六樹園月次狂歌合兼題
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- 嶽亭定岡畫
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- 嶽亭定岡畫
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- 日本語
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- ロクジュエンツキナミキョウカアワセケンダイ
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- 東北大学
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文政五本十一
同十六樹園月次狂歌合兼財
壬午。
主
正
玉具足櫃太刀鎧兜弓矢旗
正鞭長刀楯母衣鑓陣幕素袍
月待挟箱翁筥的木馬床机
月
二
二鎌鍬錦臼杵蓑笠
もつこ箒唐棹馬鍬俵鳴子絲車
月
機筬箕車船蛇籠熊手
月
三
曲尺墨さし墨つぽ槌かんなのみ手斧
鎹磁石砥吹車鰻かけや釘ぬさゝ
錐釘鋸水縄やすりたゝら
四
算盤秤てんびん升尺帳看板
暖簾鎖鍵雑財布絹木綿
月
銭箱千両箱絲金銀巾着
五日
筆墨硯紙机文鎮書籍
水入朱肉印硯屏眼鏡筆筒盆山
月
見台薬箱渾天儀巻もの掛もの
口に
武家調度
労働会ヲ一
六樹園撰
エトサキ
御先祖かゐらひに過たる兜をもさかまはらて質にこそやれ緑樹園
椀なりのかふとをかさるかたへには鎧とほしの太刀もみえけり葉樹園久喜吉
藤樹園
夢をくふはくやか釼もちてにもよるは梶をまもるはかりそ
矢にはきて射しあら鷹のほふしにもひきさかれたる糸の雁酌
豊年舎出未秋
をさまれる御代とはしるし徒きれし弓に有かくるさうにの糸福迺廼屋
しり鞘の虎はすま及てたましひを竹てをさめし御代そめてきあつ丸
高名を色に出すなと紫の根すりの泉ておとによろひか
工トキ
緑樹園
裃の中に素袍のましはりて古今の色をみつる松の間おなしく
餓雨あたまのさらに水もちていきほひのつくかつは箱持平道義
山猿のはらわたにまたたゝぬさきこちらから矢のさ給ふいしの羽友故雄跡成
工トキ
はせ武者のよろひなるへし今ははやなかるゝといふ質のことわり二木条樹園
仙フ
重代の太刀なれはとて親よりそ子いたくすなる虎の皮さやウ千仏亭
箱のまゝをきまる御代のはためけは蔵の二かいの棚にそ有ける生京亭江戸往
松代
たけにくゝ子らか木馬につくる木も土佐の山よりひきいたしけん
蘭薫亭
大君の御代しつかにて太刀風はおこさぬ虎の皮のしりさや
六合園明吉
老武者の祖父かはたらきしられけりはのこほれたる寺代の太刀
三カ二フ
きら〳〵と日にかゝやきてあちらから人の目をいるやうなみ金酌
花鳥屋乗鹿
ばかりこともむかしはくはぬ鎧たに虫にはまるゝ御代そめてたき
福迺屋
そら凄き闇の夜うちも虫干の星かふとみて思ひいたしつおなしく
鞭の竹秋の最中に伐つらん月毛の駒の尻もたゝけは
おなしく
おなしく
ふくかせをはらむ物とて文字にさへ母の衣としたゝめにけん
工トキ
緑樹園
たきこむる伽羅の匂ひもみつの翅梅とともにそひらく御具足
いくとせもかみ足は櫃にとてまりて長もちのする御代そめてたきおなしく
むし干のときは出しつ敵陣へ弁のつかひをなしか雁またおなしく
精神のこもる矢さきに猿のみかはらわたをたつしらみさへありおなしく
戦場て夜にうしろをみせさりし兜のうらもみするむし干おなしく
くかく櫃あけていはれぬ組うちやこれは伝授の巻物にこそ
中の絵には心もつかてあやまりぬおかみけく櫃をおそくつ櫃と
枕絵とともにをさめしく定框中てたきあふ小手と腹あて跡成
しらみをはつらぬくほとになりもせていたつらに日をつふす扨弓おなしく
京政をいらぬさきからたむる矢におのかかた目をつふしてやみしおなしく
今もなほうしろはみせぬるみ足櫃前といふ字とふとくしるせり繁武郎末長
武の有をみかきたてたる長刀になすくらものゝ名をやをしまん蘭渓亭泉
山ふきのこかねつくりの太刀まてもみはなきものにしたる太平田倉道回
十五
楯の名は
たはこにも似て
きせるより
やにもつよくて
こほらさりけり
道済
兵亭
むすめより箱入にしてものゝふもしらはの矢をはをさめたる御代
みをひとつなきものにして戦場にきはやよろひの山吹おとし
白はたの雪いやまして赤はたの紅葉をちらす須磨の浦風
道旧
千柳亭
柳縣林千條
ふる兜はるの卯の日にかさるとておとすも鹿の角の前たて
柳絃亭唐琴
雨ふらぬ日にはおもくて身を汗にけくぬらしけりかつは箱持おなし
おなしく
我むかし飛鳥射しと老人か自慢してみつ雁またの征矢
錦沢堂百羽
狩出しく兎は今や消めらんひきしほりたる湯月の弓。松風蒙智
家の風ふけはそひらく小桜の名あるよろひの櫃の上ふた
柳髪亭唐輪
ちの数も廿八宿かたこれは日日の名ある陣まくの穴おなしく
山カタ
をさまれる御代のためしはものゝふのけい古はかりのしけ藤の弓
花魁園枝折
とけさうにむすへる徳は雪ならぬよろひもやはり外の尤おとし花笑園喬折
江又
ひおこしのよろにもふりてこきの声口なし色となりしめてたさ
松代
来をつく水車にもまはせはか長刀の柄もよくしらけたり松代蘭薫亭
太平の御代はむかしとあちこちにまつ質物につかふ長刀同蘭陵亭孝酒
ゆきゝする人の浪間にかみしものくちうもはねる肝の春雨
枚にゐて小笹をはみしあら駒も竹むちくらふことはいとへり。
たけき名をのこす誉の極印やよろひにしるき鉄炮のあと
千歳館菊久
下馬にひく霞の海へ帆はしらのやうにならへる元日の鎗
一蘭花亭かをる
おなしく
生をうへてさつ矢にはきしわしの羽に鳥とものらを又もおとしつ
イナリ山
ひかれるはほたるとやみんしりへなる床机にうてる真鍮の鉄
柏林亭行宣
サラ三十
明徳園宗杖
いき出しの外にもひとつ虫の穴かふとにあけし御代そめてたき
丁行になたれてならにかつははこかすみか関をあとになしつゝ
かつことをなりもはかる軍師にはすいたところのみえぬ陣まく
をさまりてうこかぬ御代は若殿も木馬にこしをすう事めてたさ
幸守
年も斎稲葉
遊雅因梅仙
大名の百万石もとり毛鑓旅路をいそく雨の先ふれ
万宝亭喜樽
かつきたる其いさをしを恩賞にかつけ玉ひし杉の丸の太刀ワカ小泥田坊
京清にしころとられしかふとそときけは剛さに寒き首筋
おなしく
ちりにまゝる神にをさめし箒太刀いかなる人のはきしなるらん。鹿毛抜也
ちの名にもたとふる廿八宿の外にも星のいりし陣まく
おなしく
をさまりし世のうれしさを春毎に素袍の袖につゝむ万歳
露の屋真白
千代の屋枝足
皮にはる馬の尻けた竹鞭のふしか太鼓をうつそをかしき
さひつきて赤いわしともなりやせん魚に名のある太刀の奉納す
大坂
一慮亭浅子
一樽拍子鮒丸
しりさやの席の皮よりおこしけん草木もなひくほとの太刀風
三千とせの桃なりかふと出にけり尤さく春の具足ひらきに
おなしく
つかに手もかけす波間てうちこみて城をぬきたる義貞の太刀
月の屋丸雄
重代につたはり来たるおく足をかさるもやはり一領のぬし。
芦の屋遊宿
◯ヨ
鳩坂てふ袂にかはりて女より此ちくしやうと尻をうつむちおなしく
大坂
いなつまとひかりきらめきぬく太刀におそれて迯るらいの国とし
国に羽をのす成主よりやり持の殿のゐせいをふる大とり毛おなしく
兵庫
往来のちまたにつかすものゝふの鎗もたて横十文字なり兵庫蚕荒真武雄
逆茂木の垣根もなきにさくものゝあるやよろひのほしむおとしと
上田
神風閣岩三原
牛君ももちにつきけんくま坂の水きにそまはす長刀おなしく
うなゐ子のいはふ元緒をつるにしてはるのはしめにかさるはまち枕上楼夢也
雪とみししろきよろひもものふの色はぬからぬ卯花おとし
百種岡有武
サ
鳳凰をゑかく太鼓の前にまたきりをつりたる楊弓の船楠香布
ことはにも箔をおきつか使者奏者とりわたしする進物の太力
むらさきのひもゝさわりと下るなり藤もてまきし殿の持弓おなしく
春またきひらく具足の櫃の中災ひ出せるお山絵もあり。香樹岡本郷
くちらなる骨はつかへとしほけなき有ふきてのつかみしものしわおなしく
ひんはふの神やみそきをするならん質屋へなかす麻の上下おなしく
大将のめすものとてや平人のかふとをきてはあたまあからす。陶亭雪に良
手からして天へものほるうなしさやきたる兜はたつかしらとて一生周晴保
君水にむかふをりよりたゝむときひもを井筒にむすふ上下おなしく
よし野山ひとめにみやる花の外さきあらそへるとつかはの鑓
尤とよふむこへひき出に贈りなんこれもよし野のくすの上下
さつきまつ人形店のはりゆきのよろにもときの外尤おとし。成手公業
かきあくる六尺よりものりものゝ出入にいたむ上下のかた。一字固静
薄にも似し太刀なけはそのさやはこかねの露もはをはしる也同化鉄斎刀子
せんたくのさをにかけたるふとしよりなひくことなき茶まのはた。手操粒房
殿のこといかけし矢にはそまつしてもみちの水をみつめにおうし酒燗主
□□□□□□□
頼朝の富士のかりせしはたも今まきものにしてをさまり御代
紀抜之
そめめけてまたきぬさめのに紋まて行義たゝしくみゆる上下紀抜之
あふみをはふみはつしては木高さへはねかへしたるけいこ場のゆか
おなしく
しわのしにか給ふくもむへをりめにはくちらの骨をつかふかみしも
うねわけてくはかた立し百姓もかふとのはちをつらむ手ぬくに
