第二次ソロモン海戰に就て(二)

AI要約 (β)
この文章は、ある海戦における戦略的な勝利について述べています。我が方が敵の基礎を粉砕し、絶対的勝利を収めたと強調しています。敵はソロモン海面から撤退しましたが、依然として反撃の能力を完全に失ったわけではなく、多数の海兵を見殺しにすることはできないため、補給と救援のために再び出撃する可能性が高いと指摘しています。敵が焦って海上兵力を投入すればするほど、我が方に撃破される運命にあると述べています。また、アメリカ国内では政府からの自信ある発表がなく、国民に安心を与えようとする報道が見られるが、実情は厳しい状況にあるとしています。さらに、この海戦がアメリカの戦略作戦の一環であり、同盟国に対する信頼を維持しようとする意図があると述べています。
pid
3574002
date
0000
note
商品番号 : AK-745, デジタル変換後ノイズ除去 : なし, 記録
year
0
genre
文学作品以外の朗読、解説
creators
大本營海軍報道部課長 海軍大佐 平出 英夫
duration
197
persName
大本營海軍報道部課長 海軍大佐 平出 英夫
publisher
ニッチク
本海戦を戦略的に見ますならば、敵の基礎を粉砕し去ったのでありまして、我が方の絶対的勝利であることは申すまでもありません。 このように敵の有力なる海上兵力をもってする反撃が、またしても失敗したということは、我が防衛陣の強固なることを物語るものでありまして、敵はまたまたソロモン海面より基地区されたのであります。 しかしながら、敵はこれによってもはや反撃の能力を失い、その基礎を放棄したかと言いますと、そう簡単には考えられません。 なぜならば、彼の方から奨している一万以上の多数の海兵を島にあげてしまった以上、これを全然見殺しにすることは、人道の国と称する彼らとして到底なし得ないところでありまして、 いやでも海上を補給と救援の道を講ずるため、最後まで努力するであろうと考えられるからであります。 でありますから、今後といえども出撃してくると考えるのが常識であります。 もともと敵は第一次ソロモン海戦に敗れ、みすみすかかる多数の海兵をソロモンのみなしごとしてしまい、 第二次ソロモン海戦においても大損害をこむり、撃退されたにかかわらずさらに救援を強行するならば、 第三次第四次海戦が行われ、たちまち第一次第二次海戦のごとく海上兵力を撃破されるでありましょう。 敵が焦れば焦るほど、また海上兵力をつぎ込めばつぎ込むほど、このように我が方に撃破されるばかりで、敵は完全に我が方の術策に陥りつつある次第であります。 アメリカにおきましては、ソロモンの第一次海戦以来すでに二週間以上警戒いたしますのに、まだ政府より自信ある発表がなされないので、 最近では各新聞は、頼りのないのは良い頼りなどと報道し、 今、情報のないのはきっと近く良い情報がある前触れであると強いて国民に安心を与えようとしているようでありますが、実情は泣くに泣かれぬ羽目にあるのであります。 さらに、この海戦を世界戦争の観点から見ますならば、今時の米国側の作戦が従来同様、アメリカ当局の戦略作戦であることは注目すべきであります。 アメリカ当局は、太平洋の故事となったゴーシューのアメリカに対する不信の念をこれによって償わんとし、同時にソ連、重慶に対しても何とかしてアメリカに対する信頼の念をつなぎ止めておきたいのであります。