女子輯禮
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- 水島之成
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- 水島之成
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- 日本語
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- ジョシシュウレイ
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- 2026-08-28T18:53:25.651810+00:00
狩衣
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
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一万躾一
女子辨禮
七化粧十
女中しつけかた品々
一みやつかふ人々常に心にかくへきは戸障子
をたつるにも下に居てたて明すへし
しとみ妻戸のかけかねなとのかゝらさる
ところあらはやをつけへしその外床
まわりかけあなとのゆかみたるをも
なをしみすきてふなとにも心を付へし
一屏風たてやうの事墨絵とさいしが
の絵の時はすみ絵を上座に立へし
しきし短尺なとおしたるは墨絵より
上なりまたさいしき絵はかりの時は
薄さいしきを上座にたつへし何も
後拾遺集雑舞を見合屏風により心を付立へし
一月の夜のともし火は縁かわに置て月か
けをくらますへからす酌とるにも月に
五代つくへし
一ともし火かゝくる事火さきをかゝけへ
からす中をかゝげたるかよし火先をかゝ
けてはけす事有ともしひしめす時は吹
けすへからすかゝけ候て中へひき入てけすへし
一菓花一香炉一香炉の灰をとる事かうろの大小により
たんとんの心得有へし香盆に小道具
ともに錺有時はかうろはかりとりて
つき申もよし
一香路の灰押様の事三つ足の時は足の
間より押はしめ三ツにも五にも灰札
しわけへしみな〳〵ひらきに押か法也
又足間ゟも押へし行のかくなりせやう
にて其侭銀をしきてたく人も有
ともけれは草のかくにてしき〳〵に
用ぬなり
一かうき記様の事右にてかうろの中
ほとをとつて左の手の上にのせくきく
へし手をふかくかさしさのみ鼻の
脇へ寄すすして聞たるかよしさて
次〳〵へわたし申なりうやまふかたへは
かうろを右の手にのせ左手をつきまいら
せへし大かたの人には右手にてかうろの
中をとりいたすへし下たる方へは右も
香炉を上ゟとりて出頭へし惣別香
会の時はれひとり聞たきとて久
しく聞へからす次へたいし大成ふ
しつけなり
一香をたくとき銀をしく事いにしへは
右同断左事左事左事件の時に敷也
これいにしへならひにはかわるといへとも
時のよろしきに随ふは古人のおしゑ
なれはとて名はかた〳〵も用ひられば
たきものはねり物ゆへきんしかされは
はいつきて薫物あしくなるとて古
人は銀を用るとなん今はとめ例の
には銀しかすそらたき聞きやうに
は銀を用ひかけん口伝
一薫物たきたる跡にうくぢんはたくへからす
ちんの跡にて薫物はくるしからす薫
物のうつり香をきらいむかしより
たかさるなり
主人の御くししににほひとめやうの事
髪をけつり中程より上へおりかへし上へおりかへし上に
服紗をかけ香炉をひたりの手にて上
より残て右手にてかみをさはき
かうろへかみのつかさる様にしてとむ
へしかやうの時も銀を敷へからす
火かけんをつよくすへし口伝
一れうしすゝりまいらせ様の事れうし
を二つにれり硯の下に紙の折目を主
人のひたりへなしもち候へいて横畳
一てうほとまへにて下におき硯の蓋
をとり硯をまわし水を入墨をよく
すり筆を硯の給へもたせ右のわきへ
なをし紙はひたりのかたへ置へし硯
ふたはひるはうつむけに夜はあをの
けて硯のわきに置へし口伝又女中
方にてきせうもんかく時は硯の上に
牛王れうしをのせてもち出へし
一くわんしゆれいし硯とて札守なとに
進物をそへきくわん所よりまいらせし時
まつ札守をもちて出御目にかけ上座
に置ておれいしきを持て出披露す
へしくわけゆは梅の枝にもつけまたは
箱にも入るなりれいしきはしん物也
月のさわり有女は披露すへからす
一よそより文きたる時は御まへかに出文箱の
緒をときふみをとり出し御めにかく
へし又封付たるときは御そはへ近く
よりふうを切冬を上へしふうの切様小
刀つかい品有
一小袖を下〳〵又は使なとに下され候ときは
ひろふたにて出したるかよし下人を
上にして二ツにおり袖をあけて給る人の
かたへ持行袖を我かたへおろし出すなり
下され候人左の手をつき右手にてゑり
をとりいたゝき御礼申上へしまた御前に
出て御礼申時は給はりたる小袖を上に
かいとりに着て出御礼申事も有口伝
一よそよりまきものたくいつみ来る披露の事
少の時は横にして書付を主人の御包の
かたへなすへしあまたのときはたてに
字頭を我かたへし何も書付有初はかく
のことくなり
一唐いふに絹糸類露の事類披露の事紙につゝま
ぬ時はねちめを主人の右へしていた
すへしまた包申候て書付はねち
めを主人の左へすへし口伝
一綿披露の事ゆいわた数有はゆひめを
上座へして披露すへし又左にわた
をかみに色書付あらは多少によりて前
の糸に同前なり
一くけ帯又はくけ帯又はくけさる帯の事四つに折
紙にて色書付しておりめを主人の尼
ゑなして披露有へし三筋ゟ内は横に
も積へし
一あこめ白ねり綾紅梅のたくひの巻もの
亀早に小麦を
九州の時は横に披露申へし
織たる綾の類なり
多時は左てに巻物の目を主人の丸へ
して披露すへし
一奉書杉原披露の事二ツ折にしたる紙は
折目を主人のひたりへして披露すへし
一ひつけたるかみはかわる事なし
一肴披露の事海のさかなはかなはかしらを主
人のひたりにはらを主人の方へして
披露すへ〳〵川のさかなははらを我か
方へし頭は主人のひたりへすへし数
有時はたてに頭を主人の方へなをす
へし此時は海川によりてはらのなを
し様有口伝
一花披露の事草花は葉先を下へして
左の手をつきひろふすへし木の花はは
さきを花おけなとに入たるは其侭披
露するなり
一主人へ御やうしまいらせ給之事扇子か
畳紙なとにふとき方を主人の右へなし
てすへ上へし口伝
一しよくたひ持てまいる事足御門上座へ
なししよくせんかけを下座へなして
おくへし三つ足のものは何も此心得也
一らうそくのしん取やうそくの事座敷に
十一しよくたいきつはともおとこかたの
ことくとりおろしてはきるへからす火先の
黒きところより少上をきるへし
一御てうすかけまいらする事とろ〳〵少々
かけ少もかけきらぬ様にかくへしかけ
きらぬか祝儀なりてぬくいはてぬこいかけ
ともにまいらすへし正月の御てうすは
つのたらいの中へかさりをいたしまいら
するものなり
一御小袖着せまいらする事まいらする事ま
とをさせ申そのゝち瓦をとれさせまいら
するなりおなしくさけかみのときは
左のかたへかもしをうちかけ右の手をさ
おさせ申我右の手にてかもしを後へ
とりなをしさて尼の袖をとをさせ
まいらするなり帯は中程を両の手にて
とりあけまいらするなり
一しとみ妻戸をとをる時は帯かはしを
前へとりてとれるへし口伝
一御ゐんじよへ御供申事上座をはとら
せ申かもしをかけ給ふ時ならは帯に
はさみまいらせへし夜に入候ては手し
よくをもちてまつ主人より御さきへ
いり内を見まわしそのゝちわれはと
おくなく近くなくひかへて能なり
一風呂の御供の事ぬるめをとるにはゆかた
を着て小ふろの中へいり笹の葉は
天井よりのこらず露を打候てたちかけん
はかりい主人を入へし主人の入給はぬ
内はわかみきぬをぬかさるものなり
おあかとるもひやうしにかゝりふくへ
からすふく時は右の御かたより左を吹
さて中とをりを御腰まて吹物也
一御しんしよとる事東床には南枕西
一床には北枕といふ事定る法なれ共
主人の心によるへし殿のむしろへしろへ
枕のかたよりすそへのへ申なり三臈のは
すそより枕のかたへのへ申也よりの物は
そのまゝめされ候やうに二重にして
おくへし御客人の床とるには畳紙
を床の間にみへぬ様に置事古実なり
祝言の床とり様は口伝有
一ごすころくの遊ひの時もひるは白いし
夜は黒を上たるかたへまいらすへし
一見物の時みすかゝる事かきと房を内へ
なすへし又所により外へもするなり
一口伝すかせとあらは紙をまろくたゝみ
みすの間へはさむへしこよりにて問
むすふ事有へからす巻上日にはかき
内に有は内のかたへまくへし簾の□し
にはかねにて鶴亀の類をして置物也
一さうしまいらせ給すなわち御よみ被成候
様に出すへし弐紙短冊も同前也
一仏前にて念珠香箱まいらせ様之事扇
子かへかみにのせて右のかたよりれら
すへしまたはかう箱は瓦のかたへまいら
すへし
一ひわ琴をまいらする事主人のひき給
様に持参るへし
一すみ置事御ま人の白すみをは手にてお
今か法なりつねのすみははしにかゝ置へし
一雑子一貝合の事我まへなるを置よそを見渡し
人の袖かげひさの下まて目をくはるは
大成ふしつけなりよくおふ人はよそ
まてわりなくとるとはみへすして
ちかきはかりをほふやうなれともお
ほくおほふ也出貝にさい〳〵手をつく
へからすより様の義様品は賞翫の御方
いまた一つも御とりなされぬ内はわれは見
つけたりとるへからす座しきへ桶を
出すにも出貝をさきへ合方を跡に出す
へし春の初の貝給ひは午の日にする
といへり賞翫の人とあわせ申時は出貝
のかしらを何時も賞翫のかたへむかわす
るものなりめたかき御かたふたり御座候そ
かわる〳〵向わせ申へし
女中しつけ
一まゆを作るといふ詞は地下の詞にてよろし
からす公家かたにてはまゆをはろふといふ
一何れの子細にて是を払と云事古事古事古事古事古事古事古事古事古事古事古事古事古事古事
さたかならねとも感説にもろこしのほう
しといふひしんのひたひにあさ有てこれ
にてかほいといつくしく見へ侍りしゆへ
世の人是をまないまないまないまない
ゑり又日月のかたちをまないて払とも
申伝へたり此国にては人皇卅四代すいこ
てんわうの御宇よりまゆの作法ことおこれり
一五歳よりまゆを払はしめて十六まては
まゆの中にしんを入るなりこれをうこれをうこれをうこれをうこれをうこれをうこれをうこれをうくいす
まゆともほう〳〵まゆとも言なりひ
たいをまろくたれきわすみを置白
きわをおきしんをさすなりひんそぎ
より十七八の比は本まゆを三ヶ月かたにな
おしてしんを少しほそなかく入るなり
これを三ヶ月まゆとも糸まゆともいふ也
其後はほんまゆをなをし左右にかとを
入そのかほのなりに随ひてまゆを作り扨
しんをさすへし是をこもわけまゆと
もてんちくまゆとも言也はいすきこね
一すみのしやうしろきわの事口伝
一けわひの事は女第一のたしなみ也比と目を
おもいてひるはかりとおこたるは上臈の
法にあらず源氏うつ蝉の巻にもよる
女のすけなきはおそろしきものとて
たしなみ給よしなり白けせうはしも
つかたのわさにてみにくしまつぢかほを
よくぬこひて上に箕部卿を引てれしろいを
かほはるにてうす〳〵とはらい上をぬく
ゑん桜いろにみへてかるわしきもの
とりよつまたる方にはいろおしろいを
用ひらるゝかたはいろれしろいとはへに
おしかいの事なり
一ふし水の事ぬき水ともつけかねとも言
おはころとは下らうの詞なり三日をすく
へからすそのほと過ぬれは口中もはし
たなくみゆるものなりいわゐのはくはくはく
めにはこんふ箱の花昆布なとにて口祝
有へしかたきものはよろつやらしや
あるへし口のむかし口説にみやつかし女
のもとへ男行みまいけるにはくろめの
日数久しきにへいとくのはのしろく
おそろしけなるを見てこゝろさみしけ
るとなんはころめしてよき引茶にて
うかいすれはからすゐのいろにてよし
ふしにはさくろの皮を入たるかよし
一つまけわいの事いろをふかくさすへからす
あまりばゝしきは目に立ていやし
ものなり口けわひもその心得なり
一髪あけはしむる事是は四十代の御門
天武天皇十一ねん六月より初日なん御門給仕
拝膳の人の髪みたれるをきらわせ給ふ
と有文にみへたり
一ふかけきよりまへはふりわけ髪とてな
てさけてさけてさけてれくなりふかそきしてはすへ
らかしに結て平もとゆひをかくるなり
一かもしかけよりちうのかもしをかくる也
かけやうもとかみをよりすへらかして
七のゆの通にて両ほうよりよせて
ちうを入下を本結にて下結をして
その上にひら結を二重まわしゆひて
はしをはねるなり
一扶持一長かもしかけやうの事十六ゟ後はひ
たい口よりつぢまてわけめを一つたて
両のひんを前へたれて残る髪を後へ
すへらかすなり然とも地下の女房はわけ
めをせすしてまへかみをつねのことく出シ
て残りを七のゆのとれりまてかくして両方ゟ
よせてかつらを入て下結をしてはしを
つまへ上にひらえ結をかけてはしをはね
その上にゑもとゆいをかくる也是をけしやう
結といふなりたと人にもけしやうゆいは
とくるとも下腹をしかとすへといへは
扨其次はこひんさきを小ひつ先にて片
わなに給ひその次を同しくこひつ先
にうくいたけに所をゆひさてゆひずて
とて白紅井の水引にてたゝせあし
もとのとをりをかたわなにゆふなりゑ
もとゆいの所ともに以上四所なりとし
よりあるひは長くかみすくなきかたは
かもし入る上を一ツゆふことは是を竹の
ふしといへり此時はゑもとゆひともに
五所なり口伝
一長かもしはひんそきよりまへはかけさる
ものなり
一三月三日には柳かつらとてゑもとゆひの
所に柳の枝を少し結ひそゆる是を花
かつらとも言四月酉の日にはあをいかつらと
てあれひをかくるとなん五月いかには菖蒲
かつらとてあやめを少かくるといへり
一絵元法はつねの平もとゆいよりはふとく
こしらへ金銀にいろとり月々の絵を書
ものなり年始のゑもとゆひには鶴亀梅に
鶯すなとなりねの日の遊いには根松こま
一葉草根白草を書人日には若菜をゑ
書なり二月には瀧のしら糸白玉椿
一重桜なとも書也三月には三千代草
後拾遺集春すゝき曙草つゝしの花風車なとを
書へし四月にはおもかけ草初見草
くがつなき舟あまのはへなわ桶なと
書なり五月にはひめゆりなるゝしこ
さなへとり竹の子なとを書なり六月
ははなざくろやまもゝふりなと書也
又みな月はらへの日は桐竹にほうわうひ
わからもとなとを書也七月には桔梗かる
かやおみなめしの類を書なり七夕の
もとゆいにははた織所なとを書へし
八月には月に松はきにかりかねなとなり
九月には菊紅葉すゝき文さかつぎなと
書なり十月にはちりもみちいてふ
菊初雪を書也十一月十二月には松にゆた
白法日寒菊なと書なり又あこめ扇子
にも此給を月々に書よし
一祝言の時のゑもとゆひはいろなをしより
まへは惣銀なりいろなをしより後は
惣金なりかけやう口伝
一ひるさきもとゆひの事鳥のこか又薄
やうなとひろさ一分はかりにたゝみ
たるをいふなり
一白紅井といふは半分は紅半分は銀の
水ひきなり又惣銀の水ひきをも言也
一長かもしの事中らうのかたまてはかけ
らるゝなりゆるされてはかよいのかた〳〵も