不行義な賤も横にはねられさるよもきのいろの床の上下
和州
さうりにも長刀といふかり名あり太刀はもとよりはくものにして
風律亭左一丸
同夕力田
徳気野蔕丸
よろひにもゆかりのありてむさし野の草すりなかきむらさきおとし。
大将のかふとはしるきたつかしらまたみのときのよろひものゝく
不断
むし干に出つかりまたもとかり矢も京図をひいてはなすはかりそ
むし干に出すかりまたもとかり矢も京図をひいてはなすばかりそ丸二亭三友
かゝり豆ぞくはぬ木馬をつくるとてゆひのはらにもまめの生ける
おなしく
大胡
むし干をせねは利もくふるみ足ひつしちやのくらにをさまぬる御代
ゆひさきに筈をひねりて焼る夫はしらみをいたる人やつたへし丹青翁
くそく梶手からはならに汗かきてよたれもましる中の笑絵八陣亭堅城
勇力はをとこにまさるともゑ女もさすか女の小便にたて
風になひく其しらはたのかち時にうらかくりたる敵もみえけり秋雨武亭主人
ふりむなは長刀にわきにかいこみてむかへはてきもそりかへるなり
一、半半
有賀亭奉成
はたの名は今に伝へて唐人もおそるゝほとなたいもくの髭
をことまりし御代にもちふるかたなにはむしくひ鞘と多くありけり文風食反形
正宗かうちし刀のこしらへは片手まはすやさせんつかいと
下
太刀はみなさや千をさめてめてこな唇にまてそりうたぬ代は
おなしく
笹風今音有
山カ夕
血のついたかふとも今はくかつ雲のかゝりしやうにほしのひからぬ
筆花園玉繁
ものかふの身をは守りのるみそく櫃ふたのあくまもなくてめてたし
はねあかる気つかひのなき木馬にはけかないにとて坊主子ものるおなしく
山中夕
よろひさへ金のかたきにせめられてはつしとたちし質のなかれ矢
をとまなる世にはよろひもせかに置てうけぬなりかり太刀は程さら。歌一得
手からせし先祖のむかし今の世にひきてはなせるものゝふの弓
新緑亭若柴
ひおこしのよろひも今はとしことに風の手をのみとほす君か代
きゝもたる草屋のやうに反のある太刀をは誰もはくといふらん高蔭亭松年
上サカリヤ
そのむかしあな夫これ矢とはなちたる矢も韻にくてをさまなる御代染人
釼術の太刀もしちやにをさまりてうけるのもありなかすめもあり
山カタ
本まとはみえぬ三十三間堂かるしりにとふとほし矢のかす書酒盛跡彦
かゆつゑにあらねとみれは鞭をもてしりをたゝいてはやすせめるおなしく
さくものとめつるよろひのおとしさへあるは小桜あるは外のはな橘樹園
めてたさは八しまの外もかふらすてかふとのしくろひけてちきれつお
おなしく
上下のあられ小紋に風あてゝ笹はらはしるおとの横麻春の屋成丈
松代
君か代はたてたる楯も横にねて枕を亭うするそめてさきに
桂樹園可津良
義経のためしを聞ておく質の弓をなかすも武士の習ひが図月桜仲秋
雁的にこふしをするつてねらふなる午の羽はいつれ鷹に社あれおなしく
村殿はとくはれゆきてかつはかこいつれ下郭かかつき物なる
仲仙堂近道
府初する的にひいたる一筋の裏は春のしるしなるらんおなしく
雨あられの矢玉しのきしよろにさへ今は古江てはら〳〵となる
エトサキ
蔵器闕長人
木にもあらす草にもあらぬ竹光をさせとも武士とおもふへら也
田楽のにくしの的をいはつしてみそをつけたるものゝふもあり
張陣堂赤留
ヒタ千小
なきなたは氷のことくみゆれともすくひ上ては水もたまらす
緑酒園常成
泰平のよなくやくに立はかり蚊屋にその名をゆつるほろ哉おなしく
同太田
南山斎寿
光陰の矢数も空にいつくしてけふはま弓のはるは来にけり
工トキ
千代熊かをけかは胴のよろひさへ水もたまらすすくふ長刀
〇一、
信藤みや
小梅におとしくよろひとこの間にかされるひとなりし君か代伊梵賀翠岳洞見覚へ
ありの実の外にもひとつ楯なしのよろひは甲斐のか玉に名高く至清堂橋盛
新そはのやうなうちこをふりけてきるゝみそいふ名作の太刀座外楼
せとものゝ名をおはせにしかふとはちいかけつる矢のあとたにもなし
御先祖のはなしをしつゝことわさの今たにぬかぬ太刀の高名
雁的のけいこもとりの一むれは桜の馬場をあとにしてゆく
天か代のかさりは橋も横になし十五字にやなはにからけん江戸
とり出してはたくかふこの山のはにちり雲かゝるくはかたの月
百花魁梅竜
そのむかし思ふなみたのほしかふとあはれは鹿の角のまへたて
おなしく
スタノミヤ
たゝかひはたえてなきよにものふのしようふ鎧そかさりなりける
勧学亭福良
天国のたちまちかはる夕立にさやはつしてそおつるかみなり
其むかし雨やあらなとふりし矢もふらぬひよりの虫干に出る
袖紺三上已
有功庵内成
奥海堂真序
はたさをの竹も箱ほとならひてはにくら雀とみゆるほろ式者に
あけんと心はけむ木馬の素ならひ心かさきへいそくけいこ坊
ふくかせになかるゝはたは正成のうつ陣まくの菊水の紋。
日光
喜楽亭残衆
花あけの末たのもしやものゝふの勇気をつなく城のなは張松音舎琴次
てき陣をかけちうしたるものふのゐくひにきなすいかり毛秘ん稲葉
おなしく
溜日にひくつよまにつかふ天は十五そくある秋の中さし
横道はきらてすくなり跡のほのをはなの波是さてさやにそえける梅柳菴に
ひんすれは身にとりよろふわこと物はなきなた草履なきり庭丁
東山人
鹿の皮のしりさやかけてはきぬるはこれもつまこふつるきなるらし
三松園山猿
ねらひもつかしの弓は出来秋のあたりはつれぬしるしなるらん六
高サキ
琵琶与都雄
上毛
神山みさを
君か代は門にもさゝぬ錠まへをかそくの櫃におろすめてたてた
上サトト
神酒餅の備のみして太平の世にはまもりのるみ足櫃かな
雲助のあしの行列ふりくるは雨のことくの大名のやりおろしく
合せんにうちしをかさるかみ足框今もほこりのみゆる古もの船の屋綱人
ひき馬つ日ものあとにひとむれは雲とつゝきてくるかつは箱おなしく
其言はうし備の陣まくもやふれぬやうとつゝむふるものおなしく
太平のしかしに今はつまくをひ見にはるのみよしつゝ山立方入道
同ソト云
継の季のへんの金のみ君か代は太平楽につかふめてたき百人
上毛小平
鳶かつら紋につけにしすはうかもみれはあし手にからまりそする
黒金業人
開帳へいたすはかりそみや寺へをさまりし代のふるよろひとは。
同萩原
宝有金槌丸
ものゝふの妻のうふやに聞ゆなり袋を出し弓のつるおと
おなしく
一つらにならふけいこのエりつるもわとなるはかりねらふ雁水亭温水亭強気
童つのきぬのそめいろ鯉ほとにひれある武士のきたる上下
千金斎春芳
合羽はこひよりにほねを折助か殿にはかたのかるき奉公
おなしく
ものゝふの太刀はさつきのあやめたち。をさまる御代のかさりものなりア
十三日
寝
文
花園亭麟馬
をりかにつゑひらの梅の星かふと五枚しころも蝶の羽かさね
つまくに備かためてものゝふは尤に七日やたちこもるらむゝ
おなしく
をことまなる代は三千とせもかさるなり桃のさねよき鎧とほしを
陶々亭催馬
いはつせしみをかしさはつき立し山もくつるらほとのかけまと
上トシタ
大翁因見兼
太平の御代のはるとて鳥の名のつるまてあそふしけとうの弓。
さきかけをしたるよろひのおとしとてあるは卯花あるは小桜
大コ
思ひきや。恩ある人を口よせのあつさの弓にかけんものとは
一百廿四日
綱人
人
糸類
七えうのかふとの星の前たてにむかふ敵をもやふるけん先
怪智宿腹満
川を
さゝかにの糸かけなほすはかりにてかさりて弓のいらぬめてたさ
六径国欠盛
半勢の雲おこしゝは大将のきたるかふとのたづかしらかも
鶯芳馬形
よもきふの宿にすみてし賤のをも礼義は直な麻の上下おなしく
〇
大坂
ものふのたるむ心とへんほんとひるかへさするかせのしら籏大坂雪の屋早房
鹿をいるけいことみなるかり人もたちたる鱸のほしをねらひつおなしく
宗近の太刀のそりさへ舟ほとに小狐丸と名をやつけけん三度亭恵藤氏
大江山たいちの太刀も赤いわしとなりては逃ん節分の鬼早丸
かけことにひけは去るして居るかたへかちとしらする場土の方おなしく
乗出し馬の月毛もうはふほと外ひなとしのよろひまはゆし
いこくまておそるゝ弓の徳みせて犬おふものゝ術にのこせり
いさものら太刀は守りと伝はりて家の立脈さなぬめてたさ
ひとなかれひるかへりたるありさまは源氏とみゆる水いろのはた杜廼屋成都道
いにしへの人身御供の矢印はやはりしらはの軒にたつらん臨眼亭市丸
をり〳〵は草かくれしつ落武者かよろひの袖につけし蝶々
花の辺雅楽雄
おなしく
つるきさへみかゝぬさひの赤はちになまくら武士のたましひそしる
に言そとなにわらふへき大なる名は。なかれたるよしつねの弓
ビセンナダウラ
唐樹岡
席とみて石に立ゆる矢ひらきは日のもとまても聞えたりけり
山ふきのものはいはねと其名をはなかれこの世もきく水のはた
おなしく
おなしく
なき人の塚にさやかにかけおきてちきりはくちぬ名作の太刀
えひすらは切はらはれて我国の風にふしたる草なきの釼
おなしく
おなしく
おちめのとよいとのふりとうちはやし口にものする木馬のけいこ
勝馬
いなつまのかけもひかるや夕立の雲きり丸の太刀のひとふり
宝市亭升成
養由はしらす柳の棟あけて百歩にあまる堂をこす前
よろひをはなまなかもてときることもきらるゝこともなきそめてたき
重代の具足は櫃子をさめつゝもちの伎はみたさゝりけり
千寿楼松仲
法昌庵谷住
鶏明舎時丸
雲に龍おりし袋に入ぬらんあめもふらするあまくにの太刀。
年迺屋百雄
身をすてゝいくさはいやと承久の勅にやそりし御所うちの太刀
般斎年覧
〇十
ふりいたす奴もとのゝ伊れ龍やわたりをつかふ難妙のなけ鞘出来秋
