうつつちのかづさ もめんのじやうのなき 男思ひぞありがたき 五平太はおもてへまはり 今かへりたるけはいしてしは ぶき一つ二つして内へはいれば ぜんをあたふたおていはかつて いだしつゝ思ひしよりもはやかりし とせんそくのゆをたらいにとり おつとのあしをそゝぎ などす五平 太は上へあかり おのれがゐまへ ゐなぼりて よのことは ちつとも らはず いちどでもけがあや まちのをはさぬはわら まちのははさぬはわら はがすゆる此ぜんの かひかあらぬか又 たのむかみやほと けのおちからを そへ給ふにや なる すは ほの 心づかひたとへ ぬす人は入り たりともぶしの むすめのわらは ゆゑおぼえの○ 一〇手なみはべるから ことゝもおもひはべらねど たゞおそろしきは人の口にて わざはひもみなこれよりとよの ことわざに申にきころ したしきいと八めも 二十一 同一 二、 ● 同一 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ おていにむ かひわふるやう わがこれまで のほうとうを きらひもえせず そなさのていせつ よその女の かゞみとなるまで おつとを思ふに 引かへて人の 〽うはさをまことゝ こゝろえづみつくり にもいと八とわけ たるいともめでたきものがたもなり終 あることにじじやう してすでにそなた をがいせんとはかりしことこそ くやしけれ此のち心をあら たむべしかんにんしやれとわび しらにいふをおていはうち きゝてさるうたがひのあり ぞともしらでつくせししんせつが とゞいておづとは心ざしをあらためん といふまごとろの今のことばに あらはれしとそのよろこび大 かたならずこれよりふうふもろかせ ぎにわきめもふらずかせぎしかばとし〴〵 ぎにわきめもふらずよせぎしかばとら〴〵 そんぐわいのきん〴〵をもらけ且子ども あまたしやつせうして大ぶけんとでなりに よみはじめ「文治年中の ころかとよみちのくちん じゆふなぐんふぢはらの ひでひらよしつねあそんの ひとくになづみよし つね公に両人にのらう どうをしんじまいらす すなはち兄をさとう つぎのぶおとゝを四郎たゞ のぶとてばんふふたうの きこへあること世の人の しる所なりあにつぎ のぶは八しまにてうち ○左はん見かへりもせでいでゆきけり 母はつかえのむねなでおろし おへふよくこそ入りにけれ これよりあさかはぶつもんに いよ〳〵しかくわけ入りつおつとに わかれびことり子はもはや この世になぎものもおなじ どうりのしゆらのみち せめてみらいをたすけ なんおつとゝわが子の ぼだいのためと なれしやかたをうち すてゝおなじ国とは じにしたる大こうにて らひながら げんじかちいくさとなりし かどよしつね公よりともの ふきようをかふむり給ひし かばよしつねふたらびひで ひらをたのみおうしうへ げこうありしにひでひら たかだちによしつね公の □□□□□□□□ きよじやうをかまへてきみ 〽とあほぎぬしかるにさとう つぎのぶうちじにのゝちないしつは ごけとなりてをつとのごせをとむ らふためにかみをきつてそぎあまと なりあさかのあまとぞ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 天中ゟちんじゆふとはへだゝりし野 田のさとなる玉川へちかきほとり さゝやかなるいほりをむすびてこれ にうつりあけくれねんぶつきん まいに月日をおくらゐたりしが とそうあんぎやの 心をおこし 、 四ツ 四 候いとも ころかる みちのくの 内をめぐりて よばれけるかくてまた つぎのぶのわすれがたみの ひとりのわかをこたび よしつね公にめしいだ されきとうよしのぶと 名を給はり又たゞのぶが 子をもめしいだされてすないち さとうよしたゞとぞめされける あふる さればあさかのあまのよろこびは まひしててゝごを たとへんかたもなき所によりとも すまんの大どんをたうごくへ くだすよしにてひでひらいち くだすよしにてひでこらいち ぞくをあつめつゝろうじやうの したくまち〳〵也またよしつね 公もらうどうとひやうぎして 大ぐんを引うけんとてみなたる