普救類方 7巻
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- 林良適, 丹羽正伯纂輯
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- 2026-08-17T19:23:22.329Z
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- 2026-08-17T19:23:22.329Z
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- 場所: 江戸
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- CC0
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- 林良適, 丹羽正伯纂輯
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- 日本語
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- 和泉屋儀兵衞等
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- フキュウルイホウ
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- 東北大学
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- カンコクフキュウルイホウ
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- 2026-08-28T18:53:25.651810+00:00
狩り
白禿頭禿頭禿頭瘡
頭面腫髪頸頂
面之部面腫題頬腫
粉刺面瘡雀班
眉毛解頤
眼目之部一切之眼疾
官
普遊
今四海昇平ノ之日、兆シ、兆シ民鼓ヲ而楽ニ、何ヲ慮ス予ヲ可
憂フ、者ハ其唯、疾病ノ耳、雖レ然ルニ雖テ於カ、都下大邑ニ也、不レ之ヲ嚼良
薬一ニ、若二ル夫ノ邉鄙窮郷一ノ則反レ之ニ故ニ故ニ過テ沈テ過テ沈痾卒充一乃円境ノ一ノ境ノ境ノ境ノ境ノ境ノ境ノ境ノ境ノ境ノ境ノ境ノ境ノ境ノ
来レ乎乎一ヲ而俟二テ其ノ斃焉可レ悲ノノ悲ノ之甚也、
官仁徳光シ被被シ今ノ刻一ヲ此ノ書ヲ以テ将二使一彼ノ庶府歿侯ノ
官刻普救類方
登テ于壽城矣誰ガ不レ仰ヲ其ノ慈愍ヲ之深ク之深ク之深ク之深ク之深ク之深ク耶實
養生ノ之宝訓治療ノミ捷径ル也也而人々
要レ到二到二期頤一則チ庭二幾ヲ不レ負二タレ員二カ此ノ書ニ官刻ノ之盛意一ニ乎請ノ莫一二
也吾の輩ノ
為一ス二尋常ノ之者一ノ矣是レ所二ル
之企望一也
享保己酉十一月壬申
普救類方序
當聞一身者一國ノ之象也仁徳誕敷者
國家ノ之修養リ也其本亂内潰則陰陽乖
戻雖有善者無如之何矣故曰仁人理
其身猶明君ノ治其國方今
大君幕下體仁繼志當離明之正位司考
文之大權盛挙隆上教恩垂下彼有餘
粟此ニ有餘布武徳覃仁政普ク施誠ニ昇
平ノ餘化テ而全體大用之謂也雖然天ニ有
漢濟ノ之禮人有未腹惑心之疾ニ司之者。
鑿テ而謀レ之ヲ者術也頃日
大君命之彼天祿石渠之書者以為巨家ノ
之備矣至若邊鄙窮巷之医薬者小民
之所患而仁網之所漏也
台意不能无遺感是誠可忍乎忍之可謂
仁乎於是辱
命ノ盤員林良適丹羽正伯二點檢シ官庫ノ羣
籍授羅捷方単方撰其至要ヲ撰ニ其至要ヲ品味亦四
五許方法不過二八九益患家蠢蠢蚩蚩
之徒所レヲ易二ト合和一ル而果夫有二ル明效一者也録
以國字ヲ日就月將研編摩之志顧纂
述ノ之功縷分脉剖ノ縷写南ノ部爲二柴策
臣親顯
特教
特教臣親羅披閲一。参互索捜則博ヲ而不
繁詳ニ而有レ要眞ニ格物ノ之通籍黎元之秘
録也目之曰普救類方情状實當矣晋
者何ソ博ク施レ民ニ也蓋聖人ニ其猶病諸救者
何ク能濟レ衆ヲ也王者尚ヲ所用レ心ヲ也類者何レ心ヲ也類者何ノ
格二類疾疾一ヲ印定羣疑也方者何品列捷
方一ヲ兼備スルハ體用一ヲ也其ノ爲レ編也按レテ類求レタレ名ヲ探テ探ク
レ本ヲ及レ方ニシニ皆ト欲二叙テ二府眞濫一使二夫人ヲ易レヲ易レ知リ而
原委處方ニ有二有二依據ル也不二依リ據ル也亦タ宜一哉哉憫
民療一治身以及天下之餘澤至矣盡矣
嗚呼壽國ヲ以壽民不與艸木同朽焉臣
元雖レ不堪其任一ニ恭承ヲ
洪命ヲ以テ述フ
台旨之萬一謹爲之序誠惶頓首以聞蓋
非以不忍人之政而仁覆天下之謂乎
其仁豈易測乎積善餘慶雖萬萬世所
以テ不レレ可レ易ヲ者ノ信乎哉
享保己酉之五月
曽料類方序
從五位下典藥頭式部大輔橘朝臣
親顯謹識
図
普救類方目録
巻之一
頭之部
附眩暈
頭痛
白禿
しらくも
一切頭に出来たる腫物をいふ
頭瘡
かみのけ
髪
面之部
面腫
かほのはれ
粉刺
にきび
雀斑
そばかす
一おとがいはづれたるなり
解頤
同同享文一丁目録
荒井泰信氏ノ歌会を一
以テ購入セル竹関博士
猶野亭吉氏藤蔵書
白屑ふけ
頭禿
毛頭に銭の大さ程づくはげたるをいふ
頭面腫がしらおもてのはれ
頸項ゑりのやまひ
一題頬腫おとがいほうのはれ
面瘡かほの腫物をいふ
面瘡
まゆげ
眉毛
眼目之部
一切の眼病をしるす
口舌之部
口舌瘡
くちしたの出来もの
口薬くちのうちふざけ
口糜
口臭くちのうちくさきなり
口臭
舌腫
したのはれ
木舌
○舌こわりはれて口にみつるなり
舌縮
重舌
舌のねに小き舌のやうなるもの
出来たるをこしたといふ
脣吻之部
脣裂
くちびるの皮さけたるなり
脣腫
くちびるのはれ
口吻瘡
げしのぶ
第一十次第
口吻瘡くちわきの出来物
牙歯痛
はのいたみ
くちびるの出来もの
脣瘡
くちびるたゞれふざけたるなり
緊脣
附
附印
むしば
蜃歯
はうごく
歯動揺
ねつけつう
一熱により牙のいたむなり
熱牙痛
一切牙痛さま〴〵のはのいたみ
取歯方
一齒日長取歯方
牙齦
牙齦痛
はぐきいたむ
牙齦痒痛
はぐきかゆくいたむ
牙齦腫痛
牙齦宣露
牙齦腫痛はぐきはれいたむ
はぐきの肉こけて牙の根
あらはるゝなり
牙齦腫爛
走馬牙疳
はぐきはれたゝる也
牙宣はぐきより血出るなり
はぐき潰たゞれて血出る也
咽喉之部
のんどはれいたむ
咽喉腫痛
喉痺
纏喉風
一喉の内外ともに大に腫たるをいふ
帝鍾喉風
咽の肉腫て息ふさがらんとする
のどけいきほい
なり
急喉痺
一喉痺勢はげしく急にはれ
ふさがらんとするをいふ
懸癰
のんどの孔の所に遊物出来てはれふさ
がらんとする也
骨硬
一魚の骨にても鳥の骨にても一切の刺咽にたちたるなり
附
呑錢呑石呑銅鐵金銀入腹呑釘
咽喉雑症
呑鍼呑竹木呑髪呑穀芒
しよう
咽の中さま〴〵の病をしるす
醋む
一酉心ごとくいたむなり
酸水咽につきのぼり刺やぶる
声
一声出ざる類の病をしるす
耳之部
みゝのなり
耳鳴
耳痛
耳腫
みゝいたむ
みゝのはれ
耳聾みゝつぶれて聞へず
耳聾
みゝだれ
暗耳
みゝの腫物
耳瘡
虫入耳
耳水銀入耳
水入耳水銀入耳
耳出レ汁
耳出血耳出汁
耳出レ血
鼻之部
鼻塞
はなふさがる
鼻淵
一濁りたる湯いでゝやまざるなり
附靑歳
みづばな
鼻中疱息
鼻の中に肉出来孔にふる
酒酸鼻ざくろばな
がるをいふ
鼻瘡はなの出来もの
鼻瘡
巻之二
心胸之部
心胸痛
むねのいたみ
冷心痛
むねひへいたむ
蟲心痛
虫にてむねいたむ
胸痺
むねの中つかへ痛にもあらずしぼるが
ごとくくるしむなり
ねつしんつう
熱心痛
むね熱しいたむ
にはかにむねいたむ
卒心痛
痰心痛
疾にてむねいたむ
胸のさま〴〵の症をしる
心胸雜症
腹脇之部
はらいたむ
腹脹はらはる
腹痛
わきが
わきいたむ
腋臭
脇痛
普救難方目録
腰之部
腰痛こしいたむ
腰痛
こしもゝいたむ
腰腿痛
こしせぼねいたむ
腰脊痛
腰脚痛こしあしへかけいたむ
腰冷こしひゆる
腰冷
手足之部
手足痛
てあしいたむ
くわくらんのこむらがへり
螺筋こむらがへり附霍乱転筋
轉筋
脚弱
あしよわし
脚気
鶴膝風
膝節ばかり大にして上下は細くなり
鶴の脚のごとくなり痛みよわきをいふ
手足雑症てあしのさま〴〵の志をしるす
皮膚之部
さいかわはだへすぢほね
一切皮膚筋骨の病をしるす
一切皮膚筋骨一切皮膚筋骨筋骨筋骨筋骨筋骨筋骨筋骨筋骨筋骨筋骨筋骨筋骨筋骨筋骨筋骨筋痛
筋骨
前陰之部
陰茎
陰嚢
陰門
後陰之部
痔漏
肛門
脱肛
小便之部
小便温
小便しぶるなり
小便不通小便つうぜざるなり
淋病
熱淋
血淋
れいりん
一小便あかく熱ししぶりいたむなり
冷淋
小便血になりしぶりいたむなり
膏淋
一小便赤からずひへいたむなり
一小便膏のごとくこりていたむなり
少しいたわんきり沙を出しいたみ甚しき也気
気淋
沙石淋
にはかに淋病を煩ふなり
一気とゞこほり淋病となり身ひゆる
ものなり
卒患淋
小便頻数
小便しげきなり
小便覚へず出る也おほくねふりたる
うちに通するものなり
大便之部
大便秘結してつうじかぬるなり
大便閉大便ひしと通ぜざるなり
大便閉
大便結
大便小便ともにつうぜざるなり
大小便閉
中風
一惣身骨ふしいたみはげしく所を
痛風
さだめずうつりいたむなり
痺症
一人の人の内惣身しびれ或はいたむなり手足ばかり
しびるゝもあり
巻之三
傷寒
中寒
寒気にあたりわづらふなり
時疫やくびやう
時疫
中澄
一漢にあたりわづらふなり
中熱
一大暑の節炎天に遠路を歩行し途中わく暑にあたりわづらふなり辛死するもあり
霍乱
霍乱は暑にあたり吐瀉などし或は腹いたみつよく卒死するもあり交腸病は
霍乱とおなじ類のやまひにてにはかに腹つよくいたみみだへ死なんとするなり
感冒
風をひき熱さむけ頭痛などするなり
痰飲
發熱
喘息
さま〴〵の熱さしたる症をしるす
喉ぜりつき息だわしきなり
せき
款嗽
肺癰附肺痰
肺癰は款いで脈かづあつて咽かわき唾ごり其後膿血を吐ものなり肺毒は
敵いでよだれを多く吐寒け熱さし咽かわかざるものなり
しやくり
吃逆
壱食しよくすればむせぶ病なり
噎食
内傷
諸気
大概脾胃などいたみたる類の病をしるす
気分の病をしるす
嘔吐はきかへし
嘔吐
反胃
食したる食物を時すぎて吐かへせ
なり一日一夜ほどにてはくもあり
○補益内をおぎなふ類の方をしるす
補益
積聚
気血あるひは食物等とゞこほり腹に積聚出来たるなり或はつかへ或はいたみなどす
るなりさま〴〵の症あり俗にこの症をも痞といふ
飲食傷一切の食物にあたりたるをしるす泄瀉くだりはら
泄瀉くだりはら
痢病
熱痢
ねつつよき痢びやうなり
一冷荊腹ひへいたみ湯もなき痢びやう也
冷痢
赤痢
あかきなめを下すなり
白刺しろきなめを下すなり
白痢
あかきとしろきとましはり下る也
赤白痢
血痢痢病にて血を下す也
血痢
膿血痢
一膿血まじはり下るなり
一久痢久しく止ざる痢病をいふ
久痢
気痢
一蟹の勃のやうにしぶり通じ腹
のいたみことにつよきものなり
痢病やみては又発るもの也
休息痢
噤口痢
一食物一切食することならざる
痢病なり
府にて痢病をかねたる
小児疳痢
なり
帯粉類刀目針
痢後雑症痢病後のさま〴〵の症をしるす
巻之四
瘧疾
腫気むくみ
黄疸は熱身黄になる
鼓脹
附黄汗
一腹はりみちて物ならびに手足はやせたる也
一病也黄汗は汗黄柏汁
黄疸
のごとく衣類も染るもの也
汗
ね
自汗汗おのづからいづるなり
自汗
一盗汗寝あせいづるなり
汗雑症
汗いづるさま〴〵の症をしるす
白濁附赤濁
一小便より消水のやうなるもの出る
なり赤濁は赤くにごりたる物いづる也
遺精
かわきのやまひ
消渇
疝気
ねいりたる中に覚へず精もるゝなり
目さめたる中に通ずるもあり
諸蟲
一寸白虫の類の虫の症をしるす
不寐附多睡
不寝はいねられず多睡はねふり
がちなるなり
起居雑症
船に酔又はかけ走りなどして
煩ふ類をしるす
驚悸
物におどろきむなさわぎするなり
健忘
労症
ものわすれ
虚労の症なり
癲癇付狂病癲癇はてんごかき狂病はきちがいなり
癲癇附狂病
血症
白血をはくなり
吐血
咯血附款血
咯血は款などにつれてかたまりたる血喉よりいづるなり敵血は欺いで
痰などに血まじりて出るなり
唾血
唾血つばきにまじりて血いづるなり
したより血いづるなり
舌血
衂血
はなぢ
口鼻血口はなより一度に血いづる也
尿血小便より血いづるなり
尿血
下血大便より血下るなり
下血
九竅出血
一年畠竹引并は二便道より
一耳鼻目口并に二便道より
一度に血いづるなり
毛孔出血
そうみけある
惣身毛の孔より血出
るなり
卒死せつじ
客忤
大概途中にて邪気に出かされ心腹彼間ごとくいたみ腹照みち気胸へさしのぼ
一せ死なんとするなり
鬼撃
一卒に胸腸腹の内裂とくいたみ吐血などし鼻血いで或は下血などし
死なんとする也
壓寐
小寝たるうち邪気におかされて目覚ずあるひは其侭にて死ぬるもあり
尸蹶
卒に腹脹いたみ息することもならず胸へさしのぼせ両脇をせめなるひは死たる
ごとく唯息少しかよひ脈はたへざるものなり
邪祟
つきものなどいふ類なり
溺死
白盤くびくう
東死卅倒死凍死は寒気にあたりこゞへ死たるなりまたは水に入しゞ一死たるなり
巻之五
瘍瘡門
癰疽
附骨疽
瘰疽
一腮の内外あるひは尻の辺に骨に附て生ずる腫物なり筋骨つよくいたみひろく
一腫色づかざるものなり
一大概手足肩背に出来累々として小豆のごとくこれを刮ばけいづるものなり
疔
大概はじめ出来たる時少き池のごとく頭赤くして或は痒又はいたみ常け熱出る也おほ〳〵有
面手足に出来るものなり
一瘟并結核結核は項などにかたまり出来次第に腫痛なり久しく治せず散おほく連り
并結核
瘰癧
出来たるをるいれきといふ
癰疽瘰癧の類久しく愈ず癖たる膿腐たる肉の間に停り穴を穿ち
諸瘻瘡
一猪水たへず出るなり
ねぶと
瘡癰
腫毒
一或は手又は足赤く腫ひろがり熱し
痛なり
癰疽
一皮膚の内に細なるもの出来発し出ればかゆきゆり風ほろせなどいふも似たる症なり
浸淫瘡
瘤瘡
附熱瘡
大概細なる出来物心に出来たわけ出て惣身へひろかり命あやうきものなり是
を浸淫瘡といふ出来物生じはだへやくがごとく熱するを熱瘡といふ
病瘡附爛瘡疱瘡は手足に生ずる細なる出来物にて二つゝならび生じ裂じ裂ぶれ折
をなし痒くいたみ其内に虫を生ずる也爛瘡は病瘡の類にておぶれたゞれたるをいふ
疥癬ひぜんがさ
脯瘡はゞきがさ
癬瘡たむし
鹿子あせぼ
代指ゆびびやうそ
一萩甲瘡附劉衆成瘡黴甲瘡は踏皮などつまり爪を損じ指頭腹いたみ
嵌甲瘡
一汁いでたゞるゝものなり
跡足諸瘡
癜風なまず
足に出来るさま〴〵の腫物を
しるす
痩瘤こぶ
しもばれ
凍瘡
一霧裂ひゞあかぎれの類なり
絨裂
一灸瘡附鍼瘡灸瘡はきうくづれなり
便毒
下疳陰茎の瘡なり
かつたい
癩風
一漆瘡うるしかぶれ
痣ほくろ
疣目うをのめ
豌豆瘡
一痘疹のごとくにて忽身にあまれ〳〵生じあるひはたちまちひきなど
するものなり
蛇纏瘡
身に赤くこまかなる物出来頭と尾とありて形蛇のまとひたるやうに
つらなり生ずるものなり
酒瘡
諸腫物并雑症
諸般惡瘡
物をしるす
さま〴〵のあしき出来
金瘡
箭傷やきず
打撲傷
堕傷
○高きところより落て身をうちたるをいふ
破傷風
馬汗入レ
金瘡または打やぶりたる所風にあたりなどして種いたみ毒
気腹にいれば命あやうし身そりかへり口くひつめなどするものなり
馬の汗きずの口にいりいたみつよきなり
ちうじうしやう
やけど
湯火傷
たけきのとげ
竹木刺
虫にさゝれ獣にかまれなど
蟲獣傷
爬傷かきやぶり
したるをいふなり
巻之六
婦人門
経閉月水通ぜざるなり
月水不順
漏下
月水わくがごとくおびたゝしくつう
月水久しくしたゞりてやまざる
一崩血月水わくがごとくおびたゝしくつう
崩血
帯下こしけ
妊娠諸病
懐胎の内さま〴〵の病
をしるす
胎動
腹中にて胎うごきわづらふなり
胎漏
懐妊の内月水のごとく血下りて
止ざるなり
産にのぞみたる時の症をしるす
臨産
一切のなんざんをしるす
難産
横産
よこざん
腹のうちにて子死たるなり
死胎
胞衣
のちざん下らざるなり
逆産
さる子
半産ともせうさんともいふなり
流産
子腸
子腸脱いでゝおさ
まりいらざるなり
血暈
血のみちにて眩暈するなり
産後雜症
しるす
御座後さま〴〵の症を
乳汁の乳汁出ることすくなきなり
乳汁不通乳汁いでざるなり
乳汁不通
妬乳
乳はりて腫いたみ寒け熱などおり
吹乳
小児乳をすいながら寝いり
口中の熱気にてちゝはれたるなり
乳頭裂
乳房のかたまりなり
ちくび裂やぶれいたむなり
乳核
乳癰
妊効あかく腫いたみくづれて膿湧いづるなり
小児門
一附臍瘡臍瘡臍腫たる也
小児初生小児生れおちの病症をしかす疥瘡腫附臍瘡臍湿脾腫たる也
小兒初生
臍風
一臍の帯落たる時風湿にあたり口中にこまるなるもの出来乳汁をのむことならず
急に治せざれば命あやうきものなり
撮口
口面黄み息づかいあらく舌こわり口を撮あげたるやうにて啼声も出ざるものなり
鵝口
一口中に白き細なるもの一面に出来口つぐみ啼声も出ざるものなり
乳蛾
よなき
咽に小き腫物出来治せされば息ふき更帝附腹痛啼驚啼よなき
ふき夜啼
がるなり
客忤
みなれぬものなどを見ておびへたる也疳六
疳症
かんのやまひ
癖疾
小児編のまわりにかたまりあるなり驚風
驚風
ほうさう
丹毒
惣身にむら〳〵と赤く雲のごとく
痘瘡
一出来熱するものなり
赤白遊風
一市白遊風弁編蛇丹丹毒物身に出来火のごとく熱し所をさだめずりつり
腫かなり倭蛇丹は身をまとふて蛇のまとふごとく出来るをいふ。
丹毒根あかくかしら白く泡のごとくなるをいふ
天泡瘡
疳瘡
甜瘡
疳の病にて口わき又は鼻のあたりに瘡出来たわけいでゝ愈かぬるなり
面ならずに耳わきなどにこまかなる塩瘡出来痒からずいたまず汁いづゝ其けつき
たるところ瘡となるものなり
小児雑症小児さま〴〵の病をしるす
卷之七
諸薬図
薬種製法
凡例
一此書にしるす所の薬方本草綱目并に其外の諸書に
一薬方甚多しといへども其内にて一二味或は四五味までの
一方薬品も平常用やすきを専要にしるす
一病一症に単方の類数十方におよぶもありといへども方数多
ければ取用ゆるにまぎらはしきゆへ大概一症に五六方或は
八九方ほどしるす
一薬剤の分量古方の通りにては当用に便ならざるゆへ今用
やすきにしたがひ大概古方の量目を斟酌してしるす
一病症并に薬名の仮名世俗に漢名を聞なれたるは漢名を
一しるし和名を聞なれたるは和名をしるす
一此書にのする所の方の中草木鳥獣介羅の類世俗常に
見おぼへたる物并に唐物にて和になきものは図に出さず常
に見おほへざる物又は大概見知たるやうにてもまぎらはし
き類の物ばかり図に出すなり
一薬種製法にて用ゆる熱地黄乾姜半夏麹神麹烏梅
一梍莢松脂竹瀝煉蜜附子等は製法を図の末にしるす
凡此書にのする薬方為のおもきかろきにより用やうの着
一別大概それ〳〵の病症にしたがひしるすしかれども猶又病の
おもきかろき病人の強き弱きにしたがひ醫師の了簡を
うけて用べし
普救類方卷之一上
林良適
林良造纂輯
頭之部
丹羽正伯
纂輯
頭痛
頭痛に
一決明子を粉にし水にてとき大陽に付べし又は淡明子を
一袋に入枕にしてよし本草綱目
又方針麻一匁蒼求一匁蓮葉一枚水大茶碗に二盃いれ
一一盃に煎じつめ食後にのみてよし彙
彙聚單方
又方細辛香附子川芎各七分づゝ水天目に一盃入八分めに
一煎じ寝さまに用ゆ備急良方
又方川芎当帰蒼耳子等分粉にして一匁接さまに茶湯にて
用ゆ衛生易簡方
一又方羌活防風紅豆等分粉にして鼻に吹いれてよし本草
本草綱目
頭痛甚つよく頭裂るがごとくなるに
当帰きざみて二匁酒一合いれ七分めに煎じつめ用ゆ同
又方大蒜を切片臍のうへにしき其上より灸をすへてよし病
一人の口中より大蒜の臭いづるまで灸すべし同
又方杏仁皮と尖りとを去研つぶし水をいれ煎じつめて汁を
一しぼりとり粥の内に入て食すべし同
又方烏梅三十肉ばかりをとり塩少ばかりいれ酒七合にて煮
て二合半に煎じつめしきりに飲痰を吐出して愈べし同
又方全蝋二十一蚯蚓六つ蝋蛤三ツ五倍子五匁右四味粉にし
酒にてとき大陽に貼てよし同
一又方蚯蚓土をさり焙り乳香等分粉にして二分五厘づゝ紙
一撚に巻こめ燈火につけ煙を出し其烟を鼻にあて嗅てよし同
卒に頭痛つよくするに
一皀莢の穀を粉にし鼻に吹いれ嚏いでゝ愈べし同
一又方白彊蚕を粉にして二匁湯にて飲てよし肘後備急方
又方烏梅三十塩一匁八分酒七合半にて煎じ滓を去いかほども
飲痰を吐は愈べし同
風気の頭痛に
一薄苛葉三枚づゝ毎日食後に嚼べし千金簡易方
又方川烏頭天南星等分粉にし葱の白根を搗たゞらし右
一二味の粉をいれ研まぜて大陽に貼てよし本
本草綱目
又方蔓荊子二合半きざみ袋に入酒二升五合にて浸すこと七
日にして其酒をあたゝめ毎日のみてよし千
千金簡易方
一又方烏須皮をけづりさり桟たゞらし醋をいれよくすりませ
故き布ぎれにつけ頭痛する所に貼てよし同
又方菊花石膏川芎等分粉にして一匁五分つゝ茶湯にて
本草綱目
用ゆ
ふうねつ
風熱にて頭痛するに
芭蕉の根を擣たゞらし頭痛の所にぬりてよし同
又方蓖麻子の油を紙にぬり大陽に貼てよし同
又方呉茱萸を水にて沈煎じ其汁に布をひたし類痛す
る所を掛てよし同
胸膈に痰あつまり頭痛するを痰厥頭痛といふ
一米を水にて濃煮おほく飲べし痰を吐て愈べし農疱瘡
又方附子をきざみ紙につゝみ熱灰に入炮にして三分釜
臍墨四匁二味粉にして一匁づゝ冷水にいれのみて痰を
吐て愈べし本草綱目附子の事製法の所にあり
又方山梔子を粉にし蜜にてねり舌の上に少ばかりつけ
一置ば痰を吐て愈べし
二粟聚単方
又方湯一升水一升ひとつにかきまぜ塩三合いれいか程も飲べ
し痰を吐て愈べし肘後備急方
風覆にて頭痛するに又は年久しく置ざる類風にも
一苦瓠の内の汁をとり鼻の孔に灌いるれは其気。腹に通じしばく
にして涎流出その病愈てふたゝび起らずたゞし生の苦
一瓠なくは子を粉にし鼻へ吹入てよし木
本草綱目
頭風眩暈するに
鶏種を酒にて煮飲べしならびに其汁にて頭をあらひて
よし衛生易簡方
一又方蝉脱を炒粉にして一匁づゝ温たる酒にて用ゆ用ゆり
肘後備急方
又方白艾を粉にし蜜にてねり丸じ茶湯にて用ゆ又は
本草綱目
一荊芥の煎湯にても用ゆ本草綱目
傳信允
一又方川芎烏薬等分粉にして二匁生姜湯にて用ゆ剔出
渥熱にて眩暈つよきに
本草綱目
一大黄を酒にかきまぜ炒粉にして二匁茶湯にて閉ゆ本草細目
風をひさなどしたる時汗を出しすぐるにより眩暈つよく肉
眼に
一牡蠣を粉にし黄色になる程炒防風白朮等分粉にして
二匁づゝ酒にいれ飲てよし又は飯のとり湯にて飲もよし
傳信尤易方
日に二三度づゝ用てよし
偏頭痛は右にても左にてもかた〳〵頭痛するなり
一川芎をきざみ酒にひたし毎日其酒をのみてよし
肘後備急方
又方雄黄細辛等分粉にし左のかた痛ば右の鼻の孔へ吹いる
一べし右のかたいたまば左の孔へ吹いれてよし同
又方華撰を粉にし病人の口中に湯をふくませ左の頭痛
には左の鼻の孔へ吹いるべし右ならば右の孔へ吹いるべし同
一又方穀精草を粉にし麪粉と同じく水におしまぜ紙に
つけ頭痛の所に貼てよし同
又方蘿蔔の汁をしぼりとり蜆殻に一ツ程仰臥して鼻の
中へそゝぎいるれば須臾にして愈るなり両方頭痛する
にもよし本草綱目
頭痛年久しきに
一白芝を粉にして三分づゝ茶と荊芥とを水にて惣じたる
衆妙方
汁にて用ゆ
又方蘿蔔子生姜等分植て汁をしぼりとり麝香の粉少
ばかりいれかきまぜ鼻の内へしたでいれてよし同
又方草烏頭尖一分赤小豆二十五粒麝香二分五厘右三味
粉にして五分づゝ薄荷の煎湯にて用ゆ但し煎湯は冷して
用一よし并に右の薬を鼻中へそゝぎいるべし同
同
又方楊梅の木の皮を水にて煎じ二三椀しきりに用てよし
又方蝉脱を炒粉にして五分つゝ温たる酒にて幾度も用て
よし
彙聚單方
又方蕎麦粉五合水にてねり二ツの餅とし頭の上におく
餅二つを取かへおけば乳より汗出ていゆるなり頭冷ること甚
しきに用てよし本草綱目
頭脳の中鳴ひゞき虫のかむがごとくなるに
一茶子を粉にして鼻の中へ吹いるべし
頭脳ならびに眉のあたり痛つよきに
一穀精草二匁蚯蚓三匁乳香一匁右三味粉にして五分づゝ
火に入焼て其烟を嗅てよし同
頭痛目につらなりいたむに
一大なる附子一ツ炮にして皮をけづりさり粉にし生姜十匁
黒豆半合炒右二味を酒にて煎じ渣をさり前の附子の粉
を一匁いれかきまぜ用ゆ同附子の事製法の所にあり
一又方荊芥細辛川芎等な粉にして一匁づゝ合後に白湯
にて用ゆ彙聚單方
眉稜骨つよく痛て任がたきに
一差活防風各一匁づゝ甘草夏は生にて冬は炙りて一分水
にて煎じ用ゆ但し夏は黄苓を酒にかきまぜ炒加てよし
一冬は加ふべからずしかし熱有て痛甚しきには加てよし治法華
雷頭風は頭痛はなはだしく頭瘍のごとく腫おこり頭の中鳴苦
しみ気を失んとするに
一地膚子生姜おなじく搗たゞらし煮て極熱し酒一盃の
本草綱目
一うちへいれ飲べし汗出て愈べし本草綱目
一普政願方巻之一上
腎虚して頭痛するに
一硫黄を粉にし塩と等分にし生麪糊にてねり大豆の大さに
丸じ十粒づゝ薄荷の煎湯にて用ゆまたは茶湯にても用ゆ同
又方硫黄六匁烏薬四匁粉にし餅糊にてねり大豆の大さに丸
じ十粒づゝ食後に茶湯にて用ゆ同
傷寒頭痛破るゝがごとくなるに
一葱の白根八匁生姜一匁水にて煎じ用ゆ同
頭痛もだへさわがしく声も出ざるに
衞生易簡方
一淡竹葉一握を水に煎じ出し用ゆ衛生易簡方
頭痛熱有て口乾き小便赤くしぶるに
蜂房を炙りて一匁二分水天目に二盃入八分めに煎じ二度
に用ゆ同
陸にあたり頭痛するに
爪蔕を粉にして二分程鼻の中へ吹入べし口に冷水を含
ませて右の方を用ゆるなり黄水を吐出して愈べし本草綱目
風にあたり頭痛するに
一苧葱子をすりつぶし湯にひたし汁をしぼりとり頭をあら
ひてよし同
又方繭蘿根一合酒一合いれ煮て飲べし汗出て煎べし同
又方川芎一匁茶学二匁水天目に二盃いれ一盃に煎じつめ
毎日飲てよし同
気爵の頭痛に
香附子を炒て四十匁川芎二十匁粉にして一匁づゝ茶湯に
て用ゆ常にたへず用ゆれば頭痛の根をのぞき目をあきらかに
寸同
衂血吐血下血などの後眩暈するに
宇政順宜巻之一二
川芎当帰酒に浸し二味等分にして一匁水天目に一
一盃入七分めに煎じつめ用ゆもし虚はなはだしき者に
は附子を加へてよし衛生易簡方附子の事製法の所にあり
酒を飲て後頭痛するに
一竹菜二十匁水一升二合いれ七合に煮つめ其内へ鶏子を三つ
いれ煮て取出し食してよし
本草綱目
頭風にて頭うごくに
一大黄芒硝を粉にし井底の泥におしまぜ頭に塗をよし
大くもり或は雨ふり風ふきなどする時頭痛おこるに
一桂心の粉を酒にとゝのへ頂の上并に額角に傳べし千
千金簡易方
衛生易
簡方
白屑
頭に白屑出来たるに
一鶏蘇を水にて煎じあらひてよし或は焼灰にし傳て
本草綱目
よし
又方牛蒡の茶を搗汁をしぼり煮て其汁を頭にぬり明朝
に至り皀莢を水にひたしたる汁にて右の頭に塗おきたる牛
一蕃の汁をあらひ去べし同
又方薬の木を焼灰にし湯にいれかき交須臾澄し頭を
あらひてよし同
又方蚕沙を焼灰にし水にいれかきまぜ滓をしぼり去て
其汁にてあらひてよし同
又方新下の烏鶏の鶏子三ツ打やぶり沸湯一升の中へ入
悦まぜ頭を洗てよし但し一升を三度にわけて洗ふべし同
白禿
頭に白禿出来たるに
一紫草を水に煎じ頭に塗てよし本草綱目
一音文韻写巻之一上
一又方塩湯にて頭をあらひ芦の薬を焼灰にし傅てよし同
一又方蒜をきりその切口にて白禿をすりてよし同
又方貫衆の桜を焼粉にして生油にてとき塗てよし同
又方棟樹の皮或は枝を焼灰にし猪の脂にてねり伝てよし同
又方鶏子煮て殻を去銅の鍋にて熬かため胡麻油にてやわ
らげ伝べし千金方
又方布にて白意をすり赤くし羊蹄根を研三年醋に
てとき塗てよし肘後備急方
白禿にて髪脱て生ざるに
一麻仁を炒こがし研つぶし猪の脂にてとき塗てよし木
本草綱目
一又方生油水と等分にしかきまぜ毎日ぬりてよし同
一又方臘月の猪の屎を焼灰にし伝てよし同
頭禿
頭禿は頭銭の大さほどにはげて髪はへざるをいふ
一蕪菁の子を研つぶし醋にてとき一日に三度づゝ伝てよし休。
本草
綱同
又方白頭翁の根を搗たゞらし伝べし一夜にして腫物の
ごとくなるなり十四五日ほど付て愈るなり同
又方生蝋をしきりに塗てよし日にあたるべからず久して
髪生るなり同
又方黄蜀葵花大黄黄苓等分粉にし先米油にて頭を
あらひて後右の薬を生油にてとき塗てよし同
又方蒸の木を焼灰にし水にふりたて類をあらひ桑椹を
すりつけて日中に頭をさらし睡てよし千金簡易方
頭瘡
頭の腫物に
一湯に醋をさして腫物をあらひ百草霜に軽粉少ばかりいれ
次十廿、一文二一一一一一
生油にてとき塗てよし本草綱目
一又方鶏子殻を炒て粉にし生油にてとき付てよし同
又方胡麻を嚼つけてよし同
一又方白礬を粉にし酒にてとき伝てよし肘後備急方
〇
一又方黄連赤小豆等分粉にし弱の脂にてとき塗てよし十便草
十便良方
頭瘡痒こと甚しきに
一鞭葉を抄其汁をぬりてよし藁聚単方
頭痒して細なる物出来たるに
一白き鴿の屎を醋にて煮研つぶし傅てよし本草綱目
小児頭の腫物に
鶏子をよく煮て取出し白みを去黄みをとり炒ば油出る
なりその油に軽粉少生油少いれすりとゝのへ腫物に伝て
よし同
又方糯米飯を焼灰にし軽粉少ばかりいれ生油にてとき
付てよし同
又方黒豆を炒粉にし水にてとき付べし同
又方田螺の殻を焼粉にして生油にてとき伝てよし同
一又方蓼の子を研細にし蜜并に鶏子の白みにてとき塗ば
一瘡の内より虫出て愈るなり同
又方胡桃の肉うす皮をむきさり燈の上にて焼粉にし軽
粉少ばかりいれ生油にてときぬりてよし同
一又方杏仁を焼研つぶし傅てよし同
又方葱の汁にて軽粉をとき伝てよし同
小児頭の腫物膿水を出し痰てまた出来るに
一黄連十匁胡粉三分甘草三分三味粉にし豬の絹にて
とき付てよし十便良方
音彩勢力著之一
小児頭の腫物昼は膿いで夜は口ふさがるに
鯽魚長さ四寸程なるを一ひき腸をさり大なる附子一つ皮と
臍とを去粉にし右の鯽の腹に入縛て炙り焦し搗爛し
一腫物に付べし其上へ蒜を片蓋にしてよし
本草綱目
小児の頭一めんに瘡出来たるに
一雀卵殻をくだき猪の油にてかきまぜ伝へし伝信尤易方
頭に軟痛出来たるに
一蝦蟇の皮を剥て貼べし本草綱目
又方胡麻を炒こがし熱きうちに嚼たゞらし伝てよし同
又方芋をすりて傅べし同
又方冬まで木に残りたる桃実をとり粉にし生油にて
衛生易簡方
とき付てよし
一又方薬螺蛸を焼粉にし生油にてとき、伝てよし本草綱目
頭面腫
風邪にあたり頭面腫たるに
一杏仁を搗膏のごとくし伝てよし又は杏仁六七分きざみ水
にて売四五度程沸たて頭をあらひ汗いづること三度ほどに
して愈るなり肘後備急方
髪
髪
髪ぬけて生ざるに
一甜瓜の葉を搗汁をとり伝てよし本草
本草綱目
又方側柏葉を陰ぼしにし粉にして油にてとき傅てよし気
肘後備
急方
一又方麻子三升山椒二合米消にひたすこと一夜滓をさり其
一汁にて毎日頭を沐ふべし一月ほど洗てよし同
又方桑白皮をきざみ水にて煮五六度ほど沸たて滓
をさり髪をあらふべし同
普求第一巻之一上
一又方麻子と白桐葉とを米油にて煮五六度程沸たて滓
を去其汁にて洗てよし同
小児頭に髪生ざるに
一概薬を搗汁をとり伝てよし干金簡易方
一又方鯽魚を焼灰にし醋にてときつけてよし同
髪長からざるを長くするに
一桑葉と麻葉と同じく米油にて煮し髪を七度ほど洗ふ
べし本草綱目
一又方蔓荊子三分附子二ツ搗くだき酒二升八合の内にいれ壺の
中に入口を封じ十四日めに取出し用ゆるなり先灰汁にて
髪をよく洗ひよく拭かはりし黒き鶏の腹を一日に三遍づく
髪に塗七日程塗て初の薬を毎日三四遍づゝ付べし四十日程の
一中に髪甚長くなる也但し髪をながくせんとおもふ所へばかり塗
へし外の所へはつくべからず肘後備急方
又方桑の葉を生油と水とにて煎じ渣をさり其汁にて髪
をあらふべし本草綱目
髪を抜ざらしむるに
榧子三ツ胡桃二ツ側柏葉十匁同じく擣雪水にひたし
おき其水にて髪を梳ば髪自然にぬけず同
髪を黒くするに
一酸醤草を水にて煮黒豆猪実子をいれふたゝび煮其汁にて
髪を染べし砕金方
又方酸石榴五倍子芝麻葉をひとつに杵袋に入鐵の器に
一いれ水にひたしおき髪にぬりてよし衛生易簡士
衞生易簡方
又方自身の乱髪をよくあらひ十匁山椒五十粒土器にいれ泥
にて塗封じ火の中にいれ仮取出し研細にして一匁酒
・普求巻之一上
にて飲べし同
本草
又方胡桃仁の皮科料と等分抜たゞらし髪にぬりてよし
綱目
一又方桑葉を生油にて煎じ髪を浸してよし同
年少もの髪白きを黒くするに
一髪をよくあらひ石灰胡粉等分醋にかきまぜ煮あたゝめ夜寝さま
に髪にぬり油紙にて髪をつゝみをくべし明日にいたり髪を洗
ひてよし肘後備急方
又方白髪を抜さり其毛の孔へ白蜜を塗てよし髪もし
一生かねば格桐子を搗汁をとり塗てよし同
又方黒く熟したる業総百匁科料百に瓶にいれ口をよく封
じ家の東向の所に置べし百日ほど過て開見れば泥の
ごとくなりたるを髪に塗てよし本草
本草綱目
一又方胡桃をすりつぶし白髪を抜さり其毛の孔の中に
すりこめば黒き髪生るなり彙聚單方
髪腹に
一百薬煎を粉にし髪にふり一夜おき明日に髪を梳てよし
本草
綱目
又方鶏子の白みをとり髪にぬりしばらくありて洗去べし
一髪垢おちて光りうるほひ出るものなり同
髪の色枯てかるほはざるに
一木瓜を生油にて浸し髪につけ梳てよし同
髪をあらひて香しくするに
一鶏蘇を水に煎じ髪を洗ふてよし同
髪に虱出来て去がたきに
茶の薬を焚湯にてひたし研水銀を少まぜ髪につけ布にて
一頭を包置べし二夜ほどにて根をのぞくべし彙聚単方
一又方水銀を蝋にすりとゝのへ髪にぬりてよし本草綱目
普求薬方一卷之一上
又方辰砂を酢にひたし其汁を梳にひたし毎日髪を梳てよし日
頸頂
項こわり見加へることならざるに
一大豆を蒸色を変らしめ袋の中にいれ枕にしてよし本草綱目
又方附子を燈しきざみて一匁山椒十粒一粒づゝに白麪を
つめ生姜三片水天目に一盃半いれ一盃に煎じつめ空腹
一にのみてよし同附子の事製法の所にあり
面之部
面大に浮腫たるに
一螻蛄を一つほし乾かし軽粉二分五厘右二味粉にして少計
一鼻の中に吹入べし黄水出て愈るなり本草綱目
風熱にて腮腫たるに
糸瓜を焼粉にし水にてとき塗てよし同
又方赤小豆の粉を醋にてときつけてよし枝急易方
頤顔腫て熱するに
一赤小豆の粉を蜜にてとき塗てよし本草綱目
耳腮ならびに喉のあたりまで腫たるに
蝸牛をすりつぶし麺にかきまぜ伝てよし同
両の腮腫いたむを弁応といふ
石灰を醋にてとき伝てよし同
又方赤小豆の粉を鶏子の白みにてどき塗てよし衛生易簡方
頃より頬へかけ大に腫たるを蝦墓瘟といふ
側。柏葉を揃其汁にて蚯蚓の腹の内の泥をとき塗てよし本草
面に粉刺出来たるに
馬幽筧を水にて煎じあらひてよし同
又方黒牽牛子を粉にし小豆の粉と等分にし袋に入毎日
一面をあらひてよし同
又方鶏子を三年醋の中へひたすこと三日にして取出し鶏子
一の白みを取面に塗てよし肘後備は
肘後備急方
一又方。浮萍を搗面にぬり并に浮萍の汁を少ばかり飲てよし痘
彙聚
易方
又方黄連牡蠣粉にし水にてねり面にぬりてよし肘後備磨方
又方白礬の粉酒にてとき塗てよし得
得効方
面に細なる瘡出来たるに
蛇脱皮にて瘡をすること数百度にして右の蛇脱脱を草の
同十二月十一月十一月十一月十一日
中へすつべし肘後備急
又方蒼朮厚朴陣皮等分甘草少しいれ粉にし水にてとき
ぬりてよし同
又方黄連黄薬胡粉等分粉にし水にてときぬりてよし同
一又方鹿角尖を熟粉にし酒にてときぬりてよし本草綱目
面に悪瘡出来たるに
一柳の葉或は柳木の皮にても水に煎じ塩少ばかり入しきりに
洗ひてよし同
又方綿を塩湯にひたし瘡の上を欄こと五六度にして愈るなり同
又方胡麻をかみ付てよし同
小児面に瘡を生じ火のごとく熱するに
黄梁米を粉にし水に蜜をかきまぜ右の粉をねり伝へし或
一鶏子白を加へ伝る尤よし衛生易簡方
小児頭面に瘡を生じ水出てやまず痒こと甚しきを酎瘡といふ
一蛇牀子十匁軽粉三匁粉にし生油にてとき付べし本草綱目
面に雀座出来たるに
一黒牽牛子を粉にし鶏子の白みにてとき夜寝さまに面に塗
明朝あらひおとすべし同
又方李の核を打くだき仁をとり研つぶし鶏子の白みにてとき
一塗明朝雨を醋にて洗ひ去朝粉を塗てよし右の方を五六日
用れば雀斑愈るなり其内風にあたるべからず同
一又方山慈姑の根を粉にして夜寝さまに面にぬり明朝
洗おとすべし同
又方桃花と冬瓜の仁と等分研粉にし蜜にてとき伝てよし同
又方白茯苓の粉を蜜にてとき夜々伝てよし二廻ほどに
して愈べし同
一又方蕪菁子を研たゞらし伝てよし肘後備急方
眉毛脱おちたるに
本草綱目
蕪菁の子を炒研細にし醋にてとき塗てよし本草綱目
又方側栢葉百六十匁附子二十匁皮と臍とを云同じく粉にし
一諸脂にてねり三十丸とし毎日一丸を米紺の中にいれ研くだ
き其汁にて眉をあらひてよし十便良方
おとがいのつがいはづれてかゝらざるを解頤といふ
一南星を粉にし生姜汁にてとき両の頬車へぬり一夜にして頭
本草綱目
本のごとくかゝるべし
又方酒を多く飲ませ大に酔て睡たる時。梍莢を粉にし鼻に吹
こみ嚏おれば初のごとくかゝるべし治法彙
眼目之部
眼赤く腫いたむに
一三七の根を横汁をとり脇のまわりに塗てよし木に
本草綱目
又方自身の小便を手にうけて目を洗ひ目をふさぐことしばら
くにして熱散て痛やむべし日
又方黒豆二三合を十袋にし袋ともに沸湯の中へいれ蒸て取
一出し目を廣べし冷れば取かへて磨べし同
又方古銭をもつて生姜を刮汁をとり銭のふちより直に
目の中へしたでいるれば涙出て癒べし同
又方法明子を炒研て粉にし茶湯にてとき大陽に付べし乾
ば幾度も伝かへてよし同
目卒に赤く腫いたむに
甘草細辛黄連各五分づゝ塩少いれ水一盃半にて煎じ一盃
に煎じつめ目を洗ひ風なき所に臥してよし日に二度
づゝ洗ふべし十便良方
又方地骨皮百六十匁水二升五合いれ二合半に煮つめ塩七匁
一いれ再び煎じ二合ほどに煮つめ眼につけてよし術
衛生易簡方
目のうち赤きに
大なる田螺をよくあらひ清き水の内へ入をき泥を吐せ取出し
田螺の口をあきたる所へ塩少しいれをき穀を打くだき汁を
とり目にさしてよし本草綱目
又方当帰弓薬黄連等分にし寒の水にて煎じ濃煮つめ
熱したる汁にて眼を洗ふてよし花のごとき翳膜あるにも
肘後備急方
よし肘後備急方
よし
又方艾葉を焼灰にして二匁黄連の粉二匁古銭一文茶碗に
一いれ沸湯をいれかきまぜしばらく置冷して澄たるとき右の
一古銭にて其汁を眼に滴てよし備士
衛生易簡方
又方積雪草を水にて研くだき其汁を目がしらにさして
彙聚単方
よし
又方凌霄花山梔子等分粉にして一匁つゝ食後に茶湯に
て用ゆ日に二度づゝ飲てよし同
小児目のうち赤きに
一淡竹を火にてあぶり油をとり目に照じてよし本草網口
本草綱目
又方黄連を粉にし水にてとき足の心にぬりてよし同
目のうちいたむに
鶏子を少し打破り黄みを出しさり白みをとゞめ其口を
紙にて封じさて大なる蘿蔔に孔をこしらへ其内へ右の
鶏子をいれ孔をふさぎ固く封じて土に埋みをくべじ薮
菊の盛に右のごとく埋をき蘿蔔の子出来たる時取出し
入置たる鶏子の白みを目に照ずべしかねてこしらへをきて
衛生易簡方
よし
又方防風五倍子等分水に煎じしきりに目を洗ひてよし同
目いたむこと数年愈ざるに
海羸の肉の汁をとり目をあらひてよし或は黄連の粉を羸
の内へいれ汁をとり目に点じてよし本草綱目
肥たる人風熱上にふさがり眼つよくいたむに
防風荒活荊芥黄芩酒にかきまぜ炒右四味等分水に煎じ
一用ゆ治法彙
用ゆ
又方槐角黄芩木賊蒼朮等分粉にし痘さまに茶湯にて用ゆ同
晴つよくいたむに
一防巳を酒に三日ひたし取出しほし乾かし粉にして一匁
づゝ温たる酒にて用ゆ本草綱目
又方香附子を童便にひたしほし乾加し六十匁夏枯草三一
一十匁粉にして一匁づゝ空腹にりすき茶湯にて用ゆゑ法薬
目のうち赤くいたむに
朴硝の粉を車前草のしぼり汁にてとき眼胞に塗明朝洗ひ
おとすべし本草綱目
安政須丁巻之一上
一又方赤小豆南星粉にし生姜汁にてねり大陽に貼てよし糒
衛生易
簡方
又方黄連二分を絹につゝみ苦竹瀝一合の内へひたし一夜をき
て其竹湿を幾度も目の内へさすべし熱き涙出ていゆる
なり彙聚単方
又方艾葉を焼灰にして二匁五分黄連二匁五分水にて煎じ
一龍脳少し入温かにし洗ひてよし本草綱目
又方梔子二つ白礬豆の大さ程生絹の袋に入惣湯猪口に半
治法章
分程の内へ浸こと一時程にして其湯を目のうちへさすべし治法盛
又方薄荷葉黄連粉にし鶏子白にてねりとゝのへ上目ぶちに
塗てよし或は水にてねるもよし同
卒に目赤くいたむに
苦竹をきり両方節をこめ一方の節に孔をあけ黄連をいれ
油紙にて上をつゝみ井の中へ浸すこと一夜明朝取出し竹
日に三度程吹入べし同
眼赤く腫たゞれたるに
塩四分五厘古銭の上におき火にて焼赤くし茶碗に醋少ばかり
銭のかくるゝ程いれ其内へ右の焼たる銭をひたして汁を綿に
つけ目かしらに注いるべし千金簡易方
又方黄連漬竹葉各一匁柏樹皮二匁水二盃にて煎じ半盛に
煮つめ洗ふべし衛生易簡方
又方大なり生姜を二つに割内に孔をこしらへ銅音をつめ
前のごとく割たる所を合せ線にてくゝり其上を湿紙にて三重
四重ほど包熱灰の中へいれ炮すること二時ばかりして取出
し生姜を云銅青斗を研細にし先塩湯にて目を洗ひ右の
薬をつけてよし同
又方五倍子蛙を去て粉にし蔓荊子等分水に煎じ熱き
普救類方巻之一上
うちにあらひてよし得効方
又方桑枝灰淋汁にてあらひてよし同
眼胞赤く爛いたみつよく熱するに
一銅のさびをとり水にてとき椀のうちへ塗火の上にかけ艾葉を火
にくべ焼其烟にてふすべかはかし銅のまびをこそげおとして眼
胞にぬりてよし本草綱目
又方目をさずしくとぢ熱湯にてしきりにあらひてよしかな
らず目をふさぎて洗ふに妙あり或は薄鬱防風荊芥を水に
煎じあらひてよし同
又方薄荷を生姜汁にひたすこと一夜にしてさらしかはかし
一粉にして一匁絹につゝみ熱湯にいれ目をあらひてよし同
目ふち赤く腫たゞれ目のうち努肉出ていたみつよきに
一大なる田螺七つよくあらひ清き水の内にいれ出き泥を吐せ
取出し田螺の口をあきたる所へ塩を少しいれおき穀を
打くだき汁をとり目に点じてよし同
一又方梨一顆を搗汁をしぼり黄連一匁を絹につゝみ右の
一梨の汁にひたし仰臥て目に点じてよし同
眼熱し背赤く脇の中赤筋を生じ努肉いで痛甚つよきに
一大棗十皮と核とをさり肉ばかり取黄連二十匁毛を去てきざ
み淡竹葉五分きぎみ先竹葉斗を水五合にて煎じ二合羊
に煮つめさて豊と黄連とをいれ煎じ一合に応つめ其け
一を綿にひたし目に点じてよし十便良方
眼の中に努肉を生じたるに
一野菊花を袋にいれ枕にしてよし救急易方
又方貝子を焼て粉にし真珠等分同じく研て至極の
一細末にし努肉の上に付てよし五六度程傳べし治法華
一普救癲方巻之一上
目に努肉を生じ或は痒く或はいたみ漸々に腫をさへざるに
一杏仁皮を去二匁五分軽粉五分すりまぜ絹につゝみ湯にひ
たし目に照ずべし本草綱目
一又方貝母丁香等分粉にし乳汁にてとき目に駈じてよし同
又方浮萍少し研たゞらし龍脳少ばかりいれ研まぜ目に
点じてよし同
つき目などにて努肉を生じいたむに
一杏仁皮をさり研つぶし乳汁にてとき錦にひたし目に
点じてよし同
又方地膚の苗并に葉を水に煎じ目をあらひてよし同
一又方地膚草を杵汁をしぼりとり目をあらひてよし同
眼に翳膜を生じたるに
東向の壁の土をとり粉にして毎日目に少づゝさすべし涙出て
癒べし同
又方生たる蝸牛一ツ摂辰砂少しいれ鍋にいれ火にかけ
沸たて其汁を綿に浸し骨につけてよし同
又方枸杷の子を搗汁をしぼりとり毎日四五度づゝ目の中
へさしてよし同
又方五倍子五匁水にて煎じ厚き紙の真中に孔を剪
一あけ初の煎湯の上をおほひ孔よりのぼる湯気にて眼を幾
度も蒸べし救急易方
又方石決明外の粗皮をけづりとり研細にし水飛して
一眼に点ずべし或は右の粉を水にひたし眼を洗てよし
目翳膜を生じしぶりいたむに
衛生易
簡方
一柏杷葉二十匁車前葉十匁手にて按桑葉四五枚にてつゝ
み日陰にかけ一夜おき右の桑葉の上よりかろくおし汁を
一出し目の中に点じてよし十便良方
又方貝子十匁焼灰にし龍脳少ばかりすりまぜ目に
衛生易簡方
いれてよし
又方五倍子七分蔓荊子一匁水天目に二盃入一盃に煎じ
つめ熱したる汁にて眼をあらひてよし
肘後備急方
痘瘡目にいりたるに
なまがき
一乾柿を毎日食してよし本草綱目但し生柿はあしゝ
又方猪蹄爪甲を焼灰にし湯にひたし須臾澄し其
水にて目を洗ふてよし同
又方黄丹軽粉等分粉にし少ばかり耳の内へ吹いるべし
痘瘡左の目へ入たるは右の耳へ吹いれ右ならば左へ吹いれ
てよし同
痘瘡目にいり医膜出来たるに
一兎屎を日にほし乾かし粉にして一匁づゝ茶湯にて用ゆ同
又方小螺螂を水に煮て常に食してよし同
一又方禿屎蝉蛻木通甘草等分水にて煎し度々飲てよし震却方
又方白菊花十匁緑豆皮十匁穀精草根を去十匁ひとつに
粉にし三歳ばかりの小児には薬目一匁程に乾柿一ツ生粟未汁
一椀いれ消水の尽るまで煮て薬を去柿を食すべし毎
一日柿二ツ三つばかり合してよし病かろきは五七日おもきは半月
治法彙
ほど用てよし治法彙
又方穀精草蛤粉等分粉にして一匁猪肝一つきりひらき
前の薬を内にひねりいれ竹の皮にてつゝみ糸にてまき水
一椀の内に入よく煮て眼を蒸し少しさめて温なる時
猪肝をとり出し食すべし同
傷寒の後熱毒目にいり医膜出来たるに
一重文頭方巻之一上
烏賊骨十匁粉にし龍脳少許いれ研まぜ目にさして
よし本草綱目
眼中熱して或は白く赤き翳膜出来たるに
一雀の屎尖りたるをとり乳汁にかきまぜ研細にし目に應
じてよし同
翳膜晴にかゝりたるに
菖蒲の根を擂汁をしぼりとり薬罐にいれ熬て膏にし
目にさしてよし同
小児眼病腎膜出来或はふへ或はへり次第に大になり賭にかゝり
たるに
一極上の塩水にとき其内へ燈心をひたし目に点すべし
毎日三五度点じてよし同
脇に黒き花のやうなる物ちらめくに
黄菊花一つ山椒目を立て六十匁粉にし地黄の汁をしぼ
りとり右の粉をねり大豆の大さ程に丸じ百粒づゝ寝さまに
茶湯にて用ゆ同
又方椒目炒て十匁茶水炒て二十匁粉よし醋にてときたる糊にて
ねり胡椒の大さ程に丸じ一度に二十粒づゝ茶湯にて用ゆ得効方
目見へかぬるに
一山椒百六十匁少し炒搗ふるひて四十に生地黄百六十匁搗たゞらし
山椒の粉を入ねり餅のごとくし風のあたる所にかけ陰干にし乾き
たる時粉にし蜜にて丸じ百粒程づゝ食後茶湯にて用ゆ千金簡易方
一又方猪子荊芥穂等分粉にし蜜にて丸じ十粒ほどづゝ合
一後に薄荷の売湯にて用ゆ衛生易簡方
又方荊芥穂枸杞根皮猪実等分粉よし蜜にてねり胡椒
の大さに丸じ二十粒づゝ合後に飯のとり湯にて用ゆ得効方
又方銅青寒水石等分粉にし熱湯に入かきまぜ其上澄
にて眼をあらひ并に目かしらにさすべし同
腎虚して目くらきに
沈香十匁山椒目をさり炒汗をいだし四十匁粉にし酒
糊にてねり大豆の大さに丸じ六十粒づゝ空腹に塩湯にて
用ゆ本草綱目
遠き所をよく見て近き所見へざるは腎虚の眼病なり
一生地黄焙て四十匁天門冬四十匁黄菊花二十匁同じく粉
にし蜜にてねり胡椒の大さ程に丸じ一度に百二十粒空
腹に塩湯にて用ゆ治
治法章
目卒に見へざるに
一雄鼠胆鯉魚肛をとり搗まぜ汁をしぼりとり目にした
でゝよし
本草綱目
又方黄土に水をいれかきたて須臾おきて澄し其水にて
目をあらふべし同
目のうち熱し昏くして見へかぬるに
地膚の苗并に藁を煎じたる汁にて目をあらふてよし或は
一生の地膚を杵汁をしぼりとり目をあらふべし同
一又方黄連を水にて濃煎じ目にそゝき洗ひてよし衛生易簡
一衛生易簡方
又方黄薬粗皮をけづり去蜜少ばかりいれ水にて濃煎じ
つめ日夜目をあらひてよし同
虚分にて目くらきに
三月に葱菁花をとり陰ぼしにし粉にして二匁づゝ汲
たての水にて用ゆ肘後備急方
熱病愈て後五辛を食するにより目暗くして見へかぬるに
一鯽魚を煮て食してよし本草綱目
南部種類方一卷之一一
眼涙いでゝ止ざるに
塩を少し目の中へさし冷水にてあらふべし度々洗てよし同
又方黄連を水にひたし其水にて目を漬し拭てよし且
涙出て止ず目見へかぬるに
一乾姜を粉にし沸湯にいれかきまぜ目を洗ひてよし
衛生易
簡方
簡方
又方白き貝子一つ胡椒七粒同じく粉にし目にさしてよし同
暑気の時分目くらく涙出るに
一生の鶏蘇の葉を持たゞらし汁をしぼりとり目につけて
本草綱目
よし本
本草綱目
よし
肝臓虚して暗いたみ冷たる涙出て止ざるに
夏枯草五匁香附子十匁粉にして一匁づゝ茶湯にいれかき
まぜ飲てよし同
風にむかへば涙出て止ざるに
黄連と槐樹白皮とを焼灰にし水にて煮沸たてゝしばらく
さまし澄たる時其汁にて目をあらひてよし衞生
又方桑葉冬まで落す木に残りたる葉をとり水にて煎じ
洗ひてよし同
かもしかのつの
又方隣帽五匁粉羊角五匁石燕子一ツ粉にして一匁づゝ薄
荷の煎湯にて用ひてよし本草綱目
又方生地黄二匁芍薬五分土当帰一分甘草少しきざみ水
に煎じ食後に用ゆ得効方
風邪にて眼中冷るに
一石膏烟粉にして二匁川芎二匁甘草炙五分粉にして一
匁づゝ葱白の煎湯にて用ゆ或は茶湯にても用ゆ日に二度づゝ
用てよし本草綱目
目暗くして見へず涙出て止ず并に天行目暗にも
一年文貞了三一二
覆盆子を日にほし乾かし搗絹につゝみ乳汁にひたすこと
一時ばかりにして目の中に点じ仰臥べし三四日ほど駆
ずれば愈べし肘後備急方
雀目は暮がたより目見へざるなり
地膚の苗并に葉を水にて煎じ目を洗ひてよし又は生
の地膚を杵汁をしぼりとり目をあらふてよし本草綱目
又方雀の血をとり一日に二度づゝ目にしたでいれてよし同
又方蒼朮を粉にして一匁づゝ湯にて用ゆ衛生易
衛生易簡方
又方黄蘗の粉少ばかり津にてとき目に伝て水にて洗ふべ
し百日ばかりも毎朝右のごとく用てよし此薬雀目のみに
かぎらず平常用ゆれば一生目の煩なし千金簡易方
又方鯉魚の胆或は脳を搗たゞらし目にさしてよし
傳信尤易方
眼に倒睫生じたるに
石蒲川芎等分粉にし病人の口中に水をふくませおき右の粉薬
を鼻の中へ吹いるべし右の脇ならば右の鼻の孔へ吹いるべし左ならへ
ば左の孔へ吹いるべし本草綱目
又方棗樹針白莚青黛等分粉にし先病人の口に水をふくませ右
の目に倒睫あらば鼻の右の孔へ右の粉薬を吹いるべし左ならば左
へ吹いるべし同
又方倒睫を抜さり虱をつぶし其血を目にさしてよし六七
度程さしてよし同
年久しく目見へざるに
一蔬漿子七月七日にとり陰干にし搗粉にして一匁づゝ空腹
に水にて用ゆ日に二度づゝ用てよし同
又方白犬子を生おとしたる時即時に其母犬の乳汁をとり
しきりに目に点じてよし同
一切の眼病年久しく愈がたきに
一梍莢子一握冷水にいれ研くだき其汁を目にさすべし或は
右の汁にて眼をあらひさるもよし救
救急易方
瞳人の上に血をそゝき翳膜を生じたるに
一生地黄を搗汁をとり猪口に一つ程づゝ幾度ものみてよし千金方
又方生地黄を杵くだき大黄の粉をまぜ膏のごとくし二寸
ばかりの綿にひろげ眼の上におほひてよし二度ほどおほへば
得効方
よし
目胞の上下に粟粒のごときものを生じ漸々に大になりて米粒
のごとくなり或は白く強くいたむこともなく硬くなりて愈がたきに
一大黄五匁熱灰にいれ燈し牛蒡子一分炒甘草一分きざみ
て三匁水天目に一盃半いれ煎じ食後に用ゆ同
故なくして目暗たちまちぬけ出て垂さがり鼻にいたり痛怒
びがたく或は大便血出ていたむを肝膳といふ
一羌活を水にて煎じ六七盃ののみてよし本草綱目
又方汲たての水にて眼中をひたし度々水を換れば晴自
一統と入なり麦門冬桑白皮山梔子仁の煎湯をいかねも飲べし得効方
諸人一等に目をわづらひ卒に赤く腫いたむに
得効方
枸杞の根四十匁水二升五合いれ煎じ二合半に煮つめ滓を
一さり塩一匁いれかきまぜ目をあらひてよし本草綱目
婦人血風赤眼に
一烏賊骨二匁銅青一匁粉にして一匁づゝ熱湯にかきまぜ
あらふべし同
目まばゆくして日を見ることならざるに
一石淡明の穀を熱灰にいれ燈し朽くだき黄菊花甘草
等分にし水にて煎じ冷して飲べし同
一切の眼病に
耳塞をとり粟一粒程づゝ夜ごとに目にさしてよし同
一切肉障の眼病に
一熟地黄麦門冬車前子等な粉にし飲てよし葉聚單方
塵砂の類目の中にいりたるに
衣魚を粉にし乳汁にかきまぜ目の中に滴いれてよし
一或は衣魚の粉を目にさすべし本草
本草綱目
又方粟米七粒嚼たゞらし其汁にて目をあらひてよし同
又方爪をきり細にきざみ津にてとき目の中へさしてよし
塵又は絲の類にてもおのづから一所へ聚て出るなり同
又方好墨を洗すり目の中へさせば塵にても糸の類にても
一所へ聚て出るなり同
衛生易
一又方新しき筆を水にひたし目に入たる塵をとりてよし
簡方
又方燈草にてそろ〳〵なづれば其物煙草のさきに付て出る
なり彙聚單方
稲麦などの芒目にいりて出ざるに
一蓮藕を搗たゞらし絹につゝみ其汁を目にしたでいれてよし
本草
綱目
又方大麦を煮て其汁にて目をあらふべし麦の芒目にいり
たるに尤よし同
又方新しき布にて目を覆蟻糟を取て布のうへより慰べ
し芒布につきて出るなり同
目の中へ塵などいりて出ず目の中に翳勝などを生ずるに
一瞿麦子乾姜同じく炒粉にして二匁づゝ汲たての水にて
用ゆ日に二度づゝ用てよし同
目を明にするに
蕪菁子黄精等分同じく蒸て晒かはかし又蒸こと九度して
粉にし二匁づゝ空腹に飯のとり湯にて用ゆ日に二度づゝ用て
よし同
一又方芒硝六匁水三四合の中へいれかきたてしばらく澄し
目をあらふてよし一年程洗へば目きわめて明なり正月三日
二月八日三月四日四月四日五月四日六月四日七月三日八月朔日
九月十三日十月十三日十一月十六日十二月五日にあらふべし同
又方蒼求四十匁きざみ米津にひたし取出しほし乾
かし焙り熱地黄焙て二十匁二味粉にし酒糊にてねり
一大豆の大さに丸じ六七十粒づゝ温たる酒にて用ゆ日に三
度ほど用てよし同
普救類方巻之一上畢
14763
巻之一下
口舌之部口舌瘡口楽
口臭舌腫木舌
重舌舌縮
脣吻之部脣裂脣瘡
脣腫緊脣口吻瘡
牙齒之部牙歯痛類牙齦類
咽喉之部咽喉腫痛喉痺類
骨硬類咽喉雑症醋心
喉痺類
声
耳之部耳鳴耳聾
耳痛脾耳耳腫
耳瘡虫入耳類耳出血
耳中引
鼻之部鼻塞鼻漏
同鼻中総肉酒鼓鼻鼻
狩り川辺
十一
普救類方卷之一下
林良適
口舌之部
丹羽正伯
口舌瘡
纂輯
口舌に瘡出来たるに
一黄連を酒にて煎じしばらく合て嚥下すべし或は黄連乾
一姜等分粉にして瘡に傅べし本草綱目
又方細辛黄連等分粉にし瘡に傭てよし或は細辛と黄
一薬とを用るもよし同
又方生姜のしぼり汁にて度々口をすゝげば涎ながれ出ていゆ
るなり得効方
又方五倍子の粉を口中にふりてよし衛生易簡方
一又方黄蘗粗皮をけづりさり細にきざみ蜜にひたし一夜おき
て其汁をふくみてよし若胸の中熱し瘡出来たるには
右の薬一盃ほどのみてよし同
一又方甘草白礬等分粉にし口中にふりてよし同
口中に物出来て久しく愈ざるに
附子の粉と白麺粉を醋にてねり足の心に貼てよし男
は左女には右の足へ貼べし日に二度つけかへてよし本草綱白
本草綱目
又方天門冬麦門冬心をさり玄参等分粉にし蜜にてねり
枇杷の核の大さ程に丸じ口中にふくみ津にて呑下してよし同
口中に物出来痛あるに
五味子一匁滑石五分黄蘗五分蜜にかきまぜ炒て粉にし傅
べし久しく間を置て飲食すべし衆妙方
口中に物出来咽までふさがるに
一黄連の粉十匁蜜脂百六十匁づゝ入煎じつめ膏にし棗一
一門程づゝ呑てよし日に五度ほど用てよし本草綱目
小児口中に物出来口にみちたるに
一天南星を粉にし醋にてとき脚の心に貼てよし衛生居
衛生易簡方
一又方黄連を粉にし蜜と水とにてときのみてよし同
又方桑白皮の中の白き汁をとり口中に付てよし同
又方鐵の赤銹をこそげとり水にてとき付てよし本草綱目
又方獣冬花黄連等分粉にし唾にてねり餅のごとくし先
蛇牀子の煎湯にて口を漱ぎて後右の餅を瘡の上におしつ
けをくべし同
口舌の瘡たゞれたるに
一薔薇根を水にて濃煎じ含み冷れば吐出すべし冬は根の
皮を用ゆ夏は枝並に葉を用ゆ口瘡年久しきも愈べし同
一又方生姜汁をしぼりとりしばらくづゝ含みて吐べし
同同同同所同所
度々ふくみてよし同
又方蘿蔔の汁をしぼりとりしきりに口に含て幾遍も漱
一涎を出して愈べし同
又方蓑荷の根を酒にひたすこと半日にして其酒を含み漱
てよし同
又方大黄白礬等分粉にし口中につけ涎を吐て愈べし同
口中に物出来舌にも出来て舌裂たゞれなどするに
一西瓜の水を傅てよしなき時は西瓜の皮をやき灰にしつく
治法彙
べし治法彙
又方黄蘗をきざみふくみてよし得効方
又方白礬の粉をふくみてよし同
又方五倍子炒黄連等分粉にしつけてよし同
口麋
口中并に舌ふざけて飲食することならざるに
一柴胡と枸杞の根と等分にし二匁水に煎じ用ゆる
本草綱目
又方乾きたる蚯蚓呉茱萸と同じく粉にし麺粉に撹ませ醋
にてとき足の心に塗てよし同
一又方好墨螻帖等分粉にして口中に付てよし治米彙
酒を多く飲により口中鹿たるに
田螺を水にて煮其汁をのみてよし本草綱目
口臭
口中くさきに
一甜瓜の仁を杵粉にし蜜にてねり丸じ毎朝口を水にて
すゝぎ右の丸薬一粒合てよし本草綱目
又方白莚を粉にし食後に水にて用ゆ同
一又方香薦を水にて煎じふくみてよし同
同同同同所断同所
も
平親勢方名云一一
一又方白礬に麝香少いれ研まぜ牙た接ぬりてよし同
一又方細辛を水にて法煎じ其汁をふくみてよし歯
衛生易簡方
韮を食して口臭に
本草綱目
一砂糖を食してよし本草綱目
歯ぐきやぶれ口中くさきに
一川芎を水にて煎じふくみてよし同
虫歯ありて口中くさきに
苦瓠子を粉にし蜜にてねり枇杷の核の大さに丸じ毎朝水
にて口をすゝぎ一丸ふくみやわらかにして歯ぐきに塗涎出れば
吐出すべし同
舌腫
舌腫たるに
一益臍墨を醋にてとき舌の上下に厚く傅べし幾度も済て
本草綱目
よし
又方蒲黄をぬりてよし暴證知要
一又方砂糖を醋にてとき少ばかり含てよし干金簡易方
一又方縮砂を火にて殻粉にし舌に付べし衝
衛生易簡方
一又方乱髪をやき灰にして一匁水にて飲下すべし。
舌腫て口に満るごとく大になり点に治せざれば死するものなり
一落麻子三四十粒すりつぶし紙にふり桃にし火をとぼし
其烟にて舌を熏ぶべし愈るまでいかほどもふすべてよし融
本草
綱目
一又方甘草を水にて濃煎じ合てよし冷れば即吐出し
一熱したるを幾度も含べし同
又方急に指にて舌の下の紫色なる筋をかきやぶり血を出
せばいゆるなり彙聚單方
又方よく尖りたる鍼にて舌をかろく剃て血を出してよし
救急
易方
一骨棘勢巻巻一下