いろは付かなてならへしかつは箱ちりぬる供のおくれてそくる史喬
史喬
朝たちをはやつけわたるとり毛やりいつものふりのときはたかへる
峠亭坂人
からかねの鳥ほの外にみやしろへいぬいてあくる金酌の額万徳成
もちつたふ系図の外にわらひ絵の巻ものもまた入事り定櫃
一誦笑亭裏行
かゆつゑにすなる柳のむちをもてはしらす馬のしりもたゝきつ
かゆつゑにすなる柳のむちをもてはしらす馬のしりもたゝきつおなしく
しろかねやこかねをかさるものなれはたちははくみそいふへかりける道済
これもまた六をかくせるかみ足框胴のはりさへ亀の子のなり
素程肉
山ふきのこかねつくりの太刀といへとみはしつかりとしたるわさものキフ一二山人
酒にいふつよいよわいのあれはにややくりゆん手はひたりなりけり
菊ならぬ時のほゝにもあたりしとみゆるは尤の乙矢也けり
雲助のひかぬ素馬も手縄にはさか手に鞭を持そふる也
はないろの事程はあをき海原やのしめのこしの嶋も立たりおなして
桃肉の桃さねなりのかふとこて義をまもるへき人やきからん
金銀の花の山なす大太刀につくをかみはしをりなりかかりおなしく
むかしよりかさりものにてほこりをははくはかりなる寺代の大刀キフ六病因益久
君か代のたかきまくらの外に又たても横にそねせておくなる
十四ヤ
芳しき名をなかしたるものゝふはせんたてすきの鑓とのこしつ子や
橘五団
竜馬関東谷
合せんにちらす火花の花見してよし野の御所にはれる陣幕
ねらひては矢の羽の鷹も飛ゆかん鳥の目によく似たる小的に
一竜樹園千代成
明来菴亀成
むし干にいたにかふともやはりその竜のかしらに朝きよめしつ
むかふ敵はたしにしたる弁慶かなきなたとても古にさうり形
おなしく
お馬先に見事につかふ鑓なれと知行にならぬ鑓もちのやり
おなしく
ねまん騎の敵に香をはまうせつゝあらしにさつとなるかへすはた六蔵楼翼丸
おなしく
雲のこと陣する中にうこめくは童かしらこふかふとなりけり
具足櫃の中によろひはあり〳〵とうそをつくまの鍋をいれつゝ。
一ツ三丁
砂原浅やふ
おなしく
ほこゝきすその名雲ゐにあけしよにきませしやこの外尤おとし
常人
ものゝふの矢手みつくらふ小手の上に汗のたはしる夏のけいこ場
春若ひきわたすころものゝふはつるをもはるの工かはじめよし
猩々酒盛
一張花園宮久留守
赤はたのつやはさめても白はたの色はいくよもかはらさる御代
あせ水のなかをわけつら行列のしりを半もなるかつは篭もち
法屋程法師
九曜堂春都法師
武士の老てひたひにしわよれとをりめたゝしくみゆる上下
おちたるの外にも足をはこはざる木草にものる御代そめてたき
柏花園煉満春
こまとめて有かふひんま子ひとあてをあてゝいさよす青梅のむち
一小梅満留法師
おなしく
さくら木にたとへし武士の祚のひたにもやはりいとふあたとり
ものつはてしのきとけつる組打は腕なりかふと山ふきのほろ
初心亭早丸
せみ丸のめくらふみにもあたひよきこやあふ坂の関の孫六おなしく
さみたひのはれまのあやめ大空はあかりかふこの星もかゝやく
いにしへの藩もかくやむさし野に殿のゆきゝのしなき扨諸
しきしまの和らく御代はものゝふの遊印まてしきし短冊おなしく
川村
賤のをかこかひするてふ粟をもてつくるまゆみも人のひくもの
太平をつくるかんこの鳥毛やり人おとろうぬ代の伊達道具
おなしく
山ふきの黄桐油もある合羽かこ雨にはこれも中にみはなし
おなしく
前とのみおもて千文字をしるしゝもむへうらかゝぬものゝくの梶の連茂積
山ふきの黄糸におとつよろひとて千々のこかねにかへし壱領
をさまれる御代はいつのゝ陣まくもいつ野にはらんときたにもなし
おなしく
前たての月のひかりにけおされてくもるかふとのはちのしら星。桜醉園藤丸
久かたの後日のことひきしほる弓は雲ゐにたりきつるおと雲井根理女
はかりことすなる陣屋にうつまくの紋さへ魚りんあるは鶴美江貢盛
をさまれる代や大名のうつは箱五風十匁を両かけにもつ。新慶年紅盛
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庭しかゝ
夏の
あつさに
木つくりは
桃の
桃の枝をも
枝をも
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福延屋
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小田守がもちたる鍬は東にくふたねをつくれる道具こそみる
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とくさかるその原山のこのまよりみかゝないつる三日月のかま笠人
神山のあふひをけふはとりの日とふたはさしらすかものみくるまおなしく
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世をさけてむにもかさんかくれみの給と風々に見付られしと。大平中何
武美倉
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男山
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雪の名によふ白かねをつみあけてたわむや蔵のうつはりの松
おなしく
ちりといふ一文銭のつもりては千両箱の山をなしけり
しら波の立田こえしてよの間さへ河内木綿の荷や通ふらん
しら波の立田こえしてよの間さへ河内木綿の荷や通ふらんおなしく
温泉のむかしにかへてそろはんに今も童かわるかめゐさん
物くはてためたる金や入ならん財布の口をかたくむすふは
丈のなき上総もめんの安物はかひとるあしのたけもみしかし
今ははや石を手むくるあつもりの年の二八のそはのかんはん
いまの世も文字のかはりの縄すたれけれとしるこの餅のかんはん
義士伝の講釈もするよせはとて赤穂の塩をもりし残箱おなしく
平家より今一もんのあきなひの紅屋か門になひく赤はたア
ア
おちたるのためしはこまれ落たるをおちさるやうに拾ふそろはん
おなしく
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医者よりものんたほとにとあちらから七加減する薬精の金
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相撲ほと人をかゝえてよの人をはたりになしてこれるしち帳
藤浪追風
酒上惚則
金銀の目をしらへんと夕顔に棚の秤も瓢たんの箱
石原幸蔵
お高うはこさりませぬといふ口のしたから軒にかくる腹れん
おなしく
繁昌のみせは尤そとみかへれは出入の帳もかさなりて見ゆ
アヒツ
掛升
玄翁か石をわりしは芦にて今かねをわるそろはんの玉
新玉春水
一めんにくもる雲間をあけたるは人作ならぬ稲妻のかき。
木道匠
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おなしく
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夜な
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兵庫
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□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
兵亭
十五
初心亭早丸
いたつらにみる人よりも床の間の
女のかけち風にうこきつ
東東庵
関公のかほのなつめもみえたるは
青龍たうともるくすりはて
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□□
泥田坊
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常友
川王
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尾州
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寿長雄
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強気
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ならへおく机とつくゑ過たゝりて石おとしする獅子の出入成丈
水ませは硯のうみもする墨にへりて入江もみする高嶋
かめかけにはるのいろめく盆山は霞のやうに釜の酒気の田刈元住
弁舌に火花をちらす講釈も客にうしろをみする見台醸甘酒
筆の穂に魂はのこるかけいをいにうそをうらせて作す狸毛笑人
ふてになる鹿もすむてふ燈籠からとるてふ春は此御ゑんかもおなしく
陰唐紙に波のあれはや兎毛の筆はしらせて早書もしつ屏胴来庵
かうよりによれるはむへよ紙の名はやつはり尤の小菊也けり
敦字ふむからうたなれはこれに又おしゆる印もやはり下駄の名は出なしく
耕すの馳るのといふ筆なれは牛の毛もあり馬の毛もあり
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乗の木の箱なる史記の六国をかひこのやうにくふしみもあり同竜の屋