だちにはせ入りぬさればよしのぶも 母のあさかにいとまごひの為にとてあはゞくび引さげて大将の けふしも六ゝへ来たりしかばあざかの あまはきげんよくちやうしかはらけのし気づかひばししし給ふなといふに こんぶおきならべつゝろうじやうのかどあさかはうれしき思ひとびたつ心 いでをことぶきつさていひけるはそしたのおしかくしわざとおもてにかどを てゝごつぎのふさまはびめいを日のもとにたてかならず心をひかされぬ とゞろかしちうぎのほまれをのこされてやう母ありとばしおもひ給ふな すゑの世までもくちせさるぶしのはやじやうないへおもむきねやよや 手ほんになられたりおん身もおやの 子にしあらばかならずひきやうの○ くだし給ふなと こま〴〵ときやうくんし さて此よろひはてゝごの ぞくをあつめつゝろうじやうのきがへいざはなむけにまい らせんとわたせばよしのぶ うけいたゞきて御きやうくん しやうちつかまつるそれ がししゆつぢんしててきに ぎよかんにあづかり候はん おしかくしわざとおもてにかどを やう母ありとばしおもひ給ふな はやじやうないへおもむきねやよや おくれなよしのぶといそがすことばに よしのぶは一チ礼しつゝ立あがり きがへいざはなむけにまい 気づかひばしし給ふなといふに あさかはうれしき思ひとびたつ心 れいじやうをおがま ばやと思ひつゝ心づよくもわい ひとりあさのころもにあじろがさ 心はきよきすいしやうのじゆずの くりこといはざるはゆうしの小つま たかくとり男まさ りのおみなべし 秋のさかりは 秋のさかりは すぎたれど ふゆまだはや きはつしもの 花はづに 花はつかし きすがたへさる ほどにあさか のあまはのだ のさとの いほりを いでゝあなた こなたに 日をへつゝ 入る日をのぞみつゝつぎん ある日むつ とではとの さかひかきなる 山のとうげに ゑつとある やしろのゑんへこしかけにしへ 十二日 つゞきこよひはこの みやしろをやどと さだめんたびまくら まつふくかぜのその ほかはみにこた ゆるものあらじうま いになほさらよか らめとじんぜき たへたる山中を おそれげもなき 大でうぶさてへん がくをあほぎ見て しばらくはいし奉り げんじのそじん八 まん宮わが子の おひさき まもらせ 給へこよひは ひろまへを けがしはべらん ゆるさせ給へ ときねん をはりやしろの 一内のかたすみ へつゝみをおろし しちやうをとうで ほとけにつかふ身となれば 浅 一十左ゟゐたりけり あさかはしゞうの はたらきを打ながめ つゝかんじ入り さてもさう なきわか むしやかな かほどの てきを もの共 せずおひぢらし たる勇もう むかしのふすまと事かはり たゞひとつなる此きぬを にしきのやぐとゆふぐれも はやいりあひのかねすぎて ふくろうのこゑたに川の 水おとたかくきこえけり まうじふにては あらざりけりとかへつて 心をやすくしつその ときそとにたゝずみ ゐたるふたりの山だち おどろきながらさきの ▼ときのこゑ馬のいな なききこゆるにぞあさ かはおどろき目をさまし やをらとびらをおしひら きてむかふをきつと 見わたせば十四五 あさがはすでにねまらんと やしろのとびらを内 こびらを内われと正たいあらは かりしてたてんとする折してけものゝかはばくれなふ よりしてたてんとする折 かたへなるすぎのこだちの 手なみにこりもせで われと正たいあらは してけものゝかはを かなぐりすて中し こで才とおぼしき わかむしやこき くれなゐのあつ ぶさかけしよき馬 しげみよりおほかみ二 一のゑんにかけあがり に打またがりかな とびらをあけてあさか 三びきあらはれいでしを ものしげ〴〵うつ あさかのあまは月かげに にを引いださんと たりける小ざくら 見るとそのまゝたてかけし をどしのよろひを とびらをすこしあけおきて とびらをすこしあけおきて かたねにてつのによいを 一ほしはあたりを とりよらばうたんとうかゞい とりよらばうたんとうかゞいたにしのこるひとりをてらしてたち てらしてたち ゐるとはしらずしてかの ゐるとはしらずしてかのかいつかみてづでんどうさしかざしうんかの おほかみひとつはやしろのとなげつくれば三たりのごとくむらがる