一又方瓣の肉をきり舌に貼べし幾度も貼かへてよし小児
舌腫たるによし本草綱目
小児舌に細なる物出来腫たるに
一桑白皮を播汁をしぼりとり幾度も舌に傅べし傳佞尤易方
又方白礬を鶏子にてとき醋にてとゝのへ小児の足のうらへ塗
本草綱目
てよし
木舌
木舌は舌こわり腫て木のごとくなり口にみちたるに
一赤葛薬甘草水に煎じ熱して口にふくみてよし本草
本草綱目
又方砂糖に醋をまぜ口にふくみ瀬てよし同
又方白醴蚕を粉にし舌につけ痰を吐出してよし同
又方生夏を醋にて煎じ口にふくみ漱てよし同
又方白礬桂心等分粉にし舌の下にいれをきてよし同
小児の木舌に
一鯉魚の肉を薄くきり服たる所に貼をくべし同
又方蛇脱を焼灰にして少許乳汁にかきまぜのみてよし同
重舌
重舌は舌の根に小き舌のごとき肉出来るなり
蒲黄の粉を伝てよし三度ほど付れば愈べし本草綱目
又方鹿角を粉にし付てよし同
又方桑根白皮を水に煮て其汁を乳頭に塗重舌を煩ふ小
児に唱しめてよし同
又方青竹を火にてあぶり酒をとり其湿にて黄蘗をひたし
度々付てよし同
一又方百草霜を粉にし蜜にてとき舌に伝てよし術生夏
衛生易簡方
又方烏賊骨焼灰にし鶏子の黄みにてとき付てよし同
二十一月之一丁
重舌出て死なんとするに
一乱髪を焼灰にして五分小舌に伝てよし本草綱目
一又方竹瀝にて焔硝をとき付てよし同
舌縮
卒に舌しゞまりて口つぐむに
生艾を搗て香に付べし或は乾たる艾を水にひたしうか
ほし舌に伝てよし本草綱目
脣吻之部
冬寒気にて唇裂たるに
生油をしきりにぬりてよし本草綱目
又方猪腹を毎日塗てよし同
一又方猪脂を煎じて血腐に付れば遠路を行といへども皺
出来ることなし衛生易簡方
熱にて唇かはき皮裂ていたむに
一桃仁をすりつぶし緒の腹にてとき付てよし本草綱目
唇に瘡出来たるに
八月に籃の葉をとり搗て汁をしぼり瘡をあらふべし三度程
洗へば愈べし同
又方頭の垢をとり付てよし千金簡易方
又方胡粉を付てよし同
又方鶏屎白をやき粉にし絹につゝみ唇に付てよし同
又方五月五日に燈蝓をとりほして炙り粉にしおき少づく
付べし小児腐の瘡によし同
脣腫たるに
一蕎芥仁防已赤小豆炒甘草炙て等分水に煎じ飲てよし得効方
又方桑木の皮の間にある汁をとり煙粉に攪まぜ塗てよし
本草綱目
一小児唇の腫によし木
緊脣は脣ふざけたゞれたるなり
一馬歯葛を水にて煎じあらひてよし同
又方鼈甲并に鼈頭を焼研て粉にし付てよし同
又方螻蛄をやき灰にし付てよし同
一又方松脂を炙やわらげて貼べし同
又方蛇皮をやき灰にし付てよし千
千金簡易方
又方火にて蝋を炙りつけてよし同
口吻に瘡を生じたるに
一亀甲をやき灰にし付てよし木
本草綱目
又方呉茱萸を粉にし醋にてとき足の心にぬりてよし同
又方葵根をやき灰にしつけてよし同
又方梹榔一つやき灰にし細にすり付てよし
得効方
又方乱髪焼灰にし数紫焼灰にし黄連粉にし乾姜粉
にし四味等分ひとつに。すりまぜ瘡に付て・よし。
千金簡易方
小児口吻に瘡出来たるに
一釜臍墨を粉にして一匁酒にてとき度々ぬりてよし本草紙
本草綱目
一又方乱髪をやき灰にし豬脂にてとき塗てよし同
又方黄連黄蘗黄丹粉にし竹湿にてねり付てよし同
牙齒之部
牙齒痛
十二月廿一日
一
牙歯いたむに
香附子と艾葉とを水に煎じ口にふくみ嗽て呑附子の
一粉を痛む歯に塗てよし本草
本草綱目
同十一年文員一巻之一
又方大蒜を熱灰の内にいれ燈し悲しきり其切にて
痛歯を焚べし同
又方黒豆を酒にて煮ふくみて口すゝぐべし同
一又方古根生姜焙り白礬の粉をいれ研とゝのへ歯に摺ぬり
てよし同
又方白礬焼灰にし蜂房かろく炙り等分水にて煎し
六七度程沸たて含み漱ぐべし冷れば吐てまた熱し
たるをふくむべし
衛生易簡方
救急易右
一又方胡椒十粒赤小豆十粒粉にし痛歯につけてよし粉色易
又方蜂房山椒目をさり等分細にきざみ水に煎じ口を
すゝぎ吐出すべししばてづゝふくみてものいふべからず治法彙
蜃蔵いたむに
杏仁を焼研つぶし髪毛にくるみ虫歯の空にいれたくべし
虫をころし痛をやむ本草綱目
一又方銀杏を生にて一つ二つ食皮にかみてよし同
一又方藍を焼灰にし腫たる所に付てよし日に関度程付べ一同
同
又方松脂を虫歯の空へふさげばしばらくにして松脂に
虫つきて出るなり同
又方乳香山椒等分粉にし蝋にて丸じ虫歯の孔へ塞てよし
同
一又方山椒炒て汗を出し蜂房焼等分粉にして二匁水
一にて煎じ熱して口を漱てよし治法
治法彙
一又方甘草を水にて濃煎じふくみてよし衛生易簡方
蟇歯いたむにも風熱にて牙歯いたむにも
梍莢の数を粉にし歯にぬり涎を吐て愈るなり本草綱目
又方南星の粉を虫牙の寒にいれ梅干の肉を牙のうへにおき
涎を吐てよし同
同同所奉文原金一戸
又方蓋成仁の根をきざみ十五六匁水に煑て口にふくみ冷れば
一吐出すべし幾度もふくみてよし同
又方枸杞の根の白皮をとり醋にて煎じ含むべし同
又方山椒を粉にし白麺にかきませ大豆の大さに丸じ火に
くべ焼熱して咬べし度々咬ていゆるなり又は山椒四匁毛
一莢十四醋にて煎じ口に含み吐出してよし同
むしば
虫歯うごくに
塩五匁梍莢二つ焼赤くし粉にし毎夜歯にすりぬること
一月程にして歯すわるべし同
風熱にて牙歯いたむに
一槐の枝をやき熱し牙にあてゝよし同
一又方桃仁一ツ針にさし燈火にて焼烟を出し吹けし痛む
一歯にて咬べし五六粒咬て愈べし同
又方苦瓠の子一合に水一升いれ六合に煎じつめ口に含そゝ
ぎてよし三度程そゝぎて愈べしもし苦熱の子なくは
茎葉にてもよし同
又方霜を経て乾たる糸瓜を焼粉にして牙に擦ぬりてよし
又方良姜二匁金嗽焼て一ツ粉にし歯齦にふり涎を吐出し
塩湯にて口を漱てよし同
又方生地黄と蒜とを擣たゞらし痛歯にて咬てよし津をば
吐出すべし千金簡易方
卒に牙歯いたむに
一苦竹を火にて炙り湿をとり熱したるを歯に塗てよし本薬
本草
綱目
牙いたみ熱するに
黄連の粉をいたむ牙にぬりてよし同
牙いたみつよく頬まで腫たるに
桃の木のあま皮柳木のあま皮槐木のあま皮をきざみ等分
酒にて煎じ熱したるをふくみ冷れば吐出すべし同
又方独活を酒にて煎じ熱して含むべし彙檗草薬
一又方憲姦仁の根を水にて煎じ合てよし比れば吐出すべし同
醋の物を食して歯にあたりたるに
一胡桃の肉を嚼たゞらし生姜湯にて飲てよし本草綱目
米歯うごきておちんとするに
乾たる蚯蚓炒五味子炒等分粉にして先生姜にて歯を研
て後右の薬を付べし同
又方生地黄を綿につゝみ歯にて昨其汁にて歯の根をひたし
一并に汁を咽てよし日に四五度づゝ毎日用発し千金簡易方
一又方香附子を炒黒くして三匁塩五分粉にし研とゝのへ歯
の根に付べし
衛生易簡方
物にて歯を折により歯うごきいたむに
一蔭藜子或は根を粉にし毎日歯の根に摘ぬりてよし本草綱目
風熱にて歯動きいたむに
一蒼耳を醋にて煮塩をいれかきまぜ含みて吐出すべし同
熱毒にて牙痛に
一牛蒡の根百六十匁搗て汁をしぼり塩一匁いれ鍋にて煮膏
一とし歯の根に塗てよし同
歯痛やみがたくすぐれて熱き物すべれて冷なる物を含すれはひ
としほ痛強くたへがたきに
一良姜細辛山椒草島頭等分粉にして痛む歯の上に塗しはら
くありて口をひらけば涎ながれ出ていたみやむべし。
得効方
牙歯日々に長くなり次第に食事することもならざるを髄溢病と
いふ
一未ナ一斗一斗二升
一白求を水にて煎じ口にふくみてよし木
本草綱目
歯ゆるぎ或は痛などして其歯をぬかんと思ふには
草局頭草撰二匁五分づゝ山椒細辛五匁づゝ粉にして少づゝ其
彙聚単方
一歯の内外に付おけば自然と脱おつるなり彙聚軍方
牙齦
歯ぐきいたむに
杏仁一ツ皮と尖りとをさり塩一匁五分水二合半にて煎じ
一沫出る程煮て食べし同
牙齦腫いたむに
牛蒡の根百六十匁搗て汁をしぼり塩一匁いれ煮て葺に
し歯ぐきに三度程塗てよし本草綱目
一又方年を越たる糟づけの茄子を取出し焼て粉にし歯
ぐきに塗てよし同
又方青蒿を水にて煎じ口中にふくみてよし同
又方胡麻一合に水二合いれ一合に煎じつめ口にふくみ然れば
一吐出すべし幾度もふくみてよし同
又方瓦屋の上に生ずる瓦花白礬等分水にて煎じ口を
漬てよし同
風熱にて歯ぐき腫いたむに
一独活を酒に煎じ熱して口にふくみてよし同
又方馬歯葛を嚼て汁を含むべし同
又方茘枝の実を殻ともに焼粉にし歯齦に塗てよし同
又方五倍子を焙り粉にして五分歯ぐきに付てよし同
又方松葉を酒にて煎じ塩をいれ悦まぜ口にふくみ漸ぎ
てよし同
又方蜂房を焼粉にして少づゝ酒にいれかきまぜふ〳〵みてよし日
皆本奏力各之一下
歯齦の肉こけて歯の根あらはるゝに
一毎日熱湯に塩をいれ合こと百遍ばかり五日程にして煎べし日
熱毒にて歯ぐきの肉こけて歯の根窓露いたむに
一屋遊を水にて煎じ塩少許いれかきまぜ口中にふくみ瀬て
よし同
又方蚯蚓糞を水にてねり火にて焼赤くし粉にして弱脂
衞生易簡方
にてとき歯齦に付べし
風熱にて牙ぐき血いで歯の根あらはれたるに
丁香一匁射干一匁麝香少ばかり研とゝのへ牙齦に擦ぬりて
本草綱目
よし
蟹を合して歯ぐき腫努肉出たるに
一生地黄の汁をしぼりとり梍莢をひたし火にて炙りまたひ
一たし炙こと数遍して粉にし歯齦に付てよし同
牙銀腫たゞれ臭水出るに
芥菜茎を焼研て粉にし度々付て愈べし同
牙寅は歯の根より血出てやまず次第に歯の根すきいたむに
一麦門冬を水にて煎じふくみてよし同
又方百草霜を歯ぐきに塗てよし同
又方五倍子をやき粉にし付てよし同
一又方蚕退紙をやき灰にし歯ぐきに播ぬりてよし衛生多簡方
又方桜花荊芥穂等分粉にし付べし煎じ飲てもよし待効方
又方欝金白芒細辛等分粉にして付へし其上に竹葉ご竹
一皮とを水にて濃煎じ塩少しいれ飲へし或は塩を付るもよし同
走馬牙疳は歯ぐきに白くたゝれたるごとき物出来急に治せざれば口中
一遍になり瘡より血を出し臭く甚しきものは歯齦消たゞれ
歯黒み死するなり小児に多きものなり
魁蛤の穀年経たるをとり火にて仮醋にひたしまた假こと三
一度にして粉にし付てよし本草綱
本草綱目
又方大なる鯽鱗をば其まゝおき腸をさり其内へ当帰の粉を
つめ酒にて包こめ火にくべ焼取出し土を去料をつき粉にし
塩をやき右の粉に税まぜ歯ぐきに付てよし同
又方五倍子炒焦して五匁白礬五分銅青五分粉にし先塩湯
にて口を漱ぎて後右の薬をふりてよし同
一又方新しき棗一ツ肉をとり美麗をやき粉にし等分油にて
とき牙ぐきに付べし同
又方山梔子穣を去白礬を内につめ黒やきにし歯ぐきに
治法彙
付べし
一又方鶏腸草を搗たゞらし付べし衛生易簡方
咽喉之部
咽喉腫痛
咽腫いたむに
生艾を搗汁をしぼりとり飲てよし或は生艾茎葉ともに
一醋にいれ搗たゞらし咽腫たる所につけてよし本草綱目
又方白麺を醋にてとき腫たる喉の外にふりてよし同
又方益母草を搗たゞらし水にいれ再び搗汁をしぼりしき
りに飲べし食物を吐出してよし冬は益母草の根を用
ひてよし同
又方乾きたる紅花を水にひたし搗たゞらし汁をとり
飲てよし治法薬
又方甘草を水に煎じ飲てよし又は桔梗を加るもよし香
救急
見方
易方
又方甘草白礬粉にして五分許口にふくみ津にて嚥下
衞生易簡方
すべし
咽になにいたむに
一商陸の根をきざみ灸熱し咽のうへに紙をあて其うへより
一慰てよし冷れば熱したるを取かへて熨べし同
咽卒に腫て飲食通らざるに
黄蘗を粉にし醋にてとき喉の外につけてよし本草細目
又方蚯蚓右五疋すりつぶし喉の外に塗別に一ひき塩に
かきまぜ水となし蜜少ばかり入かきまぜのみてよし同
喉痺
喉痺は喉の肉俄に腫ふさがり飲食を通せず呼吸をさまたげ
急に治せざれは危き病なり
一雀の屎尖りたるを二十粒とり砂糖にかきまぜ丸じ三粒
一にし一粒を綿につゝみ口にふくみ汁を嚥ば愈べし若病
一勢つよくして愈かねば二三粒用てよし木
本草綱目
又方芥子を粉にし水にてねり喉の外に付べし乾けば
付かへてよし同
又方糸瓜の根をきざみ土器に水をいれ其内にひたし置其
水を飲てよし同
一又方半度を粉にし鼻の中へ吹いるれば涎いてゝ愈るなり同
一又方白礬をすり粉にし喉に吹いれてよし治
治法彙
又方朴硝の粉を管にて喉の中に吹いれてよし得
得効方
又方大豆を煮たる汁をのみてよし千金方
千金方
又方附子皮をさり燈してひゞわれたる時蜜をぬり炙り
口にふくむべし汁を嚥べからず脱ふさがりて膿をなしたるは
本草綱目附子の事製法の所にあり
膿おのづから出べし。
喉癖腫ふさがり息も通じかぬるに
商陸の根をうすくきり醋にひたし炒て喉の外に傅てよし同
又方射干の根を一片かみたゞらし汁をふくみ飲くだして
よし同
又方紅花を搗汁をしぼりとり飲べし痰るまで用てよし
一冬は乾たる花を水にひたし潤し汁をしぼりとり煎じ
のみてよし同
又方乾湊を火にくべ焼其烟を吸てよし同
又方巴豆皮をさり線にてむすびさだめ喉にいれ引出すべし同
纏喉風は咽喉大に腫喉の外までも腫て息ふさがらんとするを
いふ
一蛇粉を炙り当帰と等るにし同じく粉にし温たる酒に
一かきまぜ吸べし喉の腫すなはち破れていゆるなり同
一又方蒼耳二十匁古様生姜一塊同しく搗汁をしぼり酒を一
入挽まぜ飲べし同
一又方蛇牀子をやき其烟を呑てよし傳信尤易方
一又方梍莢を水にいれすりて其汁を喉に灌いれてよし術生易物
衛生易簡
又方白礬三匁巴豆三つからをさり先白礬を土器にいれ熱て
水となし其中へ巴豆をいれ煮て火よりおろし白礬かは
きて後巴豆をさり白礬斗をすり粉にして少ばかり管
にいれ喉に吹いれてよし暴證知要
帝鍾喉風は喉の肉腫て垂長すること半寸ばかり息の出入を
ふさぐをいふ
塩を焼咽の腫たる所へしきりに付れば肉の腫ひきて愈る
なり本草綱目
急喉痺は喉腫ふさがること至極急なるなりはやく治せざれば
息たへて死するものなり
玄参一匁牛蒡子一匁づゝ半分は炒半分は生にて粉にし
水にて飲べし同
又方蓖麻仁四十粒をすり紙にぬり樹にし火をとぼし
其烟にて舌をふすべてよし愈かまで幾度もふすぶるなり
又方燈盞内のとぼし残の油を呷てよし病勢甚しき
ものも四五度程押ていゆべし日
懸癰は喉の孔の所に腫物出来て腫ふさがりいたむなり
一牛蒡子を炒生甘草等分水にて煎じ含て嚥下すべし同
又方羊蹄草を水にて煮熱したる汁を口中に食べし
冷れば吐出すべし同
一又方白礬をやき灰にし塩と等分研まぜはしのさきへうけ
一程たる所へ付てよし涎を吐出すべし同
一又方五倍子白護蚕甘草等分。粉にし梅干の肉に搗まぜ枇
一把の核の大さに丸じ口にふくみ其汁をのみてよし同
又方乾姜半夏等分粉にし少づく舌の上におきてよし
千金簡易方
骨鮫
魚の骨にても鳥の骨にても咽にたちたるに
一白菜夏等分粉にして一匁水にて用てよし本草綱
本草綱目
又方鯉魚脊の鱗三十六枚をとり炙て粉にし水にて飲べ
し骨おのづからぬけ出べし魚の骨たちたるに尤よし同
又方梍莢の殻を粉にし鼻に吹いるべし嚏いでゝ鮫おのづ
から抜出べし同
又方飴を大豆二粒程の大さに丸じ呑てよし骨もし下
らずは再び呑べし同
又方白鳳仙花の子をすりつぶし水にかきたて竹の管にて
咽に灌いれてよし或は粉にして咽に吹いるべし又は風仙
花の根をかみたゞらし其汁を飲は骨おのづから下るなり但し
用ゆる時歯にあたらざるやうに呑べししからざれば歯を損
ずるものなり用て後はやく水にて口を漱ぐべし銭を呑た
るにもよし同
又方帯をとき立て頭をさげさるさまになり股の間を見るやう
一にすればおのづから鮫抜出るなり或は咽に下るべし用
肘後備急方
誤て銭を呑て咽にかゝりたるに
一烏芋をすり汁をしぼりとり少づゝ呼てよし銭自然に
化して水となるなり。
本草綱目
一又方艾を濃煎じ飲ば銭おのづから下るなり同
又方胡桃の肉を多く食すべし同
又方緑豆粉を三匁ほど冷水にて飲べし同
一又方焼炭を粉にして一匁程呑べし肘後備急一
肘後備急方
一又方蜜をおほくのみてよし魚鳥の骨たちたるにもよし同
銭或は石または骨類にても呑て咽にかゝり下らざるに
一王不留行黄蘗等分粉にし糊にてねり枇杷の核の大さに
丸じ青黛を衣にし風のあたる所におきほしかはかし
たくはへ置べし用る時にのぞみ右の丸薬一粒を冷水に入研
くだき其汁を飲べし徳
衛生易簡方
誤て銅鉄をのみ咽にかゝりたるに
一天南燭の根を焼粉にして一匁熱湯にかきまぜ飲てよし体
本草
細目
銭或は金銀の類をのみ腹中に入たるに
石灰を杏核の大さ程硫黄を梍莢子の大さ程二味研粉にし
酒にかきまぜのむべし肘後備急方
金銀の類を呑咽にかゝりたるに
一炭を焼紅にし搗て細にくだき水に煎じ飲てよし昼夜中方
釘を呑たるに
一炭を焼紅にし急につき粉にし飯の湯に入かきまぜ飲へし炒
救急
易方
又方艾を水にて濃煎じ飲べし同
鍼を呑たるに
一冬葵花を水に煮て其汁を飲てよし本草綱目
竹木の類喉にかゝりて出ざるに
一故鋸を焼赤くし酒の内にひたし酒熱くなりたる時のみ
てよし同
髪毛を呑喉にかゝりて出ざるに
自身の乱髪を焼灰にして一匁水にて飲下すべし同
穀芒咽にいり痒くいたむに
胡麻を炒研て白湯にて用ゆ同
一又方飴をしきりに食してよし銭を呑たるにごよし同
咽喉雑症
咽喉いたむに
一呉茱萸を粉にし醋にてとき足の心に塗てよし木草綱目
一又方青艾葉の汁をとり少づゝ飲べし衛生易簡
衛生易簡方
又方蛇牀子をやき其烟を呑てよし同
食咽にふさがり通らさるに
一鷹の屎をやき灰にして一匁水にて用ゆ本草細目
咽卒にふさがりたるに
梍莢を粉にし鼻の中へ吹いれ嚏を出して後李の木の
根にちかき所の皮をけづりとり水にいれすりやわらかにし
喉の外に付てよし同
風熱にて咽喉ふさがりたるに
牛蒡子一合半分は炒半分は生にて粉にし一匁づゝ熱酒
同三十一辛文真ケ
にて用ゆ同
咽喉熱しいたむに
龍膽の根を搗水にてのむべし同
熱病にて咽いたみつよきに
一重便をふくみてよし痛すなはち止べし目
小児咽腫たるに
一牛蒡根を搗汁をしぼり飲せてよし同
一又方杏仁を炒黒くし研つぶし合て汁を飲てよし同
咽喉に細なるもの出来腫いたむに
一蓑荷の根を酒にひたすこと半日にして其酒をふくみ口すゝ
ぎてよし同
又方蕎芥仁二粒のみてよし同
又方蓖麻子一粒朴硝一匁同じく研汲たての水にて飲下す
べししきりに二三服のみてよし同
又方薔薇根を水にて濃煎じ滓をさり蜜少ばかり
いれ再び煮つめ瘡の所に傅てよし同
誤て髪の毛を呑たるは久くして消化せず喉の中虫の上り
下るやうなるに
一白馬の小便を飲てよし同
小児咽の中に豆ほどの物出来て漆を吐乳を飲ことならざるに
一葛の蔓を焼灰にし一分五厘乳汁にかきまぜ腫たる所へ
滴でいるれは愈るなり
烟にむせび死なんとするに
蘿蔔の汁を飲てよし又は蘿蔔をかみてもよし同
醋心
醋心は酸水咽につきのぼり刺破るがごとくいたむをいふ
呉茱萸二匁水天目に一盃半いれ一盃に煎じつめしきりに飲てよし測
本草
細目
又方胡桃の肉を嚼たゞらし生姜湯にて飲下すべし同
一又方梹榔十匁陳皮五匁粉にし一匁程づゝ湯のうちへいれ蜜
を少いれかきまぜのみてよし肘後備急方
声
声かれて出ざるに
一蘿蔔の汁に生姜の汁をいれかきまぜ飲てよし本草綱目
又方吉仁皮をさり熱黄にして三分肉桂の粉一分いれ研
たゞらし絹につゝみ口中に含み汁をのみ下してよし同
又方槐実を新しき瓦の上にて炙り乾かし常に懐中
にたくはへ持てたへず食すべし得効方
又方青袋薄荷等分粉にし煉蜜にてねり金柑の大さ
程に丸じ寝さまに一丸づゝふくみてよし同
又方梍莢一ツ粗皮と子とをさり蘿蔔三本きり同じく有
衞生易簡方
にて煮たる汁をいかほどものみてよし衛生易簡方
風気又は寒気にあたり声出ざるに
蓑荷の根二十匁摂汁をしぼり酒二合半いれかきまぜ度々
用てよし本草綱目
卒に声出ざるに
陳皮二匁水に煎じ用ゆ同
一又方苦竹の葉を水にて法煎じつめ飲てよし肘後備急王
一又方馬勒嘴鉄を焼赤くし醋二合半の内へいれ鶏子一ツ打
やぶり右の醋のうちへいれかきまぜ飲てよし同
卒にものいふことならざるに
酒に乳汁をかきまぜ飲てよし本草綱目
耳之部
耳鳴
耳の中常に鳴て止ざるに
一生地黄を削尖らし耳の中へさしこみ置べし度々取
かへてよし同
又方骨砕補を削り火に焼熱し耳の孔へふさぎてよし同
又方烏頭を焼灰にし石菖蒲根粉にして等分綿につゝ
一み耳の孔へふさぐべし毎日二度づゝ取かへてよし肘後備急方
又方生の鳥頭を削り棗の大さ程にし耳の中へ塞てよし
朝と夜と二度取かへてよし衛生易簡方
又方石菖蒲根を一寸許にけづり耳の中へさしこみ一方の
かしらに灸をすへてよし治法彙
風邪にあたり耳鳴に
一塩四五升ほど炒熱し袋にいれ耳をあて枕にす然れば一
幾度も熱したるを取かへて枕にすべし本草綱目
耳聾
耳聾て聞へざるに
亀の扉をとり耳の中へしたでいるべし本草綱目
又方石菖蒲根三分巴豆一粒皮と心とをさり二味搗丸じ
綿につゝみ七包程にし耳の中へふさぎてよし肘後備急方
又方松脂九匁巴豆三匁搗まぜ綿につゝみ耳の中へふさぎて
よし日に二度取かへてよし本草綱目
又方蒼朮一塊長さ七分ほどにし上の方は切平にし下の
かたは細く削り耳の中へいれ平かなる上より灸をすへと
よし或は七壮または十四壮ほども耳の中へ熱み通ずるほど
すへてよし衞生易簡方
普攻顛方巻之一下
一又方白芥子を粉にし乳をまぜて棗の大さねに丸じ綿
につゝみ耳の中へ塞ぐべし救急易方
耳卒に聾たるに
一蚯蚓に塩をぬり葱の葉の内にいれおけば蚯蚓化して水と
なるなり其水をとりて耳の内へしたで入てよし本草綱目
又方香附子を炒粉にして二匁蘿蔔を煎じたる汁にて
飲てよし同
又方生の鶏蘇葉を搗たゞらし綿につゝみ耳の孔へふさ
ぎてよし同
又方柴胡の苗を搗汁をとり耳の孔へしたでいれてよし同
又方附子を醋にて浸し削り尖らし耳の中へさしこみ
てよし其上に灸を十四壮すへ其気通じて盛べし同
耳聾て物音聞へず鼻ふさがりて香をしらざるに
一棗十五皮と挨とをさり肉ばかりをとり蓖麻子三百粒皮
一をさり同じく挟まぜ綿につゝみ耳并に鼻にふさぐべし
毎日一度づゝ三十日余にて愈べし右の薬先耳をふさぎ
取出して後鼻をふさぐべし一度にふさぐべからず尤豊の
大さにし絹につゝみ耳へふさぐべし同
熱甚しく耳聾たるに
鉄を焼酒の内へいれ飲て磁石を耳にふさぐべし日
病後に耳聾たるに
菖蒲の根を搗汁をしぼりとり耳の中へしたで入てよし同
耳痛
耳のうちいたむに
一乾たる百合の根を粉にして一二匁づゝ湯にて飲べし本草鞋目
一又方欝金を粉にして一匁水に撹まぜ耳の中へいれ其
中求英フ矢之一丁
まゝ耳をかたぶけて其水を出すべし同
又方吉仁を熱赤くし搗たゞらし綿につゝみ耳の内
にふさきてよし毎日三度ほど取かへてよし肘後備急方
一又方石菖蒲を粉にし炒熱し絹につゝみ耳の内へ垂て
よし衛生易簡方
又方石菖蒲附子等分粉にし烏麻の油にてねり耳の
内へ入てよし肘後備急方
耳卒にいたむに
一蛇蛻をやき粉にし管にて耳へ吹いれてよし本草細目
又方塩四五升ほど炒熱し袋にいれ耳をあて枕にす冷
れば幾度も熱したるを取かへ枕にしてよし同
暗耳
脾耳は耳の中より臭き汁を出してやまず或は猪或は血出る
もあり
本草綱目
伏龍肝を粉にし日に三度づゝ耳にいれてよし
一又方蜈蚣を炙り粉にして耳に吹いれてよし同
一又方蒲黄の粉を耳の中へ吹いれてよし同
又方青皮を焼粉にし絹につゝみ耳の中へいれてよし同
同
又方五倍子を粉にし耳のうちへ吹いれてよし同
又方蝉蛻五匁焼麝香五分二味粉にし絹につゝみ。耳の内
へ塞てよし同
騎耳汁耳の中に凝かたまりて出ざるに
一蚯蚓を葱葉にいるれば化して水となるなり其水を
耳の中へ滴いれおきみゝかきにてかたまりをかき出すべし同
耳腫
耳卒に種熱するに
五文須丁巻之一下
音水焚〆巻云一丁
ふたぎ本草綱目
一苦棟子核をさり搗たゞらし綿につゝみ耳へ塞てよし
一又方生の商陸の根をけづり細くし耳の内へさしこみ並べ
し日に二度取かへてよし同
耳卒に腫いたむに
一牛蒡の根を搗汁をしぼり鍋にいれ煮て膏にし耳に
ぬりてよし同
耳卒に腫て膿いづるに
一白礬を焼粉にし竹管にて耳の内へ吟いるべし或は絹に
つゝみ耳の中へふさぎてよし。
肘後備急方
耳瘡
耳の内外に細なる瘡出来病たゞれ或は凍瘡出来て瘡とな
りたるにも
五倍子を粉にし冷水にてときぬりてよし若瘡より水
出るには粉にしてふりてよし本草綱目
又方枸杞の根を水に煎じあらふてよし同
又方黄蘗二匁馬歯葛四匁粉にし付てよし耳の内に
一瘡出来たるには右の薬を大豆一粒ほど絹につゝみ耳の内へ
ふさぎてよし伝信尤易方
又方貝母を粉にし付てよし寒妙方
一又方棗を水にて煎じあらふてよし備急良方
耳の後或は耳の根に細なる疾出来いたみ割がごときに
一狛杷根皮を粉にし生油にてとき先地骨皮を水にて
一煎じたる汁にて耳をあらひて後右の薬を付てよし
本草綱目
一瘡より水出るには粉を付てよし本草細目
目蝕耳瘡は耳の辺に細なるもの出来愈てはまた生するなり
一十五夜に兎の屎をとり蝦蟇の腹の中にいれ焼て粉にし
音波頭方一巻之一下
第二十一人
付てよし同
又方亀甲を焼灰にし付てよし同
又方白粉を土にまぜ伝てよし同
又方黄連を粉にし伝てよし
虫入耳
何にても虫耳に入たるに
一桃の葉をもみて耳に塞べし或は桃葉を核汁をとり耳
本草綱目
に滴てよし
又方生姜汁少ばかり耳の中へしたでいれてよし同
又方乳汁を耳へ滴いれてよし同
又方韭の汁を耳に灌いれてよし同
又方虫左の耳に入たる時は手にて右の耳をきびしくふま
ぎ息をつよく張て左の耳に出るやうにすべし虫おのづから
出べし右の耳に入たるは左を塞ぐべし傳信尤易方
又方好酒を耳に灌いれしばしく歩行すれば虫おのづから出
べし肘後備急方
一又方蒼耳草を杵その汁を少ばかり耳に灌いれてよし角
同同三十
簡方
蚰蜒耳にいりたるに
一小蒜を膀汁をとり耳の内へしたで入てよし一遍にて出
ずはふたゝび滴いるべし
本草綱目
一又方胡麻を炒研て袋の内へいれ耳をつけ枕にしてよし同
一又方蚯蚓を葱の葉の内にいれおけば化けて水となるなり其
水を耳の中にしたでいるれば蚰蜒化けて水となるべし同
又方階を耳の内へそゝきいれしばらく歩行すれば蚰蜒お
のづから出べし同
一又方生油を煎じつめ餅のごとくし枕にし臥ば蚰蜒お
壱求幾才名之一丁
肘後備急方
のづから出べし肘後備急方
蛆蟲耳にいりたるに
杏仁を搗たゞらし油をしぼり。とり耳の中へ滴いるべし
齟もし出ざるは耳の中にて死するものなり木
本草綱目
又方緑器を粉にし耳の中へふりてよし同
蟻耳にいりたるに
醋を耳の内へそゝきいれしばらく歩行すれば蟻おのづ
から出べし同
又方穿山甲を粉にし水にてとき耳の内へそゝきいれ
肘後備急方
てよし
蚤虱など耳にいりたるに
一菖蒲の根をきざみ炒熱し袋に入耳をあて枕にして
よし本草綱目
飛蟻耳に入たるに
醤汁を耳の内へそゝきいれてよし衛生易簡方
又方銅器を耳の傍にかけてよし同
水耳にいりたるに
一薄荷を搗汁をしぼり耳の中へしたでいれてよし本草綱目
水銀耳にいれば脳を腐すものなり
一金を耳にあて枕にしてよし同
耳出レ血
耳中より血いづるに
一蒲黄を炒黒くし耳の中へ吹いれてよし同
又方龍骨を粉にし耳の中へ吹いれてよし同
耳腫て血出るに
一柳木の虫の糞を水にかきまぜしばらく置て消たる水を
同十一辛未一刻
とり白礬の粉を少いれ耳に滴いれてよし同
悪蟲耳の中にいりて動きいたみ或は水或は血耳より流れ
出るに
一蛇蝋を焼粉にし管にて耳の中へ吹いるべし同
耳出レ汁
耳の中より汁出るに
一青蒿を粉にし絹につゝみ耳へいれてよし同
耳をかき破りなどして汁出るに
一胡桃の油をとり耳の中へ滴いれてよし同
鼻之部
鼻塞
鼻ふさがりて通ぜざるに
蓖麻仁三百粒棗子一つ皮をさり搗まぜ綿につゝみ鼻
の類へさしこみ日に一度づゝ取かへてよし三十日余にて
愈べし本草綱目
又方乾柿と粳米と同じく煮て粥となし毎日食し
てよし同
同
又方釜臍墨をこそげとりて一匁づゝ水にて用ゆ同
一又方石菖蒲梍莢等分粉にして一匁絹につゝみ鼻の中
に塞てしばらく仰臥べし鼻中瘡肉出来たるにもよし同
一又方木通細辛附子等分粉にし蜜にてねり絹につゝみ
鼻の中に入てよし千金簡易方
一又方瓜蔕細辛粉にし綿につゝみ鼻の中にふさぐべし得効方
附清涕
鼻淵附清涕
鼻よりこき涕出て止ざるを鼻淵といふ
一大蒜を切片て足の心に貼てよし本草細目
又方糖節と川芎とをあぶり粉にして一匁づゝ飯のとり湯に
て用ゆ同
又方蒼耳子を粉にして一二匁づゝ白湯にて用ゆ同
又方茄蔕を焼黒くし粉にし幾度も鼻の中に吹入
彙聚單方
べし
一又方辛夷一匁蒼耳子炒て五分白芒二匁薄荷一分粉にし
葱こ茶を煎じたる湯にて廃さまに三分程づゝ用てよし同
鼻淵膿血を出すに
一貝子を焼粉にして一匁づゝ酒にて用ゆ日に三度用てよし本草
本草綱目
鼻清涕を流して止ざるに
一華椀を粉にし鼻の中にふきいれてよし能
衛生易簡方
一又方杏仁二分附子二分細辛一分三味粉にし醋にかきまぜ
一諸脂にて煎し膏のごとくし鼻の中にいれてよし十四
十便良方
鼻中応肉
鼻の中に肉を生じ孔にふさがるを応肉といふ
一蚯蚓を炒て一分梍莢一つ同じく粉にし蜜にてとき鼻
の中へぬりてよし水出て愈べし本草綱目
又方細辛を粉にし度々鼻へ吹いれでよし同
又方苦瓠子爪蔕等分麝香少ばかりいれ粉にし紙撚に
つけ鼻の中にいれてよし同
又方龍脳を応肉に伝てよし同
又方白礬の粉を綿につゝみ鼻の中に毎日ふさげばおのづから
彙聚単方
消するなり
又方蘇蘿を途中のたまり水にて煎じ先飯を口に一は
一いふくみ仰臥て右の薬を鼻の孔に潅いれ嚏を出せば瘡肉
キオ英フタニ一
おのづから出て愈るなり同
酒瘡鼻
鼻頭赤くなりたるを酒痘鼻といふ或はいたみ或はかゆきあり
一凌雷花山梔子等分粉にして一匁づゝ茶湯にて用ゆ本草
本草綱目
又方銀杏と酒糟とをひとつに嚼くだき夜寝さまに鼻に
ぬり明朝あらひ去べし同
又方塩を常にふりてよし同
一又方硫黄白礬等分粉にし黄丹少しばかりいれ唾にてとき
塗てよし同
又方杏仁をすりたゞらし卵子の白みにてねり夜にいりて
救急易方
一鼻頭に塗暁にいたりあらひ去べし救急易方
又方樹葉を焼灰にし先米柑にて楡の葉を煮其汁にて鼻を
あらひ掛てのち右の粉薬を伝てよし辛
彙聚単方
酒瘡鼻の内いたむに
一白礬十匁蓖麻子七つ梅干の肉五ツ麝香二分五厘同じく
一杵合せ丸じて絹につゝみ鼻の内へいれてよし本草綱の
本草綱目
鼻のうへいたむに
硫黄を粉にし冷水にてとき伝てよし
鼻の内いたむに
油を鼻の内にぬりてよし日
鼻瘡
鼻の内に瘡出来たるに
一桃葉を搗たゞらし鼻の孔へふさぎてよし
一又方玄参を粉にしぬりてよし或は玄参を水にひたしやわ
本草綱目
一らげ鼻の孔へさしこみ置べし木草綱目
又方百草霜の粉二匁冷水にてのみ下してよし同
一同一与一釜之一下
一又方瓜蔕細辛粉にし綿につゝみ鼻をふさきてよし壺衣
桑聚単方
一又方杏仁を研たゞらし乳汁にてときぬりてよし楊
衞生易簡方
鼻の中腫物出来膿出て臭こと甚しきに
一苔麦一匁白礬一匁生の地黄を杵て汁をしほり天目に半
分程水天目に一盃いれ煎じ半分に煮つめ少つゝ鼻の内へ
本草綱目
酒いれてよし。
一又方大黄杏仁橘とゝのへ聴腹にてときぬりてよし同
又方牛骨狗骨焼灰にし諸脂にてときぬりてよし同
普救類方巻之一下畢
一
巻之二上
心胸之部心胸痛熱心痛
冷心痛症心痛蟲心痛
痰心痛胸痺心胸雑症
腹脇之部腹痛腹脹
脇痛腋臭
腰之部腰痛類
手足之部手足痛脚氣
附霍乱
轉筋
転筋一
鶴膝風
脚弱手足雑症
皮膚之部附筋骨
前陰之部陰嚢陰莖
陰門
官
普救類方巻之二上
江宮
狩り出雲
普救類方巻之二上
心胸之部
外良適
林良適
纂輯
丹羽正伯
心胸痛
胸いたむに
一蛤蜊粉を白くなる程炒て香附子等分粉にし白湯に撹
まぜ用ゆ本草綱目
一又方絲豆二十一粒胡椒十四粒同じく研粉にし白湯にて用ゆ
又方蓼の根をきざみ酒にひたし飲てよし同
一又方生姜二三合樟汁ともに炒熱し絹につゝみ痛所を熨べ
し冷れば取かへ焚べし同
一又方伏龍肝を粉にし冷心痛には酒にて用ゆ熱心痛には水
にて用てよし同
一章章。巻之二一
又方胡椒四十九粒乳香一匁粉にし男子には生姜湯にて
一周ゆ女子には当帰を酒にて煎じたる汁にて用ゆ同
一又方鶏子一つ打破り醋半合いれ境まぜ火にかけあたゝめしき
りに飲てよし伝信尤易方
又方延胡索を粉にし酒にて用ゆ肘後備急方
又方枳実桂等分粉にし陳皮の煎湯にいれ用ゆ同
熱心痛
熱をたくわへ胸中熱しいたむに
一大なる梔子七つ炒焦しきざみ水二合半にて煎じ七分めに
煮つめ生姜汁を少づゝさして用ゆ本
本草綱目
又方生油一椀ほどのみてよし同
又方青袋一匁生姜汁にて用ゆ同
一又方釜臍墨の末を童子の熱き小便にいれ飲てよし衆妙方
冷心痛
好みて冷なる物を飲食するなどにより冷気凝て心胸ひへいたむに
一布にて山椒をつゝみ痛所のうへに置火熨斗にて熨べし山椒
より汗いづるほど熨て愈べし本草綱目
又方胡椒二十一粒酒にて呑べし或は病人の年の数ほど用てよし日
又方呉茱萸半合に水三合いれ沸たて飲べし同
又方山椒二十粒醤油の中に一夜ひたしおき明朝右の山椒を
一取出し水にて飲下すべし救急易方
又方焼酒をのみてよし得効方
老人の冷心痛背中にひきつりいたみ食のすゝまざるに
一紫蘇子三合すり細にし青梁米四合ゆりあらひ粥に煑て空
腹に食すべし但し紫蘇子は粥のにへたる時いれてかきまぜ
食するなり傳信光易方
享文頁了巻之二二
同三十一朱之二
卒心痛
卒に胸いたみくるしむに
一粳米一合に水三合いれ煮て六七度ほど沸たてみ汁を飲べし
本草綱目
又方桃仁七粒皮と尖とをさり研たゞらし水にかきまぜ用てよし同
又方苦参二匁醋天目に一盃入半分に煮つめ用ゆ同
又方数十年を経たる陳壁土二匁白礬二匁粉にし蜜にてねり
丸じ艾葉の煎湯にて用ゆ同
一又方黄連を水にて濃煎じ飲てよし肘後備急方
一又方沸湯一升の中へ塩一合いれかきまぜ飲べしもし点に湯
なくは水にても用ゆ同
又方醋の内へ鶏子一ツ打破りいれかきまぜ飲べし或は酒の
内へいれ用るもよし同
一又方桂心皮をさり粉にして一二匁酒にて用ゆ腹痛にも用ゆ同
急に心胸いたみつよく牙をくいつめたるに
一年を経たる葱の白根四五茎皮と葉とを去白みばかりを摺たゞ
らし病人の口をおしひらき内にいれ香油を灌いるべし喉
●にいれば甦るべし千金簡易方
又方五霊脂蒲黄等分にして二匁醋天目に半盆いれ二度
ほど沸たて炒たらず水半盃いれ二度程沸たて空腹にのみてよし同
又方良姜山梔子爵金等分醋にて煎じ用ゆ同
蟲心痛
虫うごき胸いたむは面の色青く口より清水を吐ものなり
文章二合水六合にて煎じ二合に煮つめ用ゆれば虫を吐出すべし
或は生艾葉を杵汁をしぼりとり先空腹に香しき肉類を一つ
一食し直に右の艾汁をのめば虫下るべし本草綱目
又方龍膳二匁きざみ水天目に二盃いれ一盃に煎じつめ空
腹に用てよし同
又方鰹腹を大豆一粒ほど水にかきまぜ飲てよし肘後備急方
一又方憲岐の根を水にて濃煎じ食前に多くのみてよし干ル
又方鶴虱一匁ほど醋にかきまぜ空腹にのみてよし同
又方榧子四十九粒皮をさり月の上旬に七粒づゝ毎日空腹に食
すべし七日に食し尽せば虫のいたみ永く愈べし同
又方苦棟子の出来たる時其根をほり白皮をとり乾し出も
用ゆる時になりて粉にし七分酒にて用ゆ或は右の皮を水にて煎じ
用るもよし同
痰心痛
痰にて胸いたむに
一稷の根を水に煎じ用てよし木草綱目
又方陳皮からをすききざみ水にて煎じのみてよし同
又方枳実を粉にして一匁湯にて用ゆ日に三度用てよし同
又方烏梅一つ棗一つ杏仁七つ同じく搗粉にし男には酒女
には醋にて用ゆ同
又方桔楼枳殻うどんの粉にかきまぜ炒半夏桔梗等分粉にし
一生姜汁にてねり胡椒の大さに丸じ五十粒つゝ薬湯にて食後
にのみてよし得効方半夏の事製法の所にあり
澄疾にて胸いたむに
一小螺鰤の穀手経たるを焼粉にして一匁酒にて用ゆ本草網目
一又方半夏を炒粉にし薄糊にてねり緑豆の大さに丸じ二十
一粒づゝ姜湯にて用ゆ同半夏の事製法の所にあり
胸痺
胸中かたく痞痛にもあらず急に絞るがごとくくるしむを胸痺と
いふ大概思慮多によりおこる病なり
同字文頁十九二二
一辛木焚一、一、一一、一一
一茜根を水にて煎じのみてよし本草綱目
又方松実を粉にし湯にて用ゆ肘後備急方
又方大なる桔楼一枚薤白八十匁酒一升八合にて煎じ五
製法の
一合に煮つめ飲てよし或は半夏を加へ用るもよし同半夏の事製法の
又方枳実肉桂等分粉にして漆皮の煎湯にて用ゆ同
同
心胸雑症
胸背相通じていたむに
桔楼を炒研たたらし麺糊におしまぜ丸じ三十粒ほど
飯のとり湯にて用ゆ本草綱目
胸いたみ水を吐心下に積聚あるに
一乾漆を炒煙をいだし粉にし醋糊にて丸じ熱酒或は
湯に醋をさして飲下すべし千金簡易方
一又方白求七分沢瀉一匁三分きざみ水天目に二盃いれ一
一盃に煎じつめのみてよし傳信九易方
胸中つかへむすぼふれたるがごとくなるを痰結寒結熱結などいふに
一生姜を搗たゞらし汁をさり炒熱し絹につゝみ胸脇を揉熨てよ
千金簡易方
婦人血気せめのぼり胸いたみたえがたきに
一蓼の根を細にきざみ酒にひたし其汁をのみてよし同
腹脇之部
腹痛
腹いたむに
一生姜を臍にしきて其上に灸をすへてよし又塩をしきて灸
第三十五章
をすへてよし
又方良姜香附子各別々に粉にし用る時各よく炒てかき
辛文須宇文須宇文須宇次郎
衆妙方
まぜ一度に七分程づゝ飯のとり湯に生姜汁をさし用てよし粟姜方
又方胡椒をすり粉よし酒にて煎じ飲べし同
一又方神麹の粉をあつき酒にてのみてよし得効一
得効方
又方乾姜艾葉等分粉にし蜜にてねり胡椒の大さに丸じ
二三十粒づゝ酒にて用ゆ千金方
急に腹いたむに
病人の頭髪三十筋とり焼粉にし酒にて用ゆ并に芥子を粉
にし水にてねり臍の中に貼べし病人汗大に出て痛やむべ
本草綱目
又方乾姜を粉にしのみてよし肘後備急方
又方粳米二合水六合いれ煮て十度ほど沸たてのみてよし同
又方塩を水にかきたていかほども飲吐を得てよし同
又方米粉一合水二合の内へいれかきまぜのみてよし同
腹痛つよく脈たゑんとするに
附子一枚炮にしきざみ蝋茶少し入水茶碗に一盃入七分め
附子のこと製法の所
に煎じ蜜少し入冷して呑べし治法量附子のこと製法の所
心腹いたむに
良姜をきざみ炒て粉にし一匁飯の登り湯にかきませ
用ゆ肘後備急方
又方烏梅十四水一升二合半にて煮沸たて銅銭十四文いれ
煮て六合に煎じつめいかほどもしきりに飲べし
冷て腹いたむに
一山椒を布につゝみ痛所の上におき火烈斗にて熨べし山椒
より汗出る程慰て癒べし本草綱目
又方山椒を炒て汗を出し酒の中にひたし其酒を飲てよし同
又方呉茱萸半合に水三合いれ沸たてゝ用ゆ同
又方艾葉を粉にして二匁熱湯にて用ゆ同
心腹冷いたむに
一根桁一匁五分良姜一匁五分陳米百粒水にて煎じ用ゆ木草綱目
一又方五霊脂梹榔等分粉にし石菖蒲を水にて煎じたる
汁にて用ゆ虫にて冷痛によし同
心腹冷いたみ清水などを吐に
一胡椒を研酒にかきまぜ飲てよし或は胡椒を粒ながら二十粒
ばかりねてよし衞生易簡方
一又方石菖蒲の根を杵くだき呉茱萸と同じく水にて煎
じ飲てよし或は菖蒲根一二寸粉にし熱湯または酒にて
用るもよし同
心下いたむに
桑木耳を焼粉にして二匁撚酒にいれ飲べし本草綱目
又方胡椒四十九粒緑豆四十九粒研つぶし酒にて用ゆ同
又方当帰を粉にして一匁酒にて用ゆ同
小腹いたみ忍びがたきに
莪茂を研粉にして一匁空腹に葱を煮たる酒にて用ゆ同
又方芥子の粉を蜜にてねり丸じて七粒汲たての水にて用ゆ同
一又方木瓜二匁五分桑葉二枚豊一つ水天目に二盃いれ半盃
に煎じつめしきりにのみてよし傅信尤易方
又方苦参二匁醋天目に二盃入一盃に壺つめ用ゆ肘後備急方
腹痛久しくやまず或は三五年も愈ざるに
一小蒜を水にて煮いかほども食してよし兵部手集
腹中いたみ所をさだめざるに
一野狸骨を炙り黄にし粉にして一匁温たる酒にて用つて
衛生易
簡方
虫うごきて腹いたむはおこりさめ有ものなり
一白鴒の屎を焼粉にし口にふくみ津にて飲下してよし本
一又方蕪美仁を麺粉にかきまぜ炒黄にし粉にして二匁
本草綱目
づゝ飯のとり湯にて用ゆる
衛生易簡方
食傷にて心腹かたく脹いたみつよきに
一塩五合水一升にて烈じしきりに飲べし食を吐て愈る
なり肘後備急方
虚症の腹のいたみに
一当帰五分桂心三分五厘芍薬七分五重水茶碗に二盃半いれ
一姜三片棗二つ入濃煎じ雲腹にのみてよし得ぬ
得効方
婦人血気とゞこほり心腹さしいたむに
茘枝核を焼五匁香附子十匁炒同じく粉にし一匁づゝ
本草綱目
一塩湯にて用ゆ又は飯のとり湯にても用てよし本草編目
一又方芸台子かろく炒十匁良姜五匁粉にし醋糊にてねり
一大豆の大さに丸じ十粒づゝ湯に醋をさして用ゆ同
同
一又方雌黄二十匁粉にし醋二合半を煎じつめ右の粉を
ねり小豆の大さに丸じ三十粒湯に醋をさして用ゆ同
又方芫花醋にて煮乾して五匁延胡索十五匁粉にして一匁
当帰を酒にて煎じたる汁にて用ゆ
同
又方延胡索皮をさりきざみ醋にかきまぜ炒て十匁当帰
酒に浸し炒て十匁陳皮酒に煮て二十匁粉にし飯糊
にてねり大豆の大さに丸じ二百粒空腹に艾葉の煎湯
にて用ゆる
同
小児腹痛はかゞまり啼て涙出さるものなり
生姜三片熱灰にいれ炮にし白芍薬炒て五分甘草炙りて
三分水にて煎じ用ゆ同
又方桃仁五匁草烏頭少ばかりひとつに横まぜ炒過し草
烏をさり白並一匁同じく粉にして五分づゝ茴香を酒に
ひたし其酒にて右の粉薬をのみてよし或は葱白を酒
に撹まぜ右の薬を飲下してよし同
一又方乳香没薬木香二分づゝ水にて煎じ用ゆ
一又方葱の煮汁にて腹をあらひ別に葱を炒熱し楼
たゞらし臍の上につけてよし同
又方蘿蔔子を炒黄にし粉にして五分づゝ乳香の煎湯にて
同
用ゆ同
腹脹
腹脹てくるしむに
白砂糖を酒にて煎じしきりに用ゆ本
本草綱目
一又方麦芽を炒香くし粉にして一匁づゝ白湯にて呑
得効方
べし
一又方酒をあたゝめ姜汁を少しづゝさし一二椀のみてよし同
卒に心腹張たるに
一青布一寸四方鹿角三分乱髪焼灰にして二匁水五合にて
煎じ三合半に煮つめ滓をさりしきりに呑尽てよしほう
又方蓑落仁の根をきざみ水にて洗煎じ多く呑てよし同
又方生姜を熱灰の中に入麹にし綿につゝみ肛門へさし
こむべし冷れば取かへてよし腹脹ことはなはだつよきにも
同
よし同
急に腹脹みち上気し起臥することもならざるに
鼈甲を炙り黄にし粉にして一匁づゝ食前には燈心の煎
一湯にて用ゆ食後には水に蜜を入かきまぜ飲下してよして
御馬候方
酒を飲すぎ食を喰過て腹つよくはりいたむに
一青皮四十匁湯にひたし穣をさりきざみ塩七匁をかきまぜ
炒焦し粉にして一匁五分茶五分水天目に一盃半入一盃に
煎じ用ゆ或は青皮の粉ばかりを沸湯にいれ振たて用も
よし
肘後備急方
小児腹脹たるに
一胡粉と塩とかきまぜ色のかわる程炒て腹にぬりてよし木菓細目
又方父母の指の爪をとり焼粉にし乳頭につけ吹せてよし
又方大麦麪を一匁水にて用ゆ
同
脇痛
脇はらあばらのあたりいたむに
一枳実麩にかきまぜ炒甘草炙り川芎等分粉にして五分
治法彙
白湯又酒にても用
一又方黄連酒にひたし妙粉にし一匁つゝ川芎の煎湯
得効方
にて用ゆ
一又方桃仁九粒皮尖をさらず紅花一撮いれ酒にて煎じ
一用ゆ瘀血ありて脇いたむによし同
物に驚により両脇いたむに
一枳殻十匁熱にかきまぜ炒桂枝五匁粉にして二匁づゝ
一姜湯にて用ゆ
本草綱目
脇はら脹いたむに
一生姜二合半接汁ともに炒熱し絹につゝみ痛所を
一熨べし冷れば取かへて熨てよし同
又方大豆二合炒酒三合いれ煮て二合に煎じつめし
きりに用ゆ或は大豆一升水にかきまぜうるほし炒熱し
一布につゝみ痛所を熨てよし同
又方地膚子を炒研て粉にし一匁づゝ酒にて用ゆ同
腋臭
脇臭に
一常に胡粉をつけてよし本草細目
又方生姜汁をしきりに塗てよし日
又方先水にて腋下をあらひまた醋にて腋下をあらす少し
一楷破り銅屑を醋にてとゝのへ伝てよし同
又方白礬を焼粉にして絹の袋に入おき常に腋の下を
うつべし千金方
又方煮たての飯熱したるを握りかため腋下にはさみ其飯
を犬にあたへ食してよし七日に一度づゝ右のごとくす
肘後備急方
れば愈べし
又方馬歯筧を杵爛し蜜にてねりまろめ紙につゝみ其
上を土にて塗こと厚さ半寸ばかり火にくべ焼取出し土
一をさり再ひ蜜にてやわらげ先布にて腋臭の所を描
て右の薬熱したるを腋下にはさむべし痛たへがたき
にいたり手巾にて両の臂をかたくいわへ置てよし衛生甚
衛生易簡方
一又方五月五日に百草をとり陰干にし焼灰にし汲たての
水にてねりまろめ再び焼白くして醋にてねり餅にし
一膝下にはさむべし乾ば幾度もかへてよし痛つよくな
一りて臭気出尽るなり其時自身の小便にて膝下を二三
度あらひてよし十
十便良方
又方三年端にて石灰をねり腋臭の所へぬりてよし本書
本草綱目
腰之部
腰痛
腰いたむに
絲瓜の仁を炒こがし酒をいれ擂て其汁を飲べし渣を
一痛所に伝てよし或は根を取やき粉にして二匁温め
一十一章文須丁釜之二ノ一
本草綱目
たる酒にて用ゆ
又方大豆二合炒酒三合いれ煮て二合に煮つめしきりに飲
べし又は大豆一升を水に横まぜうるほし炒熱し布
一につゝみ痛所を廃べし冷れば取かへて慰てよし
一又方破故紙を粉にして二匁温たる酒にて飲てよし胡
肘後備急方
又方直に立て杖にて足より臍までをはかり其寸を後にて
はかり其杖のあたる所に年の数ほど灸をすへてよし同
一又方地膚子少し炒粉にして七分づゝ小茴香の煎湯
衛生易簡方
にて毎日五六度づゝ用ゆる
又方当帰十匁肉桂十匁威霊仙二十匁粉にし酒にて
煮たる糊にてねり大豆の大さに丸じ三十粒温めたる酒
傳信尤易方
にて用ゆ
車に腰つよくいたむに
一鼈甲を炙り粉にして一匁酒にて用ゆ日に二度づゝ用て
本草綱目
よし
又方鹿角三四十匁火にくべ赤く焼酒五合のうちへいれ一夜
浸しおき其酒を飲てよし同
腎虚して腰いたみ誰にて剃がごとくなるに
一鹿角屑を炒黄にして一匁空腹に温たる酒にて用ゆ
腎虚痰ありて腰いたむに
一白芥子を搗餅のごとくし先腰の上に紙三層しき右の餅
一を其上におき又紙をしき熨斗にて熨べし
傳信左易方
何の故とも覚へず腰腿ともにいたみ強くたへがたきに
甜瓜子を酒にひたすこと十日にして日にほし乾かし炒粉
にして二匁づゝ温たる酒に入かきまぜ飲べし日に三度用
本草綱目
てよし
又方胡麻を炒香くし粉にして毎日壱合程づゝ酒にて飲
べし或は蜜湯にて用もよし二三升ほど用れば其痛ながく
愈べし
傳信尤易方
腰より脚へかけいたみつよきに
一猫の屎をやき灰にし唾にてときぬりてよし木
本草綱目
又方威霊仙を粉にして一匁温たる酒にて空腹に用ゆべし毎日
用て腹中少し瀉りてよし
又方新しき胡麻を炒香しくし杵粉にし毎日温たる酒にて
用ゆ或は生姜汁または蜜湯にても用ゆぜん〳〵に四五升
程用て痛愈べし同
腰おもくいたむに
梹榔子を粉にして一匁酒にて用ゆ
同肘後備急方
腰より脊へかけはりいたむに
一芥子を粉にし酒にてとき。痛所に貼てよし
本草綱目
肘後備
一又方杜仲をきざみ酒に漬こと十日其酒を飲てよし魚
急方
一又方蘇藜子刺を去粉にし蜜にて豆の大さに丸じありう
つゝ温たる酒にて用ゆ日に三度用てよし
衛生易簡方
湿にあたり腰おもく冷いたみ小便しげきに
附子皮と臍とをさり五匁白朮五匁牡仲皮を去炒過して
二匁五分右三味合せて二匁づゝ水天目に二盃生姜三片
一いれ煎じ一盃半に煮づめ空腹に用てよし
所にあり
附子の事製法の
閃挫にて腰痛つよく伸屈ならざるに
一橙子核を炒粉にして二匁酒に入かきまぜ飲てよし衆勢も
衆妙方
又方蒔蘿を粉にして二匁酒に入のみてよし本草
本草綱目
一又方西瓜の青き皮を陰干にし粉にして二匁酒に塩少
いれ用ゆべし同
又方神麺をやき赤くし酒に漬し取出し其酒を飲て
同
よし
打身或は悪血ありて腰いたむに
一大黄生姜豆の大さ程にきり各五匁づゝ炒こがし大奈碗
に水一盃八分めいれ薬をひたし一夜おきて暁にいたり滓を去
其汁をのむべし夜あけになりて鶏の肝のごとくなる物を下し
て痛やむべし
得効方
腰常に冷て堪がたきに
一甘草干姜各三分茯苓白朮各六分四味合せて水天目に二
置いれ一盃半に煎じつめ用ゆ
肘後備急方
手足之部
手足痛
手足の痛に
艾二十匁葱頭一握生姜十五匁同じく搗たゞらし布につゝみ
一焼酒を沸し其中にひたし痛所をおさへ蒸べし
彙聚単方
同
一又方車麻子の葉を痛所に十四五重しき其上を火慰にて慰べし
風熱にて臂いたみ諸薬効なく久しく治せざるに
一桑の枝をきざみて一合炒水三合にて煎じつめ多く飲てよし網
本草
綱目
熱毒にて手足腫いたみつよきに
一馬糞を水にて煎じ腫たる所をひたしてよし臣
一又方苦参を酒にて煎じ腫たる所をひたしてよし目
一又方牛肉をへぎ腫たる所をつゝみてよし腫おのづからひくなり同
湿痰にて臂いたむに
一南星蒼朮五分づゝ生姜二三片いれ水にて煎じ用ゆ同
水の内にいりて後手足腫いたむに
十文頁丁巻之二二
胡麻を炒こがし熱き中に擂つぶし酒に入飲しばらく臥ときは
一汗出て痛愈べし
千金簡易方
一又方生の胡麻を研貼てよし千金簡易力
脚気
脚気痛つよく歩行ならざるに
一毎夜塩を腿膝より足の甲まですりぬりておくことしばらく
一にして熱湯にてあらひてよし
本草綱目
一又方樟木を水にて煎じあらひてよし同
一又方山椒二三升布嚢にいれ毎日脚にて踏てよし開
又方赤小豆鯉魚と同じく煮食してよし
一又方草烏頭を橘酒の糟をいれつきたゞらし痛所に貼て
衛生易簡方
よし或は草烏頭の粉を生姜汁にてとき貼てよし同
一又方乾木瓜大なるを一ツ梹榔子五匁呉茱萸沸湯にて
一七度洗て二匁五分おなじく細にきざみ三匁づゝ水茶碗に一置
一半入/濃煎じ飲べし
得効方
一又方葱白根を水にて煎じ洗ふべし伝化
伝信尤易方
脚気腫つよく骨いたみたへがたきに
一白並芥子等分粉にし生姜汁にてとき腫痛所につけて
本草綱目
よし
又方疳蔔の根をきざみ酒と醋とにてしめし潤し蒸熱し腫
たる所に塗てよし
衛生易簡方
一又方蓖麻子の葉を蒸熱し種たる所を裹てよし度々取かへ
てつゝむべし同
一又方酒にて大豆を煮其汁を飲てよし或は水にて煮用
ゆるもよし
肘後備急方
又方小豆を煮て食してよし同
一又方杉木の節を水にて煎じ脚を浸してよし
衛生易簡
方
脚気心に衝のぼりくるしむに
白礬二十匁水四升程いれ煎じ三五度沸たて脚を浸
肘後備急方
してよし
又方半夏生姜水にて煎じのみてよし
衛生易簡方
脚気腹にいり死なんとするに
一半夏の事制故法の所にあり
呉茱萸湯にてあらひ木瓜穣をさり切てほしかわかし
粉にし酒糊にて胡椒程に丸じ百粒或は二百粒程づく酒にて
歌下してよし
転筋
足転筋するに
一古き布を醋の中にひたし蒸熱して転筋の所をつゝみ
おくへし冷れば取かへつゝむべし
本草綱目
一又方螺螺をやき粉にし豬の脂にてとき付てよし同
又方木瓜を酒と水と等分よし煮たゞらし搗て痛所につけ
一布にてつゝみおくべし冷れば取かへて貼べし同
一又方蓼葉二合半を水七合半にて煮五合に煮つめ飲てよし同
又方男子の転筋には陰茎をひくべし女子は両方の乳を左右へ
千金方
ひくべし
転筋腹に引つりいたむに
一呉茱萸を炒て二匁酒天目に二盃いれ一盃に煎じつめ
本草綱目
用ゆ
又方釜臍墨をこそげとり一匁酒にいれのみてよし同
同
又方鶏の糞を水にて煮三度ほと沸たて飲てよし
衛生易
簡方
霍乱にて転筋するに
一木瓜を酒にて煎じ用ゆ酒を飲ざる者には水にて煎じ
同同年牧野村之二二
用ゆ并に右の煎湯にて布を浸し足をつゝみてよし
目
本草綱
こので
一又方側栢葉を搗たゞらし転筋の所をつゝみてよし并に側
一栢葉を水にて煎じ足を漬してよし同
又方小蒜塩等分擣て臍の中につけ其上より炙を七壮
すへてよし。
又方呉茱萸木瓜塩五分づゝ水にて煎じ飲てよし
同同同同同
簡方
一又方蓼を水にて煮転筋の所熏べ洗てよし同
同
一又方香蔔を水にて濃煎じのみてよし若手足の指
一くるしく覚冷汗いで咽かわくには蓼子を加へ煎じ飲べし
一
得効
霍乱転筋腹に引つり痛むに
醋にて青布を煮て転筋の上を操てよし冷れば取かへて
操べし
本草綱目
又方醋にて綿を煮て転筋の所をつゝみてよし同
又方塩を臍の内にみてゝ塩の上に灸を七壮すへてよし同
一又方桑の葉を水にて煎じ用ゆ同
又方生姜六匁搗くだき酒二合にて煮沸たてゝ飲てよし
一并に生姜をつきて痛所に貼てよし同
両の臂両の脚および胸脇など転筋するに
一塩一升五合水一斗にて煮熱し手足を漬すべし胸脇なら
ば右の塩湯にて洗ふべし転筋腹に入たるには病人を倒
一にし頭を下にして引あぐれば腹の中平になりて愈なり能
衛生易
簡方
鶴膝風
鶴膝風は足のひざのところ大に往て上と下とは次第に痩鶴の
膝のごとくになりいたみつよく治しがたき病なり
麻黄四五百匁大鍋に水多くいれて煎じつめ半分程減
じて麻黄を去其汁をそろ〳〵煎じつめ膏となし
平文須分谷之二二
一豆の大さに丸じ毎日寝さまに一粒づゝ酒にて用ゆ
慈恵方
一又方苦竹を黒焼にし糊にてねり紙にぬりて脚に付てよし
一乾かば取かふべし薬を付たる上を布にてつゝみおくべし同
脚弱
足弱くして力なきに
一生栗を食してよし或は風にかわかし食してよし
衛生日
簡方
又方亀穀を炙り粉にし酒にて用ゆ同
一又方蓼を多くやき灰にし水にかきまぜ其水にて薬葉
一を蒸脚をおふてよし同
又方丹参を酒にひたし其酒をのみてよし同
一又方商陸根を細にきざみ緑豆と同じく煮たゞらし毎
日食してよし同
同
手足雑症
足重くして地を履ことあたはず年を経たるに
威霊仙を粉にし酒少いれ湿しうるほし竹の筒の内にいれ
其口をかたく塞ぎ九度蒸九度さらし取出し蜜にて足程に
丸じ湯或は酒にて廿粒ツゝ用ゆる
肘後備急方
手足に跳出来たるに
一生半夏を粉にし水にてとき塗てよし本草綱目
又方白皮を粉にし水にてときぬりてよし同
一又方藕を蒸熱し搗たゞらしぬりてよし同
一又方蜂蜜を粉にし乳香少許いれ醋にてとき塗てよし
乾ば醋にて潤すべし同
遠路を歩行し脚疏出来て水ぶくれたるに
麺粉を水にてときぬりてよし同
遠路を行により脚の心程たるに
平文頁一日奉文頁一
一蚯蚓を泥ともにつきあつくぬりてよし同
脚跟腫いたみ地をふむことならざるに
黄牛の屎塩をいれ炒熱しはれたる所にあつくぬり
てよし
夏湿にあたり脚指腫て歩行することならざるに
九月に茄の根をとり檐にかけ置用時になりて水にて煎じ
脚を洗ふてよし
彙聚単方
脚の指はれたゞれ焼瘡のごとくなるに
一緑礬水飛し先塩湯にて種たる所をあらひ拭かわかして
右のくすりをふりかけてよし
肘後備急方
脚極しめりたゞれたるに
一蜂の殻を擂粉にし付てよし
本草綱目
又方茶の葉を嚼たゞらしあつく塗てよし同
ひふのぶ
皮膚之部
附筋骨
皮のうち何となくいたむに
一何首烏を粉にし生姜汁にてとき痛所にぬり其上を布にて
一つゝみ鞋底を火にて炙り熱し布のうへより熨てよし
本草綱目
一又方野狸骨を炙り粉にして五分ツヽ温たる酒に入のみてよし
同
惣身皮のうちを虫の行がごとくなるに
大豆を搗水にひたし汁をしぼりとり朝々皮膚を洗てよし
同
一又方塩一斗水一石にて煎じ入湯にし三四度程入てよし
惣身皮膚痛みもかゆみも覚なきに
一芥子を研細にし醋にてときぬりてよし同
風熱にて皮膚痒きに
一薄荷蝉脱等分粉にして一匁温たる酒にて用ゆ
又方凌宵花を粉にして一匁酒にて用ゆ本草綱
一又方蜂房を炙り蜂脱と等る粉にして一匁酒にて用ゆし
本草綱目
風邪にて筋引つり頂こはり身を動すことなりがたきに
一木瓜一ツ頭をきり内の穣をとり出し去役薬十匁乳香五厘
同じく研細にし右の木瓜の内へつめ先に切たる蓋をし絞
さだめ蒸たゞらし研膏のごとくし三匁生の地黄の汁半盞酒
一盞かきまぜ右の薬をいれ煮熱し膏にし飲てよし
衛生易
簡方
惣身筋骨いたむに
本草綱目
鹿角を焼粉にして一匁酒にて用ゆ
又方破草鞋を焼灰にし生油にてときいたむ所に貼てよし同
又方王瓜仁を炒過し粉にして一匁酒にて用ゆ日に二度用
同
同
てよし。
てよし
又方白朮を酒にて煎じしきりに飲てよし若酒を飲ざる
者には水にて煎じ用ゆ湿にあたり身骨いたむによし
衛生易簡方
又方蒲黄八匁附子一匁粉にして一匁づゝ冷水にて用ゆ骨の節也
本草綱目附子の事製法の所にあり
いたむによし
惣身骨の節々離れ脱んとするごとくなるに
生たる蟹をとり搗たゞらし熱酒のうちへいれしきりにのむべし
一并に泣をとり節々にぬりてよし骨のうち明て愈るなり同
前陰之部
陰嚢
いんのうはれ
陰嚢腫いたむに
一馬鞭草を搗たゞらしつけてよし本草綱
本草綱目
同
又方荊芥穂をあぶり粉にして二度酒にて用ゆ
一又方荏葉を杵たゞらし付べし扁
彙聚單方
丹来焚フ身々二
一又方茴香青皮茘枝等ゟ炒粉にして一匁づゝ酒にて飲べし菜麦
彙聚量
又方蕪菁の根を搗醋にてとき腫たる所に付てよし嚢はれ核
衛生易簡方
いたむによし衛生易簡方
卒に陰嚢偏腫たるに
大黄を粉にし醋にてねり塗てよしかはかば幾遍も塗てよし同
陰茎冷漸々に冷気陰嚢にいり腫みち日夜疼つよく眠ことならざるに
一生椒を布にいれ陰嚢をつゝみてよししばらくにして熱気内に
通じまた取かへてつゝむべし
肘後備急方
病後いまだ平愈せざるに婦人と交り其病はねかへし陰嚢はれいた
み腹の中へひきはるに
一竹の青皮を水にて煎じつめ飲てよし衛生易簡方
小児陰嚢腫いたむに
一蚯蚓をほし粉にし唾にとゝのへ付てよし本草綱目
一又方天花粉一匁甘草一分五厘水に煎じ酒少さし飲てよし同
同
一又方雑翅茎六つ焼灰にし湯にて飲下してよし
千金簡易方
又方蚯蚓の糞を甘草水にてときぬりてよし術
衛生易簡方
卒に陰嚢いたむに
一皀莢皮とともに粉にし水にてとき貼てよし。
肘後備急方
一又方桂心を粉にし水にてとき付てよし片
腎嚢風は陰嚢痒こと甚しくはたけ瘡の如くなるものを生じ
掻ば痰ものなり
一皀角を糯米草にてつゝみ火に焼其烟にて陰嚢を熏てよし
衛生易
簡方
又方山椒七粒葱頭七ツ水にて煮あらひてよし
衞生易簡方
陰嚢しめりかゆく或は皮剥れなどするに
一蒲黄の粉をつけてよし三四度ほど付て病べし同
同
又方石菖蒲蛇牀子等分粉にし毎日付てよし同
同
一普教類方巻之二上
一又方山椒と杏仁とを研つぶし両方の手の中に塗其手にて
一陰嚢をかゝへ臥てよし
本草綱目
又方呉茱萸を水に煎じあらひてよし
一又方苦蓼蛇牀子白礬荊芥穂等分水に煎じあたゝかにして
得効方
洗ひてよし
一又方軽粉を股のうち陰嚢の下にふりてよし
肘後備急方
陰茎
陰茎卒に腫たるに
一伏龍肝を鶏子の白みにてときぬりてよし本
本草綱目
小児陰茎腫たるに
葱と山椒とを水に煎じあらひて後地黄の粉を唾にてとき
一牡蠣の粉をかへねりて付へし
陰茎腫いたむに
茘枝の核を焼粉にして一匁づゝ酒にいれのみてよし
又方馬歯蕉を柿たゞらし付てよし
又方蛇牀子の粉を鶏子の黄みにてとき付てよし同
一又方伏龍肝を粉にし鶏子の黄みにてときつけてよし巨
又方呉茱萸を炒茴香枳柿等分粉にし酒糊にて胡椒程に丸し百粒つゝ
空腹に酒に塩をいれかきまぜ飲下してよし或はしほ湯にて用
るもよし
衛生易簡方
小児陰茎赤くはれいたみつよく日夜啼さけび日数を経て皮むけ
愈てまた前のごとく腫いたむに