道風かなかれをしたふ寺子らか硯にもまた蛙水いれば
蒼蝿のたか事もにくむ紙もみえてくさいものある本の根揺
しら髪の雪の下には水晶のめかねの氷むまふ老か身シ千代成
しつかなるものは硯とうちむかふ人のこゝろも高しまにしてツ
山をめてゝ山に入ぬるわひ人も硯のうみはすてそかねつるおなしく
宇治川の水くみいれし大硯する答といふ馬をかく日に倒野麁忽
手習子やよひのせくは袋にて硯の海もぬ干なるらん夕菅
水引を霜のやうにつなきけりふしのかたちにつめる巻物おなしく
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ならに春すりてもみはやかすか野のゆかりのいろの紫すかりツミマ常
蟷螂うためしはしらすむしめかねのみも高かとみゆるをうらさ
山水にさんする書家か机の上は硯のうみに筆かけの山松の宿
初まなひの手ならふ子らはいたつらにかみつふしたる椎のみの筆笠人
あさおきのならにつくれといかなれはねかすほとよき此ゆゑん事おなしく
につこりとわうふ布袋は水の中水ふくれとそみゆる水入梅花笠
多賀城の古跡を今もあふくなりのこる瓦を石すりにしておなしく
あとつけてうれしきものは白紙の雪にそかくをのこす下駄印川船
てりわたる月にのそみて大学の波をはしれる兎毛の筆
猶ぬか類をみまねにあけまきかひろひ書する椎のみの筆二反形
けいせいのそらことおほくかく筆は坊主にしても罪はほろろし
おなしく
暮のうちの孟宗よりもほりするは東坡かかきし竹のかけ物
春のいろうつしたる絵のかけ物におつたもいみし鹿の角軽み子千本
冬の景おける雪にも堤の来てあしあとつけく床の盆山上表見兼
すゝ風に波もけへふきよせて崩の石こつ窓の貧山おなしく
さかつきといふ文字をかく帋をすらちよつとおさへるみあし又鎮おなしく
打むれてたかひに野辺の袖硯つくしも描て紅やかくみんな糸糸殻
あつめたるほたるはにけて孔雀尾の夜すから光る意の又机張
雲烟は硯の流をとふ龍の筆のいきほひ席の水入法屋罷凌
かたものゝ中にも鳥やまゝりけん孔雀のはねもみゆるこ半筒若都法師
須弥山を近火にゑかけは老人の眼かねおのつと丸日とやなるおなし
おなしく
あかつきをつくるそうねの鳥の子におすは函善関坊の印芥丸
羽いくのして夜にのりゆく仙人のかけ地もみゆる雲の洞床仲
ふつく名の硯の海の汐干かたとる水んやしゝみはまくり
時丸
工トサキ
緑樹園
逆症に似かよふ筆のしたゝりに玉といふ字もやうて出来けり
世中の墓をへたへる硯屏にかく山水も桃涼の境おなゝく
かけものゝよろしき出来に画師さへも髭を捨たる関帝の像おなしく
はつかしや硯の石もわらふるし我する星のまかれるをみて吾足斎道起
風鎮のひさそも玉とみる迄にいきほひたけき龍のうけりの出羽兼土力
かけものゝ館妊に鬼のかくれけんかしらのすくしみゆな角性おなしく
手習もみのいる迄はまのあらん椎のみ筆の指頭書にておなしく
ヨリ井
不二石のかけもうつれるぬり盆の木地ろのもくは田児の浦波
イヒチカ
手ならひにをこたる子らかはにあてゝかみつふになり椎のみの筆に
商人のいはひやすらんをな帳に大きな耳もあるえ江御紙おなしく
けいせいの客をもてなす心から床にもかくる名人の筆おなしく
先きれてつちのやうなる古筆にふつゝけてかたな釘のをれ泉
信上同
神風園
十五
岩三原
よつあしの机の上に
一おきてけり牛の水入
鹿のまき筆
同断
アシカヽ
陸路周
同文寐
源平をならふ寺子も
文寐
いくさほとさかさになしゝ
水いれの舟
兵亭
キサフ
すみまのけしきをくめはたきものゝけくつりに興をそふる盆山ヲ
寺子うつ水くさうふは水いれの牛をひき出す音の手はる梅音
あつ氷わたり初するけたものゝ筆に硯の水うみもよし
すたき拝とをつくとをも重存おきて鳥の子紙やすき出しけん一輔
文机をいろとる宿の青貞は硯のうみの汐干なるへし
からねする韻や手足のむた書もおな〳〵仲間の程毛の筆
手習にそむ子ともらか机には股にさすなるきり板かまきおなしく
月今宵も三百夜中と子ともらりはなちかいする鳥の子のかみ。楽人
子ともらはいろははかりかゑをこへもひろひかきする鳥の子の紙玉輔
さゝ竹の音つれてくるあら風に床をぬけ出し虎のかけもの
ふくりせるとひちりゆくをやらしこて鳥の子儀をおほな事の紙原山水
雀のゑをひろふさまにてかく筆は紙にのこせる鳥のあし跡清風
する墨のあらき手風に良たてら硯のうみをあらす寺子に
浪立る舟の中よりすきたるはあほの布めをみする和空紙おなしく
すきかくす浪間よりたつ巻紙はさなから内の鼠はん切早丸
須テはかし海をならへてみる迄に石山かたの硯ゆかしき稲葉
命毛の長くつゝきてきれさるはとしへてしろき鹿の巻筆和多守
いたつらにくみてはのみつ初登山これも彭祖か菊の有いれおなしく
ゑにこゝろみかく札の其うへに木紙のやうにみゆる筆筒春芳
夏をむねとたてゝゆかしき床のまに風もおこすか席のかけ物おなしく
寺子らも山しろ大和かさならふ程の海のなきにはならし長樹
すりなかす硯のうみの中こえて干かたなかゝる舟の水いれ下手紙
なかのこことこれや昔のかに匂ふおほとなふらかこのゆえんも
かふらをはほしに硯の海そこをはひ出すとみる水いれの亀
うらつむく亀のつまみの印の文字よめさる人は筆を左ねりつ
古屏風いりけもつきて鳥の子の紙もすはなれしてそ飛ちる
房石といへる硯にそへつらん龍のかたある墨をすりては枝樽
元佐かつゐにゑかけるほとゝきすこや三ふくの夏のかけもの春風
とら石の硯のわきにわらはへのならへてつかふ竹の水いれ
すりこ木になりし矢立の筆をもてみそ左ともしものする殆日記
和割をはつりはなといふ山いしやの薬箱まてすへてから物糸杣
これもまた野守かかゝみ袖間記にうつつしらふの大鷹の紙
舟とよふこともむくなりしつのもかしらほといへる紙を漉とて。
壁つちの中から出しふこそとていつまゝ草の青標紙なり江戸
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東夷菴
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成都良
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十五
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大胡
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たてし茶のあわも雪ともめてぬらん茶筅の竹に深さもるをおなしく
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くゝりめに菊をみはるはいにらへの慈音かつくりそうくまくらか
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立まはす屏風にかきし唇気楼うらは昔のすゝめかたなり松の宿
保ハラ
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八桐
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琴成
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何さうとよへは屏風も舟に似てつ左に似てつきへなか事もありおなしく
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さゝかにのかたを給ひぬるその針もやはり糸をはひき出しけり側厚守
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タカサキ
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虫ほしの中にちりたる半くらゑを舌長うして笑ふ風鈴今昔庵文丸
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旅籠やの妹かこゝろの箱まくらなるかならぬかお上つ母なし文庫
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小硯の酒をいて入るそのか松やけに匂をもてかそふへうなる
タカサキ
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罷在亭
□□□□□□□
江戸サキ
十五日
ほころひて
緑樹園
か屋の天をもおきなひつ
五しきの糸をとほす針もて
伊
ナコヤ
荘蝶園
きさ秋にあふみの
きみやかしましく
なる風鈴の
舌はやき声
東山人
あし花の雪ふるころに妻はとくすれかゝけてみつるなか垣東山人
子をねせる母のめもともまくらへの屏風のかたの雀いろとき
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思ふおかしさ
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老せぬは
よきまきゑ
をや
あさりたりけん
長亭
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富よりも篠をつくやうな夕在に六万番もいつるからかさおなしく