ゑんばないへのさ〳〵とのぼり きつすでにしやないに入らんでんぐのわざなるかとせずじふわうむげ としたるそのおほかみのはなみなこそ〳〵とにげゆきけり づらをてめのによゐにてはつしとあさかはちりをうちはらひたせいもあらいかねてのたらひかこゝら うてバアツとさけびこゑんがはよりやしろの内へかへり入りて口はらへばつと有れけりあたりになせんの まろびおちめらがきゐるをあきかのそのまくそこへふしにけりそのときかのわかむしやはあるべきこと共 あまよく見ればこれおうかみのかしらの時にやしろのおもてのにぐつてきをおひすてゝおもほえずと つきたるかはやかぶりし山だちなればさては身かたにあまたの人ほとこと さしかざしうんかの ごとくむらがる せずじふわうむげ はや わざ 左へ 右ゟ さはざりな がちいづれの としたるそのおほらみのはなみなこそ〳〵とにげゆきけりにきりまはればさすがの みかたいづれのてき のたよひかこゝら あたりにかつせんの あるべきこと共 おもほえずと つぎへ 佐藤義信 つゞきふしんに おもふそのをり から又もやどつと あまたのぐんぜい いぜんのてなみにこりも せずやすらひゐたるわか むしやをわれ打 とらんとおしよせ たりその時かの わかむしやは また ○よせて らせて の中へきり 入たるその はたらきは めざまし めざましく きじんのあれたる ごとくなれどたせいに のこゝろ 一きのことなればつちに きびしくとりかこまれ みにたつ矢はみのげの ごとくしだいにちからも よはりけん見るうち おこりて女 ながらもかせいを ぜんとやしろをいつる そのをりしもかの わかむしやのかぶとの こまのあしなみみだれ うへに山ばとあまた やゝともすればたちさきも あつまりてとびめぐるよと うけだちになりて見ゆる 見へたるがすかしよのいた ほどにこちらむかねばたれば でによはりたるむしやはふた ともあすかのあまはしられ たびいきほひいでて ども思ひぞいづるをつとの いぜんにまさるふんげきとつ ゆらりき又よしのぶのとし せんかたへにありあふ手ごろの かつこうにかのわかむしやの まつをねこきにしつゝふりまはす にたりしかばしきりにじあいのの そのまうせいにへきゑきしてつぎへ はじめてこぢらへむけしを 見ればこれすな はちべつじんならず わが子よしのぶ なりければあさ かはとびたつうれし さもいたでをおいし よしのぶがちまぶれ つゞきてきは四はうへにげのきつ とほまきにして矢ぶすまつくり とほやにかけんとひしめきたり ときにかのむしやむまのはなを なるにきも きやうらんやしろを まろびいでつゝも はしりよらんと しつれどもよし のぶこれをしら されば見かへり もせずまづの木 を又とりなほし まつしくらにてきの なかへかけ入ればやよ なかへかけ入ればやよ よしのぶよながおひすな はゝのあさかこゝにありと みをもみあせれどすまんの 人ごゑひづめのおとの四丁へ 四十 三の巻うゟ玉川ちかきいほりの かゝりてぬるともなしにいね あざかはこれに又おどろ きてあなあさましや わが心まだもうきよに けねんしてよしのぶが 事わすれかねりん ゑのきがなきれぬ ゆへけるものをばりを ゆへかゝるゆめをば見たり けりこれみほとけの けりこれみほとけの いましめならんと うちどきやうのつゝえにより たりしそのあかつきのゆめ也けり おもへばこゝろとり なほしほとけの をしへをまもりつゝ いよくねんぶつ さんまいのほかの たじなかりけるその うちにまたたかだちのふう ぜつきこえよしつね公はぜうないにて そらじにしててきをあざむきらうどう のこらずめししたがへわが子よしのぶもおんとも してゑぞちへふなでし給ひぬとつぶさに しりてあさるのあまもはや此よにのぞみはたりぬと それよりますくおこなひすましてしんによの月をはいし 人にもあはでとしをかさね大わうぜうをとげしとなん終 「四上ゟすさまじく山に ひゞきてめいどうしこゑ とゞかねばきもさんらん あさかのあまは 思はずもあなやと さけぶこゑもろ ともまごのねざ めのむらちどり たちゆくはおとに おどろけば 身はなほ もとの野田 のさと 四の巻へ 玉川 よみはじめ きいのにようや さんときこへしば こうぼう大しの ひらき給ひし大ぢ 大ひのれいじやうにて しよこくよりざんけいの きせんはさらにひきもきらず もつともたうときみてらなり さるほどに中むかしのころ同国 かねのしゆくといへる所にけん じゆつのたつじんにてきんごくまでも 名のひゞきしかみやまさの進とて よはひ七じゆんにちきろうじんあり つまははやとくよをさりてたゞひとりの むすめありとしはすでに十七才 その名をかるかやとよばれつゝ きりやうよにたぐひなく心 ざし又おやにやさしくおほくの もんてい入りひたれどもみだりがは しきうはさもなかりきさればまさの をもでしの内をむこに なさんとあけくれにあれる これかと目をつけて心に ゑらびゐたりける しかるに内でしふたり ありひとりをゆがみ がい九郎とてとゝは すでにみそじになりぬ 左の上ゟ大まへがみにて うわおんじゆんのせいしつゆへ 人みなこれをほめものにしつ けんじゆつのことはもちろんまさ の色がをしへをうけてぶどう のゑつをしてかして 一トとをりは人のかみに立ほど なれどいさゝかもほこる事なく 又がい九郎もけんじゆつかう しやにてまさの進たげうの せつばけいこのかはりなどつと めしかば しぜん 〽しぜん□ と人にたる ぶりて おなじ もんてい ぢうに たいし てもぶれは わがまゝのこと などおほく これをにく むものすく なからずかくて あるとき はるさめの つれ〴〵なる日 いま一ナにんを わか水くめの 介といびことし 十八才の 右の中へ 高野山 まさのそが門 てい両三人 あつまりてめい めいきだんを かたる中に ひと りの わかうどが いひけるやう いひけるやう 此ごろかうや 山なる玉 川のすい ちうより何や らんひかりをはなつこと おびたゝしくよるの程は 人もかよはずと もつぱらうはつ さこれあり きいて がい九郎 がい九郎 とかたるを よにはてん ぐのしよいもあり しよいもあり おほくはきつねたぬ きのしわぎよしや ふしぎのありとても何ほど のことあらんためして見るが ぶしのきやうがいぶげいそまなぶはかゝる為也 こよひわれて立こへて見きはにてはなしの〽つぎへ 同 からきたねにいたすべしとこともなけにいひつゝすでにたち かくるをくめの介おしとゞめよのふうぜつをまことし 身にもかゝらぬよそごとをせんさくだてはいらぬもの ししやうの いましめをわすれ 給へといへばつのりてがい 九郎おくびやうものは あぶなげなき内をまも るが第一の手にげて かへるせわもなしと そらうそふきて られしか只打すてゝおき きゝ入れずまさの 進のたぎやうを さいはひともに ゆかんと□さはぐ 門弟らをしかり ちらしとむる くめのばをねめ つけて日くれて ひとりかうや山へ のぼりてかはさの 川つらすながめて 玉川のきしべにたちて ゐたる折 しもあれ さん中にはかにめいどう してはつと立たるひかり ものにがい九郎はめもくれて の左ゟさるほどにくめの介は がい九郎をたづねんとしもべを つれていそきへゝろうやの 山へおもむきて玉川 のほとかへきて そこよこゝよと 見わた しつ 口中のはや うまのこくすぎ 此辺のあゆみ ちかづきぬ此 まゝかへりて せんぜいへ かれがゆく へのしれ 左 ずとて 今御ら かやは あつさ れずと こうじはて たるその をりしも きしのかたへに ぬきすてしざうり かたくありけるを □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ ながれに そふてたづぬれど がい九郎のかけも 見へずいかにす べきとたゝずみて しもべは見つけ ゆびざしてこれはて ゆがみぬしのはき ものなれといふを くめのぬきにあへず さてはと思ひ水の おもをしばし見 わたすむかふの かたいはにせかれて ながれもあへずいま 思はずもたぢ〳〵とあしの ふみともおぼえなく これはふしぎとかたな ぬきいち其そとり返予 せどわれながら思はず きしをふみはづしうづ まへ水におち入れば てかわたりたる ひかり物もともに 人とてはなかりけり