かくるなり長かもしの時はよろす心つかい
有へしさなき時は物にさわりて悪し
いそかわしき折からは手にかいとるへし
腰まぎの頃はかもしを下へかいとりの比は
上へなすへし
一かもしをかけなからいね給ふ時は枕の
ほとに打乱箱を置けれにかもしを入置
へし又枕屏風にもかくるなり
一祝言の時のゆひ様の事あいさかつ侍る前は
ひたりむすひいろなおしよりつねの
ことくなり口伝
一かもしをかけすして本髪ばかり
すへらかし候時はかたより四五寸下の
とれりにてひきさきにてゆふへし
右女礼集は古事新事交合為
一初学門弟綴之而深令秘平後学可被
改畢非者也穴賢
水嶋分也
と成
正徳元暦仲下浣
伊藤甚右衛門
幸氏
岡隼左
幸吉
同将曹
幸督
同隼太
幸辰
松岡平治郎
辰方
坂田段作
純賢
同段従
仲直
同
狩竹
□□□□
□□□□□□□
て
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ニ通二
一女中輯礼三
細印
一力からいの事
一みやつかひといふ詞はこれはくけの言葉
なり武家にてはおとをりともおかよひ共言也
一四月朔日ゟ九月八日まては腰巻にて通酌を
もする也重陽より三月晦日まてはかいとり
にてかよふへし
一おとれりこしまきをひきあくると言事
後拾遺是は手にものもたさる時の事なり手に
物を持時は糸にてとちにてかよふへし
よろしき沙汰にはあらねともしよしんの
人のためによし五洋へし
一御膳居様の事左手をせんの下へ入て右に
て縁をかゝへせんへいきのかゝらさる様にさる様にさる様にさる様にける様にける様にける様にさし
あけ身なりよくるすゆるとき左の膝ゟ
つき下におきおふたをとり少おし直し
たつへし二三の膳もおなしき也口伝
一御汁かゆる時はさしより左手をつきか
いそへわんをとり出頭をうけとりかさを
ふたにしてあくるときふたを取たねを
つきまいらするなり
一高位の上臈にはかいそ人の役御そはにいて御
膳の指引をしさしを持居てさかな抔も
ほくししるなともうかゝひすとりて
おとおとへわたし御膳すへり申時はおかす
なとをなれし申事かいそへの役也
一はんまいり様の事左の手をつき右にては
はしをけつへはんをせんにおきなから二
はしほとまいり汁をまいるにはし
を膳におき石にて汁をとりあけ
そとすひ下におきみをまいるものなり
いつれにてもはしよこれぬも窓ゟ
喰初てそのゝちは何にてもくるしから
すされともほん膳のさいより二三の膳へ
うつり一度にまいるへからすおかすの中に
まいりにくきもの有はやうしや
有へし
一二三の汁まいり様の事二の汁ははしを
おき汁を右手にてとりあけまいる物也
大かた三の汁はまいらぬもよし
一はんを汁につけるときは本わんへかけ
申事はなしかいそへかさへわけてつけま
いらするなりけるなりそうじて上ろふ方は下
つかたのことく本わんのおはんとりあけ
まいるへからすおかさへわけてはとりあけ
こるへし
一葉集雑一中酒まいる事左の手をつ手の御ひ
三つにてさかつきを取盃の中より
よきをみぬ様にまいるへし
一お湯まいる事はしをはとらす湯計り
まいりたるかよし
一湯漬の七五三五々三まいる事左手をつぎをつが
はしにてめしをれしくつろけてその
上に湯を請まいるへし汁はみはかり
はさみまいりて汁は少にてもすわ
ぬものなりさいしんも有へからすさいは
とれよりもかうの物をはしめに参る
ものなりこれ御湯のおはんにかきるし
つけなりされともはんよりさきには
まいるへからすつねは御湯の七五三五々三
なれとも祝言の時はおはんを湯漬
にせすして大はんとく重高にもり申也
此時はまいるしなまて也然とも格添おかたへ
わけ候はゝまいり候てもくるしからす七五
三五々三にはさい何も高盛にいたし申故
何にてもまいるへき物なきゆへてしほの
かうの物はかりにて御はしを納給へし
一弐三こん雑奕三こんの膳にすわり給ふとも居り
申まて其まいらぬはよしおまいりりやうりに
とゝのへ申はまいりてもよし口伝
一くわしまいる事このみの類はたとふ紙
にれき庄敷に打ちらさる様にたしなみ
給へしめたかき方の御前にてはやうし
つかいしんしやくすへしくわしにより
やうしにさし是まいるものも有へし
一まんちうの事まいる様之事やうしを
下におき両手のゆひにてつまみ丸き
かたを下へして二つにわりて左のかたを
ほんにれる左の手をつきてまいかへし
楊枝もちなからまいる事はれとこわさの
やうにてみくるしきなり又ちいさく
切申をはやうしにさしてもまいるへし
一めんるまいる事からみなとおふく入さる様に
心得てよし
一けいらんまいり様の事はさみきりまいるへし
そのまゝまいりては中のあんこほれにてよろし
からす
一生姜一すいせんの事汁をうけ二きれほと
一つゝ入てまいるへしおふくはさみ候てはを
ちるものなり
一きんとんまいる事はさみ切てまるへし
くい切てはかたみへてみくるしきなり
一餅まいる事はかたのつかぬ様にまいるへし
此たしなみなき時ははかたみへていやし
きなりそうして丸硯ものにはきつかい有
へし
一かゆまいる事湯漬をまいるしつけに同し
汁はまつみはかりまいま後は汁をも
吸とてもこるしからす汁かくる事悪也
一いとけなき時よりつね〳〵好む物にても
はれかましき座敷にてはぢんやうなるが
一女ほし一のたしなみ也よくつゝしむへし
一ちやまいる事つねは替る事なしたい
てんも〳〵なとにてまいるには右にて台
をとり左手をつきてのむへしさり
なからめたつき人のまへまたはちやぬるく
はおろしてものむへし
ものまいる時よろしからぬ品々
一にらみ喰是はめし汁なとましる時わんの
かけよりむかふを見申事なり
一りきはしとははしにつきたるめ〳〵を口にて
おとすをいふ
一こみはしとは口よりいつるものをはしにて
おし込をいふ
一うつりはしとはしとにけさいなとかす二つ
三つまいるをいふなり
一せんこしとは二汁を左にてとり三の汁
を右にてとりまいるを言袖こしとも言
左のものはひたりにてとり右のものは
右にてとるへし
一横はしとは汁かけるとて汁のこを器
にてれさゆるを云
一さんせうこせうそうしてからき物はしん
しやく有へしたとへましるともおふく
まいるへからす
一焼物たこいてもかたき物をまいるへからす
一筆紙一箱一酢貝すこたこかやうのましりにつき
おものはのものはひしんしんしやくすへしやくすへしんし
一魚鳥の冑の骨あるひは香の物なとかみな
らしたくはれとすへからす
一湯ちやましるは義は口をふさきはなはなは
いきをつきまかよし口にていきつるては
おと高くしてきゝにくきゝきものなり
かやじにつね〳〵心にかくる事かん
よふなり
一おとをりのかた〳〵つねに心得へき事
御前よりつきへさかるものつきより御前へ
行ものいつれにても御用有ものを
よくへし
酌の次第
一てうし持様の事右手にてなるへを持
すこし横たへ畳摺りを左くなし右の
ひさをちしとあとへふみのけて取へし
一権持様の事法の事程中程を将口を上へ
座へし左の手をつきしやくに打続
てくわへへししき打へたてゝ加へへる
からむかつまりたらはひさげまりたらはひさげ哥
ゆへ入て加へてもよし
一盃の事しき〳〵には土器を本とす田冬儀
には燕盃也公卿に三つのせらく出すなり
一公卿将様の事左手にて持右にてうし
を持候て座敷へ出してまつてうしを下に
おき公卿に右の手をそとかけ左手を
ぬきて右手にて下に置へし
一ひらき酌の事くわへて本多右へたつ
時は加は左のかたへ立候て上を後になさ
さる様にいなをりかしこまるへし又本酌
左へ行時はくわへは右のかたへ立候て上座を
後になさゝる様にとるへし此酌を官位