夕カサキ
小夜ふけてころひ芸者の狼かとほる木戸〳〵おくり拍子木松花堂
よへ床に身をしるなやふりならん日和にかさすけいせいの傘占正
半より牛より秋は山寺の鐘にちぬるとみゆるもみちは捨魚
左近衛はくうてねぬらしみきもはやうしに成たる拍子木の音おなしく
九月分
ヒタ千太田
御先祖のむかしかたるは金宿のふるき位はいのひかりとそみる
アヒツ
夫々の役わりつくる能はやし太鼓うちにはうまのすけ殿アツ三千丸
なり紺の朝かほに似てこれはまたてる日を待てひらくは傘おなしく
ほころひし口はみえねといかなれは坊主こともに憎まるゝ袈裟花花
太鼓うつ七里法花の上総浦岸の臣さへたゝふたふ〳〵○世戸丸
す尤経の万朝修行に法師はら流せる汗も只涌出品おなしく
鬼のめにあらな蛇の目も曽我の日のなみたの雨にぬるゝ傘
初茸のかたちにこれも遅れの殿ふれは出てくる夜のからかさ
さして来し大こく傘のきとくるやふり出すまはつちにうかほふり掛升
かゝとわれとにほんはになる天気にはもちあましたる傘のとも此道匠
痩馬の五こくを負し背の皮に佳のやうな太鼓をそはなん子純筆
さく花のころはうらみのかさなるになと湯にならぬ山寺のかね
宝永にあらねとこれも目の上子こふめくときん不二なり事しておなしく
さひしさに退屈したる溜息とこもにつき出す山寺のかねアハ浮丸
太鼓にもはらるゝもむへもと馬めかはとくやはり鞭にうたれつ。惚則
夕かほの棚にはあらてつるよりもふらりとさかる鐘もなりもの
老僧も戒はたりてとこれはまたいろにまようてきたる緋君早丸
質におく布子はかりかもたいなや鼠衣子利をくはすとはおなしく
しらぬ事推あてかひの談義僧ふるなの弁をたて拍子木恵橘
みゐ寺にあるてふ鐘は破てすら猶も世上に高くたゝきつ珍寿麻呂
巨文はみな拵よみるすれはとて忘れては師子たゝかりそする六樹周
一番理六朶園判
指
十三、
おのれその腹やかゝえて笑ふらん狂のつゝみうちそこねては西来居
狸けけくもの店に料られて腹つゝみをは人にうたせつ塵外楼
古たゆき筆になりてもよしかきの穴を折々土はにりそする不老園
関守を鶏よりもはかりしはそらねをなせるたゆきなるらし捨魚
山さともまたおもしかし松風の琴に狸のつゝみあはすは
神社調度
神雲月今はかはりて神楽堂木の葉はかりか畜て入あや路成
かうくと鈴て機けんのとらるゝは子とものやうな正直の神三霍雲三双
星とみる燈籠の火も赤垣に夜あけは石となりてならひつ福廼屋
いもしやにみいれられけん河れ果し秋にひゝく鰐のわれあそそおなしく
御神馬の爪まて長くのはさせて豆の奉加をねたる別番
美しき妹か姿に鎖の額神もあかすやみそなはすらん占正
神在す鳥ゐ悪きてこれはまたあとたれさせぬ小便の札永雄
かくひすをゑかきし額に花笹のかたちをかぬふさゝかにの糸方燕
レ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ナコヤ
竜の屋
神楽舞ふ
熱田のみこの
顔みれは
おかめはあれと
楊貴妃はなし
福延屋
一梅の宮火をともしたる
燈籠のあふらも袖に
つきて匂へり
岳亭
催馬
りち月のかけとみれはや広前の真中にゐて恐らす御かゝみ
おなし
稲つまのつるきの扇子さいせんは雨やあられとふる神東堂
横におし病をいのりおこしたるしるしにかけし残髻の韻
上人か感涙よりもわらはへかいたつら事にしたるごま犬
おなしく
神さひし黒木の鳥ゐよくみれはらく書にのみかんなつかひつ
くゝり出る随身門はよしはらへそれかつてなる弓矢もちけり
おなしく
うちならしくはん〳〵といふ声はあこをつるしゝ肝のちに口
中臣のはらひ清めし祭礼のしのあひてね宮のあとのり
手をやめを頬にかし絵の美しさはたしてこれに虫もつくらん
大橋亭三又
滝成
火ともせる梅と紅葉にさへられてしかとはみえぬ春日燈籠
舞はやす牛の御前の神楽堂巫女子みとれてよたれたらしつ
早苗とる御のまつりのけふといへはみこしも随手なりて賑ふ
四十二
夕女キ
こもり有くいのる心は松浦なる程の神にかけし御かくみ
道風のかきし額とていくとせをふるへし筆そ尊とかりける
ねきことも七日にみてる人の日に白草ひきて出しみやつこ
おなしく
風風にもみゆる御こしのさいせんは道におちしも拾はてそゆく
からかみを今もうたゝか神楽寺しきりわたてる三年名昌苦
おなしく
墨くろにかくとせしまに露髭は白く成けり凌雲の歌
神楽寺つゝくこなたの杉林酒殿うたふしるしなまらし
かくつちをまにれる宮かこれもまたきつて三きたになしゝ暑
古歌の文字もさたかにみわかぬは霧にこもれる初方のみや
浅草の絵馬には人もより故や鶏をいたりといてみぬはなし
そのなりは天秤に似てかるゐにもかねをかけたる宮ゐたにとき
ためしなきいたりらな亭のむろかりて庭にけおとす手あそひの獅子
おなしく
三條も四條もすきて松原を西へいるさの山の月ほこいふ
ひきわたるかんこの許のはやし子も鳥おとろかぬ御代の水に礼おなしく
断合てまうてぬ人もみるときにあこをつるしゝかけ額の下に
振扇の七五三てふ膳部より風にひらつく御師のしめ縄○久具丸
みかくらの音にあはせてや豆くひし神前女太鼓うてる広子の裏行
おひねりの紙の書ふるひろまくにくるふはかりにみゆる狛犬おなしく
たち臼をねかしさやうな太鼓をもきねかうちまふ神楽堂なり
帯のやうにむすふの神のみやしろのこしまいこそこそみゆるしめ縄おなしく
烏かとねきかゑほしをこまかうて白石の娘の扇ふ神楽堂岩三原
手のひらにのせてさへなほふとうかとみえぬる鈴はなうしもの也おなしく
市人に小便すなとはしら根に立はたかつてみするにどりゐつか
もろくの親やくみわけたまふらん柄杓の多き杜のみたらしおなしく
あまをつねにはさし合な初瀬山御寺の軒につるすわに口仙プ千格亭
しほかまのやしろに古き燈籠はあきてめつらしいつその三郎出なしく
おひねりをほのちるめなくる也ひける神馬もいさむさいれい。唐琴
浅草のむかしゆかくや燈籠のあみ給ひかりをちらつともし火
みやつこかたらく太鼓の輪にゑかく牡丹にくるふみかくらの禁百羽
大和守の
鳥のなしたれたるのし神の代の文字のかたちをむすふしめなは
枝ことにかけしにはしらゆふのかみの木なりとをかむさかき葉おなしく
はら帯をしめたるやうる神垣の誕生石にはるのしめなは口左一丸
水神の御前にとしをふる燈籠酒巻ことく告のい法なり古
さほひめの神の化粧になしぬらん春のかしらにかさるしめ認
賭弓の目あてたかひてはからすも的に成たる燈籠の鹿〽金業
願ことをかけしかゝみに燈籠の石のみかけもうつるひろ前
燈籠の鹿を目あてに築山へ火をはともゝにいりし庭鳥おなしく
春の夜も空にはしらし火袋の月のめしたる燈籠のかさ。燗主
こに但し神輿のやねは鳥もすみまた傍にわらひ手きめ公浦
鹿の毛のほしはおされてみなくしぬ春も燈籠の月のあかるさ
楽人は先へわたれる御祭にひける神馬の太鼓をそうつおなしく
作物のていりをねかふ氏神のうゝみにうつるかけもうつなく
放生会ありし昔にかまくらの宿うをかへに鳥ゐたつなり宣風
はたゝ神いますみやゐふれはなりなれは光のます鈴のおこおなしく
磨のものゝためはおろり参けいのねこ春もうつる神の御かゝみ。柏樹因
人の臣なす御まつりに神楽堂つゝみの音もたえぬなりけり出なしく
笛ふは行社の神のめす一事もあそひの器に太鼓うつなり
初なくつせいのれる神のみよゝみにむかふ事もまつ雪をひなりつ
漉やくるときより塵に交らぬ紙を神ともあふて幣帛おなしく
兵庫
野のみめをはなの波の上はまた鴨の黒木の鳥ゐたりみゆ香武雄
左近衛のうこんゑのみてうつしゝは極彩色の門の随身おほしく
手綱をえすえの氷とはることても狐はのらし神のめす馬出なしく
かんたから鏡はあれとかしささに化粧もちはぬいせのみやしろナバ丸雄
処々たちしとりゐは浜松の琴柱なるらん住よしのみやおなしく
鳴ものゝかきりをならす神楽堂八のお耳てなくはわからしおなしく
ける神のものてこそあれ木からしのふうと坊主にならぬ榊葉口浅子
ひめ松をてらしにけりな雲る燈籠幸燈明もいて心屋ならん。西丸
葛ひめの袖よりかもの山河南のいろにそかよふ岸の榊原
をかしやな石燈籠の月かけに手をなす蕗のみゆる春日野
ひろまへの榊のもとりたてれともうつろふいろのミアぬさかきは
杉の文字たろはりまて此ころはなや雀のあくあこはかりアルモ菱雄
手はやる神棚にはるしめなつもひたりによなみ其きやまへし
彫物に童もみゆるは玉もくの板もてつくる神かきの動
みまつりは宮つこのみか神のめす馬もいろはり太鼓うつなり同笠左
舟とむるものなれはずたにんもをつみなからるに也。口川喜
孟子の舞ふすからに高もうは笠て豆をめてつゝ太鼓うり也巻女
いかつちめ加茂のやしろの神楽寺太鼓や冬の夕立のおと云ふ橘五円
お初穂の句一はねきつ目分童おもけにそふる宮前の鈴
鈴の緒にすかり付てもねかひへはなりはなしぬる神もあるまし
おひねりの山をなしたる神楽堂えたちもこしにみゆるみこやゆ
おひねりの銭をこしからかそふれはつはり神楽の十二座の舞
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形はしの筆もたくみのちかき厚いけるかことはかけものゝ獅子見並介
祇園会の帆柱なりの船鉾管みにこえたるものとごそしれするかうすみ
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ヌマタ