そは日くれてたくへ かへりしががい九郎が ふるまひをくめの介 一がものがたりにつぶさと きて 大きにおどろき かれは日ごろ がまんつよく 心ねぢけて あとなくなりけるをしる さる程にかみやまさの いふをくめ の介おしとゞめ せんせいみづ からかしこまで おもむき給ふ 一におよぶまじ 御けらはいち にんかし給へ それがしたづ ねにまい らんと しき 人を見へだし いけんをもちひぬ しれものなればわが おいなれどこらしめの為けらいどうやうに めしつかへどそがまゝに打すておかれずよあけ なばかしこゆき玉川のあたりをたづね見んとて そのよははやく打ふしぬかくてそのあけのあさ まさの進はおきいでゝがい九郎をたづねにゆかんとや りに こふてやまざ ればまさの をそのいに まかしてしも べをつけて つかはしけり ◑古へ 五十十万才 芳虎吉 心ならずもしもべに むかひかく心をばつくせ どもかれがゆくへは さらにしれず 口 かたしのざうりうき てありこれを見つ けてくめの介は 何か心にうな づきつゝしもべ にむかひいひ けるやう がい九郎が ゆくへの ほども 大かたは しれたる なん ぢはこれ ぬより内へ かへれわれは みだうへまうでゝ日をくらしまにいりて次へ よに入りかへ るべしがい九郎がゆくへの ほどは夜に入りて見きは め申さんよの五ツまでは かゝり申さずとせんせいへ 申せよろしとてしもべを かへしつかはしつその身は又山 てのかたへしづかにのぼり りゆきにけりかくくめの介が はからひしはかのがい九郎が ざうりを見てかれはよんべき □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 川へおちて死せしとさつしたれば 十一 つゞき〽又こゝへきてひかり物をしるべにしてがいけらのしがいをたづねもし又 えうくわいあるならばそれをもしとめんと思ひしゆへそれはさでなき かのしもべはかへりてうくへにしる〴〵とつぐればまさのそふしんにいつひ しからばわれもかゝこへゆきてくめの介がしやうを見べく又 えうくわいに出あはゞ助だちして打とらんとしたく えうくわいに出あはゝ助だちしてあとらんとし とゝのへくれがたよりとしにもにあはぬ大でうぶ いかものづくりの大小ぼつこみともをもつれず たゞひとりたかのゝお舟のぼりつゝかの玉川の がけぶちなるものかげにかくろひてまなこを くばかゐたりけるすでにその日もくれ すぎてはるまださむきよるのかぜ 月はおぼろにがけすごきそば みちづたびくめの介はじこく よしとてがい九郎がざかりの ありしほとりにきて水の おもてをながむる所に なみてら〳〵とかゞやきて はつと立たるひかり物に あたりはひるよりあかか ける時におぼろの月さへは れて名にたるのなる玉川の みなそこまでも見へすけば くめの介はきつと見入れ ているいをあたりへぬき すてつはらおごゑめて 一だすぬきはなし 口にくはつてうづ まく川にとひ 入りてなみをくゞ りてみなそこへ 十八 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ いきほひに川なみそらへ立のぼり 山も大ぢもさくるばかりに しんどうすること おびたゞしされ共 くめの介はちつ ともひるます やいばを打ふり あつたつきに ちからの かぎり ● いたりとある 石にたゝすみ 〽のいにその □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ なめ らかに 今 ふむ よしすべし やう〳〵にしてふみしめつ がへはひかる物 ひそかにあたりをうる 二つありて 見る内 こなたへ ちまく まゝにたゝ ずむ石も うごきいで そんのこと と何とやら なまぐさければ まなこをさだめて 見てけるにこはいかに いとおそろしくすさまじ けくなるおろちをかわがふまへしは石にはあらで そのおろちのせなかにしてひうるは二ツの まなこ也その時くめの奴はおどろかずやいばを めてにとりなほしちかよるおろちのかうべを のぞみてはろし〳〵ときりつくればおうちはいかりて一本右へ 同 川なみあけに きに