一老木になりたる杉の木を焼灰にし軽粉少しばかりいれ生油に
てとき付てよし
本草綱目
陰茎はれかゆきに
普救類方省之二上
一桃仁を炒香くし粉にして一匁つゝ日に二度酒にて用ゆ并に桃一
仁を搗たゞらし付てよし
本草綱目
陰茎に細なる物出来痒いたみ或は爛などするに
一黄蘗を水に煎じあらひてよし
肘後備急方
又方蜜をぬりてよし同
又方胡麻を嚼つけてよし同
又方枕木日かげのかたの白皮を一握塩六分水五合にて煮一合
半に煎じつめ其汁にてあらひてよし或は米粉を右の汁にてとき
ぬりてよし
十便良方
又方桑根白皮の汁をとりあらひてよし同
同
同
一又方馬の骨を焼灰にし付べし小児陰茎に瘡出来たるに尤よし
陰茎のかしらに細なる物出来たるに
甘草をきざみ蜜にて煮ぬりてよし
木草綱目
又方鼈甲を焼研細にし鶏子の白みてにてとき付てよし
一又方小螺蝦の殻年経たるをとり焼灰にし振付てよし同
又方烏賊骨を粉にし振付てよし
肘後備急方
又方渓螺殻至極ふるきを鍋の内にて焼粉にし先塩水にて五七度
もあらひて後右の薬を付べし得効方
得効方
陰茎痿て起らざるに
一酒鰌を煮て食すべし
本草綱目
又方蜂房を焼灰にし夜寝さまに陰茎に付てよし陰茎冷
痿たるによし同同
又方常に天門冬を水に煎じ飲てよし
千金簡易方
又方覆盆子を搗汁をしぼりとり湯の内にいれ攪ずぜ飲てよし同
一又方蛇牀子を水にて沈煎じ陰茎をひたし洗てよし千金方
陰茎より故なくして血出るに
一同同十年同一巻之二二
乱髪をやき灰にし爪を焼灰にし等分研まぜて一匁一匁つゝ酒にて用ゆる
本萸一
網司
陰門
陰門いたむに
塩を布につゝみ熨てよし同
一又方蛇牀子を布につゝみ蒸熱し陰門を熨てよし同
陰門腫たるに
一菊の苗をつき爛し水にて煎じあらひてよし同
一又方枸杞の根を水にて煎じあらふてよし同
陰門腫いたむに
一枳実をきざみ炒絹につゝみ熨てよし冷れは取かへて熨べし同
又方桃仁を搗たゞらし付てよし燥ば度々つけかへてよし。明
肘後備
急方
又方大黄十匁酒二合半にて煎じ沸たちたるを頻に飲てよし本丸
本草
綱目
又方小枸橘をきりくだき炒すごし古き絹嚢に入熨べし冷れは
取かへて圧てよし
救急易方
一又方烏賊骨を焼灰にし粉にして七分づゝ酒にて飲下してよし日に三度
づゝ用ゆ
陰門腫てかゆきに
一大蒜を水に煎じあらひてよし本草綱目
陰門のうちかゆきに
一蛇牀子十匁白礬二匁水にて煎じあらひてよし同
一又方桃仁を梓たゞらし絹につゝみ陰門のうちへさしこみてよし。
一又方小薬を水に煎じ毎日三度つゝ洗てよし同
又方蛇牀子十匁呉茱萸十五匁粉にし蜜してねり酸棗仁の大
さに丸じ絹につゝみ陰門にさしこみ置べし陰門冷かゆきに用てよし十但
良方
又方蛇林子呉茱萸苔参を水に煎じあらひてよし暴證知要
陰門のうち虫ありて痛或は痒してたへがたきに
一杏仁皮をさり焼杵たゞらし絹につゝみ陰門へさしこみてよし日
同
本草綱
陰門に細なる物出来てかゆく或はいたむに
桃葉を杵絹につゝみ陰門にさしこむべし日に三四度取久てよし同
同
又方枸杞の根を水にて煎じあらひてよし同
又方硫黄を粉にし伝てよし肘後備急方
又方杏仁を搗たゞらし付てよし同
一又方蝦蟇をほし兎屎と等分粉にし付てよし同
陰門のうち冷て年久しく子出来ざるに
一呉茱萸山椒等分粉にし蜜にてねり枇杷の核程に丸じ
絹につゝみ陰門の内にいれて置べし日に二度どりかへてよし木
本草綱
同
一又方硫黄を水にて煎じしきりにあらひてよし同
目
又方五味子を粉にし唾にてねり兎の屎程に丸じ陰門へさし
こみ置べし度々取かへてよし同
陰挺は陰門脱いでゝ菌のごとくはれいたむなり
茄子の根を焼粉にし生油にてとき紙を管のごとくまき其内に
右の薬をいれ陰門にさしこむべし同
又方鰤魚の頭を焼粉にし酒にいれ飲べし并に生油にて右の粉を
ねり陰門に付てよし同
茄病は陰門より茄子のごとき肉出たるなり
石灰を炒過し水に入かきたて出たる肉を洗てよし碎
碎金方
一又方風仙花を水に煎じあらひてよし同
男女交合の時分陰門より血出て止ざるに
一青布と髪の毛とを同じく焼灰にし陰門に傳てよし本草
本草綱目
又方五倍子を粉にしてふりてよし同
男子は陰茎女子は陰門の毛の中に虱のごとくなり虫出来て痒き
ことたへがたきに
同野文貞丁笑之二
一銀杏を嚼たゞらししきりにぬりてよし木
本草綱目
普救類方巻之二上終
〃
巻之二
後陰之部肛門痔漏
脱肛
小便之部小便温
淋病類小便頻数
大便之部大便結
大小便閉
諸病門中風痛風
痺症
府司
普救類方巻之二下
書記
林良適
後陰之部
丹羽正伯
纂輯
肛門
肛門いたむに
一黄絲子を熬黒くし粉にし鶏子の黄みにてとき傳てよし易
千金百
易方
又方杏仁を熬黄にし楼たゞらしつけてよし
同
肛門腫いたむに
一鳥歯葛の葉酸漿草の葉等分水にて煎じ熱し肛門を熏べ
あらふべし
本草綱目
一又方苧麻を搗たゞらし伝てよし同
同
又方刃物をとぎたる磨水をのみてよし
同
一又方蝸牛を研たゞらし塗てよし医説
同同同守紋頂方巻之二下
肛門の辺がたく腫或はかゆく痛たへがたきに
白礬三匁粉にし熱き童便天目に二盃のうちへいれかきまぜ一日に
二度づゝ肛門をあらふべし
救急易方
又方枳売をやき其烟にて肛門を熏ぶべしまた枳殻を水に
一煎じ肛門を洗并に粉にして飯のとり湯にて飲てよし同
又方吉仁を杵たゞらし付てよし肛門の内虫ありて腫痒痛に
よし
本草綱目
肛門に瘡出来たるに
同同
生漆をぬりてよし
同
又方苔菜の葉を搗たゞらし絹につゝみ肛門にさしこみ置べし
日に三度とりかへてよし
又方五倍子一匁山椒子をさり炒て一匁細辛焙りて三分粉にし
一先葱湯にて瘡をあらひて後右の粉薬を貼てよし
又方塩を熱布につゝみ肛門を熨てよし熱病にて虫を生じ肛門
瘡出来たるによし
同
痔漏
一切の痔疾或はいたみ或はかゆきに
熊胆をぬりてよし
千金簡易方
一又方槐の根水にて煎じあらひてよし四
同
衞生易簡方
一又方甘草を水にて煎じ常に沃あらひてよし
又方木綿の花と根とを擂酒にいれのむべし又木綿の花と子とを
一水に煎じ其湯烟にて痔をふすべて後あらふべし或は花と
子とを焼其烟にて痔を焼てよし
砕金方
一又方蜂房一つ黒焼にし蜜と葱白のしぼり汁一匕づゝ入ねりまぜ
一日に三度づゝ付ればいたみ止べし
彙聚単方
又方大薬にても小薬にても水に煎じ痔を洗てよし根茎花
一音料類方巻之二丁
葉ともに用てよし衆妙方
痔はじめておこるに
一馬歯筧を煮熟ししきりに食すべし并に湯にて痔を洗てよし
本草綱目
此方を一月ほど用てよし
痔腫いたむに
ふるき橙子を焼其烟にて痔をふすべてよし
同
又方冬瓜を水にて煎じあらひてよし曰
又方芥菜の葉を桔餅のごとくにし其上に肛門をあて座してよし且
又方枳殻を熱灰に入うづみ焼にし熟して痔を熨べし七八度ほど蚕
てよし
同
又方柳の皮を水に濃煎じ痔をあらひて後灸を四五壮すへてよし
熱気をたり大に血を下しいたみことのほり甚しけれども早く
同
一癒るなり痔瓜のごとく腫ていたむこと火のごとくなるに用てよし
又方赤蜘蝦壑を焙粉にし龍脳少ばかり入研まぜ唾にてとき
つけてよし
同
痔より常に血出るは今はしり痔といふなり
一葱白根を水に煮熟し痔をふすべあらひてよし同
又方鰥魚を煮てつねに食すべし同
又方爵金の粉をぬりてよし同
砕金
又方槐木耳を粉にして一匁飯のとり湯にて日に三度用てよし方
又方大便の度ごとに河水にて肛門を沃ひやしてよし
十便良方
又方槐花炒てきざみ枳売等分粉よし醋糊にてねり胡椒の
大さに丸じ一度に二十粒づゝ飯のとり湯にて食前に飲べし得ば
得効
十
お痔いたむに
一槐花を水に煎じ痔をあらひ并に少づゝ飲べし本
本草綱目
又方五倍子をきざみ水にて煎じ痔をあらひてよし同
一普紋類方巻之二下
一又方葡黄の粉一匁温たる酒に入空腹に飲てよし本草綿
本草綱目
一又方槐と柳を水に煎じ痔をあらひて後出たる痔の上に灸
同
を七壮すへてよし同
又方黄連の粉赤小豆の粉研まぜ付てよし同
同
一又方西瓜の皮を水にて煎じ熏あらふてよし千金簡易方
酒を多く飲により痔の出来たるに
一糸瓜をやき粉にして二匁酒にて用ゆ
本草綱目
又方黄連を酒にひたし煮熟してほし粉にし酒糊にて豆の大に水
廿粒づゝ白湯にて用ゆ酒痔血いづるに用てよし同
痢病の後痔出たるに
一冷水にて黄連の粉をとき痔にぬりてよし同
痔漏は痔久しく潰れ孔あきて膿或は血など出るなり
一亀肉に茴香と葱とをいれ漿油にて煮常に食すべし用る
うち酒醋等の熱なる物忌べし同
同
一又方荊芥を水に煎じ毎日あらふべし同
又方田螺一ツの内へ龍脳一分いれ田螺の水をかたぶけとり先冬瓜
を水に煎じ痔をあらひて後右の水を伝てよし痔漏いたこ
つよきに用てよし巨
傳信尤易方
又方木饅頭の葉を焼痔を烹てよし
又方桃葉を多く杵たゞらし蒸熱し肛門を熏てよしむし
出て愈
治法彙
しんじゆのきのしらかわ
一又方槐木白皮を水にてよく煎じ其汁を盆の内にいれ能加減
にし其中に座すべし虫おのづから出るなり湯冷れば何遍も取替
千金簡易方
て座してよし本草方方方
又方蒜一つ搗たゞらし絹につゝみ肛門の中におし入べししばるくして
一痛いでべし度々用て愈べし
衛生易簡方
又方蒼耳子五合水二升入一升五合に煎じ粳米四合を右の
汁にて粥にたき空腹に食すべし或は煎湯を常々用るも
一よし老人はしり痔にて身熱し不食するに用ゆ
得効方
脱肛
脱肛出ていらざるに
鯽魚の頭を焼粉にし酒にて飲下すべし并に右の粉を生油にて
とき祝紅にぬりてよし
本草綱目
又方胡蟇の子を按醋にて煮布につゝみ慰てよし或は根を焼
其烟にて烹てよし同
又方大なる回螺二ツ三ツとり清き水に入三四日程置浪をはき
出させ黄連を粉にし右の田螺の口へいれおけば肉化けて水と
なるなり先濃煎じたる茶湯にて脱肛をあらひ右の田螺の
一汁を鳥の羽にひたし脱肛にぬりて其上に綿を付置べし同
又方蓮葉を焙粉にして二匁づゝ酒にて用ゆ并に蓮葉に右の
一粉を包其上に脱肛をあて座してよし同
又方紫背蔵を研たゞらし先朴硝を水にふりたて肛門をあらひ
一芭蕉の葉にて脱肛をおしいれて後右の研たる叢を脱肛にあて
一座すべしおのづからおさまりいるべし
衞生易簡方
一又方艾葉を水にて濃煎じたる汁にて脱肛を久しく浸しやわらか
一なる芭蕉葉にてそろ〳〵おしいるべし
得効方
脱肛あるひは脱腸とて腸出ておさまらずたとひ五六寸出て入がたきにも
一蜂蜜一合生姜汁一合よくかきまぜやわらかなる筆にて浸そろ〳〵
ぬればおのづからおさまるべし同
痢病の後脱肛出て入ざるに
本草綱目
冷水にて黄連の粉をときぬりてよし
又方蘿蔔を片蜜にてひたし口に含み汁を噛べし味なきにいたり
同十五日文頭字文須賀
ふたゝびかへて含むべし同
又方様斗子を焼粉にし猪脂にてとき付てよし同
一又方橡斗子殻を水に煎じあらひてよし同
又方百薬売一塊梅干三ツ木瓜一ツきり水にて煎じ飲てよし同
同
脱肛血出てやまざるに
桑木耳育附子十匁粉にし蜜にてねり大豆の大さに丸じて三
四十粒飯のとり湯にて用ゆる
同附子の事製法の所にあり
風熱にて脱肛出たるに
一鉄粉白飲おなじく研粉にし伝べし同
大便出るごとに脱肛、出るに
一蝸牛をやき灰にし瀦脂にてときつけてよし同
小児脱肛出ていらざるに
蒲黄を豬脂にてとき付てよし
傳信左易方
又方菱角殻を影ぼしにし水に煎じ脱肛を熏べ洗ふべし三
五度あらふて後麻油を肛門の四傍に塗てよし碎
砕金方
一又方伏龍肝五匁鼈頭焼灰にして二匁五分百薬煎一匁三分粉
にし紫蘇を水にて濃煎じたる汁にて用ゆ小児の年数にした
がひて薬を多く用てよし并に右の粉薬を胡麻油にてねり脱
肛に付てよし。
得効方
小児腹ごゝろあしき時大便のあとにて脱肛おさまらざるに
一槐花を炒粉にし飯のとり湯にて用ゆ
同
衛生州間
又方白龍骨を粉にし付てよし痢病の後脱肛出たるに用ゆ方
小便之部
小便渋
小便渋て通じかぬるに
一葛糸子水にて煎じのむべし
本草綱目
同
又方浮萍を日にほし粉にして一匁づゝ口にふくみ津にて飲下すべし
一又方白莚を醋にひたし取出し焙かわかし粉にして一匁木通甘草
一の煎湯にて飲べし気滞り小便しぶるに尤よし
同
又方紫草を粉にして二匁づゝ汲たての水にて用ゆ同
又方繁浅草を水に煎じいかほどものみてよし同
小便を久しくこらへなどして通じかぬるに
一自身の爪をとり焼灰にし水にてのみ下すべし同
同
又方滑石の粉二匁葱を水にて煎じたる汁にて用ゆ
小便熱して通じかぬるに
一樺木皮を水にて濃煎じ飲べし
小便不通
小便通ぜざるに久しく腹張いたみ悶にも
一滑石の粉を車前草の汁にてねり臍のまわり三四寸四方程にぬり
乾ば幾度も貼かへてよし冬ならば水にてねりぬりてよし木
本草綱目
一又方白貝子二つ一ツは焼一ツは生にて粉にし温たる酒にて用ゆ同
同
又方冬葵子三合水四合にて煎じ一合に煎じつめ用ゆ或は冬葵
子粉七分乳汁に入かきまぜ飲べし小便日久く通ぜざるにもよし
同
一又方蓖麻子三粒すり紙のうちに巻こめ紙撚にし陰茎のあなへ
さしこめば通ずべし女は陰門へさしこむべし同
一又方葱の白根をきざみ炒熱し絹につゝみ臍の下を熨べし冷れは
一取かへて熨あたゝまり内に透れば小便通ずべし同
一又方衣魚を一つ陰茎の孔へいれてよし同
又方大なる田螺の内へ塩を五分いれ殻をくだき肉をとり生にて一
一搗つぶし臍の下一寸三分に付置べし小便通して後洗去べし同
一又方塩を臍の内にみてゝ其上より灸をすへてよし同
同同四十一日午後
又方大麦を水にて濃煎じ温てしきりに飲べし
彙聚単方
又方鯉魚の歯をとりやき灰にして一匁酒にて用ゆ
暴證知要
寒湿にあたり小便通せざるに
赤茯苓白朮乾姜甘草水に煎じ用色し
治法彙
内に熱ありて唇こがれ面赤く小便通ぜざるに
得効方
一木通連翹等分粉にして一匁づゝ麦門冬の煎じ汁にて空腹に用ゆ
老人気おとろへ小便通ぜざるに
綿黄武陣皮甘草等分にして三匁水天目に一盃半いれ一盃に一
同
煎じ用ゆえ
小便通ぜざるに小便通ぜしむる薬を用て通ぜず虚寒の症に
附子一ツ熱灰にいれうづみ焼にし皮を臍とをさり塩水にひたし
やく久して取出しかわかしきざみ沢瀉等分剉て二匁水天目
に一盃半燈心二すじいれ煎じ飲てよし。十
本草綱目
卒に小便通ぜざるに
暴證知要
鶏子の白みをのみてよし
又方此急宛を粉にして二匁汲たての水にいれ用ゆ女人小便卒に通ぜ
ざるに用てよし。
彙聚単方
転胞は大概男にても女にても房事に精の通するをこらへ或は小
便をこらへなどするにより小腹能いたみ小便つうぜざるなり
一阿膠三十匁水五合にて煎じ洗煮つめのみてよし
千金簡易
方
又方麻子を水にて煎じしきりに飲てよし
同
又方髪を焼灰にして二匁滑石を粉にして一匁桃木の白皮を
水に煎じたる汁にて用ゆ
本草綱
又方沈香木香等分粉にして二匁づた空腹に白湯にて用ゆ目
淋病
一切の淋病に
一字収預ケ巻之二下
一楡白皮を陰干にし烙粉にして二匁水天目に一盃いれ煎じつめ
一錫のごとくにし昼夜にかざらず用てよし
本草綱目
又方大麻子八十匁すり水にいれかきまぜ塩をしぼり去其汁にて
一粳米二合を粥に煮て食すべし
同
又方蘿蔔を指の大さ程にきり蜜に浸し焙かよしまたひ
たし焼こと幾度もして蜜三十匁ほど浸し尽す程に燃熱し
一焦れぬやうにして空腹にかみて塩湯にて飲下すべし傳信尤易方
又方赤小豆三合炒粉にし葱の白根一茎火にいれかづみやき
にしきざみ二味合て二匁づゝ温たる酒にいれ飲べし
衛生易簡
方
又方蕎麦麺を鶏子の白みにてねり緑豆の大さに丸じ八九十
一粒づゝ空腹に白湯にて用ゆ
彙聚単方
又方山梔子黒く炒粉にして一匁づゝ白湯にて用ゆ同
同
又方瞿麦一匁甘草一匁五分水天目に一盃半入一盃に煎じ空
腹に用ゆ得効方
老人淋病身熱し腹みつるに
本草
一小麦一匁木通五分水天目に一盃半入七分めに煎じつめ用ゆ網目
老人淋病いたみきわめてつよきに
蒲菊汁三合藕汁三合蜜一合ひとつにかきまぜ火をゆるくして
一煎じ三度程沸たて空腹に一二合飲べし
傳信尤易方
熱淋
淋病小便赤く熱して渋いたむに
一馬歯筧を杵汁をしぼりのむべし
本草綱目
又方大薬の根を杵汁をしぼりとり飲べし
同
又方白茅根一合に水二合半入半分に煎じつめ用ゆ
同
又方蓑散仁并に葉も根もひとつに水にて煎じ熱して飲べし
夏ならば冷して用ゆに
同
又方乾柿燈心等分にし水にて煎じ用てよし本
本草綱目
冷淋
冷淋は小便赤からず冷て痛つよきなり
一樹葉をきざみて二匁葱白根壱匁いれ水天目に二盃入六分め
に煎じつめ空腹に用ゆ
血淋
淋病小便血をいだし痛つよきに
一冬葵子一合水三合いれ煎じ渣をさり飲てよし同
又方茄の葉をほし乾かし粉にして二匁温たる酒にて用ゆ或は
塩湯にても用ゆ
同
同
又方車前子を粉にして一匁づゝ車前草を水に煎じたる汁にて用ゆ
又方乾柿を焼灰にして二匁飯のとり湯にて用ゆ同
又方苧麻根を水に煎じしきりに用てよし
又方芭蕉根旱蓮草等分水にて煎じ用てよし同
一又方大豆の葉を水に煎じのむべし同
膏淋
淋病小便膏のごとくにて痛はなはだしきに
萍草根を楼汁二合しぼりとり醋を十分一程いれ挽まぜしきりに用ゆ
一小便より白き汁を出して愈べし同
又方海金砂十匁滑石十匁甘草二匁五分粉にして一二匁づゝ麦門
一冬の煎湯にて空腹に用ゆ燈心の煎湯にて用もよし傳信
傳信尤易方
沙石淋
沙淋は小便より沙石を出すなり石淋とも云痛甚つよきものなり
一石首魚の頭の石十四番帰を石の料目ほどいれ同じく粉にし水五
一合にて煎じ二合半に煮つめしきりに飲てよし
本草綱目
又方首茗根を摂汁をしぼりとり其汁を煎じ飲べし同
又方燕糞を粉にし一度に五匁冷水にてのみ下すべし
本草綱目
同
又方罌粟子を接粉にして一匁酒にて用ゆ日に三度程用てよし
又方薄草の根をほり出し手にてひききれは汁出るなり其汁を
一二三合ほどしきりに飲べし石出て愈
同
又方胡桃の肉一合米一合同じく粥に煮て食すべし同
又方黒豆百二十粒甘草八九分剉水にて煎じ滑石の粉を一匁いれ
かきまぜ空腹に飲てよし
衛生易簡方
気淋
気淋は気滞りて淋病となり身冷るものなり
暴證知要
一船底の苔を水にて煎じしきりにのみてよし
同
又方塩を熬熱し布につゝみ臍の下を慰てよし冷れは取へてのすべし
卒患レ淋
卒に淋病をわづらうに
本草綱
葱を熱灰の中にいれうづみ焼にし熱したるを押爛臍に付てよし目
同
一又方牛の耳中の毛をとり焼て五分水にて用ゆ尾の毛にてもよ
一又方大麦を水にて煎じ生姜汁并に蜜をいれ多く飲べし同
又方蕎蘗五分芭蕉根二匁水天目に二盃にて煎じ一盃半に
煮つめ滑石の粉一分いれかきまぜ用ゆ
小便頻数
小便しげきに
一牡蠣十匁小便一合半にて煎じ八分めに煎じつめ用ゆ同
又方車解を粉にし酒糊にて背程に丸じ百粒づゝ酒の内へ塩少し
同
いれかきまぜ用ゆ
同
又方銀杏十四七ツは生にて七ツは熱灰に炮にしおなじく食してよし目
又方胡桃を熱灰にいれうづみ焼にし取出し核をわり仁をとりかみ
くだき温たる酒にてのむべし同
音音巻巻之二丁
又方糯米餅を炙り軟にし寝さまに食し温たる酒にて呑下すべし
若酒を飲ざる人には湯にて用ゆしばらくありて胸のすきたる
時睡るべし
衛生易簡方
一又方酒に塩少煮少しいれ山薬を煮て空腹に食すべし
治法彙
小便過多
小便多く通じ過るに
一象牙を焼灰にし津にて飲下してよし
本草綱目
又方牡蠣を其病人の小便にて煎じのみてよし
暴証知要
又方離腸草を搗其汁をしぼりとり飲てよし
衛生易簡方
遺尿
遺尿は小便覚へずして通ずるなり
一韮の子半合米一升ひとつに粥に煮て其うは湯をとり飲べし細
本草
綱目
又方桑木耳を粉にして一匁日に三度づゝ酒にて用ゆ
同
一又方赤小豆葉を杵其汁をとり飲てよし
救急易方
又方鹿角屑炙り黄まし粉にして一匁づくさゆにて用ゆ
治法彙
奇効単
又方烏薬を粉にして二匁づゝ粥の上湯にて日に二度用てへし
し方
本草綱
又方大甘草の頭を水にて声じ夜々用ゆ小児の迷溺に用てよし
睡たる中に覚へずして小便通ずるに小児尤多き症なり
薔薇根をきざみて二匁酒にて煎じ夜々飲てよし同
一又方赤小豆の葉を搗汁をしぼりとりのみてよし同
又方薬螺蛸を酒にかきまぜ炒粉にして二匁生姜湯にて用ゆ
婦人の遺溺に用て尤よし同
一又方夜寝たるうち小便をしたる所の塵草を焼灰にし水にて
のむべし
又方紙を其人の寝る所の下にしき置べし覚へずして小便通
じたる時其ぬれたる紙をほしかわかし焼灰にし酒にかきまぜ
一普救蔵力巻之二丁
一用ゆ病人にしらしむべからず伝信尤易方
大便之部
大便結
大便結して通じがたきに
本草綱目
一桃花を粉にして一匁水にて用ゆ
又方松光穣をさりて剉甘草と等分にし水にて煎じ用ゆ
一小児大便結するに尤よし同
又方皀莢を炙り枳売瓢をさり麩にかきまぜ炒二味等分粉にし
蜜にてねり大豆の大さに丸じ百粒程飯のとり湯にて用ゆり
伝信尤易
一又方麻仁一匁五分脂麻五匁同じく研水に入かきまぜ塩をしぼり去
桃仁黄色に炒研て泥のごとくし荊芥粉にして各十匁右四味ひ
とつにし塩少入煎じて茶のかはりに幾度も用てよし大便瀉て
薬を止べし得効方
又方生麻子を研たゞらし水にかきまぜ飲べし同
大腸風熱にて大便結するに
一黒牽牛少し炒て十匁桃仁麩にかきまぜ炒て皮と尖とを去五匁
一同じく粉にし蜜にて豆程に丸し三十粒白湯にて用ゆめ
備香勿簡方
又方烏臼木一寸四方きざみ水二合半にて売じ半分に煮つめ多く
のみてよし同
腸胃湿をうけ大便しぶり結するに
十便良方
一梹榔を粉にして二匁湯に蜜をさしかきまぜ其うちへ右の薬を入飲べし
腸胃を燥かす薬を多く飲により大便秘結するに
一陳皮蘇嫩茎葉枳売木通等分水にて煎じ用ゆ
得効方
老人津液かわきて大便秘結するに
一黄武蜜にかきまぜ炙り枳実威霊仙等な粉にし蜜にてねり
胡椒の大さに丸じ五十粒づゝ生姜湯にて用ゆ或は防風を黄葱に
かへて用もよし
得効方
又方葱白二茎阿膠一匁先水にて葱を煎じよく煮たる時煎を
さり阿臓をいれとらかし飲べし同
疱瘡の後大便秘結して諸薬しるしなきに
一細き竹の管をそろ〳〵と肛門の中へさしこみ胡麻の油を少したで
いるべし肛門の中に蚯蚓などのはひのぼるごとく覚ゆべし二度ほどし
たでいるれば黒き糞を下して愈べし治法彙
大便閉
大便通ぜず腹脹苦しむに
大麻子八十匁研つぶし水に入かきまぜ渣をしぼりさり其汁にて
一粳米二合を粥に煮て食すべし木
本草綱目
又方生姜をけづり長サ二寸程にし塩をはり肛門へさしこむべし同
又方皀莢を粉にし蜜にてねり丸じ肛門へいれてよし
方
衛生易簡
一
同
又方葱白を肛門にさしこみてよし或は葱の葉の火をさしこみてよし
又方紫蘇子麻子仁同じく研汁をとり粥にいれ食してよし同
又方蔬菊子一合擂冷水にいれ皀莢を焼粉にして二匁ひとつに
いれかきまぜのみてよし同
又方生姜を削り煮と生油とを研まぜ右の生姜にぬり肛門に
傳信尤易方
さしこみてよし
大小便閉
大小便ともに通ぜざるに
本草綱目
一冬葵根を搗汁一合しぼりとり生姜汁三分一程入かきまぜ用ゆ
一又方兎屎一匁臍の中へいれ其上より冷水をしたで腹のうちへ冷か
なる気通じて大小便通ずべし同
又方葱白根に醋をいれて搗たゞらし臍の下に厚く塗その上
音紋頭方巻之二下
より灸を七壮すへてよし
本草綱目
又方皀莢を焼粉にして二匁づゝ粥のうは湯にて用ゆ同
同
一又方塩を醋にてとき臍の中へ付てよしかわけば何遍も付かへ
て塩水を肛門へそゝぎいるべし并に塩を紙につゝみ水にいれ其
水を飲てよし同
又方皀莢を火いれに入焼桶の内へ火いれともにいれ其上に座し
一烟にて肛門をふすべてよし
傳信尤易方
又方大黄荊芥穂別々に粉にし大便通ぜざるかたつよきには荊芥
を半分減じ小便通ぜざる方つよきには大黄を半分減じ一度に
二匁空腹に白湯にて飲べし
治法彙
中風
一切の中風に
石菖蒲葉四百八十匁袋にいれ酒二斗五升の内へひたし封じ
おたと百日にして緑色になるなり其時に泰米を二升五合いれ
また封じおくこと十四日にして取出し毎日のみてよし
本草綱目
又方旋覆花を搗粉にし蜜にて胡椒程に丸じ臨臥に茶湯に
て百粒づゝ用ゆ衛生易簡方
又方梨子を多く食してよし正月は食すべからず方
千金簡易
中風口噤気を失ひたるに
一白朮四匁酒一合半いれ煎じ半分に煎じつめ用ゆ
又方附子を粉にし口を推あけ管にて喉に吹入てよし
本草綱目
同附子事製
法の所にあり
親
又方蘿蔔子皀莢等分にして二匁水に煎じ用ゆ痰を吐出
愈べし同
して愈べし同
又方芥子一合に醋二合いれ煎じ一合に煮つめ頷并に頬の
あたりに付べし同
一又方竹瀝生姜汁等分かきまぜのみてよし本
本草綱目
又方大豆一合熱焦し酒一合に浸し其汁を病人の口に灌いるべし汗
おれば甦るべし肘後備急方
口眼咼斜口噤ものいふことかなわず半身かなわず正気なきに
細き牛蒡根竹の箆にて土をさり布にてよく拭ひ搗汁一合程しぼ
りとり其内へ蜜二十匁入あたゝめて用ゆ汗出て愈べし暈量
方
彙聚単
方
一又方白礬二匁粉にし生姜汁に入かきまぜ用ゆ煮
救急易方
又方防風天南星各九匁甘草炙りて三匁右三味合て一度に
三匁生姜三片水天目に二盃いれ濃煎じ用てよし得効方
又方黒牽牛粉にして一匁茴香二匁五分生姜汁にかきまぜ其
同
汁を鼻の中へしたでいるべし或は牽牛木香を用るもよし同
又方千年石灰土をさり粉にして水飛し三匁水天目に一碗
いれ七分めに煎じつめ用ゆ古き蟠古き宮寺などの石
一灰年久しきを用ゆ
いぐこてあしひへしびれ
口噤手足冷痺てうごかざるに
彙聚単方
一鶏屎白一合炒黄にし酒三合のうちへ入かきまぜしばらく置澄
し其酒を口へ灌いれてよし。
本草綱目
又方伏龍肝を冷水に入かきまぜ多く用てよし千金簡易方
小児中風口噤たるに
傳信尤易方
雀屋を麻子の大さに丸じ用ゆ
中風口咼たるに
衣魚を耳へ摩つけてよし口左へ唱たるは右の耳へつけ右へ唱たるは
左へ付てよし
本草綱目
又方新き石灰を炒醋にてとき塗てよし口左へ唱たるは口の右へ
ぬり右へ。唱たるは左へぬりてよし
又方巴豆七粒研つぶし口左へ唱たるは右の手の心に塗右へ唱み
一たるは左の手の心に塗湯を茶碗にいれ手の上に至しばらくにして
一唱なをりて洗さるべし
本草綱目
又方烏頭緑礬等分粉にして二三分鼻の内へ吹いるべし涎を吐出して
愈べし
一又方梍莢皮をけづりさりきざみ粉にし三年醋にてとき口左へ
一咼たるは右へぬり右へ唱たるは左へぬりてよし。
肘後備急方
又方蓖麻仁を搗つけてよし左へゆがみたるは右へぬり右へ唱たるは
左へぬる口眼唱斜たるによし
本草綱目
口咼面目ともに牽つりゆがみ舌も強りたるに
一桂心を酒にて煎じ故布に煎し唱たる所を磨てよし左へ鳴
たるは右を贋すべし右へ唱たるは左をのすべし同
一又方乳香をやき其烟にて唱たる所をふすべてよし同
中風舌強り言ことならざるに
大豆を水にて煮爛飴のごとくにし口に含ぜん〳〵に飲下すべし同
一又方肉桂を粉にし舌のしたにいれ自然にのみ下してよし同
又方人乳竹瀝等分あたゝめてのむべし。
伝信左易
又方芥子を醋にて煮搗て頭にぬり絹にてつゝみ置べし方
又方独治十匁きざみ酒五合にて煎じ大豆一合半右の熱酒中へ
いれ蓋をしやゝ久しくし飲べし肘後備急方
中風半身逃ざるに
附子十匁酒二合半にてひたし七日おき一盃ほどづゝ隔日に
一本草綱目附子の事製法の所にあり
飲てよし
一又方草烏頭原蚕沙等分粉にし蚯蚓を研たゞらし右の粉をいれ
すりまぜ醋糊にてねり大豆の大さに丸じ四五粒白湯にて用ゆ同
又方草烏頭皮を去四十匁大豆一合半塩十匁同じく水にて煮こと
三昼夜にして豆をさり烏頭斗を臼にいれ搗餅にし焙り乾し
本草綱
一粉にし酒糊にてねり大豆の大さに丸じ二十粒重服に塩湯にて用ゆ目
同
同
又方白附子白疆蚕全蝎等分粉にして二匁熱酒にいれかきませ飲てよし
又方淫羊霍を酒にひたし口を封じ置たへず飲てよし
傳信尤易方
たゞしはじめりふ
一又方杏仁七ツ皮と尖りとをさり竹湿にて呑下すべし但初は七粒
呑段々益て三七粒呑べし三七粒にいたりまた七粒より呑初むべし
一愈るまでいか程も用てよし半身かなはず言とならざるに用ゆる
千金簡
易方
又方薬樹新嫩枝を水にて濃煎じつめ毎日空腹に多飲べし
半身かなはず言ことならざるに用ゆる
肘後備急方
中風手足の筋ひきつり身うちの節々しびれ痛虫けだちし半
身かなはず声出ざるに
一麻黄黄花各五匁黄芩三匁独活十匁と右四味合せて三匁
一水天目に一盃半入一盃に煎じ用ゆ汗出てよし
得効方
中風惣身こわり伸屈することならざるに
一椀の皮をきざみ水と酒とにて濃煮つめ飲てよし用粉
肘後備急方
同
又方松柎皮二合半酒二合半にて浸し一夜おき其酒を飲てよし巨
又方柏橘樹皮を細にきざみて四合酒八合の中にひたし一夜至其酒
をあたしめ天目に一盃程づゝ飲てよし衣
救急易方
又方槐白皮黄武十匁づゝ水二升四合いれ八合に煎じのみてよし
一或は酒にて煎じ用るもよし彙粟聚単六
彙聚單方
又方地に坑をほり火をいれ焼赤くし水をそゝぎ温かならしめ
桃葉をいれ其上にむしろをしき病人を臥しめ衣服をあつく
一着せをくべし汗出て愈べし傅信尤易方
中風惣身かなわざるに
膽礬を研細にして二分五厘湯に醋をさし飲下してよし
涎を吐出していゆるなり同
中風手足しびれ痛てかなはざるに
乾艾を甑の内につめ蓋をして其蓋に孔をひとつあけ艾をやき
痛所を其孔にあてゝ稟ること一時ばかりして愈るなり
本草綱目
又方青布をやき其烟にて手足をふすべてよし
肘後備急方
中風熱発たるに
一大戟四十に苦参四十匁醋三升にて煮熟し惣身をあらふべし熱の
さむるまであらびてよし。
本草綱目
中風痰涎つよく咽ふさがり通じかぬるに
一牛蒡の子をかろく炒荊芥穂きざゝみ各十匁甘草五匁同じく
粉にして二匁づゝ湯にいれかきまぜ寝さまに用ゆ千金簡易方
中風痰つよくして卒に熱薬を用ゆることならざるに
一南星一匁六分木香二くが生姜二片水天目に二盃入一盃半に
同
煎じつめ用ゆ
中風汗出ずして寒けだつに
一麻黄防風杏仁等分水にて煎じのみてよし治に
治法彙
中風汗出て風を悪むに
一桂枝芍薬杏仁等分水にて煎じ飲てよし同
中風大小便通ぜざるは実症にて内に熱あるなり
一大黄厚朴枳実羌活等分水にて活等は同
中風腹中みちはりいたむに
一好酒にて羌活を煎じのみてし粟粟粟軍方
彙聚單方
又方伏龍肝を水にかきたて飲べし若病人口噤たるには管
にて歯の間より吹いるべし千金方
婦人の中風血熱有て腹中いたむに
紅花子四合つきくだき酒にかきまぜ晒かはかしまた杵て
粉にし糊にてねり胡椒の大さに丸し四十粒づゝ空腹に酒にて
第四十二章
用ゆ
普故顛方巻之二下
小児の中風手足玉へ水を吐啼ことしきりなるに
一肉桂を水にて煎じ冷して用ゆ
本草綱目
痛風
痛風は惣身の骨節痛こと虎の咬がごとく或は手或は足其所を
さだめず方々へ移かわりていたむなり
芥子を粉にし鶏子の白みにてねり痛所にぬりてよし同
又方樟木をきざみ水にて濃煎じ桶にいれ其上に足を
のせ烹てよし足の上に草薦をおほひて湯の気のもれざる
やうにして蒸べし但湯の気目にあたらざるやうにすべし同
又方松節三百二十匁きだみ酒五升にて漬こと十四日にして
一毎日一二合ほどづくのみてよし千金簡易方
又方柳の木白皮をとり百六十匁きざみ酒にいれ煮熱し
熱して布につゝみ痛所の上を慰てよし冷れば取かへて慰へし
又方延胡索当帰肉桂等分粉にし酒にて用ゆ同
彙粟
単方
又方亀板を炙り粉にして二匁づゝ空腹に酒にて用ゆ痛風に
て脚なへたるごとく軟かになりたるに用て尤よし得効方
附麻木
痺症
痺症は手足しびれかなはざるなり
一原蚕沙を炒黄にし袋にいれ酒に浸しのみてよし本草綱目
又方蒼萌仁十五匁附子一ツ熱灰にいれうづみやきにし粉にして
一二匁づく白湯にて用ゆ日に三度用てよし同
又方麻黄二十五匁桂心十匁粉にし酒五合にて煮火をゆるく
して煮つめ錫のごとくして一匕づゝ熱酒にいれのみて汗を出して
よし風痺冷いたむに用て尤よし同
一普改顛方一卷之二下
一又方蓑散仁を粥に煮て空腹に食してよし肘後備急方
又方水紅花枝葉ともに桑葉葉と同水にて煎じしびるゝ所を洗べし方
あらず得効
臍痺よはくして歩行なりかぬるに
一草籬三匁牡仲一匁粉にして二匁づゝ毎朝温たる酒にて用ゆ此
一薬を用る内牛の肉を食すべからず本草綱目
十の指痛しびれてかなはざるに
一生附子皮と臍とを去木音等分きざみ生姜二三片入水に煎
じ用ゆ同
おぼへ
腹の皮痺れて覚なきに
一葱の白みを煮ておほく食してよし同
湿熱痺症腹のうち熱し手足しびれいたむに
亀の肉を煮て食すべし腹中少し下りて愈べし同
腰膝など痺いたむに
川烏頭皮ともにきざみて四十匁五霊脂四十匁威霊仙五十匁焙り
粉にし酒糊にてねり大豆の大さに丸じ十四五粒つゝ塩湯にて用ゆ
茶湯を忌べし
同
風痺筋ひきはり腫いたむに
白歛二匁附子熱灰にいれうづみ焼にし一匁粉にして三四分程づく
酒に入飲べし日に二度づゝ用ゆ身熟するをおぼへて効あり
附子の事製
法の所にあり
手足痛みも痒みも覚なきを麻木といふ
一霜を経たる薬の葉を水にて煎じ度々あらひてよし同
普救類方巻之二下終一
巻之三上
諸病門傷寒時疫
中寒中澤中熱
一霍亂感冒發熱
痰飲喘息効嗽
胸肺
吃逆
肺癰
痰
一噎食反胃
狩丁
普救類方巻之三上
傷寒
木堤通一
林良適
纂輯
丹羽正伯
傷寒煩つき一両日のうち頭痛熱ありて汗出るに
一葱の白根を米にかきまぜ粥に煮て醋少斗入熱して食し汗出て
一愈べし本草綱目
一又方細茶葉一撮胡桃仁五ツ葱白七ツ生姜二匁摂たゞらし水
一にて煎じ飲て衣服をあつく着て汗をいだすべし千
同
又方蒼朮二匁荊芥一匁甘草三分水に煎じ用ゆ同
一又方乾艾を水にて濃煎じしきりに用ひ汗出て愈べし
本草綱目
傷寒煩つき六七日もして熱盛にして狂乱のごとく走出んとするに
一蚯蚓五六十匁ほどとり腹の内の土を出し去小便にいれ煮て其汁を
普杉類方一卷之三上
飲てよし或は生たる蚯蚓の汁をしぼりのみてよし
本草綱目
又方青布一尺冷水にひたし胸に貼てよし同
又方寒水石二匁黄連一匁粉にし甘草の煎湯にいれ用ゆ同
又方龍膽草を粉にして二匁鶏子の白みと冷水との内へいれかき
まぜ飲べし同
一又方鶏子一ツ生にて呑てよし同
傷寒熱甚く惣身面ともに黄色になりたるに
一菌藻山梔同じく水にて煎じ食後にのみてよし桃
衛生易簡方
傷寒汗を発して後却て悪寒あるは虚分なり
一芍薬六分甘草炙て六分附子二分水天目に二盃入一盃に煎じ
本草綱目附子の事製法の所にあり
つめ用ゆ
傷寒汗を多く発し過筋びくめき肉うごくに
得効方
白朮防風牡蠣粉各等分粉にして二匁つゝ酒又は飯のとり湯にて用ゆゆ
傷寒汗を出し或は吐し或は下したる後もだへ苦しみ気ぼしく睡らざるに
大なる梔子仁四つ甘草一匁水天目に一盃入七分めに煎じ用ゆ同也
傷寒熱さかんに胸みちいたむを結胸といふ
一苦参二匁醋天目に二盃入一盃に煎じつめ多飲て喉を指にて
さぐり吐てよし本草綱目
衛生易簡
又方枳実を麩にかきまぜ炒粉にして二匁飯のとり湯にて用ゆ方
又方巴豆と黄連とを搗細にし津にてとき臍の中にいれ其上
より灸をすへてよし十便良方
傷寒陰症にて腹いたむに
得効方
乾姜二匁生附子一匁水天目に一盃半入一盃に煎じつめ用ゆ得効方
一附子の事製法の所にあり
又方百草霜二匁枯礬一匁同じく粉にし熱酒に入飲べし汗出て
いゆるなり同
普紋顛方巻之三上
一又方百合十匁炒黄にし粉にして二匁づゝ飯のとり湯にて用ゆへ
衛生易
簡方
傷寒小腹いた。つよく頭痛腰いたみ手足冷るに
本草綱
川鳥頭乾着等分炒塩一撮入水にて煎じ用ゆ汗出て愈べし目
又方大なる附子をうづみやきにし皮と臍とをさり粉にして三匁生姜汁
一置冷酒一盃の内へ入かきまぜ飲べし良しばらくして臍の下熱して
一愈同附子の事製法の所にあり
愈
傷寒咽いたむに
甘草二十匁きざみ蜜と水とを入かきまぜ灸水五合にて煮二合半
に煮つめ飲てよし同
傷寒吃逆出てやまざるに
青皮を粉にして一匁白湯にて用ゆ同
又方雄黄三匁酒二合半にて煎じ二合に煮つめ熱したる気を
嗅てよし同
傷寒嘔逆つよく食すゝまざるに
湯に泡たる半夏一匁生姜二匁水天目に一盃入七分目に煎じつめ
得効方
二度に飲べし
傷寒小便しぶり臍の下脹たるに
一石燕を粉にして五分づゝ葱白を水に煎じたる汁にて用ゆ
本草綱目
又方茴香を粉にし生姜汁にてとき塗并に茴香六匁滑石六匁
一甘草一匁粉にし白湯にてのむべし同
傷寒大便くだるに
当帰四分黄連八分水天目に二盃いれ七分めに煎じつめ用ゆ同
傷寒衂血いづるに
滑石の粉を飯のとり湯にてねり大豆の大さに丸じて二十粒嚼
くだき水にて飲下してよし但し血の色紫なるものはやむること宜し
からず鮮なる血出るには此薬を用てよし同
一音救類方巻之三十
傷寒にて衂血并に吐血止ざるに
艾葉五匁生地黄五匁阿膠二匁五分右三味合て二匁水天目に
一二盃いれ一盃に煎じつめ赤馬通の汁をしぼりとり右の薬の内へ
入挽まぜしきりに用てよし十便良方
傷寒又は時気虚病にて手足はれ痛むこと甚しく手足のはなるゝ
やうに思ふに
黄檗三匁水天目に一盃入煎じ其汁を痛所に塗てよし痛
つよきには黄蘗三五百匁水三五升も入煎じ其汁にて痛所を
得効方
ひたし洗ふてよし
傷寒陰毒にて手足冷たるに
一呉茱萸を酒に挽まぜ湿し絹袋二ツにいれ蒸極熱し脚心を一
熨してよし十便良方
傷寒熱毒にて目つよくいたむに
露蜂房一匁水天目に二盃入一盃に煮つめ滓をさり目をあらひ
てよし
衛生易簡方
傷寒熱毒にて口中瘡出来舌たゞれたるに
一黄蘗麁皮をけづり去蜜をぬり炙り粉にして五分づゝ白湯に
て用ゆ并に右の粉を口中にふりてよし得効方
傷寒狐惑は虫肛門の内をかみていたみ痒み止ざるに
一雄黄をやき其烟にて肛門をふすべてよし
本草綱目
傷寒諸症愈て後に熱覚かね肌熱し身痩たるに
一柴胡一匁甘草二分五厘水に煎じのみててよし同
傷寒愈て後間なきに気をつかい或は身を労し又は飲食により
て病はねかへしたるを労復食復といふ
紫蘇葉を水にて煎じ飲てよし同
傷寒愈て後間もなきに女と交りて右の病はねかへしたるは
大概陰嚢腫或は嚢しゞまりて腹に入腹中絞るがごとく痛ことあり
肘後備
一婦人月水の。には飲にまとひたる衣を焼灰にして一二匁白湯にて飲べし置
急方
又方交たる女の衣服を右病人の上におゝふこと良久して甦るべし同
又方青竹のあま皮を二合こそげとり水三合にて煮五六度程沸たて
同
其汁をのみてよし同
同
一又方蓼子を搗其汁を飲てよし蓼子乾たるは水にて濃煎じつめ用ゆ同
一又方葱の頭を搗醋にいれかきまぜのみてよし同
一又方山梔子をぎざみ水にて濃煎じのみてよし同
傷寒陰陽易は男女病愈て後数十日にてもいまだ血気とくのはず熱毒母な
を残りたる内男女交合すれば男の病を女うくるなり女病後なれば男その
病をうくるなり大概身おとく小腹急熱し頭重く眼中花のごときもの
見え膝拘急死なんとするものなり
婦人の褌襠陰門に近き所を切とり焼粉にして一二匁白湯にて用ゆ目
に三度用てよしもし女煩には男の褌を用ゆる
又方雄鼠屎と藍葉と同じく水にて煎じ飲て衣服を厚く着て汗
を出してよし
又方蚯蚓六つとり水一升にて煮一合に煮つめ飲て衣服を厚く覆汗を
出してよし同
一又方乾姜四匁粉にし白湯にかきまぜしきりに飲て衣服をあつく覆
汗を出してよし同
又方韭一把雄鼠糞七ツ水二合半入煎じ半分程に煮つめ熱したる
十便良方
一を飲衣服をあつくおほひ汗を出してよし十便良方
又方黍米を粥に煮酒をいれかきまぜ飲汗を出してよし
本草綱目
時疫
時疫煩つき熱つよく頭痛し項こわり腰いたむなどに
本草綱目
一小蒜二三合を杵汁をとりしきりに飲てよし本草綱目
一又方皀筴大。焼粉にし汲たての水に生姜汁と蜜とを少づゝさし右の粉
一薬を二匁入かきまぜのみて汗を出してよし同
又方鶏子一ツ打破り冷水一合半のうちへいれかきまぜ別に水七合半煮て
一沸たて右の鶏子の水をいれ急にのみ汗を出してよし。
同肘後備急方
一又方蓑荷根と葉とを搗汁をしぼりとり多く飲てよし同
一又方葛の根を搗汁をしぼりとり多くのみてよし同
又方柴胡八分甘草二分水天目に一盃入煎じ八分めに煮つめ熱し
たるを食後に用てよし備生易簡方
小児時疫熱甚しく頭痛するに
一木香六分白檀三分粉にし水にて用ゆ并に右の薬を白湯にて
とき願会に塗てよし本草綱目
時疫渇づよきに
生藕をつき汁をしぼり二合半程の中へ蜜を右の汁十分一程いれ挽まぜ
一飲てよし肘後備急方
本草綱目
又方藍海一匁ほど水二合半の内へいれかきまぜのみてよし本草綱目
時疫くるしみもだへ水を飲ことやまず命あやうきに
生地責生薄荷葉等分搗たゞらし汁をとり麝香少ばかりいれ汲たて
の水にいれのむべし心のあたり涼しきをおぼへてよし同
同
時疫熱甚つよく狂乱のごとくにして火をも水をも見わけざるに
一吉参を粉にし蜜にてねり枇杷の核の大さに丸して十粒つゝ薄荷の
一煎湯にて用ゆまたは苦参を水にて煎じ用もよし同
又方芭蕉の根を搗汁をしぼりとりのみてよし
肘後備急方
時疫にて頭面卒に腫熱毒内をせめて手足赤く腫手をさゆれば
痛つよきに
牛蒡子を研たゞらし酒にいれ煎じつめ膏となし紙にぬり腫たる
普政領方巻之三上
所に付てよし并に右の膏を酒にいれ飲ば腫ひき痛やむべし。
三累聚
単方
一又方虎杖杷をきざみ水に煮て其汁にて痛所をひたしてよし此
本草
綱目
時疫熱病にて目黄み小便も黄にして黄疽のごとくなるに
一竹葉五合小麦七合石膏十匁水一升五合にて煎じ七合に煎じ
つめ飲てよし同
一衞生易簡方
一又方首菅根を搗汁をしぼりとり多く飲痰を吐てよし
時疫発斑は身うちに赤くまだらなるものを生ずるなり
一蝦蟇一ひき腹をやぶり腸を取出しさり搗たゞらし呑てよし或は
一五月五日に蝦蟇をとり乾し焼粉にし白湯にて用てよし用名
肘後備
急方
又方木香を水に煎じ用ゆ
本草綱目
時疫熱胃にあつまり胸みちて蝶いづる或は大に下して後胃中虚し
て出るもあり
一茅根一匁葛根一匁水天目に二置入一盃に煎じつめ用ゆへ同
同
時疫吐つよく食をいれざるに
鶏子一ツ水にて煮三五度ほど沸たて冷水の内へひたしよく冷たる
一時打破り呑てよし同
肘後備急
又方半夏五分生姜一匁水天目一盃半入一盃に煎じつめ用ゆ方
半夏の事制衆法の所にあり
熱病にて胸中もだへ煩しきに
一芫花一合水三合にて煎じ一合に煮つめ故き布に右の汁をひた
衞生易簡方
ししめし胸の上に搭てよし
熱毒にて下血するに
一羚羊角を粉にし白湯にて飲下してよし。
肘後備急方
時疫頭大に腫たるを犬頭瘤といふ
本草綱
一黒豆半合炒甘草炙りて一匁水二合半にて煎じ飲てよし目
時疫熱病の後痢病にて膿血を下し不食するに
白龍骨を粉にして一二匁飯のとり湯にて用ゆ
肘後備急方
平文頁打巻之三上
時疫愈て後卒に体を労し或は食或は酒などに傷られ
たるを労復といふ
同肘後備急方
鼈甲を焼一二匁白湯にて用ゆ
同
又方甘草を水にて濃煎じのみてよし同
同
一又方芦根を水にて煎じのみてよし同
又方山梔子十きざみ水七合半にて煮つめ飲て汗を出して
よし食にてはねかへしたるに用
衞生易簡方
一又方杏仁五十匁醋五合にて煮し二合に煎じつめ飲て汗を出
してよし食にてはねかへしたるに用ゆ同
同
時疫をふせぐに
正月元日に麻子十四粒小豆十四粒を白湯にて呑下すべし
一并に麻子小豆十四粒。つゝ井のうちへ投いれてよし。
肘後備急方
又方ひそかに時疫を煩ふ病人の床の四角に灸を一壮づくすへ
れば一家の者時疫の邪にそまずとなり同
一又方小豆を新しき布嚢にいれ井の中におくこと三日にして取出し
男は十粒女は二十粒呑べし同
又方降真香を焼てよし小児には帯などにくけこみてよし同
又方呉茱萸十匁を井の中にいれ飲食に用てよし
彙聚単方
中寒
寒気にあたり頭痛寒熱などあるに
一胡椒七粒丁香七粒粉にし葱白を摂膏のごとくし右二味をすり
ませ両手のうらへぬり両手を合て握り其手を駆の内へいれ衣腹
をあつく覆ひ臥て汗を出して癒べし
本草綱目
又方呉茱萸二匁水にて煎じ用ゆ巨
同
又方胡麻を炒熱き内に擂酒に入飲べし巨
一帯林類刀巻之三上
中湿
湿にあたりて小便しぶり大便くだるに
一附子七匁程あるを一ツ炮し桂二十匁芋草一匁きざみ合て三匁
一生姜七片水天目に三盃いれ一盃半に煎じ食前に飲べし得効方
湿にあたり口噤て正気なきに
一附子の事製法の所にあり
白朮二匁五分酒天目に三盃入一盃に煎じ一度に用ゆ酒を飲ざる
者には水にて煎じ用ゆ日の中に三度夜一度用てよし同
中執
大暑の節炎天に遠路を歩行し或は農人など日にてりつけられ
暑にあたり小便しぶり咽渇き身熱し甚しきものは卒死するものなり
一蓼の葉を水にて濃煎じのむべし
本草綱目
又方白麪を水にいれかきまぜ飲べし同
又方生葱二寸許かみて津にて飲下してよし得効
得効方
又方生姜を一塊かみ冷水にて飲下してよし若つよく暑あたり
嚼こと能ざりには生姜を研水にかきまぜ病人の口に灌いれてよし。
暴證
知要
又方蒜を研たゞらし水にかきまぜ病人の口に灌いれてよし同
同
又方地に孔をほり水をいれ攪たて漏ししばるく澄し病人の口に
灌入てよし千金簡易方
又方熱湯をそろ〳〵と死人の口にそゝぎいれ頭を持めぐれば腹の内へ
一湯いりてよみがへるべし本草綱目
暑気をふせぐに
肉桂茯苓等分粉にし蜜にてねり龍眼肉の大さに丸じ一粒づゝ
一汲たての水にいれ杵くだき用ゆ同
衆妙
又方白木一匁五分麦門冬一匁水に煎じ茶にかへて常にのむべし方
音刺癇方一巻之二十
附交賜家
霍乱
霍乱乾嘔止ざるに
一良姜二匁棗二ツ水にて煎じ冷して用ゆ
本草綱目
又方薤の根を水にて煎じしきりに用ゆつ
同
霍乱吐逆止ざるに
衛生易簡方
一糯米を水にいれ研其汁を飲べし
又方陳皮生姜水にて煎じ用ゆ
同
一又方梨の枝と葉とを水にて濃煎し用ゆ巨
同
霍乱悶さわがしく臥こともならざるに
一東むきの壁の土をとり水にいれ横まぜ多くのみてよし木
本草綱目
一又方芦根一匁麦門冬五分水に煎じ用ゆ同
同
一又方槐の葉桑の葉各六分甘草二分炙り水にて煎じ用ゆる
同
一又方茶一匁水にて煎じ乾姜を粉にして一匁右の茶湯にて用ゆ
衛生易
又方葱白根二十茎棗二十水七合半にて煎じ五合に煮つめ用ゆ簡方
又方乱髪を焼鶏子一つほど塩湯七合半の中へいれ横まぜ飲吐を
肘後備急方
得て愈べし
霍乱咽渇つよきに
一芦の葉を水に煎じのみてよし木
本草綱目
一又方蓼子七分香売四分水にて煎じのみてよし目
又方陣倉米五合に水一升五合いれ煮てしばらく澄し其汁をのみてよし
又方黄梁米一升に水二升入七合に煮つめ多くのみてよし同
霍乱渇つよく転筋するに
米餌水をいかほどものみてよし
霍乱泄瀉止ざるに
一艾葉を水にて濃煎じ用ゆ千金簡易方
牽刺舞才名之三十一
又方附子一枚重さ七匁程なるを熱灰の内へいれ煙し皮と臍とを
削さりきづみて二匁塩二分五厘いれ水天目に二盃入一盃に煎じ
肘後備急方附子の事製法の所にあり
つめ飲てよし。
又方劉寄奴草を水にて煎じ用ゆ痢病のごとくなるに用ゆ
本草綱目
霍乱にて吐瀉止ざるに
芥子を搗細よし水にてねり臍に伝てよし同
又方扁豆香菊等分水天目に二置いれ一盃に煎じつめ用ゆ同
又方胡椒三十粒を呑てよし又は胡椒四十九粒緑豆百四十粒同じく
一粉にして一匁づゝ木瓜の煎湯にてのみてよし同
又方蓮藕を摂汁をしぼりのみてよし同
又方梅干を水にて煎じ少づゝのみてよし同
又方乾姜粉にし醋にて煎じ呷てよし同
千金箱
又方陳皮裏をすき剉み霍香等分にし水にて煎し用ゆ易方
又方桃葉を水にて煎じ用ゆ
衛生易簡方
霍乱或は吐或は瀉し目まひし手足冷腹いたみくるしむに
一大蒜一頭を摂たゞらし井の水にかきまぜ用ゆへ
彙聚単方
又方章又一把水天目に五盃入二盃に煎じしきりに飲べし得は
得効方
又方枳実を姜汁にひたし炙り香くして粉にし汲たての水にて一匁づゝ飲べし同
又方臂と腿との内のおりめの横紋の上に湯をひたしそろ〳〵打ば赤
く紫まじりの紋あらはるゝものなり布を縫針か茶碗の破れたる尖
にて刺やぶり血を出せばいゆるなりヨ
彙聚單方
霍乱吐瀉つよくくるしみつかれ款逆出て止ざるに
一乳より指一ツ程下の骨の間のくぼかなる中に小豆の大さ程なる文雄
にて三壮灸すべし男は左女は右に灸すべし婦人は乳頭を屈め
乳頭のあたる所に灸すべし薬の効なき者にもこの灸をすゆれ
暴証知要
ば愈べし暴證知要
字文頁ヲ巻之三二
舞刺類方一卷之三山
暑気の時分ひやゝかなる物を多く食して霍乱し腹の痛強くしむに
甘草乾姜杏仁桂等が水にて煎じ用ゆ脈絶んとして手足青
く冷るには附子芍薬を加へて用ゆる
治法彙附子の事製法の所にあり
又方呉茱萸木瓜塩各一匁水にて煎じ用ゆ
暴證知要
乾霍乱は吐せんとして吐もせず瀉せんとして下りもせず腹はり満ていたみ
悶くるしみ死なんとするに
一小蒜を水にて濃煮てしきりに多く用てよし
本草綱目
又方紫蘇葉を杵汁をしぼり飲てよし又は乾たる紫蘓を水にて煎し
用てもよし同
又方土に穴をほり水をいれかきたて濁して三五盃ほど飲てよし同
又方生姜を水にて濃煎じのむべし同
一又方塩を炒絹につゝみ腹と背とを熨べし同
同
一又方巴豆一粒皮と心とを去熱湯にいれすりつぶし飲てよし同
又方塩二匁生姜一匁同じく色の変るほど炒水にて煎じ用ゆ若病勢
つよきものには童便を右の薬の内へさし用ゆ
千金簡易方
霍乱或は転筋し縦いらんとするとも腹中に暖気あるは活べし
一塩を臍の中に入かたくつめ其上に灸を十四壮すへてよし并臍の下一寸
半にも十四壮灸すべし
暴證知要
又方蓼一把水にて煎じ転筋したる所を烹べ洗ひ臍に塩をかたゝつめ灸
を十四壮すへてよし
同
一霍乱困ことつよく諸薬を用て愈ざるに
若き女の月水の時の禅福血にけがれたるをやき灰にし一二匁づゝ酒に
て飲べし本草綱目
一又方槐葉一匁桑葉一匁甘草炙りて三分水にて煎じ用ゆ
一交腸疹は乾霍乱と同じ類の病にて俄に腹つよくいたみ煩悶死んと
するなり
茶碗のわれたる尖りにて左右の臂の傍を破り血を出し或は舌
一の尖をやぶりて血を出すもよし
慈恵方
又方好白礬の粉を水にかきまぜ用てよし
衆妙方
又方針にて手の指の爪甲を一分半程よけて刺血を出すべし又は両臂
より撫おろし悪血を指の頭にあつめ其所を針にてさし血を出せばいよ
同
いよよ
傳信尤易
又方胡椒蒙豆各四十九粒研粉にし水半椀にかきまぜ用ゆ方
又方塩十匁熱湯に入かきまぜ病人の口中にそらぎいれ塩の気腹
救急易方
一にいたればいたみやむべし救急易方
かんぼう
弐日目
感冒
風邪にあたり熱いで頭痛するに
一葱の白根を米にまぜ粥に煮て醋少斗いれ熱して食し汗を
出してよし本草綱目
一又方葱の白根を水に煎じ先生姜一塊を嚼右の葱湯にて飲下一
衛生易簡方
し汗を出してよし。
又方黒豆一合炒黒くし酒の中へ入熱したるを飲衣服を厚くお
彙聚單方
ほひて臥て汗を出してよし
同
又方葱白二三本生にて嚼熱酒にて飲下し汗を出してよし
同
又方生姜皮ともに搗たゞらし熱酒に入飲て汗を出してよし
寒気にあたり又は風をひきたるを覚へたるに
一葛根一匁黄芩芍薬各五分甘草一分棗一つ水天目に二
盃入一盃に煎じ日に三度用てよし得共
得効方
風気寒熱ありて痰咳いづるに
一生姜一塊口にふくみ口中にたまる津を嚥てよし本
本草綱目
風気鼻ふさがり眼涙いづるに
吉仁五合程研つぶし水にて煮四五度沸たて頭をあらふべし
本草綱目
汗出て愈べし
小児風邪にあたり熱いで頭痛するに
天花粉五分乳汁にいれ用ゆへ
又方葡萄子を生にて粉にし一二匁温たる酒にいれかきまぜ用ゆ或は飲
一のとり湯にて用ゆるもよし衛生易
衛生易簡方
発熱
発熱口かはき小便しぶるに
一蕃難を水にて煎じのみてよし本草
本草綱目
又方甘蔗皮をさり嚼て其汁をのみてよし同
熱さしてくるしみ咽かはくに
一甜瓜皮を去食後に食すべし皮をば煮て食してよし
伝信尤易方
熱つよく心悶るに
一槐子をやき粉にして一二匁酒にてのむべし本
本草綱目
心熱し小便赤く面あかく唇かはき咽かはきて牙きしりするに
一木通生地黄甘草炙りて等ゟ竹葉をいれ水にて煎じ身ゆえ
同
皮膚熱すること煙がごとく款嗽いづるに
黄芩二匁水天目に二盃入一盃に煎じつめしきりに用ゆ同
肺火にて右の験熱し赤く息ぜわしきに
一黄芩を炒て粉にし水にてねり大豆の大さに丸じ百粒程さめにて用同
肝火にて左の瞼熱し赤く怒ることおほく或は目腫たるに
一黄連をきざみ生姜汁にかきまぜ炒赤くして粉にし飯のとり
湯にてねり大豆の大さに丸じ百粒づゝ白湯にて用ゆ同に
小児熱さしたるに
一雉子三ツ打破り蜜四半合ほどひとつにかきまぜ用てよし同
小児熱さしたる風寒にあたりたるにも又は食傷などにて熱出たるにも
葱涎を生油にまぜ指につけ小児の頭面頂背心のあたり
本草綱目
一并に手足のうらを摩すりてよし本草綱目
痰飲
一切の疾症に
貝母を童便にひたし秋冬は浸こと三日春夏は浸こと一日にして取
傳信尤易方
一あげ水にてあらひ乾かし粉にし白湯に入のみてよし傳仁太刀が
又方青く嫩なる桔楼多少にかざらず剉み水にて洗ひ搗て布
にて絞り汁。二椀とりやき物鍋に入火をゆるくして煎じ一椀に類
彙聚單
つめやき物に貯をき置に一ツほどづゝ熱湯に入かきまぜ飲べし
又方桔楼一つ杵たゞらし黒牽牛の粉二匁皀莢一つ上皮と
一絵とをさり水五椀入三椀に煎じ食後にのむべし得効方
又方半夏の粉を生姜汁にてねり餅となし湿紙につゝみ
一熱灰の中に入煙にし熟しうすく切て二匁づゝ水二椀入一椀に一椀に
一煎じ食後に餘程間を置て飲べし同
又方陳皮を粉にして二匁五匁づゝ沸湯に入のみてよし同
胸膈に痰塞りて通ぜざるに
一桔梗の芦頭を粉にし二匁白湯にて飲指にて咽をさぐり痰
を吐出してよし本草綱目
又方陣皮一匁水にて煎じ用ゆ同
又方塩湯を多くのみ指にて咽をさぐり痰を吐出してよし同
痰胸の中にありてつかへまたは脹いたみなどするに
一白礬五匁水二合半にて煎じ半分に煎じつめ蜜をいれ
一再び煮あたゝめしきりに飲痰を吐出してよし吐ざるもの一
には熱湯一椀飲すれば吐有物なり能
衞生易簡方
一又方糸瓜を焼粉にし棗の肉にてねり枇杷の核の大さ程に
丸じて一粒づゝ酒のうちにいれ杵くだきのみてよし糞聚貝方
一又方砂仁を搗くだき蘿蔔の絞汁にて浸し取出し焙かはり
して一二匁空腹に沸湯にて用ゆ
彙聚單方
痰を吐ても出ず語音清からざるに
一半夏五匁桂心二分五厘草烏頭二分五厘粉にして餅糊に生姜
汁をまぜ右の粉をねり黄子の大さに丸じて一粒づゝ夜寝さまに
含みて其汁をのみ下してよし本草綱目半笠の事製法の所にあり
疾胸にふさがり悪心こみあげ痰或は水を吐に
茯苓五分半夏七分五厘生姜二片水天目に一盃半入一盃に煎
衛生易簡方半夏の事製法の所にあり
じつめ空腹に用ゆ
同半夏の事
又方陣皮半夏等分生姜一二片入水に煎じのみてよし製のの
又方赤石脂を粉にして一二匁づゝ酒にて飲べし漸々に百五六十匁ほど
用ゆれば愈べし同
又方草桶を粉にして五分づゝ飯のとり湯に入挽まぜ空腹にのみて一
一同
よし。
同
風痰にて咽ぜりつき吐かんとするに
一半夏十匁雄黄三匁粉にし生姜汁にて餅糊をやわらげ右の粉を
ねり大豆の大さに丸じ六十粒づゝ生姜湯にて用ゆ吐かへす者には
本草綱目半夏の事製法の所にあり
七郎子を加へて用ゆ本草綱目半一夢の事製法の所にあり
撰榔子を加へて用ゆ
風疾にて吐逆し頭痛目まひし款嗽いづるに
一椒の大さに丸じ三十粒づゝ水に入煮水の上に浮あがる時取出し生着湯
治法彙半夏の事製法の所にあり
の中に入飲べし
一天南星半夏各十匁天麻五匁粉にし白麺三十匁ひとつに水にてねり胡
又方半夏二匁括楼仁十匁貝母三匁ひとつて粉にし蒸たる餅粕
にて胡椒の大さに丸じ百粒づゝ生姜湯にて用ゆく
得効方半夏の事
製法の所にあり
風疹にて嗽づよく咽ぜりつき夜臥ことならざるに
白炉盃を炒好茶と等分にし粉にして二匁づゝ寝さまに熱
湯に入飲てよし本草綱目
風疾にて食こなれかぬるに
木槿花を干かはかし焙粉にし一二匁づゝ空腹にさゆにて用ゆ白き
花むよし彙聚単方
疾つよく熱あるに
藕の汁梨の汁等分かきまぜ飲べし本草細
本草綱目
痰にて胸背相通じていたみ痰咳やまざるに
桔楼仁を炒裂を去子ばかりをとり研て丸じ二三十粒程飯
のとり湯にて用ゆ
同
痰飲つよく上気眩暈し小便通かね飲食すゝまざるに
一呉茱萸熱湯にて泡白茯苓等分粉にし蜜にてねり丸じ
て五六十粒程白湯にてのむべし或は温たる酒にて用もよし糸
衛生易
簡方
脾胃弱くして痰つかへ嘔吐やまざるに
生附子一匁半夏一匁生姜五片入水天目に二盃入七分めに煎じ
空腹に用ゆ
本草綱目
附子の事製法の所にあり
一半夏の事製法の所にあり
酒を多くのむにより。痰を生じたるに
彙聚
一括楼仁青袋ひとつに粉にし蜜してねり丸じ湯にて用ゆ黴
單方
痰に瘀血をかねて胸の間にとゞこほり諸薬しるしなきに
蒼朮焙粉にして五匁芝麻五匁水を入研細にし棗十五煮て
肉計研細にし何もつきまぜ胡椒の大さほどに丸じ五七十粒づゝ
治法彙
湯にて用ゆ
俄に疾こばみて正気をうしなふに
一生油一盃喉にそゝぎいれ痰を吐出して愈べし得効方
喘息
喘息は痰つよく咽ぜりつき息ぜわしきをいふ
菅求奏フ、一巻二十一巻二十一
一梨子のかしらをきり肉をくり孔をあけ其内へ細なる黒豆をつめ前に
一切たる蓋をして繋さだめ糠の火の内へ埋め煙にし熟し取出し搗餅とへ
なし毎日食してよし本草綱目
又方生山薬を搗たゞらし一置甘蔗の汁をしぼりて一置脱まぜ煮熱し
しきりに飲べし同
又方桑木内蠧虫一合炒蘿蔔子半合炒杏仁皮尖ともに半合
炒甘草二匁おなじく粉にし蒸たる餅糊にてねり胡椒の大さに丸じ
五十粒づゝ薄き生姜湯にて用ゆ治法彙
又方滑石五匁鍾乳粉十匁南星若汁にかきまぜ炒て十匁同じく
粉にし乾柿を煮て蔕と核とをさり搗くだき前の三味の粉を一
つきまぜ胡椒の大さに丸じて四十粒づゝ生姜と棗とを煎じたる
得効方
汁にて用ゆ得効方
又方胡桃肉を研細にして五匁の中へ蜜三七ほど入杵て巻の大
さに丸じ口中にふくみ津をのみ下すべし同
卒に気のぼり喘息つよく絶いらんとするに
一悲を搗汁をしぼりとり二三合程のみてよし肘後備急方
又方桑根白皮三合生姜三匁呉茱萸半合水七合酒五合いれ
一煎じ三度ほど沸たて滓をさり其汁を多く用てよし同
一又方干姜三十匁酒二合半にて漬し其汁を一合ほどつゝ用てよし同
同
肺熱にて喘息するに
衞生易簡方
一薤白搗汁をしぼりとり二三合程のみてよし衛生易簡方
一又方胡桃肉十匁細茶未五匁研まぜ蜜をいれ搗枇杷の大さに丸じ
口中にふくみ自然にのみ下してよし衆妙士
衆妙方
又方生茅根をきざみ水にて濃煎じ食後に飲べし本草綱目
一又方透明阿膠きざみ砂紫蘇烏梅肉焙り研て等ゟ水にて
煎じ用ゆ喘息して上目づかひするに用ゆ同
同
菅沼有之三
喘息痰嗽つよきに
一銀杏七ツ熱灰の内にいれ燬し熟し一粒づゝ熱艾にてくるみ紙につゝ
一み再び燬し艾をさり銀杏ばかりを食してよし本草綱日
本草綱目
一又方銀杏一ツ麻売五分甘草炙りて四分水天目に一盃半入八分めに煎
じつめ用ゆ同
又方鯉一頭重さ四十匁にぐらひなるを鰭をさり紙に幾重もつゝみ熱灰に
入燈し熟し取出し骨をさり研だゞらし糯米一合粥に煮て右の鯉
一の肉をいれ同じく煮て食してよし衛生易簡方
又方白疆蚕細茶等分粉にし白湯に入かきまぜ寝さまに
のみてよし同
喘息つよく喉の中鳴久しく愈がたきに