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海よりもあかりしものか鍔にはうつ音たかき波のしら芹おなしく
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玉崎
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神前のしめ縄のみか十二銅やはり左り一ねちるおひねり跡成
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ワカ山
君か代の苔むつ桶の足くひて神音はならぬ太鼓をそうつ
所からとて神馬にも毛のいろの鹿毛やめつらん春日野の宮おなしく
昼夕
袖袂さはれと口にくはへぬは人にすれたる神のこまいぬ近道
目しるしにたてく燈籠のからやきて海の底らもすみよしの浦名
打交て建し燈籠の向あふは石と銅との火の宮ゐなりおなしく
神楽うつ太鼓の脇につなきたる神馬は太鼓うたぬ木造りアハ九十九
つかひよくかものやしろはみつかきに鳥居のあしの二はしらみゆ云ツ千尋
みこのまふ神楽の音に聞つれて神馬もともに腹太鼓うつ仲秋
一声をあけたる顔のほとゝきず其名は高く世にきこえたり
おなしく
ワやくいふ子等をそやして二つ三つ乳母かみいれた鰐口の音竹人
金勢の神のみまへにみやはしらふとき色多ゐの立てみえぬる
十二銅上馬神楽のみかり家はかうへにかみのぬさそとゝまる
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小便を制す鳥ゐのまたくらもあかくなりたるいなり新道
犬かみのみやしろに来てさんかいの人もをゝふる広まへの鈴綱人
海ちかき熊野のみやはかに口も鯨にみゆる布交のひくもおなしく
十三
三かさ山月の出ぬよも燈籠の匂を東にみるならのさと
海ならて堂の軒はたすみわたる刀の兎ものなる鍔口
狼のかよへる堂の新端には耳まてさけしわに口もみゆ出なしく
おもしろきかくらの音に神馬兵へ一本むちの太鼓うつなり
正直の神のかゝみに参詣の人のかうへのうつるたふときみ
旅立し神のみやゐにふる鈴は駅路の外に辛やひとらんおなしく
苔ころもかさねて兼ても神さひてつめたくみゆる石の燈蔵クヂ行竹
軒はもる有の兎のこりすまに今もかけのるわに口のうへ
韻の魚はまるらに消て牧狩の不二にのこれる雪信の筆おなしく
なぎらけきかゝみの月はくもらしなまの意ても風の真も
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休
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捨おきし石燈籠一此ころは火ともしてゆく庭のうめかこん成樹
緑青の釣燈籠は子にかくれてさくらにのこる花のこる花のこる花のこる花のともしく
頼朝の建立なしら観音へ額ををさむる大あたまたち下手成
アン中
鳥の名をうけしあふひのかも祭人の臣をもわくる御神雲丁市節夢
泥海も移りけはりて住吉の浦なみ清くみするみからみ音満里
明神の縁日すゐりあつまりてかしましいほとかとくわに口出なして
水力道
にほの海ふかきめくみやされづらんみすへの敵のあふみ八景
すはの社明ならぬ御かここにひたひの不二もうつすたをやめ
男山きん志のやうな鈴の緒にふんとしほとの木綿さけけりおなしく
観音の的ははつしくよし原へそれてくゝれる矢大臣門一輔
大望のねかひの山もかさねんとつもりはしめはちり手水鉾おなしく
かけうつる湯立のかまも三足の烏に名ある八咫の御つゝみ
西来居
手に豆の出るほとはやすみかくらる御垣の馬もうつ腹太鼓おなしく
豆腐よりいとゝ白さはまさりけり豆くうてゐる神の馬とて
年々にやきなほしたる田東の地口もみそに出す燈籠
たるよりも夜のあかるさはみまつりに月日の出る燈籠のかけ
一福代澄
仲貫
美都法師
はやされてよろこふみこし氏子らも太鼓たゝいて有頭天王
御佛のちかひやつみも浅草の鰐口左こくくわん〳〵虫音
手水鉢清めたる手をいかにせんけいせいの名のをさめ手拭
法屋羅法師
おなしく
御戸ひらく神の霊室みしめ縄いつれたりへひたりへとよるおなしく
エトサキ
ほとみさすかかける顔を南殿のそのてつへんへかけたをかしこと
出雲なる社にえんをつなき馬はなるゝことはならぬ赤縄おなしく
西のみや神楽堂にてうた人間はいそらり崎の河まの飼つり
ふとしくも花の表にしられたりゑもあつき弓削の神かき花成
銅霧の海つうふかき中よりもうなり出たるわに口のおとおなしく
川工丁
大きなるわに口ほめてうなりつゝ下から口をあいてみる人
海はらに鯨さわけはみくまのゝ山もまけす事たゝく鰐口稲葉
いけにへをめされし森はあすこくのたるをろちとみやのしめ縄不老園
かたふくをこれもいとひて人の山あふくみこしのみかゝるんの月おなしく
西陣におれるにしきのみと帳もかくやく京の五條天神八桐
水沼
入相のかねの童頭にひきかへて花にさはらゆ鰐くちのおと
実
神ぬしの質におきてはこれもまた利足をまなくくひし鰐口
参はいの人もめてなんみかゝみの月にはいとふうきくものみや笠人
祇園会の長刀鉾のわたる時ともにそりつくみたるをかしさ花笠
海のなき京の大地を祇園会に門なみ清くわたる船鉾おなしく
おひねりの紋の香ちる広前に有しる駒の類をかけたり川船
大社神たちのみか残わらもよりあつめてそひけるしめなは成都良
御くらゐにつけとたくへし梅の宮いまたにわにの口をたゝきつ西来居
蝉しくれそむる紅葉の鳥ゐさきふりみふらすみ鈴江この宮不老内
仙法のたきものかほる紫震殿雲の上にものほる狛木
親舟ものみてしまひし身の果はかくのことくとつるす鰐口おなしく
観音のこれもみかけや手水鉢水に子手もうつるにきはひ善住
身のよくごのむとや神の笑ふらん大きな口をあきし鰐口丸記
狗犬の尾はふりもせて神前の鈴のをゝふる音はおかしき酒盛
はやちふくさふき神事の夜すからわふるひなしたるみこかすの音おなしく
四あしのしかともわかぬ朝起のめにはかずかの鳥ゐ也けりきが八桐
みかゝみのくもとぬ月になみてかくふり出す茲は雨の宮つこ升成
すまひとる八幡半つりにひろまへの砂に手をつくいしのこま犬おほしく
風のみやあれます神のゆふたづき朝から鈴を雨のふる宮文庫
おこなふは宮奴ならくしめ縄のわらの袴に風そよくなり堅城
うくひつのみやはとりわきあきらかに百日号まてみゆゑ焼フ右大尽
月のわをうらす御藪の燈籠もやはりなものゝ熊望権現浮丸
雑喉の名のいわし水にて口そゝきしほからすてゆる椿の
船形とみる手水鉢真れめくは海上安金とかきし手ぬくひ追風
けらは幾日ふりつむ書に神の名のおもの多ゐの足もみよし
名もたかき大工のたつる童言にくる左をみする彫物の獅子おなし
こりも音をいるゝあつさの謡因是によきなしものや画答の鉾
春日野に星をみせたる鹿のみか月日もほりと石の燈篭
をたすきのむかしを今によりませていともたふとき三輪の志健
松かえに月のかゝみかけてけりみ戸帳めきし鶯のにしきは同玉連
出雲なる神の御前に縁のみかむすふもやはり軒のしめ緑り歌雄
タカサキ
広前にぬかつく人のうしろむきたつ狛犬のいかにみるらん
前原
夕立の雨ほと緒をはざからせてふるなるにかるしんちうの鈴
上毛
猿といふ鶯の声の柄のしりをあかいかねにてはるそをかしき業人
もろこしの真鍮事てもはる鈴か音もから〳〵となりわたりぬる
神雲拝しくるゝ空にいなり山鳥ゐのいろもあかく染けん千三
あらたなるのみやしろはねき事をかけ奉る夜にてもしれ軒風
打物の筆おつこりて兵のなくり書坐し須磨寺の額
弓矢にも鳥の逃へきさまはなし随身門にあみのかゝりて
四才夕
燈臺のもとくらからす植主の名をつけてあかるは数の燈籠
うかれ来てはとおとろきつみあくれはあしもとにたつ此大鳥居
これもまた土佐家の筆か馬馬も額も小形にみゆる広が和三夕守
おひねりの香のふる夜は来なす釼の菊やまふかくら堂おなしく
三ララ
雅楽住
つなきおくその神馬より寒銭のあしをそろふる三五寺も有
武喜竹
鳥ゐさへ波を云えたる宮嶋は外にたく古もあら海の中が
行成
入金を湯水のやうにつかひたるむかしを忍ふ長刀さうりあり
あつこなも氏子のみかは天王のみこしも水をあひる夜の日おなしく
たかき名を鳥雨の笠木風景は一といふ字をこめくりの土手六手六樹園
蠣狐反故雄判
野狐の拝すとかきて北斗てふ星も落ては石と化すら〳〵福廼屋
はくろめめつけたる菓のいかとうめ女子はけて人をまとはす西来居
女にも有かゝみ見て化ぬるは化しやうのものといはん野狐不老図
すものかみわたる狐のよめいりも氷のこけぬうちにこそあれ跡成
○逍遥調度
新石の出格子らしき聖のめにおきし碁石はかこひあなり橘樹樹
経をもむとりの功徳かのころは碁将棋の出事はる雨の宿春友
床の間にたことたる琴もひかぬ半はけに音今の露の露の白糸福延屋
什物に納る琴のふくろまてへんをうみなる昔ものなり川船
みや人の腹をもこみなすあきには麦をくはせくつき所へ片鞠稲葉
ふることはしらす波間にかけうつす。斗牛の星を犯す筏士に
一ノミヤ
波穂
サカヒ
禁断の魚を犯しゝ罪人をこらんため手も網をこそはれア
一燭一同
琵琶玉巴をひく法師となりて子を思ふ閣にめのなき明石入道エト
エトサキ
緑樹因
春夏をかけて伐出す筏にもきときをつなくものは成つる花場
さみせんの猫の皮にうくにほろ也女たいしやの袖の鹿木に小田
三手ならぬつめをもかけてをとめ子のさらひにかゝる春のけいこ場長井