たつれば さすがの おろちも つひによはり そめなしてのたうち まはりていきたえつ 死がいはそのまゝうき あがればくめの介も もろ共におよきいで つゝきしにあがりて一ト いきほつとつくほどに おろちのどくきにや うたれけんそこにそのまゝ もんぜつすしゞきのやう ればくめの介はおどろきながら手ばやくつぎへ すを見ゐたりしまさの進は はしりいでこしのいんろうより くすりをいだしこれをのまして よびいくればくめの介はやうやく われにかへりてまさの進を見ていぶ かればまきの進はくめの介をあんじて ひとりこゝにきてまちゐたるよしをものがた 「つゞきいるいを引かけて はるかさがつて手をつき つゝ師の大おんをしやし にけりその時 まさのを 〃 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ けるやう なんぢがはた らきほんにん ならすかゝる おろちをした めしことこゝん そのためし をきか □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ おものは 二つかり の上ゟたち をつかみし 〽かひなこそ心へ ねといふにまさのへ □そのたちをつら〳〵 と見て打おどろきこは わがいへの ちやう 〽ぎ也わが せんぞは平 一げのぶしにて のかしんたりしが平 小松のしけもり けぼつちゝの時身 しりそきて此かみや のしゆくにかくれて でうしとなりてゐたる内 これもり口此かうや山へ 〽入り給ひしそのみぎりひそ かにつかへしこうによりて 〽給はる所のたちにして かみや氏だい〳〵のしう もつとしてふかくひめおきや 人にもしらさでありける をいにして此おこつちの かばこれなんたう山のこうぼう 「中ゟしそのほうしはいづちゆきけん見へ ずなりぬこれよりやなぎのくわいゐ はたへてあやしきこともなくなりし 大しのさいどによるもの ならんとてきく人ます〳〵 かづからの思ひをなさぬは なかりけりさるほどに かのやなきはかたち おろち きと いひならはしていつ しかめのぼくのかずに入りぬ 今もなほかうやのおくにじや やなきといふやなぎありとはよの 人のしる所也さて 人のしる所也さて又かみや まさのをはかの田おうちを やきす てしのち しもべを たちの 事がい九 呑がしまつを とににはじめの ほどはかくなしが はらにかひなと共に に も がい 九郎 まつ たく母 此おろち の為に のまれて うせしにうた がひなしと ありけるかいと〳〵ふし ぎへけりとかたるをきゝて くめの介打あんじつゝいひける やうそはまつたくがい九郎が しわぎにてかならずあい ずりありつらばおんやどもと にのこざれししもべにこはゝこれ らのきよじつもつまびらかに しれ申さんかれは日 ばろがい九と中よく さゝやく折もおほか ればこれやよきせん きくのねがゝりに候はんとつぐ きいてくめの ればまさの□□なづきてながもの がたりによはふけぬあすふたゞひ 介さん候やつがれも しる思ひしかばたうの かたきは打たれども心 ならぬはかれがしがいおろちのはらを つんざきてこたがひはらし候はんとうきあがり たるおろちのしがいそ川らにどつかと引 あけでかたなをはらにつきたてゝさやうへ かばときりわりつ手をさし入れて内ば さぐればちにまこれたらと下申のたち からしまないでたり又手を入れてかい 〽さぐりかたな一本引いだしぬかくてその 三品を玉川の水にあらひてくめの介 こね川の水にあらひてくめの介とこそはなりにけれしかるにある時ひとりの よく見ればかたなは日ごろがい九郎がたいし 少くわればかためはいばつらがたいしろうせういづくよりかいでもかいできたりやらどもおしちの為に命をうしなひし さる一トこしくこれあるからは此おろちにのま れてうせしにきはまれど此たうとげなる こゝにきておろちのからをやきうし なひのちのなんぎをはらふべしといひ 一つゝうちつれうへりしがそのあけの日にまさの すはにんぶを引つれいできたりてかのおろ ちのなきがらをやきすてきせてかへりしに そのほねかはらによこたはりしまゝひとつの やなぎのこぼくとなりて一トよの内にはを