鶏子を少し敲損じ小便の内へ三四日ひたし取出し煮て食すべし
又方楡の白皮を陰干にし焙粉にして二匁水天目に一盃入
煎じつめ錫のごとくにして日夜にかぎくず用ゆ同
食積の痰喘に
括楼仁半夏山昼神麹炒等ゟ粉にし桔楼の汁にてねり
胡椒の大さに丸じ二三十粒づゝ着汁に竹酒をさし右の丸薬を
用ゆ得効方半夏の事製法の所にあり
用ゆ
又方枳売十とま炒桂十匁桔梗二十匁半夏熱湯にて泡こと七度して
二十匁右四味同じく粉にして生姜汁にてやわらげたる糊にてねり胡椒
の大さに丸じ二十粒づゝ食後に着湯にて用ゆ同
年久しく咳いで喘息して膿或は血を唾にして止ざるに
一蘿蔔子一合搗砕き水にて煎じ食後にのみてよし。
衛生易簡
方
又方桑の枝をきざみ水にて煎じのみてよし同
嗽いで喘息久しくやまず自汗出るに
一罌粟殻を炒粉にして二匁烏梅一箇水に煎じたる汁にて食
一普救類方一巻之三上
後に飲下してよし若汗なを止ざるには浮小麦三十粒入煎じ用ゆ方
喘息して胸いたむに
半夏を油に挽まぜ炒粉にし薄糊にてねり胡椒の大さに丸じ生姜湯
治法彙
にて三十粒づゝのむべし
痰つよく喘息し外邪をかねたるに
半夏七粒熱湯にて泡皀莢皮と絃とをさり一寸甘草炙りて一寸生
姜指の大さ程なるを一つ水大茶碗に一盃入半分に煎し一度に
飲べし
同
或は憂或は驚により気のぼり喘ぐに
一半夏二匁五分茯苓二匁厚朴一匁五分紫蘇一匁きざみ合て三匁
得効方半夏の事製法の所に
生姜七片棗二ツ入水にて煎じ用ゆ
老人気とゞこほり喘息に
一蘇子白芥子蘿蔔子各等分紙の上にて少炒搗くだき二匁づゝ
衆妙
一絹につゝみ熱湯に入茶の代にのむべし冬は生姜を加へて用ゆ方
老人久しく喘息をわづらひ歎いで臥ことならざるに
一吉仁皮と尖とを去胡桃の肉等分研たゞらし蜜少斗いれねり
一枇杷の核ほどに丸じ一二粒づゝ食後或は寝さまに嚼くだき生姜
湯にて飲下すべし衛生易簡方
小児疹にて喘息するに
巴豆一粒杵たゞらしきぬにつゝみ鼻にふさぎてよし男子には鼻
の左の孔女子には右の孔へ塞げば疾おのづから出て愈べし
本草
綱目
咳嗽
款嗽やまざるに
一桔楼仁黄み熟したりを一ツ打破り子を取杏仁皮をさり
一括楼仁の数程右二味火に焼粉にし醋糊にてねり大豆の
一普救類方一巻之二十
一大さに丸じ四十粒蘿蔔を水にて煎じたる汁にて寝さまに用ゆ
本草
細目
又方蘿萄子を炒黄にし粉にして砂糖にてねり枇杷の核の大さに
一丸じ絹につゝみ口にふくみ汁を嚥下してよし同
又方貝母を粉にし砂糖水にてねり丸じ口にふくみ津にて飲
衞生易簡方
下すべし
一又方桔梗をきざみ童便にてお火じのみてよし肘後に
肘後備急方
又方枇杷の葉毛をさり飴糖にて煎じ用ゆ糖なくば水にて
煎じ飲べし彙聚単方
又方括楼仁半夏熱湯に泡こと七度して焙り乾かし粉にし
て等が生姜汁にてやわらげたる糊にてねり胡椒の大さに丸じ
五十粒づゝ食後に毒湯にて用ゆ得効方
卒に款嗽つよく出るに
生姜汁百部根汁同じく煎じのみてよし肘後備急方
又方百部根四十匁きぎみ酒二升五合に浸し二夜をきて其酒を温め
飲てよし同
又方生姜三十匁搗汁をしぼりとり干姜を粉にして三十匁各仁二
一合半皮をさり熬三味合て搗まぜ丸じて白湯にて用ゆ同
又方梨一顆錐にて孔を五十あけ胡椒を一粒つゝ孔の内へいれ弱粉に
てつゝみ熱灰の内にいれ猥にし取出し胡椒を取去て梨斗を
食してよし同
同
本草綱目
又方年久しくされたる蜆穀を搗粉にして一匁飯のとり湯にて用也
也
歎嗽久しくやまざるに
罌粟殻内のすじをけづり去蜜にかきまぜ焙り粉にして五分
同
づゝ湯に蜜をかきまぜ用ゆ此方病人生つき丈夫なる者に用ゆへ
ゆ
又方罌粟散土に帯と内の筋とを削りさり醋に撹まぜ
一炒烏梅二匁炙り同じく粉にして一匁づゝ白湯にて寝さまに
一用ゆ此方虚分の嗽自汗など出るに用てよし
本草綱目
又方生姜を粉くだきて二十匁錫八十に同じく煮熟し連々に
一食し尽してよし
同
又方紫荒十匁飲冬花十匁百部根五匁粉にして三匁づゝ生姜三片
烏梅一つ水にて煎じたる汁にて用ゆ同
又方陳皮神越生姜焙りかはかし等分粉にし餅糊にてねり
大豆の大さに丸じ六七十粒寝さまに白湯にて用ゆ同
肺熱にて痰飲いで胸ふさがるに
拾桜仁十匁半夏執火湯ににらぐごと七度にして十匁粉にし麩
粉を生姜汁にてとき右の二昧の粉をねり大豆の大さに丸じて百
一粒食後に生姜湯にてのみ下すべし同
又方梨を搗汁をしぼり飲てよし同
同
久しく歎出て喉中息づかひの度に声ありて眠ことならざるに
一白前を搗粉にして二匁温たる酒にて用ゆる
肘後備急方
又方藍の実と葉と水に浸し良久しく搗しぼり汀二三合たり
しきりに飲べしさてしばらくして杏仁を研水を再びすりまぜ
其汁にて粥を煮て食してよし同
年久しく痰嗽いで上気し息だわしきに
衛生易簡
蘿蔔子を研つぶし水にて煎じ食役にのみてよし
方
敵嗽つよく胸張たるに
五霊腹二十匁胡桃仁八十匁拍子仁五匁粉にし水にてねり小
一豆の大さに丸じ四十粒づゝ甘草の煎湯にてのみ下すべし本草の
本草綱
同
款嗽つよく声しはがれたるに
治法彙
一青紫蛤粉等分粉にし白湯にて用ゆ治法彙
又方生姜汁をのみてよし同
吹いで心くるしきに
滑石六匁甘草一匁辰砂を少し加へ粉にして一二匁づゝ白湯にて
用ゆ
治法彙
虚分にて熱あり款嗽いで脳血を吐口中并に舌咽までかはきたるに
肘後備急
一黄莨四丁匁甘草十匁粉にして三匁粥の内へ入食してよし。
方
咳嗽やまず痰に血まじりていづるに
一百合を蒸て焙り款冬花等分粉にし蜜にてねり龍眼肉の
大さに丸じ一二丸づゝ食役に生姜湯にてのみてよし但
得効方
本草綱目
又方小児胎髪を焼灰にし麝香少ばかり入酒にて用ゆ
咳嗽甚しく鮮なる血を吐に
一桑根白皮八十匁米津に浸し三日三夜にして取出し粗皮を削
去糯米二十匁焙り同じく接粉にし二三匁づゝ飯のとり湯にて
用ゆ
肘後備急方
吐血の後敵飲いづるに
一紫薨五味子同じく炒粉にし蜜にてねり黄子の大さに丸じ
一粒づゝ嚼くだき飲べし
血碍りて嗽やまざるに
一桃仁大黄酒にひたし炒粉にして等分生姜汁にてねり丸じ飲べし
気分の款嗽息ぜわしく寒気あるに
治法彙
半夏十匁南星十匁肉桂五匁粉にし糊にてねり大豆の大さに
丸じ百粒程づゝ生姜湯にて用ゆ
半夏の事製法の所にあり
湿痰にて款嗽いで身をもく臥ことを好むに
半夏十ノ匁南星十ノ匁白木十五匁粉にし薄糊にてねり大豆
同半夏の事製法の所にあり
の大さに丸し百枚程づゝ生姜湯にて用ゆ
寒気にあたり嗽いづるに
一生姜うすく切焙り粉よし糯米糊にてねり芥子の大さに丸じ
空腹に飯のどり湯にて用ゆ
衛生易簡方
蒲都煉方一巻玉
酒を多く飲て嗽おやまざるに
一白温蚕を炒粉にして一匁茶湯にて用ゆ本
本草綱目
治法彙
一又方音黛枯楼等分粉にし蜜にてねり丸し白湯にて用ゆ
又方紫花梨の汁をのみてよし
衞生易簡方
乾歌いで痰声なきに
熟したる枯楼を搗たゞらし汁をしほりとり蜜を等分にいれ
一挽まぜ白礬一匁いれ煎じつめ膏にししきりに嚥てよし木に
本草綱目
又方白蜜百目生姜二百目杵汁をとりまづ蜜ばかりを鍋に
いれ鍋ともに目をかけあらため扨姜汁を入火をゆるくして煮
一蜜ばかり入し目になりたる時に火よりおろし火気をさまし夜々
大さに丸じのみてよし治法彙
款嗽上気するに
乾姜皀莢同じく火の底へ入炮にし桂心と三味等分粉にし
一蜜にてねり大豆の大さに丸じ六粒づゝさゆにて用ゆ
本草綱目
歎嗽いで虚熱にて口かはき涕いづるに
一甘蕨の汁を四合しぼりとり青梁米壱合を粥に煮日に二度づゝ
食すべし同
大人小児によらず款つよく息だわしく涕咳いて或は臭き膿を吐に
肘後備急方
淡竹をあぶり湿をとり多くのみてよし
老人歓嗽つよく上気し食すれば吐逆し腹脹たるに
一生姜汁五合砂糖四合火をゆるくして煎じ五六十度ほど沸たて少し
づゝ含みのみ下してよし傳信尤易方
小児款嗽止ざるに
衛生易簡
一蜂房を焼粉よし二分五厘づゝ飯のとり湯にかきまぜ用ゆ方
方
又方生姜を多く水にて煎じその湯を浴てよし木
本草綱目
又方薬荒を粉にし吉仁等分蜜をいれ研とゝのへ黄子の大さに
丸じて一粒五味子の煎湯の内へ入つきくだき用ゆ嗽つよく声出
本草綱目
ざるによし
又方貝母五匁甘草二匁半分あぶり半分は生にて粉にし砂糖水にて
ねり黄子の大さに丸じて一粒飯のとり湯にいれ杵くだき用ゆ小
児の百日嗽によし同
肺癰附肺瘡
肺癰は肺の臓に黴を生し大概欺嗽いで脈に数あつて咽かはき咳
満りなまづさく久して膿血を吐其膿血を水の中へ吐せて沈むものなり
一桔梗一匁甘草二匁水天目に三置いれ一盃に煎じつめ用ゆ
一膿血を吐つゝして病べし
同
又方甜草鹿二匁紙をへだてゝ炒紫色にし水天目に一盃入
得効方
六分めに煎じ用ゆ得効方
又方真鍾乳粉十匁滑石二十匁粉にして一匁五分飯のとり湯にて用ゆ同
又方華蔗を炒黄にし粉にして枇杷の大さ程に丸し棗二十を水
七合半にて煎じ五合に煮つめ右の丸薬一粒をいれふたらび煎し二合
半に煮つめしきりにのみてよし
衛生易簡方
肺瘡は大概歎嗽いで涎を多く吐寒熱往来し心中燥き咽は
渇ざるものなり
一甘草を水にて濃煎じのみてよし
肘後備急方
一又方天門冬を搗汁一升しぼりとり酒一升飴一合紫荒の粉半合
同じく薬鑵に入煎じねりつめて杏子の大さ程に丸じ白湯
にて飲べし
又方甘草六分乾姜九分巻一ツ水天目に二盃入一盃に煎じ
用ゆ
吃逆
平牧須方芸也三二
吃逆出てやまざるに
一生姜二三片かみてよし木
本草綱目
又方山椒二三十匁炒粉にして麺の糊にて小豆程に丸して十
粒づゝ湯に醋をさし用ゆ同
又方汲たての水を多くのむべし
又方紙柱にて鼻の孔をさし嚏を出してよし同
一又方梍莢を粉にし鼻に吹入嚏を出してよし同
胃中ひへ嘔逆出てやまざるに
一呉来更湯に浸こと七度にして焙りかはかしたるを一匁青皮
うらをすき焙りたるを一匁生姜一片水天目に二盃入一盃に
煎じ熱し用ゆ傳信尤易方
又方細辛五匁丁香二匁五分粉にして一匁柿蔕の煎湯にて
飲べし本草綱目
又方硫黄を焼其煙を嗅てよし同
又方沈香紫蘇白豆蒄等分粉にして六七分づゝ柿帯の美湯
にて用ゆ同
吃逆久しくやまずしきりに四五十声出るに
一生姜汁半合蜜一匕いれ煎じ熟しのみてよし傳信尤易方
順逆つよく出死んとするに
一半夏生姜等分水にて濃煎じ用ゆ同半夏の事製法の所にあり
嘔吐
悪心やまざるに
一白豆蒄を粉にし温たる酒にていかほども用てよし衝生易簡
又方梹榔子をかみてよし肘後備急方
乾嘔やまざるに
音文須方巻之三二
一葛根を摂汁をとりのみてよし本サ
本草綱目
又方生姜を嚼其汁をのみてよし同
同
肘後備急方半夏の事制衣
又方半夏を粉にし白湯にて用ゆ
法の所にあり
一又方鶏子白みをさり黄みはかり六つ七つ程のみてよし同
又方乳の下一寸に灸を三十壮すへてよし得効方
痰にて悪心やまざるに
肘後備
一蕈掻を搗粉にして五分空腹に飯のとり湯にて用ゆ急方
痰壅て乾嘔つよく胸みちて飲食下らざるに
一厚朴をきざみ姜汁にかきまぜ灸過し粉にし一二匁づゝ飯
本草綱目
のとり湯にて用ゆ本草綱目
又方砂糖と生姜汁と等分にし煎じ二十度程沸たて少づく
嚥てよし同
同
又方生姜半夏水にて濃煎じ少づゝそろ〳〵と用
てよし
肘後備急方半爰の事製法の所にあり
てよし
嘔ししきりに喉渇に
水少しづゝのみてよし
治法彙
伝信尤易
又方猪苓白朮茯苓等分粉にし飯のとり湯にて用ゆ方
嘔吐やまざるに
芦根を水にて濃煎じ飲べし木
本草綱目
又方陣皮一匁生姜二分水天目に二盃いれ一盃に煎じ少づゝ
そろ〳〵と用ゆ同
又方撰榔一顆陳皮二匁五分炙り細にきざみ水にて煎じ
用ゆ
一又方熱湯一椀水一椀ひとつに攪まぜのみてよし千金簡易方
又方鳥の羽にて喉をさぐり痰を吐出し尽してよし
治法彙
又方枇杷の葉を水にて煎じのみてよし
傳信尤易方
食後に酸水を吐に
干姜食菜萸等分粉にして一二匁酒にて用ゆ
千金簡易方
常に時々酸水を吐に
本草綱
頭の垢を大豆の大さ程とり醋にて煎じてのみてよし木
同
又方陣皮うらをすき粉にして五分寝さまに手の内にいれて
ねぶりすなはち睡るべし三四夜ほど用てよし同
常に時々漬たる水を吐に
艾葉を水に煎じのみてよし巨
同
胃気弱くして食すれば直に吐かへすに
蓴菜鮒魚とおなじく煮て食してよし
衛生易簡方
胃中冷て嘔吐やまざるに
半豆を粉にして二匁白麺十匁目じく水にてねり碁子のご
とくし水にて煮取出し姜汁と醋と挽まぜたる内へいれ
肘後備急方
研て飲べし
胸中火あつて食すれば直に吐かへすに
大黄一匁甘草二分五厘水天目に一盃にて煎じ半盃に煮
本草綱目
つめ用ゆ
胃脘に熱あり胃中に寒ありて嘔吐やまざるに
附子砲にして二十匁粉にし糊にてねり胡椒の大さに丸じ大
黄を衣にし十粒より二十粒まで生姜湯にてのみてよし
得効方
胃中虚冷痰ありて嘔吐あるに
附子の事製法の所に
あり
附子一匁半夏一匁生姜五片水天目に二置入七分めに煎じ用ゆ
或は木香を加へ煎じ用てよし
本草綱目
附子の事製法の所にあり
半夏の事製法の所にあり
熱をたくはへたる嘔吐或は酒を多くのみて嘔吐やまざるに
赤小豆の煮汁を少づゝのみてよし目
一又方黄蘗の粉一匁熱酒にかきまぜ食後に飲べし
救急易方
一又方葛根十匁半夏熱湯に泡て十匁甘草炙りて五匁ひとつに
治法
一合て二匁水天目に一碗竹茹一塊生姜五片煎じ用ゆ
彙
酒を平生多く飲により腹に積を生じ脇腹脹時々嘔吐し腹の
うち水の音のごとく鳴に
川芎三稜等分粉にして一匁づゝ葱の根を水に煎じたる汁
本草綱目
にて用ゆ
小児嘔吐やまず熱さかんなるに
葛粉二匁水二合にかきたて鍋にいれ熱湯にひたしあたくめ粥
のうは湯をいれかきまぜ用ゆ同
小児時々嘔吐あるに
一五倍子二箇一つは灸り熟し一ツは生にて甘草三匁湿紙につゝみ
一炮にし二味粉にして五分づゝ米津にいれ攪まぜ用ゆ
衛生易
簡方
小児風熱ありて吐止ざるに
得効
朴硝滑石等分にして五分漿水半碗清油五匁のうちへ捨せぜのみてよし方
又方黄連一匁豆二十粒水天目に七分め入五分めに煎じ用ゆ小児の大
小によりて加減すべし傳信尤易方
一又方蒲黄を細に研五分づゝ生地黄汁にかゝきまぜ飲べし同
小児涎を吐てやまざるに
半夏を執蕩にて七度泡粉にし生姜湯にて用ゆ
得効方
小児吐乳やまざるに
衛生易簡方
地骨皮を水にて煎じ用ゆ
又方蚯蚓糞を粉にして五分飯のとり湯に入かきまぜ空腹に用ゆ
同
本草綱
又方白豆蒄仁十四甘草二匁粉にし常に小児の口中に糂てよし
同
又方莪朮少ばかり塩少ばかり乳汁にて煎じ四五度程沸たて牛黄を
粟米二粒ほど入かきまぜ用ゆ同
又方田中にある蚯門の泥をとり研細にして五分空腹に飯のとり湯
本堂
にて用ゆ
又前半夏一匁陣粟米七分五厘生姜一片水天目に一昼半入一盃に
十便良方半爰の事制衣法の所にあり
煎じつめ用ゆ
小児吐乳糞の色青きに
わかき婦人の乳汁一盃丁香十粒陳皮うらをすき一匁入煎じ二
十度程沸たてのみてよし本草綱目
襁褓の小児吐乳して類出てやまざるに
一石燕を粉にして少ばかり蜜にてねり唇にぬりてよし同
豆食
食すれば咽につかへ噎て食下らず喉の中に肉塊有やうにおほへなど
するに
丁香一匁木香一匁水天目に一盃半入一盃に煎じ空腹に飲
てよし本草綱目
又方羚羊角を焼灰にして一二匁水にいれかきまぜ用ゆ
傳信尤易方
又方昆布二十匁鹹をあらひ去小麦二合水大茶碗に三盃入煎じ麦の
烟熱したる時法を去猪口に一つ程づゝ度々のむべし并に昆布を棟出
し少づゝ口中にふくみて其汁を嚥下してよし同
又方鶴鵲の啄をとり口中にふくみてよし
本草綱目
老人噎病にて飲食下らざるに
粳米一合粥に煮大体煮熟したる時肉桂の粉十匁いれかきまぜ空
腹に食してよし
一又方熱湯一升の中へ白蜜十匁いれてよくかきまぜ飲てよし同
ほんは
反胃
反胃は食したる事を吐かへすなり時過て吐かへすもあり或は今日食し
たる物を明る吐かへすもあり
一胡椒を醋にひたし日に乾こと七遍にして粉にし酒糊にてねり丸じ
三四十粒づゝ湯に醋を少しさし用ゆ又は熱灰に埋め燃にしたる生
本草綱目
一姜一匁胡椒七分五厘水にて煎じ用ゆ
又方乾柿三ツ帯ともに接たゞらし一度小酒にて飲下してよし外の薬
同但生柿いあしゝ
を交へ用ゆるはあしく
又方芥子を粉にし一匁酒にてのみ下してよし
同
一又方伏龍肝を飯のとり湯にてのみ下してよし同
同
又方茅根茅根等分水にて煎じしきりにのみてよし
同
又方蜆殻をやき灰にし飯のとり湯にてのみ下してよし同
又方生姜汁にて粥を煮て食してよし旨
又方罌粟殻を水にて煎じのみてよし
又方乳の下一寸両方ともに臍の上四寸一穴足の三里右三所に灸を七
衛生易簡方
得効方
壮或は九壮づゝすへてよし得効方
胃中冷により反胃となり食下れば直に吐かへすに
一白豆蒄三粒粉にし酒二三合の内へいれ温めのむべし傳住たる
傳信尤易方
又方附子一ツ生姜百六十匁細にきづみ煮て糊のごとくし一匁ねづく
飯のとり湯にて用ゆ同
一又方附子を粉にし生姜汁にてやわらげたる糊にて豆程に丸じて大
同附子の事製法の
一黄の粉を衣にし十粒づゝ温湯にて用てよし
所にあり
又方大なる附子一つ生姜汁にて煮乾かし丁香一粒と同じく粉にし
て少ばかりづゝ手の上にをき紙てよし同
同
又方粟米を粉にし水にてねり大豆の大さ程に丸じて七粒水に
入煮たゞらし取出し醋にいれのみてよし
肘後備急方
反胃食を吐胸中痰多きに
傳信尤易
一陣皮烟親類駕ゟ焼灰にして一二匁津にて飲下すべし方
奉文須方安定三
一音求英フキ三
反胃久しく羸て食気なきに
母生姜を搗汁をしぼりとり粥にいれかきまぜ用ゆ
傳信尤易方
又方甘蔗汁をしぼり一合半生姜汁二合半かきまぜ用ゆ同
冷涎反胃は発らんとする時まづ冷なる涎をながし其次に食を吐もの也
早く治せざれば命あやうし
大黄十匁生姜汁半盞先大黄を貪り燥かし蓋汁に浄入七度程滓
し姜汁尽て切焙り粉にして二匁陣米一撮葱白二茎水大茶碗に
一盃入七分めに煎じまづ其葱白を食して後煎湯を
飲べし彙聚単方
普救類方巻之三上終一
□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
補益
諸病門
一船積聚飲食傷
将丁
泄瀉痢病類
巻之三下
伊藤頼方巻之三下
宮
□□□□□□□□□
普救類方巻之三下
内傷
林良通
林良適
纂輯
丹羽正伯
脾虚冷にして不食するに
乾姜を醋にて煮透し焙かはかし粉にし陳米を粥に煮
其とり湯にて右の粉をねり大豆の大さに丸じ六七十粒白
湯にて用ゆ本草綱目
脾胃よはく食消れず食すれば吐かへすに
栗米を搗細にし水にてねり丸じて水に入煮熟し
一塩少ばかり入汁ともに空腹にのみてよし傳信ば易方
一又方蕎菜を鮒魚とひとつに煮て食してよし同
脾虚冷にして食すれば吐かんとするに
一音文頁丁巻之三下
白豆蒄三粒粉にして酒二二合の内へいれ温めて飲べし日
に三度飲てよし
多く食して餓やすきに
一麦糯米緑豆等分炒熟し粉にし白湯を入ねりて食す
べし四五日も用ゆれば効あり本草綱目
或は饑或は飽こと定りなく惣して食事正しからずして脾胃
虚弱になりたるに
一陳食米五合黄土をかきまぜ炒熱し土を去陣皮二十匁粉に
し姜汁にてやわらげたる糊にてねり胡椒の大さに丸じ五
一十粒つゝ空腹に飯のとり湯にて用てよし千金
千金方
傳信尤易方
又方百合末一匁づゝ米飲にて用ゆ或は姜湯にて用もよし
又方陣蚰粉にして二匁づゝ酒にて用ゆ酒を飲ことならざる者に
はよく沸たる湯にて用てよし同
餅などの類を食し消れずして腹つかへたるに
神麹を粉にして三匁酒にて用ゆ同
酒魚肉を多く飲食して腹脹みち快からざるに
本草綱目
一塩を牙に擦ぬり湯にて口すゝぐ事二三度にしてよし
心腹ともに脹咳気いで或は嘔逆などあり又は宿酒とゞこほりたるにも
香附に十六匁縮砂八匁甘草炙りて四匁粉にして一二匁づゝ塩
一湯にて用ゆ但し塩は少ばかり入てよし同
魚鳥の肉類を多く食するにより腸胃にとゞこほり虫を生し
只生米を食し外の物を食することならず次第につかるゝに
蒼朮を米沸にひたし焙り粉にし餅糊にてねり大豆の
大さに丸じ百粒空腹に飯のとり湯にて用ゆ日に三度用てよし
酒井に色慾度に過肺気を傷りたるに
一亀板四十匁醂をぬりて灸り黄蘗八十匁酒にひたし炒知母
四十匁酒に浸し炒右三味粉にし蜜にてねり胡椒の大さ
一に丸じ七八十粒空腹小酒或は塩湯にて用ゆ治法
治法彙
食すぎて当座に疲れは穀労病をうれふ其病手足おもへ
常に気鬱々として臥ことをこのみ食後は尤甚しきに
一大麦蘗二合半蜀椒十匁同しく炒乾姜三十匁粉にして一二
一匁づゝ白湯にて用ゆ日に三度用てよし本草網目
補益
食を消し気を下すに
一縮砂を炒袋に入酒にひたし煮て飲べし本草綱目
穀を断て饑ざらしむるに
一楡皮檀皮を粉にし毎日湯にてのむべし同
一又方天門冬三百二十匁熱地黄百六十匁粉にし蜜にてねり枇
一把の核の大さに丸して三粒づゝ温たる酒にて用ゆ日に三度
用てよし遠路など行に一日食せずともよしとなり久し
く用ゆれば顔色をまし年を延るとなり同
又方大豆一斗二升五合あらひ蒸こと三遍にして皮を去大麻子
一七升五合水にひたすこと一夜蒸こと三遍にして皮を去大豆と
同しくつき細にし挙の大さにまろめ甑に入蒸こと二時にし
て火よりおろしをくこと又二時にして取出し晒しかはかす
こと四時にして粉にしいか程も食すべし一切の食物およ
び湯水をも飲へからず口中つよく渇かば大麻子の煎湯を
のむべし一度食して七日の銭をしのぎ二度めに食して四
十九日の餓をしのぎ三度めに食して三百日の餅をしのぐ
となりもし外の食事をせんと思はゞ葵子を一合ほど水
に煎じ冷して用ゆれば前の薬下りて諸物を食して
害なし同
一切の病を除くに
正月は一日二月は二日十二月は十二日に毎月枸杞葉の煎湯にて
一沐浴してよし色をうるはしくし病を生ずる事なし
諸気
一切気分の煩にて心腹痞はり息ぜはしく或はいたむに
一香附子四十匁沈香一匁八分縮砂四匁八分甘草灸りて十二匁粉
一にして一匁づゝ塩湯にて用ゆ但し塩は少ばかりいれてよ本草綱目
又方草豆蒄皮をさり粉にして五分木瓜と生姜を水にて
一煎じたる汁にて飲べし伝信尤易方
一又方紫蘇子を搗細にし食物にまじへ食すべし同
脾気ふさがり満て胸の間こゝろよからざるに
枳売二十匁麩にかきまぜ炒黄にし粉にして二匁つゝ飯
彙聚単方
一のとり湯にて幾度も用ゆ彙聚草古
上盛に下虚し胸痞食すゝまず手足たるく痛などするに
一沈香二匁五分附子炮にして五匁皮をけづり去きざみ二味合
傳信左易方
て一匁に生姜一片水天目に一盃半入一盃に煎じつめ用ゆ
上気し腹はりみち起臥なりがたきに
鼈甲をきざみ土にかきまぜ炒黄にし取出し土をさり粉
にして一匁づゝ燈心の煎湯にて食前に用ひ食後にも
また一匁蜜を水にいれかきまぜ用ゆ同
憂により気欝して胸ふさがりたるに
一貝母を心をさりきざみ生姜汁にかきまぜ炒粉にし麺粉を
生姜汁におしまぜたる糊にてねり丸じて七十粒古戦場
の土を水に煎じたる汁にてのみ下してよし木草綱目
積聚
腹中積聚は或は気或は血或は飲食の瘀るにより腹中にかたまり
出来て散ぜず或は腹つかへ或は痛などするなりさま〴〵の症
あり俗に此症をも痞といふなり
一呉茱萸一升を摂酒にかきまぜ煮熟し布につゝみ積聚
のうへを熨べし冷れば熱したるを取かへて熨べし積聚う
つりはしらば逐て熨べし積散じて愈べし
一又方雄黄十匁白礬十匁粉にし麹糊にてねり紙につけ塊の
うへにはるべし大便多く通じていゆべし同
腹中塊ありて石のごとくしきりに刺いたみ忍びがたく治せざれば
久して命あやうきものなり
一商陸根をとり搗て汁をしぼりとり煎じ布にひたし痛所
を熨べし冷ればとりかへて昼夜たゆみなく熨てよし同
又方繭雀根二十匁酒五合にて漬こと三日其酒を温ておほく
飲べしもし急に此方を用には荊蘿根を酒にひたし間鍋に
入熱灰の内にいれあたゝまりたる時萌蓑を取出し其酒を
のみてよし同
夏秋の間暑気つよきに乗じ夜久しく露にあたり腹瘡所々
に石をならべたるごとき塊出来たるに
大豆五合生姜二十匁水二升にて煎じ一升に煮つめいかほど
衞生易簡方
もしきりに飲べし衛生易簡方
腹はりて積聚あるに
木草綱目
一苧塵子二合熱酒一升に浸こと七日にして其酒を飲べし
生魚の肉を多く食し或は魚齢など食し胸にとゞこふりて消
化ず腹中に積聚を生じたるに
馬鞭草を杵汁をしぼり二三合のみてよし同
又方生姜汁をのみてよし肘後備急方
常に肉類を好みてやまず。食しおわりてまた食せんことを思ふは肉疵なり
一白馬尿をいか程も空腹に飲べし肉を吐出して愈るなりもし
一肉を吐出さゞかは其病治せずして死するものなり千金簡易方
大人小児によらず臍のまはりかたまりたるを痃癖といふ痛おこりさめあるに
一杏附子南星等分粉にし生姜汁にてやわらげたる糊にてねり
大豆の大さに丸じ四五十粒づゝ生姜湯にて用ゆ本草綱目
一又方馬歯荒塩と醋とをいれ煮て一椀寒腹にのみてよし
衛生易簡方
腹中に積聚あり飲食すゝます痩つかれたるに
虎杖根二三合搗たゞらし酒にひたし其酒をのみてよし
肘後備急方
諸果を食するにより積となり腹はり息ぜわしきに
一麝香一匁肉桂十匁粉にし飯糊にてねり緑豆の大さに丸じ大人
には十五粒小児には七粒白湯にて用ゆ本草綱目
又方肉桂を粉にし飯糊にてねり緑豆の大さに丸し十粒づゝ
一白湯にて用ゆ伝信尤易方
常に生米を好みて食ししばらく生米を食せざれば清たる水を
吐を米疵といふ
一鶏屎二合白米一合ひとつに炒焦し搗粉にし水にて飲尽す
べし米のごとき物を吐出すべし又は痰を吐出して後いゆる
なり千金簡易方
何にても食物の内に髪毛あるを誤りて食し久して胸の間に
出ありて上り又は下るやうにて油を飲ことを好み飲食を好ま
ざるは髪疵なり
油を煎じ病人の枕下にをき油の気を嗅せて飲しむ
べからず病人しきりに油をのまんとして身をもみ痩て睡
れは腹中の髪麻口より出べし出るを見ばはやく石灰を手の
うらにつけ出たる瘢を抽出すべし同
婦人血瘀り腹の中に塊を生じいたむに
一粟縷草を酒にかきまぜ炒熱して摂汁をしぼりとり温め
て用ゆ本草綱目
又方守宮一ひき白麺とひとつに摂たゞらし餅のやうにし
一烙熱し食すべし血塊を下して愈べし同
又方瓦聾殻をやき過し醋にてねり丸し湯にて用ゆ同
彙聚単方
又方紅花十匁酒三合にて煎じ一合半に煎じつめしきりに用ゆ
又方牛豚菫葉ともに酒にて煎じのみてよし同
又方藕節と荷葉と等分粉にして一匁熱酒の内にいれ飲て
よし又は酒にて煎じ用るもよし
衛生易簡方
奔脉は臍の下より痛おこり胸へさしのぼり豚の走るごとく上り下りて痛なり
一枳実を灸り粉にして一匁湯にて用ゆ本草網目
又方蕪の根を杵汁をとりのみてよし
同
又は鼈甲醋に浸し灸りて三十匁三稜熱灰にいれうづみやきに
して二十匁粉にし先桃仁皮と尖りとをさりて四十匁湯にて後
し研て汁七合半しぼりとり煎じて五合に煮つめ右の粉を入
再び煎じ良久して醋二合半入煎じ錫のごとくして一匙づゝ酒
にかきまぜ空腹にのむべし同
〖疱瘡〗陽疱瘡の形のごとくなる塊ありて痛つよく臥とならざかに
一黍米水にひたし研て汁をしぼり取其汁にて白粉を一匁程飲てよし同
又方繭霍根白皮を搗汁をしぼり取水にかきまぜのみてよし
婦人臍の下に塊ありて杯の大さ程にして月水通ぜず時に発り
時にしづまり大便或は痢病のごとく次第に痩つかるゝものに
一乾漆半合生の地黄八百匁ほと摂煙し汁をしぼりとり其汁
にて乾漆を煮つめかたまりたる時取あげ大豆の大さに丸じ
五六粒空腹に白湯にて用ゆ口に三度用てよし肘後備急方
小児腹に積塊あるに
大なる牡鼠をとり肉をきり水にて煮たる汁にて粥をたき
食すべし本草綱目
飲食傷
さいしよくしやう
一切食傷
何にても食物を喰過て腹大にはり或は痛などするに
一大麦短を〓音しくして一匁白湯にて用ゆ本草綱目
又方大豆を水にて煮其汁をおほく飲食物を吐て愈かなり同
一又方貝子一ツ口に含むべし食物を吐て愈べし同
又方山植肉を水に煮て食し并に其汁をのみてよし但し
魚鳥の肉を喰すぎあたりたるに用てよし同
又方水二合のうちへ塩一合いれ煎じ飲ば吐瀉して愈べし
飲食の後心悶腹はりみち何の毒にあたりたるとも弁ざるに
甘草を水にて濃煎じのみてよし
備急良方
又方苦参を水にて濃煎じ飲て食を吐出してよし同
又方犀角を研水にて濃煎じのみてよし同
一又方葱を搗其汁をしぼりとりのみてよし肘後備急方
又方山屋を蒸熱し核を去搗たゞらし蜜にてねり胡椒の
大さに丸じ白湯にていか程も用てよし粟聚草方
病後何にても食物にあたり病気はねかへしたるに
病人の食したる食物の残りを焼静にして二匁二て飲下
さしめてよし日に三度ほど用てよし千金簡易方
凡魚肉の類器物に入蓋をしこめ置夜を越たるは毒あり其肉
を食し毒にあたりたるに
一人糞をやき粉にして一二匁酒に入かきまぜ用ゆ肘後備急方
一又方薤を杵汁をしぼりとりいかほども飲てよし同
魚鳥并に獣にてもをのづから倒死たる物の肉は毒ありもし
其毒にあたりたるに
本草綱目
故き頭巾の垢をとりて一匁熱湯にかきまぜ飲食物を吐てよし
又方黄蘗の粉一匁水にて用ゆ同
諸の毒にあたり熱して問口鼻より血を出しなどして死なんとするに
一新しき人糞の汁をしぼりとり飲べし或は乾たる糞をやき
灰にし水にかきまぜ用るもよし同
又方葱子二合半水にて煮其汁を冷して飲べし血止まで用て
一よし肉毒にあたり血を吐に用ゆ衛生易簡
衛生易簡方
又方胡菜の子を水にて煮冷して飲べし肉毒にあたり血を吐
瀉するに用ゆ本草細目
魚毒
諸の魚の毒にあたりたるに
一大豆の煮汁をのみてよし本草綱目
又方雑蘇を水にて洗煎じのみてよし同
又方冬瓜の汁をとりのみてよし同
又方塩を牙にすりぬり湯にて口そゝぐこと二三度にしてよし
一又方貝子を焼粉にして五分水にかきまぜのむべし同
一又方芦根をつきしるをとりのむべし備急良方
河豚の毒にあたりたるに
一麻油を多く口にそゝぎいれてよし本草綱目
又方槐花かろく炒乾臙脂と等ら粉にし水にいれふりたて
病人の中に潅いれてよし同
又方五倍子白礬等分粉にし水にかきまぜ用ゆゆ黴毒良方
蟹の毒にあたりたるに
一陣皮うらをすき去てきざみ水にせんじ用ゆ本草細目
又方大蒜を煮て其汁を飲べし同
又方生藕を摂汁をしぼりとり飲てよし同
一又方紫蘇を水にて煎じ飲てよし紫蘇子の煮汁もよし
鱸魚肝を食し毒にあたりたるに
一芦根を水に煎じ三四合ほど飲てよし獣魚の毒にあたり
肘後備急方
たるにもよし
黄鱈魚を食して荊芥の煎湯を飲ばたちまち毒にあたり
卒死することあり
一地に穴をほり水をいれかきたて濁し澄たるを飲べし
本草綱目
魚鱠を食して腹にとゞこほりたるに
衛生易簡方
馬鞭草を杵汁をしぼり多く飲べし
又方生姜を摂けをとりのむべし同
又方楡皮を焼灰にして一二匁水にいれふりたて用ゆ同
又方魚鱗を焼灰にして一二匁水にいれふりたて用ゆ同
鳥毒
諸の鳥の肉を食して毒にあたりたるに
一生扁豆を粉にし冷水に入ふりたてのみてよし木草細目
又方貝子を焼粉にして五分水に入かきまぜ用ゆ同
又方塩を牙にすりぬり湯にて口を二三度すゝぎてよし同
鶏子を食して毒にあたりたるに
醋少はかりのみてよし同
同同四十四丁
獣毒附蟲毒
狗の肉を食し毒にあたり腹脹熱出て妄語などいふに
同
又方芦根を水に煎じのむべし同
一杏仁一合皮と尖とを去水三合にて煎し飲べし大便下るまで用ゆ
牛肉を食して毒にあたりたるに
一甘草を水にて濃煎じおほくのみてよし
備急良方
千金簡易方
又方狼牙をやき灰にして一二匁水にいれかきまぜのみてよし
又方猪脂を湯の中にいれかきまぜのみてよし同
牛或は馬の肉を食し毒にあたりたるに
扁豆をやき粉にし水にて用ゆ本草綱目
又方甘草を水にて濃煎じ飲べし或は酒にて煎じ飲も
よし吐瀉して愈べし渇つよくとも水を飲べからす水をのめば
死するものなり同
又方乳汁をのみてよし同
又方芦根を水に煎じのみてよし同
又方東向の壁の土をとり一匁水にてのむへし同
一又方頭垢をとり豆一粒程口にふくみ飲てよし或は白湯にて用もよし
誤て水蛭を呑たるに
一藍液を水に入かきまぜ飲ば大便より下りて愈るなり同
一又方田中の泥をとり丸じ田中の水にてのみ下すべし果評知
暴証知要
野菜中毒附菓瓜菌
諸の野菜の毒にあたりたるに
本草綱目
一頭の垢を豆の大さほど口に含み嚥てよし或は口湯にて用もよし
又方土に穴をほり水をいれかきまぜ濁して一盃程のみてよし同
又方雑屎をやき粉にして一匁水にて用ゆ同
一又方甘草貝母胡椒等分粉にし水にて用ゆ
傳信尤易方
口をとぢたる山椒を食すれば其毒にあたり沫を吐息ふさがり卒死せんとするに
一冬葵子を水に煎じのむべし木草綱目
又方巻を食してよし同
又方土に穴をほり水をいれかきまぜ濁してのみてよし野芋
の毒にあたりたるにも菌の毒にあたりたるにもよし同
一又方肉桂を水にて濃煎じのみてよし
肘後備急方
又方桑根を水に煎じのみてよし同
又方蒜を搗其汁をのみてよし千金簡易方
萵苣を食し毒にあたりたるに
生姜の汁をのみてよし本草綱目
春秋は芹の内に龍子を生つけ置ことありとし其芹を食し毒に
あたれば腹はり満いたみ忍びがたきものなり
一硬胆を六七合食して吐てよし衛生易簡方
菱を食して毒にあたりたるに
一生姜を研熱酒の内へいれかきまぜのみてよし
備急良方
桃を食して毒にあたりたるに
桃の実木につき冬を経ておちざるものをとり焼すりて粉にし水
にてのみ下すべし本草網目
西瓜或は甜瓜を食し腹はりたるに
一十四の文を水に煎じのみてよし同
備費良
又方塩湯をのみてよし甜瓜にあたりたるに用ゆ
一切の菓を多く食しあたりたるに
一麝香四五厘ほど粉にし湯にて呑下すべし同
又方糯米を粥に煮て食べし同
一切の菌の毒にあたりたるに
一梨の葉を摂汁をしぼりとりのみてよし本草綱目
又方忍冬草を嚼食してよし同
又方石首魚の頭の石をくだき水にて煮のみてよし同
又方人糞の汁をしぼり二三合のむべし毒にあたりすでに死
肘後備急方
たるも口をおしあけ灌いれてよし野芋の毒にあたりたるもよし
木耳の毒にあたりたるに
一冬瓜の蔓をつき汁をしぼりとりのみてよし本草網目
酒毒
酒にあたりたるに
一塩を牙にすりぬり湯にて口を二三度すゝぎてよし本草
本草綱目
又方生芦根をつき汁をしぼりのみてよし同
酒を多くのみつよく酔てさめざるに
葛根を摂汁をとり三四合程連々にのみてよし同
又方蕪菁菜に米少し入煮熟して滓を去冷して飲べし同
又方九月九日にとりたる菊花を粉にして一匁湯にて用ゆ同
一又方小豆花と葉とを陰ぼしよし粉にし白湯にて用ゆ
千金簡易方
一又方菘菜子を研細にし汲たての水にいれかきまぜ用ゆ同
又方酔たる者を湯にいれてよし湯ひへば熱したる湯をさすべし
焼酒を多く飲つよく酔て生気なきに
一汲たての水にて髪をひたし手拭に水をひたし病人の胸
本草綱目
の上にをき其上よりしきりに水をそゝぎかくれは甦るへし
酒をのみ過て嗅ぬさはがしきに
千金筒場場方
一古井中に下にむかひ生たる草を取やき灰にし飲しめてよし
酒毒にて喉たゞれ舌の上に細なる瘡出来たるに
大麻子二合は黄蘗二十匁。粉にし蜜にてねり丸じ湯にて
飲べし或は黄芩を用るもよし
肘後備急方
酒毒にて口中ふざけたるに
本草綱目
田螺を煮たる汁をのみてよし
酒毒にあたり小便通じがたきに
燈心を水に煎じのみてよし
治法彙
酒をのみて後痢病となりたるに
肘後備急方
一能骨を水に煎じ用ゆ或は粉にし白湯にて飲下すべし
酒をのみて酔ずたま〳〵もし酔といへども脾胃を損ぜざらしむべし
一桓子仁麻子仁等分搗一合程白湯に入のみて後酒を飲べし同
又方麦門冬葛花木綿花等分粉にして一匁酒にかきまぜ
用て後酒をのみてよし碎金方
酒を好み平生飲て害あるをとめんと思ふに
蒼耳子七八粒焼灰にし酒に入飲ばをのづから酒をきらひ止るべし
一又方斎蜻をほし粉にし酒に入のむべし同
一又方白犬の乳汁を酒に入のみてよし同
薬毒
諸の薬毒にあたりもだへ苦しむに
白粉を水にかきまぜ用ゆ木草綱目
又方生姜汁をのみてよし同
又方葛根を水に煎じ用ゆ同
又方東向の壁の等を粉にし水にかきまぜ多く呑むべし同
同
備急良方
又方藍航花をすり水に入のみてよし或は藍葉にてもよし
同十同十同同
一又方甘草黒豆淡竹葉等ら水にて濃煎じしきりに飲てよし
薬を服すること度に過て心中苦しきに
一辛女貞丁長之三下
葛根を搗汁をしぼりのみてよし若生の葛根なくは乾たるを
粉にし水にて用ゆ
肘後備急方
一又方雉子黄みばかり七つ程のみてよし同
又方甘草を水にて煎じ生姜汁をいれかきまぜのみてよし
一風薬を飲過気のぼり気を失ひたるによし
衛生易簡方
薬の毒にあたりすでに死たるに胸の間温なるはみな熱薬悪頭
附子の類にあたりたるなり
一防風を糯冷水に入のみてよし本草細目
又方緑豆の粉を水にかきまぜ飲べし問
諸の熱薬にあたりむかひけ強きに
一汲たての水をおほくのみ吐瀉してよし同
鳥頭附子の毒にあたりたるに
一飴を多く食してよし同
又方遠志を水にて煎じ用ゆ肘後備急方
一又方大豆を水にて法煎じ用ゆ試るに大豆の煎湯に甘薬を加へてよし
凡丹薬石薬を服し熱毒発したるに
一菰根と鯽魚とを煮物にし食すべし同
一又方白鷲屎をほして二匁水にかきまぜのみてよしな
本草綱目
鍾乳石を服し心悶血を吐に
肘後備応方
生火薪を搗汁をしぼりて一合蜜を少ばかりいれかきまぜ飲べし
砒霜石并に礬石の毒にあたりたるは人糞を食して臭みを覚へ
ざるものなり腹痛吐せんとして吐もせず面有く手足冷命あやうきに
一大豆を水に煎じのみてよし巴豆の毒にあたりたるにもよ
本草綱目
又方汲たての水を多くのみ吐瀉してよし同
同
一又方扁豆を生にてすり水にかきまぜ其汁をのみてよし
又方醋を少ばかりのみてよし同
一宇文須弓長之三下
一又方生油を多くのみ吐てよし同
又方藍根砂糖水に入すり其汁をのみてよし
傳信尤易方
巴豆の毒にあたり腹下りて止ざるに
一黄連乾姜等分粉にして一匁づゝ水にて用ゆ本草細の
本草綱目
又方芭蕉の根を杵汁をしぼりとりのみてよし
備急良方
一又方桑根を摂汁をしぼりのみてよし同
又方小豆雀を摂汁をしぼりのみてよし同
一又方菖蒲を摂汁をとりのみてよし得効方
軽粉をのみて口中破れたるに
本草綱目
一二三年になる醤油の実水のごとくなりたるを口に含みてよし
軽粉の毒にあたり惣身筋骨いたむに
山椒を湯にて泡膿かはかしまた泡こと三度にして粉にし水にて
暴證知要
ねり丸じ天花粉を衣になし毎日空腹に五十粒つゝ温たる酒にて用ゆ
野葛の毒にあたりすでに死たるに
病人の口を開き雑子三つ打つぶし灌いるべししばらくに
して野葛を吐出して愈べし本草網目
又方生たる鷲をとらへ病人の口にあて驚の頭をきり血
を口の中へ湿いれ咽にいれば甦るべし
肘後備急方
又方甘草を水に煎じ多く飲しむべし同
斑猫の毒にあたりたるに
沢蘭の葉をつき汁をとり飲てよし生の葉なくは乾たるを
粉にし白湯にてのむべし得効方
蓼芦の毒にあたりたるに
肘後備急方
一雄黄を粉にし水にてのむべし肘後備急方
又方葱を摂汁をしぼりのむべし同
同
千金簡易方
又方温湯をおほくのみてよし
躑躅の毒にあたりたるに
一梔子水を入摂汁をとりのみてよし
肘後備急方
芫花の毒にあたりたるに
防風を水に煎じのみてよし同
又方甘草を水に煎じ飲べし或は肉桂を水に煎じ飲てよし
半夏の毒にあたりたるに
一生姜汁を飲てよし或は乾姜を水に煎じのみてよし同
杏仁の毒にあたりたるに
一藍の汁をのみてよし同
桔梗の毒にあたりたるに
千金簡易方
白米粥を食してよし
甘遂の毒にあたりたるに
一大豆の煮汁をのみてよし
同
螺螺のいりたる薬をのみ毒にあたりたるに
肘後備急方
一桑根を摂汁をとり飲てよし或は桑根を水に煎じ用もよし
誤て煉或は炭をのみて其毒にあたり目まひ倒たるに
急に水を口へそゝぎいれてよし木草綱目
誤て金銀を呑毒にあたりすでに死たるに
一雑気を水に入かきまぜしばらく沈して一二合飲てよし
肘後備急方
又方水銀二十匁ほど飲べし金をつゝみて大便より下るべし
又方驚の血をのみてよし或は鶏子を打つぶし呑てよし同
池潟
泄瀉止ざるに
白麺を炒黄にし二匁つゝ雲腹に白湯にて用ゆ本草細目
又方烏梅を水にて煎じ用てよし咽渇あるものに用てよし
又方五味子二十匁呉茱萸五匁同じく炒香くし粉にして二匁
一陣粟米を水にて煮其うは湯をどり右の薬をいれかきまぜ重腹
衞生易簡方
に用ゆ或は寝さまにのみてよし
大便水のごとく下るに
一厚朴乾姜等ら粉にし蜜にてねり大豆の大さに丸じて
一七八十粒飯のとり湯にて用ゆ本草細目
一又方黄連厚朴等分生姜汁にかきまぜ炒かはかし二匁生姜一片
いれ水二盃にて煎じ一盃半に煎じつめ用ゆ
衞生易簡方
同
又方車前子を炒焦し粉にして一匁飯のとり湯にかきまぜ用ゆる
又方五倍子を粉にし糊にてねり大豆の大さに丸じ二十粒づゝ
一蓮葉の煎湯にて用ゆ暑気の時ら水瀉するに用てよし茶薬
本草綱目
水瀉止ず食物こなれずして通じ腹いたむに
白堊を熱灰にいれうづみやきにし十匁乾姜砲にして十匁十匁指
葉二十匁粉にし糊にてねり藁豆の大さに丸じて二十粒飯の
とり湯にてのみ下してよし同
又方蒼朮八分白芍薬四郎黄芩二分桂心一分水天目に二盃いれ
一盃半に煎じつめ用ゆ同
卒に腹下るに
百草霜の粉二匁飯のとり湯にてのむべし同
又方大蒜を摂足心并に臍の中に貼てよし同
又方古き艾葉と生姜とを水に煎し用てよし同
又方五月五日に苧麻の葉をとり陰ぼしにし貯をき二匁づく冷
一水にて用ゆ小児には五分程づゝ用てよし同
一又方硫黄清石粉にして二匁づく飯のとり湯にて用ゆ卒に
一大便水のごとく下るに用てよし伝信尤易方
一又方神麺二十匁茱萸五匁熱湯に泡こと十度にして二味粉にし
醋糊にてねり胡椒の大さに丸じ四十粒づゝ食前に米飲
にて用ゆゑに大便下りてこらへばたきに用てよし得効方
泄瀉つよくして湯あるに
一秦丸二匁甘草灸て五分水にて煎じ用ゆ本草綱目
急に腹下りてやまず小便通ぜざるに
車前子炒粉にして二匁づゝ米飲にて用ゆ或は根葉を搗け
をしぼりとりのむべし救急易方
暑温にあたりにはかに大便下り或は食傷にて胸つかへ腹下るに
神麹炒蒼朮来米津に浸すこと二日凡出し焼かはかし二味等分
粉にし麺粉糊にてねり大豆の大さに丸じ六十粒づゝ飯のとり
湯にて用ゆ傳信尤易方
腸胃に湿をうけ腹鳴大便下り自汗いづるに
一白木二十匁附子炮にして十匁茯苓十匁きざみ合て三匁水天
一目に一壺半生姜七片巻一つ入七分めに煎じつめ飲てよし
得効方
同効方
附子の附
一剛表法の所あり
又方川芎神麹白朮附子等分粉にし糊にてねり胡椒の大さに
一丸じ五十粒づく飯のどり湯にて用ゆ同附子のこと製紙の所にあり
久しく泄瀉やまざるに
五倍子を粉にして一匁飯のとり湯にて用ゆ本草綱目
又方体米を炒粉にして六七匁沙糖にかきまぜ食してよし同
又方石桶一ツ火にくべやき烟尽て取出し火毒をさますこと
一夜にして研粉にし別に石榴を水に煎じたる汁にて右の
粉薬をのみてよし同
又方内豆蒄十度熱灰に入うづみやきにし附子七匁粉にし糊にて
一九じ四五十粒飯のとり湯にて用ゆ或は運肉の煎湯にて用もよし同
同附子の事
播州の所あり
一又方肉豆蒄熱灰にいれうづみやきにし罌粟殻炙りて等分粉にし
醋糊にて丸じ四五十粒飯のとり湯にて用ゆ同
晨ごとに腹下りてやまざるに
生姜二十匁実連十文きざみひとつにかきまぜよく押つけ一夜をき
て慢火にて炒生姜の薬有になりたる時姜をさり黄連ばる
りを粉にして二匁づゝ細茶のうはずみにて用ゆ白痢には米飲
或は酒にて用ゆ得効方
夜ごとに大便たび〳〵下りて諸の薬応じがたきに
一生姜十匁半殿焚湯に沈て三十粒大棗三十何れもきざみ水
一八合いれ四合に煎じつめ用ゆ粟聚草方
又方五味子十匁呉茱萸二匁五分おなじく炒香くし粉にして
一二匁づゝ陣米飲にて呑下すべし得
得効方
昼夜数をしらず瀉るに
一呉茱萸黄連罌粟殻等ら粉にし醋糊にてねり胡椒の大さに
丸じ三十粒づゝ空腹に米飲にて呑下すべし同
又方硫黄二十匁枯白礬五匁粉にし餅糊にてねり大豆の大さ
に丸じ礫砂を衣にし三十粒づゝ白湯にて用ゆ或は塩湯にて
も用ゆ度数しげく腹痛止ざるに用ゆ本草細目
脾胃虚の泄瀉に
白木五匁白芍薬十匁粉にし飯のとり湯にてねり大豆の大さ
に丸じて百粒づゝ飯のとり湯にて用ゆ日に二度用てよし冬は
肉豆蒄をくはへ丸じ用ゆ同
脾胃元より弱く或は瀉し或は痢病のごとく或は煩たる後食事
すくまず或は食物こなれずして下るに
一小茴香二十匁生姜四十匁細かにきざみ若に入湿紙にておゝひ一夜
おきて翌日やき物鍋に入慢火にて炒黄色になりたる時粉
にし酒にてねり胡椒の大さに丸じ二三十粒づゝ茶湯にて用ゆ糞
第六章方
又方飯匙百六十匁蓮肉山薬各八十匁づゝ炒香くし三味おなじく
一粉にし糊にてねり胡椒の大さに丸じ百粒づゝ空腹に用ゆ温
熱つよき症には青皮の煎湯にて用ゆ脾胃虚する者には白
一木の煎湯にて用ゆ無妙方
酒を飲すぎて腹下るに
本草綱目
乾たる糸瓜一つ皮ともに焼粉にし二匁づゝ空腹小酒にて用ゆ
小児の池潟に
肉豆蒄五匁乳香二匁五分きざみ生姜五斤いれ同じく炒黒く
し生姜をさり二味の薬を研細にし水にてねり緑豆の大さに
丸じ飯のとりゆにて用ゆ丸数は小児の大小によるべし
又方梁米稲米黍米各七合半蝋枇杷の大さ程水一升二金半
にて先梁米を煮て三度沸たて滓を去其汁に稲米を
入煮て三度沸たて滓を去またその汁へ黍米を入煮て三度
一沸たて滓を去右の汁へ蝋を入沸たてのみてよし千ル
千金簡易方
又方巴豆を研つぶし顛会に貼べし線香半分余焼うち
置て取去べし衆妙方
又方鹿茸五匁黄連三分厚朴五匁粉にして五分づゝ粥
のうは湯にてのみ下すべし十便良方
小児脾胃虚寒して吐瀉するに
一半夏熱湯にひたしぬまりをとりて五分陳粟米七分五厘生姜
五片水天目に一盃半入八分めに煎じつめ用ゆる事な
本草綱目
又方芹菜をきざみ水にて煎じ用ゆ同
又方丁香陳皮うらをすき等分粉にし蜜にてねり大豆の
大さに丸じ飯のとり湯にて用ゆ同
小児洞瀉は大便桶などより水を打あくるごとく下るをいふ
木瓜を搗汁をしぼりとり用ゆ同
又方栢葉を水にて煎じ用ゆ同
上野政頭与之三斤
小児熱ありて大便下るに
一黄蘗皮をけづり去焙り粉にし飯のとり湯にてねり粟の
大さに丸じ二十粒づゝ飯のとり湯にて用ゆ同
又方車前子を炒粉にし米飲にて用ゆ薬の多少は小児の
大小によるべし救急易方
小児久しく泄瀉止ず食物こなれずして下り并に不食するに
一白米炒て弐匁五分半夏二匁五分丁香五分粉にし麺
粉を生姜汁にてときたる糊にてねり黍米の大さに丸じ
飯のとり湯にて用ゆ丸数は小児の大小によるべし
本草綱目
老人虚分にて泄瀉止ざるに
一附子赤石脂等分粉にし醋糊にてねり大豆の大さに丸じ
百粒づゝ飯のとり湯にて用ゆ
同附子のこと製法の所にあり
五方高良姜青木香等分粉にし棗肉を水にて煮熟し
右の粉ををしまぜ胡椒の大さに丸じ乾姜の煎湯にて十五粒
より二十粒まで用てよし泄瀉やまず心気つかれ飲食すゝまざる
に用てよし伝信尤易方
痢病
痢病愈がたきに
一鶉を常のごとく料理し小豆く生姜とをいれ同じく煮て食すべし本草納目
又方白麺を炒黄にし二匁づゝ空腹に白湯にて用ゆ同
又方阿膠を炒て珠のごとくしまた水にて煮膏のごとくし黄速の粉をかき
まぜねり胡椒の大さに丸じて二十粒米飲にて呑下すべし衰妙方
又方初生小王瓜蜜をつけていかほども食すべし伝信尤易方
又方十一推の下両傍へ一寸半開き灸を病人の年の数ほどすへてよし得効方
又方臍の下一寸に灸を百壮すへてよし并に臍の中へ二十数灸すべし同
痢病勢はげしきに
一大蒜を持たゞらし足心并に臍の中に貼てよし本草網目
又方黄運七分生姜二匁一分水天目に五盃入一盃に売じつめ頻頃のみてよし千
千金篇
易方
又方小き鯉魚一枚焼灰にし飯のとり湯にて用ゆ
衛生易簡方
痢病咽渇づよきに
麦門冬三匁烏梅二ツ肉ばかりをとり水天目に一盃入七分めに
一煎じつめ用ゆ或は烏梅ばかり水に煎し用ゆるもよし木苔
本草綱目
痢病腹痛つよく昼夜五六十度程にて通しかね後重なるに
黄連一合酒五合にて煎じ一合半に煎じつめ用ゆ
同
又方薔薇根を持汁をしぼりとりのみてよし衞生易簡方
痢病はやりて大人小児にかぎらず昼夜百度ほどなるに
一楮葉をほし粉にして二匁づゝ烏梅の煎湯に入かきまぜ飲てよし読者簡方
痢病水も食物もおなじく下るに
一棕欄の皮を焼粉にして一匁水にて飲べし本草飼目
一又方牛骨焼灰にし神麹炒て等分粉にし一二匁づゝ飯の
とり湯にて用同
小児の痢病に
粥の内へ乾柿の霜をいれ再び煮たて食してよし乳母も食すべし同
又方鶏腸草を搗汁をしぼりとり蜜を入かきまぜ用ゆ同
又方冬瓜を摂汁をしぼり飲てよし咽かはきつよきによし或は
蜜少ばかり入かきまぜ用ゆ同
又方木瓜を挽汁をしぼりのみてよし同
又方米を炒粉にし白湯にて用ゆ千金簡易方
小児痢病勢はげしきに
小野魚一頭やき灰にし白湯にて用ゆ同
又方赤小豆を粉にし消にてとき足のうらに塗てよし日に三度付かへてよし〽同
熱痢
熱痢は身熱し咽かはき小便溜り腹いたみ病勢つよきに
香蒲の根をきざみて五分粟米一匁水にて煎じ用ゆ日
に二三服づゝ用てよし本草綱目
又方好草を炙り搗細にし水にて濃煎じ二三碗のみてよし同
一又方生地黄一匁七分地楡一分甘草四厘水天目に二盃入一
一盃に煎じつめ空腹に用ゆ日に二三服用てよし同
五方車前草葉を搗汁をとり一盞の中に蜜半盞入煎じ
温めて二度に飲べし或は車前子を炒香くし粉にして飯の
とり湯にて用ゆ救急易方
又方黄芩黄連黄蘗各二匁五分熟艾を鶏子半分の大さ程
一四味合て三匁水一碗入七分めに煎じいかほどものむべし但
得効方
又方地楡芍薬各一匁甘草当婦各二匁合て一匁水一碗にて
煎じ用ゆ小児の熱痢に用てよし同
冷痢
冷痢は身ひへ腹冷いたみ不食などするなり
一厚朴附子乾姜陳皮等分粉にし糊にてねり粟米の大さ
に丸じ三十粒づゝ飯のとりゆにて飲べし日に三度づゝ用てよし
得効方附子の事
製法の所にあり
又方蒜を持たゞらし両足のうらにぬりてよし小児の冷
一痢によし千金簡易方
赤痢
赤痢は赤きものを下すなり
一陣き梅干并に茶と蜜とをいれ水にて煎じ飲べし腹痛
本草綱目
つよきに用てよし本草方
一又方呉茱萸黒豆同じく粉にし湯にて用ゆ臍のあたり
痛つよきに因てよし同
又方大麻子を水に入研汁を絞りとり其汁にて緑豆を
煮て食すべし同
又方紅の鶏冠花をほし酒にて煎じ用ゆ同
又方黄連の粉十匁を鶏子白にてねり餅のごとくし紫色に
なる程あぶり醋七合半の内へいれ火をゆかくして煎じつめ
一膏のごとくして二三匙づゝ飯のとり湯に入のみてよし或は黄
一連の粉を鶏子白にて丸じ用てよし同
又方赤小豆の粉を蝋にてねり丸じしきりに用ゆ臍の下い
たみつよきに尤よし衛生易簡方
白痢
白痢は白き物を下すなり
白き鶏冠花をほし酒にて煎じ用ゆ本草綱目
一又方麪粉を炒て一匁粥の内に入食してよし同
赤白痢
赤白痢は赤き物と白きものとまじはり下るなり
胡椒椒緑豆二味ともに病人の年の数ほど粉にし糊にてねり
丸じ用ゆ赤痢には生姜湯にて用ゆ白痢には飯のとり湯
にて用ゆ本草綱目
又方蓮葉をやき粉にして二匁づゝ用ゆ赤痢には蜜湯にて
用ゆ白痢には沙糖湯にて用ゆ同
又方葱の白根をきざみ米にかきまぜ粥に煮て毎日食
すべし同
又方艾葉を醋にて煮のみてよし或は生姜をいれおなじ
く煎じ用ゆ腹いたみつよきに尤よし衛生易簡方
又方李根を水にて濃煎じのみてよし同
又方黄速十匁木香一匁呉茱萸五匁おなじく炒粉にして
一二匁づゝ酒または飯のとり湯にて用ゆ
神農真伝方
小児の赤白痢に
一黄連を水にて濃煎じつめ蜜を少入かきまぜ用ゆ本
本草網目
又方鹿角を火にくべやき灰にし乱髪をやき灰にして
等分にし二匁づゝ水にて用ゆ同
一又方麻仁を炒香くし研細にして一匁づゝ醋にて用ゆ同
又方蜂房をやき粉にして五分津にて嚥下すべし同
又方胡麻三四十匁搗湯にいれ蜜をさしかきまぜ用ゆ同
婦人懐妊并に産後の赤白痢に
一生姜汁十匁鵞子一箇打破り右の姜汁に入かきまぜ煎
じて八分め程に煎じつめ蒲黄三匁いれ五七度ほど沸たて
空服にのむべし但し病人年たけたる者には姜汁二十匁入べし得効方
血痢
痢病血を下すに
一楮木皮と荊芥と等分粉にして一匁醋にて用ゆ本草綱口
本草綱目
一又方山梔子を焙粉にして一匁汲たての水にて用ゆ鮮血を
下すに用ゆ
同
又方蓮葉の蔕を水に煎じ用ゆ同
又方木賊二匁水にせんじ用ゆ同
又方白塩を紙につゝみやき研て粥にいれ食すべし同
又方黄連四十匁好酒五合薄きやき物に入甑のうへにて
よく蒸し黄速たゞるゝやうになりて取出し乾かし粉にし
一糊にてねり小豆の大さに丸じ三十粒づゝ熱水にてのみ
下してよし得効方
小児の血痢に
御普請書肆書枚預方巻之三下
一黄蘗五匁赤芍薬四匁粉にし糊にてねり巽の大さに丸じ二十
一粒づゝ空腹に飯のとり湯にて用ゆ
本草編目
一又方馬歯芭を杵汁一合程しぼりとり煎じ蜜を三分一
程入かきまぜ用てよし同
膿血痢
痢病膿血を下すに
烏梅の肉をやき粉にして二匁づく飯のとり湯にて用ゆ本草細目
一又方石榴五ツ持汁をしぼりとり多く飲てよし五色の物
を下すにも用てよし同
又方当婦黄連等分粉にし大蒜に研まぜ膏にし小豆
の大さに丸じ二十粒づゝ厚朴の煎湯にて用ゆ一方に阿膠を
得効方
くはへ用ゆ得ぬ
くはへ用ゆ
気痢
気痢は蟹潮のごとくしぶり通じかね腹いたみ強きに
一黄連を粉にして一匁乾姜を粉にして五分あたゝめたる酒に入
空腹にのみてよし衛生易簡方
一又方生姜をさざみ好茶一碗の内へいれ心しだいにいかほども呷て
よし若熱痢には生姜の皮ともに剉み用ゆ冷痢には皮を去剉
みて用ゆ同
又方梍莢子を米糠にかきまぜ炒過し枳売炒て鳥分粉
にし飯の糊にてねり大豆の大さに丸じて六十粒飯のとり
本草綱目
湯にて用ゆ
久痢
痢病久しくやまざるに
烏梅十宍ばかりとり水天目に二盃いれ一盃に煎じつめ
一空腹に用てよしまたは烏梅をやき粉にし醋熱にて丸じ
二三十粒づゝ空腹に白湯にて用ゆ木
本草綱目
又方艾葉陳皮等分水に煎じ用ゆ同
同
又方石榴一ツ火にくべやき烟尽て取出し火毒をさますこと
一夜にして研粉にし別に石榴を水に煎じたる汁にて右の
粉薬を用ゆ
同
又方五倍子醋にひたし炒くと七度粉にして飯のとり湯
同
にて用ゆ同
又方鼈一つ食事に用ゆるやうにこしらへ姜をまじへ漿にて
一煮砂糖一塊入よく煮て食し并に汁をすふてよし治法
治法彙
又方厚朴一匁黄連一匁水天目に二盃入煎じつめ空腹に用
一ゆ久痢にて食物こなれず水とともに下るによし本草
本草綱目
又方椽斗子摺花十匁づゝ黄色になる程炒白礬二匁五分
同じく粉にして二匁づゝ温めたる酒に入のむべし酒を多くのみ
続易簡方
一痢病となり年月を経て止ざるに用ひてよし餓易簡女
赤白痢久しく止ざるに
一地獄を氷に煎じつめ錫のごとくし布にて滓を絞り去空
腹に飲てよし同
又方黄連四十九梅干七ツ土器にいれ黒焼にして二匁づゝ飯
のとり湯の内へ塩少しいれかきまぜ用ゆ同
又方よく熟したる桔楼を一つやき粉にし一度に温めたる
一酒にて用ゆ久しき痢病五色の物を下すに用てよし
老人脾胃虚して痢病久しくやまざるに
一山椒十匁炒搗て粉にし白麺四十匁二味よくかさまぜ水
にて餅のごとくかため水にて煮空腹に食すべし得と
又方神麹二十匁炙り撰粉にし青梁米四合同じく煮て
食すべし同
音求堀方老之三丁
又方黍米四合阿膠二匁炒て珠にし先黍米ばかり水を
入煮熟したる時阿膠を入かきまぜ空腹に合すべし同
休息痢
休息痢は大抵はやく痢をとむる薬を服して一応痢いゆれども
こと〴〵く毒気のぞかずあるひは痢病の後保養あしく止ては
また発りおこりてはまたやみ愈ざるをいふ
一鼠尾草花を搗粉にして一匁湯にて用ゆ
本草綱目
又方鶏子一ツ打やぶりからを去まづ黄蝋を指頭の大さ程
一塊鍋のうちにてとゝかし右の鶏子をかきまぜ炒熟し
一空腹に食すべし小児の疳痢にも用てよし救急易方
又方乾姜うづみやきにし細茶等分粉にし烏梅肉にを
しまぜ大豆の大さに丸じ三十粒づゝ空腹に飯のとり湯にて
用ゆ得効方
噤口痢
噤江痢は食物を一切食することならずして痢の勢尤はげ
しきなり
乾たる山薬半分は炒半分は生にて粉にし二匁づゝ飯のとり
湯にて用てよし本草綱目
又方蕎麦麺二匁砂糖水にて用ゆ同但し蕎麦切はあし同
又方蘿蔔をへぎ蜜にひたし口にふくみ汁を嚥べし味なき
にいたり再びかへてのむべし同
一又方蓮肉皮を去炒て粉にし一匁づゝ空腹に米飲にて
用ゆ救急易方
又方田螺を搗たゞらし臍の中につめをけば熱毒の気を
引下る也治法彙
一又方大蒜を搗たゞらし両足の心に付べし又は臍の中に
昔勅類方巻之三下
付てよし千金方
小児疳痢
小児疳症にて痢病をかねたるに
益母草の葉を米と同じく粥に煮て毎日食せしめて
一よし并に煮汁をのむべし本草綱目
又方蟾蜍を焼粉にして一匁づゝ含み自然に津にて飲下
させてよし同
又方蝦蟇一つやき灰にし兎屎を炒て五匁同じく粉に
し蓮子の大さ程絹につゝみ肛門にいれてよし日に三度い
れかへてよし同
一又方薤白を杵たゞらし粳米の粉并に蜜をいれねり
一餅にし炙り熟し食してよし続易簡方
又方赤石脂川芎等分粉にして五分づゝ飯のとり湯にて
用ゆ衛生易簡方
痢後雑症
痢病やみて後不食するに
赤小豆水に煮食してよし衛生易簡方
痢病日数かへして四肢浮腫口かはくに
一冬瓜一ツ黄土にてつゝみ土のあつさ五寸程にし火にいれ
一蛇にし熟し取出し土を去冬瓜の汁をしぼりとりのみ
てよし同
痢病の後風にあたり手足すくばり痛み伸屈自由なら
ざるに
るに
一鼈甲醋にひたし炙り黄にし郁李仁枳亮独活等分
粉にし木瓜の煎じ汁にて用ゆ酒にて用もよし能
得効方
一又方川烏頭赤芍薬蒼朮酒にひたし土朱等分粉にし
一音夜効力智神王下
糊にてねり土豆の大さに丸じ木瓜の煎じ汁にて用ひ
てよし同
〃
普救類方巻之三下
巻之四上
諸病門瘧疾腫気
鼓脹黄疸汗類
白濁
附赤
遺精消消
濁
疝気諸蟲
方
巻之四上
狩り
}
普救類方巻之四上
瘧疾
木真直
林良適
纂輯
丹羽正伯
一切の瘧に
一青皮を焼粉にして一匁瘧のおこる前に酒
本草綱目
にて飲べし
又方早蓮草を槌たゞらし男は左の手女は右の
手の脉所につけ其上を古銭にておさへ布にて巻
さだめをくべし良久して右の薬をとりてみれば脉所に
水ぶくれめやうなる物出来るなり是を天灸といふ
その天灸出来れば瘧おつるなり同
又方五月五日に天いまだ明ざる前に青蒿をとり
陰乾にしたるを四匁桂心一匁粉にして瘧発る前
に酒にて用ゆ
同
一又方生姜三四十匁皮ともに搗汁をしぼりとり
碗にいれ夜星影をうつし露をうけ暁にいたり
一空腹にのみてよし脾胃痰をあつめ寒熱おこり
傳信尤易方
たるに用てよし
又方瘧の発る時になりて附子を粉にし醋にて
とき寒けおこる所にぬりてよし
肘後備急方
又方端午の日とりたる艾にて病人の両の拳の
尖りに灸を三壮すへてよし
衛生易簡方
又方独頭蒜一ツ揺たゞらし百草霜をかきまぜ大豆
の大さに丸じ瘧の発る一時ほと前に手の脉所の上
に置銅銭を其上に置字の方をうへにむけさて銭の
上を小畔蛤にておさへ絹又は布にて縛をくべし男ならば
左の手女ならば右の手の脉所にをくべし並に右の丸
一薬一粒生姜酒にて用ゆ酒を飲ざる者には生姜湯
にて用ゆ瘧まづ寒けあるものは熱して飲べし先