元服年頭五節句そうしての長柄酌に用也
一嫁舞取の時は何もむすふをほんとする也
くわへて後本酌右へたつときはくわへも
右へたち上座を後にする様に廻りつ
〳〵はふへし左へたつときは加へも
左へ立上座を後になしまはりい家なり
立時に本形と加へ一度に立事よろし
からす本画を立せらてこわへはあとにたつ
ものなり本酌は二足しりけき加へは
六足出て加へへししせん座敷により
か様にならさる時は本似は居別にして
加へはかり立てむすべし
一嫁里を出るとき父母と暇乞のときは門
かれ似たるへし給体前のひらき酌に
同し名の替りまてなり口伝
新古今集恋のまいり様の事左手を付ゆひ三つにて
盃取向ひをさけていたくき申か品見能也
一同人にさすときは下をすて畳紙にて
ぬこいのみたるかたをとりまわしたいの
上に置へし
一目高きかたへ上る時は盃をゞいの上に
置へからす台より下におきて御衫を
たのみうやまふていをなして挨拶
有へしやうすは人によるへし
一おなかれといふも正月なとまたはめて
床おりから大勢に主人の御盃の残を御
てうしへ入られ下さるゝ事也たとへ
申品は酌のけば人寄申時に三宝の上に
有数の土器を一ツツゝとりて左べ申人
わたすを右手にてとりやりて酒を
うけいたゝきたへ申なりつほねかたにても
御肴給はる事有は盃を下に置候て御肴
をとり御前へ向ひいたゝき扨盃を持
言申なり何人もかくのことくなりまた
盃壱つにて御流給八る時には給申様神
は前のことくにて盃はてうしの脇に
ひそかへり申なり
一召出しの酒給様の事一人二たつてほとつゝ
めし出されとてつほね方なにの御いわゐ
につきて御酒被下よしを申時御礼申
盃を取いたゝかす酒をうけのみ盃を
もとの所に置候て立なりたとへさかづ
きをいたゝき候とも軽すへし
一喰物髪置はころめふかけきなとの
時三々九度の盃事一はんに引渡しを
おし酌盃を親のかたへ将行時に上の
盃にて加へともに三こんのみ子のかたへ
さす子二こんのむ所へ引出もの出へし
かく三こんのみ納るなりこの段に酌上
の盃をとり一の盃をとり一の下に重ねてひかゆる也
二はんに打みを出し酌盃を子の方へ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
持行時加へともに三こんのみ教へさす
二こんの無時子ゟ引出物を出す加へうく
廿三日
三献のみ納るなり又はことく盃をも
申なり三献にわたいりを出しまた親
三こんのみ子へさす三こん呑納るなり
か様のみ候へは左かいに三々九度なり
酒を九献といふも此ゆへなり子の
かたしや申こわんならは子ゟ盃をはし
無へし子のかたには拾壱人の女房
有てさしひき有へし引出初は
分銀によるへし
一祝言あい盃の事夫婦対面の時まつ
口いわゐのかずのしを出し扨女房
二人出床にかさりたるへいじをとり
下座へさかるさて酌取二人出て銚子
ひさけを取下座へさかる瓶子の女蝶
同
を持たる女房口をとりてあをとりてあをとりてあをとりてあをとりてあをとりてあをとりて
垂時に男蝶持たる瓶の口をとり女
蝶の上にうつむけて重二の瓶子の
酒をひさけへうつし提より銚子へつき
酌に渡すなりへいちにはもとのことく
口をして置なりこれを酒致といふ
さて引わたしをすへすて土器を左の
かたへ引酌取出してかさりたる盃を
とり待上臈の方を窺ひめつかい有
時上臈の方へ持行へしかいそへしかいそへし
ともに請取不四を上臈へまいらすへし
加へともに三献まいりて格添に渡す也
請取下をしため本のことくうへに重ね
わ殿へわたす時うけ取上座へむかいて
たちとのゝ方へ持て行也殿加へともに
三こんまいり納るなり砂盃を上座に
かさりおくばつざへさかりまへのことく
酒を改るなり次にうちみをすゑて酌
盃を殿のかたへ持行なり飯加へて
三こんまいりて上臈へさゝるゝなり此時は
酌下座へむかいてたつへしこれを
中のむすひといふ何もあい昼の時は酌
養遺集恋の振廻右へまわると心得へし女房
かく三献のみ納る也不四の直し始酒
後る事まへのことく頃にわたいり
を居て酌盃を上臈のがたへ持行なり
○三臈加へて三こんまいり殿へ被遣との
三らんまいり納るなりか様くつは三々九度
なり略儀なり
一本式は弐三献にて三々九度なり略儀は
そうに三こんなり略俄には瓶子を上座
に飾り置て銚子提人かねて酒をつき
置酒改るに及はぬ事も有
一愛敬の守り出す事
一七いろみやけ物の事
一いろなをし出す事
いつれも口伝有
右女袴策は古事新事新事交合初学為門弟
綴之而深令秘畢後学可教畢非者也宝
水嶋ト也
之成
正徳元暦仲秋下浣
伊藤甚右衛門
幸代
同隼太
幸寺
同将曹
幸務
岡隼太
幸辰
豊岡平治郎
辰方
坂田段治
能賢
岡段従
能直
日
□□□□□□□□
五〆
達二
□□
□□□□
かゝる
の
四ノ
□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
狩も
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
五文法画
女中輯礼六縫物亦
の
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
女中文法の事
一たて文の事第一目高きかたへつかわすには
りやうし一重ねに調へ上包も一重を横に
おりつゝみ上下をひねり申なり第二は
一重にとゝのへ上包一枚にてまへのことく包
なり是を晴のふみと申て官位元眼
わたまし年頃五節句なとに用
一腰文の事一重ねにとゝのへおもてにて
とめ候へて文の惣方名を書ておくより
巻て口のかたのはしをひほを切り腰ヲ
まきて又双方名を書也裏にて書留め
申には紐を切巻て上に名を書申なり
名の書様奥の図にみへたり調様口伝
一内ふう文の事これも一重にとゝのへ
腰吟のもくひほを切巻は封を付さて
上包をして上下を折惣方の名をかき
中を水引にてゆふなり
一結ひ冬の事かさねにとゝのへか介のまん中ゟ
表をそとへして折巻て名を書なり
是は下々へつかふ冬にてめたかき方へは
しんしやくすへし花もみちの枝に
つけてつかわす文は大かた是を用る
事古書にみへ書わり
私に曰奥に名を書事男女ともに
近衛殿御流のよし
一粉封の冬の事是は近代より用て昔は
なし何事も時代に随ふ礼なれはくる
しからす遠国なとの文にもちゆ
一正月のふみにはあらたまりぬる春の御悦
たちかへりぬる春の御いわゐ春の御祝儀春
のはしめの御いわゐなとく書なり
一三月三日のふみにはやよいの御しうき桃
の御よろこひみさよろこひみさゝ草の御祝儀なとゝ書也
一四月朔日の冬には衣人の御祝儀わた
ぬきの御よろこひ卯の月の御いわゐなとも書也
一五月五日のふみには万歳の御いわいい
きの御しうきと書也
一六月廿九日のふみにはみな月の御しにきなて
しのはらへの御いわゐなはしこの御よろこす
とかくなり
一七月七日には文ヶ月の御いわゐの御祝儀祝儀と
書なり
一八月朔日には左のもの御しうきや月の御
いわゐと書なり
○一九月九日菊の御祝儀菊重ねの御悦かさね
の御いわゐなとく書也
一十月いの子には御げんしよのいわゐ亥の日
の御よろこひと書へし五節句文書
初め返事の文言葉此ことくなり
一高位の御方へはひろふふみにとゝのへさとの
名を書めしつかいの女中の名を書也
一里の名とはたとはたとへは綾の小路の御屋形
にて誰もの申給へなとの類なりまたぢ
きにつかふ方ふらにもうやまふ方へ
はたとへはかすかぬわきにらる人に申
させ給へ御申上なとゝ書へしわれとゝ
おなし方へはかすかぬ旨申給へ下つかたへは
かすかとのらし又らると哥も書なり