玉琴を厭とみなすやをとめ子のならす側にも耳あらふ猫跡成
尺八のよくありけにてねも高く古物店に蜘の巣くもり煮猛成
大和琴ひきくたひれてひさにねる浪はけして恋もしらさる友春
つめかけて来る大半もにと手つゝひきてかへるは孔明か拳アバ殿守
柳葉の玉かしもかくやさゝかにのくも助ものるわたゝ坊の舟あはべ月廼屋
しる沼をむかとこるもよら野河下す筏もひとめ千本おなしく
猫をはる三味にきゝいりひきし子にかのなき親は時を忘れづおなしく
紅葉する秋の蔦屋か正本に角力もあれは魚売もあり出フ千柳
千柳亭
浪にもうつまく水の玉あくめ松を筏にくみなかしけり百羽
折えたの梅をちらしの暑物まて匂袋の香にそしみけるおなしく
ひかすして立出て琴の天人産巣かくる皃のくもの通ひろり糸頼
をとめ子かしらふる琴の天人里音いろに通ふみほの松岡千條
泉堺
十五
松樹園
公輔
真珠てふ
貝をとりえて
そこなひし
網の目さへも
奈ほほ
あまへ
福西屋
みよしさき
とかる
小舟は
ゐのしゝの
おちはを
みてや
つくりそめけん
兵亭
うちにつる時の花子はいとてつや風まちくゐる中の親ふね
これはまたいつこのうしに成やらんはなつら通しふなく筏士山花廼屋
亀のをの山に伏しか大ゐ川みつにうきゝの筏なかせるおなしく
糸は川柱は乱花とみる琴に爪を千鳥にかよふ少女子おなしく
ひとめにも千本ほうたみよしのゝはなもならへて下す筏士戸米丸
むらへの音もはら〳〵行草やしらふる琴にかよふ松かせとせし唐樹園
琵琶の音のかんにたへてはなみたさへおとす塩泉啄木の曲おなしく
仲垣を風ふきこして隣人にも暮さすなり篁竹の声おなしく
木このはもかき野といへは猶さらに名たゝることに通ふ松風飯持
ふき祖の名のあるもむへ松風の通きなれたる琴のしらへに
よし野河花の浪子もやはりきをうかせて下すはるの筏十一丁ミキ開来庵
いにくへの伯弟とかはり我下手を聞んなけれはたちし琴のをおなしく
みるめなき明の名のひはなれやめくら法師のもてあそふらん出なしく
陰講うたひ本をはみるかぬ胡摩かけど出る寺の切いひおなしく
まらうころ坐しきに花をちもしけり芸者かひけるさ平介駒の妾蓑丸
蟻の築城も数のなに松菜も水の麓にさつとくつれつ
ひつしにもなるころ昼をくうてゐて石をたゝはこと来ぬわたし舟岩黒
天人半あることなれはとこまくもふき組にせよみほの松かせおなしく
駒あれは馬世の哥まておもしろくのせてひき出つさもんの音同夢成
から崎の松の琴にもあはせはや湖の名のひはの調子はおなしく
さつまり硫黄の亀やをからんづけ木のやうにみゆる船の帆橋五図
桐の木につくりし琴をいきてゐる鳳凰よひて御代のよし原り竜廼屋
かゆい所へ手のこゝらさるこひなり初まなひなる琴の爪音
ウカ山
浮光にも石をば負まて御仏へたむけのあかもみゆる古舟泥田坊
うしになる木屋のはなに穴買て藤かつらもてつなく筏士おなしく
唐んのいとなき琴のなとてかくひのもとも音に聞えしおなしく
尾をふりて迯しま家のその昔蛙子に似て琵琶に今ひくおなしく
敵陣の臆病風に通ふもしさや孔明かはかりことの音
しみくるを聞て耳からんさしの松ば子かよふ風のつま琴同歌巣
豆腐屋かへ金の下なるおき中にそかれて匂ふ下駄の柴舟方荒
かきならす君はかき野の舟なれやなみゐる人も羽をわかれきくおなしく
はる風にふはちらしぬるはな筏よし野左太はひとめ千本雲水
すみたの三日月なりにかけみせてさんや塩がらいてとし猪身に
帯の出るはかたのゆも常は八たんかけとみゆ事はしり帆おなし
筆の海おろしかけては魚の名のかなかしらをもひく地ひき網おなしく
耳をきるむしろ風かけて今も猶日本へ後な朝せんのふね緑樹園
もとめたるその侭り残金も尻に火のつくやうなさいそくおなしく
石ならて碁盤のうへに曲亭うもかはりに白としをのめたりおなしく
もろこしの坐しきめきたる将碁はんすみには王の書隠もありおなしく
幽霊のうはさのおほき旗本とかく殿夜のつれ〳〵に出るおなしく
狩人も買ふときあしをねさる也野山にあらぬ鉄炮の玉おろしく
アニツ
爪おとをやさしときくは琴の緒の十三ころの姫なりけりアツ此道
琴の緒は十五にたらて十八のきみてふ松にゆつる爪音
湖の名のひはひきなから声はりて顔にみせたるしわの連貫戸丸
初過侍師崎まうて子火縄をも蛇のことなりりせてかもつおなしく
酒樽をつみて下れはおのつから銚子のくちへ出る川ふね。
大根のやうにたはねこい伐士は尾張く出つ木曽のたね川おなしく
すなとりは岸の蛇籠のほとりよりはたひのほともくりおつ納おなしく
一橋樹樹
春雨のすをもく奉る起工つとてその音にうたをのせてはもつ橘樹園
こきいてゝ暑にはあたるし海子をつね日かかの浦に梅の花をみゆおなしく
豊くらおとししして竹の海也子はとその袋のさまやほし網おなしく
観音のあかりし川の網にまた一寸八分ほとのしら魚おなしく
うたひめは子なにもなし老松をふしおもしろくさみせんにひく春友
乗合にな黒はきはくんあれはいつかはらみらはしる舟の帆
利を食ふ月日の鼠質くらの出入に空をあらしかな納滝成
名に呼しよく平かる蔵のよろ手網おなら流れに引かゝる魚おなしく
出夕
松風に落葉ひら〳〵めんさしをさしてさらひの琴のふき祖
針をもつ松にも音のかよふなり女と化せし大和てふ琴伎千麗
僧も医者と化してのり出す猪牙舟舟にかふる火縄も狐色なりおなしく
さみせんの駒やいさみてくるふらん花をちらしく妹かがんさくし
童子の名を替るかよへる松風や扨ばらくらんのかたち事も似てヤマト帯丸
しんほの繁栄をきて火縄をはおらんた文字にふるかた死後四左一丸
鉄炮にそふる火なはの其もとは火に音高き師てつくれり
番組をしるしの杉の箱みれは三輪のうたひも山本のはん
を松とよふ浄なりの本すうもやはり太夫の名はみゆるなりおなしく
酒舟のふみれはくたるいな川のゐなかへやらす江戸横ばかりおなしく
筏をは土をめにみれはつなきたる箸のやうにもおもくひつ川
千石のふねも自由にはしらする帆も田のやうに何たんとよふおなしく
さみせんの音にうかれてその皮の蛇の如酒をのみつくすなり
くしけつる句筆をいときくあまり身も黄物の木うけに越すくらん燗主
流しぬる松の磯をつくるにも藤かつらもてからみこそすれ
つくし考ひろおくれしと少女子かやひの手宛すうめかえの曲おなしく
よし野河風をいとひて筏をもいはちのはなにあらぬかしき
須磨琴に平家をうたふ夜もすからつれひきにする肝の松風
早瀬をは下す筏の丸太子も小口にうつのまきてなかるゝ
ひとむれに暮はかれともそれくにねをわかちたるからはへの笛おなしく
范蠡とあちらこちらの海はらに西都乳まてかゝる釣針
板琴をかまひ路にて小鼠のひきかゝりたる菓子の松風おなしく
四海臣しつかなときは上下を着しなるに似てすわる舟の帆刀子
難行をするく謡の上るへし山本ほんも南む観世流
かゝり船波の鼓をうつときは碇の綱もしむ事かせの手
風あれて業やつむ身も鮎のけんの柳共にかゝる門のほしあみ同柏樹
本間川の水に少しもさからはすくたる筏のさてもきのよて
ふりあるはくうたんとすれは草刈の子等か筆子もへひの蛇かへしおなしく
ふところに麝香の匂ふ袋もて臍なとられそうかれめの猫おなしく
御葬うてあそへる蜂の巣こりに立よる人も今日は篁より参彦
つむとはや早く仕たてゝさむくなるときにわた入きたる番船
拍子うつはり扇にて文学はみなたゝきひらめく串なりの本おなしく
こふ金なくて何よき山中にひとりきをくみなかす筏十一早記
盛るをとほす筏の中よけもうしの丸太もいつるをかしさ甘喜
うち出法駒もいさみてさくら木の将棋熱草もちら泣金銀おなしく
蜘の巣のかたちに手鞠かくりてもつくはつみにはさかる糸くちおなしく
琴の音のかよふはかりか湖の見のひはもひくらんしかみの松風
西行の猫脊中ともみゆる帆は。不二見酒をやつむ船ならんま〳〵一二山人
竹をもてなひしものみて鉄炮にうつす火縄に森をれの音
敵にけし君かの琴柱は糸の数十三束の矢のねともみん
聞はてゝんほめにけり抱の爪あつこぬきなる琴の上手とおなしく
梅の皮はれは女三のみやころをひろてこつもるさみせんの音出なしく
よくあしをつくるなにはのうらかたるさんきめきこそは代やかるゝ
囲碁はんになりし梅の時しりて春の雨相にめそもちこけりおなしく
水のうみのひはにかたちをくらふれは不二めくこまのちにさかまり
筆の音のひやうつめたき金羽の書判の如穴七つあり
塩のふきかけならん海の雨に三番をくむ木の筏みゆおなしく
ねつことも猫の皮はるきみせんをうちりならふといふもをかしや鍋雀
外出せすもの日も内事金銀をもてあつかなし将碁はん頭およしく
うかれめこともに出舟をとめたるはことはのしほにつなく雁が同双樹菴
かけもよくとみずくさかりのふきならすねさへ月毛のくま笛にておなしく
夏書をふらしやすらんさく人のかんじ入たる琴の一曲船本
駒ほとにあしさへをれていとはるき琴をしみれはまへの棚橋おなして
いかなれはふきとめうかはさかりなる枯野とよくる琴のしらへ子丸雄
てる月の雪にうかれてふく望のひやりくそがんにたへける天足
つらなゐる琴の柱を雁とみててうしは秋子かよふ爪音おなしく
流水のしかへ岩こほが水すちにうつまく杢のみゆる糸筋おなしく
板一枚下は地獄といへと半た極楽風のふくすくみ舟浅子
はねかくることある馬の曲葉につかふ碁盤もやはり四つあしおなしく
鳥はさそまたから〳〵と笑ひなんけいこにはなす袂絶のおと〽西丸
面花の駒もて将棋さす人のけつくみしかい顔のをかし
兵庫
武雄