熱出るものはぬるめにしてのみてよし同
一又方半夏二匁炒黒くし粉にして焼酒にてとき緑豆
の大さに丸じ発日の早朝に焼酒にて飲べし
彙聚単方
又方男女ともに背骨第一骨節の尽る所に先計して
後灸を二十壮すへてよし或は第三骨節に灸を
得効方
するもよし
瘧久しく痘ざるに
蒼耳子を焙り粉にし酒糊にて丸じ酒にて用ゆ或は
根茎にてもよし又は生の蒼耳を掻汁をしぼり
のみてよし
本草綱目
一書物類方一巻之四上
又方鼈甲を醋に浸し炙り粉にして一匁づゝ酒にて
一用ゆ発日の前の夜に一服発日の早朝に一服
一発る時分になりて一服用ゆことくそれにてもおち
ざるは雄黄少ばかり加へ用てよし同
又方伏翼屎を一匁発る前に冷茶にて用ゆる
同
又方鬼箭羽穿山甲等分焼灰にして二三分程づゝ
発る時鼻に吹入てよし同
又方乾姜良姜等分きざみて一匁水天目に一盃入
一七分めに煎じつめ飲てよし肘後備急方
又方百草霜二匁香附子三匁粉にし大豆の大さに
丸じ五六十粒空腹に烏梅の煎湯にて飲べし一日を
へだてゝまた右のごとく用てよし
彙聚単方
瘧久しく痘ず腹に塊出来寒熱たへずあるを瘧母といふ
芝花炒朱砂等分粉にし蜜にてねり小豆の大さに丸し
一十粒づゝ棗を水にて濃煎じたる汁にて飲べし得は
得効方
温瘧は熱つよく寒けなきなり
青蒿二十匁童便にひたし干乾かし焙り黄丹五匁ひ
とつに粉にして二匁づゝ白湯にいれ飲べし
本草綱目
又方常山一匁小麦三匁淡竹葉二匁水にて濃煎じ
夜あけ前に飲てよし同
又方黄丹二匁蜜少し水に入撹まぜ用ゆ小児の温
瘧に用てよし調
脾寒たるにより瘧おこるに
附子を熱灰に入うづみやきにし皮と臍とを去て二匁
五分草菓仁二匁五分生姜七片巻七つ水二合半を
いれ一合半に煎じつめ発日の早朝に用ゆ或は気虚の
瘧熱少く寒けおほく又は寒けばかりにて熱なき
にもよし同附子の事製法の所にあり
にもよし
虚分の瘧自汗出てやまざるに
一黄丹百草霜等分粉にして三匁飯のとり湯にて発日
の早朝に飲べし三匁づゝ二度用てよし或は糊にて
ねり丸じて用もよし同
瘧発れば嘔吐あるに
一緑礬一匁乾姜五匁半夏生姜汁にいたし炙りたる
を五匁粉にし五分づゝ発日の早朝に湯に醋を
さし右の粉薬をいれ飲べし
腫気
水腫は惣身浮腫指にて按ばくぼみてしばらくおこらざるなり
楡白皮を揺細にし米とひとつに粥に煮て食し
てよじ
本草綱目
又方黒豆一合水ひた〳〵にいれ煮かはかし粉にして二匁
づゝ飯のとり湯にて用ゆ同
又方桐葉を水にて煮其汁にて腫たる所をひたし并に
少ばかり飲てよし又は小豆を加へ煮て用もよし手足
一浮腫たるに用てよし同
又方白商陸の根皮をけづりさり豆の大さにきざみて
二合半水五合入二合半に煮つめ其内へ米をいれ粥に
一煮て毎日食すべし少し腹下りてよし外の食を何
にても食すべからす同
一又方蓖麻子を搗たゞらし臍に貼てよし衛生易簡方
又方鯉魚一頭重さ百五六十匁以上のものをきり冬瓜
一并に葱白とおなじく煮て食すべし同
又黒牽牛十匁半分は炒熟し半分は生にて粉にし
一匁五分つゝ桑白皮の煎湯に木香の粉少し入右の粉少し入右の粉
薬を入かきまぜ用ゆ傳信尤易方
又方牛蒡子を炒粉にして一匁づゝ日に三度づゝ湯に
て用ゆ本草編目
水腫脚より腫おこるは腹まで腫のぼるときは治しがたき症なり
一葱の茎葉ともにきざみ水にて煮足をひたして
よし日に四五度漬すべし同
一又方蓮葉藁本等分水にて煎じ腫たる所を浸し
洗ふてよし同
又方赤小豆五升を水にて煮たゞらし汁二升五合を
とり足膝をひたしてよし腹まで腫のぼりたるには煮
たる小豆を食すべし外の食物を麁食すべからず同
卒に腫気さしたるに
一鯽魚三ひき腸をさり鱗はさらず高陸小豆等ゟ右の
一鯽の腹の内に入くゝりさだめ水にて煮熟し小豆ばかり
を食し汁をものみてよし同
又方大豆を水にて煮熟しその汁をのみ豆をも食
すへし小豆にてもよし肘
肘後備急方
又方鶏子を打つぶし腫たる所にぬりてよし乾かばまた塗なり同
又方蚯蚓糞を粉にして三年醋にてとき腫たる
所にぬりてよし千金方
腫気脹みちて息ぜはしく臥ことならざるに
一郁李仁半合程揺たゞらし麺粉をいれ植て餅にし食すべ
し大便通じて愈べし但し腫氣大便結するに用てよし本
本重綱目
又方馬兜鈴を水に煎じ用ゆ同
又方杏仁十匁尖りを去熱研つぶし米にまぜ粥に
煮て食すべし同
一又方青頭鷲一ツ常のごとく料理し米にまぜ粥に
煮て食すべし同
又方桑枝束へさしたるをとり焼灰にし水にいれかき
まぜ其汁にて小豆を煮空腹に飽ほど食すべし
一饑ればまた食すべし飯を食すべからす
肘後備急方
陽水は遍身腫つよく面赤く咽渇息ぜはしく小便しぶるに
一甜草塵十五匁炒粉にし防已二十匁粉にし緑頭
鶩の血并に頭を撰まぜ大豆の大さに丸じて二十
粒空腹に白湯にて用ゆ浮腫軽きものには十粒日
に三四度用てよしもし小便するたびに通じかねば
猪苓の粉二十匁くはへてよし
本草綱目
陰水は腫つよく息ぜはしく小便を利する薬を用て却て
通ぜずして腹つるゆるなり
附子皮と臍とをさり一匁五分沈香三分生姜三片
同附子の事
一水天目に二盃入一盃に煎じつめ冷して用ゆ
一製法の所にあり
腫気に便しぶり通じかぬるに
浮萍を日にほし粉にして一匁づゝ白湯にて用ゆ同
又方茯苓皮と椒目と等分水にて煎じ用ゆ同
又方冬瓜をいかほども食してよし同
同
又方白茅根二十匁小豆七合半水七合半入煮かはかし
茅を去小豆ばかりを食してよし人病の後に水腫とな
り小便通じかぬるに用てよし同
又方馬蘭葉一握黒豆小麦少づゝ入酒一碗水一碗
入煎じ空腹にのみてよし同
又方猪苓を水にて煎じたる汁にて猪苓の粉を
一匁づゝ飲てよし
肘後備急方
腫気息ぜはしく大小便ともに通ぜざるに
一郁李仁杏仁炮にし皮と尖とをさり慧芥仁等分
粉にし糊にて小豆程に丸じ七八十粒飯のとり湯
にてのみ下すべし彙聚単方
湿気の腫気は腹大に腫見ち足軽少し腫て小便通
じかね息だはしく嗽いづるなり
一黒牽牛子十匁厚朴五匁同く粉にして二匁づゝ生
姜湯にて用ゆ本草綱目
惣身黄み腫たるに
一瓜蔕を焙り粉にし少ばかり毎日鼻のうちへ吹いるべし
もし愈ずんば黄芩を水にて濃煎じ用ゆ
衛生易簡方
腫気手にても足にても或は身の左にても右にてもかた
〳〵腫気つよきに
灰を水にてねり腫おこりたる所へ塗てよしかはかば
また塗なり
肘後備急方
一又方小豆麻子同じく櫓たゞらし腫の所へ傳べし同
又方巴豆を水にて煮たる汁を布にひたし腫たる
うへを拭てよし目のきわへはちかづくべからず同
又方杏の葉をきざみ水にて濃煎じ熱して腫
たる所をひたしてよし并に其汁を飲べし同
腫気腹大にはれ鼓脹のごとくなるに
一草藍を粉にし蒼耳子を焼灰にして等分水に
入かきまぜ用ゆ日に二度用てよし千
千金簡易方
又方楮実子を水にて煮つめ膏にし雀屎五匁
茯苓十匁粉にし右の膏にてねり大豆の大さに九
同じ七八十粒白湯にて用ゆに便通じて愈べし維
老人面并小手足浮腫脹て腹大に脹たるに
一粟米一合研桑白皮四十匁を水にて濃煎じたる汁
にて煮空腹に食すべし本草綱の
本草綱目
小児水腫腹脹実熱にて小便赤くしぶるに
一黒牽牛子を粉にして一匁青皮の煎湯にて空腹
に用てよし同
水腫を煩ふまへに大方は膚かゆきものなり早く治すべし
枳殻十匁粉にし茶湯にて用ゆ傳信尤易方
鼓脹
鼓脹は腹脹満て面并に手足は痩る者なり
一苦瓠の獣の間の肉をとり十匁杏仁五匁尖をさり炒て
粉にし糊にてねり小豆の大さに丸じ十粒づゝ日に三度
本草綱目
水にて用ゆ
又方蕪菁子半合水五合いれ研つぶし汁をとり一盃しき
りに飲て大便下りてよし或は吐を得て愈べし
衛生易簡方
又方肝喩へ灸百壮をすへてよし脊骨第九推の下両傍へ
一寸五分づゝひらきたる所なり又は水分の穴へ灸を百壮すへて
よし臍の上一寸なり又は気海の穴へ灸を十壮すへてよし
一臍の下一寸五分なり又は大腸の臍へ灸を四十九壮すへてよし
一脊骨第十六椎の下両傍一寸五分づゝいらきたる所也
得効方
又方蒜を熟灰にいれうづみやきにし皮を去綿につゝみ肛
門へいれてよし冷れは取かへてよし腹みちて薬を飲事も
ならざるに用てよし
衛生易簡方
又方郁李仁を搗たゞらし麺粉にまぜ餅のごとくし食す
れは大便通じて愈るなり惣身腫みち息ぜはしく臥こと
ならざるに用てよし同
同
腹内気脹見ち息つきあへざるに
草藍子二合半炒紫色にし酒に浸こと七日にして研た
だらし一匙づゝ温たる酒にいれかきまぜのみてよし同
心下より脇はらへかけ気脹満たるに
一陳皮を粉にし用ゆ或は丸じて用もよし同
又方紫蘇子を粉にし飯にかきまぜ食してよし同
一鼓脹身の色黒く皮膚乾痩渇つよきに
一馬鞭草をきざみさらし乾かし酒にて煮熟し其汁
をのみてよし同
冷気中にとゞまり脹満となりたるに
陳皮四十匁白朮二十匁粉にし酒糊にてねり大豆の大
さに丸じ六十粒づゝ木香の煎湯にて用ゆ同
同
瓜或は菓を喰過て心腹脹たるに
一肉桂を粉にし飯糊にてねり緑豆の大さに丸じ十二
三粒づゝ白湯にて用ゆ
本草綱目
又方温たる酒に姜汁をまぜて一二盃のみてよし得効方
小便白濁ありて腹脹満たるに
一益智仁塩水にひたし炒厚朴を生姜汁にひたし炒て
一等分生姜三片棗一ツ水にせんじ用ゆ本草綱
木草綱目
腎の臓虚し腹脹満したるに
胡蘆巴を炒て二十匁附子うづみやきにして七匁五分
硫黄七匁五分粉にし麹を酒にて煮糊にし右の粉
薬をねり大豆の大さに丸じて七八十粒塩ゆにて用ゆ
同附子の事
製法の所にあり
腹腫脹みちて黄色になりたるに
一壺蘆を焼粉にし温めたる酒にて空腹に用ゆことし酒を
飲ざる者には白湯にて用ゆ同
水蟲は水毒の氣内にあつまり腹漸〻に脹満て動ときは
腹のうち水の音のごとく鳴并に皮膚のいろ黒くなる也
射干の根を接汁をとり一盃程飲べし水下りて愈べし同
又方小豆白茅根ひとつに水にて煮茅を去小豆ばかり
食してよし同
又方青蛙二ツほし醂を塗炒かはかし螻蛄七ツ炒苦壺蘆
五匁炒粉にして二匁づゝ空腹に温めたる酒にて用ゆ
又方肥たる鼠をとり肉をきり粥に煮て空腹に食
すべし同
又方巴豆九十粒皮と心とをさり杏仁六十粒皮と尖りと
をさり同じく熱黄にし揺まぜ小豆の大さに丸じ一粒のみて
一よし水下りて愈べし酒を忌てよし肘後此
肘後備急方
老人虚人寒気にあたり心腹脹みち飲食すゝまざるに
一附子うづみやきにし厚朴姜汁に撹まぜ炒等分にして
三匁水天目に二盃生姜七片棗二ツ入一盃に煎じ
つめ用ゆ青木香を加へ用ゆればいよ〳〵効あり
得効方附子の事
製法行所にあり
黄疸附黄汗
黄疸は。大概湿熱によりおこる病なり惣身黄色になり
目の中まで黄むものなり
一鶏子一ツ殻ともに焼灰にし醋のうちに入かきまぜ温めて
辛求焚フ各之口上
用ゆ鼻のうちより虫いでゝ愈べし
本草綱目
又方田螺を清き水の内に入をき泥をはかせ取出し揺
たゞらし酒の中へいれかきまぜ布にて渣をこし去て
その酒を飲べし日に三度ほど飲てよし同
又方生姜汁を惣身に度々塗てよし黄なる色をの
つからなをるべし同
又方小螺螂を水に入をき泥を吐せ取出し煮て毎日食
し煮汁をも飲べし同
又方糯稲穂を水にて煮たる汁にて惣身をひたしてよし
一并に稲芒を炒黄にし粉にして酒に入かきまぜのみ
衛生易簡方
てよし
又方益母草を撰汁をしぼりとり酒にいれかきまぜ飲
下し大便瀉すること四五度にして愈べし
彙聚単方
又方生蘿蔔子焙かはかし粉にして七分づゝ白湯にて
衛生易簡方
用ゆ日に三度づゝ用てよし
一又方瓜蔕赤小豆粉にし鼻の中にふきいるれば鼻中より
黄なる汁出て愈べし肘後備急方
又方葵葉を水にて煎じのみてよし衛生易簡方
黄疸の煩つきに
一柳の枝を水にて濃煎じしきりにのみてよし木草綱目
時行病にて黄疸を煩ふに
一葵葉を水に煎しのみてよし日に二三度用てよし得効方
黄疸惣身金の色のごとく小便赤きに
蕪菁子を粉にして一匁水にて用ゆ日に三度づくのむ
べし本草綱目
又方蓑落の根を水にせんじのみてよし同
又方乱髪を焼灰にして一匁水にて飲下すべし日に三度用ゆ同
黄疸熱あるに
一篇蕎を鋳汁をしぼりとり二三合しきりに飲へし同
黄疸にて大小便しぶりくるしむに
黄連大黃醋にて炙り各十匁黄芩炙り甘草各五
匁粉にして二匁づゝ食後に白湯にて用ゆ日に三度づゝ
治法彙
用てよし治法彙
黄疸惣身腫見ちたるに
一苦瓠の瓢を棗の大さ程とり童便に浸こと一時はかり
して取出し鼻の両の孔へさしこみ鼻の中より黄水
出て癒へし本草綱目
酒黄疸は心いたみ足腹腫小便黄なる也大に酒に酔て
風にあたり臥又は氷に入などして病発るものなり
一桔楼仁をあぶり殻をさり子ばかりを一匁すり水天目に
一盃入七分めに煎じつめ寝さまに用ゆ暁にいたり大便
より黄色なる物を下して愈べし同
又方首藷の根持汁二三合しぼりとり飲て吐瀉し
てよし同
又方蟷螺を清き水に入をき泥を吐せ取出し煮て
一食し并に煮汁をのみてよし同
又方陳皮芝花等分粉にして二匁づゝ温めたる酒に
いれかきまぜ用ゆ日に二度用てよし衛生易簡方
又方田螺をよくあらひ水にて煮其汁をのみてよし治法彙
食物にあたりて後黄疸となりたるに
糸瓜皮ともに焼粉にして二匁湯にて用ゆ麺類にあたり
其病発りたるは麺の湯にて用ゆ酒にあたり発りたるは
酒にて用ゆ其外何にてもあたりて発りたるには其物を
本草綱目
一煎じ用ゆしきりに多く飲てよし本草綱目
病後惣身面ともに黄色になり吐血して諸薬効なきに
一小螺螂十ほど清き水に入をき泥を吐せ肉を取出し
換たゞらし水にかきまぜ一夜をきて夜明の時分右の
うは水のすみたるをとり飲てよし二三度のめは血止りて
いゆべし同
黄疽黒色に変ずるに
一王瓜根を捲て汁をとり三碗早朝にのむべし画に
いたり小便より黄水を出すべしもし出ずんば再び用
てよし同
俄に黄疸を煩ひ大小便結して通ぜざるに
一大黄苧藍等分粉にし蜜にてねり大豆の大さに丸し
十粒づゝ食前に冷水にて用ゆ日に三度づゝ用ゆ
得効方
一又方蕪菁を挽汁をしぼりとり飲べし嚏して鼻より
一黄なる水を出し或は腹中瀉りて愈べし
急黄病は黄病の急になるものなり俄に惣身黄に
なり胸みち息づかひあらく命も危き症なり
一生の鬼臼を撰汁をしぼり飲てよしことし生の鬼臼
なくは乾たるを粉にし水にて用ゆ本草
本草綱目
又方蕪菁の子を持細にし水を入かきまぜ汁をし
一ぼり飲べし嚏出て鼻の中より黄水を出しならび
に大便下りて愈べし同
一又方茵陣を水にて濃煎じつめいかほども飲てよし備生
衛生易簡方
又方雀屎二ツ冷水にいれ研のみてよし同
一又方百合を蒸過し蜜にかきまぜ食してよし粉にして
蜜にかきまぜ用ば尤よし百合は花白きものを用ゆる
なり同
小児惣身黄になりたるに
一桔楼根をつき汁をしぼりとり用てよし本草
本草綱目
一五方拾楼根をつき汁一合とり蜜一匁かきまぜ温め
て用ゆ同
又方桔楼を焙り殻をさり子ばかり一匁水天目に一盃
入七分めに煎じつめ寝さまに用ゆ暁にいたり大便より
一黄色なる物を下して愈べし脾胃の湿熱にて眼黄
みたるによし同
黄汗は惣身手足少し浮腫汗出て黄蘗汁のごとく
衣類も染るものなり
一山梔子十五桔楼仁三ツ苦参三分同しく擣粉にし
一醋にて鶏子二ツひたしやわゝげ打やぶり其汁にて右の
薬をねり大豆の大さに丸じ二十粒づゝ用ゆ日に五
肘後備急方
六度のむべし
又方椎樹皮をとり焼粉にして一匁五分づゝ白湯にて
一飲下すへし日に三度づゝ用ゆ。
同
又方甘草四匁梔子十五黄蘗三十二匁五分きざみ
水一升にて煎じ三合半に煮つめ用ゆ同
又方蕪菁子を粉にし早朝に汲たての水にて一匁づゝに
一便の黄み澄まで用てよし同
黄汗の病変じて黄疸となりたるは尤危き症なり
一玉瓜根をつき汁をとり六七合しきりに用ゆ小便
より黄汁を出し尽して愈べし同
汗
自汗
をのづから汗いでゝ止ざるを自汗といふ
防風を粉にして二匁後小麦の煎湯にて用ゆ本
本草綱目
又方粳米を粉にし絹につゝみ惣身に撲てよし同
同
又方何首烏を粉にし津にてとき臍の中へぬり
てよし
同
又方五倍子を粉にし唾にてとき臍の穴へうづみ
をくべし同
又方白木と浮麦とを水にて煎じ煮かはかし麦を
一去白木ばかりを焙り粉にして二匁づゝ空腹に浮
彙聚単方
麦の煎湯にて用ゆ
自汗いで夜臥ときは愈おほく出るに
黄葱六分麻黄根六分牡蠣米淋に浸し蝦て粉にしたるを
三分小麦三十粒水天目に二盃入一盃に煎じつめ用ゆ本草細は
本草綱目
気虚するにより汗出て止ず体つかれ心ものうきに
黄莨蜜にひたし炙り附子うづみやきにし等分きざみて三匁
一姜七片水二碗入一碗半にせんじ用ゆ得効方附子の事製法の間あり
又方桂枝割之附子一枚炮にし剉み合て三匁美三片棗二ツ
同附子の事
一水二碗にて煎じ一碗半に煎じつめ食前に用ゆ
一製法の所にあり
一綿につゝみ汗の出る所をうつべし同
一又方川芎白並藁本各一匁粉にし米粉三分かきまぜ
又方鹿茸酒にひたし蒸附子炮にして等分きざみて三
匁姜七片水二碗いれ一碗に煎じつめ食前にのみてよし
同附子の事製
法の所にあり
又方白木五匁小麦一撮水にて煮乾かし麦をさり白木ば
一かりを粉にして一匁黄蒸の煎湯にて用ゆ本草綱目
大病痘て後虚分にて汗止ざるに
龍骨牡蠣麻黄根を粉にし惣身にふりてよし肘後備急方
産後虚分にて汗止ざるに
黄莨五匁当帰五匁麻黄。根十匁きざみて二匁づゝ
水に煎じ用ゆ本草綱目
盗汗
寝いりたるうちに覚えず汗出るを盗汗といふ
五倍子を粉にし蕎麦麪と等分にし水にてねり餅にし
熱灰のうちへいれ炮にし夜空腹の時二つ三つ食してよし
茶にても水にても飲べからず本草綱目
又方牡蠣を蝦杜仲と等分粉にして一匁づゝ酒にて用ゆ同
又方胡椒七粒粉にし津液にてとき臍のうへにつけ絹にて
一縛をくべし汗をのづから出ず砕金方
又方霜にあたり乾たる桑葉を粉にして二匁づゝ浮麦を水にて
一法煎じたる湯にて飲下すべし晩がたに五倍子粉一二匁唾にて
とき臍の内にいれ帛にて縛をくべし三日ほどかくのごとく用
ゆれば汗止べし救急易方
又方黄蓋白朮防風等分きざみて三匁水一碗半入八分
めに煎じ温にしてのむべし伝信尤易方
一又方黄莨三十匁甘草五匁各蜜に浸し炙ること十度
程にして火毒をさましきざみて五匁づゝ水にて煎じ用ゆ
虚したる人の盗汗によし同
小児の盗汗に
一牡蠣蝦て二匁黄莨蜜をぬり炙て十匁生地黄十匁
きざみて一匁づゝ水にて煎じ用ゆ衆女方
汗雑症
汗多く出て大便結するに
一肉荏蒸酒にひたし焙りて二十匁沈香十匁同じく粉にし麻
子を掻其汁にてやはらげたる糊にてねり大豆の大さに丸じ
一百粒ほど白湯にて用てよし本草細目
風熱にて汗出るに
一雲母の粉を水にてとき二三匁のみてよし同
脚底に汗多く出るに
一焼人場土をとり足のうらにぬりてよし同
又方楊花を草履にふりてよし同
陰嚢汗多くいづるに
一陽起石をやき粉にして二匁酒に入塩を少しいれかさまぜ
用ゆ同
汗の臭を辟るに
丁香十匁細にきざみ山椒六十粒絹の袋に入懐中
すれば汗の臭なく同
白濁附赤濁
白濁は小便より紺水のごとく濁りたる物通ずるなり
古き冬瓜の仁を炒粉にして二匁づゝ飯のとり湯にて空腹
に用ゆ本草綱目
又方蛤粉を蝦黄蘗を炒過して等分粉にし水にてねり
大豆の大さに九し百粒づゝ空腹に温たる酒にて用ゆ日に
二服づゝのむべし又は遺精にも用てよし同
又方糯米一升二合半炒赤くし白莚十匁粉にし糯米糊
にてねり大豆の大さに丸じ百粒木饅頭の煎湯にて用ゆ
一小便もし膏のごとくなるには石菖蒲牡蠣をくはへてよし同
又方兎絲子十匁黒く炒酒一碗の内にいれかきまぜ兎
一絲子を去酒を熱して飲べし治法彙
又方茯苓十匁猪苓二匁五分水にて煮二十度ほど
一沸たて飲べし又は遺精にも用てよし肘後備急方
小便しげくして白濁あるに
附子を熱灰に入うづみやきにしきざみて二匁生姜三片水
天目に二盃いれ一盃半に煎じつめのみてよし
一本草綱目附子の事
製法の所にあり
又方白附子熱灰に入うづみやきにし皮と臍とを去二匁水
天目に一盃半いれ六分めに煎じつめ空腹に用ゆ
傳信尤易方
気虚の白濁に
一莨塩にかきまぜ炒て五匁茯苓十匁粉にして一匁づゝ
白湯にてのみ下してよし
本草綱目
心気虚し小便しげく白濁或は赤濁出るに
一益智白茯苓白朮等分粉にして三匁づゝ白湯に入飲べし同
腎虚して白濁小便しぶり盗汗など出るに
茯苓四匁竜骨二匁五倍子十六匁粉にし糊にてねり
一大豆の大さに丸じ七八十粒空腹に塩湯にて飲下すべし
衛生易
簡方
一切虚分にて白濁いづるに
黄蘗百四十匁糯米八十匁器にいれ童便に浸し晒しかはか
し又晒こと九度にしてこしきにいれ蒸ほし乾かし粉にし
酒糊にてねり大豆の大さに丸じ百粒づゝ温めたる酒にて用ゆ
傳信尤
易方
一又方楡白皮をきざみ水にて濃煎じ用ゆ千金簡易方
又方白茯苓塩にかきまぜ炒過し山薬炒て等分粉に
し堂の肉に蜜をまぜ右の二味をねり大豆の大さに丸じ
五六十粒づゝ空腹に堂の蒸湯にて用ゆ白濁にて精泄
るに用てよし衛生易簡方
赤濁はうす赤く濁りたる物小便より通ずるに
一蓮肉六匁蓮子心六匁甘草炙りて一匁同じく粉にし二
匁づゝ灯心を水にて煎じたる汁にてのむべし同
又方益母子茎葉ともに擦汁をしぼりとり空腹にのみてよし同
赤白濁に
黄蘗二十匁半分は酒にひたし炒半分は生にて用ゆ蛤
粉三十匁神麺五匁同じく粉にし水にてねり豆の大さ
に丸し七十粒づゝ白湯にて用ゆ彙聚單方
遺精
遺精は眠たる中に覚えずして精もるゝなり
一原蚕蛾を焙かはかし翅と足とを切去り粉にし糊にて
ねり緑豆の大さに丸し四十粒つゝ塩湯にて用ゆ又は
白濁にも用てよし本草細目
又方五倍子十匁白茯苓二十匁粉にし糊にてねり豆
一の大さに丸じ空腹に十粒つゝゆに而用彙聚單方
一又方白竜骨十匁韭子二合粉にして空腹に七分づゝ酒
にて用ゆ寝さまに用て尤よし同
又方黄蘗炒知母蛤粉等分粉にし粥糊にてねり
豆の大さに丸じ二十粒づゝ寝さまに白湯にて用ゆ但し
一青黛を衣にし用ゆればいよ〳〵しるしあり治法
治法彙
又方牡蠣炙り黄にし粉にして七分づく空腹に酒にて
用ゆ霞さまに用て尤よし暈聚単
彙聚単方
又方蘇子を熬杵粉にして一匁ほど酒にかきまぜ用ゆ
一日に二度づゝ用てよししばらく睡ればたちまち精もる
るに用てよし千金簡易方
虚分にて精をのづから泄るに
一韭子二合半稲米五合水六升五合にて煮粥のごとく
し其汁を飲べし同
一又方石榴皮五匁桑白皮五匁酒五合にて煎じ三合に煮
つめ用ゆ同
又方膠三匁酒二合のうちへいれ挽まぜ温め用ゆ同
又方車前草を揺汁をしぼりとりのみてよし同
心気を労し遺精するに
竜骨遠志等分粉にし蜜にてねり大豆の大さに丸
じ殊砂を衣にして六十粒蓮子の煎湯にて飲下べし
本草
綱目
精久しく泄て虚するに
一蓮子心を去辰砂少いれ粉にして二匁つゝ空腹に白湯
傳信尤易方
にて用ゆ
下部寒て小便より精もるゝ
赤石脂十匁乾姜十匁胡椒五匁粉にし醋糊にてねり大
豆の大さに丸じ空腹に十粒ツ飯のとり湯にて用ゆ本草細目
元気虚し精泄て止ず大便瀉し手足ひゆるに
陽起石火にやき赤くし十匁鍾乳石十匁同じく粉にし附
子の粉を酒にて煮右二味をねり大豆の大さに丸じて百
一粒空腹に飯のとり湯にて用ゆ傳信尤易方附子の事製法の所に有
陰茎常にかたくして精流れ出てやまず針にて剃ごとく
いたむに
一韭子十匁故紙十匁粉にして三匁水にて煎じ飲べし
日に三度ほど用てよし同
夢遺は夢に女と交り精もるゝなり
一白茯苓を粉にして二匁飯のとり湯にて用ゆ
本草綱目
又方牡蠣をやき粉にし醋糊にてねり丸じ五六十粒づゝ
飯のとり湯にて用ゆ
同
又方韭子を粉にして一匁程づゝ酒にて用ゆ日に二度用
衛生易簡方
てよし
又方鹿角を研粉にして一撮酒にかきまぜ用ゆ日に
千金簡易方
二度用てよし
一又方半夏十匁きざみ猪苓の粉二十匁の内へいれ同じく
炒黄にし火毒をさますこと半日程にして猪苓の粉を
ふるひ去半夏ばかりを粉にし糊にて豆程に丸じかはきて
一後猪苓の粉を炒たるうちにいれ貯をくべし一度に七
一八粒づゝ温めたる酒にて用ゆ又は塩湯にて用もよし同
消渇
上焦の消渇は渇つよく水を多くのみてやまずに便しげき
ものなり中焦の渇は食を多く食してやまず小便しげく
大便かたきものなり下焦の渇はかはきつよく小便しけくして
しぶり淋病のごときものなり専渇つよきに
一泥鰌十ほど陰ぼしにし頭と尾とを切さり焼灰にし乾
たる荷葉等分粉にして二匁汲たての水にて飲てよし日
三度用ゆ本草綱目
一又方鯽魚鱗をば其侭をき腸をきり其内へ茶薬をつ
め紙につゝみ熱灰にいれうづみやきにし取出し食すべし
六つ七つ程食してよし同
又方蕎芥仁を粥に煮て食してよし同
一又方緑豆を水にて煮たる汁をのみてよし并に緑豆を
米にまぜ粥に煮て食すべし同
又方田螺一升水二升にてひたし一夜をきて咽かはく時
右の水をいかぼとも飲べし毎日田螺をも水をも取かへて
一のむべし或は田螺を煮て食し汁をものみてよし渇つ
よく小便通じかぬるに用てよし同
又方小麦を粥に煮て食すべしかはきつよく心もだゆる
同
によし同
又方乾たる浮萍桔楼根等分同じく粉にし乳汁
にてねり大豆の大さに丸じ四五十粒づゝ空腹に白湯に
て用ゆ千金簡易方
又方糯米を研水にかきまぜ其うは水をいか程も飲て
衛生易簡方
よし
又方兎一ひき皮と腸とを去常のごとく料理し桑白
皮八十匁と同く煮たゞらし兎の肉をいかほども食し
一并に其汁を飲てよし十便良方
又方鬼糸子水にて煎じいかほども飲てよし消渇久しく
愈ざるに用ゆ本草綱目
消渇熱ありて眠ことあたはず渇つよきに
一小麦を飯にたき水にひたし陶食してよし十便良方
又方粳米半合粥に煮て熟したる時酸棗仁の粉五匁
いれ攪まぜ食してよし同
消渇水を飲ことおほく惣身骨節いたみ熱あるに
一芭蕉の根を搗汁二合ほどしぼりとりのみてよし本草細目
消渇飲よりは小便おほく通ずるに
一菰の根を搗汁をしぼりのみてよし同
又方薔薇の根を水にて煎じのみてよし同
一誓紋領方巻之四六
又方黄蘗きざみて八十匁水五合いれ煮て四五度ほど
一沸たて渇ときいか程ものみてよし同
一又方淡竹を火にて炙り瀝をとりいか程ものみてよし同
又方鹿角を黄色になる程炙り焦し粉にして五分づゝ
酒にて用ゆ日に三度ほど用てよし次第に多くして一
度に一匁程用てよし千金簡易方
消渇小便しぶりて淋病のごとくなるに
一楡白皮百六十匁水二升五合にて煎じ半分に煮つめ勺
く飲べし同
又方桃膠を枇杷の核の大さ程口にふくみ津にて呑
下すべし同
又方薔薇根をきざみ水にて煎じ用ゆ同
熱症の消渇に
本草綱目
冬瓜瓜皮をさり肉ばかり二三十匁食後に嚼食してよし米草細目
又方陳粟米を飯にたき食してよし同
腎虚して消渇をわづゝひ或は白濁をかねたるに
一兎絲子酒にひたししめりたる内に研焙り乾かし粉にして
十匁白茯苓蓮肉各三匁五味子酒にひたし焙かはかし粉
にして七匁山薬を酒にて煮たる糊にて大豆の大さに丸じ
五十粒づゝ食前に米飲にて用ゆる
治法彙
一又方罌粟子を粥に煮て蜜を少しづゝさし食すべし徐胡
得効方
又方黄蝋白茯苓各二十匁茯苓を粉にし蝋を溶かし
一ねり枇杷の大さに丸じ一丸づゝ棗の蒸湯にて用ゆ同
同
常に塩からき物又は麺類をおほく食し脾胃乾きて消渇
となりたるに
一生姜汁に軽粉をかきまぜ一匁程づゝ河水にてのむべし同
酒を好み多く飲て五臓枯燥て消渇となり冷物を好み食するに
一鹿茸酒に浸し炙りて十匁山薬兎絲子酒にひたし炒
各二十匁粉にし蜜にてねり豆の大さに丸じ三十粒づゝ
一食前に米飲にて用ゆ同
同
又方辰砂五匁黄連十五匁生地黄十匁粉にし蜜にて
ねり胡椒の大さに丸じ五十粒づゝ燈心と棗とを煎じたる汁
にて用ゆ
同
消渇久して水腫とならんとするに
紫蘇子蘿蔔子等分粉にして二匁づゝ桑白皮の煎
湯にて用ゆ本草綱目
疝気
一切の疝気服すぢばり或はいたみなどするに
一延胡索一匁胡椒の粉一匁酒天目に一盃水天目に一
盃入一盃半に煎じつめ用ゆが
衛生易簡方
又方一番になりたる絲瓜を葉のこと〴〵く落たる後に
一取黒やきにし粉にし蜜にてねり毎晩一匙づゝ好酒にて
呑下すべし病左の方にあるは左をしたにして臥右にあるは
右を下にして臥べし衆妙方
一又方塩と茴香とかきまぜ炒熱したるを布につゝみ痛
救急易方
所を熨べし救急易方
治法彙附子の事
又方山梔子附子一匁づゝ水にて煎じ用ゆ
製法の所にあり
又方大なる烏頭五つ皮と臍とを去蜜百六十匁の内に
いれ煮てやはらかになりたる時取出し焙かはかし粉にし蜜にて
ねり豆の大さに丸じ二十粒づゝ塩湯にて用ゆ
得効方
一又方鶏子を打やぶり黄みばかりをとり湯にかきまぜ飲
べし本草綱目
又方胡桃一ツやき灰にし熱酒にいれかきまぜ用ゆ同
寒疝心腹脇ともにひえいたみ腹中嚼などするに
一木香一匁延胡索炒皮を去て一匁五分附子熟灰に入
うづみやきにし皮と臍とをさり一匁五分同じくきざみて
二反生姜六分水天目に二盃いれ一盃半に煎じつめ用
四
衛生易簡方附子の事
製法の所にあり
又方馬蘭子二合半とり毎日二十匁づゝ麺にかきまぜ水にて
煮其汁を飲べし右二合半を漸々に飲尽してよし本草綱日
又方附子皮と臍とをさり炒て八分山梔子炒焦して八分
水天目に一盃酒半盃入煎じ七分めに煮つめ塩一撮いれ
かきまぜのみてよし大便くだり腹いたみ汗いで手足ひゆる
一同附子の事製法
に用てよし
の所にあり
又方丹参粉にして三匁水にて煎じのみてよし臍の下より
一陰嚢へかけひきつりいたみ汗出て死なんとするに用てよし
傳信尤易
方
小腸気は臍のあたり疼つよく陰嚢までひきつりいたむなり
一茴香垣にかきまぜ炒て十匁枳壱十匁没薬五匁粉にして
一匁つゝ熱酒にかきまぜのむべし
衛生易簡方
又方苦棟子を炒黄にし粉にして二匁温めたる酒にいれ用ゆ同
又方杏仁茴香各十匁葱白根焙りかはかし五匁同じく粉
にし一二匁づゝ酒に挽胡桃の肉を嚼て飲下すべし同
又方五霊脂蒲黄炒等分粉にして二匁醋天目に一盃入
煎じつめ膏のごとくし再び水天目に一盃入煎じ用ゆ同
又方糸瓜を蔕ともにやき粉にして一二匁づゝ酒にて用ゆ便煮肴煮方
小膓氣臍の下冷てやまず并に陰嚢かた〳〵大になり或は掣
つりいたむに
十文貞一文貞一
一沈香五匁木香五匁胡盧巴酒にひたし炒て二十匁小茴
一香炒て二十匁粉にし酒糊にてねり大豆の大さに丸じ
一百粒ほど塩酒にて用ゆ本草綱目
又方呉茱萸核をさり百六十匁四つに分ち四十匁は酒に浸
し四十匁は醋に浸し四十匁は湯にひたし四十匁は童便にひ
たすこと一夜同じくあぶりかはかし粉にし沢瀉二十匁粉に
し酒糊にてねり大豆の大さに丸じて百粒づゝ空腹に
塩湯にて用ゆ或は酒にてのむもよし同
又方海藻をさらし乾かし粉にして二匁づゝ空腹に酒
にて飲べし日に二度用てよし得効方
疝気腰いたみ并に陰嚢へひきつりいたむに
一橘核を炒皮をさり粉にして一匁づゝ酒に入飲べし衛生
衛生易簡方
一又方蕪黄仁を搗食塩と等分絹につゝみ棗の大さ程
にし肛門へさしこみ悪水を下してよし同
癲疝は陰嚢腫大になりたるなり
香附子きざみて一匁海藻五分酒にて煎じ空腹に
一用ゆ并に海藻を食してよし本草細目
又方棟葉を酒にて煎じ飲べし同
又方梍莢の殻を粉にし水にてとき付てよし同
又方茘枝核陳皮茴香等分粉にし一二匁づゝ酒にて
用ゆ皆効方
一又方射干の根を杵汁をとりのみてよし本草細目
又方木饅頭子小茴香等分粉にして二匁づゝ酒にて
飲べし同
又方小蒜二合半韮根二合半楊柳根三百二十匁き
ざみ酒にて煎じ陰嚢を熏てよし同
疝気偏墜は陰嚢かた〳〵腫大になり気脹てうごくことなら
ざるなり
一糸瓜の葉をやき三匁鶏子殻を二匁同じく粉にして一
二匁つゝ温めたる酒にて用ゆる
又方古き石灰を炒五倍子山梔子等分粉にし麺粉
にまぜ醋にてとき陰嚢に付べし同
又方天門冬六分烏薬一匁水にて煎じのむべし同
一又方白頭翁の根を揺たゞらし陰嚢に付てよし一夜
一にして瘡を生じ二三十日程にして愈べし同
又方牡丹皮防風等分粉にして一二匁づゝ温めたる酒
にて飲べし同
小児疝気陰嚢かたく腫たるに
一蚯蚓うちの土と共に研粉にし唾にとゝのへ陰嚢にぬりて
衛生易簡方
よし
小児寒疝にて腹いたみつよく汗大に出るに
梨の葉を水にて洪煎じのみてよし本草綱目
饑て心いたむを餞疝といふ
一竜胆附子黄連等分粉にして一匁づゝ白湯にて飲べし
日に三度用てよし肘後備急方附子の事製法の所にあり
諸蟲
す白蟲中にあれば心腹いたみ腰脚など疼よはくなるに
蜂房をやき粉にして一匁酒にて用ゆ虫死して出べし
本草
網目
一又方榧子七粒づゝ毎日食すべし七日用てよし或は一度
に百粒火にくべ燃食すべし同
辛女負ケ笑之曰二
甘求焚フ巻三四十
一又方雷丸を水に浸し皮をさり剉み焙りて粉にし先
一早朝に鳥にても魚の肉にても炙り香しくし少ばかり
食し右の薬一匁を粥のうは湯にて用ゆ虫をのづから
下るべし同
又方茱萸根をきざみ酒と水とにて浸こと一夜明
一朝早天に其汁をのみてよし衛生易簡方
又方桜桃東へさしたる根をとり水にて煎じのむべし同
諸の虫にて心いたみ清たる水を吐に
一鰻驪を水にて煮いかほども食してよし本草綱目
又方苦棟皮を水にて煎じのむべし虫下りて愈べし得効方
又方七月七日に蘇藜をとり陰乾にし黒やきにして
一匁づゝ食前に酒にてのむべし同
大便より出出て絶ざるに
鶏虱を粉にして五匁水にいれのみてよし本草細目
皮膚の下に虫あり蟹の走がごとく声ありて小児の啼
がごとくなるに
雄黄十匁雷丸十匁粉にし猪肉に接炙り熱し食
し尽してよし同
凡虫臓腑にありて久しく痘ざるに
一梹榔を炮にし粉にして一二匁つゝ葱白と蜜とを水
にて煎じたる汁にてのむべし衛生易簡方
又方黒牽牛二十匁梹榔十匁粉にして二匁づゝ砂糖
湯にかきまぜ空腹にのみてよし衆妙方
普救類方巻之四上終
文十文頁丁
巻之四下
不寝
諸病門驚悸不寐病
附多
睡宴
健忠起居雜症勞症
附狂
癲癇
病
病
血症類
横死門自縊溺死
□□□□□□□□
凍死
宮口
普救類方
刻官
狩奴
普救類方巻之四下
驚悸
物に驚き心悸して止ざるに
林良遍
林良適
丹羽正伯
纂輯
一半夏麻黄等分粉にし蜜にてねり小豆の大さに丸
本草綱目半夏
じ三十粒白湯にて用ゆ日に三度用てよし
の事製法の所にあり
又方木饅頭炒白牽牛子等分粉にして二匁づゝ飯の
とり湯にて用ゆ同
不寝附多睡
昼夜眠ことならざるに
あたらしき布を火にて炙り目を熨莽に大豆を蒸て嚢
にいれ枕にす冷れば取かへて枕にすれば自然に眠べし本草綱目
音求須磨刀巻之四丁
一又方猪葉をほしかはかし粉にして一匁づゝ湯にて用ゆ同
一又方燈心草を水にて煎じつねにのみてよし同
又方馬頭骨やき灰にして一匁乳香一匁酸棗仁炒て二匁
三味同じく粉にして二匁づゝ温めたる酒にて飲下すべし同
又方楡白皮を陰ぼしにし粉にして三匁水にて煎じつめ
一膏のごとくし朝晩のみてよし傳信尤易方
物に驚やすく胸さはぎなどして夜眠ことならざるに
一酸棗仁を炒香しくし粉にして二匁竹葉の煎湯にて用ゆ本草綱目
煩熱して眠がたきに
小麦を飯にたき水に漬し食し食してよし彙粟粟単方
眠ことを好みて目をさましがたきに
馬頭骨を焼灰にして一匁白湯にて用ゆ日に三度夜一度
づゝのむべし或は馬頭骨を枕にしてよし衛生易簡方
健忘
病にて物忘するに
一蓮肉皮をさり五匁粉にし粳米半合粥に煮右の蓮内
の粉をいれかきまぜ食してよし
彙聚単方
又方丙午の日にき鼈甲を懐に入をくべし同
一又方七月七日に菖蒲根をとり粉にして三匁酒にて用ゆ
一但し酒を酔ざるほど飲べし衛生易簡方
又方白商隆花を陰ぼしにすること百日にして櫓粉にし一
匁づゝ水にて用ゆ毎日暮がたに用てよし同
又方戊子の日東へさしたる桃枝三寸きり寝るとき
枕にすべし同
一同□文□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
同音楽二十四丁
起居雑症
かけ走て明かはき冷水を飲により気のぼりて熱さしたるに
一淡竹葉十匁陳皮一匁水一合半にて煎じ半分に煎し
つめ飲てよし本草綱目
遠路などへ往水なくして咽かはゝに
桔楼仁を粉にし水の沫にて豆程に丸じて走路へ往ん
一とおもふ早朝に二十粒ほどのみてよし衛生易簡方
車にのり船に乗などしたる時頭痛し胸もだへ吐かんとするに
徐長卿石長生郁李根の皮車前子四味等分嚢に
いれ或は懐中にし又は頭にいたゞき帯につけなとすれば
船に酔ことなし本草綱目
水およぎなどして水の毒にあたりわづらふに
一蛇苺の根を桧粉にしのみてよし或は根を撰汁をしぼり
多くのみてよし夏月水にいらんとするには先右の蛇苺の
一粉少ばかり流にちらせば水毒にあたることなし同
労症
労症はじめ時をさだめて熱さし咳嗽出盗汗などいで気お
もくいまだやまひふかゝらざるに
一稲草根を細にきざみ水にて法煎じつめ飲てよし続黄簡方
骨肉のうちに熱ありてよく飲食すれども痩おとろへ汗出るを
骨蒸の症といふ日にても夜にても熱さしひきあるは治し
やすく日夜さしひきなく熱あるは治しがたし
一羚羊角を粉にして二匁づゝ湯に入かきまぜ飲てよし
衛生易簡方
又方生地黄を揺汁をしぼり飲てよし若腹瀉る者には
用べからず
一音刺方着之四下
一又方玄参柴胡等分にして姜三片棗一ツ水茶碗
に一盃半いれ八分めに煎じ呑べし同
一又方生杓杷子を酒に浸こと七日にして其酒を飲べし
よき加減に酔ほどのみてよし熱昼夜た人ざるに用ゆ傳信尤方方
労症手足の心熱するに
一胡黄連を粉にし飯のとり湯にて用ゆ衛生易簡方
労症痰血咯血など出て咳嗽寒熱もあるに
一亀肉に葱山椒を入漿油にて煮食すべしおほく食し
てよし本草綱目
労症病おもく肉痩骨たちたるに
鰻驪をきり三百二十匁酒五合にて煮熟し塩と醋と
少ばかりいれ入良すべし同
虚労にて睡ことならざるに
大棗十四葱白七茎水天目に三盃入一盃に煎じ一度に
呑べし
衛生易簡方
又方酸棗仁楡葉等分粉にし蜜にてねり豆の大さに
一丸じ十五粒づゝ白湯にて呑べし日に二度づゝ用てよし同
虚労口乾き止ざるに
麦門冬十匁粉にし大棗三十宍をとり蜜四合にて右二
味をかきまぜ二升程かしく米の下に入蒸していかほども食
すべし千金方
腎虚の労症に
破故紙百匁粉にし胡桃肉二百匁皮をさり研つぶし
二味同じく蜜におしまぜ飴のごとくし毎旦温めたる酒の
内へ入かきまぜ空腹に飲て後食事すべし或は湯に
かきまぜ用もよし但し一度に一匙づゝ入用てよし
衛生易簡方
一音刺効巻之四丁
労症血分おとろへ面黒く耳聾目くらく口中乾き小便白濁
出るに
一鹿茸酒にて蒸当帰酒にて浸し等る粉にし烏梅内
をとり煮やはらげ右の粉をおしまぜ大豆の大さに丸じて
五十粒づゝ空腹に飯のとり湯にて用ゆ同
労症血おとろへ骨髄虚し面うそばれ脊痛て久して立こと
もなず歯よはく眠がちなるに
一鹿茸二十匁牛膝十五匁酒にひたし取出し焙りかはりし
粉にし蜜にてねり大豆の大さに丸じ五十粒程づゝ空
腹に塩湯にて用ゆ同
虚労陽気おとろへ小便しげく瀝残るに
烏頭皮と臍とをさり熱灰にいれ炮にし苗香炒て等分
粉にし糊を生姜汁にてやはらげ右の粉をねり大豆の大さに
丸じて三十粒空腹に温めたる酒にて用ゆ次第に加へて六十
一粒程づゝ用てよし傳信尤易方
労療虫ありて腹赤脈あるに
一呉茱萸の根を粉にして十五匁粳四合半鶏子白みばかり
三ツ蝋十五匁にてねり合せ小豆の大さに丸じて三十粒飯
のとり湯にて用ゆ虫下りてよし本草綱目
労療伝染て一門こと〴〵く煩ふに
獺肝一ツ陰ぼしにし粉にして一匁づゝ水にて用ゆ日に三度
一用てよし或は焙かはかして粉にするもよし衛生易簡方
一又方山椒口をこぢたる物と子とをさり炒て汗を出し粉に
して二匁づゝ空腹に飯のとり湯にて用ゆ出腹中にて死べし同
又方王瓜仁を焙かはかし粉にして温めたる酒にかきまぜ
用ゆ同
癲癇
癲癇は俗にくはじかき又はてんごかきなどいふ病なり
一白礬十匁細茶五匁粉にし蜜にてねり大豆の大さに丸じ
傳信尤易方
て六十粒づゝ茶湯にて用ゆ伝信尤易方
五方大伏翼一ツ腹をさき辰砂三匁をつめ土器に入火に
一蝦取出し火気をさましひやゝかになりて粉にし四つに分ちて
一空腹に白湯にて呑べし気よはき人并に小児には五つに
一分ちて飲しむべし但し此薬はげしき薬なりかろ〴〵し
く用ゆべからず同
又方紫蘇子二十匁土鍋にて炒黄色にし牛蒡子十
一匁炒塩蚕炒て七匁辰砂三匁ひとつに粉にし姜汁に
一かきまぜて一匕づゝ姜湯にいれ飲てよし同
又方麻仁一升水一升五合いれ火をつよくして煮麻仁
のわれたる時麻仁を去煎じて二合半に煮つめ空腹に
飲べし病人多くものいふことあるべし苦しからず看病の
一者病人の手足をさすればをのづから止へし右のくすり三
一剤ほど用てよしにはかに癲癇を煩ふに用てよし肘後急方
又方褐色の守宮一ひき研たゞらし辰砂と麝香の粉
少づゝいれ薄荷の蒸湯に入撹まぜのみてよし右の薬を
用て後陳皮半夏茯苓甘草を水に煎じ用てよし
心虚して癲癇発りたるに用ゆ本草綱目半夏の事製汁の所あり
癲癇脇はらいたみ耳蝉の鳴がごとく吐逆するに
天門冬心と皮とを去乾し粉にして一匁づゝ酒に撹まぜ
用句衛生易簡方
癲癇たび〳〵発り眩暈涎出悶乱して死なんとするに
芭蕉の油をのみて涎を吐てよし芭蕉の油を取は漆を
とるやうにしてとるべし彙聚単方
小児の癲癇に
茶子二合を水一升にて濃煎じ早朝に多く飲て鳥の
一羽にて喉を探痰を吐しめてよし此薬を用ゆる前の夜
何にても食すべからず
暴証知要
又方青黛を水にかきまぜ用てよし本草綱目
又方牽牛頭末一匁茴香二匁五分粉にし姜汁にかきまぜ
少づゝ鼻のうちへ灌いれてよし卒に倒て生氣なきに用
暴証知要
てよし
又方犀角を粉にし水にかきまぜ用ゆ卒に倒て生気な
本草綱目
きに用ゆ
狂乱度々おこり大に怒り人を殺さんとし水をも火をもさけさるに
苦参を粉にし蜜にてねり大豆の大さに丸じ二十粒
つく薄苛の煎湯にて用ゆ
肘後備急方
又方苦参を五月五日にとり晒かはかし粉にし蜜にてねり
大豆の大さに九じ辰砂を衣にして百粒黄連の煎湯
傳信尤易方
にて用ゆ
又方巴豆五粒烏梅肉ばかり搗て水少しいれねり大豆
の大さに丸じ辰砂を衣にし夜寝さまに生姜湯にて
一用ゆ大人には二十粒或は三十粒小児には六七粒用ひ大便
三五度ほど下りてよし白粥を食して補べし
同
又方蝦蟇を焼搗粉にして一匁づゝ酒にて用ゆ日に三度
用てよしにはかに狂乱したるに用てよし
肘後備急方
病により笑てやまざるに
塩をやき赤くし河水にて煎じ沸たてゝ啜咽をさぐり
痰を吐出してよし本草細目
血證
吐血
一切吐血に
白茅根を水にて煎じ用ゆ或は生茅根を掻汁をしぼ
りとり飲べし本草綱目
又方蓮葉七枚水をいれ擂て其汁をのみてよし又は霜
を経て敗たる蓮葉をやき粉にして二匁づゝ汲たての水に
て用ゆ同
又方小便と美汁とをかきまぜのみてよし同
又方霜を経て赤くなりたる桑の葉を焙り粉にして
二匁茶湯にて用ゆ同
又方釜臍墨を粉にして一匁酒にてのむへし或は汲たての
一水にかきまぜ蜜を少し加へのみてよし同
又方極上の墨の汁を蘿蔔汁にかきまぜのみてよし同
又方蒲黄の粉二匁温めたる酒にて用ゆ或は水にても用てよし同
又方欝金の粉一匁水にて用ゆ同
又方烏賊骨を粉にして二匁飯のとり湯にて用ゆ同
又方千葉石榴花乾かし粉にし鼻の中へふき入てよし
一側稲葉を加へていよ〳〵しるしるしあり彙聚単方
心気を労して吐血するに
蓮子をわり内の青き心をとり七粒糯米二十一粒ひとつに
播細にし酒にて用ゆ本草綱目
肺経を損ずるにより吐血するに
一阿膠炒て三匁木香二匁糯米半合同じく粉にして一匁
煮熟したる湯にいれかきまぜのむべし同
又方黄荏二匁五分紫背浮萍五匁粉にして一匁づゝ生姜
と蜜を水にかきまぜのみ下してよし同
気鬱するにより吐血するに
香附子の粉二匁童便にかきまぜのみてよし同
或は憂或は怒により血をおほく吐に
一側柏葉を粉にして二匁飯のとり湯にて用ゆ同
酒などおほくのみ内損して吐血するに
一白麺を箱羅にてふるひ蓋に付たる粉をとりかろく炒て
二匁京墨を濃すりたる汁にてかきまぜのみ下すべし或は
一蓮藕節を搗汁をしぼりとり右の白麪をかきまぜの
みてよし同
吐血発熱て喉の中いたむに
一韭汁童便等分にして一碗の内へ欝金の粉少し入呑て
よし若欝金なくは山茶花を入て用てよし。
小児の吐血に
一蛇蛻を焼灰にして五分乳汁にて用ゆる
本草綱目
又方生蒲黄油髪灰等分粉にして一匁生の地黄の汁にて一
一用ゆ又は米飲にて用もよし得効
得効方
暴證知要
一又方白菅を粉にし飯のとり湯にて用ゆ暴穀麺製
咯血附款血
咯血は款などにつれてかたまりたる血少づゝ喉より出るなり
一槐花を炒粉にして二匁づゝ糯米を煮たるうは湯にて
用ゆ本草綱目
用ゆ
又方新しき綿をやき灰にして五分酒にかきまぜ食後に
衛生易簡方
用ゆ
又方側柏葉を瓦上にて焙かはかし粉にして三匁飯の
とり湯にかきまぜ食後に用ゆ同
又方白芍薬十匁犀角二匁五分粉にして一匁づゝ汲たての
水にて飲べし本草綱目
一又方千葉石榴花乾かし粉にし鼻の中へ少づゝ吹入べし側
一柏葉をくいへていよ〳〵しるしあり彙聚単方
一又方白笈十匁襠節五匁粉にして一匁づゝ白湯にて呑べし治法彙
敵の度に血少づゝ出て諸薬しるしなきに
一生蘿蔔汁半碗塩少し入飲べし生蘿蔔なくは子一匁蘇
葉一匁水にて煎じ用ゆ同
唾血
唾に血まじりて出るに
槐花を炒粉にして二匁づゝ糯米を煮たるうは湯にて用ゆ本草箱目
又方蒲黄の粉二匁づゝ温めたる酒にて用ゆ或は水にて
用もよし同
舌血
舌より血出るに
本草綱目
一槐花を粉にし傳てよし本草綱目
又方蓖麻仁三四十粒すり紙にぬり紙撚にし火をとも
し吹けし其烟にて鼻の中をふすべてよし同
一又方赤小豆一合を杵くだき水三合いれかきまぜ汁をし
ぼりとり飲てよし同
又方香蒂を水にて煎じふくみてよし同
舌硬くして血を出すに
木賊を水に煎じふくみてよし同
又方大薪を搗汁をしぼり酒にかきまぜ用ゆ乾たる
薊ならば粉にし冷水にて用ゆ
同
舌腫こはり血出ること泉のごとくなるに
一烏賊骨蒲黄等分粉にし舌にぬりてよし同
又方百草霜食塩等分醋にてとき吉にぬりてよし
彙聚単方
又方槐花を炒粉にし舌に接てよし○
一又方青黛黄蘗等分粉にし舌にふりてよし同
衂血
衂血出て止ざるに
本草綱目
一棕櫚の皮を焼灰にし鼻に吹いれてよし本草細目
又方槐花烏賊骨等分半分は炒半分は生にて粉にし
鼻にふき入てよし同
又方鯉魚鱗を炒粉にして一匁つゝ冷水にて用ゆ同同
一又方栗殻をやき研て粉にし一匁づゝ粥のうは湯にて用ゆ同
又方冷水にて足をひたしてよし同
一又方百草霜を鼻のうちへ吹いれてよし同
又方艾をやき灰にし鼻の中へふきいるべし并に艾葉を
一水にて煎じのみてよし同
又方非根葱根同じく擣棗の大さ程にして鼻の中へふさ
ぐべし二三度とりかへて血止るべし同
一又方出たる血にて白並の粉をねり鼻ばしら目の通りに
ぬれば血とまるべし同
一又方轤節を持汁をしぼり飲べし并に鼻のうちへ滴入
てよし同
衂血いで頭痛するに
一石膏牡蠣等分粉にして二匁清き水にて飲べし并に
かきまぜ鼻の内へしたでいれてよし同
衂血いて眩暈して死なんとするに
一青茄子を搗汁をとり鼻のうちへしたで入てよし同
一又方極上の墨をこくすり蘿蔔汁にいれのみてよし同
又方乱髪をやき粉にして一匁水にて飲べし并に右の粉を
鼻の中へ吹。いれてよし同
湿にあたり衂血いづるに
一茯苓乾姜各十匁甘草炙りて五匁白朮きざみて三匁
一水に煎じ用ゆ川芎二匁くはふればいよ〳〵しるしあり得扨
少も気を労することあれば鼻血いづるに
桑木耳を熬こがし粉にし水にてねり杏仁の大さにし鼻
の中へふさぎてよし本草綱目
病後に少しも労すれば鼻血いづるに
牡蠣一匁石膏五分粉にして一匁酒にて用ゆ同
口鼻血
口鼻より一度に血いづるに
一赤馬の屎をやき灰にして一匁温めたる酒にて用ゆ本草
本草綱目
又方麦門冬心をさり八十匁搗て汁をとり蜜一合入かき
まぜ飲てよし同
一又方荊芥をやき灰にし火毒をさまし粉にして三匁づゝ
一古米の飯のとり湯にかきまぜのみてよし終
衛生易簡方
一又方百草霜の粉三匁飯のとり湯にかきまぜ用ゆ
一或は汲たての水にいれのみてよし同
又方童使をのみてよし或は自身の小便あたゝかなる
を直に飲てよし同
酒をおほく飲并に色慾分に過て口鼻より血出ること泉
のごとくなるに
三文貞一文七月一日
一荊芥を焼粉にして二匁陳皮の煎湯にて用ゆ本草細日
口鼻耳より一度につよく血いづるに
一麺二匁冷水に入かきまぜ塩少しいれのむべし同
又方生地黄を揺汁一合しぼりとり蜜を十分一ほど
姜汁を二十分一ほどいれかきまぜのむべし同
又方蒲黄阿膠炙り等分にして二匁水天目に二盃生
地黄汁天目に二分め程入煎じ一盃半に煮つめ飲て
後急に手巾にて両の乳をいはへをくべし同
大に驚により目口鼻より一度に血いづるに
水を面に吹かけてよし同
婦人月水通ぜず逆にのぼりて口鼻より血出るに
一京墨をこくすりのみて血をやめて後当帰尾紅花等分
水にて煎じ用ゆれば月水通じて愈べし同
尿血
小便より血いづるに
一蒲黄の粉五分生地黄の汁にて用ゆ或は乱髪を焼灰
一にし五分いれ用て愈よし本草綱目
又方茅根を水に煎じのみてよし同
一又方五倍子を粉にし梅干の肉に搗まぜ胡椒ほどに丸
じて七八十粒空腹に酒にて用ゆる
又方枸杞根皮を撰汁をしぼり一碗のうちへ酒少ばかり
さし飲てよし若生の枸杞根皮なくは乾たるを水にて
煎じ用てよし同
又方側柏葉黄連同じく焙り研て粉にし二匁づゝ
酒にて用ゆ同
又方欝金一匁葱白一寸ほど水天目に二盃入十分一
ほどに煎じつめのみてよし衛生易
衛生易簡方
又方髪灰甘草梢梔子仁等分にし三匁づゝ水に煎じ
用句傳信尤易方
尿血しぶりて通じかぬるに
一葎草の根を携汁二合しぼりとり醋を十分一程いれ
かきまぜしきりにのみてよし本草綱目
俄に小便血いで止ざるに
一龍膽二匁水天目に二盃いれ一盃に煎じつめ用ゆ同
汚血胸中にとゞこほり溺の中に紫黒血下るに
一車前草汁藕汁小薬汁等分炒黒くしたる蒲黄の
一粉をかきまぜ空腹に用ゆ治法彙
婦人故なくして小便より俄に血出るに
一竜骨を粉にして一匁づゝ空腹に酒にて用ゆ日に三度
千金簡易方
用ゆ
又方瓜甲乱髪等分やき粉にして一匁づゝ湯にて用ゆ同
小児小便より血いづるに
一升麻を水に煎じ用ゆ本草綱目
又方甘草を水にて濃煎じ用ゆ同
又方小豆の葉を精汁をしぼりとり用ゆ
千金簡易方
一又方蕎菜を搗て臍の上へつけてよし楊
楊氏方
下血
一切の下血に
敗瓢を焼黄連等分粉にして二匁空腹に温めたる酒
にて用ゆ本草綱目
又方大蒜を熱灰のうちに入燬し杵細にし黄連の粉
にをしまぜ胡椒ほどに丸じて六七十粒づゝめしのとり湯に
て用ゆ向
又方蘿蔔に蜜をつけ炙り心次第いか程も食すべし同
又方何首烏を粉にして一二匁づゝ飯のとり湯にて空腹に
飲べし同
又方棕櫚皮八十匁桔楼一ツ同しく焼灰にし飯のとり
同
湯にて用ゆ同
一又方百草霜を研細にし麪粉を等分にかきまぜ水
にてねり乾菓子などのごとくにして煮熟し喫べし薬悪方
一又方香附子を童便にひたし炒て粉にし一匁空腹に米
湯にて用ゆ又は白湯にて用もよし同
又方小薊の葉を掻汁をとりあたゝめて用ゆにはかに
下血するに用てよし本草綱目
年久しく下血やまざるに
巻柏地楡等分同じく焙りて二匁水天目に二盃入一盃に
煎じつめ飲てよし同
又方鼠尾草一匁地楡一匁水天目に二盃入一盃に煎し
つめしきりに用てよし又は粉にし湯にて用ゆ同
下血四五升下し或は命危きに
一黄蘗十匁皮をけづり去鶏子の白みをぬり炙り粉にし
よりにてねり緑豆の大さに丸じ七粒づゝ白湯にて用ゆ同
又方絲瓜をやき十匁槐花五匁同じく粉にして一二匁づゝ
空腹に飯のとり湯にて用ゆ同
下血日夜に七八十度程なるに
千金簡易方
一黄連黄蘗各一匁醋天目に二盃入一盃に煎じ用ゆて食簡易方
大便通ずるまへに下血するに
石蕈を粉にして二匁茹の枝を水にて煎じたる汁にて用ゆ木草細日
本草綱目
又方石橘皮を炙り研て粉にし茹の枝を水にて煎じ
たる汁にて用ゆ
大便通じて後下血するに
一凌宵花を酒にひたししきりにのみてよし同
又方五倍子を粉にして一匁艾葉の煎湯にて用ゆ同
又方白鶏冠花子と共に炒水にて煎じ用ゆ
一又方艾葉と生姜とを水にて濃煎じ多くのみてよし
又方赤小豆七合半熱当帰三十匁粉にして一匁ぼく白湯一
同
にて飲べし
千金簡易方
下血して腹いたむに
草烏頭皮と臍とをさり蛤粉炒各二匁づゝ茴香炒六分
塩少ばかり水天目に一盃入八分めに煎じつめ一夜露をうけ明
がたに冷たるをのみてよし
本草綱目
酒を多く飲により下血するに
一槐花七匁半分は生のまゝ半分は炒山梔子炒て五匁粉に
し一二匁づゝ汲たての水にて用ゆ同
又方大なる田螺五ツ火にくべ焼殻しろく内の肉乾にいたり
取出し粉にして一度に熱酒にて用ゆ同
又方山梔子を焙り粉にして一匁汲たての水にて用ゆ同
又方絲瓜一ツ皮ともに焼粉にして二匁づゝ空腹に酒にて用ゆ同
又方鯽魚を酒にて煮たへず食してよし同
又方葛根を担汁をとり蓮藕を搗汁をとり等分にして
三四合ほどれん〳〵に飲尽してよし惣じて熱物を食し下血
するに用ゆ同
腸風はすみたる血を下すなり
一銀杏を熱灰にいれうづみやきにし取出し火気をさまし
一音紋願方巻之四下
嚼て飯のとり湯にてのみ下すべし同
又方鯽魚鱗をばさゝず腸を去其内へ五倍子の粉をつめ
土につゝみこめ火にくべやき取出し粉にして一匁づゝ酒にて用ゆ
或は糊にてねり丸じ用もよし同
又方茄子の蔕を粉にして一匁飯のとり湯にて用ゆ同
又方霜を経て乾たる糸瓜をやき粉にして二匁空腹に酒
にて用ゆ同
又方槐花炒荊芥穂側柏葉等分粉にして二匁づゝ枳殻の
煎湯にて用ゆ或は米飲にて用もよし傳信不易方
一又方脊骨のうへ臍とひとしき所に灸を七壮すへよし久しき
一病には其傍各一寸づゝひらきて又七壮づゝ灸すべし伝効が
臓毒は濁りたる血を下すなり
一槐木耳を焼二十匁乾漆をやき十匁同じく数にして一匁
つゝ温めたる酒にて用ゆ
本草綱目
又方五倍子十匁半分は焼半分は生にて粉にし陳米の糊に
てねり大豆の大さに丸じて三四十粒づゝ空腹に粥のうは湯に
て用ゆ日に三度用てよし同
又方乾柿をやき灰にし茶湯にかきまぜ用ゆ
又方車前草根ともに一握生姜一つ新汲水にいれすりくだ
一き漉て渣をさり血の下らんとするまへに腰の間重くなり
たる時一碗呑べし治法彙
一又方巻柏を粉にし二匁づゝ米飲にて用ゆ同
下血久して大腸虚寒したるに
附子一ツ熟灰に入うづみやきにし皮と臍とを去白礬十匁
一同じく粉にし二匁づゝめしのとり湯にて用ゆ又は附子一ツ生姜
三匁五分水にて煎じ用ゆ或は黒豆百粒加へてよし
本草綱目附子の
事製法の所にあり
普救痛方一卷之四下
大小便より一度に血下るに
○篁竹葉をやき灰にし飯の糊にてねり豆の大さに丸じ
一七八十粒つゝ空腹に白湯にて用ゆ治法彙
又方劉寄奴を粉にし茶湯にかきまぜ呑べし衛生易簡方
小児の下血に
五倍子の粉を蜜にてねり小豆の大さに丸じ飯のとり湯
本草綱目
にて二十粒ほど用ゆ
一又方鼈頭一ツ黄色になるほど炙り粉にして五分津にて
一飲下すべし但し薬の多少は小児の大小により加べし
千金簡易方
又方五倍子を粉にし艾葉の煎湯にて空腹に用ゆ大便
の後に血下るに用てよし傳信尤易方
小児生れて七八日のうちに大小便より血出て止さるに
生地黄の計をしぼりて六七匙に酒半七宝半匕いれかきまぜ
本草綱目
のましめてよし
九竅出血
耳鼻目口并に二便道より一度に血いづるに
一大薬薬を杵汁をしぼりとり酒にかきまぜ用ゆ生の大薊
一なくは乾きたるを粉にし冷水にてのみ下してよし
本草綱目
一又方石榴花を手にてもみ血の出る所に貼てよし花なくは
一葉にてもよし同
一五方蟠頭苔をとり手にて接血の出る所をふさぎてよし同
又方頭髪敗棟陳蓮房各やきて三味等分にし三匁
づゝ木香の煎湯にて用ゆ同
又方自巳の髪を梍莢水にてよく洗ひやき灰にして三匁
一づゝ茅根車前草を掻汁をとり右の黒焼をのみ下す
べし或は湯にて呑もよし自己の髪なくは父子の髪を
普請書引方一卷之四丁
一用ゆそれもなくは乱髪又は頭垢男髪を用てよし治法彙
毛孔山血
惣身の毛孔より血いづるに
小児胎髪を焼灰にして付べし并に鼻の中へ吹いれて
よし本草綱目
又方生姜汁を水にかきまぜ一二盃のみてよし同
又方黄連鬚をけづり去好酒にひたし土鍋に入煮るなり
但し酒は黄連より一寸程うへにのぼる程いれ煮乾かし晒し
かはかし粉にし糊にてねり豆の大さに丸じ三十粒づゝ空腹
に白湯にて呑べし治法彙
産婦大に喜ぶことありて毛孔より血いづるに
葎草樹て汁八合しぼりとり酢小茶碗に一つ入かきまぜ空
腹に一碗のむべし或は濃煮たる汁をのみてもよし緑
得効方
卒死
何によらず一切の題死したるに
葱の心の黄なる所をとりて鼻孔へ四五寸程さしこみ血出て
甦るべしもし血出ざれば治せず男には鼻の左の孔女には右へ
さしこむべし本草綱目
又方生半夏の粉を鼻の中へ吹いれてよし同
又方韮を播汁をとり鼻の中へ灌いれてよし同
又方梍莢を粉にし大豆の大さ程死人の鼻の中へ吹
いるべし嚏出ればよみがへるべし肘
肘後備急方
又方死人の両足大指の三毛の真中へ灸を七壮すへて
よし或は三七壮すへてよし同
又方臓の真中へ灸を百壮すへてよし同
又方熨斗をあぶり死人の両脇の下を熨竃中墨を枇
杷の核一ツノほど酢にかきまぜ死人の口中へ灌いれさて管
にて死人の耳の中を吹べし幾人もかはり〴〵吹てよし又
一小き管にて死人の鼻孔を吹梁上塵を豆一粒ほど鼻
へ吹いるべし同
又方韮を播汁をしぼり死人の耳の中へ灌いるべし并に
梍茘を粉にし鼻の中へ吹いるれば甦るべし卒死目閉
たるに用ゆ同
物に驚くにより卒死したるに
温めたる酒を口に灌いるべし本草綱目
小児故なくして卒死したるに
葱の白根を肛門并に鼻の両の孔へさしこむべし気
通じ嚏出ればよみがへるべし同
客忤
客忤は大概途中にて邪気におかされ心腹絞がごとく
いたみ腹脹みちて気胸へさしのぼせ死なんとするに
鼻の下人中に灸を三十壮すへてよし水に粳米を漬し
其汁をおほく飲せてよし病人口をくひつめて開かざり
は刀物等にて口ををしひらきそゝぎいるべし
肘後備急方
又方墨をすり其水を飲せてよし同
一又方口をくひつめたるには生附子を粉にし病人の舌の
下へ管にて吹いるべし同
又方細辛桂心等分粉にし口中へ吹いるべし同
又方麝香一匁粉にし醋半合にかきまぜ用ゆ同
又方すでに死たる者には白驚の血を口中へ灌入れば
甦るべし本草綱目
鬼撃
鬼輩は人卒に胸脇腹内さくがごとくいたみ或は吐血し或は
衂血いで或は下血などして死なんとするなり
一鼻の下人中に灸を一壮すへてよし愈ずは多くすへてよし
又は臍の下一寸に灸を三壮すへてよし肘後備急方
又方外麻独活肉桂等分粉にして二匁酒にかきまぜ
用ゆ同
又方塩三合水六合にかきまぜ飲せてよし并に冷水を
一灌いれてよし病人吐逆すれば愈るなり同
又方醇酒をふくみ病人の鼻の中へ吹いるべし同
鬼撃にて手足ひえ口鼻より血出るに
一敵く汚れたる褌噛を焼灰にして二匁沸湯にかきまぜ用ゆ
病人男ならば女の褌襠を用ゆ女ならば男のを用てよし本草綱目
鬼撃にて卒に死たるに
烏き雄鶏の血をとり心下にぬればよみがへるべし同
又方忍冬花二匁水にて煎じ用ゆ同
圧寐
圧寝は臥たるうち邪気におかされて目覚ず或は其侭にて
死するもあり
病人の踵并に足の大指甲の際を歯にてつよく噛べし
雇人の面に唾をおほくしかくれば目覚るなり燈火など
にて照すはあともし火の光りにて照せばそのまゝ死
肘後備急方