らると書又編書せぬほと書又つかたへは
此方の名をかた名に書なり
一脇つけの次第第一日つけの次第一皆人
人々御申上第二人々申上第三申給へ第四
ひかゝ第五らると書なり
一たて冬の事文言はいかやう有へし
おもゝにてもからみてもとむる所にあ
て所の名を書我名も其下に書也月日は
書人からす證文は各別なり
一おりてとゝの人類ふみも書様は同し事也
何もおくに名を書て上包をするなり
上包の書様大かたかくのことく
女
かすかほにて
あこゝの御方
妙法ゐん内にて
少将
旨御申上
是は披露冬の上書也此方もしうもちの
時はたれ内と書なり人の妻女なくは
おとこの名を書へしひねり様封の所に口伝
有り
上むら権さへもん
かすらぬ
らる人と申させ給へ
内
是は内ふうのかたち也まへの上書よりかろし。
上
山ふき様
まん
らる人々申給へ
中
まん
小さいしやうとの
人々申給へ
下
小さいしやうとの
ま
らし
是はこしふみのかたちなりひものきやうま
き様口伝有対しめは裏に有わき付は
くえのくらゐにはるへし
一目録の事ひきあわせうても杉原にても
横にれり三つにたゝみの様上つかたへは上まへ
一金五合の合せ口三分下つかたへはたて目録はこのまし
からすしかりといへともときのよろしきに
随ふへし
一目高きかたへはしん上を書すこしうつまふ
かたへはしん上をかゝす名はかりなり下つかたへは
しん上も名も書さるなり小袖なとは何つ
みゝもまへに書へし次第の事魚鳥を
つかふとも一はんに山のとり其次に田の
鳥羽魚は海の異その次に川の魚伝はいち
のおくなりしやうぢん物は口に書なり
しん上
かん二
おひら一軒
ゆき一折
柳三荷
以上
まん
一わた
一いと
一とんす十巻
注文書一注文書様紙一枚たわ
注文
一わた廿把撲のかわり有書物
一わた廿把
の品によるへし上るへし上らへ
一いと十斤
はしん上も有人しんし
一とんす十巻目付を書事も有へし
一御小袖三かさね
以上
一折紙の事引合一枚竪に折それを三つに
畳中にかねをつけ何也と上に書上下を
折水引にて中をゆひつかふ事下への義也
是をかね折りみといふ也
一かうてん目録の事紙一枚横一枚横一折横に
たゝみ如此書也口伝上つかたへは寒上をも
書をも書へししからは以上も有へし
御かうてん千疋
一力ひき御香奠
一色書御義は以上とは
書もし弐事也
一上〳〵よりゆい物を下さるゝ時はつほねかたより目録
にとゝのへつかわす也書様かくのことく也
下かか
上へゆい
妙玄のん様御ゆい物
しん上少将ゆい物
物上ル時
は此分に
御小袖三かさね
御小袖三かさね紙は一枚からのかゝみ二面
書へし
御かうろ一つ
なり
御ほん一まい
てはこ一つ
以上
以上
つほね名
子ノ名
一とむらいのみかにかくましき文ごんの事今かゝ
なを〳〵へて又〳〵かさね〳〵くれ〳〵かやう
の言義にいむへし
一祝言の文言にはかへす〳〵又〳〵さりなからか様
の文言書へからすよく〳〵心得へし
一色紙に可可会事二行七字三行三字にづの
ことく書へしその外藤の花鳫行木立立石
のかく有口伝
よしへのならの都の十二
八重さくらけふ九重に十二
一同二行七字書帖
にほひぬる哉七
一ふみの袖書に哥書
入る事
春はきぬ人はと九
今そ見る人の
はしと八重むくらかと
ふかき
心の色は
さへしはなに露ほ九
あり
やと
れつゝ三やと
つゝ
花にたに
〇一たんさくに哥書事たい有時は下の句上の句
同とをりより書へし下の句の書とめは上の
句の書留より一字上にて書留也
祈恋
あふ事のいのかしまゝになかりせは
つゐには神をうらみはてなん
一題なき時は下の句を半字ほとさけて上の
句とおなし通に書留へし
きのふまてよそにおもひしあやめ草
けふ我やとのつまと見るかなし
一月見花見の哥はかやうに書なり是も題は
時はまへのことく
あかなくにきぬ〳〵筥の花そわか
をのか吹風に縁もるし
一たん尺にかきらす常に忍ひたる哥書様之事
あふけはなかる思ふ事なと月そさへ
そうにらんたふ人のけき
一天子の御哥を書時は上の句下の五もしを中へ
よせて書へしこれを本草の法と云也
春過て夏来にけらし白妙の
衣ほすてふあまのかく山
一法いせんの時は下の句の句の句の下のしをおくへ寄
て書へし
つゐに行道とはかねて聞しかと
きのふけふとおもわさりけり
一たんさくす法は長さく寸法は長二分三分五六分
にもはゝ一寸八分是つねの法なり
一御製を下つかたにて書時は壱尺壱寸六
七分はゞ壱寸九分なり
一御しん筆の時は壱尺壱寸八分はゝ二寸のよし
此内少しのたかいは有へし大かた常に
もつは壱尺二寸に幅壱寸九分二寸もはを
右のもくそれ〳〵にこしらへ用と言り
一たんさく書様の事たんさくを三つ折に
して上の折へ一字上て書て留は
下より七歩はかり上にて書留なり又
下の句を一字さけて書時は下をそろ
へて書へし名のりある哥は上の句の句の句の
書とめより一字上て書留るなり名
乗書さる時は上の句とおなしとわれりに
てるへし
一一字題は四つ折にして左んさくの上のよし
よりたいのもん字うけほとおきて書
哥は四ツ折の上人一字かけて書へし
書留右になをし下の句も上の句も上の句とお風を
しとおりより書へし書様図に有
二字題も同し事なり
一三四字影の時は上の句は上の句の句の句のはしより三四分
ほとれきく題を書三つ折の下三分程
おきて歌を書へし下の句の留は
名のり書さる時は上下ともに六分程
上にて留るなり名のりを書つみ哉は
下の句一字上にて右のことく書へし
一短冊書時一字類二字題あるいは三四字題
にても上に書哥を書にし名のりを
書さる事は是は読人高位の御かたなれ
は平人と再にならさるゆへわさと御
名のりをのけき女短冊に調申と言り
題歌有ても名書さるは女たんさく
の法なり然れとも女といへとも当時ひ
ひてたる女なれは書よし也
一ふる題をのそき書時はたと人三四字題成共
題有のかくに上の匂おなしとれりに書へ
し上下の書句は同心少なり
一古題の短冊の時は二三字題にてもの
げき哥書事これ法有事なり縦令
は定家卿なとだいを出し給ふとき
其影をうけおの〳〵詠時上へに題不
書といへとも題有のかくなり又伝に
たとへはおなし題にて十枚書とき
其内一枚に題出し残る九枚には題書す
といへとも題有のもく書と云へり
一短冊のたけみしかき時はのそきて
書へし
一色紙寸法の事竪六寸四分幅五寸六分これ
大弐紙のすなり
一古今集一左衛門一左衛巾五寸六寸六分を小色紙と言也
短冊の図
二寸九分美濃の国関の藤河絶すして
さみにつかへん万代まてに
たのみこし関の藤河春きても
九分
ふかき霞にしたむせひつゝ定家
大分
湖上朝霞
朝朝見るめなきさの八重霞七分
えやは吹とも志賀の浦風壱寸四分
一色紙短冊をさま〳〵にいろとる事有
うちこもりの時は青色紙上にして書
へし自然下絵ちかいて上下不正時は
しけしやく有へし
一恋哥なとうちくもりの短冊に書女中
一へけすときは紫のかたを上へして書よ
し也又つねの哥にも打曇なとに
書時はその道わたらかなる人なとは時に
よりその哥におふし青いろ何にても
上にして書といへり
いわゝれ彦のみことは日の本
ぬいものゝ事
御門のはしめ船武三王の御
事なり
一御衣たちぬい申事はいやしぎわさには
あらすそのかみいわゝれ彦の皇より初り
官よりての官よりての絵様色まるは文
徳天皇の御宇より初りしよし后の
一住吉まふてしたまいて物左ちの日記を
得給ふ是を世に住吉たちと申なり
かの日記にくしらの物さし柳のたち板
をもちゆれは日の善悪のしやへつ
なくてよろつなんをのける幸ひをうる
とのつたへはよしなり
一おんその事したてからにてからにてむねも明しと