せうし見る人あやしまぬはなき所におろ ちのあくねんやのこりけんそのやなぎより かくてそのさま〴〵なるくわいゐおこりて又一ツのうれこ とこそはなりにけれゑかるにある時ひとりの くめの介とゝもにまさのはが きびしくせんぎするにより やむことをえずはくでうする やういかにもさきにかい 九郎どのおいへの ぢう □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ みたちをぬすみ よく八といふわるもの にうりさばかせて わけまへをやつけれ にもとらせんとて かのよく八をよびにやられ又 よく八はたのまれてかのたちを かうやなるじゆすや町にうらん とてさきの日夕くれにもてゆきぬ がい九郎とのは又かれにじゆすや町にて 出あはんとてしばらくして出てゆかれし まゝふたゞひかべりこられねばそのゝちの 事はぞんし下さずゆるさせ給へとわぶる にぞまさのをもくめの代も今此ことを 打きゝてさてはいまる夜がい九郎がえう くわいを見とゞけんとていでしはまつだく それのみならすかのたちのわけあるゆへ 也さればよく八もがい九郎もじやすや町 へゆえとて玉川のほとりをよきりはか らずもおろちの為に命をうしなひし もつならんさすればたちをつかみたる はよく八分かひなにうたかびなし飲んし つゞきしいるいを引かけて はるかさがつて手をつき つゝ師の大おんをしやし にけりその時 まさのを けるやう なんぢがはた らきほんにん ならすかゝる おろちをした めゝことこゝん そのためし をきか 七 やける □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ ○上ゟたち をつかみし よひなこそ心へ ねといふにまさの □そのたちをつらく と見て打おどろきこは わがいへの ちやう き也わが せんぞは平 けのぶしにて 小松のしけもり のかしんたりしが平 けぼつちくの時身 しりぞきて此かみや のしゆくにうくれて でうしとなりてゐたる内 これもり口此かうや山へ 〽入り給ひしそのみぎりひそ かにつかへしこうによりて 〽給はる所のたちにして かみや氏だい〳〵のしう もつとしてふかくひめおき品 人にもしらさでありける をいかして此おうちの 田中ゟしそのほうしはいづちゆきけん見へ ずなりぬこれよりやなぎのくわいゐ 山はたへてあやしきこともなくなりし かばこれなんたう山しのこうぼう 大しのさいどによるもの ならんとてきく人ますく かつからの思ひをなさぬは なかりけりさるほどに かのやなきはかたち おろち にたれば 幸 ぎと しかめいぼくのうずに入りぬ いひならはしていづ 今もなにかうやのおくにじや やなぎといふやなぎありとはよの 人のしる所也さて又かみや まさのをはかの田おうちを おやきす てしのち 呑がしまつを とふにはじめの しもべを よびて たちの 事がい九 九郎 は新 まつ たく母 此おろち しれ申さんかれは日 はにかひなと共に ありけるかいと〳〵ふし ぎへけりとかたるをきゝて くめの介打あんじつにいひける やうそはまつたくがい九郎が しわぎにてかならずあい ずりありつらんおんやどもと にのこきれししもべにとはゝこれ らのきよじつもつまびらかに赤 しれ申さんかれは日 の為に のまれて 一ばつがい九と中よく さゝやく折もおほか うせしにうた ればこれやよきせん がひなしと きくのたがゝりに候はんとつぐ きいてくめの ればまさの□をうなづきてながもの 介さん候やつがれも しる思ひしかばたうの □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ かたきは打たれども心 ならぬはかれがしがいおろちのはらを つんざきてうたがひはらし候はんとうきあがり たるおろちのしがいそ川らにどつかと引 あげてかたなをはらにつきたてゝさやう かばときりわりつ手をさし入れて内は さぐればちにまみれたる一トふりのたちは ればちにまわれたれため一トふりのたちをせうし見給人あやうまぬはなき所におろ三わいを見やけんとていやしはま