めるものなり肘後備急方
五十一日
又方梍莢を粉にし鼻の孔へ吹いるべし同
一又方伏竜肝を粉にし鼻の中へ吹いれてよし同
又方肉桂を粉にし鼻の中へ吹いれてよし同〳〵
又方足の大指三毛の真中に灸を二十一壮すへてよし同
臥て眠たるうち忽死たるに
鵞をとらへ死人の口に白て頭をきり血を直に死人の
口に溢いるべし并に竹筒にて死人の肛門を吹てよし幾人
一もかはり〴〵吹べし但し鷲は雄鳥を用るなり本草綱目
又方雄鶏冠血をとり死人の面に塗かはけばまたぬりて
よし并に死人の鼻の孔を管にて吹べし同
戸一歌
尸闕は卒に腹脹いたみ息することもならず胸へさしのぼせ
両脇苦しく或は腹中塊さしいで或は腰背へ引つりなどし或は
死たるごとく唯息すこしかよひ脈はたへずして股の問はあたゝ
かなるものなり
鶏子白こをとりしきりに飲せてよし病人口をくひつめ
たるには口ををしあけ鶏子白をいれ頭をあげて勤せば
一喉に下るなり肘後備急方
又方粳米一合に水三合入一沸たて煮たて用てよし同
又方地に穴をほり水をいれかきたてしばらくしてその證
たる水をのませてよし同
又方乱髪焼粉にし吉仁熬て等分ひとろに揺大豆の大
さに丸じ五六粒づゝ白湯にて用ゆ同
又方山梔子をやき粉にし酒にて用ゆ同
普救類方継之四丁
邪崇
鬼魅の病をなすは今俗にいふつき物などにて煩ふ類なり
一伏竜肝を粉にし鼻の中に吹入べし景聚単方
自縊
縊て死かゝりたるに或は死たるにも
一梍莢の殻を粉にして一分五厘鼻の内へ吹いれてよし本草綱目
又方鶏屎白を棗の大さ程酒にかきまぜ口并に鼻の孔へ灌
いれてよし同
又方縄をときおろし死人の両の耳をきびしく塞ぎ竹筒を
死人の口中へいれ強く吹しむべし幾人もかはり〴〵吹べし尤口の
かたはらをもふさぎ少も気のもれざるやうにすべし半日ばかりにて
一死人噫出べし即吹ことを止べし千金簡易方
又方鶏冠血をとり病人の口中へ灌いるれは甦るべし或は鶏の
血を喉のあたりにぬりてよし同
又方梁上塵豆の大さ程筒の中にいれ四人して一同に死人の
両の耳両の鼻の穴にふきいれてよし本草網目
又方大豆一粒を半夏の粉にてくるみ鼻の中へいれをくべし
一日ほどにてよみがへるべし同
溺死
水に溺れ死たるに
死人を大なる牀の上に臥さしめ両足を高くし塩を臍の
中にぬれば水自然に流いでゝ甦るべしことし倒にひつさげなど
して水をふり出すは大きにあて本草綱目
又方梍莢の殻を粉にし紙につゝみ肛門の内へさしこむべしし
ばらくにして水出てよみがへるべし同
又方絹に石灰をつゝみ肛門の中へいるれば水出て甦るべし同
又方死人を牛背に横さまに負しめ両人にて死人をとらへ
一牛をひさゆるやかに歩ませゆけば死人腹中の水自然に出る也
そのとき生姜を死人の牙に擦ぬれば甦るべし
備急良方
又方砂を煮死人を覆ひ唯鼻口耳ばかり出しをくべし砂冷
しめらば取かへてよし千金簡易方
又方死人の両足をかゞめ死人の暇を人の背につけて負ひ走
れば水を吐て活べし得効方
又方急に死人衣類を解せ臍中へ灸をすへ管にて耳を
吹べし救急易方
凍死附倒死
冬月寒気にあたり凍死芥に水に落凍死たるにも
急に湿たる衣類をぬがせさり人の暑あたゝめたる衣類に
て死人をつゝみ米を炒熱し心を熨べし或は灰を炒熱し
袋に入熨もよし冷れば熱したるを取かへ熨べしさて熱酒
一并に姜湯を灌いるればよみがへるべし衛生易簡方
高き所より堕て死たるにいまだ心のあたり温まりある者には
一死人を座せしめ其髪を控半夏の粉を急に鼻の中へ
一吹いるべし息出ば生姜汁に香油をまぜ口中へそたき入べし同
普救類方巻之四下終
巻之五上
瘍瘡門癰疽附骨疽
瘰疽疔瘰癧
核
弁結
腫真
諸瘻瘡瘡瘡瘡瘡瘡瘡瘡痳瘡
癰痺
一無一
熱
癇瘡
久瘡
癬瘡
瘡
附爛
麻子代指嵌甲瘡
附割外
成瘡
御足諸瘡癲癇癜風
附鍼
凍瘡皺裂灸瘡
疱
便毒下疳癩風
漆瘡痣疣目
豌豆瘡蛇纏瘡淫瘡
卷之五上
普救鶏方
狩り
普救類方巻之五十一
狩野氏図書記
林良適
丹羽正伯
瘍瘡門
纂輯
癰疽
癰或は外の腫物にても初て腫おこりたるに
一熱湯をしきりにそゝけば腫ちりて愈るなり本草綱目
又方赤小豆の粉を蜜にてねりぬりてよし同
一又方天花粉赤小豆粉等分醋にてねり塗てよし同
一又方鹿角をやき灰にし醋にてとき塗てよし日に五六度
付加へてよし同
又方牡蠣を蝦粉にし鶏子の白みにてとき腫物のまわりに
塗てよし同
癰疽の類に
要刺劑方著之王
一蓴菜を搗たゞらし付てよし然にいまだならざるにも膿
すでになりたるにもよし春夏は茎を用ゆ冬は子を用ゆ老
葉をも用ゆるなり同
又方蒜を横にきり厚さ一分程にして腹物の頭におき其上
より灸を百壮程すへてよし痛うちへすこし通ずれば取か
へてよし蒜やけ焦れたらば幾度も取かへるなり同
一又方伏龍肝を粉にし鶏子貰にてときぬりてよし肘後備後速
又方夏枯草根をさり茎と葉とを搗汁をしぼりとり煎じつ
め膏にし付てよし膿にならざるはちり膿になりたるははやく
口あくものなり彙聚單方
一又原蚕蛾の出たる空質一箇やき灰にし酒にて呑てよし針を
用ぜして口あくべし数多用ゆべからず一ツ用ゆれば口一つあく
なり二つ用ゆれば二つあくなり同
又方塩梅十大黄五分ひとつに杵かため石灰をまぜ炒すご
し灰をさり黄丹三匁入細末にし腫物の口をあけんと思
ふ所にふりかけ置ば口おのづからあくべし得効方
一又方白礬堂の大さ程鉄器の上にて鎔かし水一滴おとし
礬をこそげとり腫物の上に蓋のごとくしておけば腫ちるべし易
救急
易方
又方麺粉を人乳にてねり付べし膿おのづから出べし癰
潰れかぬるに用てよし千金簡易方
癰疽大便通ぜざるに
一紫草桔楼仁等分水にて煎じのみてよし本草綱目
癰頭なきに
冬葵子を二百粒水にて呑べし口おのづから開くなり同
又方蜀葵子を粉にし水にてとき付てよし同
又方荒茄仁一粒のみてよし同
普求薬方著之丑上
一又方白麺を乳汁にてねり癰の上に付てよし同
醋にとゝのへぬりてよし外科精義
又方米の粉四十匁葱白十匁同じく炒黒くし研粉にし
癰やぶれ甚かゆきに
一潰れたる口の四方へ塩を摩つけてよし本草綱目
黴瘡疥癬疽大にくづれ肉ぐされ臭して近づきに
一桐葉を醋にて蒸絹物の上につけてよし同
発背癰痛はなはだつよく死なんとするに
鶏腸草を搗たゞらし付てよし同
又方乾たる人糞を焼灰にし醋にてとき傳べしかわけべしかわけべしかわけば
一幾遍も付かへてよし同
一又方冬瓜の頭をきり癰の上におほひ置べし冬瓜烟るゝ
ものなり爛たらば其所をきり又おほふなり痛やみて入忽
なり肘後備急方
又方伏龍肝を粉にし酒にてとき腫物の口に厚く傅べ
しかわけば付かへてよし同
又方活たる蟾蜍をとり破りひらき熱したるを縫物の
上へおほひ置べししばらくにして臭こと甚し其時
取さりまた外のをかへておほひてよし本草綱
本草綱目
又方十二月に兎をとり胸を搗て瓶の内へいれ貯おき布
一に塗胸物に傅てよし傳信尤易方
虚并に諸程の。諸諸諸のの諸諸諸程物にて按ば痛なを堪がたきに
一大黄を粉にし醋にでとき貼べしかわけばまた貼かへてよし
一初て腫たるに付れば腫ちるなり肘後備急方
一又方新に鼠の皮を剃銭の大さ程腫物の頭に砧おけば
一おのづから膿出家なり潰て後鼠の脊の脂を取つけてよし
千金簡
易方
音求期力老之王上
癰久しく痰かぬるに
一牛屎をやき粉にし鶏子の白みにてときぬりてよし本草綱目
又方大なる牡鼠をとり火にくべ焼粉にし伝てよし同
一又方霜を経て黄色になりたる桑の葉を粉にし伝てよし同
一又方生の絲瓜を抜汁をとりしきりに塗てよし同
一又方馬歯筧を指汁をとり煎じつめ腹物に傅てよし
千金簡
易方
又方鼠皮をやき灰にし瘡の口を封じてよし癰の中冷
て口おさまりかぬるに用ゆ肘後備急方
癰数ヶ所に出来たるに
一牛糞をやき粉にし鶏子白にてときぬりてよしかわけば
幾遍も塗なり同
又方雀屎を醋にてとき癰のかしらにぬりてよし同
石癰は腫上りたる所。かたきこと石のごとくにて潰れざるなり
一生商陸の根をつき汁をとり程の上に擦りかわけば幾遍も
一塗なり本草綱目
又方蛇蛻をきり貼てよし同
又方葵の根と茎とを焼灰にし梁上塵等分粉にし醋にて
とき付てよし千金簡易方
又方大黄十匁五倍子三匁粉にし陳醋にてとき腫たる上
一にぬり真中に孔をあけおくべし鴉子白にてとくもよし行大
得効方
疽は癰に似て膿に豆汁のごとく今日膿出て明日また然満るもの
なり痛はなはだつよきに
一芸茎を核布袋を湿し其内へいれ熱灰の中に埋め取出
し熱したるにて疸の上を熨てよし千金簡日
千金簡易方
又方小豆粉を醋にてとき付べし疽はじめて腹出たる
に付てよし同
音求幾才名之王上
疸漬て愈かぬるに
塩湯にて洗ひ拭かわかし梍莢を焼灰にし付てよし同
陰疽頭くぼみて熱もなくいたみもなきに
一川烏頭硫黄人牙烟過し三味粉にし五分つゝ酒酢本草網目
癰の愈たる後久しく此方を用てつゝしみてよし
黄莨六十匁甘草炙りて十匁きざみて三匁づゝ姜三片
一棗二ツ水一碗半入一碗に煎じ空腹に用ゆ得効方
附骨疽
附骨疽は腿の内外或は死臀の辺に骨に附て生ずる腫物おは
筋骨つよくいたみひろく腹おこり色づかざるものなり
地を掘口をせばくし内を広して乾たる鶏尿七合半
艾葉と荊芥葉と同じく搗坑の内へいれ焼て烟を出し
一疸の口をあて烟にて煎ぶべし衣類にてわきをおほひ
一気の泄ざるやうにすべし腫物の中より虫出て都本草細目
又方蕪菁子を搗つけてよし
千金簡易方
又方白楊葉を搗粉にしつけてよし同
又方槲樹皮をやき粉にして一匁津にてのみ下すべし同
又方黄連牡蠣等分粉にし先塩湯にて程物をあらひて後
右の薬を付てよし肘後備急方
瘰疽
瘰疽は大概手足肩背に生じ累々として小豆のごとくこれを
剤ば汁出るものなり
鯽魚二寸ばかりなるをきり乱髪を鶏子の犬さ程二味諸脂
一二合半にて煎じ膏にしつけてよし千金簡易方
一又方麻子を熟粉にし種物の上を摩てよし同
又方乱髪をやき灰にして一二匁づゝ湯にて飲べし日に三度
同同同同所皆炊頭方巻之反止
一十五巻ノ名之ヨリ一
因ゆ同
又方芸薩菜を水にて煎じたる汁を二三合のみてよし同
一又方醋をあたゝめ腫物をあらひ燕窮土をとり生れて百日ほど
一の男児の小便にてとき付てよし本草綱目
瘰疽十指に出来根ふかくして筋骨をやぶり命危きに
灸を百壮すへ毎日犀角に水をつけすりて其汁を飲てよし同
疔
疔は大概初生ずる時少しき泡のごとく頭赤くして或はかゆく或は
いたみ寒け熱出るなり多は雨ならびに手足に生ずるものなり
一忍冬尤并に蒸茶ともに搗て汁一椀しぼりとり煎じて八分
めに煮つめ用ゆ渣を胸の上にぬりてよし本草綱目
一又方薩蘇子を搗たゞらし醋を入て再び桟股の上に貼てよし
疔の根を抜出すものなり同
又方五月五日に稀葵草をとりほし粉にして二匁づゝ熱酒にて飲ば
汗いでゝいゆるなり同
又方蔬菜を搗たゞらし付てよし当分痛つよきものなりとりさる
べからず疔いたみつよきに用ゆ同
又方土蜂巣を焼蛇蛇境を焼いるにして一匁づゝ酒にて飲てよし同
又方蛇蛇皮を焼灰にし鶴子清にてねりぬりてよし千金簡易力
瘰歴附結核
瘰癧
結核は項耳の前後或は頬の下などに少しきかたまりを生じ
次第に大になり腫痛むものなり結核久しく治せずして数多く
連り出来たるを瘰癧といふ腫潰膿血出て愈がたきものなり其腫ばこりたるに
一鯽魚を搗付てよし結核散かぬるに付べし
肘後備急方
本草ノ綱
一又方何首鳥を生にて嚼汁をのこならびに葉を摘稚の上に塗てよ泪
一音求幾万一巻六五十
又方蓖麻子を炒皮をさり寝さまに二ツ三ツ呑てよし瘰癧愈て後
一生炒豆をいむへし
本草綱目
一又方守宮をあぶり研て粉にし毎日五厘づゝ酒にて飲てよし目
又方商陸の根をけづり細くし耳の内へさしこみおきて日に二度
取加へてよし瘰癧いたむに用てよし同
一又方芥子を粉にし醋にてねり付てよし同
又方蒜を片瘰癧の上にしき其上より灸を七壮すへてよし
一蒜を取かへまた灸すべし救急易方
又方五月五日に胡麻葉をとり七月七日に花をとりほしよく揉て
一貯おき艾の代にして百壮灸すへてよ肘後備急方
瘰癧久しく破れざるに
野菊花根を携たゞらし酒にて煎じ飲べし渣を瘰癧に付れば
おのづから腫散なり若ちらざるはおのづから破るゝものなり本草綱目
瘰癧破れたゞれたるに
黒色の蝦蟇をとり腸をさり焙り研細にし生油にてとき付てよし
一又方田螺を殻ともにやき粉にし生油にてとき付てよし同
一又方猫頭をやき灰にしきりにつけてよし同
一又方乾姜を粉にし姜汁と糊とおしまぜねり丸じて黄丹を衣にす
べし瘰癧潰れたる大さにしたがひそれ程に右の丸薬をこしらへ
瘡の内へいれおくへし膿を追出しおのづから肉を生ずるなり若
久しく口愈かぬるには大黄の粉を葱白の汁にてとき付てよし同
又方黄蘗を粉にし麺粉糊にてねりぬりて取し破れて久しく
口のおさまりかぬるに用てよし
衛生易簡方
小児瘰癧に
楡白皮を搗たゞらし貼てよし
本草綱目
一又方柵樹皮を去きざみ水にて煎じしきりに洗ひてよし同
又方胡麻連朝等分粉にし湯にて飲てよし木草綱目
諸瘻瘡
凡癰疽瘰癧の類久して愈ざれは癒たる脳腐肉の間に停り深
く穴をうがち膿水少つゝ出て愈ざるなり一切の痔瘡に
一松脂を粉にし孔の内へ塞てよし日に三四度ふさぐべし。
又方桃葉并に枝を水にて煎し瘤をあらひ孔の内へいれてよし同
一又方痛のめぐりに灸をすへてよし千金簡易方
肘後備
急方
尽方
同
又方蜂房を炙り黄にし粉にし豬防にてとき付てよし肘後備備
一又方大腹皮を水にて煎じあらひてよし本草綱目
急方
又力啄木一ツ泥に塩をまぜつゝみかため火にいれ蝦取出し粉に
して二匁づゝ酒にて用ゆ同
又方蛇蛻皮を焼粉にし水にてとき付てよし同
鼠痿は鼠の孔のごとく一つ愈れば又わきに孔出来て孔の所さだまら
ざるものなり或は肉のうちに核かたく腫いたむもあり
一栢葉を腫たる上につけ塩を熬葉の上より熨し熱気を
一内へ通らしむれば程おのづから散ずるなり
肘後備急方
又方中ぐらいの鼠一ツ乱髪鶏子の大さ程騎の脂にて煎じ鼠の
肉ならびに髪消つくるまで煮半分は腫物の上にぬり半分は酒に
いれかきまぜのむべし
又方鶏子を米とおなしく煮こと半日程にして取出し鶏子をわり
黄みばかりをとり熬黒くし先腫物を拭ひ乾かし右の薬を楽を宴の
孔の中へいれてよし同
又方死蛇をやき灰にし醋にてときぬりてよし干
千金簡易方
一又方蜘蛛をやき研粉にし付べし鼠瘡破れ膿血出るによし木
同
本草綱
蟻楼は孔ちいさく針の凡のことし
普及領方巻之五上
一穿山甲を焼粉にし猪脂にてとき塗てよし肘後備急方
一又方半夏を摂粉にし驚の腹にてとき付てよし千金簡易方
又方蜘蛛をやき研て付べし肘
肘後備急方
蝎癘は孔五ツ六つ出来孔の中より孔の中へ相通ずるものなり
一茅根を杵其汁を孔のうちへいれてよし千金簡易方
蜂庵は孔の形蜂の紫のごとくいゝつもならびあくなり
千金簡易方
人糞蛇児をやき灰にし粉にし粉にして腹目の弱脂にてねり付てよし傷効
方
肉疳は疵の内瘡肉を生ずるなり
一槐白皮を搗まろめ綿につゝみ孔に入てよし肘後備急方
又方正月に狐糞をとり乾かし粉にして一匁づゝ空腹に汲たての
水にいれかきまぜ飲べし本草綱目
瘡瘡瘡
腫物大さ三寸に過ざるを稀といふ
一無黄仁を搗たゞらし豬服にてとき塗てよし痛子蟄するに
用ゆ衛生易簡方
本草綱目
一又方牛蒡子の葉を貼てよし本草綱目
又方鹿角の尖を水にて磨濃汁を取ぬりてよし同
又方葛の蔓を焼灰にし水にてときぬりてよし
一又方茄子を二つに切内をくり錦子の上をおほひ熱を醋にてね
りたる糊にて周囲を封じ置べし
伝信尤易方
又方十二月に兎をとり悩を搗たゞらし瓶にいれ貯おき帛に
一塗腫物に貼てよし熱して痛甚しきに用てよし同
痴子題なきに
千金簡
生の山椒を粉にし伏龍肝等分研細にし醋にてとき塗てよし青方
獅子すでにやぶれたるに
一普勅薬方巻之五上
一益母草を搗付てよし本草綱目
鬢の辺に痛子出来たるに
一猫頭の上の毛と縮頭の上の毛と等分鼠屎一粒いれ焼粉にし生
一油にてとき伝てよし同
暑熱にあたり面に廊子出来たるに
一黄楊子を搗たゞらし貼てよし千金簡易方
瘡痛の出来ざるやうにふせぐに
一六月六日に皀莢子を七粒呑てよし小児は年の数ほど用ゆ同
腫毒
腫毒は或は手或は足赤く腫ひろがり熱しいたみつよく風毒腫の類に
一蕪菁根大なるもの上皮を削さり搗たゞらし醋にかきまぜ泥のことく
にし火にかけ三度ほど沸たて急に撓まわし腫の上に付べし日に
一二三度付てよし但し蕪菁の子用てもよし肘後備急方
又方石灰を水にてねり種の上に封じてよし同
又方芥子側栢葉同じく搗付てよし或は芥子を粉にし醋にてねり
餅のごとくし腫の上につけてよし
又方柳枝を水にて煎じ故き布にて腫たる所をつゝみ其上より右の
煎じ汁熱したるにて洗てよし
一又方蒼耳の汁をしぼり腫たる所を漬してよし同
一又方山薬蓖麻子糯米等分水に浸し研付てよしはじめて種を取
本草綱目
たるに用ゆ
疱瘡
瘡瘀は隠々として皮膚の内に細なる物見へ外ゑ出れば痒きなり
風瘡にも
一鉄銹を水にてときぬりてよし本草綱目
一又方苦棟の皮を水にて濃煎じいり湯にしてよし肘後備負
肘後備急方
一又方蜂房を水にて煎じ芒硝を少しいれかきまぜ付てよし日
に五度ほど付てよし
同
千金簡
一又方呉茱萸を酒にて濃煎じ布にひたし瘡を拭ひてよし見
易方
一又方蒼耳葉蒸水にて濃煎じ洗てよし彙彙聚單方
又方萌雀を水にで煎じ酒少しくわへぬりてよし本さ
本草綱目
同生
一又方荊芥を水にて濃煎じ洗ふてよし或は入湯にしてよし簡方
簡方
小児痳疹を患へ久して腹にいり往て舌かわき甚しきものは命危し
一無黄子を粉にして一匁づゝ酒にて用ゆ日に三度用てよし
千金商
易方
一又方蚕沙を水にて濃煎じ洗ふてよし同
一又方車前子を粉にして一匁づゝ酒にて用ゆ日に三度用てよし同
又方塩湯にて洗ふて後蓼子を接伝てよし同
身うちに疲瘀出て爪にて掻ば手にしたがひて腫ふくれ眩暈嘔噬
などするに
得効方
一白木五匁神越十匁甘草一匁二分五厘粉にして一匁づゝ米飲にて用ゆ
風湿瘡惣身黄水を出すに
一米を塩梅にかきまぜ搗伝てよし本草綱目
又方燕竄土一匁麝香五分研まぜ伝てよし同
同
又方虎杖根豌豆甘草等が水にて煎じたる汁にて洗ひて
後滑石の粉をつけてよし同
附熱瘡
浸淫瘡附熱瘡
浸淫瘡多は心に生ずる細なる出来物なりたに汁出て惣身へひろ
がれは命あやうきものなりはやく治すべし或は卒に惣身腫いたみ
かゆく死なんとするに
一音収領方巻之五上、
一益母草五合に水一升五合いれ一升に煎じつめ度々あらひて
本草綱目
よし
又方体米を熬黒くし杵細にし付てよし同
又方石榴皮を水にて煎じ冷して洗ふてよし
又方菖蒲を日にほし粉にし瘡の上にあつく伝てよし病人の
蒲団の上にも粉をふれは衣類にねばりつかず同
又方狐魚の肉をきり塩にかきまぜ勝たゞらし貼て子しきりに度々
貼かへてよし同
小児浸淫瘡いたみたえがたく寒け熱あるに
一小薬を粉にし汲たての水にてときつけてよし乾けばまた
衛生易簡方
つけてよし
千金簡
又方伏龍肝髪灰等分粉にし瀦脂にてとき付てよし
易方
又方大荊葉を杵水を入すりたゞらしぬりてよし本草綱目
小児惣身に〓瘡を生じ皮膚やくやうにいたむに
一松克甘草黄連粉にして五分づゝ水に蜜をさしかきまぜ右の粉
一薬をのみてよし十便良方
又方乱髪を梨の大さ柱鶏子黄一ツ二味ひとつに鍋にいれ炭火
にかけ熱髪燃て後液出べし其液をとり瘡につけ其上へ苦参の
粉をふりてよし同
癇瘡附爛瘡
瘤瘡
瘰瘡は手足に出る細なる出来物にて二つづゝならびて生じ裂やぶれ
孔をなし痒くいたみ其内に虫生ずるものなり
一黄蘗五匁乾きたる馬歯葛十匁粉にし付てよし木
本草綱目
一又方桃の葉を搗醋にてときつけてよし同
一又方醋二三合沸たて韮をいれかきまわして取出し瘡の上を
つゝみてよし千金簡易方
又方松の根をやき脂をとりぬりてよし同
又方羊蹄根をきざみ熬熱し醋にかきまぜ搗たゞらし先出来
物を湯にてあらひて後右の薬を伝べし一時ばかりおきて冷水にて
一洗ふべし日に一度づゝ付てよし或は陰乾にし粉にし出来物色
き時掻て汁を出し右の粉を付てもよし疥癬にも用てよし同
爛瘡は病瘡の類にてやぶれたゞれたるをいふ
一艾葉をやき灰にし付てよし本草綱目
又方桃仁を接たゞらし付てよし同
疥癬
疥癬は細なる瘡手足におほく生じ痒こと甚しきものなり今いふ
ひせんがさの事なり
一何首烏艾葉等分水にて濃煎じ洗ひてよし本草綱目
又方青蒿の子を水にて煎じあらひてよし同
又方胡麻をかみたゞらしつけてよし同
又方苦棟根を搗醋にかきまぜ研とゝのへぬりてよし
衛生易簡方
本草綱
一又方硫黄の粉を鶏子にかきまぜ煮つめ香油にてとき付てよし目
又方青竹筒の中へ大豆二合半ほどいれ馬屋と米糠とを火に
くべ右の竹を焼裏べ両方の切口より出る汁をとり先津水に塩
をまぜ瘡をあらひて後右の薬を付べし疥癬掻ときに黄なる
汁出るに付てよし同
同
一又方小豆をきざみて二匁水一椀にて煎じ飲てよし粉品
救急易方
臆瘡
臆瘡ははゞきがさとて脛に出来たる湿瘡にて痒こと甚しくたわ
汁いでたゞるゝものなり
一享文頁丁未二二
一乾柿の霜と帯と等分にしやき粉にし付てよし本草
本草綱目
又方熟艾葉をやき其烟にてふすべてよし同
又方生鰕黄丹と同じく摂まぜ付てよし日に一度付かへてよし同
又方黄丹十匁黄蝋十匁麻油五匁煎じ膏にし洗ひて後右の
一膏薬をつけてよし同
又方黄丹無名異粉にし生油にてときぬりてよし湿りあるひは汁
一出るには粉をふりかけてよし
衛生易簡方
又方大黄十匁粉にし桐油にてねり瘡の上に付ては但し油紙を
二枚あわせ其内へ右の薬をいれ肌につくかたの紙に針にて孔をあけ
瘡にまとふていよ〳〵よし傳信左易方
臆瘡のうちに虫を生じたるに
一乾たる馬歯茗を粉にし蜜にてとゝのへ付てよし本草綱目
又方煮汁をあたゝめて能あらひ拭かわかし葱汁にて軽粉をとき付
てよし
衛生易簡方
一又方烏頭黄薬等分粉にし唾にてとき紙にぬり瘡の上に付てよし
又方陳米五匁雄黄二匁を青布にて巻こめ大なる紙撚のごとくし
火にて焼其烟にて瘡を忘べてよし瘡より水流れ出て愈るな陽響
又方亀甲をとり焼にひたし炙り黄にししばらく火気をさまし
粉にし軽粉と麝香と少いれ研とくのへ先葱湯にて瘡をあらひ
て後右の薬を付てよし同
腺瘡月をかさねていへずたに汁出て乾かざるに
一鹿角をやき粉にし軽粉少ばかりいれ油にてときぬりてよし同
又方好砂糖研細にし先塩湯にて瘡をあらひ飾にてよく
拭ひ乾かし津唾をぬりて其上に砂糖を付てよし細
又方牡蠣一塊破草鞋につゝみ火にて焼紅にし取出し冷たる
めうばんのやきかへし
とき粉にし白礬を少しまぜ付てよし同
普故顛方巻之五上
一又方蛇軸十條竹簾にてさし瓦の上にて焙り乾かし粉にし清油
にてねりまぜ付てよ同
又方海桐皮石榴皮等分水にて煎じたる汁にてよくあらひ牛蒡
子五匁粉にし紙撚のうちにまきこめ火にやき其烟にて烹てよし回
癬瘡
一切の癰瘡に
大薪の葉を搗汁をしぼりとりのみてよし本草綱目
一又方蟾蜍を焼灰にし豬脂にてとき伝てよし同
一又方蛇床子を粉にし瀦腹にてときぬりてよし禦生易簡方
一又方草烏頭を磨ぬりてよし同
一又方馬歯葛の嫩葉を根ともに搗たぐらし付てよし彙粟粟草
又方吉参山椒水にて煎じ瘡を洗ひてよし衆妙方
彙聚四十
方
又方蜂房の孔に緑礬の粉をつめ炭火にてやき焦し粉にし綿
一花子油にてこき擦ぬもによし伝
傳信尤易方
又方桑木をやき灰にし水にて煮四五度程沸たて其汁にて癬を
あらひ羊蹄根を水にて煎じたる汁にて白礬をとき塗てよし
久しく痞かぬるに用てよし本草綱目
まゆたむし
眉に癬出来たるに
一鬼孫子を炒研て粉にし生油にてとき付てよし同
乾癬年久しくいへず痂をなし爪にて掻ば黄なる水いづるに
巴豆十粒炭火にてやき油を出し尽し礫少ばかりいれ研膏つし
衞生易簡方
ぬりてよし
又方天南星一ツ草烏頭一ツ粉にし羊蹄根を搗汁をしぼりとり
右の薬をときぬりてよし傳信左易方
湿癬は常に癬の上しめり汁出るなり
一楮葉をつきたゞらし付てよし日
肘後備急方
又打羊蹄椎を構壁をいれ研まぜ先湯にて癬をあらひて後右の
一薬をつけ一時ばかりおき冷水にて洗ふべし日に一度伝かへてよし
或は右の薬を粉にし付てよし同
又方芸黄仁を粉にし蜜にてときぬりてよし千金簡易方
又方枸杞根を核粉にし諸脂にてとき付てよし小児の湿癬に
用て尤よし同
牛皮癬は皮厚くして狐ばかたく甚がゆし内に虫を生ずるもの
なり
一雌黄を粉にし軽粉少いれ諸脂にてとき付てよし本草綱目
又方陸英葉を陰ぼしにし粉にし生油にてとき塗てよし衝
方
獅子
鹿子出来たるに
一壁の土を粉にし付てよし本草綱目
又方升麻を水にて煎じ飲べし并に煎じ汁にて洗ふてよし同
一人方茨菰葉を陰ぼしにし粉にし付てよし衝生易簡方
又方寒中にふりたる雪をとり貯へおき其水をつけてよし同
又方葛粉三十匁甘草十匁石灰炒て十匁同じく粉にし絹につく
十便良方
み痛子の上を撲てよし十便良方
又方黄瓜をきり其切口にて痛子をすりてよし得効方
代指
代指は手の指さき腫痛つよく爪ぬけかわるものなり俗に指療疸と
いふ
一蚯蚓を杵たゞらし付てよし本草綱目
一楮葉をつきたゞらし付てよし肘後備急方
又方羊蹄根を搗醋をいれ研まぜ先湯にて癬をあらひて後右の
一薬をつけ一時ばかりおき冷水にて洗ふべし日に一度伝かへてよし
或は右の薬を粉にし付てよし同
一又方芸黄仁を粉にし蜜にてときぬりてよし千金簡易方
又方枸杞根を核粉にし諸脂にてとき付てよし小児の湿癖に
用て尤よし同
牛皮癬は皮厚くして狐ばかたく甚がゆし内に虫を生ずるもの
なり
一雌黄を粉にし軽粉少いれ諸脂にてとき付てよし本草綱目
又方陸英葉を陰ぼしにし粉にし生油にてとき塗てよし術
方
ふつし
獅子
鹿子出来たるに
本草綱目
一壁の土を粉にし付てよし本草綱目
又方升麻を水にて煎じ飲べし并に煎じ汁にて洗ふてよし同
一人方族菰葉を陰ぼしにし粉にし付てよし衛生易簡
衛生易簡方
又方空中にふりたる雪をとり貯へおき其水をつけてよし同
又方葛粉三十匁甘草十匁石灰炒て十匁同じく粉にし絹につく
み席子の上を撲てよし十十
十便良方
又方黄瓜をきり其切口にて鹿子をすりてよし得効方
代指
代指は手の指さき腫痛つよく爪ぬけかわるものなり俗に指療疸と
いふ
一蚯蚓を杵たゞらし付てよし本草綱曰
本草綱目
一又方甘草を水にて煎じたる汁に指をひたしてよし本草綱目
一又方梅仁を揚たゞらし醋の内へいれかきまぜ指をひたしてよし同
又方螺虹一條やき其烟にて指をふすべてよし同
又方白堊を諸脂にとゝのへぬりてよし同
千金簡
一又方煮たて熱したる飯の中へ指をさしこむこと数十度にしてよし易玄
一嵌甲瘡附割レ瓜成レ瘡
懶甲瘡は蹈皮などつまりて爪を損じ指頭腫いたみおもくなりては
黄水をいだし次第に長汁つきて五指みな湿りたゞれなどするものなり
本草綱
一陳皮を水にて煎じ爪をひたしかろく剪さり虎骨の粉を付べし且
又方知母をやき粉にしふりてよし同
又方胡桃の皮をやき粉にしつけてよし同
同
十金簡易
又方鬼針草の苗牛蒡草の根とを搗鞘の脂にてとき塗てよしも
手足の爪甲を切こと深くして肉を損じ腫物のごとくなりたるに
川烏頭の尖と黄蘗と等分粉にし先湯にて指をあらひて後右の
本草綱目
薬をつけてよし
一又方蛇悦皮一つ焼灰よし雄黄を枇杷の大さ程ひとつに研て粉
にし先醋をあたゝめ指をあらひ腫たる所を針にてさし破り右の
薬を付てよし同
御足諸瘡
脚を纏て瘡を生じたるに
一荊芥を焼灰にし葱の汁にてとき先甘草を水にて煎じたる汁にて
瘡をあらひて後右の薬を付てよし同
一又方鶏子黄一つ黄蝋一匁油にて煎じぬりてよし同
足趾雑眼いたみ瘡を生じたるに
一枸杞根皮と紅花とを粉にし付てよし本共
本草綱目
女人足指爪の肉いでく愈ざるに
一螺螺一條あぶり粉にし出たる肉につけ南星を粉にし醋にてとき
一種物のまわりにぬりてよし同
女人足に瘡出来たわけ出数年愈さるを裙風瘡といふ
男子の頭の垢を油にてとき伝てよし同
瘻瘤
痳疹出来たるに
芝花根よくあらひしめりたるうちに石臼にて搗汁をとり線を半日
又は一夜ひたしおき痛を繋おけば大方は一夜過て落るなり
一若しるしなくばまた一両度も線を取かへて繋べし瘤の落
たるあとへ龍骨調子等分粉にし付てよし救急易方
一又方馬歯筧を焼灰にし研細にし豬腹にてねり付てよし同
一又方棘利にて瘤をさし破り銅骨を粉よしふりかけ上に膏薬を
賑おきてよし得効方
又万海藻昆布等分粉にし蜜にてねり杏の核の大さに丸じ
一口にふくみ津にて嚥べし或は粉にして一匁絹につゝみ酢にひたし口
千金簡易方
にふくみのみてよし
又方草麻子をすり麺粉にまぜ水にてねり付てよし小児の瘤
出来たるに用ゆ
傳信尤易方
又方海藻十匁黄連二十匁粉にし度々砥のみてよし一切の厚味
一なる食物をいむなり痞はじめて腫おこりたるに用ゆ本草綱目
腋の下に痛出来たるに
一長柄茶壺芦をやき研て粉にし付てよし同
癜風
一卒改顧打巻之五上
一切の癜風に
一生姜を接たびくに擦てよし
本草綱目
又方小麦を石の上に置識をやき小麦の上をおせば油出るなり
其油をとりぬりてよし同
一又方蛇蛻をやき灰にし醋にとゝのへぬりてよし同
又方羊蹄根心をさり皀莢とおなじく搗たゞらし枇杷の核の
大さ程布につゝみ黴風の上を操てよし并に右の薬を水にて煎
一じ癜風をあらひてよし傳信尤易方
衛生湯
一又方楡白皮をやき灰にし糟につけたり茄子につけ黴風を擦てよし痛
簡方
しろなまず
白癜風に
饅麺魚の皮を炙り脂をとりぬりてよし同
一又方蘿摩草の汁を布にひたし拭てよし同
千金簡
又方籬などの竹のきり口にたまりたる雨水にて洗ふてよし易方
又方青胡桃皮一ツ硫黄を皀莢子の大さ程二味研とゝのへ毎
日つけてよし
本草綱目
一又方肉桂の粉を唾にてときつけてよし得効方
紫癜風に
本草綱
生の知母を破にいれ研たゞらし痴に擦てよし日に三度膝てよし目
一又方杏仁皮と尖りとを去毎期十四粒づく嚼たゞらしすり塗てよし同
一又方蛇蛻皮を水にて煎じあらひてよし傅信尤易士
傳信尤易方
又方硫黄を醋にて煮茹蔕に浸ししきりに付てよし同
又方硫黄十匁醋にて煮こと一日にしてほし烏賊骨三個ひとつに粉
にし湯を浴たる後右の粉薬を生姜につけ癩風に摺付て風に
あたらざるやうにして幾度も付でよし彙聚單方
小児痴風出来たるに
一馬の小便にて度々あらひてよし本草綱目
普役願方巻之五上
汗斑は夏暑気の時分汗のあとなまずになりたるなり
一蒼耳葉塩にまぜ搗たゞらしすりぬりてよし
本草綱目
又方夏枯草を水にて濃煎じ毎日あらひてよし同
同
又方桑耳を焙り粉にして一匁づゝ食後に熱湯にて呑てよし同
凍瘡
凍瘡出来たるに
本草綱目
一山薬を研ぬりてよし本草綱目
又方熱したる絲瓜を焼粉にし猪脂にてとゝのへ塗てよし同
又方醋にて凍瘡をあらひ蓮藕を研て付てよし同
一又方生姜汁を煎じつめ膏のごとくしぬりてよし同
一又方雀脳を搗たゞらしぬりてよし禦生易簡方
又方冬瓜皮乾茄根水にて煎じ熱して洗ひ早し糞聚聚草方
凍瘡の出来ざるやうにふせぐに
一五月五日牛の刻に生姜生葱艾葉にて耳并に手足を一時ばかり
指てよし
妓烈
手足皺裂は今いふひゞあかぎれの類なり
一獺の四足をやき灰にし蜜にてときぬりてよし衛生易簡方
又方白笈を粉にし水にてとき裂たる所へぬりてよし同
同
一又方猪の脂を熱酒の中へいれ攪まぜあらひてよし十五日
千金簡
易方
一又方茄子の根を水にて煎じ洗ひてよし同
夕火瘡附鍼瘡
灸瘡腫いたみ愈かぬるに
□政□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
一
本草綱目
白茅花をつけてよし
又方木蓮花をほし粉にし付てよし同
又方烏賊骨白礬等分粉にし付てよし同
又方伏龍肝を粉にし水にて煮其汁をそゝぎてよし同
得効
一又方嫩葉を付てよし或は根の白皮を搗たゞらし付こ汝方
灸瘡血出て止ざるに
一蝋蛇をやき粉にし豬脂にてときぬりてよし千金簡に
千金簡易方
灸をすへて後火毒にて灸の痂とれてうちの肉へげ飛こと蝶の
ごとくいたみたえがたきに
大黄朴硝等分粉にして二三匁水にかきまぜ飲下し大便下りて
よし同
炙をすること四五壮にいたり灸充より血出て止ず手足ひへ死なん
とするに
黄芩をきさみ酒にかきまぜ炒て二匁粉にし酒にてのむべし
鍼をたて其穴より血いでゝ止ざるに
人糞を焼研て付てよし同
便毒
便毒腫おこりたるに
胡桃の肉を焼粉にし酒にてのみ下してよし
一又方蜘蛛一ツすり爛し熱酒一碗のうちにいれ挽まぜ飲てよし大
本草綱目
同
便下りて愈
一又方鯽魚一つ山薬五匁同じく摺たゞらし付てよし同
又方石蒜の根を搗たゞらし塗てよし毒気甚しきものには石蒜
の根を酒にて煎じ用ゆ汗汗出て愈
同
又方螺船を焙り粉にして二匁酒にいれ飲べし汗出て愈
同
又方芭蕉葉をやき粉にし軽粉少し入研まぜ胡麻油にてときぬ
本草綱目
りてよし
胯の左右ともによこね出来るを魚口便毒といふ
五月五日午の刻に柎につきたる青胡桃をとり筐の内へいれ陰乾
にし貯へをき用る時になりて焼粉にし少しつゝ酒にて用ゆ勝
一大便より出て愈るなり膿なきはおのづから腫散なり
方
救急易
又方五倍子を炒黄にし研て粉にし百草霜等分寒づくりの
醋にてねりぬりてよし同
げかん
下疳
下疳
下疳は男子は陰茎に瘡出来次第に腫たゞれくづれて痛つよく
おもへなりては陰茎落るものなり女子は陰門に瘡を生ずるなり
一乱髪をやき灰にして一匁堂の核七ツやき粉にしひとつにすり
本草綱目
まぜ付てよし
一又方鶏子殻を炒粉にし生油にてとき付てよし同
又方白貝子を凝赤くし研くだき粉にし貼てよし同
一又方醋にて陰茎をあらひ枸杞の根を粉にし傳てよし同
一又方生銀杏を搗たゞらし付てよし術
衛生易簡方
得効
一又方年久しく油じみたる紙或は布を黒やきにし粉にし付てよし方
癜風
一切瘀風眉鬢の毛など脱おち身かゆくいたみ并に惣身の
節々いたみ或は肉も破れ目も見へかね鼻柱など落たるに
松脂を煉冷水にいれまた煉こと二十度にして粉にし蜜にて
胡椒程に丸じ二十粒づゝ空腹に白湯にて飲下てよし久しく
用て験あり一切塩けを忌
肘後備急方
字文須戸巻之五二
又方大麻仁一升水一升五合にて煮滓をさり再び煎じつめ
空腹にのみてよし或は物狂しくものいふことあるべし病人の手
一足をなづれば愈るなり衡生易簡方
又方何首烏大なる物百六十にきざみ米津に浸すこと七日にして
九度蒸九度さらし胡麻四十匁九度むし九度さらし二味粉に
して二匁つゝ酒にて用ゆ日に二度用てよし本草綱目
又方蓮葉三十枚石炭二升五合水にかきまぜすまし其水にて
右の蓮葉を煎じ入湯にし半日程いりてよし五六日に一遍づゝ
入べし同
又方大黄を熱灰に埋めうづみやきよして十匁包藤刺十匁同じ
く粉にして一匁づゝ空腹に湿めたる酒にて用ゆ大便より悪物を
下してよし同
又方烏蛇三條蒸熱し骨をきり肉をとり焙り粉にし餅糊にて
ねり米粒の大さ程にし烏鶏に食せしむべし右一剤の薬を食し尽し
たる時雛を殺し烹熟して肉をきり焙り粉にして一手づゝ酒にて用ゆ
此方雑三五ひき程用てよし同
白癩は俗にしろがつたいと云癩風の一種なり其病人声しわぶき目
見へかね手足しびれいたみ或は惣身に白く細なる瘡を生じ身蟄し
鼻に息肉など生ずるものなり
苦参をきざみて八百匁酒八升にて漬したへず飲てよし并に苦参の
一根と皮とを粉にし右の酒にてのみ下てよし用
肘後備急方
又方馬鞭草を粉にして一匁荊芥と薄苛とを水にて煎じたる
汁にかきまぜ呑てよし同
又方天蓼粗皮を刮さりきざみて四十匁水二升五合にて煎じ
一二合半に煮つめ其汁にて糯米を粥に煮空腹に食てよし或は
一吐或は汗いで或は大便下りて愈
本草綱目
又方桑木を焼灰にし熱湯にかきまぜ瘡をあらひて後藁豆
一粉を湯にかきまぜ洗てよし衛生易簡方
漆瘡
漆にかぶれ細なる物出来かゆきに
山椒を水にて煎じあらひてよし惣じて漆をつかうに山椒をか
みて鼻にぬりてよし
本草綱目
一又方乾たる蓮葉を水に煎じ洗ふてよし同
又方鉄漿にてあらひてよし同
衛生易簡方
又方蟹を搗其汁を塗てよし
又方杉木を水にて煎じあらひてよし同
又方磨水をぬりてよし千金簡易方
又方芒硝の粉を湯にかきまぜ濃して塗てよし乾けば幾度も
塗なり同
応
痣をぬくに
水にて石灰をねり茶碗にいれ糯米を右の石灰の中へ半分さし
こみ半分は出しおくなり一夜にして右の糯米多かわり水精のごとく
なるなりさていぼにてもほくろにても針にて少しうごかし右の糯米を
少しばかり其上へ付おきて半日ばかりにして汁出なり其時糯米
をすり落し必水にてあらふべからず
本草綱目
又方蕪菁子をすり夜々ぬりてよし同
又方夜寝さまに醋をあたゝめ黒子のまわりをあらひ布にて黒子
を摺赤くし少し痛を出し白租に水をつけ鮫にてすり其汁
肘後備
を塗てよし明朝醋にてあらひ鷹糞を粉にし黒子に焦垂方
又方桑枝を焼灰にし水にかきまぜ煎じつめ膏のごとくし黒子
にぬりてよし三月にとりたる桑枝尤よし雑
衛生易簡方
又方郁李仁皮を去細に研鶏子白にてねり飴のやうにし朝
ぬりて晩かたに淡漿にて洗ひて後胡粉をぬりてよし千金方
疣目
蔵目出来たるに
一菊雀の子を研付てよし本草綱目
又方針にて疣子をはぢき少しばかり血をいだし醋脂を滴
入てよし同
又方杏仁を黒く焼研つぶし布にて疣子を少し研やぶり右の薬
をぬりてよし同
千金簡
一又方松脂と側柄脂とひとつにとらかしまぜ合て塗てよし易力
一又方硫黄を粉にし疣子に摺つけてよし同
豌豆瘡
豌豆瘡は痘疹のやうにて須臾に身にあまねく出来或は出或は
ひき治せざれば日を経て死するものなり
一藝茎葉を水に煎じあらひてよし本草綱目
一又方馬歯葛を焼粉にし付へし同
又方蕎麦根をつき汁をとり先針にて瘡を破りて後右の
汁を付べし衛生易簡方
又方乱髪をやき灰にして三匁飯のとり湯に入のみてよし同
一又方馬肉を水にて煮たる汁にてあらふべし本草綱目
蛇纒瘡
辛文須宇文貞丁
蛇纏瘡は身に赤く細なる物出来顕と尾とありてかたち蛇の
まとひたるごとくつらなり生ずるものなり
一雄黄を粉にし醋にてときつけてよし本草綱目
一又方水紅底に生じたる蚯蚓をとり搗たゞらし付てよし同
一又方鏡面草に塩をまぜ砕たゞらし付てよし同
湿瘡
一切の湿瘡に
一蟾蜍をやき灰にし豬脂にてときぬりてよし同
脚に湿瘡出来虫を生じ至極かゆきに
一烏臼木の根皮を水にて煎じのみてよし同
すれに瘡を生じ汁出て爛臭こと甚しきに
一蛞蝓十瓦のうへにてあぶり乾かし粉にじ生油にてとき付
てよし同
口わきの湿瘡たゞれたるに
一燕竄の中の土をとり粉にし水にてとき付てよし
寒気の時常に火にあたり火毒内にいり両の股などに瘡を
生じたわけいづるに
黄蘗の粉を伝てよし同
脳湾の所たゞれ瘡となりていへざるに
一蜂房形のくづれざるほどに焼粉にしふりかけてよし瘡
一乾きたるには油にてねり付べし伝
傳信尤易方
一又方鹿角焼灰にし粉にし醋にてときぬりてよし千金方
普救類方巻之五上終
同同所以上書紋頭方参之五二
一
巻之五下
瘍瘡門諸般惡瘡諸腫物弁雑
金瘡
箭傷
打撲傷
障傷
馬汗入瘡
破傷風馬汗入瘡
湯火傷
蟲獣傷
竹木刺
爬傷
巻之五下
曽数類方
狩り
巻之五下
瘍瘡門諸般惡瘡諸腫物并雑
金瘡
箭傷
打撲傷
障傷
破傷風
馬汗入瘡
蟲獣傷
竹木刺
竹木刺細傷
巻之五下
普救頼方
狩刀
以
普救類方巻之五下
諸般惡瘡
林良適
纂輯
丹羽正伯
諸の悪瘡何とも名のつけがたきものを生じたるに
一呉茱萸十匁小蒜二十匁同じく研付てよし日に三度
付かへてよし衛生易簡方
〇又方麺粉を水にてねり餅にし瘡の大小にしたがひ右の
一餅を瘡の上におほひ其上より灸をすへ胸物より汁出て
よし千金簡易方
一又方竹葉をやき鶏子黄にてときぬりてよし肘後備志方
又方蛇床子十匁黄連十匁粉にし腫物に付べしもし
燥たるものには右の粉を猪脂にてこきぬりてよし同
又方蛇脱皮をやき粉にし豬詣にてときぬりてよし同
又方柳茶或は柳枝皮を水にて煮塩少ばかりいれ脂物を洗
ふべし面に悪瘡出来たるに用てよし同
悪瘡心につらなり生じ痛もだへて睡ことならざるに
一独頭蒜二つ研たゞらし生油少し入杵とゝのへぬりてよし
衛生易
簡方
悪瘡年久しく猪出てかはかざるに
一冬瓜の葉を焙り粉にし付てよし同
又方黄蜀葵花を粉にしつけてよし同
又方胡粉と炭白灰と等分瀦腹にてときぬりてよし漏瘡
の類常に汁出て止ざるに用ゆ同
悪瘡痂出来てかゆくいたむに
一篇蕎を搗たゞらし付べし同
又方扁豆を搗ぬりてよし
肘後備急方
悪瘡内たゞれ腐肉あるに
一地楡を粉にし掻てよし腐肉おのづから去べし
衛生易
簡方
肛門のうちに瘡を生じたるに
一蓮葉を搗たゞらし絹につゝみ肛門へさしこむべし日に三
度取かへてよし本草綱目
悪瘡癩病に似て久しく痛ざるに
一苦瓠一つきざみ煮て汁をとり洗ふてよし日に三度用
てよし千金簡易方
又方塩湯にて洗ひて後地黄葉を搗貼べし同
一又方鯽魚をやき灰にし醋にかきまぜ付てよし同
悪瘡銭の大さ程おほく出来たるを馬疥といふ
おのづから死たる蛇一ひき水に漬しおきたゞれたる時骨を去
肉の汁をとりぬりてよし同
一普救蔵方一巻之五丁
枕骨の上に腫物を生じ後肉筋の類のやうにて愈ざるに
一原蚕蚕を炒石葦と等分粉にして付べし
本草綱目
夏花悪瘡は腫物破れて後腐肉外へひるがへり出て金ざるなり
蒼耳葉をつき汁をのみ并に葉を付てよし同
又方鶏腸草を搗汁をとり鳥の羽にひたし腹物に付てよし同
一又方牛蒡根を搗たゞらし猪服にかきまぜ付てよし千金剛黒
千金簡易方
一又方馬歯筧をやき灰にし猪脂にてとき付てよし黴毒
衞生易簡方
天火熱瘡は出来はじめは鹿子のごとし次第に水の泡のごとくにけり
熱する事火のごとく命あやうきものなり
大黄芒硝生鉄衣等分粉にし蔓茎葉を揃其汁にてねり
とゝのへぬりてよし本草綱目
鵞学風は手のうらにはたけ瘡のごとき物出来久して皮厚くなり
破れさけて愈がたきものなり
一鵠の屎と雄鶏の屎と同じく炒水にて煎じ洗ひてよし同
走皮趨瘡は頬或は項に湿瘡出来次第にひろがり爛雨耳まで
出来かゆくして水出来かゆくして水出るに
後宵花并に葉を水にて煎じ毎日あらふべし同
楊梅瘡は楊梅の花のごとく紅にして身うちに出来かゆくいたみ
次第にたゞるゝものなり俗にたうがさまめがさなどいふなり
一天花粉川芎各四十匁槐花十匁粉にし糊にてねり大豆の大さ
一に丸じ一度に百粒づゝ空腹に生姜湯にて用ゆ同
妬精瘡は男女気血さかんなるもの久しく交合なく強て精を
忍ぶにより生ずる瘡なりはじめは粟のごとく赤く腫やぶれたゞれ
て臼のごとくになりいたみかゆくもだゆるものなり下疳瘡の類なり
一青紙を唾にてしめし貼てよし同
普救願方巻之五下
諸腫物并雑症
癰疽の類にても其外諸の腫物に
一湿りたる紙を腫物の上にはりて乾く所は腫物のかしらなり
一其所へ灸を何程もすへてよし初痛むものはいたまざるま
ですへ初いたまざるは痛むまてすへてよし腫物臆なきは
一種散べし膿になりたるははやく口あくべし
本草綱目
又方野菊の花茎ともに搗たゞらし酒にて煎じ飲て汗
を出してよし并に渣を腫物の上に付てよし同
又方乱髪蜂房蛇脱同じくやき粉にして一匁づゝ温たる酒
一にて空腹にのむべし同
同
一又方商陸の根を搗酒少ばかりいれ研まぜ腫物に付てよし同
又方胡桃十熱灰にうづみやきにし取いだし殻をくだき肉
をとり槐花十匁粉にし右の胡桃肉にすりまぜ熱酒にいれ
かきまぜしきりにのむべし同
一又方癩蝦蟇の皮を剥熱きうちにつけてよし
衆妙方
又方白礬二匁づゝ好酒にて飲べし五倍子を炒粉にし醸醋に
てとき腫物につけ中に竅をあけて毒気を出し乾けば又付べし
一又方三七根をすり醋にてときぬりてよし腫おのづから散
一べし腫物やぶれたるには粉にし付てよし本草綱目
しゆもつねつ
腫物熱しいたむに
一白芒を粉にし醋にてときつけてよし同
又方胡薬を搗たゞらし胡麻油にてとき腫物の上にあつく
ぬりてよしかわけは何遍も付へし同
又方鷺の糞を鶏子の白みにてとき付てよし同
又方牛蒡根三本煮たゞらし搗汁をしぼり米を入粥に煮
て一椀食してよし同
同三十二章文順方巻之写
又方芸蓋の苗斧に根葉とりに蔓菁根と等分粉
にし鶏の白みにてとき付べし蔓菁なきときは商
陸根をかへて用ゆ同
一腫物頭なきに或は小児婦人など針をおそれて臆をいださざるに
一蓖麻子を搗たゞらし付べし同
又方葵花根を搗たゞらし汲たての水にてとくのへ付てよし同
又方冬葵子一粒汲たての水にて呑下すべし腫物おのづから
一破るゝなりもし両所に膿口をあけんと思はゞ二粒用てよし
肘後備急方
又方白雑の翅の下の第一番めの毛両翅の下のを一枚づゝとり
やき灰にし水にいれかきまぜ呑べし同
又方雀屎を瘡の頭にぬりて膿口あくべし屎尖りてかたき
もの雄雀屎なり尤よし同
一又方皀莢刺を焼灰にして三匁酒にいれのみてよし
本草綱目
癰疽の類にても何腫物にても根を抜に
一班蚤を研細にし蒜に搗まぜ豆一粒ほと膿口に貼おくべし
しばらくにして膿出て薬を取去べし同
腫物臆かぬるに
生の百合塩とひとつに摂糊のごとくし股の上に付べし同
腫物努肉出たるに
肘後備急方
一硫黄を粉にし日の上へうすく塗ばおのづから縮りいるなり
又方烏梅をやき灰にし悪肉の上へ付てよし同
腫物毒氣つよく嘔吐あるに
傳信尤易方
一胴脂五分藁豆粉三匁研とゝのへ汲たての水にいはかきまぜ飲てよし
腫物かしら黒くくぼみたるに
一蕎麦麺を水にて煮食すべしおのづから腫あがるべし
本草綱目
腫物の内に蛆を生じたるに
平文貞丁一文
昔料規方巻之ヲ一
一縁礬の粉をぬりてよし
本草綱目
又方柯枝節をやき油をとり付べし
又方腫物を刀にてさり破り絲瓜の葉のしるをとりつけて
衛生易簡方
よし頭の腫物に用てよし
本草綱目
腫物漬れて久しく愈ざるに
一棗を二三合水にて煎じしきりにあらひてよし同
一又方鼈甲を形のくつれざる程にやき粉にし付てよし同
一又方蒲公英を勝たゞらしつけてよし
一又方桑葉を醋にて煮付べし
衆妙方
一又方鼠皮をやき粉にし腫物の口に付てよし
伝信尤易方
諸の腫物漬て後臆血やまず急にいたむに
一生の白椒葉を十重ほど腫物の上に貼其上を布にてゆるく
いわへ置べし肘後備急方
腫物蜂の窩のごとくにて愈てはまた出来るに
胡粉煤砂等分粉にし蜜にてねりぬりてよし
同
腫物の瘢を消に
黄檗二十匁水五合にて煎じ二合半に煮つめ瘡黴をひ
たしぬぐふてよし衛生易簡方
一又方白蜜をぬりてよし同
一又方白灯蚕衣魚鷹屎白等ら粉にし油にてとき塗てよし同
金瘡
一切の切疵血止ざるに
一生姜をかみつけてよし
本草綱目
又方五倍子の粉をつけてよし
同
又方原蚕蚕を炒粉にしつけてよし同
一音料惣方一巻之五丁
一又方葱を水にて法煎じ疵をひゝしてよし
同
又方石榴花十六匁石灰半合に摺まぜ陰乾にし貯おき
少ばかり疵の所につけてよし
又方薬白皮の汁を切たる所へぬり桑白皮にてつゝみてよし
又方白笈を粉にして付てよし
衛生易簡方
千金簡易方
刀斧或は鑓疵にても血出て止ざるに
一石灰にて上をつゝみてよし痛をやめまた愈ることはやしもし
一疵ふかくして口はやくあわざるには滑石を少し加へてよし木薬
本草綱目
一又方柳の絮をふりかけてよし同
一又方小便を多くのめば血止べし同
又方白麪をふり伝てよし同
一又方紫蘇葉桑葉ひとつにつきたゞらし付てよし同
一又方綿花をやき灰にし付てよし
救急易方
金瘡腸いでたるに
一乾たる人糞を粉にし腸に振かくれば腸いるべし本
本草綱目
又方大麦を粥にたき其汁にて腸をあらひ推いれてよし毎日
一粥をすゝりてよし千金簡易方
又方慈石滑石等分粉にして一匁づゝ飯のとり湯にて飲べし日に
二度づゝ用てよし
本草綱目
金瘡筋骨を切断たるに或は指を切おとしたるに
一睡の頭脳ならびに足の髄をとり越て付べし筋骨おのづ
からつゞくべし十便良方
又方旋覆花根を杵汁をとり疵に摘で右の渣にて上を
一封し置べし半月程にしてつゞくべし治法彙
一又方蘇木を粉にし切口につけ切落したる指をつゞき蚕繭に
てつゝみ縛おくべし久して愈べし十便良方
一音文韻方一巻之五下
一又方生姜を嚼たゞらし切口につけ切落したる指をつ
ぎ布にて縛おくべし木草綱目
耳鼻を切落したるに
頭髪を土器にいれ泥にて塗つゝみ火にいれ焼取出し粉にし
耳にても鼻にても切落したる時其まゝ右の薬をつけて
一本の切口へつぎさだめ軟なる絹にて縛おくべし
金瘡瘀血腹中にありていたむに
一大麻子七合半葱白十四本揃たゞらし水二升三合入四合に
一煎じつめしきりにのみてよし
千金簡易方
内酒は金瘡の口ふたがり内に牒ありて毒うちにせむるに
一金瘡より出たる血を水にかきまぜのみてよし同
いつ本草綱目
又方牡丹皮を粉にして二匁水にて飲べし小便より血出て愈へし
金瘡もだへ苔みて人を見わけざるに
一琥珀を研て粉にし一匁童便にいれかきまぜ飲へし同
金瘡口をいやすに
一劉寄奴を粉にし瘡にふりてよし暴証知要
箭傷
箭傷に
しる
の汁をしぼりのみてよし千金荷
葛根の
千金簡易方
のね
又方芦根の汁をしぼり五合ほどのみてよし
又方桑葉を陰乾にし粉にしふりかけてよし若陰乾
にしたる桑葉なくは生葉を火熨にて乾し付てよし脚気
得効方
箭鏃肉に入て出ざるに
大なる雄鼠の肉をうすくへぎ焙て粉にし二匁つゞ熱酒に
て用ゆ疵の所痒き時は鉄おのづから出べし木草綱目
一又方螻蛄を杵汁をしぼりとり疵のうへにしたづること毎日
三五度にして鉄おのづから出べし同
又方白茅花を付てよし同
又方白芝をかみたゞらし疵の口へぬりてよし
又方白斂半夏等ら粉にして一匁酒にて用ゆ日に三度づゝ呑べし
同
千金簡易方
又方蟷螂一箇巴豆半粒同じく研練の入たる所へつけ極て痒き
を待て忍びがたきにいたり抜去べしさて黄連貫衆の煎
一湯にて洗ひて後石灰を付おくべし本草細目
毒薬をめりたる箭にあたりたるに
一麻仁を杵汁をしぼり飲べし同
又方藍を搗汁をしぼり飲并に矢疵の所に藍葉を付てよし
一又方芦根を水にて煎じのみてよし同
同
一又方貝子をやき粉にし二匁づゝ水にて飲べし日に三度用てよし同
又方塩を疵の上にしき其上より灸を三十壮程すへてよし
打撲傷
打身に
松の木の節をきざみ酒にて煎じのみてよし
本草綱目
同
一又方薙萄根にても葉にても搗たゞらしあつく貼てよし同
一又方生姜汁を酒にかきまぜ麪粉をねり貼てよし
伝信尤易方
又方蘇木をきざみ水にて煎じ飲てよしくぢき身にも用ゆ
又方烏梅肉と飴とひとつに水にいれ煮て食すべしくぢき
身にも用てよし同
打傷たるに
衛生易簡方
燈心草を嚼たゞらし唾にて貼べし其上を布にて縛おくべし
又方葱を根ともに火にくべ取出し搗たゞらし。熱したるを
一愈べし冷ればまた熱したるを付かへてよし○
一又方胡桃肉を搗たゞらし温たる酒に入かきまぜしきりに飲べし
同
本草綱目
打傷たる所より血出て止ざるに
一何首烏を粉にし疵の所につけてよし用
又方陳紫蘇葉に出る血をひたしもみつけてよし
同
一又方夏枯草をかみたゞらしおほふてよし開
衆妙方
又方葱と艾とを搗付べし衆妙方
一又方姜汁二十匁香附子未二十匁酒に入呑べし千金女
千金方
打傷たる所程いたむに
一巵子白麺摂まぜ腫たる所に付てよし
本草綱目
又方三七の葉をもみ付てよし
一又方緑豆粉を紫色になる程炒水にてとき腫たる所に
同
一つけ其上を杉の皮にて縛おくべし同
又方無名異を粉にし酒にて飲べし同
又方大黄をきざみあぶりて十匁帰尾五匁桃仁七粒粉に
し酒にて洗煎じ鶏鳴時に呑て大便を下してよし
救急易方
又方松枝一握搗たゞらし酒糟一極入またよく搗腫たる所一
につけ布にて幾重もつゝみおくべし得効と
得効方
頭をつよくうち青腫たるに
大豆を粉にし伝てよし
本草綱目
打身にて筋をやぶり血出るに
一葛根を搗汁をとり飲べし生なる根なくは乾たるを煎
じ用ゆ并に右の薬を疵につけてよし同
骨を打折たるに
一白笈の根を粉にして二匁酒に入のみてよし同
又方合歡の皮をとり粗皮をけづり去きざみ黒くなる程
一辛文頂兮袋之上下
炒て四十匁芥子を炒て十匁同じく粉にして二匁つゝ温め
たる酒にて寝さまに用ゆ并に滓を疵の所に付てよし同
又方続断の葉を搗たゞらし伝てよし
同
又方梍莢を醋にて浸し搗たゞらし疵の上に厚くおほひ
布にていわへおくべし衛生易簡方
一又方葱白砂糖と等分研たゞらし付てよし同
打身にて筋を絶たるに
金盞花茎葉根ともに搗汁をとり疵の所へしたでいれ滓を
千金簡易方
一疵の上に封じてよし斧などにて筋を切断たるにもよし
打身にて筋きれ骨砕けたるに
一米粉四十匁炒黄にし没薬乳香の粉各五匁酒にてねり
一膏のごとくし貼てよし
本草綱目
千金簡易方
又方熱したる馬屎を付べし
又方生地黄を摂熱て膏のごとくし疵の所に塗つゝみ其
一上を竹をあみきびしく縛おくべし動かすべからず一昼夜
一に右の薬を十度程つけかへてよし本草綱目
又方生地黄百六十匁瓜を漬たる糟百六十匁生姜四十匁
右ひとつに炒熱し布袋に入痛む所をあたゝむべし冷れ
ばまた熱したるをかへて温むべし手腕折傷れ筋損
じて瘡つよくたへかたきに用てよし本事方
打身骨出たるに
一蚕砂四十匁炒黄にし緑豆粉四十匁炒黄にし枯礬二十
本草細目
一四匁粉にし醋にてねり付べし其上を絹にてつみ伝並べし
骨肉の内にてくひちがひたるを払なをすに
草鳥頭熱灰に入うづみやきにし当帰白芝同じく粉にして
一二匁温酒にて飲ば身麻れて覚なく揚なをすに病をしらず易
傳信尤
易方
音求契刀一箱之五丁
打身血瘀りて骨いたむに
○鹿角の粉一匁酒にて用ゆ日に三度づゝ用ゆ木草
本草綱目
打身にて瘀血腹の内にあつて疼に
一蒲黄の粉二匁空腹に温めたる酒にて用ゆ同
文方割寄奴骨砕補延胡雲各五匁づゝきざみ水二合半に
て煎じ一合に煮つめ酒算に童便をいれしきりに飲てよし同
衛生易簡方
又方没薬の粉を熱酒にて用ゆ
又方蒲黄八十匁当帰十匁桂心十匁粉にして一匁づゝ酒に入
飲べし日に三度夜一度用てよし
千金簡易方
一又方生地黄を搗汁をしぼりて五合酒二合半いれ煮て四
合に煎じつめ飲べし同
打身腹中に血瘀り息ぎれするに
本草綱目
大豆五合水一升入煮て二合ほどしきりにのむべし
打身内に血とゞこふり時々熱いづるに
一大黄を粉にし姜汁にてときぬりてよし
衛生易簡方
腕骨折て血内にとゞこふり痰つよきに
桑木をやき灰にし水にかきたてしばらく澄し其汁にて
鹿角を煮少しやわらかになりたる時取出しさらし乾か
し搗粉にして二匁づゝ温めたる酒に入飲べし。日に三度用てよし
又方桃仁六十粒大黄六十匁桂心二十匁酒一升五合入七合半に
煮つめ多くのみてよし千金簡易方
一切打身打傷至極強く言ことかなはざるに
一急に病人の口をおし開き小便を灌いれてよし
衛生易簡方
堕傷
高より堕身をうちたるに
音彩妙方著之五下
水蛭をほし麝香と等らにしきざみ焼て烟を出し粉
一にして一匁づゝ酒にて用ゆ瘀血大便より下るべし等
本草綱目
又方童便と酒とかきまぜ飲べし同
又方琥珀を粉にして一二匁酒にて用ゆ或は蒲黄を加へて用もよし
又方菖蒲を粉にして一匁づゝ酒にて呑べし千合
高よりおち或は坑の内へおちて足手をくじきたるに
一松枝十匁鶏屎十匁搗細にし酒糟十匁いれ再び搗とゝのへ
くじきたる所へ伝てよし其上を布にてつみおくへし果
又方生姜葱白毛とつに搗たゞらし麺粉にかきまぜ炒熱し
暴証知要
衛生易簡方
てくじきたる所を愈てよし
鳥より堕或は物にあたり腹をやぶり腸出たるに
一面并に惣身へ水を吹かくれば腸おのづからいるべし本薬
一又方大麦を粥に煮其汁をとり出たる腸をあらひ推いるれば
本草綱目
一おさまるべし百日の間粥食すべし同
高よりおち臓をやぶり軽きものは唾より血いで重きものは
吐血するに
一艾葉一匁乾姜一匁芍薬一匁煮水二合にて煎じ一合に煮
つめ滓をさり阿膠一匁いれ煮とらかしのむべし千金簡易方
一又方乾たる蓮花を粉にして一匁酒にて用ゆ本草綱目
馬よりおち血胸にとゞこほり唾血やまざるに
一藕を粉にして一匁酒にて用ゆ或は蓮葉にてもよし一
高より堕瘀血心につきいたみ面青く死なんとするに
一胡粉一匁水にてのむべし同
高より物の間などへ堕肉を打断たるに
一麺粉を醋にてねりぬりてよし千金簡易方
破傷風
金瘡または打傷たる所風にあたり或は水気などいれば腫
おこりいたみつよくその毒気腹にいれば命危し身そりかへり口
禁などするあり
一槐木日かげのかたの枝の皮をとり傷たる上にしき其上より
一灸を百壮程すへてよし灸いたまざるは痛まですへ初いたむ
ものはいたまざるまてすへてよし本草綱目
又方白麺とやき塩と等らにし汲たての水にてときぬりてよし同
又方薬樹をやき灰にし湯に入かきまぜしばしくすまし疵の所
一をひたすへし冷ればまたかへて浸すべし同
一又方馬屎を焼其烟にて重ぶべし疵より汁出ていゆるなり同
同
又方鯉魚目をやき灰にし付てよし疵より汁出ていゆるなり
救急易方
又方蒼本火にくべ焼草烏頭等ら粉にし酒にて用ゆゆ汗出て愈べし
本草綱目
一又方螺虫を研細にし牙にすりぬり涎いでゝ食べし口噤たり。用ゆ
破傷風寒熱瘧のごとくなるに
一蜜蝋を焚酒の内へ入とらかしかきまぜのむべし同
破傷風疵の上白痂をなし血なき物は命あやうし
一雀屎尖りたるを粉にして五分熱酒にてのむべし同
又方竹瀝一合とりあたゝめ少づゝたび〳〵用てよし同
破傷風にて手足冷身そりかへりたるに
大蒜を心をさり二合酒四合いれ煮たゞらし滓と共に用ゆしば
らくにして汗出て愈べし同
一又方防風天南星等分粉にし醋にてねり貼てよし或は右
一二味の薬を童便にて煎じのみてよし衛生易簡方
又方成霊仙を粉にして五ツ独蒜一ツ麻油一匁いれ搗熱し
熱酒にいれのみ汗を出してよし同
又方乱髪を鶏子の大され熱燃し研て粉にし酒を沃
き何首烏二匁いれひとつに搗其汁を病人の咽に灌
いるべし一時あまり間を置また用てよし
十便良方
ばかんいるさうに
馬汗入瘡
腫物又は切疵或は灸瘡の内へなりとも高汗馬毛にても入たるは痛
甚しきものなり
生栗をかみつけてよし
本草綱目
一又方鶏の毛を焼灰にして一匁酒にて用ゆ同
一又方乾たる冬瓜をやき粉にして付べし同
又方石灰を付てよし同
又方婦人の経水の血をとり塗てよし
千金簡易方
湯火傷
熱湯にても火にてもやけどしたるに
一白笈を粉にし生油にてとき付てよし
本草綱目
一又方垣衣をとり焼灰にし生油にてとき付てよし同
一又方鶏子白を酒にかきまぜ洗ひてよし或は鶏子白ばかり付てよし
千金簡易方
一又方胡麻を熬粉にし山梔子粉にし水にてねり厚く塗てよし
又方梨をきり貼れば痛やみてたゞれず衛生易簡方
一又方太黄当帰等分粉にし生油にてとき付てよしもし
しめりたゞれたるには右の粉をふりてよし同
一又方火焼の所を遠火にて灸りてよし十便良方
又方絲瓜の葉を焙り研て粉にし辰砂をまぜ蜜にて
とき付べしまたは生の絲瓜葉を搗たゞらし付てよし同
又方青杉木皮を焼粉にし鶏子白にてとき蜜を少しいれ
すりとゝのへぬりてよし彙粟草方
熱したる油にてやけどしたるに
本草綱目
蜜をぬりてよし
又方石膏の粉を付てよし
火傷たゞれたるに
一杯白皮を嚼たゞらし付てよし同
又方白砂糖をやき灰にしふりてよし
同
千金簡易方
一又方螺螂売を粉にし付べし