ける〳〵みゆるまゝ人のなりすかたによりて
たちぬふへしほそき人の小ゑりの
ひろく明たるはむねあきかく悪し上着
なとはひろ〳〵も仕立へし
一仕立ものに三のてきわ有第一ははやく
したてうつこしく第二には仕立様は
さほとになくともはやけれはときの
用にたちてよし第三壮そくとも美敷
をよしとす住吉の御たくせんにも手の
きしたる女はくわほう幸ひ有へしとの
御事なるよし又よろい一領きる間
馬のくらおく内に上下を負ぬわぬ女
はあるへからすとむかしよりのつたへ也
一ひたゝれを仕立申作法は右の袖より縫
初申か法なり大口のはかまはひたりのもゝ
たちより縫初るか法なるよしいらさま
事なからしるし居也ケ様の事もおほへ
申古実といふ
一てうけんの事是は童形の着し申もの也
たけはそのちこのせいによるへし袖の
長さはちこのゆひにて壱尺五寸ゆきは
ゆひをのはしたけ高ゆひより五すほと
長かするなりけては半分程ほころはす
なり両方の袖下に露結ひとて下るなり
菊とちは五所紋のことく五ツはひほは
児のゆひにて二尺三寸ほといろはむらさき
紅井ふしかね染露菊とちのいろも
おなし口伝
一同はかまの事ひたれの下のことくにす
そは一尺も八九寸も長し前こし後
こしをたかのはの糸にて三はかり
さし縫なりつねの三つはりさし
とはかわるへし
一よるの物の事かく織ほつけんあつ板嶋
其外織物類裏は何いろにてもつくへし
祝言の時えんおう鶴亀松竹の織もの
または縫物そめ物にてもするなりけり
されりて四尺裏の房五寸より八寸の
あいたわたのた少により口伝有神ゆ
我経立二尺二三寸裏のふきまへのとく
こつま表ゑりさきの房八九寸はかり
身はゞせはき時はわりのを入るへし
一ふとんの事大模様の唐織とんする裏は
紫紅井をつけ四方を五す計ふるへりを
とるへし大ふとんは六の長サ六尺五寸に
したつへし同小ふとん両面五のなり四方
かいの口したつへし
一ねまき白二つ紅二つい上四ツ也仕立常の
小袖のことくなり
一祝言の時はよりの物五つねまき四つ以上
九つなりよるの物二つには鶴亀松竹を付
二つはえんおうを付壱つは白綾さいあい
ひしなり口伝ねまき色直し前と
後の事口伝
一御さしとねと言事夏冬によりける人
し織物又は畳の表なとにてした
つるなり只へり積は御座畳北におなし
中へは畳のおもてを入裏にあかねの絹
をつくへしへりの広さ七寸とんすか
うんけんへりにすへしとり様はなけ
あわせにして四つのすみに四角の大縁
七寸四方ほしとにしてしやうそくにつけ
その上にくれないのうちひほにて六や
う給ひをして四ツの角につくるなり
一てしとねといふは長さ三尺五寸ひろさ三尺
又四尺四ほうにもへりはゞ三寸五六分
夏のしとねはおもと畳冬は織ものとん
一すなとにて中へはんや又わたをも入る
なり将装束は前にれなし
一祝言の時は御座しとねもてしとねも
いろ直しまへはへり白綾幸麦色直し
過はひの綾なり将来まへのことし
一うわしてござの事四方ふかへりに
とるへし女のはへりはゞ三寸五六分より
五寸まて男のは二寸ゟ三寸五六分のあいた也
まくらのかたはござ半ぶん程中へはんやを
入一もんじへ季すそのかたはなげし
あわせにへし箱に入るには二つに織
御むしろのへり禁裏方には
綿のへり裏は生綿のきぬ御紋つふ
又三つにたゝみて入へし
桐也武家大かた浮紋の織物なり
枕の事しな〳〵有つゝみまくらといふは
とんすかられり又はこれないの金しやま
じりにてまわり一尺七八寸長サ壱尺
二三寸ひだかた〳〵に十二つゝとり中へわた
はんやを入くれないの糸にてくゝりめに
せみむすびをさける也又ばくの枕
といふはばくといふけたものを縫
にぬふものなり皆たものはあしき
夢をしらくすと言古事有又にほの
枕といふはしたて様は包然におなし事也
中へ菊の花びやへ〳〵たんてうしりう
のふかんしやうかうくわはんや此七色
を入なり又より然と云事これはしう
げんの夜にい枕に用也秘事なるゆへ爰
にしるさへず家により愛敬の枕とも
いふなり
一かちやうの事すゝし又はしやる也四ツの角に
八寸四方の四天皇をつけられないのひほにて
あけまきをむすひさぐるなりかてふのい
わひには中ゆいつく〳〵を中へ入候てかちん
みきなとそなへて祝ものなり口伝
蚊帳は卯月初の甲日に釣初也
一小袖したてやうの事たけはひとによるへし
大かたゑりはゞは四寸五分めにゝておくひは七寸
小ずまさき壱尺又は二寸袖口六寸又は六寸
五分女は四寸又は四寸五分にもおくひは一幅有
たち違ひにすへしゑりかた女は二寸男は
二寸二三分あくへし袖下壱尺壱寸男のは
壱尺二三寸はかりからのふき袖からは
一金拾遺集三分すそまわりこずまわり但四五分但四五分ふ
きたるもなんなしわき明のはふかきが
見よきものなりつきのからは三分たるへし
ゑりまわりは裏をのぞかせぬふへし
いつれも是はわきつけのしたかゝやう
なりひとへあわせなとも同し事也
一おさなたちの事袖をその人のいたけに
してその半分袖下を明へし是を鶯
袖といふなり同中わたの事女子には
八拾目なんしには百弐拾目也高位の方には
中わたにきくのきせわたをませて入る也
是は九月九日に菊の花のいろにわたを染て
菊にかつけたるわたをいふ也
一同たち様の法女の裏をたちて後表を
たつへし男のは表をたちて後に裏を
たつへしいつれもたち物は此心得んよら也
一物たつ時の事うちまきのしかつほ
ふしわらをくぎやうにすへ其日の玉女
にむかい此哥を三へんとなへてたつへし
あさひめのおしへはしめしから衣
たつたひもに悦ひそます
さてたちおさめわらにてゆひて
うちまきのしにてくちいわゐ
あるへし
一上さしの袋の事地は唐織とんす幸ひ
菱なとの類裏には紅梅の板物ねりすゝ
しなとをつくべしの装束の糸ひら打
緒也装束のあまりを口の四角に四つ
そこの四角に四ついだすなり口のかゞり
いとはくれないの三ぐりなり大なるは
そこ弐尺五寸四方たけもおなしその
頃は壱尺八寸小つゝみは壱尺弐寸まわり
何も同哥なり口のひほ大包には一丈八尺
一中に一丈二尺小つゝみは八尺くれないの
八つ打いつれも房ともに又狩衣束口
のかゞりいと五色の打ませにもする也
一此袋にはよりの物小袖小道具てぢかき物
を入るなりみちなと行時こしのゆへも
入へし
一ものたち刀の事長さ三寸五六分つか
五寸弐分さや三寸七分いつれもなし地
まきゑまたは黒ぬりにもすへし
一たち板の事柳長サ二尺八寸厚サ二寸厚サ二寸厚サ二寸厚サ二寸厚く
五寸足の高サ三寸二分いのめをすかすへし
一おさしの事くしれ又は桑の木を用ゆ
又あらゝ木にてもするなり竹さし略義也
一縮までの事絹まく所の長サ一尺八寸左右
のつぐもち三寸つゝ以上二尺四寸ふとた
まわり九寸一尺にもさくらの木柚の木を
用ゆへしつちは柄ともにはす指渡シ
一寸六分かた木黒ぬり数六つ也
一縮はり長きり一縮はり長さたり二尺一寸五分黒
ぬり緒の長さ七尺五寸
一しんし長さサ一尺八寸かず百廿本是一張
ふんなりかた〳〵に六十本つゝいつれも
もろつめなり
〇一後はりは長サ二尺八寸しんし長サ二尺
壱寸なり
水嶋ト也
之成
伊藤甚右衛門
幸氏
同隼左
幸充
同将曹
かは
同隼太
幸衣
松岡平治郎
たるになかりけるにはるこれも。これになればかにて。いゝるに。其上に。其上にて。一条の
辰方
坂田段治
能賢
同段浴
健直
狩衣
七将装束七
九産所八
女中雑礼
平医師
の
女中将衣束之事
一十二ひと人と申事は十二かさねきるにはあら
頃くわん有上臈の七つ重ね五ツかさねと
申て夏冬々ともに上に着給ふ将衣来
を世に十二ひとへといへともしか〳〵の
供にもあらす式書に申置しは后の
御方なとへは月もに小袖一つゝ五月五日に