かしは木の衣紋つくろふむがたりは三筋の糸にひく蟷の皮長
たゝかひを碁盤にみせてめてたさは城と畔近も子にゆつる也
近松に竹田のふしは世々騒ても浄なり本手あらためぬいろおなしく
木をつむ千石形も風次第八合ほとの帆をもちにけり
言をかくる蜘手を出して八つ橋の流れの声をまなふかいらんおなしく
柿かきて杣か伐出す其後も筏は川の守に浴しけり絵馬屋
君か代は舌つゝみうつうまし国湊の口に教のいりかね春芳
から琴の浦のあらしにとまり舟柱のつめにひき土法なり雀成
ころからふしにあはつるさみせんは丸きみのなるかりん胴がも仲秋
織もとは女孫にやありつらん風にむうて真帆のはらむはおなしく
麝香猫匂ひふくろにはひりても妹か袂や袖にすかりつ強気
ちりうきし一葉にあらて猪牙舟に火縄のけふる青柳の河岸川里
夕かほの花のひらきに風うけてひかきに白くみゆる舟の帆桜曙因
九つの筋にちまたの数みする盤は将棊の駒の王城おなしく
松ならぬ太夫竹もと何かしのふしをつけたる浄なりの本瀧成
初かつを直の高波を葉きつてされもはしりのおしおくり舟おなしく
浄なり本義士の刀の赤いわしかたきの犬かくらひこそすれ棟老
鉄炮をねらひはつた其音にきも心つふしてにくるけた物下手成
信州
あまか家の門は網のめおほけれと白波なとのいるはたひ〳〵匂付
泉
そのかたち杓子子似たるひはなれと飯もりなとのあつかはな也おなしく
あさほらけひの出のかたの海風てつけ木のやうにみゆる船の帆百勝
三日月の針に柳の色たれて釣するさまにみゆる川岸おなしく
魚た子にさらにとけらぬ網のめにこちといふほる風はこまりつ泰キ小柿
軒ちかくうちひろけたる十網にかゝるも月の鏡個なり福延屋
五匁の国をうつとか鉄砲の口からやはりおつけふりくさおなしく
けたものか尻をもこかす鉄柱の闇の火浪をほたるとやみんおなしく
虎のすむさを竹さして乗初に出泣舟路も千里同風金成
おなしく
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さゝかにの糸もうつゝる銅のめをくもなくくゝるあり明の耳成都良
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牛手なるその丸太とて切いたす筏のはなも藤てつなきつ糸杣
月雪いなかめはいつも深川にみよくのはなのならふ猪牙舟風浪
臣義さへ山田といへは琴桶さへかりかねめきてゐるそおかしきおなしく
かなきれて駒かはつめは今しはし一まのはなもちらすみせん麻竜
ひきかちる鼠とよはてなことく梅てふ名をはおはし三絃見無
大コ
千とそふる竹をみしく尺八子その音を長くよをこめてふく
財布にもならぬ先からはひるとき口をしめたるかはみの民仲世之
□□
将棊督香車のやりもあるなれは兵のさきをそついてかれる
庄屋蔵法師
籠城のかたき石田も一手よりうらかへりてそくつすなり駒美都法師
音なしの瀧としこれは立かけてひく人みえぬここの玉琴
あを紙の空はれ行はこはんにもところくにほしはみえけり
おなしく
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おなしく
天人皇ありとしきけはむらさきの雲のまき絵にひゞく琴のね
おはしく
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おなしく
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れヌマ
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三絃の橋ものりちにひきてけりなまりのふしのおほき浄なり
みて食のいせのみなとさかゝりけり菰かふりのみ見ゆる酒舟綱人
硯とる土佐の海はら黒くしつ墨を流しゝ烏賊つりの舟おなしく
商売をなまけてうつや碁かたきに地面とらるゝこともしらすておなしく
かこの名の四つ手にこれる魚半てもやめり尻をはいためこみすれ早丸
けなからるまりのつきこの紫もいく友袖をすれる萩垣升成
たてにせは眺めさまなる爪巻のしらへる人の耳やすまさん盛砂
見八めめてたき音いろ出しくさておもしろ過雀の巣こもり同
龍頭の龍尾の名ある爪巻をしらふるときも三本のつめ裡行
曲はてゝはつす夢柱は登る女のかつみに落る春のかりかね花少荘蝶因
ちからなき堪とらんと五日のなき蚯蚓ゑにさす子らか釣針おなしく
うく召法の宿りし巌のとくならんともによき音のいつる里竹ト
上同
長歳坊
飯よりもすきとはこえぬ浪人の腹のたくにもなるうたひ本翠
なたこ見てける海路に風の出てあたまをわらす新酒の舟おなしく
関の戸の浄なり本の小町には紙魚てふ島の穴をあけたり竹房
なまめきし姿には加すしろき歯てかりんを常にかちるうたひめ
おなしく
マナツヽ
深川をうめりかさいのこえ舟う新地のはなをにほはせてゆく
舟人の胴をはらせせてあんしより海やつくして。かて海事親船
むやくなる人のうつてふ鉄物はとんときこくのたねかし給なりおなしく
二つ玉こめて一矢にしゝ猿をうつたはなしはおのりてつはうおなしく
むらさきのはかまをはきてたる鞠ははきからのそむさしの日。房連樹
なくしゝをしひてはたれるこのみの心もすくにならぬ釣計
かりんのとひししるしは三輪山の杉の火緑の残るもえさし
見えのすうなる雀のすともりは長いきをしてふけるなるへし
ける鞠の月いかけにて飛づかふ資かかなし烏こそ見子人真仙
柳気をみて仕初しもむはならんかにをたる浦のつりつね千
上モ
そここか事少しのあるのみよくみれは栗の木又次の浄なりの本
同前は二ッ
ふなちんはちと高けれとせん頭のよくにたつはるつなくしの舟赤下手
女しま女にあらくそまふきら風にもはらむ中の舟の風舟守
りからひもとりのこされてあそこゝ火絶のもゆる春の山道路
穴を出し蛇ともんやみたかへんひかんさくらのもとの火なはを
鴨柄ともなる木のあれは名におびて川瀬をよくもならす筏士屋敷房時
きけは我たまも二階へとひありる猫の皮はる茶やかさみせん日春人
仙人の手にいふれけんをのゝえの朽葉いろにもみゆる碁はんはんはクヂ永雄
高遣をも出せる笛はうくひすのうまるゝ竹やきりてつくれるおなしく
さまくの神や末社をよすこのせし謡本にも内外ありけりおなしく
なとくかくかね立ららし花をは石にさたまる文字をかくらん
田子のうらうつれが不一のかしらくものほるやうなる祐酒の舟
ふしかねのかけもこうさにみゆるかなすかのつほめるものな帆は日氷解
一青雨をこほらゝときへしつけの蝶本よむ人はかうはし
同さゆる冬の夜かせの身にしこくひやうかそふくみかくらの笛
猿かくのもちふるくさる横峯はたゝなる半て声や立らん幕名丸
けに鬼と女をよふもてありや三つ指をもてひけるわま声アバ右大星
しんこんにてつする笛の一曲に耳はかりかはしろもかたふく
こしの海ふんとしほとにみゆる暇は越中ならて加賀の米船
仲達をはかりし琴のけいこやに今もにく手をならふ女女子
海はらね木の葉のことくみゆるのはしはや薪を積て得あ日日出成
向ひろときくもゆかしやよくはらのたけかなきに尺八の声
須磨のうらゆきひうめきて落てやすもさらひにかゝる松の琴口辺風
京の町さしむかひうつ茶はんこそおのかきゆをんにみせさきり安摩呂
行平のむかしもかくや須摩琴のねにかよひくは峯の松うせ殿守
ほす詞のめにはみえねとふくかせにとむ事はほうさいかなかの魚に
5349
よもすからつかれてねたる旅人に風ないかせそ淀の川かね善住
よしの川銅風さむて水はなの二本棒をも流ついかたし六樹図
当虎丸二亭判
皮をもて鞍おほひ子もなる虎の馬の骨といふ嶺に遊左門桜樹岡
風物くす虎いかなれは風いとふさくらに石をもとゝめたりけん不老園
皮はまたふうしとなれと唐人に雇はめつたにしのられぬ奈りおなしく
手あそきの張籠のとうもやはり又紙くすかこにかはをとゝめぬ三友
下巻終
四十一
三百十六
六
法帖針たごぼん茶椀・菊毛氈
同
風鈴刀掛風呂茶筅しゆびん簾
屏風燭台手拭とけいついたて枕
同
七
釜茶釜へつひ鍋杓子飯柩膳
椀すりばちすりき組板庖丁火箸
箸樽杯銚子米柩水瓶
八
鐘磬大鼓拍子木鉦木魚經
払子天蓋ある桶錫杖位牌加衣袋衣
同
ときんすゞけ傘はちのこ艸鞋
九
神鏡鳥居幣帛御輿燈籠手水鉢
獅子狛大鈴鰐口額ぬさ神馬
月
随身門神楽堂榊鉾注連縄
十
舟筏網帆碇釣針鉄炮
火縄四民琴三弦琵琶碁盤笛
同
将棊盤尺八謡本浄留理本胡弓鞠白袋
よもすからつかれてねたる旅人に風ないかせそ淀の川かね善住
よしの川朝風さむみ水はなの二本棒をも流ついかたし六樹岡
当虎丸二亭判
桜樹園
皮をもて鞍おほひにもなる虎の一子の簪といふ嶺に遊ひつ桜樹園
風物こす虎いかなれは風いらふさくらに名をもとゝめたりけん不老園
皮はまたふうしとなれと唐人に爪はめつたにしめられぬ奈りおなしく
手あそひの駕籠のとらもやはり又紙くすがこにかはをとゝめぬ三友
下巻終
月
六
法帖針たゞぼん茶椀・菊毛氈
風鈴刀掛風呂茶筅しゆびん簾
屏風燭台手拭とけいついたて枕
同
七
釜茶釜へつひ鍋杓子飯柩膳
椀すりばちすりき組板庖丁火箸
箸樽杯銚子米柄水瓶
八
鐘磬大鼓拍子木鉦木魚經
払子天益ある桶錫杖位牌加衣裳衣
同
ときんすゞけ傘はちのこ艸鞋
九
神鏡鳥居幣帛御輿燈籠手水鉢
獅子狛犬鈴鰐口額ぬさ神馬
月
隨身門神楽堂榊鉾注連縄
四十一
三百十六
十
舟筏網帆碇釣針鉄炮
火縄四民三今三弦琵琶巴基盤笛
同
将棊盤尺八謡本浄留理本胡弓鞠白袋