衛生易簡方
又方側栢白皮をきざみ残脂にいれ煮て五六度程沸たて
滓を去其汁をつけてよし
千金簡易方
やけど瘡のごとくなりたわ汁いづるに
一柳の皮をやき灰にし付てよし
本草綱目
又方竹の中の虫の粉を付てよし同
同
又方大豆の煮汁を飲べし愈やすくして愈て後あとなし同
一又方小螺皷殻をやき灰にし生油にてとき貼てよし同
一又方鼠頭一つ諸胎の内へいれたゞれとける程煮て其汁を
一貼べし乾けばいく度も貼てよし
千金簡易方
蟲獣傷
蛇にかまれたるに
一胡苔と口をとぢたる山椒を等分にし摂たゞらし塗てよし
又方大豆葉を搗たゞらし付てよし
一又方塩を嚼付てよし或は塩の上に灸を三壮すへてまた
塩を塗てよし蜂にさゝれたるにも用ゆ同
一又方鶏子を小刀にて少し孔をあけ咬れたる所に合せおけは痛止べし
又方に便にて咬れたる所をあらひて後歯塗をとりぬりてよし同
又方貝母を粉にし酒にかきまぜ大に酔ほど飲べし咬れ
たる所より水出べし水出尽て後貝母の粉を付てよし
衞生易簡方
又方生姜汁にて雄黄の粉をとき付てよし同
又方急に坑をほり咬れたる所を埋め土を堅く築おくべし
一毒氣土の中へいりて痛やむべし
肘後備急方
蝮蛇に咬れたるに
一娯螺をやき粉にし伝てよし本草綱
本草綱目
又方生たる蝦蟇を搗たゞらしつけてよし同
一又方楮葉麻葉同じく搗汁をしぼり付てよし同
又方生姜を揃つけてよし同
悪蛇或は蛇骨にさゝれたるに
一死たる鼠を黒焼にし付べし
彙粟草方
又方浮萍を搗汁をとり飲べし
一救急易方
一又方蚯蚓泥を塩にまぜ付べし同
蝮蛇等の毒蛇にさゝれ腫いたみ惣身皮黄み能て死なんとするに
白莚の粉を汲たての水にとゝのへ伝べし又は白芒の粉を麦
一門冬の煎湯にとゝのへ付ればいよ〳〵しるしあり本草綱
本草綱目
毒蛇にかまれ牙肉にいりて痛堪がたきに
一蕎菜の葉を傷られたる上に貼おくべしおのづからかるなり同
一又方蝦蟇の肝をとり付てよし同
又方鼠をやき搗たゞらし付てよし同
蛇人の口にいりて出ざるに
刃物にて蛇の尾をさき破り山椒二三粒をいれ縛おくべし
しばらくにして退きいづるなり或は陰門などへ入ておざるにもよし
又方蛇の尾へ魚をすへてよし肘後備急方
又方刃物にて蛇の尾をさき皮を断かけ其皮をさかさまに
一音紋頭方巻之五下
脱ばおのづから退き出べし同
又方母諸の尾頭の血をとり病人の口中に滴づれば蛇おのつ
から出るなり或は陰門肛門よりいりたるにも此方を用てよし
蛇に咬れたる所腫物のごとくなりたるに
温めたる酒にて度々あらひてよし
本草綱目
蛇かみて毒腹にいりたるに
刃物を二本もち水の中にて相すりて其水を呑べし同
一地にさしれ其所愈く後余毒とゞまり肉の中いたみかゆきに
一大蒜小蒜等分摂熱湯にかきまぜ前に蟄たる上に潅てよし
暴路知要
蛇を辟るに
極上の雄黄一塊腰に付てよし
肘後備急方
一又方乾姜雄黄等ら研細にし絹袋にいれ臂に繋べし
男は左女は右に繋べし同
はりおく繍生易簡方
一又方端午の日午の刻礫にて茶の字をかき例に戸に張置べし
又方瓦に儀方の二字をかき四方に置べし同
蜈蚣にさゝれたるに
本草綱目
一馬歯筧を搗厚く付べし蜂にさゝれ馬に咬れたるにもよし
又方塩をかみぬりてよし又は塩湯にて洗ふもよし同
又方大蒜をきり其切口にてすりてよし或は小蒜を嚼塗もよし
一又方蜘蛛をつきたゞらし付てよし蜂にされたるにもよし
同
又方胡椒をかみ貼てよし同
一又方蝸牛を擦つぶし汁をとり咬れたる所へ滴てよし沸騰
肘後備急方
又方燈草をともしたる燈にて意ふべし一切の毒蟲にさゝれ
たるによし救急易方
蜘蛛にかまれたるに
生姜を片あぶりて付へし本草綱目
又方生油に塩少いれぬりてよし同
又方芋の茎を摂汁をとりぬりてよし同
一又方麻仁をかみ其汁を付べし傳信尤易方
又方薤白をかみて付べし得効方
花蜘蛛にかまれたるに
本草綱目
一蒼耳を搗其汁を飲てよし并に渣を咬れたる所に付べし
蜘蛛にかまれ毒気にて惣身に瘡出来たるに
一葱葉尖りをさり蚯蚓一條其内へいれ其口を縛気のも
れざるやうにしおけば蚯蚓化して水となるなり其水を
咬れたる所に滴てよし同
蛛にかまれ大に腫ていたみ甚しきに
一鉄銹を研おとし醋にてときぬりてよし此
一又方桑樹皮の内の白き汁を塗てよし蜂にさゝれたるにもよし同
肘後備急方
又方藍汁一椀の内へ雄黄麝香少づゝ入研てかきまぜ咬れたる
所へ照じ并に右の薬汁を少づゝ明てよし試に大なる蛛を
右の薬汁にいるればたちまち死するなり同
暴證知要
又方人尿をつけてよし暴證知要
一又方雄黄の粉を付てよし本草綱目
一又方胡麻をすり爛し付てよしかまれたる所腫物のごとくなかによし
虹蚓にかまれ毒身に入たるは癩病のごとくなり眉毛など脱落るものなり
一塩を水にて濃煎じ入湯にしてよし度々いりてよし同
又方石灰を水にかきまぜかまれたる所をひたしてよし同
蜂にさゝれたるに
一蟹の殻をやき粉にし蜜にてときぬりてよし同
一又方蜂房を水にて煎じあらひてよし同
又方芋の葉并に茎を揃塩をいれすりまぜ伝てよし同
又方青蒿をかみ付てよし同
又方歯垢をとりぬりてよし
肘後備急方
第三十九章方
又方小便にてあらひて後香油をぬりてよし
螻蛄にかまれたるに
石灰を醋にてとき付てよし
本草綱目
蚕にかまれ毒気肉にいりたるに
一苧根を楼汁をのみてよし同
螺の類毛ある虫にさゝれ赤く腫たるに
一馬歯筧を搗たゞらしあつく付てよし
同
一切の悪虫に咬れたるに
一紫草を油にて煎じかまれたる所へぬりてよし同
又方胡麻を研たゝらし付てよし同
又方かまれたる所へ灸をすへてよし同
蚊虫を辟るに
一端午の日臘月雪水にて屋の下を洗ひてよし
衛生易簡方
一又方伏翼柔海金砂苔棟花ひとつにまぜ黄昏に一捻づ焼てよし
一又方浮萍羌活粉にし焼てよ活活
一又方苦棟花拍子菖蒲等ら粉にし焼てよし同
同
又方鰻魚を室中にて焼ば蚊みな水になるなり彙聚草方
蠅を辟るに
衛生易簡方
端午の日午の刻に白の字を紙にかき四方の柱へ例にはり置べし
又方臘月雪水を座席荷物の上にそしけば蝿飛去べし同
虱或は蚤をのぞくに
三月三日に棟花并に葉をとり席の下にしきてよし同
一又方萌蘿を粉にし席の下布図の下にしきてよし同
一又方棘蓼をほし乾かし席の下にしきてよし同
同三十一年文天下
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又方百部根を焼其烟にて焦べてよし同
一又方菖蒲浮萍葱三味等らにし五分程づゝ席上に撒てよし同
又方茯苓の粉を席の下へしきてよし同
蟻を除くに
一驚熱の日蟻のいづるほとりへ石灰をふりてよし同
蛇虫を除くに
一端午の日萵苣根をとり片て櫃の中衣類のなるに入置べ
し萵苣の葉をいれてもよし同
蚰蜒を除くに
一端午の日消の字を書て四方に張置べし同
犬にかまれたるに
一生姜汁をのみてよし本草綱目
一又方地黄を搗汁をとり飲べし并に咬れたる所へ幾度も塗てよし
又方漿油をぬりてよし助
肘後備急方
一又方白果仁を嚼たゞらしぬりてよし犬にかまれ腫物のごと
くなりたるに用ゆ同
一又方蚯蚓泥をとり塩にすりまぜ付てよし秋急易方
又方沙糖をぬりてよし同
一又方葱の汁にてあらひて後杏仁を研細にしめりてよし同
猫に咬れ或は爪にてやぶられたるに
薄荷葉を搗其汁を塗てよし同
ねずみかま
鼠に咬れたるに
一麝香を粉にし唾にてとき塗てよし同
又方猫の毛をとり焼灰にし咬れたる所へ厚くぬり包おくべし同
鼠を除くに
一毎月辰日に鼠の穴をふさぐべし同
普救劇方一巻之五丁
又方寅日に鼠の穴をふさぐべし同
一又方大なる雄鼠を一つとりその陰茎を切さり放せは家
一内の鼠をのこさずかみ殺すべし
又方十月にても十一月にても鼠の頭一ツ猫の頭一つ同じく
焼布嚢に入家の東南の隅に懸おけば鼠おのづからた
ゆるなり同
馬にかまれたるに
本草綱目
殻のうちに一ツ出来たる粟子を取やき粉にし付べし
一又方益母草をきざみ醋にかきまぜ炒て疵の上へぬりてよし
同
又方鶏冠血をとり疵の口へそゝきいれてよし
肘後備急方
又方腫たる上に灸をすへてよし同
又方婦人の月水を腫たる上に付べし同
熊に傷れたるに
本草綱目
一鐡を水にて煎じ少からみ出る程煮傷られたる所を洗ふてよし
一又方青布をやきて悉ぶべし千金方
一又方葛根を水にて煎じ幾度も疵をあらひ并に其汁を飲べし
猪にかまれたる所腫物のごとくなりたるに
一亀板をやき粉にし生油にてときぬりてよし本草
本草綱目
又方松胎を煉餅のごとくしかまれたる所に貼てよし肘後
肘後備急方
諸の猛獣にかまれ或は爪にて傷られたるに
栗をかみぬりてよし同
本草綱目
一又方婦人月水の時分の視襠を焼灰にして一匁づゝ酒にて用ゆ
虎狼蛇などをさくるに
一山にいりて水牛角穀羊角を焼ば諸の獣逃去べし時
肘後備急方
音求奏方有之五丁
竹木刺
竹木の刺肉に入て出ざるに
本草綱目
一刺の入たる所へ頭垢をぬりてよし
一又方枯楼根を搗たゞらし付てよし鍼肉に入たるにもよし
又方蓖麻子殻をさり搗先刺たちたる所を絹にてつゝみ其上
より右の薬を付べし刺出るを見ばはやく抜去べし薬きびし
きゆへ肉を吸いだせばあしし鍼肉に入たるにもよし同
又方蠎蝿をすりつぶしぬりてよし竹木剃目に入たるによし
千金簡易方
又方薔薇をやき灰にして一匁づゝ水にて飲へし十日ばかりして出べし
一又方牛膝根重ともに揃たゞらし付てよし肉に入て久しき
もいづべし同
又方王不留行を水にて煎じ飲てよし幷に根を粉にし
付てよしかねてこしらへ置てよし同
鍼肉にいりて出ざるに
本草綱目
一李仁一箇双仁の物を搗車軸の腹にてとき入たる所に貼べし
一又方車軸の脂を紙にぬり錢の大さ程にし入たる口に貼べし
同
又方黒豆を水にいれすりたゞらしぬりてよし
衛生易簡方
又方象牙を粉にし水にてときぬりてよし
千金簡易方
一又方鼠脳をとりぬりてよし同
又方鳥鴉の剣三五枚火にて灸り焦し粉にし醋にてねり
針入たる所に付てよし傳信尤易方
葦の刺肉に入たるに
一生粟をかみたゞらし付べし本草綱目
魚の骨肉に入て出ざるに
一呉茱萸をかみ付てよし同
又方魚物の肉を焼粉にし口にふくみ自然に飲下してよし
同隼文貞一ノ長三十三丁
或は魚物を水にて煮其汁をのみてよし
又方塩梅内を水にて煮たゞらし其汁にて象牙の粉を
同
ド
ねりあつく付べし鳥の骨たちたるにもよし
衛生易簡方
魚の骨を呑こみて腹中に入さしいたむに
呉茱萸を水にて煎じ一椀のみてよし
本草綱目
何にても刺肉にいりたるに
一大豆を水にて煮刺入たる所をひたしてよし同
又方酸棗の核をやき粉にし水にてのむべし同
一又方松脂を粉にし刺の上につけ布にて包おくへし
衛生易簡方
又方狐屎をやき灰にし臘月に取たる諸脂にてときあつく
付おくべし同
一又方大蒜を搗蜂蜜をいれ研たゞらし付てよし
陳官保家
爬傷
爪にて面の皮をかきやぶりたるに
一胡粉を生油にてときぬりてよし
本草綱目
又方生姜汁にて軽粉をときぬりてよし同
又方釜臍墨を粉にして一匁生油にてときぬりてよし同
爪にて鼻の内をかきやぶりたるに
一猫の頭の毛をきり細にし唾にてとき付てよし同
爪にて手足をかきやぶりたるに
一烏賊骨を粉にし付てよし同
かきやぶりたる所水気をうけ腫ていたみつよきに
一耳垢をとり付てよし水おのづから出尽て愈るなり
普救類方巻之五下終
一享文頁一月
巻之六
婦人門月水不順経開漏下
山明血帯下妊娠諸病胎動胎療
臨産難産横産逆産死胎
流産胞衣子腸附陰腫陰不開
血暈産後雑症乳汁少乳不通
妬乳吹乳乳頭裂乳核乳癰
小児門小児初生臍腫附臍瘡臍湿
臍風撮口鴉口乳蛾夜啼附
腹痛啼驚啼客忤病症癖疾
驚風疱瘡丹毒亦白遊風並纏
蛇丹天泡瘡疽瘡酣瘡小児雑症
普救類方巻之六
不定適
林良適
書記
婦人門
丹羽正伯
纂輯
月水不順
目水きたること或ははやく或はおくれ又は甚多く甚少く同じ
格に調はず不順なるに
蓑荷根をきざみ水にて煎じ酒少し入かきまぜ空腹に
用ゆ本草綱目
又方香附子醋に浸すこと半日程にして鍋に入煮かはかし
焙り石臼に入杵粉にし醋糖にて胡椒の大さに丸じ
湯に醋をさし呑下すべし同
一又方白芝百草霜等分粉にして一匁づゝ沸湯の中へ重
一便少し醋少しいれかきまぜ右の粉薬をのみ下すべし同
同同二十一匁一ノ
一又方阿膠炒粉にして一匁酒にいれのみてよし千金簡易方
又方黄苓酒にひたし紫色に妙粉にして二匁づゝ空腹に
当帰の煎湯にて用ゆ一方に香附子を加へ童便にて呑下す
べし伝信尤易方
月水不順にて来るとき腹ひへいたむに
當帰醋にひたし取出しかろく炒延胡索紅花等分粉に
して二匁づゝあたゝめたる酒にて用ゆ同
月水来ること多すぎたるに
一甜瓜仁を粉にし紙につゝみおして油を出し去水に
一捻まぜ飲べし千金簡易方
経閉
経閉は月水たへて通ぜざるなり
一茜草根を酒にて煎じのみてよし本草綱目
又方芥子を粉にして一二匁づゝ熱酒に入空腹にのむべし同
一又方厚朴二匁水天目に二盃入八分めに煎じつめ飲べし
或は桃仁紅花をくわへてよし同
又方虎杖六匁凌雷尤二匁没薬二匁粉にして一匁づゝ酒
にいれかきまぜのむべし千金簡易方
又方馬鞭草を杵汁をとり熱膏にし豆の大さに丸じ紅
一尤当帰の煎湯にて呑下すべし或は馬鞭草を黒焼にし粉
一にし糊にてねり丸じ用るもよし彙聚單方
又方糸瓜児一箇黒黒やきにし粉にし空腹に白湯にて用ゆ
度々に飲尽すべし救急易方
月水久しく通ぜず腹大になり息ぜわしく死なんとするに
一虎杖八十匁頭をきりほし乾しきみ水一斗二升五
一合にて浸すこと一夜煎じて一升二合半に煮つめ玉瓜
青羽奨刀智之方
一根を横汁二升五合とり牛膿根を擣汁二升五合とり前の
虎杖の煎じ汁とひとつにいれ再び煎じつめ錫のごとくに
し天目に四分一ほどづゝ酒にかきまぜ用ゆ昼二度夜一度づゝ
一用ゆ血下りて薬をやむるなり本草綱目
又方白礬蛇鹿子等分粉にし醋糊にて丸じ枇杷核の大さ
一程にし胴脂を衣にし絹につゝみ陰門へいるべし熱するを覚
へば取かへてよし一切の帯下にも用てよし同
月水来る時或は悲驚ことなどあり又は語の疾により腹中積を生
じ月水通ぜず懐胎のごとく腹大になり胸脇背いたみ小便通
じがたく嘔喊などあるに
鼠一つ新しき絮にてつゝみ其上を黄泥につゝみ焼こと一益
夜にしてとり出し粉にし桂心の粉二匁五分いれ研まぜ
て一匁づゝ桃仁の煎湯に捉まぜのむべし大便より悪物を下
して愈べし同
室女月水通ぜず腹中血塊いたむに
一姜黄大黄炒て等分粉にして一匁づゝ白湯にて呑べし同
目水久しく通ぜず血化して水となり惣身浮腫たるに
華歴炒てすり続随子穀を去各五千乾笋末十匁あれも
粉にし豊肉におしまぜ豆の大さに丸じて七十粒づゝ蕎蓄
の煎湯にてのみ大便下るをしるしとして薬を止べし治法彙
漏下
漏下は月水久しくしたゞりて止ざるなり
一阿膠を炒こがし粉にして一匁づゝ酒にて用ゆ本草綱目
又方乱髪をやき粉にして一匁づゝ空腹に酒にて用ゆ同
又方二三年になる蓮房穀をやき粉にして二匁づゝ熱酒にて
閉ゆ同
一字紋類方巻之六
一神材類刀一名
又方鹿角をやき粉にして一匁づゝ酒にて用ゆ日に三度用て
よし千金簡易方
又方槐花をやき灰にして二匁づゝ温たる酒にて用ゆ同
又方百草霜を醋にてねり炭火の内へいれやき赤くし取出
し土の上におき其上へ椀をおほひ冷て後乳鉢にいれ研
こまかにして一匁づゝ湯に醋をさし其内へ右の薬をいれ
かきまぜ飲てよし十便良方
崩血
崩血は月水わくがごとくおびたゝしく通ずるなり
一熟したる絲瓜やき灰にし棕櫚やき粉にして等分酒にいれ
一飲べし或は塩湯にても用てよし本草銅
本草綱目
又方蜂房を粉にして五分温たる酒にて用ゆ同
又方蓮房穀荊芥穂等分焼粉にして二匁づゝ飯の登り酒
にて用ゆ同
又方烏梅七つ肉ばかりとり焼研て粉にし飯のとり湯にて
一飲べし日に二度用てよし同
又方熱艾葉鶏子の大さ程乾姜一匁水天目に三盃入一盃半に
煎じつめ阿膠を炒粉にして五匁右の煎湯にいれかきませ
一空腹にたび〳〵用ゆ一日に用尽すべし千金簡易に
千金簡易方
又方伏龍肝を粉にして二三匁米消にいれかきまぜ用ゆ同
又方蒲黄黄本各十匁蓮葉やき灰にして五匁同じく粉に
し二匁づゝ酒にかきまぜ空腹にのむべし同
又方当帰龍骨やき赤くし香附子各十匁棕櫚毛灰五千匁
右粉にして二匁づゝ米飲にて用ゆ暴證知要
崩血血凝ていづるに
一胡麻二合半ほど粉たゞらし湯の内へいれかきまぜ渣をしぼ
一りさり其汁をのみてよし千金簡且
千金簡易方
又方貴衆を炒粉にして三匁醋に脱まぜのみてよし或は醋
にて煎じ用るもよし同
崩血にて腹いたみつよきに
一蟹穀をやき粉にし一匁づゝ飯のとり湯にて用ゆ本草綱目
婦人甚虚分にてにわかに鮮血或は瘀血を沸なるやうに多く下
し久しくやまず常にしたゞりて形羸れ因しむに
一赤石脂烏賊骨側枸梗を去各等分粉にし醋糊にてねり
大豆の大さに丸じ三十粒づゝ米飲にて空腹に呑べし日に
三度用ゆ得効方
帯下
帯下に白きと赤きとあり一切の帯下を治するに
一虎の皮と毛とをやき灰にして一匁づゝ酒にて用ゆ本草綱目
一又方葵花を陰ぼしにし空腹に温たる酒にて用ゆ臍の
あたり冷痛次第に痩つかるゝに用てよし同
又方白帯下には白霧冠花をほし粉にして二匁づゝ温
たる酒にて用ゆ赤帯下には紅鶏冠花を用ゆ同
又方益母草花のひらきたる時とりほし乾かし粉にし置
一匁づゝ白湯にて用ゆ同
一又方夏枯草の花をとり陰ぼしめし粉にして二匁飯
一のとり湯にて空抜にのみてよし同
一又方蕎麦を炒こがし粉にし鶏子白にて胡椒種に丸じ
て五十粒ほど塩湯にて用ゆ日に三度用てよし同
赤帯下に
蒲黄滑石等分粉にして三匁水に入かきまぜ用ゆき
千金簡易方
一又方薤白根と黄蘗こを水にて沈煎じのむべし同
又方赤馬蹄をやき粉にして三匁温たる酒にいれ挽まぜ用ゆ同
白帯下に
槐花炒牡蠣腹等分粉にして二匁づゝ酒にて用ゆ本草細目
又方鶏子と艾葉とをひとつに酒にいれ煮て鶏子を含す
一べし毎日食してよし同
一又方古き冬瓜の仁を炒粉にして二匁づゝ飯のとり湯す
空腹に用ゆ同
一又方白鶏冠花と壺芦と等分やき粉にし空腹に焼酒
にて用ゆ同
又方半夏十匁きぎみ猪巻二十匁粉にし同じく炒黄
にし猪苓の粉をふるひ去半夏ばかりを粉にし水糊に
てねり大豆の大さに丸じ四十粒づゝ白湯にて用ゆ此
丸薬を右の猪巻の粉の内へ入おくべし千金簡易方
又方棕櫚絲瓜等分やき灰にし粉にして一匁づゝ酒或
得効方
は塩湯にて用ゆ
又方三陰交の穴に左右百壮づゝ灸すべし内踝の上
三寸なり同
五色の帯下に
香附子を炒こがし粉にして二匁貫酒にて用ゆ病症甚
しき者には三匁づゝも用ゆべし飯のとり湯にて用ゆるも
本草綱目
よし
だしがめのかふ
又方鼈甲をやき黄色にし粉にし酒にかきまぜ飲べし千念前立
姙娠諸病
懐妊二三月の頃気過心よからず不合し或は嘔吐などあるを
悪阻といふ
香附子養香甘草等分粉にして二匁づゝ沸湯にいれ塩
少しいれかきまぜのむべし本草綱口
本草綱目
懐妊熱病をわづらふに
伏龍肝を粉にし一匁程づゝ水にいれ飲べし或は水にて
とき臍にぬりてよし同
一又方葛根を擣けをとりのみてよし同
一又方大棗七つやき粉にし酒にかきまぜのむべし千金簡易
千金簡易方
又方槐実をやき灰にして一匁酒にいれ飲べし同
又方葱白を水にて煮熟し多く食し煮汁をものみてよし
一熱さかんに発斑出来小便血出るに用てよし同
又方艾藁二匁酒天目に二盃入一盃に煎じつめ用ゆ熱さかん
一に発斑出来小便血出るに用てよし同
懐妊寒気にあたりたるに
鯉魚をやき灰にして一匁づゝ酒にて用心汗出て愈べし本草細目
又方大なる鰤魚を焼灰にし酒にて用ゆ汗出て愈べし同
懐妊風寒にあたり卒中風のごとく気をうしなひたるに
一艾葉二三十匁醋にかきまぜ炒撚して絹につゝみ臍の下を
一慰べし久くしてよみがへるべし同
懐妊中風口噤たるに
白求一匁五分独活一匁黒豆炒て十粒きざみ酒天目に
一二盃入一盃に煎じ病人の口をおしあけ灌いるべし十便良方
懐妊瘧をわづらふに
本草綱目
一伏翼尿を粉にして二匁空腹に温たる酒にて用ゆ本草綿口
又方老生姜皮ともにつきたゞらし汁半椀とり絹にて上を
おほひ一夜露をうけ明日ほの〴〵あけにかきたて一度に飲
べし傳信尤易方
懐妊腫気さしたるに
大なる鯉一頭赤小豆二合半水五升いれ煮熟して食
し汁をも飲べしおほく食して大便下りて廃べし本草綱日
本草綱目
又方山梔子を炒粉にして二匁づゝ飯のとり湯にて用ゆ或
は糊にてねり丸じ用るもよし同
又方赤茯芩皮をさり葵子等分粉にして一匁づゝ汲たて
の水にて用ゆ小便通じかね寒けあるに用てよし同
又方羌活をあらくきざみ蘿蔔活よじく炒香しくし
蘿蔔子をさり羌活ばかりを粉粉にして二匁づゝ温たる酒に
て用ゆ同
懐妊心いたむに
麻仁二匁水天目に二盃入八分めに煎じつめ用ゆ同
又方塩をやき赤くして六分酒にいれのむべし同
又方艾葉茴香苦楝子等分同じく炒醋にて煎じ
用ゆ干金簡易方
又方青竹皮けづりて一合酒二合にて煎じ二三度滞た
てしきりにのみてよし傳信尤易方
又方鶏子一つ打やぶり酒にいれかきまぜ飲てよし同
又方蜜を井底泥にかきまぜ心の辺にぬりてよし同
懐妊腹いたむに
一熟したる棗十四五焼こがし粉にし小便にて呑下すべ
本草綱目
又方黄芩三分芍薬四分白水六分水天目に二盃いれ一盃
一に煎じつめのみてよし千金簡易方
懐妊にはかに邪気にあたり腹痛甚しく死なんとするに
一新生鶏子を打破り碗の内にいれ糯米粉をひとつにかき
まぜしきりにすゝりてよし胎動き胸につきいたみ血下るに
も用てよし同
又方良姜莪朮等分粉にして一匁づゝ温たる酒にいれ飲べし
十便良方
懐妊腰しきりにいたむに
大豆一合に水三合いれ濃煮つめ空腹に用ゆる
本草綱目
一又方当帰阿膠甘草等分粉にして二匁づゝ空腹に温たる
一酒にてのみ下してよし十便良方
又方鹿角を火に入やき酒の内へ入取出しまた焼ひたす
こと六七度にして研細にし一手づゝ酒に入かきまぜ飲
べし千金簡易方
懐妊剤病をわづらふに
阿膠二匁酒天目に二盃半入一盃に煎じつめ用ゆ本草綱目
又方糯米二十匁香附子二十匁甘草十五匁半分は炒半
分は生にて三味同じく粉にして一二匁づゝ沸湯にいれ
ふりたて飲べし十便良方
一又方烏鶏子をとり小き孔をあけ白みを去黄みをとゞめ
黄丹一匁いれ紙にて厚くつゝみ其上を酒にてつゝみかた
め火にいれうづみやきにし取出し卵穀を破りさり右の
薬を粉にして二匁米飲にて用ゆ腹痛つよきに用て
本草綱目
よし。
一又方敗亀板を醋につけ灸りよく灸れたるとき搗粉にし
飯のとり湯にて用ゆ腹いたみつよきに用てよし干金簡易方
又方白朮黄芩当帰等分粉にし三匁づゝ水にて煎じ
一渣を去食前にのむべし傳信尤易方
懐妊大便秘結するに
一防風二十匁甘草二十匁枳殻三十匁粉にして一匁づゝ
一享文須方参之写
沸湯にかきませ日に三度づゝ食前に用ゆ
得効方
懐妊小便しぶりて通じかぬるを子淋といふ
一地膚草五匁水五合入二合半に煎じつめ多く底べし暴陸知要
又方蕪菁子を粉にして一匁づゝ水五合にかきまぜ日に
三度用ゆに金簡易方
又方貝母苦参当帰等分粉にし蜜にてねり小豆の大さ
に丸じ三粒づゝ白湯にて用ゆ次第に加へて十粒にいた
本草綱目
るべし
又方冬葵子三匁茯苓二匁粉にして二三匁づゝ米飲にて用
ゆ得効方
又方車前子五分葵根八分水天目に一盃半入八分めに煎
じつめ用ゆに便心よく通ずるまでしきりに用ゆ熱淋
を煩ふによし本草綱目
又方地膚子を水にて煎じ用ゆ或は茎にても葉にても
よし千金簡易方
懐妊小便通ぜざるに
一滑石の粉を水にてねり臍の下二寸に貼べし同
又方赤茯苓一匁冬葵子一匁水天目に二盃いれ一盃に煎
じつめ用ゆ轉胞のものには髪をやき灰にし少ばかり右の
煎湯にいれ用てよし転胞はいばりぶくろかへりて小便通ぜ
ざるなり同
しやくしやくやく
又方襁榔一匁赤葛薬一匁水天目に二盃いれ一盃に煎じ
つめ空腹に飲てよし傳信尤易方
又方蔓荊子粉にして二匁葱を水にて濃煎じたる汁にて
食前に用同
又方葵子を研楡白皮きざみ各二匁葱白二茎入水二碗にて
濃煎じのみてよし同
懐妊大便小便ともにしぶり通じかぬるに
○枳穀大腹皮甘草各一匁赤茯苓三匁粉にして二匁づゝ葱
一白を水にて濃煎じたる汁にて用ゆ得効方
懐妊小便おほく通じて止ざるに
粟螺蛸十二粉にし二ツにわかち飯のとり湯にいれかきまぜ
用ゆ右の薬二度に用てよしチ
千金簡易方
懐妊小便覚へずして通ずるに
一白薇芍薬等分粉にして二匁づゝ温たる酒に入かきまぜ
空腹にのみてよし暴證知要
懐妊小便より黄水を出し或は小豆汁のやうなるを出すに
一毬米一匁黄艾一匁水天目に二盃いれ一盃に煎じつめ
用ゆ
本草綱目
懐妊故なふして小便に血下るに
一其夫の爪をきり焼灰にし酒にて呑べし同
又方阿膠炒黄にし粉にして一匁空腹に粥のうは湯に
て用ゆ同
又方山梔子仁いりて粉にし一二匁つゞ米飲にて用ゆ或は丸
一薬にし用ゆるもよし傳信尤易方
又方阿膠熱地黄等分粉にし空腹に粥のうは湯にて二匁
づゝ用ゆ同
懐妊款嗽いでゝ止ざるに
黄薬一匁五分薬白皮蜜にかきまぜ炙りて五分糯米十粒
水天目に二盃いれ一盃に点じつめ外に款冬花をやき
灰にして二匁右の煎湯にいれかきまぜ用ゆ千合
千金簡易方
又方貝母をきざみ麩にかきまぜ妙黄にし麩をふるひ
同享文頁了承て七
さり貝母を粉にし砂糖水にてねり黄子の大さに
一丸じ一粒づゝ口にふくみ津にて飲下してよし傳信尤易方
又方白朮黄芩当帰等分粉にして二三匁薬白皮一
匁水にて煎じたる汁にて食前にのむべし同
妊婦腹の中にて児啼声するに
一黄連を水にて濃煎じ呑べし本草綱目
又方久しく人の住ざる家の鼠の穴の土をとり妊婦に
彙聚單方
ふくませてよし
子煩は胸の中もだへ口かわき臥ことならざるに
黄連の粉一匁粥のうは湯にて呑べし或は黄連を酒に
て蒸かはかし粉にし丸じて用ゆるもよし
本草綱目
胎動
懐妊胎うごきて安からざるに
一当帰四分川芎九分酒天目に一盃水一盃いれ煎じ天
目に七分めに煮つめ呑べしもし子腹中にて死たるは
下るべし千金簡易方
一又方冬瓜子二合炒水四合いれ濃煎じ幾度も飲べし草薬品
又方杜仲妙白朮等分粉にし棗肉にてすりかぜ枇杷の大
さに丸じ一粒づゝ細に嚼糯米飲にてのみ下すべし傅役尤易方
胎動てやすからず或は腹いたみ又は腰いたみ月足ずして産
けづきたるに
菖蒲根を搗汁をしぼりとりのみてよし本草綱目
又方生地黄を搗けをしぼりとり煎じ鶏子一つ白みばか
りをとりひとつにかきまぜのむべし同
又方蒲黄二匁水にて呑べし同
又方蛇脱を絹に縫こめ腰をまきてよし同
又方知母を粉にし蜜にてねり大豆の大さに丸じ四十
一粒粥のうは湯にてのむべし同
又方薤の根一匁当帰五分水天目に一盃半入半分に煎じ
つめ用ゆ腹ひへいたむに用てよし同
誤て倒れなどして胎動き腹いたむに
縮砂を炒皮を去粉にして二匁づゝ熱酒にいれかきまぜ飲べ
しもし酒を飲ざる者は艾葉を水にて煎じたる汁に塩
一少しいれ右の薬をいれかきまぜのみてよし千金簡
千金簡易方
又方青竹茹けづり半合酒二合半にて煎じ四五度ほど
沸たて呑べし同
又方川芎を粉にして一匁酒にて用ゆ子腹中にて死たる
本草綱目
にも用ゆ
胎胸につきのぼりたるに
一葡萄を水にて煎じ飲べし同
胎動き腹いたみ黄なる水を下すに
一糯米五匁黄莨五匁川尊五匁水二合半入半分に煎じ
つめしきりに飲てよし
十便良方
胎うごき腰いたみ或は胸に衝のぼりいたみ血下りてやまざるに
艾葉を一匁五分ほど酒天目に二盃いれ一盃に煎じつめ
のむべし本草綱目
一又方梹榔子を粉にして一匁葱白の煎湯にて用ゆ粟布
彙聚単方
一又方鶏子二ツ打やぶり白粉にかきまぜ食してよし本
本草綱目
又方百草霜二匁棕櫚やき灰にして一匁伏龍肝五匁粉に
して一二度づゝ白湯と酒と童便とをいれかきまぜ飲てよし同
妊婦驚により胎うごき血下るに
黄達の粉一匁酒にてのむべし同
一音求幾万一巻之方
他人と争ひ怒などして胎うごき気つきのぼり息だわしきに
苧根一握生姜五片水五合にて煎じ三合に煮つめ粥の中
へいれ税まぜ食してよし千金簡易方
胎漏
懐妊の内月水のごとく血下りて止ざるを胎漏といふ久しく止
ざれば血尽て子死するものなり
一桃実木につき冬まで落ざる物をとり焼て粉にし水にて
用ゆ本草綱目
又方阿膠二匁酒天目に二盃半いれ一盃に煎じつめ飲へし同
又方生地黄乾姜等分粉にして二匁づゞ温たる酒に入飲べし同
一又方香附子を炒粉にして三匁白湯にいれのむべし同
一又方葱一把水にて洗煎じのみてよし救急
救急易方
又方生艾汁二椀の内へ牛皮膠蜜各二十匁いれ一椀半
に煎じつめ熱して飲べし若生艾なくは乾艾を用て。
よし一方に青竹をけづりて一塊くわへ煎じ用るも
よし衛生易簡方
臨産
子を産やすからしむるに
一鼠をやき粉にして一匁酒にてのみてよし本草綱目
又方路の旁にすてたる破草鞋をひろひ洗ひきよくし
焼灰にして二匁酒にて飲べし右の草鞋側て居たるは
産重かるべしもし覆になりて居たるは子死すとなり同
又方米を簸箕に水を少しいれ椀にかたぶけいれ六口
ほど飲べし同
一又方甘草生姜烏梅等分水にて煎じ飲べし得効方
催生の方は今いふはやめの薬なり
一音杉類方雀之穴
一滑石一匁枳殻一匁五分甘草五分水にて煎じのむべ
傳信尤易方
又方朴硝二匁ほど酒にてのむべし同
又方蝉脱十匁形のくづれざる程にやき大蛇脱一條やき
滑石五匁葵子十匁かろく炒ひとつに粉にして一匁づゝ
順流水を少しあたゝめてのみてよし得効方
難産
一切雑産にて子生れかぬるに或は四五日も生れざるものあり
一兎の頭をやき灰にし酒にて飲べし或は皮毛を焼用
るもよし本草綱目
一又方生油五匁蜜十匁かきまぜ煎じ数十度沸たて
一用ゆ破水多く通じ血かはき生れかぬるに用ゆ死胎
にも用てよし同
又方黄葵花をあぶり粉にして二匁熟湯にいれかき
まぜ用ゆもし花なくは子を粉にし酒にて飲べし同
又方梍莢子を二粒のみてよし同
又方百草霜白莚等分粉にして二匁熱湯のうちへ童便
と醋と少ばかりさし右の粉薬をいれかきまぜのみてよし
横産逆産にも用てよし十便良方
又方益母草を水にて濃煎じ一盞の内へ白蜜小便各半
盞づゝいれかきまぜ飲てよし漿水出つきて生れかぬるに
用てよし治法集
産にのぞみ二三日生れず元より病あるにより気力よはきに
一赤小豆を水にて煮熟し阿膠少しいれしきりにのみて
よし本草綱目
又方枕角十四蒲黄四合半ほど酒に入かきまぜ温めてしぎり
安政貞一太
に飲べし或は水にて用るもよし千金簡易方
産にのぞみ腰いたみつよく子大便道へさしはるに
一塩を煮絹につゝみ腰を慰してよし同
座にのぞみ悪血心につきのぼり或は腹中に血塊ありていたむに
一大黄十匁粉にし頭醋二合にて熬膏にし豆の大さに丸
一じ五粒あたゝめたる醋にてのむべし彙粟粟粟粟粟粟粟粟粟粟粟粟粟粟粟
彙聚單方
横産
横産は妊婦努力つよきにより子腹中にて横に倒れたるなり
一兎絲子を粉にして一匁づゝ酒にて用ゆ或は車前子を竿
分粉にし用てよし本草綱目
又方九月九日に稷の根をとり陰乾にし貯おき用る時
になりてやき粉にして二匁酒にて用ゆ一切の難産にも用
てよし同
又方蜂蜜生油等分天目に一盃を半分に煎じつめ飲
べし同
みりのうへのちり
又方梁上塵を酒にて飲べし逆産にも用てよし同
一又方烏蛇既一ツ蝉蜆十四胎髪一毬やき灰にして二匁
酒に入かきまぜのみて仰臥べし時いたりて順に生るゝ
なり逆産にも用ゆ傳信尤易方
一又方姙婦の右の脚の小指の尖りに灸を三壮すへてよし
一灸の大さは小麦程にしてよし逆産にもよし同
又方半夏白飲等分粉にして二匁づゝ白湯にて用ゆ横
一産には二服ほどしきりに用ゆ逆産には三服ほど用て
一よし一切難産死胎にも用ゆ千金筒日
千金簡易方
半夏の事製法の所にあり
逆産
逆産は今云さか子なり足出るもあり
塩にて産婦の腹をすり并に出たる子の足のうらへ酒を
ぬり爪にてしきりに抓べし出したる足おのづから
いるなり
本草綱目
又方麻子十四五粒津にて呑下すべし胎おのづからな
をるなり同
又方蛇蛻を炒こがし粉にし大豆二粒ほど酒にて飲べし
一胎おのづからなをるべし核産にも用てよし同
又方原蚕紙をやき灰にして二三匁飯のとり湯にて飲べし
千金簡易方
横産にも用てよし
又方蓖麻子二三十粒研たゞらし産婦の頂の髪を少し
剃さり右の薬をぬりてよししばらくにして腹中にて子
轉ずるを覚へば急に頂に付たる薬を取さり産婦の
一脚のうらに右の薬を塗てよし同
又方生れ子足を出したるには其足のうらへ細き針
を三四度ほどさすべし其針の孔へ急に塩をぬり
てよし同
死胎
胎動或は難産にて子腹中に死たるは其婦人の口中
糞のにほひ出面唇青く手足冷息もひへ指の甲青き
ものなり或は血下り口噤み気をうしなふもあり
一冬葵子を粉にして一匁酒にいれ飲べし妊婦口噤み
たるはおしひらきて潅いるべし本草綱目
又方当帰一匁川芎五分水天目に一盃半いれ煎じ大かた
乾ほどにしまた水天目に一盃半いれ再び煎じ沸
たて用ゆ胎いまだ損ぜざるは腹のいたみやむべし損じ
たるはおのづから下るべし同
又方紅花を酒にて煎じしきりに用てよし同
又方肉桂の粉二匁童便にいれ煮あたゝめ産婦腹のいたみ
一緊きを待てのみくたすべし同
一又方烏鶏一羽毛をさり肉をきり水七合半いれ五合に煮つめ
一鶏をさり其汁に布を浸し臍の下を熨てよし同
又方朴硝の粉二匁童便にかきまぜのむべし暴毒知要
一又方槐角十四五粒津にて呑てよし千金簡易方
暴證知要
流産
小産血下りて止ざるに
本草網目
一桑蠧虫をやき灰にして二匁温たる酒にて用ゆ木章綿目
又方小薬根葉ともに益母草と等分にし水天目に三
昼いれ一盃に煎じつめのみてよし同
又方楡白皮当帰焙りて等分生姜一片いれ水にて煎じ
用ゆ同
懐胎の婦人薬毒にあたり小産して腹いたむに
一扁豆皮をさり粉にして一匁飯のとり湯にて用ゆ同
懐妊の度々小産するに
一杜仲八十匁糯米を水にて煎したる汁にて浸しおき炒て
糸を絶しめ続断二十匁酒にひたし焙り乾かし粉にし
山薬五六十匁程すりて右二味の薬をねり梧子の大さに丸じ
焙かはかし再びすりくだき豊肉にてねり丸じて糯米を水に
て黄したる汁にて飲下すべし或は三月め或は五月めなとに
流産するにはその二月前に用てよし同
胞衣
胞衣下らざるに
一水に醋少ばかりいれ産婦の面に吹かけてよし
又方蟹蛄を一ツ水にて煮二十度ほど沸たて螻蛄を去飲て
本草綱目
よし同
又方雀麦二匁水天目に二置入七分めに煎じつめ飲べし核産
逆産にも用てよし同
又方雑子一ツ打やぶり醋にかきまぜのみてよし千女簡易方
又方蓖麻子六七粒研たゞらし産婦の脚心にぬり胞衣わづか
に下るを見ば早く洗去べしもし遅ければ腸ともに出べし
一右の薬を頂に塗ば腸おのづら納るべし同
又方産婦の髪をほどき髪のさきを口にくわへさすれば嘔吐ず
べし其勢におのづから胞衣下るへし同
又方生子をあらひたる湯を一盞飲しむれば下るなり但し産
一婦に知しむべからず衛生易簡方
子腸脱下附陰腫
産婦努力つよきなどにて子腸脱出て納ざるに
一枳売を水にて煎じ子腸をひたせば良久しておさまるべし本草製
本草綱目
又方生半夏の粉を鼻の中へ吹いるべし同
又方生油をたらいなどの中へいれ其内へ産婦を産せしめ良
久して皀莢を炙り粉にして少ばかり鼻の中へ吹いれ嚏
いでゝ子腸おのづからいるなり同
又方益母草を搗汁をしぼり酒をいれ歯あたゝめ飲べし同
又方鯽魚頭一つ焙り粉にし半分は白湯にてのむべし半分
千金簡易方
は子腸にふりてよし千金は
一又方蓖麻子殻をさり研たゞらし産婦の脳頂にぬりて
一よし子宮収りいらば急に湯にて洗ひ去へし同
産後陰陽門腫たるに
本草綱目
一桃仁をやき研つぶし付てよし木草綱目
又方松虎七八十匁炒熱し故き布につゝみ腫たる所を熨して
一よし冷れば取かへてのすべし千金簡易
千金簡易方
一又方乳香葱白同じく搗たゞらし腫の上に貼てよし同
又方桃仁研膏のごとくし白礬五倍子等分粉にしひとつに
研まぜ付べし得効方
さんごいんもんぬけ
産後陰門脱いでたるに
一硫黄烏賊骨各五匁五味子一分粉にして付べし同
又方鼈頭をやき粉にして一匁づゝ水にて用ゆ日に三度つく
本草綱目
用てよし
又方陰門を湯にてよく洗ひ鼠屎尖たるをやき其烟にて
陰門をふすべてよし同
又方沢蘭を水にて煎じ洗ふこと二三度にして後右の煎
湯に白礬をいれふたゝび煎じ洗ふてよし同
又方荊芥皀莢等分にし水にて煎じ洗ふて後鐵漿を其
上にぬりてよし同
産後陰門開けて閉ざるに
石灰四五升熱熱し水一斗の内へいれ其内へ産婦を産せし
め冷ればまた狭したるをさしてよし千金簡易
千金簡易方
又方硫黄呉茱萸兎糸子各六匁蛇床子八千きざみて水にて
一濃煎じ陰門をあらひてよし得効方
幸求奏す
血暈
産後血の道にて眩暈するなり症重き者は卒死すること
あり
一蘇木二匁水天目に二置入一盃に煎じつめ酒少ばかりさし
沸たて飲べし千金簡易方
一又方炭をやき赤くし醋の内へいれ其烟を嗅てよし同
一又方紅尤三匁水天目に一盃酒一盃いれ一盃に煎じつめしき
りに用ゆ若産婦口噤たるには口をおしあけ灌いるへし同
又方醋を煎じ熱して少づゝのみてよし
又方陳艾を水にて煎じ醋を少いれ沸たて用ゆ同
一又方荊芥醋にて煎じ焚したる内に口の少き瓶に入産婦の
同
口鼻にあて恵ぶべし冷ればまた実したるを易べし
治法彙
又方乾蓮葉を水にて煎じのみてよし
伝信尤易方
産後雑症
産後中風舌しゞまり言ことならざるに
一芥子一合研醋三合にて煎じ一合に煎しつめ領頬のあたりに
付てよし千金簡易方
産後中風舌しふり手足引つめてかないがたきに
一羌治二匁酒天目に一盃水天目に一盃いれ一壺に煎じつめ飲べし本草綱日
本草綱目
又方大蒜十瓣に水二合半いれ一合に煎じつめ用ゆ同
又方竹瀝をしきりにおほく飲べし同
一又方白蘇皮を汲たての水にて煎じ飲へじ同
一又方当功荊芥等分にして二匁水天日に二盃入酒と童便と少
づくさし一盃半に煎じつめ飲べし同
産後中風背強り口噤み嘔逆つよきに
大豆七合よく熱熱し器にいれ酒一升三合いれかきまぜ其酒を
一外の器にかたぶけおしおほくのみ臥て汗を出してよし千金簡易
千金簡易方
産後中風惣身いたみ自汗いづるに
一独活二十匁当帰十匁酒五合にて煎じ二合半に煮つめ瀉をさり
其酒をのみてよし同
産後悪血にて心いたむに
一蓮葉を炒粉にして一匁熱湯にて飲べし或は童便にて
用もよし或はやき灰にし用もよし
本草綱目
一又方爵金をやき粉にし醋にまぜ吸しめて甦るへし同
又方白雑冠花を酒にて煎じのむべし悪血腹痛にもよし同
又方薬樹の内の虫の糞をとり炒黄にし水にかきまぜ飲べし日
又方大豆を炒酒をいれかきまぜの酒をのみてよし千金
千金簡易方
産後悪血心に衝のぼせもだへ苦しみ口かわくに
生地黄汁一合藕汁一合童便一合ひとつにかきまぜ煮て沸た
てゝ飲べし十便良方
又方萌蘿の茎十握ほどきざみ水二合半にて煎じ半分に煮
つめのみてよし千金簡易方
産後瘀血にて腹いたみつよきに
一羌活を酒にて煎じのむべし本
又方生藕をつき汁をしぼり二三合のみてよし同
又方蒲黄の粉二匁飯のとり湯にてのむべし同
一又方兎頭を灸り熱し腹をなつれば痛やむべし同
一又方姜黄桂心等分粉にして二匁づゝ酒にて用ゆ瘀血下り
一尽るまでのむべし同
又方当帰五匁乾漆二匁五分粉にし蜜にてねり豆の大さに丸じ
二十粒づゝすき腹に酒にて用ゆ得効方
産後腹脹いたみてたへがたきに
一牛蒡根を水にて煎じ用ゆ
赦急易方
傳信尤易方
又方沢蘭を水にて煎じ用ゆ
一又方烏薬当帰等分粉にして三匁雲腹に白湯にて用ゆ同
一又方当帰芍薬川芎乾姜火に入うづみやきにし各等分粉にし
得効方
一て二匁つゝ温たる酒にて呑べしいたみて大便瀉するにいよ〳〵よし
産後瘀血腰脚にながれ入て腿いたみ胸さきつかへ息ぜわしく
両わきいたむに
淡竹葉きざみて二合ほど生姜五片水四合いれ二合に煎じ
つめ用てよし傅信尤易方
産後瘀血下らざるに
一桃樹上の乾枝を焼灰にし粉し水にて呑べし奇効草方
産後の腫気に
一沢蘭防己等ら粉にして二匁づ湯に醋をさし用ゆ本草綱目
又方芭蕉の根を搗汁をしぼり
又方半夏熱湯にいれ滑りを去て十匁きざみ白麩二十匁生
一姜三十匁の汁にてねり右の半夏をつゝみ七ツにわけ餅のごと
くし灸り焦し粉にして一匁づゝ水にて用ゆ虚分の腫気
にて喘促すかに用てよし得効方
産後嘔逆止ざるに
陣皮一千半夏麺甘草各五分萱香三匁きざみて二匁づゝ水
一椀生姜三片入煎じのむべし河半夏麺の事製法の所にあり
産後呪逆に
一乾柿を切くだき水にて煎じ呷てよし本草綱目
又方白豆蒄丁香等分粉にして一匁桃仁の煎湯にて用ゆ㊃
又方胡門の穴に灸すべし乳頭を下へさげて乳頭のあたる所
朝門の穴なり治法彙
産後怒により青き水を吐に
のむ本草細目
一韭葉を摂汁をとり一椀の内へ生姜汁少いれかきまぜ飲べし
産後悪血のぼり面青くいかりがちなるに
牡丹皮一匁乾漉やき烟を尽し一匁水天目に二盃入一盃に煎
じつめのみてよし同
産後に或は笑或は啼などするに
一巻をやき粉にし飯のとり湯にて用ゆ伝信尤易方
産後言ことならざるに
白礬の粉一匁熱湯に入用中同
産後舌いでゝ収らざるに
一辰砂を産婦の舌につけ産婦の見ざる所にて盆の類何
にても地におとし音をさせて驚かしむべし舌おのづから
収るべし本草綱目
産後腹みちたるがごとくにて不合するに
一赤小豆二十粒程やき粉にし冷水にて呑下すべし千倉簡易方
産後一身こと〴〵くいたむに
羌活独活酒にひたすこと三日にして其酒を呑べし衝生其の同方
産後正気さだまらず邪祟なとのごとく驚きおそれ言語も正
しからざるに
好辰砂一匁研細にし酒にて飲下すべし得効方
産後渇つよきに
一煉蜜を熱湯に入かきまぜ用ゆ本卓綱目
又方雑子一ツ打やぶり水二合半の中へいれかきまぜ飲てよし四
中も乾き舌しゞまりたるにも用てよし同
又方新しき石灰十匁黄丹五分すりまぜ一匁づゝ醋にいれ挽まぜ
呑べし同
産後虚分にて汗出るに
一馬歯筧を研汁をとり一合程飲てよし若生の草なくは加
はきたるを水にて煎じ用ゆ同
産後暴に虚し忽ち胃悶汗出て正気なきに
鶏子二ツ三ツ打やぶり呑しむべしそれにても醒ざるには小児
の小便四合程しきりに灌いかべし成長の男子の小便にても
よし若久しく醒ざるは風にあたりたるなり竹瀝一椀を用
てよし得効方
産後に盗行いづるに
本草綱目
一呉茱萸を酒の内へいれ浸すこと半日にして煎じ飲べし
産後汗に血出て衣類の染るほどなるに
一葎草根を摂汁二合とり醋を三夕入かきまぜしきりに用
ゆ小便より白き汁を出して愈るなり同
産後の痢病に
一蒼耳葉を杵汁をしぼり飲べし同
又方筧菜を水にて煎じたる汁にて粥を煮食してよし同
又方荊芥穂四五茎形のくづれざる程にやき麝香少ばかりいれ
研て粉にし沸湯にいれのむべし同
又方蛇合一握水にて濃煎じ用ゆ同
又方桃膠烙り蒲黄炒沈香等ら粉にして二匁雲腹に飯の
とり湯にて飲べし同
産後血下りて止ざるに
乾たる地黄を粉にして一匁空腹に熱酒にて用ゆ同
又方紫荒を粉にし水にて呑べし同
又方百草霜蒲黄炒粉にし酒にて用ゆ血下ること甚しき
砕金方
ものには阿膠一匁いれ煎じ用ゆて
又方乾艾三匁生姜三匁水にてこく煎じ呑べし救急者方
又方沢蘭を水にて煎じ呑べし伝信尤易方
血下りてやまず悶苦しみ腹いたむに
芍薬二匁熱黄にし松実一匁熱黄にし水にて煎じ羚羊角を
やき灰にして二匁程いれかきまぜ呑べし昼夜に三度程用ゆ
産後水血多く下りて腸胃虚湯大便しぶるに
千金簡易方
一阿膠蚌粉を入炒枳売等分粉にし蜜にてねり豆の大さに
丸じ消石を衣にして二十粒づゝ白湯にて呑下すべし得効方
又方好茶を葱涎にてねり丸じ赤湯にて用ゆ或は葱白十
茎を水にて洗煎じ茶をかきまぜ用もよし
産後大便通ぜさるに
麦芽を炒黄にし粉にして二匁沸湯にかきまぜ粥の内に入
用ゆ本草綱目
又方麻仁を搗汁をしぼり紫蘇を摂汁をしぼり等分にし
其汁にて米を粥に煮て食すべし汗出るにより大便通ぜ
ざるに用ゆ同
産後小便通ぜざるに
一紫草を粉にして二匁づゝ汲たての水にて用ゆ同
一又方鼠婦六ツ七ツ壺粉にし酒にてのむべし同
産後覚へずして小便通ずるに
○雑屎白をやき灰にして一匁酒にて飲べし同
にうじうしやう
乳汁少
乳汁出ることすくなきに
一胡麻を炒研て塩少しかきまぜ食してよし本草細
本草綱目
一又方穿山甲二匁粉にし采泪にかきまぜのみてよし千
千金簡易方
又方葵子を水にて煎じ飲へし同
一又方枯楼様やき灰にして二匁飯のとり湯にて用ゆ同
又方鍾乳石を粉にして一匁づゝ酒にて用ゆ同
乳汁不通
乳汁通ぜざるに
赤小豆の煮汁をのみてよし
本草綱目
又方鯉魚をやき粉にして一匁づゝ酒にて用ゆ同
又方絲瓜殻ともに焼粉にして一二匁酒にて用ゆ同
同
又方王瓜の根を粉にして一匁づゝ酒にて用ゆ日に二度用てよし
又方蕎苣子一合甘草三匁糯米半合粳米半合ひとつに粥に
煮て食すべし同
又方穿山甲土にかきまぜ炒焦し土をふるひ去天花粉王不留
一行三味等ら粉にして三匁づゝ温たる酒にて用ゆ傳信尤易方
妬乳
妬乳は産後子に乳汁をのませざるにより乳汁もれずして腫
いたみ寒熱など出るなり或は乳をもみやわらげず汁出ざれば
此病をなすべし俗に乳ぶるひと云
一蕪菁根を摂塩と醋と醤油とをいれ煮て其汁にて乳を洗ふ
と五六度にして愈べし或は蕪菁根を杵鶏子の白みにて
とき乳に塗べし本草綱目
又方麦芽を炒粉にして二匁づゝ白湯にて用ゆ同
又方柳根皮を搗たゞらし火に温め絹につゝみ乳を熨べし冷
れば取かへて熨べし乳核にも用てよし同
又方香蒲の根を揃たゞらし付てよし并に水にて煎
じ飲べし同
又方黄芩白飲芍薬等分粉にして一匁づゝ乳汁にいれかき
まぜ用ゆたの乳房腫たるは右の乳汁を用てよし右ならば
治の乳汁を用ゆ時後備急方
乳汁の出ざるやうにするに
一麻黄花粉各一匁五分甘草五分水にて煎じ呑べし治法事
吹乳
吹乳は小児乳をすいながら寝いり口中の熱気乳の内にとゞこほり
腫痛なり
一皀莢に蜜をぬり炙り粉にして一匁酒にて用ゆ木草細目
又方麺を水に入煮て糊にし熱せんとする時酒一椀入かきまぜ熱火
してのみ乳のかたまりをそろ〳〵もめば薬めくりて愈へし同
又方其皮うらをすき去てきざみ焙りて粉にし二匁づゝあたゝめたる
酒にて用ゆ肘後備急方
又方蛇蛻やきはいにし小豆等分粉よし鶏子白にてねり乳に
一塗てよし乾けばまたぬりてよし十便良方
十便良方
一又方悪冬花陰乾にし粉にし温たる酒にてのむべし売薬量方
一又方連鬚葱搗たゞらし乳の上につけ瓦罐に灰火を入葱の上を
一時ほど蒸汗出ていゆべし
治法彙
乳頭裂
乳頭さけやぶれいたむに
燕脂海蛤を粉にし付てよし
本草綱目
又方八九月にいたり茄子熱し過てわれたるをとり陰ぼしにし
一同廿一日未建ス
傳信尤易方
焼粉にし水にとゝのへぬりてよし
一又方雑屎白を炒粉にして一匁酒にて用ゆ同
又方丁香を粉にし付てよし
肘後備急方
乳核
乳核は乳房の内にかたまり出来たるなり
本草細目
一益母到々一升に水一升五合入一升に煎じつめ度々あらひてよし
又方百薬黄を粉にして二匁酒天日に一盃入六七度程沸たてゝ
飲べし同
乳癰
乳癰ははじめ乳房の内結核出来赤く腫久しく治せざれば痛
つよく潰れて膿湧出るものなり
白笠貝母等分粉にし温たる酒にて用ゆ初て種おこりたる
に用ゆ本草細目
又方蒲公莫五分忍冬一匁水天目に二置入一盃に煎じつめ空
腹に呑べし同
又方射干の根藍草の根ひとつに粉にし蜜にてとき伝てよし
又方紫蘇を水にて煎じしきりに飲べし并に紫蘇を
搗腫に付べし同
又方銀杏を研つぶし酒にいれ度々飲べし并に研たる銀杏
を腫に付てよし腫屋ぶれたるに付てよし同
又方人歯をやき粉にし醋にてとき貼てよし腫やぶれたるに付べし
又方鉢に醋をいれ石をやき其内へいれ醋あたゝまりたる時乳を
潰すべし醋冷ればいかほども焼たる石をいれてよし乳癰か
たくしこりたるに用てよし同
音刺煩方咎之六
一又方葱を搗たゞらし付て其上を火熨にて慰べし救急易方
又方鹿角を焼灰にし酒にてねり付べし同
一、、、、、、、、、、〇
小児門
小児初生
生子のうぶ湯に
本草綱目
一益母草を水に煎じあらへば一切のふき出等腫物を生せず
生子口中に悪しき物生ずる事あり
一生れおちたる時急に軟なる帛或は綿をゆひにまとひ黄連
甘草の煎じ汁を煎し口中を拭ひ其後蜜にて煉砂二
分五厘をねり口中に入おけば一切の悪き物を生ぜす一生痘
救急易方
一瘡をのがるべし臨月にならばかねて此薬を用意すべし
初生の小児絶いらんとし啼声もいでざるに
急に綿にくるみて懐の中にいだきかならず臍帯を断べ
からず胞衣を炭火にて焼べし又は大なる紙撚を作り油を
しめし火をともし臍帯を幾遍も燥べし又は熱湯にてあ
らへば啼声常のごとく出べし其時常のごとく洗浴せしめて
臍帯を断へし同
初生小児声を出さゞるに
冷水を児の口中に灌いるべし傅信左易方
初生小児頭熱し鼻ふさかりて通せざるに
天南星をやき粉にし水にてとき顛会に貼并に右の薬を
一灸り絹につゝみ熨してよし本草細目
又方梍莢草鳥頭粉にし葱涎にてねり頤会に付へし口鼻ふ
さがり乳をすふことならざるに用てよし得効
得効方
小児臍帯おちたるに
本草綱目
一乱髪をやき粉にし生油にてとき付てよし本草鞋目
小児小便出さるに
乳汁一合程の内へ葱白一寸程いれ煎じ飲しめてよし同
一又方車前草を摂汁をとり蜜少ばかり入飲しむべし同
幼生小児大便通せざるに
一枳禿を熱灰に入うづみやきよし甘草と等分水にて煎じ用ゆ
初生小児大小便ともに通ぜざるに
一婦人の口を湯にて欲しめ生子の胸背臍の下手足の心を
一嘔しむべし皮赤くなる程唖てよし
暴證知要
又方蜂房をやき灰にして一匁酒にいれかきまぜ用ゆ
衛生易簡方
初生七八日の中に大小便より血出るに
一生地黄の汁をとり酒少し蜜少しいれかきまぜ用ゆ
本草細目
初生小児皮なく赤き筋ばかりあるに
一白米粉をふりかけてよし肌おのづから生ずべし同
初生小児皮膚蛇の鱗のごとくなるに
一白醴蚕觜を切さり粉にし水にて煎じ児を洗ひてよし
或は蛇脱をくわへてよし同
生子胎内より風熱をうけ手足播摺に
一蚤休を粉にして五分冷水に入児の口に灌いるべし
衛生易簡方
生子胎内にて寒気をうけ出生してまた風寒などに感じ面有く
腹痛汗いづるに
本草綱目
一衣魚十四五絹につゝみ小児の腹をなづれば愈べし
小児生れたる当座に顛会腫たるに
一黄蘗の粉を水にてとき足のうらに付てよし同
生子乳を飲ざるに
一葱白六七寸程きざみ乳汁半合に入煎じのませてよし
衛生易簡方
一小便通ずれば乳を伸べし補生易簡方
小児胎毒を解するに
一生れ落たる時黄連の煎湯にてあらへば諸瘡丹毒などを
一生ぜず并に生れおち声をあげざる前に黄連の煎湯一
一匕程のましむれば一生理疹の類を生ぜず木草
又方生の胡麻をかみ絹にづゝみ小児にすはしむれば胎毒下るべし同
又方橄欖一つやき粉にし礫砂の粉五分研まぜ生胡麻を嚼て
一吐出し右の粉薬をねり絹につゝみ堂の大さにし小児に咽しむ
れば胎毒おのづから下るべし同
一又方小児生れて後十三日めに其児の臍帯を焼灰にし乳汁
にてとき飲せてよし同
さいしゆ
臍腫
附臍瘡臍温
小児臍に湿をうけ赤く腫たるに
一桂心を灸り熱し腫たる所を熨してよし本草綱
本草綱目
又方当帰を粉にし麝香少ばかりいれすりまぜ付てよし或は
胡粉等分入つけて尤よし同
一又方荊芥の煎湯にて腫をあらひ葱を熱灰にいれうづみ
やきにし薄くきり火気をさまし腫の上を熨べし同
一又方杏仁を杵たゞらし付べし側生易簡方
又方当帰を粉にし付べし十便良方
小児臍に細なる物出来たるに
一桑木の汁をとり乳頭にぬり小児に嘔せてよし千余筒者共
又方求むきの壁の土をとり付てよしもし瘡より汁出て
止ざるには蒼耳子をやき粉にしふりてよし同
又方黄蘗を粉にし付べし伝信尤易方
音相奏ス若之六
一又方綿子をやき灰にし付べし木草
木草綱目
同
一又方馬歯筧をやき粉にし付てよし臍瘡久しく混ざるにもよし
又方蜂房をやき粉にし付てよし
小児臍しめりてかわかざるを早く治せざれは脾風となるなり早乾すへし
生子の臍帯を焼て一反当時頭一匁麝香二分五厘粉にし撚てよし
又方塩二十匁大豆半合かきませ搗たゞらし餅のごとくし銭の
大さにこしらへ新しき瓦の上にて灸り熱し臍の上を煮
傳信尤易方
てよし其後黄蘗の粉を付てよし傳信尤易も
一又方当帰を粉にし麝香少ばかり入研つけてよし或は胡粉
等分に入て尤よし本草綱目
一又方杏仁皮をさり研て付べし臍たゞれたるに用てよし同
小児臍の内より汁いでゝ止ず或は臍より血出るにも
一白石脂を粉よし熱温め臍の中に糂てよし血出るには炒
一過し取あげ冷たる時付てよし十便良方
臍風
小児臍風は臍帯落たる時風湿をうけたるにより口中に細なる
もの出来乳汁を飲ことならず急に治せざれば命危き症なり
一大蒜を切へぎ臍の上にしきその上より灸をすへてよし
一小児の口中蒜のにほひ出てやむべし本草細目
一又方螻蛄甘草等分同じく灸り粉にし臍につけてよし同
又方艾葉をやき灰にし臍の内にふさぎ布にて縛かため置へし同
又方塩湯に絹をひたし手の指をつみ歯ぐきの泡を擦やぶりてよし医薬
又方茄子花をやき灰にし粉にし香油にてねり口の内に擦
ぬるべし救急易方
桜口
小児抜口は面黄に息づかいあらく唇青く舌こわり口を撮あげた
るやうにして啼声も出ざるなり大概撮口臍風相似たる
症なり古方も又ひとつに治する事おほし
白彊蚕直なるもの二ツ三ツ觜をさり少し炒粉にし蜜に
とゝのへ口中にぬりてよし
本草綱目
又方合歓の花并に枝を水にて濃煎じ温めて先絹にて
口中をよくぬぐひ右の薬汁にて洗ふてよし○
一又方生甘草二匁五分水一盃入六分めに煎じ飲しむべし
小児痰涎を吐べし其後乳汁を口中にいるべし同
一又方南星皮と臍とをけづり去粉にし醋にてとき足の
心にぬりてよし男子は左の足女子は右の足にぬりてよし同
一又方衣魚を粉にして少ばかり乳頭にぬり児に吮せてよし同
又方小児の口の上下へ灸を四壮すへ鱗魚をやき研粉にし
酒にいれかきまぜ少ばかり児の口に灌いれ并に小児の手
足を爪にてさしてよし同
鵞口
小児鵞口瘡は口中に白き細なる物一面に生申口噤み啼声も
出ざるものなり
一嵐婦を研つぶし水にてとき口中に塗ては撒屏風にも用ゆ
又方祭樹の皮の間にある白き汁をとり胡粉をねり口中に塗てよし
一又方小豆の粉を醋にてとき口中にぬりてよし同
一又方燕肪を乳汁にてとき口中にぬりてよし同
又方髪毛を指に纏ひ汲たての水に置たし舌の上を拭ひ
てよし若白脣とれずは粟殻を水にてこく煎じ綿にひ
五文頁了巻七
たし指にまとひ児の口中をぬぐひ白脣をとりて後
一黄丹を烟通し口中に滲てよし衛生易簡方
乳蛾
小児咽に小き腫物出来たるなり早く治せざれは息ふさがるものなり
一車前草を研たゞらじ梅干を酒にて煮たるをひとつに擂ませ
汁をしぼりとり鳥の羽にひたし腫たる所をはらひて
よし痰を吐て腫散べし
本草綱目
又方雀屎尖たるを二十粒とり砂糖にかきまぜ丸じて三丸
にして一丸を綿につゝみ口にふくましめ汁を飲しむべし
一病労甚しき者には二丸も用てよし同
一又方梍莢一筒百草宿一匁粉にし冷水にてとき生油を
少し加へ攪まぜ灌いれてよし
衛生易簡方
又方升麻を水にて洗煎じ灌いれてよし
夜啼附腹痛啼驚啼
小児夜啼止ざるに
一燈花二ツ三ツ研粉にし燈心の煎湯にてかきませ口中に入
乳汁にてのみ下さゑむべし或は芯を焼灰にし乳頭にぬり吭しむべし
一又方黄連姜汁にひたし炒て一匁甘草少し竹葉二十枚入
一水にて煎じ用ゆ衆妙方
一又方五倍子を粉にし唾にとゝのへ臍に付てよし本章綱目
又方明鏡を小児の枕もとにかけてよし同
又方蝉蛻腰のかたばかりを半分つゝとり粉にして二分五厘薄
荷の煎湯に酒少しいれ右の粉薬をいれ飲しむればおのづ
から啼止べしもし此方効いかくと思はゞ蝉脱の頭のかた
同同十二享文貞了
半分粉にし前のごとく用ゆれば啼止たるもの又啼となり
一又方焼尸場土をとり小児の枕の辺におきてよし同
小児胎内より寒気をうくるにより昼夜啼止ざるに
一当帰を粉にし二三分程乳汁にいれかきまぜ度々飲しむべし
傳信尤易方
小児腹引つりいたみそりかへり涙出ずして啼やまさるに
辰砂五匁乳香一匁粉にし蒜を熱灰に入うづみやきにし
て一匁研て右の粉薬をねり黍の大さに丸じて五粒づく
一薄荷の煎湯にて用ゆ本草細
又方生姜を熱灰に入うづみやきにし切て六分白芍薬炒
て五分甘草灸りて三分水にて煎じ用ゆ伸ば
傳信尤易方
又方牛黄を小豆の大さ程乳汁にいれかきまぜ用ゆ毎夜
腹いたみ啼に用てよじ称生易簡方
小児ものに驚き啼やまざるに
一鶏屎白を煮粉にし乳汁にかきまぜ飲せてよしチ
千金簡易方
一又方麝香を研細にして二分五厘清き水に入用ゆる
衛生易簡方
一又方乱髪をやき灰にし乳汁にかきまぜ飲せてよし本草綱目
同
又方蝉脱十四足をさり粉にし辰砂二分五厘いれ蜜にてとき用ゆ
客忤
客忤は小児見なれぬ物などを見ておびへたるをいふ
一菖蒲根を杵けをとり合ませてよし
本草綱目
又方母の衣帯三寸きり焼灰にし髪をやき灰にし少ばかり
一右二味乳汁にかきまぜ飲せてよし
又方燕巣の中の糞をとり水にて煎じ小児に治せてよし同
又方牛の口中の沫をとり乳頭につけ小児に吮せてよし
千金簡易方
一又方細辛桂心等ゟ粉にして少ばかり児の口中にいれてよし
本草綱目
十三日未英ヲ第一十一十一
小児夢におなされて目さめざるに
一皀莢を粉にして少ばかり鼻の内へ吹いれてよし同
又方釜下の黄なる土を粉にして二匁水にかきまぜ児の口に
一灌いるべし并に土の粉を鼻の中へ吹いれてよし同
疳瘡
小児疳症は大概甘くこなれがたき食物など過るにより疳と
なるなり腹はり咳などいで口渇き或は身熱し手足冷
または腹瀉などするさま〴〵の症あり
本草綱目
一鶉を常のごとく料理し煮て毎朝食してよし
又方鶏子の黄みを乳汁にいれかきまぜ呑てよし同
又方鼈甲をやき粉にして一匁乳汁にいれかきませ用ゆ日に
三度づゝ用てよし同
又方木香二匁五分黒牽牛五匁粉にし麺糊にてねり緑豆也
の大さに丸じ米飲にて用ゆ三歳の児には三十粒用てよし
児の大小により丸数を増減すべし得
得効方
又方熊膽使君に等分粉にし蒸餅糊にてねり麻子の大さに
本草綱目
一丸じて二十粒づゝ飯のとり湯にて用ゆ一切の疳瘡つかれたるに用ゆ
脾疳は大概腹大に眼うろ〳〵とし口乾き咽かはきて手足痩
などするものなり
衛生易簡方
一蕎蕎史君子等分粉にして一二匁づゝ飯のとり湯にて用ゆ
冷疳面黄み腹大にして食すれば即事に吐かへすに
母丁香七ツ粉にし乳汁にかきまぜ蒸晒かはかし又蒸こと
三度にして再び粉にし姜湯にて用ゆ本草綱目
疳にて腹中積聚出来腹大になり惣身は痩たるに
一立秋の後大なる蝦蟇頭と足て腸とを切さり生油をぬり
一音刺焚刀一巻之六
一瓦二枚の内へいれ灸り熱し食せしむべし積おのづから下る
べし蝦蟇六ひき程右のごとくし用てよし同
疳にて大便下るに
兎屎を炒て五匁蝦蟇一ひき焼灰にし粉にし絹につゝみ
蓮子の大さ程にし小児の肛門にいれてよし日に三度取かへてよし
熱疳は小便米柑のごとく大便とゝのはざるものなり
一糞中の蛆をとりやき灰にし食物の内にいれ用てよし同
小児鼻点とて鼻の下二筋赤きは疳症なり
一黄連の粉を津水にてとき口に三四度づゝ付べし
又方黄丹二十匁炒紫色にし緑豆粉一匁白礬一匁ひとつ
にし唾にてとき付べし傳信尤易方
癖疾
小児臍のまわりに癖積あるに
老鼠の肉をきり水に煮たる汁にて粳米を粥に煮て