一菖蒲のひと人を外に給ふとなん此説
を十二ひとへと申つたへたり大内の事
なれは恋人まれなり口伝有識のかたへ
たつねえへし
○一大内の上臈はつねに緋の袴を着給ひ弐上の
一時は腰に裳と申を引て後人なく帯を
かけ給ふといへり是は上臈小三橋の位迄の
方にもちいられ候て下〳〵へはくたらさる
事といへり宮仕の品によりて腰巻
かいとりに緋の袴さけ帯の品は替り
はとなんしかれはさけれひ腰壱なとの
事は裳とかけ帯をまないたるにやよし
はかたにたつぬへし
一腰巻の事卯月朔日より五月四日まて紅梅
一の類に赤裏の類に赤裏の腰牛よりすゝし
からのこし巻なり模様おくにしるす
一さけ帯の事四季ともにかくる事法
なり然れとも板の物たくい着さる方は
卯月朔日より九月八日まうくとおもふ人
有是は下〳〵の説にて作法にあらす
尺も三色は一丈弐尺一丈その次八尺たけ
長きほとしやらくわんといへり此帯をかけ
帯共申入候江帯とも申なり仕立様中に
とりの子紙を畳て入る也又しんを入すに
も仕立申なり
一さけ様の事一重まわし後にて西わ
なのむすひ一方を少し短かくしてさけ
申なりわなのあまりおほゝきなるは
よろしからすわなの法の手一そく程
よし結時右を上へかさねむすひ申かよし
若きかたはむすひめを後へなす三十こし
たる方はまうしろより少右のかたへより
たるか見能ものなり心得へし
一腰巻の事右のわきにて本まへに引
ちかへ合たる所をひちにておたゆる也
しやくかよいなとの時はひちにてかゝへ
られさるゆへに京にてとちつけてその
品々へさる様にするかたも有つねはほん
まへなれとも祝言あひ盃よりまへは左か
まへに合色直しの時はつねのことくいた
し申なり
一かいとりの事九月九日より三月晦日迄
なり上臈のおりぬいたの物なとなり下
〳〵にはぬいの物はくの小袖をすへし
一たひの事弐〳〵にははかぬか法なり
一略儀には用ゆ祝言の時はかぬと申も
しき〳〵なるゆへなりたとへはくとも
重陽のあこる日よりあけの三月晦日まて也
一衣せうの事わたぬきの日より五月中は
袷なりすゝしき時はかさね着も有共
一ツゑりたるへし襦牛の日は菖蒲のひとへ
とてすゝしのひとへかかたひらを着申也
六七月はひとへまたかたひ〳〵なり八月
朔日より九月い日迄あわせか本也近代
ひとへを八月中もちいらるゝ方多
し九月朔日より同八日まてあわせ也
九日よりはわた小袖かいとりなり
十二月いしやうの事
一正月のいしやうの事織物はく絵梅重
一言葉松かさね柳重青柳若紫縫の物なと也
はくの小袖こし明縫物には姫まつ
梅若菜若草の類をするなりむら
さき紅の無紋は上臈ならては用ひられ
ぬよしなり
一二月は紅梅桜の衣藤重かは桜縫の物
なとなり縫物はおりすしむめやなき
一椿山たち花を縫へし
〇一三月は桃の衣山吹花山吹青山吹ぬき白
ことに柳のくら山吹桃の花にはとり抔の
縫ものなり
一四月は朔日より五月四日まてはあわせなり
白重卯の花ほたんあふひたちはな衣
かきつはたすほたんなとなり縫物に
春かや藤山吹かきつはたわくらはおし
の一つかいなと縫也
一五月五日まて菖蒲のいわゐとて菖蒲の
ひとへを着そむるなり其外花あやめ
若なへの衣撫子あふひの衣ゆりの衣
その胎なりその蛤なり縫ものはさなへよもきあやめ
花たちはなゆりなでしこなり六日
よりは五月中はあわせなり
一六月はすゝしひとへ又は帷子はくゑ
越後あかしつちがきみるいろくろも
ゑきなとなり縫物はすゝきなつはぎ
くすのはふり地はくのかたひらは四十
過たるかたはやうしや有へし
一七月は紅井桔梗染かちのいろ縫物は
水に梶の葉すみ筆しきしたん
さくなとのたくいなり七夕には地赤
又は白将衣を第一とす是きつかう
てんのまつりゆへなり
八月は花すゝきのあわせ桔梗め宿花の
袷又はひとへびはいろくちばきゝやう
あさきしのふたまむしいろなり絶
ものは女郎花かるかやすゝきふちは
かまのだくい上臈はおりすしおり物
なとも着給ふなりとふせいは朔日に
ねもしの袷又ひと人を着給ふよし也
これ秋のもなかなれは時のいろを用る
にや
一九月は菊の袷しをに藤はかまの袷朔日ゟ
八日まてを用ゆ重陽には色かへとて月草
の小袖もみちの小袖をきるなり縫ものは
かりかね萩に露菊のもみちを縫
なりとしよりたる人は月草を
用ゆけふよりかいとりなり
一十月はかれのゝ小袖うつろい菊の
小そてしろ重の小袖を用ゆるなり
縫物はちり紅葉菊なと也いの日は
むらさきを用ゆ是をいむらざると
いふなり
一十一月十二月はこほり重初雪の小そて
紅梅おりぬ織筋又は紅ないすしの
にそてなり縫物は松に雪早梅椿寒
菊なとを縫へし
一こしまきの事卯月朔日より用ゆ表
一紅梅赤うらぬいものはいふき石竹
なとを縫へし
一五月はねもしすゝし裏なり縫物はひめ小松
なつ菊さるへなとを縫へし
○一六月七月はすゝしのひとへ経物は花たち花
ふりなてしこなと也七夕のこし巻に黒公
筆いとるなとを縫へし
一八月朔日より九月八日まては表組梅なとに
すゝし裏をつけ桔梗かるかへへもみち
菊なとを縫也いつれもこしまきは法
ねより身ひろにしたつへし
一祝言のこし巻の事合面より前はね
もしに鶴亀松竹玉椿たちはなわか草
おやこ草なと縫也いろなをしより紅梅か
黒紅なとに縫ものはまへのことく也
一さけ帯の事紅梅の厚板又白綾の幸
菱なとを用紅梅の縫物はなてしこ
姫松たちはなとのゑやう有へし
祝言の時は相盃前は白綾の幸ひし
いろなをしの時は紅梅を用むすひ様
何も当流は両わなを用
一平つけ帯の事むかしは青ひろきを用り
ず大かた三つ割也年比により四ツ割にも
いたし候かた有ケ様の事は時代によりさた
まらす荷地赤地たんのすしなとの有を
見事成模様は三十ゟ内用ゆうけおり
いしたゝみ青地たまむしとくさいろ
なとは三十こへてもちゆへし
一織物むもんの小袖の事上臈のほかしんしやく
有へし筋をすたれに織たるは中臈のかた
〳〵まてはゆるされては着へしすたれとは
たて横の筋かわりたる事なり
一丸すゝしのいふはおもて裏ともにすゝし也
ゆるしあれは大上臈小上臈まてはきる也
一唐織の小袖の事大門にても三臈まて
着給ふなり武家にては人によるへし
一紅梅の小袖の事二十七八まては着るなり
それ過ては用捨有へし
一かけ帯かけもへきの小袖の事年比に
よりしるなりぬいものなきをいふ
一おり物たくいはあわせまてなりわたいれ
にはせさるものなり
一生家一首の小袖いつれくるしからすといふといへとも
四十過ては用捨有へし
一そうけしかのこの小袖の事上着には
すへからすちころのはゞしきらぬゑ
ようはとし比によりくるしからす
一ほたんの事地白縫物赤裏也上臈は三十迄
千葉集恋もき給ふなりすほたんは地白赤裏縫物
なしこれは十五まてのあなり
一織筋の事かたみかたそてかく梅なれは一
片身は浅黄にも地白にもして一寸四分の
筋を織たるものなり又染たるには此
すしの中を縫物になりとも首絵に
なりともかのこにもするなり是を
織筋ともいふなり
一こも一とれしはくの事地なしのことく縫病を
置へし是は上臈着給ふなり
一遺集雑楽一雲病の事左の事左のかたへおし
と出したるを申なり或は梅ふちくも形た
くいなに成とも縫とれしはくははし
はかりおしわれしたるをいふ也
一雲はくの事紅梅か織筋の下に重ね
着るなりぬいものれり物の外へはかた
ねさるなり上臈十五六まてきる
一紅梅の小袖ぬき白へにませなとは廿七八色
も着るなり紅梅は表紅梅裏すほう染也
一おりぬのかさねにはぬいもの又は紅梅抔
なり染小袖はかさねへからす
一おいかに小袖かに小袖かけやうの事三のさほに
いたのあから織ぬひはく中のぬきに染
小袖白小袖をかくへし又四節により