つかみしかひないでたり又手を入れてかい さぐりかたな一本引いだしぬかくてその 三品を玉川の水にあらひてくめの介 よく見ればかたなは日ごどつがい九郎がたいし 爰にくし也これありからは此おろちよのまそばへ立よりてんぜうこんごうのものもめならんきもめならんきを 頼てり世にきはまれど此たり上げなるまへゆびゆび安きにつきのみきにかきはがまゝにますへしはよくはがかたうたかび給へ がたりによはふけぬあすふたゞひ こよきておろちのからをやきうし なひのちのなんぎをはらふべしといひ 一つゝうちつれうへりしがそのあけの日にまさの そはにんぶを引つれいできたりてかのおろ ちのなきがらすやきすてさせてかへりしに そのほねかはらによこたはりしまゝひとつの やなきのこぼくとなりて一トよの内にはを せうじ見る人あやしまぬはなき所におろ よりけんそのあくねんやのこりけんやのこりけんそのやなぎより いたしぬかくてそのさま〴〵なるくわいゐおこりては一ツのうほしんきればよく八もがい九郎もぢ 一めの介とこそはなりにけれゑかるにある時ひとりの ほとはかくせしが くめの介とゝもにまさのそが きびしくせんぎするにより やむことをえすはくでうする やういかにもさきにかい 九郎どのおいへの ぢう ほうなる みたちをぬすみ よく八といふわるもの にうりさばかせて によりさ わけまへばやつがれ にもとらせんとて かのよく八をよびにやられ又 よく八はたのまれてかのたちを かうやなるじゆずや町にうらん とてさきの日夕くれにもてゆきぬ がい九郎とのは又かれにじゆすや町にて 出あはんとてしばらくして出てゆかれし まゝふたゞひかべりこられ殿はそのゝちの 事はぞんし下さずゆるさせ給へと某や にぞまさの進もくめの介も今此ことを 打きゝてさてはいぬる夜がい九郎がはう くわいを見とゞけんとていでしはまつだく それのみならずかのたちのわけあるゆへ 也さればよく八もがい九郎もじゆすや町 へゆかんとて玉川のほとりをよきりはか らずもおろちの為に命をうしなひし もつならんさすればたちをつかみたる 玉川 おそろしの天ばつやとん〴〵かん たんしたりけるさて又わか水 くめの介はその兄やまとの ならのさとなるくずしにて ありけるがそこより内 でしにきたる もの也されば つゞきあくじのむくひいんぐわてきめんあら まさのみせは くめの如を むこにとり たきよし人を もて兄のかたへかけあひて つひになれをもらひうけ むすめ 美図垣笑顔著 口上 じらいやがうけるものがた 児雷也豪傑譚 初へんゑがほ作国貞 画にてさくねん出板 仕候所殊の外ぎよ いに叶大うれ大はん ぜう仕候段いか斗 か有がたき仕合に 奉存まするこれに よつて当年も 一則同画同作にて 格外出せい仕右 第二へん出板仕候間 一同二十一日 ◯かるかやと かめ 相かはらず御ひいき あつゝ御求御ろうらん 扨又申上まするは京ばし坂本氏の の程ひとへにねがひ奉り こんいんさせふうだ ふの中むつましくまさ の毛は百さいの長じゆを たもちいへとみさかへかみやのめう せきながくつたへてます〳〵はんゑいしたりしとぞめでたし〳〵 一勇齋國芳画 仙女香 おなじく 美玄 香 ます〳〵 巡念いれ やくしゆ を しやら ミ 〽せい〳〵 仕候間 これ又 相かは □□□□ らす 御用の程 こひねがひ あげまする 新編金レ瓶梅八冊 初編二十ツテ曲亭馬琴作 七編新刻歌川國貞画 果こんひらふねりしようのともつな 第九編曲亭馬琴作 金毘羅舩利生縄は 年はるやぐらながめのよし 八冊歌川國芳画 はまやぐちながめのよし 美図垣笑顔作 花櫓詠義経全五冊 めいしよくらべむつのたまか 一勇齋國芳画 美図垣笑顔作 名所競睦珠歌話全四冊 一勇齋國芳画 第二編美図垣笑顔作 児雷也豪傑譚 四冊香蝶楼國貞画 小きん 山東庵京山作 吉莫承良平川巳 彦惣 昔摸様娘評判記全六冊 昔摸様好評判 香蝶楼国貞画 御かほの 一包四十八銅ツゝ 美艶仙女香 薬おしろい 京橋南伝 しらが 馬町三丁目 黒油美香 そめくすり 坂本氏観 書物 錦絵 余 問屋 江戸芝神明前三嶋町 和泉屋市兵衞版 三さつ物十二さつ 二老つ物廿六さつ 本かつ〆三十八さつ 其外 へきつ物二さつ