本草網目
食せしむべし
小児乳とゞこほり癖積となりたるに
一白芥子を研細にし水にてねり積の上に貼てよし同
又方糞中の蛆をとり洗晒かはかし粉にし甘草の粉少ば
かりいれ研まぜ飯糊にてねり大豆の大さに丸じ十粒づゝ
飯のとり湯にて用ゆ児の大小により丸数を増減すべし
一乳にても食にても喰すぎ脾胃とゞこほり積を生じたるに用てよし
きやうふう
驚風
急驚風は陽症なり急に歯をくひつめ熱さかんに痰涎せり
つき寛視身反張などするものなり
年を経たる田蜆殻をやき灰にし麝香少ばかりいれ水
にてとき飲しめてよし
本草綱目
同
一又方雄鶏冠血をとり口中に満いれてよし同
又方生姜汁を沸湯にいれかきまぜ飲しめてよし麻痺毒薬〗
衛生易簡方
又方生白石膏十匁辰砂五分同じく粉にし生蜜にかきまぜ
一一歳より三歳までの児には一匁づゝ用ゆ
彙聚単方
本草網目
又方生半夏一反皀莢五分粉にして少ばかり鼻の中へ吹こめば甦るべし
慢驚風は陰症なり手足ひへ并に痰疱呼吸の息もよわくくた
ひれねむりなどするものなり
同断同易簡方
大棗と陳皮とを水にて洗煎じ飲しめてよし
又方烏薬に水をつけ磨たる汁を温め飲しめてよし。
驚風熱さかんなるに
天竹黄二匁雄黄一匁牽牛一匁粉にし麺粉糊にてねり粟米の
一大さに丸じ薄荷の煎湯にて用てよし本草細目
又方牛黄杏仁の人さ程竹瀝と姜汁を等分にし半合程の中
にいれ挽まぜ用ゆ同
驚病は驚風と癇症とまじはり起るをいふ
一熊膽を大豆二粒の大さ程乳汁と竹湿とをかきまぜたる中に
いれ用ゆ涎を吐出さしめてよし衛生易簡す
又方釣鞍釣甘草等分にして二匁水天目に二盃入一盃に煎じつめ用ゆ目
人方羚羊角をやき灰にし酒にかきまぜ飲しめてよし或は
乳汁にかきまぜ用もよし同
痘瘡
疱瘡をふせぐに
一生たる蚯蚓を一ツとり鶏子に孔をあけ其内にいれ飯の上
におき蒸し取出し断を去卵ばかりを小児に食せしむ
べし毎年立春の日に用ゆれば痘瘡のうれへなし或は鶏子一つ
一童便にひたすこと七日にして取出し水にて煮食せしむべし
本草綱目
又方緑豆亦小豆黒豆各二合半づゝ甘草二十匁水二升いれ
煮熟していかほども食し芥に汁を飲べし七日用てよし
一又方毎年十二月晦日に白鴒を常のごとく料理し煮なりとも灸て
なりとも食すべし并に白餡の毛を水に煎じ小児に浴てよし
又方十二月八日に活たる兎二ひきとり肉を刺血をとり麺粉に
かきまぜねり合緑豆の大さに丸じ三十粒づゝ緑豆の煎湯に
て用ゆ小児一人に右の薬一剤用てよし或は右の方の内へ
一朱砂三匁くわへて尤よし同
又方十二月八日に活たる兎一ひきとり肉を剃血をとり蕎麦粉
にかきませ雄黄の粉四五分いれねり合せ綿豆の大さに丸じ当
一歳の小児に二三粒乳汁にて用ゆ惣身赤き点をあらはす
べし薬の験なり一生疱瘡出ざらしむもし出ても稀なるべし
又方五六月頃絲瓜の蔓をとり陰干にし二十五六匁貯おさ正月朔日
に水にて煎じ小児に浴てよし頭面手足ともに残らず洗べし粟物方
痘瘡出んとする時用ゆれば少かるべし
一朱砂の粉五分蜜をさしたる水にいれのむべし本
本草綱目
又方霜にあひたる絲瓜蔕付の所三寸ほどつらね形のくづれ
ざるほどに焼粉にして一匁五分づゝ炒たる糯米の煎じ汁にて
用てよし彙聚単方
一又方赤小豆の粉を醋にかきませ付べし得効方
痘瘡毒気つよく出て快からず或は煩悶などするに
一蝉脱を水にて煎じのみてよし
衛生易簡方
又方白芍薬を粉にして一匁酒にて用ゆ或は水にて用もよし十便
十便良方
一音邪難力一巻之六
又方樺皮を水にて煎じ飲べし
痘瘡出かぬるに
本草綱目
一茘枝の肉を酒にひたし飲べし并に茘枝を食してよし
又方韮根を水にて煎じ飲べし同
又方業草をきざみ沸湯の内に入ふたをして気をもらす
ことなかれよきのみかげんの時分用てよし同
又方山樝子を粉にし湯にかきまぜのむべし同
一又方熟したる糸瓜の蔕の方三寸程きりて焼粉にし砂糖
水にて飲べし
疱瘡すでに出或はおかねて咽いたむに
牛蒡子炒て一匁甘草炙りて四分荊芥四分水天目に一盃半
入一盃にせんじつめ用ゆ
衛生易簡方
さはん
疱瘡すでに出毒気はなはだ盛なるに
一犀角屑二分牡丹皮二分生地黄一匁六分芍薬一分五厘水天
一目に一盃半入一盃に煎じつめ用ゆ十便良七
十便良方
痘瘡湯つよきに
甘草を灸り枯楼根等分水にて煎じのむべし
本草綱目
痘瘡脳いたむに
白芍薬を粉にして五分酒にて用ゆ
痘瘡おそろはず腹つよくいたみ或は急に久黒く靨たるやうになりたるに
一蝉脱翅と足とを去あらひ浄くし粉にして一匁づゝ熱湯にて
一用ゆ腹のいたみやみ痘瘡もおそろふべし乳母も一匁づゝ飲べし救急易
一又方人歯形のくづれざる程にやき粉にし歯一枚分づゝ酒にて
用ゆ但煩躁つよく気喘妄語などいひ或はつきものなどの
ごとく見ゆるにいよ〳〵しるしあり急に治せざれば毒気内に
いり死するものなり得効方
痘瘡痒みつよきに
一病人の辺にて茶葉をやき其烟にて常に熏べてよし
本草細目
一又方蝉脱二十一甘草一匁水にて煎じ飲べし同
又方生姜搗たゞらかし布につゝみ揉てよし
伝信尤易方
痘瘡熱毒にて眠こと安からざるに
衛生易簡方
一升麻を水にて煎じ絹にひたし疱瘡の上を拭てよし
痘瘡膿いでしめりたゞれたるに
一黒豆を粉にして付てよし
本草綱目
又方蕎麦粉をつけてよし
同
又方姥なる柳葉を牀の上にしきて臥べし湿りたゞれて
一蛆を生したるにもよし同
又方枇杷葉を水にて煎じあらひてよし
一又方緑豆粉を採てよし
彙聚単方
又方象牙屑を銅剣に入炒赤くし粉にして七八分米津
にて飲べし本草綱目
疱瘡灌膿の時分陥て色灰のごとく息ぜわしくもだゆるに
一天霊蓋をやき粉にして三分酒にいれ飲べし或は雄黄を
粉にして二分くわへて用ゆる尤よし同
疱瘡陥みて黒くなりたるに
一同
白花蛇骨ともに灸りて三匁丁香七粒粉にして五分つゝ水に酒
をさしてのむべし同
又方山樝子を粉にして一匁紫草を酒にて煎じたる汁にて用ゆ同
又方人牙猫牙犬牙等分やき粉にして二分五厘水に蜜を
かきまぜ用てよし同
一又方沈香白檀乳香等分水にて煎じ熱したるを盆に入
其湯烟にてふすべてよし同
又方人牙をやき粉にし麝香少ばかりいれ研て五分温たる
酒にてのみてよし同
痘瘡足より靨るを倒靨といふ
鼠婦を炒粉にして二分五厘酒にて用ゆ同
痘瘡痂おちかぬるに
一砂糖水を一椀のみてよし又は砂糖湯にてもよし同
痘瘡出たる初に日にいらぬやうにふせぐに
一白芥子を粉にし水にてねり足心にぬりてよし同
痘瘡目にいり翳を生じたるに
一穀精草を粉にし乾柿につけ食してよし
同但し生柿はあしし
又方白菊花穀精草緑豆皮等分粉にして一匁乾柿一つ粟
米津天目に一盃入煮かはかし柿を食すべし毎日柿三づゝ食
してよし同
一又方猪蹄爪をやき灰にし湯にひたししばらく澄し日を洗へし
又方螺螂を水にて熬毎日食してよし同
疱瘡の餘毒にて咽いたみ声出ざるに
一蛇脱をやき粉にし砂糖水にかきませ餅のごとくし嚼てよし但皮
十便良方
疱瘡愈て後身熱なく虚して汗いづるに
一黄莨熱地黄各五分水にて煎じ飲べし傳信尤易方
疱瘡の後餘毒にて腫物出来たるに
一緑豆小豆黒豆等分粉にし醋にてとき度々ぬりてよし
本草綱目
丹毒
丹毒は惣身にむら〳〵と赤く雲のごとくいで熱すること甚しきもの
なり其類甚多しもへくさなどいふ所もありはやくさと云も
此うちの一種なり或は赤く腫て桜桃のごときもあり大概小児生
たる五七日又は一二ヶ月のうちに出来る事おほし
藍殿をつけてよし
本草綱目
一又方小豆粉を鶏子清にてとき度々ぬりてよし同
一又方新しき蓮葉を揃たゞらし塩を入擂まぜ塗てよし同
一又方粟米をかみつけてよし同
一又方芒硝を水にてとき付てよし赤白遊風にも用ゆ同
一又方栗皮を水にて煎じ飲しめてよし
衛生易簡方
又方蚯蚓泥を研細にし水にてとき付てよし
同
伝信尤易方
又方乳汁に塩を少し入煎じ熱し手指に煎し上を摩てよし
丹毒面より腫おこりたるに
一伏龍肝土を鶏子白にてときぬりてよし
衛生易簡方
丹毒臍の上より腫おこりたるに
一梹榔子粉にし醋にてときぬりてよし
同
丹毒背より腫おこりたるに
一柳の木をやき灰にし水にてときぬりてよし
本草綱目
丹毒体より腫おこり陰茎にうつり赤く腫て血いづるに
鰤魚の肉をきりて二十匁小豆の粉八匁搗まぜ水をいれかき
まぜ付てよし同
千金簡易方
一又方伏竜町を粉にし鶏子白にてとき付べし日に三度付くてよし
丹毒いたむに
一篇蕎を搗汁二三合ぜん〳〵に飲しめてよし
衞生易簡方
五色の丹毒に
鹿角を焼粉にし醋にてとき塗てよし日に六度ほど付べし
本草綱目
一又方楡白皮を粉にし雛子白にてときぬりてよし同
一又方乾姜の粉を蜜にてときつけてよし同
一又方薬薬を搗たゞらし付べし同
同
赤白遊風并纏蛇丹
丹毒惣身に出来火のごとく熱し所を定めずうつり腫るなり白
きを白遊風といふ赤きを赤遊風といふ
一小螺師の肉をとり塩少ばかりいれ搗たゞらし付てよし赤い
本草綱目
又方鉄銹をすり落して一匁水にかきまぜ飲へし纏蛇丹にも用ゆり
一又方韮根を水にて煎じ洗ひてよし
一又方五味子を灸り粉にして一匁づゝ熱酒にいれのみてよし巨
又方蕎麦麺を醋にてとき付てよし
衛生易簡方
丹毒身をまわりて蛇のまとふがことく出来たるを纏蛇丹といふ
一伏龍肝を粉にし生油にてときぬりてよし同
一又方糯米を粉にし塩をかきませ唾にてとき付てよし
天泡瘡
丹毒根赤く頭白く泡のごとくなるを天泡瘡といふ
蓮花を貼てよし本草綱目
一又方蓮房を焼粉にし泥にかきまぜぬりてよし同
又方藍葉を搗付てよし同
一又方生の百合を搗たゞらしぬりてよし同
一又方鶏子をよく煮て取出し白みを去黄を炒て油を
とりぬりてよし同
疳瘡
小児疳の病にて口わき或は鼻のあたりに瘡出来たわ汁出て愈かぬるなり
本草綱目
麻仁を嚼つけてよし
一又方鶏子をよく煮て白みを去黄を炒油をとり塗てよし同
又方生栗を嚼付てよし同
又方東むきの壁の土をとり胡粉をまぜ付てよし同
又方熊膽を湯にてときぬりてよし
衛生易簡方
又方乳母の口中にて白米を嚼ぬりてよし
同
第七十一
又方五倍子の内へ白礬をいれ焼過し粉にし捲かけてよし
餌瘡
小児の餌瘡は面并に耳のわきなとに細なる温瘡出来痒
からずいたまず汁出て其汁のつきたる所瘡となるなり
一母の口中にて白米をかみたゞらしぬりてよし本草綱口一
一又方杏仁百粒ほど焼灰にし軽粉少入麻油にてねり付べし
救急易方
又方肥包莢を黒やきにし粉にし軽粉少しいれ麻油にてねり
付てよし同
小児雑症
小児項軟にして首すわらざるに
附子皮と臍とを去天南星等ら粉にし生姜汁にてねり天
一柱骨に付てよし本草綱目附子のこと製法の所にあり
傳信尤易分
又方五加皮を粉にし酒にてとき頸骨にぬりてよし
小児額会開て合ざるに
防風十五匁擂子仁十匁白及十匁粉にし乳汁にてとき額会
一に伝べし一日に一遍づゝ付かへてよし千金簡易方
本草綱目
又方鶏冠血をとり願会に摘て赤芍薬を粉にし付てよし
小児解顱は頭の縫めはなれたるやうにて合ざるに
一生たる蟹の足骨焙かはかし白飲等分粉にし乳汁にてとき
骨縫上にぬりてよし伝信尤易方
一又方細辛桂心各五匁乾姜七匁五分粉にし乳汁にてとき
一骨縫上にぬりてよし得効方
小児歯久しく生ざるに
雌鼠屎をとり歯齦を拭てよし麝香少ばかり加ふれば
いよ〳〵よし但し雌鼠屎は両頭丸きものなり本草綱目
小児四五歳まで言ことならざるに
一百舌鳥の肉を灸り食せしめてよし同
一又方赤小豆を粉にし酒にてとき舌の下に傳てよし千余所
千金ヶ間易方
小児三歳にても歩行ならざるに
五加皮十匁牛膝五匁木瓜五匁粉にして一匁五分づゝ粥の上湯に一
一かきまぜ酒三滴ほど入飲しむべし日に二度づゝ用てよし
伝信尤易方
小児当歳のうち其母また妊により其乳をのみて煩ふに
一伏翼をやき烟を尽し難にして五分づく飯のとり湯にて用ゆるに
三度づゝ用てよし衛生易簡方
小児乳汁を多く飲包て腹脹眠かちなるに
一鼠を焼粉にし白湯にいれ度々飲しめてよし
本草綱目
小児生米を好みて常に食して久して肌痩口より清水を吐小
鶏屎半合米半合ひとつに炒て粉にし二三匁程づゝ水にいれ
一かきまぜ飲しむべし米の形のやうなるものを吐いだして愈べし同
小児土を食すること止ざるに
一黄土を黄蓮の煎じ汁にてねり晒し乾かし食せしめてよし
小児好みて土或は炭を食し色黄ばみ痩たるに
青胡桃皮を乾し粉にし水糊にてねり緑豆の大さに丸じ
五七粒づゝ温湯にて用ゆ衛生易簡方
小児頭脳いたむに
一白芝の粉を少しづゝ鼻の内へ吹いれてよし
傳信尤易方
同同壱本無之一
小児腮頂俄に腫たるに
一牛蒡子荊芥穂甘草等分きざみて一匁水一椀入煎じ用ゆへ
小児熱ありて湯つよく久しく止ざるに
葛根を水にて煎じ用ゆ本草細目
小児寒熱あるに
一冬瓜を灸り熱し其汁をしぼりとりのみてよし同
小児涎を多くながすに
一鹿角を粉にして二分五厘飯のとり湯にて用ゆ同
小児卒に邪気にあたり面青く腹こわり身をかゞめてはげしく啼に
一新しき馬糞をとり汁をしぼり口にそゝぎいれてよし同
小児天吊は発して痰ふさがり日を上へ見つめ手足ひくつくなり
一蝉脱を醋にて煮こと一日にして曝かはかし粉にして二分五厘淡
水に入飲しむべし
小児重断は歯断腫いたみ涎をながすに
一蛇皮をやき灰にし腫たる所に伝てよし同
小児腹の皮の色俄に青くなるは急に治せざれば色なるころかり
胡粉に塩をませ色のかわる程炒腹にぬりてよし
本草綱目
小児の亀背に
亀屎をとり胸と背とにぬりてよし久しくたへずぬりて愈べし
但し亀尾を取には亀の鼻を松葉にてさせば出るなり或は
亀を青蓮葉の上にのせ鏡にて照せば出るなり同
小児何となく痩つかるゝに
一甘草を塗り焦し粉にし蜜にてねり緑豆の大さに丸じ
一て五粒づゝ白湯にて用てよし同
小児の陰茎陰嚢或は陰股に瘡出来たるに
傳信尤易方
乱髪をやき付べし
同同同一普改顛方巻之六
一又方麪粉を水にてねり餅のことくにし灸り熟し錫糖を
ぬり先瘡に蜜をぬりて後右の餅熱したるにて瘡の上を
一熨べし冷ればまた取かへて熨べし同
又方蛇床子を水にて煎じあらふべし救急易方
小児惣身に悪瘡出来たるに
皀莢をきざみ水にかきまぜ瘡をあらひ拭ひ乾かし小油麻
を搗たゞらし付べし傳信尤易方
小児の乳をはなすに
梔子三箇形のくづれざる程にやき雌黄辰砂各少許粉に
し軽粉少いれ研ませ生油にてねり児の睡たる時両肩に
こく塗てよし睡さめて乳を飲ざるものなりいまた効
なくは二たび塗てよし得効方
普救類方巻之六終
□□
諸薬図
薬種製法
狩り
藥品圖解
黄耆和名あまなごまめづる
黄耆
普救類方巻之七ル
は老日本名ありあ
甘草
数種有ども皆藤葉に似たり又槐に似て小く葉の
二月に青き苗を出し高さ一二尺より五六尺に及
末尖りて葉しげく七月黄紫色の花をひらき豆
ぶ茎葉の形槐に似たり七月に紫の花をひら
の花のごとし砂土に生じて葉の味甘からず草や
き豆の如くなり莢をむすぶ其中の実相思子の
わらかに蔓のごとく根もやわらかに味甘きは上品なり
ごとく乾けば甚かたし根の皮赤く肉黄なり十月
葉甘く草強く根かたく味腥く苦み有て甘み少
さは下品なり十月に根を取皮を去剉み炙り用ゆ
根をとり頭と尾とを去上皮をけづり剉み炙りて
用ゆ又病により製法多し
又病により製法おほし
○音求奏す
沙参和名とゝき人じんつりがね人じん
沙参
和名あまどころ
萎蘇
二月に苗を出し葉は小き葵に似たり秋に
高さ一二尺葉は竹葉に似てやわらかなり
成て茎の高さ一二尺茎の末に生ずる葉は枸杷の
四月比青白き花をひらき小豆の花の如し
葉に似て葉の間より薄むらさきの小き花を
実は両方へ二つづゝ下りて生ず根は地
開く白き花も有花の形鐘に似たり根茎より
黄に似て色薄し九十月根を取蒸
白き汁出る冬になりて青き実を結び中に
して日に乾かし用ゆ蜜にひたしよく
蒸し菓子ともなすべし鉄をいむ
細なる子あり砂地にては根長く黄地にて
べし
は短しよく人参に似たり九月に招を
とり剉み炙り用ゆ
十一一
知母
天麻和名ぬすびとのあし
春葉を出す非に似てやわらかなり夏
茎の形つねの草とかわり芝などの立のひたる如
細き茎をぬき出し紫の小き花を開く
し一茎三四尺ばかり立のび葉菊薬に似て
花は茎に付て穂のごとく生ず八月比実を
夏のうち早く枯落茎の色赤く花実の形
むすぶ子の色黒し九月に根を取根の上に
続随子に少し似たり遠く見れば赤き箭
毛多し毛を去てさざみ又は杵くだき用
の立たるごとし根の形黄瓜のごとし九十目
鉄を忌べし病により製法多し
比根を取蒸し乾かし剉用ゆ蒸ざれば
腐りてかわきがたし
…………………………………………………………………………………………………………
松平
一同廿一日京巻十
蒼求和名おけら
蒼朮
貫衆和名きじのを
苗の高さ二三尺初の茎を出す時葉茎ヲ
苗の高さ二三尺物の茎を出す時葉茎ノ山陰の水近き所に数根あつまりまず
抱きて生ず梢の葉は小き梨の葉に似た
抱きて生ず梢の葉は小き梨の葉に似た一根より茎数おほくいで草は両方に
り茎の本に出る葉は又あたり何れも鋸
り茎の本に出る葉は又あたり何れも鋸封して生ず狗背葉に似て青黄色
歯のごとく小き刺あり花は刺薊に
歯のごとく小き刺ありかきは色深く背は色浅し根
似て根は寒毒の形のごとき物あり黒き物あり黒き物あり黒き鬚多くじ
油多し九十月の比根を取消水にて包たるごとくなり
つけきざみ炙り用ゆ
和名すゞめはぎ
遠志
和名いかりさうくもきりさう
陸羊霍
大葉小葉の二種あり今小葉の物
大葉小葉の二種あり今小葉の物一根より茎数おほへ出一茎にみな三極づく
多し茎の長さ五七寸一根より茎有椏ごとに三葉づゝあり葉の形香花一
数おほく出葉は黄楊葉に似て薄しに似て細なる銘歯あり錠のごとくなる為
胡枝花に似て至極にき花をひらく紫の花をひらく根葉ともに用ゆ葉は
九月比根を取水にひたし心をさり六七月にとり鋸歯の所を夾み去て用
きざみ炙り用ゆ
ゆ根は九十月にとりきざみ炙り用ゆ
一音刺第一名之十
玄参和名ごまぐさ
玄参
地楡和名われもかう
二月比苗を出し高さ四五尺茎四角にて
三月苗をいだす初は地にしきて生じ
葉は胡麻に似て相対し生ず臭気あり
後に一茎ぬき出高さ二三尺葉は楡の
七月比茎の端に穂をなして青珍色な
葉に似て花の形桑の椹のごとく紫
る花さく白き花もあり八月黒き実を
黒過なり根外黒く裏赤し九十
むすぶ根は天門冬に似て大に五七枚づゝ
月に根を取剉み炙り用ゆ
つらなり生ず九月にとり能蒸て用ゆ
銅器をいむなり
蔡
同同二十一
一一十一
十一日
芦
和名ぜがいさうおきなぐさかわらちご
白頭翁
三七
初め苗を生ずる時地にしきて葉を生ず
春苗を生ず高さ三四尺葉は菜似て大
益母草檗に似たり一茎立のびて茎の
なり茎に赤き稜あり六七月黄なる花
頭に一花をひらく紫色にて形ち木槿の
をひらく花乾きて白き絮を出す根
花のごとく実を結びて一寸余りの白き毛
の形牛蒡のごとし八九月根を取用
四方にたれ下りたる形白頭の翁に似たり
ゆ茎葉を用ることもあり
九十月に根を取きざみ炙り用ゆ
一音永幾才為之也
黄連
韮葉柴胡
此草二種あり何れも苗の長さ六七寸一種は
種々有ども非兼又竹葉に似たる二色
葉菊葉に似て細小なり一種は石長生の葉
を上品とす何れも高さ二三尺七月黄な
に似て小く何れも春の内黄色なる小き花を
る小き花をひらき細なる子を結ぶ本
ひらき細なる実を結ぶ堂の内葉しぼまず根
草の内にても此二色の外注解正しから
の形鷹の爪に似て濃き黄色に堅きは上品也
寸九月の末根をとりきざみ炙り用ゆ又
色薄く中空なるは下品なり六七
川原柴胡と云もの柴胡にあらずつかふ
月根をとり鬢を去きざみ用ゆ病
べからず
により製法多し
竹葉柴胡
防風和名やまにんじんふでばうふう
二月に苗を出す高さ一二尺薬は胡蘿蔔
の葉に似て五六月細なる白き花をひらき
蛇床子のごとき実を結ぶ根は人参に似て太
く長し茎付の所に筆の毛のごとくなか鬚
多し石防風は同じ類にて草の形小く
根やせてかたく又多し下品なり九月に
根をとり剉み炙り用ゆ
普政預方巻之上
羌活和名しゝうどさいきだけもつかう
羌活
土當歸
二月に苗を出す草の高さ二三尺形うどによく
本條に形状なし羌活の註に少活活
似て葉広くやわらかなり一二年の内は尤を出
解を出せり葉羌活に似て根なな
さず三年になりて茎高くのびて花を生ず
く肉白し香気ありて当帰白莚の気の
花の形胡蘿蔔の花に似たり二年めの根を
ごとし九十月に根をとり剉み懸り用ゆ
九十月にとりきざみ炙りて用ゆ三年に
至りて台を出せば根腐りて薬用にならざ
るものなり
和名あわぼ
升麻
山慈姑
二月に苗を生ず草の高さ一二尺葉は
正月に葉を出し四月の初に枯葉は
木槿葉に似て薄くきれこみ深く茎は皆
水仙葉に似て短く細し二月に花を
ひらく百合花に似て小く色薄紫なり
三椏に出花は粟の穂に似て有白く五六月
根慈姑のごとく黒き毛有て包たるが
に生ず七八月細なる実をむすぶ根は老姜に
似て大に近黒青く太き鬚多し九月に
如し四月のはじめ根を取皮を去剉
取鬢を去てきざみ炙り用ゆ
炙り用ゆ
音材数方巻之七
田辛和名さんしち
細辛
杜衡和名かんあふひ
細辛に似て葉の形馬蹄のことし根は
茎葉花根ともに加茂葵によく似て葉
全く細辛のごとく香気少しあり尤も
大く尖りするどなり根本に小き鈴の如
細辛のごとし夏冬ともにかれず八九月に
なる紫色の花を出す細く長き根数十條
有て味辛く香気つよし夏冬ともに
根をとり用ゆ
葉枯ず八九月に根をとり洗すに其侭
日に干し土をもみ去きざみ用ゆ
和名ふたりしづか
及己
和名ふなわら
徐長卿
ひとつのくきしやう
ひとつのくきしやう
二月に一茎を生じ高さ一尺余茎の
初春に苗を出す葉は柳に似て細く尖
頭に四葉あり四五月の比葉の間より白く
り両葉又は三葉づゝ対して生ず八月比百
細き尤二條いづる根は細辛のごとし二月
合花のつぼみのごとくなる実を生ず八九
に根をとりきざみ用ゆ
月草黄ばみたる時根をとりきざみ用
ゆ根は細辛に似て太く短し
かります
一音求丈九十一
白紋和名まるばふなわら
白微
白前
二月苗を出す茎葉ともに青し葉は
二月に苗を出す草の形白微に似て葉
柿の葉に似て厚くやわらかなり六七
細し根も全く白微のごとし二月八月
月赤き花さく実は徐長卿に似て大也
根を取用ゆ甘草水に一夜ひたし剉み
炙り用るもよし
根も徐長卿のごとし八月に根をとり
きざみ用ゆ
當歸
川芎
大葉小葉の二種あり大葉の方気味
〽二月に苗を出す草の形当帰に似て葉の
よろし二月に苗を出し葉の色緑り
色青く形ち芹に似て少し細くして又
に葉尖りて三つづゝに分れ七八月苗香
あり七八月白くこまりなる花をひらく蛇
のごとき花をひらく薄紫色なり九十月
床の花のごとし八月の末根に塊をむすび
比根をとりきざみ酒に一夜ひたし日に
たる時堀とりきざみ用ゆ
干し焙り用ゆ病により身と尾とを分
ち用ゆ
藁本
白正
二月に苗を出し茎葉ともに色青く萌
二月に苗を出す草の形川芎に似て川
蘿の葉に似て短くほそし四五月に白き
芎より葉細し五月に白き花をひらく
尤をひらく六月比子をむすぶ根の皮黄
川芎の花のごとし七八月子をむすぶ根は
紫色にして川芎よりほそき根多し
色にて肉白し八月にとりきざみ用
気味川芎に甚相似たり
ゆ一種葉のまるきあり気味同じ
和名いづしゆくしや
良薑
鬱金
二三月に苗を出す形ち蓑荷によく似
二種あり一種は葉芭蕉の小き葉に似
て大なり赤く紫色の花をひらく形
て広さ三四寸長さ一二尺四月に苗を生ず
はなはだ見事なる物なり豆の大さほどの
根本にうす紅なる花をひらく根の形横に
図ゝさ実をむすぶ二月比根をとりきざみ
紋有て蝉の腹のごとく根の肉甚黄なり一
用ゆ
種は草の形同じやうにて根に横の紋なく少し
大なり八九月根をとりしきざみ炙り用ゆ
小き方気味勝れたり
莪茂
三稜
三月に苗を出す草の形蒔金によく似
三四種あり何れも形大概同じ春苗を
生ず高さ三四尺葉菅芒に似て長く三稜
て葉少し広く五月に黄色なり尤を開
あり五六月にいたり茎五尺計に立のび末に
く花穂をなして出根欝金より大にして
浅草のごとき大なり花をひらく茎も三角
鶏鴨などの卵のごとし九月にとりて粗皮を
けづり去よく蒸して日に干しきざみ
にて削りたるごとし根塊をむすびたる時
用ゆ
形附子のごとくにして三角なり八九月
根をとり酢にて煮きざみ炙り用ゆ
香附子
蘭草和名ふじはかま
二月に苗を出す草の高さ二三尺茎園く
草の形茎葉花みな三稜に似て甚小
きなり根は麦門冬に似て堅し八月に
葉に鋸歯あり葉に又をなしてお七目
とり日に干し石臼にて杵くだき用ゆ
比こまかなる花をひらく五六月に葉を取
鉄を忌べし
陰乾にして用ゆ生の葉よりも乾きたる
葉はなはだ香ばし
澤蘭
香藷和名ばるくさ
三月に苗を出す草の高さ一二尺葉に
蘭草と同じ類にて二月に苗を出し
鋸歯ありて葉さき尖り六七月に荊芥
多く水湿の所に生ず茎は四角に節
紫色にて葉は節より対して出菌草
のごとく穂をなして花をつく花葉とも
より鋸歯粗く香気すくなし五六月
に香気はなはだし六七月葉花をつら
比葉をとり陰ぼしにして用ゆ
ねてとり陰乾にして用ゆ
なゞ
荊芥
薄苛和名めはじき
薄苛
三月に苗を生じ葉少し香蕈に
二種あり大概同じ類にて一種は益
似て草の高さ二三尺六七月穂をなし
に似て葉ほそく一種は荏に似て葉ま
て花をつく香気つよくして臭気ある
るし何れも二月宿根より苗を出し
がごとし花有とき茎葉をつらねて
高さ一尺五六寸六七月茎葉をとり陰
とり陰乾にし用ゆ
乾にし剉み用ゆ藍に似たるかた
気味まされり
同三三
□□
□□□□□□□□
雑蘇和名りうのうはつか
難蘇
菴藺
三月に苗を出す多くは水鳥に生ず春苗を出し草の高さ三四尺葉は菊
に似て薄し細なるきれこみ多く紫
草の形紫蘇に似て葉少し長くに似て薄し細なるきれこみ多く潔
のうらおもてともに青く茎の色白し
おもてうらともに青く紫蘇に似たる
八月比薄黄なる細なる花をひらき艾
香気あり茎も花も紫蘇に似たり六
七月に茎葉をとり日に乾かしきざみ
のごとき実をむすぶ八九月に茎葉花
用ゆ
実をつらねてとり日にほしきざみ用
ゆ
茵藻蒿和名かわらよもぎごんきやう
靑蒿
二月に苗を生する時青白き糸をつか
春苗を出す草の高さ四尺ばかり茎
ねたるごとし長ずるに随て茎葉青し
葉ともに茵護によく似て色青く六
形ち青蒿に似て葉の背白く細し
七月うす黄色なる花をひらき粟粒
九月黄色にて細なる花をひらき艾
のやうなる実をむすぶ八九月茎子葉を
のごとき実を結ぶたま〳〵花実なき
つらねてとり陰干にしきざみ用ゆ黄
もあり六七月茎葉花実ともにとり
花蒿は青蒿によく似て草のいろ青黄
日に乾しきざみ用ゆ
色にて気臭し青蒿は気はなはだ香
ばしよく〳〵ゑらむべし
一音求奏す、
馬先蒿
益母草
二月苗を出す葉益母草に似てせば
春苗を出す茎に稜あり葉荏に似て
くやはらかなり草の高さ一二尺七月比
尖りたる又あり草の高さ三四尺節々
花をひらく胡麻花に似て赤く紫也
より梗を出し一梗三葉づゝ出五月比
八月に小豆のやうなる莢をむすぶ八月
節々より小き花をひらく紅紫色又
にとり陰干にしきざみ用ゆ
白き花をひらくもあり萼の中に
子四粒づゝあり五六月茎葉を取用ゆ
実を用には八月比とり少し妙て用ゆ
和名おとぎりさう
劉寄奴草
靑箱
春苗を出す草の高さ一二尺葉柳に
二月苗を出し草の高さ三四尺茎葉
ともに鶏冠花と同じ事にて花は難
似たり四月比小き白黄色なる花を
ひらき六七月に実を結ぶ五六月茎葉
冠花に似てほそく尖り色淡紅六七月
をとりきざみ用ゆ子は八九月にとり布
比花をひらき黒き細なる子をむすぶ
せ茎葉は五月にとり子は八月比とり炒
にて薄き穀を拭さり酒にかきまぜ
よく蒸して日に乾かし用ゆ
て用ゆ
これは
一音求奏す一名之イ
續斷
和名おどりこさう
胡盧巴
春苗を生ず葉は次明葉に似て小く
二月苗を出し草の高さ一尺許承
首蕃葉に似て大なり相対して生ず
苧に似て細小茎四角にて根は薊の
ごとし四月比節々に花をひらく人の
槐葉のごとし夏ちいさゝさ莢を結ぶ
根の形短き莱蔔のごとし五六月に
笠を着て躍る形のごとし四五月に
莢の内の子をとり一夜酒にひたし炒
根を取きざみ一日一夜酒にひたし
すごし用ゆ
置あぶり用ゆ四月末五月中比迄に
苗枯るよくおぼへ置ざれば根をたづね
とりがたし
蒸実和名ばれん
蒼耳和名おなもみ
春苗を出す草の形水仙の葉に似
春苗を出し草の高さ二三尺葉
て細く長し三四月茎をぬき出し
稀蒼と一様にて稀蒼は葉相対し
青紫色の花をひらき五月角のある子
て生じ蒼耳は対せず秋に至りて
を結ぶ麻子のごとく赤色にて稜あり
実を結ぶ牛蒡の実のごとく刺多し
根は細ながくして黄色なり五月に
八九月実をとり炒過し用ゆ
実をとり炒過し用ゆ
一音求薬不一雑表
鶴虱和名やぶたばこ
稀蕨和名めなもみ
二月に苗を出し草の高さ五六寸柴
二月に苗を出し草の高さ二三尺茎葉
は芥菜に似たり少し臭気あり六
の形蒼耳によく似て葉相対し生じて
七月茎をぬき出し小き野菊の様
やわらかなり実の形少し鶴虱に似たり
なる花をひらき菊花のつぼみのやうな
五六月に葉をとり日に乾かし用ゆ
る実を結ふはなはだ臭し本名天
名精実を鶴風と名づく葉根実何
れも薬に用ゆ
麻黄
地黄
二月比地につきて葉を出し形車前の
春苗を出し五六月の比高さ一尺ばかり
茎の頭に小き花をひらき小き実を結
葉に似て皺有て光らず夏の中茎をぬき出
ふ草の形ち木賊に似て細くかはら木財
し花をひらく油麻の花に似て小し紅紫
に似て少し太し一種花実なきもあ
色の花又は黄色もあり実の形連翹にすこし
り根堅く色赤く黄にして長さ一尺に
似たり根の形大小定まらず内外色黄なり
至るもの有草も根も薬に用ゆ茎は九月
十月に根をとり用ゆ製法多しいづれも
にとり陰干にす根は十月にとり用ゆ
銅鉄を堅くいむべし
}
一音刺、巻之七
冬葵子和名ふゆあふひのみ
冬葵子
黄蜀葵和名とろく
春苗を出し菊蜀葵に似て又蓖麻
野辺に多く生ずる葉の小き莢なり」春苗を出し菊蜀葵に似て又茲麻
五十一葉に似て岐了あり六月に花をひらく黄
古は四季に種子を下して菜となし春
色にて心紫なり花落てすなはち実を
葵秋葵冬葵の石あり冬葵は八九月にうへ
結ぶ大さ一寸餘り形ち筒麻の実に似たり尤
て冬を経てとるなり葉花ともに蜀葵よ
り小し薬にいるゝには冬実を取用ゆ
実ともに薬に用ゆ皮をとりて紙を製
ねばりに用ゆ
鹿蹄我名いちやくさう
決明子
春苗葉を出し首葛に似て大に胡枝の
苗葉菫菜に似て厚く大なり春紫の
葉に似てやはらかなり夏に至りて高さ
花をひらき実をむすぶ形ち龍珠の如し
四五月に葉をとり用ゆ
三四尺昼は葉をひらき夜は合秋黄色な
る花をひらき小豆のやうなる莢をむすぶ
此草種類多し大概同じ草にて少
し差あり八九月比実を炒て用る方多
守衆順方帳鑑定所
一音刺類方一巻之七
王不雷行
甜苧塵
初春に苗葉を出す高さ五六寸形薺に似
春苗を出し茎葉みな青し葉は匙
て三月黄色なる小き花をひらき実を結
に似て末尖れり三四月に尤を開き紅
ぶ禿粒に似て少し長く扁し四五月に
白色形ち沙参の花に似て小さし細
実をとり焙り用ゆ一種苦亭蔗有これ
かなる燈籠草子のやうなる実をむすぶ
とかたち同じからず
内にこまかなる子あり生は白く熟すれば
黒し五月に実をとりあぶり用ゆ葉を
用かは三月に取用ゆる
馬鞭草
蛇舎草
春苗葉を出す一茎に五葉或は七葉有
春苗を出し茎四角にて葉益母
一葉の形地楡に似て小さし五月比茎
葉に似て狭し六七月こまかなる紫の
葉をとり用ゆ
花穂に付てひらく車前の穂のごとし
こまかなる子をむすぶ六月比苗葉花実を
つらねてとり用ゆ
斧
鼠尾草
早蓮草和名ぎばさんらいさう
春苗を出し草の高さ一二尺葉は柳に
春径地に苗葉を出し葉みそはぎ
似て光りあり茎馬歯荒に似たり四五月
のごとく夏の内茎の端に四五本穂を出
し赤き花をひらく紫もあり白もあり
白くこまかなる花をひらき小さき蓮房の
東は四月にとり尤は七月にとり用ゆ
やうなる実をむすぶ苗をおれば汁いでしば
らくの内に黒き色になるものなり四五月茎
葉花実をとり陰乾にして用ゆ
連翹
水紅花和名けたて
春苗を出し草かたくして木に似細長
春苗を出し葉蓼に似てはなはだ大
くして蔓のごとし二月の末黄なる
に蓼のやうなる穂をなしてう寸紅の花
花をひらき花落て実をむすび葉を
さき小き子をむすぶ茎粗く拇指の大き程
生ず実の形は梔子に似て小くまろし内
にて一面に毛あり花も実も薬に用ゆ
に細なる子あり葉は桑に似たり七八月実を
とり日に干し少し炒て用ゆたま〳〵茎
葉を用る事あり五六月に取用ゆ
月廿一日
普紋預方巻之七
一寸未刻一巻二十
三白草和名はげしやう
篇蓄和名にはやなぎ
二月比苗を出す茎蓼に似て葉は商陸
春地につきて苗を出す苗瞿麦葉に似て
に似て細し夏になりて梢の葉三葉白
茎に節多く節の所に細かなる青黄色の花
をひらく四五月に苗葉をとり陰干にし用ゆ
く変じて白粉をぬりたるやうなり農
人これをかんがへて田をうへ又は穀類菓の
吉凶をかんがふ九月比根をとり日に干し
きざみ用ゆ
十一日
疾薬和名はまびし
沙苑茨藜和名きづねのさゝら
春苗を出す葉首蓉に似てしげし蔓を
春苗を出し梍莢葉の初て生じたるに似
ひいて生ず夏の内菱のやうなる実をむす
たり高さ一尺ばかり夏の末黄色なる花を
ぶ上に刺多し五六月実をとりよく炒て
ひらき小豆のやうなる細き莢を結ぶ内に
刺を去て用ゆ
こまかなる子あり胡麻の形に似て少し
曲りたる子なり八月比子をとりよく炒て
用ゆ
同同享文須分巻之二
穀精草和名ほしぐさ
海金砂和名かにぐさ
春苗を出す線のやうなる細き蔓をひき
此草多くは米穀を刈たる跡に生るもの
て竹木に上りまとふ葉の形雑足の如く
なり一科にむらがり生ず茶は粳米の
にてはなはだ薄く皺多ししわの所細
葉の初て生じたるに似たり細き茎をぬ
き出し高さ五六寸ばかり茎の頭に小き
かなる沙子あり蒲黄粉のごとし七月比
白き花をつく九月に本をとり陰干にし
茎葉ともにとり日にほし紙の上にて翠
用ゆ
て沙子をとり用ゆたま〳〵草をとり陰
干にし用る事もあり
33
23
鬼鍼草
大戟和名ちゝぐさ
春苗葉を出す草の高さ二三尺葉早
二月比水沢の辺りに生ず茎直にのび
蓮草に似て極あり六月比うす黄色なる
て高さ二三尺茎の中空あり折れば白き
花をひらく花の心三四分ばかりにて末に小
汁出る葉は柳葉に似たり根の形短き黄
き又ありて誠のごとく尖り人の衣類に
者の如し紫色なる有白きもあり紫を
つく七月比苗葉を陰干にし用ゆ
上品とす九月に根をとり日に干しき
ざみ用ゆ
普救類方巻之七
續隨子
黎蘆名名しゆろさう
春苗を生ず大戦の初生のごとく一茎直
三月苗を出す苗葉初て生ずる椶櫚の如し
に立のび末の葉の間より又二三茎われ出
又車前葉に似て長し高さ一尺許茎の上
四五月比細かなる花をひらき青き穀の
椶皮のやうなる毛有てつゝみ生ず薬中
ある実をむすぶ七八月実をとり穀を去
より一茎をぬき出し六七月比黄なる花
り白き子をとり紙につゝみ厭工て油を出し
をひらきうす黒き実をむすぶ根の色
去用ゆ
うす黄色にて細根おほし大葉に葉の
二程ありいづれも九十月にとり日に干し
用ゆ
天南星和名へびのだいはち
半夏和名からすびしやく
三四月苗を生ず一茎直に立のび葉の形
二月苗を出す茎の高さ三五寸茎頭に三
葉あり竹葉に似たり根白く円きを上
蒟蒻のごとく五月に尤をひらく蛇の頭に
似て黄色なり七月に紅なる子をむすぶ
品とす田野の中多く生ず八月に根をとり
日に干しきざみ姜汁にひたし焙り用
穂のやうに生じて石榴子のごとし根は
芋に似て円く扁みなり八九月とり陰
ゆ又は熱湯にて七遍程あらひ滑を去
干にしきざみ姜汁にひたし焙り用ゆ
きざみあぶりても用ゆ
其外病により製法おほし
乎文項字文頁
蚤休和名ぼんでんさう
蚤休
芫花和名しげんじ
春苗を生ず草の高さ一尺許一茎直
旧き根ふるき枝より正二月比紫荊の
に立のび葉の長さ四五寸末広く本狭
ごとき薄紫の花をひらき二月の末三月
し四五葉茎をめぐりて生ず中より又
比柳葉のやうなる葉を生ず全体小き
一茎立のびまた四五葉めぐりて生ず或は
木のごとし高さ二三尺葉を生ぜざる
まへに花をとり日に干し用ゆ
二三重或は四五重茎の末に六月比花を
開黄紫色の七瓣の花の内より金色の糸
のごとき蘂を出す根の形肥たる菖蒲又は
蒼求に似たり五月根をとり日に干し
きざみ用ゆ
兎絲子和名祢なしかづら
五味子和名まつふさ
夏のはじめ細き糸のやうなる苗を
春苗を生じ高木にまとふ近赤し
生じ地にしきて立のびず外の草木
葉のかたち杏葉に似たり三四月白く黄
色なる花をひらく七月実をむすぶ生
にまとふて立のび其根はおのづからはなれ
全く外の草木の気をかりて生長ずる
は青く熟すれば紅なり枝も茎も松の
草なり白き花を生じて葉なし
香あり九月比実をとりよく日に干し
七八月春粒のやうなる実をむすぶ九匁に
て用ゆ
実をとり一夜酒にひたし日にほし用ゆ
一享文頁写文頁写
覆盆子和名ごやういちご
土靑木香
春苗を生し枝ごとに五葉あり五加葉
春苗を生ず茶山薬に似て厚し六月
のごとし三四月白き花をひらき五月
黄なる花をひらく枸杷花のごとし七月風鈴
実を結ふつねの苺子より小さし十
のごとき実をむすぶ根はなはだかうばし
分熟したる時とれば腐て乾がたし
七八月実をこり日に干し用ゆ又根を用
六七分熱したる時とり日に乾かし
ゆるは九十月比とり日に干しきざみ用
用ゆ程類甚多し五葉のもの真物
ゆ実を馬兜鈴といひ根を独行根と
なり
いふ
□□□□
墻庁和名いばらしやうびのむばら
墻藤
天門冬
春苗を生じこまかなる葉を出す葉のめぐ
二種あり一種は苗に刺ありてしぶり一種は刺
りに細歯あり四五月四弁の花をひらく紅白
なくなめらかなり何れも春苗を出し葉苗
香のごとく細く尖る夏の内こまかなる白花を
き二種あり六七月実をむすぶ生は青く熟す
香のごとく細く尖る夏の内こまかなる白花を
れば赤し茎かたく刺多く花香ばし
ひらく又黄なる花もあり秋黒き実を根の
八月実をとり日に干し用ゆ根は九十月比
傍の枝に生ず根の形手の指のごとく一科に
とり日に干し用ゆ
二三十づゝあつまり生ず八月に根をとりよく蒸
して皮を去日に乾かし或は火にて焙り用ゆ
右同断同所之上
百部二種
百部
春苗を生ず茎葉天門冬のごとく根も天門
冬のごとく一科に多く生ず又一種葉長く
尖りて竹葉のごとく根多くあつまらず形ほ
そく長くやわらかなるくゝり有て生ずる
もあり九十月ごろ根をとり竹刀にて
心を去用ゆ鉄をいむべし二種共に切
能同し
何首烏
白蘇
二月苗を生じ蔓をひく茎の色赤く葉の
春苗蔓を生じ竹木にまとふて甚長
し葉相対して生ず形蘿葦に似て少し
形少き蘂又は鶏楓などのごとし五月花を開
紫色をまじへたる葉多し五六月細かなる
き七月実をむすぶ形半夏に似たり根鶏卵
花をひらき細かなる子をむすぶ根は塊をなし
のやうにて長し一科に三五枚あり皮黒
て年久しきものいよ〳〵大なり二月か十月に
く肉白し九十月根をとりきり片日に
乾かし用ゆ
根をとり九蒸九曝て用ゆ茎葉は五月にとり
用ゆいづれも鉄器をいむ
べし
普改預方巻之七
威霊仙和名くがいさう
茜草和名あかね
冬の内より苗を出し蔓をひいて竹木に
春苗を生ず一茎直にのびて数葉茎
をめぐりて生ず其茶だん〳〵に重りて五
まとふ茎四角に中空しく細き筋あり外
重七金或は九重におよぶものおほし九月比
に細なる刺あり節ごとに五葉づゝ生ず菊面青
く背絲に七八月比こまかなる尤実あり根赤紫
穂をなして花をひらき実をむすぶ一
根より数百條を生ず長さ七八寸はじ
なりすなはち染物に用ゆるあかねなり二月八月
根をとり銅刀にてきざみ日に乾かし用ゆ鉄
めは黄に黒色にて年を経るにしたがひて色
ます〳〵黒し十月根をとり焙り用ゆ
をいむべし
防巳
蘿摩和名ちゝぐさがゝいも
三月苗を出す蔓延やすし気の形何首鳥に
春苗を出す茎大く指の大さ程にて長く
蔓をひいて生ず葉の形ち少し牽牛茶
似たり茎葉ともに折ば白き汁出六七月に診
の形のやうなる小き花をひらき実をむすぶ
に似て厚く大なり茎の切口車の形に似
たり一方よりつよく吹ば気中より通ず二
長さ二三寸大さ鶏卵程にて一頭尖りあり
月か八月に茎の大き所をとり陰干にし
色青くやわらかなり九十月比穀さけて子飛
用ゆ
糸くづのごとし七八月子ならびに葉をとり用
ゆ
也
烏蘇苺和名びんぼうづる
葎草和名かなむぐら
春苗を出し蔓をひく茎の端に五葉づゝ
春苗を出し蔓をひく茎の端に五葉づゝ二月苗を出す茎に細なる刺あり景節に
有て龍の爪を画たるがことし葉のおも
対して二葉づゝ生じ一葉に五尖あり八月
て青く背は色うすし七八月比細かなる
比こまかなる尤をひらき細なる子をむすぶ
花実あり六七月比茎葉をつらねとり日に
七八月茎葉をつらねとり用ゆ
干し用ゆ
絡石
和名ていかかづら
木蓮和名いたびせつたかづら
木蓮
冬夏ともにしぼまず樹木にまとひ生ず薬
冬夏ともにしぼまず木石にまとひ生ず茎
を折ば白き汁出薬の形小指頭のごとく厚く
は大体絡石に似て厚く大なり花なくして
実をむすぶ形ち無花果に似たり六七月比は
してかたし面青く背の過かすくして光
なし葉の丸きと尖りたると二種ありいづれも
実の内紅して子みたず九月比内実して
対し生ず五月比茎葉をつらねてとり日に
細かなる子あり葉は五六月にとり実は九月比
とり用ゆ又不時に茎の汁を用る事も有
干し用ゆ石にまとふもの薬に用て尤よ
字文頂方巻之て
一音求英一人
澤潟和名さじおもだか
蕃菜和名すつほんのかゞみ
春苗を出す多くは浅き水の中に生ず
蓴菜と一類にて根は水の底にあり葉は
葉牛舌草のごとく四方へわかち生じて
水の上に浮ぶ菊の形馬蹄に似て少し長
葉の中より一茎立のび秋白き花をひらく
く尖れり夏の内黄なる花をひらく白き
根慈姑のごとくにて扁みにて大なり九十月
もあり栄梨のやうなる実をむすぶ内に細
比根をとり日に干し用ゆ
なる子あり根葉ともに薬に用ゆ時をゑら
まず取用ゆ
和名ぬなは
蓴菜
石斎
くきははなみせんたいすつほんのかゞみに青夜のかゞみに
茎葉花実全体みな莟菜に似て薬菜
水の傍なる石上にあつまり生ずにき竹に
より茎ほそく葉に尖りなく白く滑なるもの
似て節々に甚少き葉を生ず初は茎葉とも
多し時をゑがらず茎葉をとり用ゆ専薬
に青く後は黄色なり赤き花をひしく砂の
となして食するものなり
内に植又は屋の下にかけ置てたび〳〵水を
そゝけば手を経てかれず薬にいるゝに根の
頭をきり去剉み用ゆ
と
やう
十一日
一同所領方巻之二
同十一年中央一
石韋和名ひとつば
石韋
石長生和名はこねぐさよめのはし
陰地の石上に生ず一茎に一葉長さ七八寸
春苗を生ずゝ高さ一尺許茎細く紫にて
ひろさ一寸許厚くやわらかにて皮のごとし
黒し葉は蕨に似て甚こまかなり一種
背に黄色なる毛あり冬夏ともにしぼまず
冬夏ともにしぼまざるもあり六月に茎
用ゆる時毛を去きざみ焙りて用ゆ
葉をとり日に干し用ゆ
和名まめづる
鏡面草
和名がんそく
仙人掌草
石壁又は石にて積上たる井の中に多く
大石の上に生じ蔓をひく葉の形ち青
き豆を二つにわりて付たるごとし葉の
生ず長さ一尺ばかり葉の形人の掌の如く
おもて光り背に少し毛あり六月比茎
一細く長し四時しぼまず時にかゝわらず取
葉をとり日に乾かし用ゆ
用ゆ
同断同所同同同
同同三十一文之也
土衣
馬勃和名いしわた
陰湿の地面つよき日にてらされて黄陰湿の囲あるひは竹林の中に生す
ごとく親立ものなり取て乾かし用
ごとく親立ものなり取て乾かし用紫色にて綿をつかねたるに似たり
ゆ
小きは桃李の大さ程大なるは西瓜など
の大さ程にて大小定まらず時をゑら
まずとり用ゆ
慧茂仁和名とうむき
編豆和名なんきんさゝげたうまめ
茎葉花実全く菩提子によく似て
二月に移子を下す苗いで蔓をひき
菩提子は殻丸く厚く堅くして味
てまとふ葉花の形大体豆に似たり
一莢の形いろ〳〵に生じて定なし豆
よろしからず憲改仁は穀薄くやわ
の色黒白赤斑の四種あり白きを薬
らかにて仁白く味甜し八九月実を
とり殻を去て炒用ゆ餅或は粥とな
かに用ゆ水にひたし皮を去きざみ
して用ゆることおほし
焙り用ゆ
字文須了密之二
晋刺類方著之也
薤和名だまむらさき
薤
胡葵和名こゑんどろ
春苗を出す茶韮に似て中かたか
二月八月種子を下す茎やわらかに
らず小蒜に似て葉長し細き茎立
葉まるく岐多し立夏の後花をひら
のび葱の花に似たる小き紫の花を生
く芹の花のごとくあつまり生じ麻
ず根も小蒜のごとし五月中に根をほ
のごとき子を結ぶ五月にとり用ゆ八月
りとりて用ゆ
小種を下せば冬まで草しぼまず
十一日
蒔蘿和名いのんど
首宿和名むまれんげ
正月苗を出す一科に数十茎生じ一
草のかたち全く茴香のごとくにて茎葉花実
ともに茴香よりこまかなり三四月比苗を生ずは
枝に三葉づゝあり葉の形胡枝に似て小
蒸甚ほそく茎葉ともに青く花実の形ち
くやわらかに緑なり秋にいたり黄色のこま
蛇牀子にも似たり六七月実をとり用ゆ
かなる花をひらき小き虫のやうなる実を
むすぶ五六月茎葉をとり用ゆ
たり
一音彩類刀箱之也
和名にがな
苦菜
翻白菜
春苗を出す草の高さ七八寸一茎に三
三月に苗を出し茎直に立のび葉蘿蔔に云苗を出す草の高さ七八寸一茎に三
葉に似て狭く色緑なり茎葉のうち
茶に似て狭く色緑なり茎葉のうち葉づくあり葉の形地楡に似て厚く内に
皺あり外に鋸歯ありおもては青く背は白
白き汁あり秋黄なる花をひらく形
し四月ににき黄色の花をひらき胡菜
野菊のごとし花の後子をむすび子の上
白き毛のやうなるもの有て風にした
白き毛のやうなるもの有て風にしたのやうなる霊をむすぶ根の形ちにき白
がひて飛夏秋のつ汁をとり薬に用白に似て皮赤〳〵肉白し九月根を
ゆること多し
とり用ゆ
三十一日
和名どくだみ
載菜
翹揺
春苗を出す茎赤紫にて茶の形蕎麦春苗を生ず茎ほそく蔓をひく葉瘡
葉に似て厚く面青く背紫なり藁藜に似てほそく色青し三四月小き紫の
花をひらき莢をむすぶ豌豆に似て小さ
ともに臭気あり五六月葉を取日に干し花をひらき莢をむすぶ豌豆に似て小さ
用ゆ
し四五月実をとり用ゆ茎葉の汁
を用ゆることもあり
普救癒力一卷之七
鹿梨
和名こなしかたなし
我名さるなしこなしありのみ
棠梨和名こなしかたなし
棠梨
樹梨に似て葉小さく蒼朮の葉に似
梨の一種にて葉の形茶のごとく実の大
たりたま〳〵三叉の葉もあり二月の末
さ杏のごとく味酸く少し渋し根と
実を薬に用ゆ
白き花をひらき実をむすぶ大さ龍眼肉
のごとし赤きと白きと二種あり白きは
味甘く酢し赤きは酢して渋し
実并に枝葉をとり薬に用ゆ
木瓜禾名からぼけ
山橙
樹木瓜に似て枝葉ともに小さし葉に五
樹のかたち貼梗海棠に似て大に又框
尖りあるもの多し二月小さき白花をひら
檀によく似たり木桃榠樝実の形もよく
木瓜に似たり木瓜は瓜の形ちに似て小さく
く実もまた木瓜より甚小さく小枇杷の
枝付の所に鼻の形のやうなる物あり木桃
大さほどにて味酢く渋し九月比熱し
は小さく丸く榠樝は長く大なり二種とも
たる時実をとり日に干し用ゆ
に鼻のやうなる物なし八九分熟し
たる時とりきざみて日に干し用ゆ
同享文貞了安之仁
辛求契フ先之十
橘和名しろわかうじ
様子和名どんぐり
樹の高さ二丈餘り葉は栗葉に似たり
橘柚橙柑いにしへより甚混雑せり
今遠州の白輪かうじと云もの橘なり常
三四月栗の花のやうなる花をひらく小
包橘によく似て大きに色黄に赤し
き榧子のごとき実をむすぶ帯の所に
柑より皮うすく肌光り滑なり実熟
椀のやうなる物ありて実の半分をつゝ
したる時とり実を去皮をたくはへ置三
む樹は炭となして諸木に勝る実な
四年を経てのち薬に用ゆ
らびに木皮根皮みな薬に用ゆ
槲実和名かしわ
茘枝
樹の高さ一丈許葉大小の二種あり」樹大躰龍眼樹に似て葉堂青の如
いづれも大体栗の葉に似て厚く大〽く毛橘のごとく実松毬のごとし元来
なり三四月粟のごとき花をひらく
和の産なし異方よりうつし植れ共
養育しかだし
八九月実をむすぶ様子に似て短く
小さし蔕の所椀のやうなるもの実の
半分をつゝむ木堅しといへども用に立
かたし柴炭となしても橡木に劣
れり実葉木皮みな薬に用ゆ
呉茱萸
食莱萸和名からすのさんせう
樹の高さ一丈餘り葉椿或は黄蘗
樹甚高く大なり葉胡麻の葉に似て椒
に似たり三月紅紫の細かなる花を開
葉のごとく相対す四五月黄なる花をひらき
く七八月山椒に似て細かなる実を結
七八月椒に似て大なる実をむすぶ味主く
ぶ嫩なる時薄黄色にて熟すれば黒
して苦く気甚しふして臭気あるに似
紫なり実をむすぶ時黒く細かなる
たり八九月実をとり日に干し用ゆ
虫或は蟻おほくつきて実をとめがたし
八九月実をとり日に干し用ゆ
莢子和名おにばす
辛夷和名こぶしのつぼみ
辛夷
三月水上に蒸を出す大体蓮気に似て大
樹甚高く大なり葉は柿葉に似て狭く長し
に皺あり面青く背紫にて茎葉刺あり
正月二月花を出す草の形のごとく上に毛あり
五六月紫の花を付花を生ずる所の芭に
花ひらゝさて紫白色なり又うす赤もあり老木
青き刺あり尤鶏頭のごとく内に肉あり肉の
になりて相思子のやうなる実をむすぶ花落て
菊をいだす花いまだ開かざる時とりて薬に用
うちに子あり赤き玉のごとく石榴に似たり
実茎根ともに薬に用ゆ
ゆ
辛政頼布状況に
杜仲
樗
まゆみの一胸にて葉つねのまゆみによく
まゆみの一程にて葉つねのまゆみによく椿の内にて木の皮粗くやわらかなり
木直にのびて長じやすし葉黄蘗
似たり又一種まさきに似て蔓生ずる物」木直にのびて長じやすし葉黄糕
あり何れも皮の内に白き糸あり糸多き
に似て対し生ず葉をもめば臭気
ものを上品とす九月に木皮をとり薬に用ゆ
あり葉と根皮を薬に用ゆ薬は五六月
また春のわかめをとり薬に用ゆる事
にとり根皮は九十月にとり用ゆ
もあり
楸和名あづさ
核
海桐
樹の形大体梓に似たり葉の形桐の葉
樹高からずして細きものは大なる刺有
に似て小さく梢に角空に似てほそく長
樹高く大にして老木になりたるは刺な
き実をむすぶ冬に至り葉おちて実な
し葉の形梧桐に似て三五尖りあり
を残る木の肌赤し木皮と葉と薬に
三四月赤き花をひらくものあり花なき
用ゆ薬は五六月にとり木皮は七八月にとり
もの多し木皮をとり薬に用ゆ
用ゆ
宇政須方無之に
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
てうさくとも
秦皮和名とねりこ
一本名けやき
酔
樹の形まゆみに似て枝葉ともに青く
樹甚高大にして五六丈におよぶもの有
葉の形題のごとく花実なし根は槐の
葉楡に似て狭く少し尖りあり木皮
根に似たり皮をとり薬に用ゆ
或は葉をとり薬に用ゆ
水楊
白楊和名はこやなき
大体柳に似て葉つねの柳よりひろ
柳の類にて樹高大なり葉丸く梨の
く枝梗柳より短かく硬し柳のごとき
葉に似て面青く背白し梗長くやわら
花を付水辺に多く生じやすし枝
ばかにして微し風あればひるがへり動く
葉并に木皮をとり薬に用ゆ
木皮ならびに枝葉をとり薬に用ゆ
普攻頭方巻之を
琉球類之
楡和名にれ
楡
樺木和名かばざくら
種類多し大体は相同じ木高大
樹高大なり大体さくらと一類にて花
なり春葉を生ぜざるまへ枝の間に爽
葉樹皮ともにさくらのごとくつねのさくら
のごとき銭の大さの物を生ず其のち葉を
より葉小さく花も小さし木皮をとり薬
生ず形ゑの木の葉に似て少し長し
に用ゆ
白皮をとり薬に用ゆ薬并に莢をも
用ゆ
烏柏木和名なんきんはぜ
枳実枳殻
樹高大になるものあり葉杏葉に似て
樹の高さ七八尺葉は橙のごとく木楼のごと
中ひろく本末狭し五月細かなる尤を開
くにて刺多し春白き花をひらき秋
き六七月実をむすぶはじめ青く後黒し
実を生ず七八月の比とるを枳実とし九十月
内に三の核あり実を油となす根と白皮
にとるを枳穀とす何れも薬に用ゆ今の杓橘
を薬に用ゆ油并に葉を薬に用ることも有
とは別なり諸果にすぐれて皮はなはだあつ
普及領方巻之七
一音求焚フ名之十
酸棗
郁李和名にはむめにはさくら
樹大小あり棗の一程にて木の皮肌こま
樹の高さ五六尺花も葉も李に似て小さく
かに刺あり木の心赤し五六月花をひて
子の形桜桃のごとし三月に尤をひらき五六
巻花と一様なり八月実を結ぶ堂のごとく
月実をむすぶ五六月仁をとり薬に用ゆ又
にて丸く小さし色赤紫にて味酸し
根をも用ることあり
八九月に仁をとり剉み炒て薬に用ゆ
一月二十一日
蔓荊和名はまぐみ
蔓荊
紫荊和名すわうばな
海辺に生ず高さ四五尺葉胡頽子に似
樹の高さ八九尺春の中紫色の細かなる本をひらく
て枝やはらかに蔓生のごとし夏の中うす
或は枝の間につき又は幹にいで根の上につゝさ
赤き花をひらきて穂をなす六七月黒き
余木の花にかわれり尤過て丸き葉を
生ず木ならびに皮をとり薬に用ゆ
実をむすぶ大さ格子のごとし八九月実を
とり白膜を去打くだき焙り用ゆ
昔核類方巻之也
木芙蓉和名ふやう
杵樹和名やどめ
樹の高さ六七尺葉の大さ桐の葉程にて
樹の高さ八九尺葉黄楊に似て細歯あり
五七の尖りあり七月比花をひらく牡丹の
枝の間并に葉刺のごときものあり冬を経て
ことし黄白紅の三種あり葉并に花を
しぼまず五月こまかなる白き花をひらく
とり薬に用ゆ
木皮をとり薬に用ゆ
黄楊和名ひめつげ
茯苓和名まつほや
樹はなはだ長じがたし葉はしめ
山中大なる松柎の下の土の中より出苗
て生ずる槐葉のごとくにて厚く青
葉花実なし大小さだまりなし塊
をなして生ず赤白の二種ありいづれも
し今多く梳又は印となす葉を
とり薬に用ゆ
上の皮松の根の如くにて硬したま〳〵松根内
に貫くもの有是を茯神と云肉を取薬に用ゆ又
皮を用ることも有
同同年改須万巻之
一音刺繍方著之也
猪苓
雄黄熏黄
山中の土の中に生ず枝葉花実なし
多くは金ある山中に生ず形定りなし
大なる老姜のごとく皮黒く肉白し銅
土石をさしはさまず色赤く鶏冠の如
刀にて皮を去きざみ用ゆ鉄をいむなり
きを上品とす青黄色にて臭気あるを
熏黄と云瘡疥を治するによしいづれも
製法おほし
裁
八〇
石膏
緑礬
種類多く弁じがたし真物のうちに
種類多く辨じがたし真物のうち又銅山の辺に生すほり出す時琉璃のごとく
一色緑なり形さだまりなし焼て赤く成
軟石膏酸石膏の二種あり潔白して色緑なり形さだまりなし焼て赤く成
たるを絳礬と云病により製法おほし
針をつかねたるごとくやわらかにて手にて一たるを絳礬と云病により製法おほし
砕きやすきを軟石膏とす又色白く堅く
して物にて撃ば段々横に長く砕くるは硬
石膏なりいづれも病によりかんがへ用
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音刺痢方巻之七
石燕和名つばからいし
畔和名みぞかい
蜂は
石の形ち燕のごとく大体一寸余り上に
今のみぞかいなり長さ三四寸或は五六
寸形ち少し牡蠣に似たり殻を粉
長めにて小さきを雌とす水の中にて
にして薬に用ゆ肉を用ゆることも
応薬に用ることおほし
あり
蝸和名きさこ
魚狗和名かわせみ
今のきさごなり形ち蝸牛に似て
多くは水辺にあり大さ熱のごとく喙
殻かたく小さし爛たる殻を薬に
尖りて長〳〵足赤くして短く背の
用ゆ又肉を用ゆることもあり
毛緑にて翅は黒し翡翠の類なり
同同同方巻之七
一請求禁才之也
巧婦鳥
羚羊和名かもしか
雀よりにさき鳥なり灰色にて斑
深山の中に生ずかたち羊のごとく
なり喙尖りて誰のごとく林藪の
毛粗く青色にて二つの角あり角に
間に巣をむすぶ鹿にて織たる袋の
くゝりめのやうなる皺ありて節の如
ごとく大さ鶏卵程なり肉と粱とを
し角をとり研細にし薬に用ゆ
薬に用ゆ
鯰
水獺和名かわうそ
水獺
江湖の間に居してよく魚を喰ふけものなり
形ち狐に似て毛の色青黒し尾長く四足
あり時々木にのぼりて休む肉肝腎膽髄
骨足皮毛屎みな薬に用ゆ
薬種製法
熟地黄
縮砂の粉を好酒の内にかきませ其中へ地黄をいれよくひ
たし取出し柳木甑にいれ瓦鍋に水をいれ炭火の上にかけ
右の数を上におき蒸し酒の潤かわきたる時又右の縮砂酒へ
いれかきまぜ前のごとく教へいれ蒸なり右のごとく九度蒸と
酒一升の内へ縮妙の粉四五千程いれてよし
取あげ竹刀にてきざみ用ゆかならず銅鉄をいむべし但し
乾薑
一老姜を水にひたすこと三日取出し皮を去籠に入流水に入
置こと六日にして取出しまた上皮をけづりさり日に干
しかわかし用ゆ今寒三十日水にひたしおき日に十し
かわかし用ゆるもよし
一辛未幾丈
半夏麹
一半度を搗粉にし生姜汁と白礬を湯にかきまぜたこと等
分にし右の半夏の粉にいれねり合せ臼にいれ搗餅のごと
くし鶏卵ほどにこしらへ楮葉につゝみ器にいれをき黄衣を
生じたる時取出し日にほしかためたくはへ置用ゆ惣じて
一半夏は熱湯に入ぬまりを去きざみ用ゆ
神麹
五月五日又は六月六日或は初代中伏末伏の日にても調合する
なり白麺百六十匁小豆粉三合吉仁研て三合一つにかきまぜ
一蒼耳のしぼり汁三合青蒿のしぼり汁三合野蓼のしぼり
汁三合いれねり合せ臼に入搗て餅の如くし鶏卵ほどにこし
らへ器にいれならべ麻檗にても楮葉にて成みもおほひ風のとほ
らざるやうにし置黄衣を生じたる時とり出し日に干し
かためたくはへ置用ゆ
烏梅
一青梅子をとり核を去肉ばかりをとり籠に入竈の上に掛置
黒く成たる時とりたくはへ置用ゆ
梍莢
蛭ざるものをゑらび新汲水に浸すこと一夜明朝取出し粗
皮并に尖りを銅刀にてけづり去白皮をきざみ用ゆ或は蜜
一をつけ焙り又は酥をつけ焙り用ゆることもあり
松脂
釜に桑灰汁にても又は酒にてもいれ其内へ松脂をいれ煮
て冷水の内へ納ればこりかたまるものなりまた取あげ巻
にはれ煮て水にいるゝこと五六十遍にして白く成たる
時取おさめたくはへおき用ゆ
同普及願方巻之上
竹瀝
一青竹を六七寸程に切炭火の上におき一方より流れ出る濾
をとり用ゆ淡竹を用ることもあり苦竹を用ることもあり
煉蜜
蜜百六十目に水四十目入かきまぜ銅鍋にいれ炭火にかけ浮
あがる沫をすくひ去沫つきて火よりおろし熱気をさまし
用ゆ又は蜜を壺にいれ其壺を熱湯の内にいれ煮こと一
一日程にして其蜜を少斗水の中へ滴て見るに散ざるを
よしとす
附子
先水にひたし取出し湿紋に二重程つゝみ熱灰の内に埋
め少しひゞわれたる時取出し鹿皮芥に臍と尖りとを切
さり七時程に片て焙り両面ともに黄みたる時きざみ用ゆ
一異国より渡りの硝子は塩或は石灰などあるゆへ水にひたし
置塩け又は石灰の気をよく出し前の製法のごとくして
一目ゆ或は生にて用ゆる事もあり又は塩水にて製法する事
なとさま〴〵製法かわりたるは其方の内に製法ともにしる
す方の内に製法あらましなるは右の製法にて用てよし
一此薬気味はげしきゆへ随分念をいれ製法して用べし
普救類方巻之七大尾
享保十四歳
己酉十一月穀旦
松會三四郎
出雲寺和泉掾
外屋五郎右衛門
東都書肆須原屋治右衞門
萬屋清兵衞
小川彦九郎
和泉屋儀兵衛
寿梓