時〳〵のもやうの小袖をも上にかく
へししうけんなどには七五三とて
その夜七つ三つめに五ツ五つめに三ツ
帯もそへかくる事有又帯かけにか
くる時はいたのあ類を初めにかけ次に
そめ帯めんとりはに十二すしもと
しによりかけかさるなり口伝
一産所の次第
一くわいにん身持の事しよく物をつゝしみ
いねるにも居るにもかたよらぬ様にして
たつともかたあしたてす物のいのち
をたつへからす口に悪かうもふこをつゝ
しみあしきものを見へからすあしぎこへ
すちなき物語をきくへからすものふ
の礼法にかないたる事なとよませ
きくへし胎内よりおしゆるやな利
かくたしなむ人はその子かならずかた
ち人にすくれ武の道にかなふと古き
文に見えたりされはくわいにんの
身の身の身ま一のたしなみなり
一五ヶ月めにはよき日をゑらひ帯に
つくへしこれをいわた帯といふ也
本式は垂乳母の方よりとゝのへおくる
法なれとも時によりて子孫繁昌の
老女をたのみとのへ送る事もは
一生絹のきぬを八尺つきぬを八尺つき四つ又は五つに
たゝみみはりさしまた七五三に縫糸の
一遺集雑書本末をとめすして二筋酒肴をそへ
つかふものなり
一筆紙一帯する事する人を玉女の事帯する人を玉女の
かたへむかわせそのおつと聞神へ向ひ
帯をとりしそむる品をして女房
の右の袖へわたすをうけとりかた結ひ
にして弐三献にていわふなり是はとう
ふんしそむるまてのいわゐ也着帯しては
神前へまいるへからす
一吉日の事甲子戌乙丑ひのへ午御つちのへねぬ
かのへき子かのものとり此内を用へし大吉
日なり
一かにとり小袖の事右のしそめたる
帯をねりてかたにかにとりこもんを付
もん所に鶴亀松竹をつけ浅草に
染するものなりたち様口伝はかにとり
小紋とは肝取草をかたにつけたる事也
一初産の事地はしら綾ねり紋は鶴麻松
竹家の紋を誤はくにておくへし長弐尺
七寸身よりおくびをとりゑり紐はそて
よりとるへし袖のたけは身半ぶんひ
ほは身のたけとおなしはゝ二寸ゟ
三寸の間也裏はねりにてするには
ともうらせ少々おり三のずいの所に壱寸
五分または二寸五分四方に友地にて曰女
此又○かくのことくもつくり五ぶつ御名
を五こくののりはあしやりきそに
にかゝせもつけへしせとおりはりめ
のかす十三閏年に十二男計女はり男女はり男女はり男女はり男女はり男女はり男女はり男女はり男女
よつてあらわすへし長さ五寸糸の
はしはぬいすてにすへし
一うふきぬと言もははしめてかふ髪
たれる時上に着せてたれるきぬ也
したてうふきのこことく。ひとへ衣なり
これは女房七人にぬわせ其針を紙に
色下かいのひほに縫れさめ置か法なり
初産髪臍の緒うふきぬ此三色を一つにし
て男は元服の年女子は歯黒初の年まて
同十二月七日には若菜三月三月三日には桃の花
五月五日にはふきゝ草七月七日には梶の
葉九月九日には札義な草を年〳〵
入れ〳〵ものなり是長命を祈る法也
臍の緒は紙に包上にとし月日その子
の名をかきてなんてんの葉つはきのは
こんふかちくりのし此五色を入包おくへし
ことなるいわゐの事なり
一金五十一うふせしのいろ直しの事喰初か百日の
いわゐより色小袖をきするなり男子は
家の紋をつけ何にても目出度ものを
大かたにすへし女子は姫小松わか草な
てしこたち花なとをつけそむるなり
いろは家〳〵の例によるといへともひのへ
ひのことに生れたるには昔は色の小けても
色なをしすへしきのへきのとは赤いろ
つちのへつちのとには白地に絶かのへかの
とには黒いろみつのへみつのとには
春いろの小袖なり何もこのいろを用
事相生能なり
一初産着其外あたらしきものお着せ申
一時向ふ方角の事春は辰の方なつは
ひつしの方秋はいぬの方冬はかしの
方いつれも此方へ向ひ着すへしいのち
なかきといへり
一うふきその外たち縫つきくしの尺を
用る事は日の善悪をきらわす男子は
心たけく人に用られ女は愛敬はて
縁はやしといふ本文有
一たつとき敷ものを改えたち板を直し
ものたち刀針糸をそろへ置扨かゝみを
左のかたに立置たちさまにまつ鏡に
向ひて此哥を三へんよみへん
ちわやふる神のおしゑをわれそなす
このしなよりもとみそふりぬる
一前かけの事是はかふ湯をひく時女ほう
腰に巻その上に子をのせて湯をひくもの
なりたけは女房のこしに巻てつま
さて有てかゝるほとに二はゝ立に縫ひ
合ひほを付るなり
一うちまき桶の事高サ八寸口の廣さも
同しそこはぬける様にまけさせて
鶴象まつたけを白縮に書也是はなん
産の時い〳〵たひもそこをぬくこと有是に
よりておし桶ともいふなり又百日の
間に押おけに入たる打まきを湯とのへ
まき生れ子に湯をひくたひにゆを
きよめるなりまたいつかたへいつるとも
百ケの内は打まきをまきていたす也
またうふやにてはなをひいたる時お
しおけの中なるはなむすいにてひた
いをなてゝましなふじゆ哥は
長息万命急々如律令
ますらをか弓もつかたのまゆねかき
はなひるたひによろこひそます
一ゑな桶の事高サ三寸五分口の廣サ七寸四
の高サ九分是も鶴亀松竹を絵書也
一よりかゝりの事冬のよりかゝりはわら
にてつくり上はたゝみの表にかくこし
らへ白べりにしらてなりなつは籠
にてこしらへるなり一七夜過て右を
とり二七夜過て瓦を取三七夜過て後
をとりかた高のたゝみにうつる也これ
を枕直しといふ也
一かた高の畳の事枕のかた高サ五寸五分
十分の高サ二寸弐分に是もしら縁に白給也
一子やす縄の事布長サ一丈二尺さんのとき
上より下るなり是をちからなわとも
申なりあじやり愛染の法にて修する也
一腰かけの事これはこしいたく女房こしを
一かくるなり高サ七寸長弐尺壱寸横一尺四寸
にするなり
一むつきの事廿四十弐は絹十二は布なり何も
一たんを十二つゝにつくなり
一湯松け二つたらい大中小三つひしやく二つ
いつれもまけもの也白絵也
一くまの皮のひつしきをしきをしきをしき
女態の手にて腹をさすれは産やすしと言り
一産所一畳の畳の畳の事白縁なり屏風いつれも白
縁にかくなりうらには亀早かたをつくへし
一しよくたひすみとりちりとりに至る迄
いつれも松竹をしら絵に書なり
一あまがつの事おんやうしの方へたつ
ぬへしかのかたよりとゝのへてまいらする
なり是はくわいにんの内よりそく才ゑん
めいのほうをいのりてかきあつめたる
札守をとり集生れ子のたけにこし
らへかをかたちはかり作にあしをこし
らへす三才まてそばにおきよそへ行時
まつうちまきをまかせあまがつを出し
跡より出すなり悪難をあまかづにかつけ
申なり三才過ておんやうしのかたへ
酒にて酒にかへすへし女は祝言の後かへし女は祝言の後かへし女は祝言の後かへし女は祝言の後かへす
なりまた男女ともにたしなみ置事も有
一おときほうこの事是はかほかたち手
足も有これも男は三歳となり女子はとし
たつるまても用らるゝなりよそへ出る時は
こしにのせ行なり
一とのいのいぬの事是もいとけなき内
そばに置なり男子には左向をつねに
用女子には右向のいぬなり此犬をもたさ
時人はよそへ行ときいろにてひらいに
犬といふ字をかくなりいぬはふとうの
つかわしめにて道の難をはらふ又
いぬにはころうやんのたくい恐れ
日
をなすゆへとのい第一とするなり
一右女礼集は古事新夏交合初学為
一門弟綴之而源令秘畢後学可被改畢
非者也穴賢
水島ト也
之誠
正徳元暦仲秋下浣
伊藤甚右衛門
幸蔵
人
同隼太
幸充
同将将
幸暫
同隼太
幸殿
杢岡平治郎
辰方
坂田段治
能賢
岡段治
能直
人
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ともんとは
□□□
あり
八