演説:普通選挙について(二)

作詞・作曲・編曲・実演家
尾崎 行雄
製作者(レーベル)
ニッポノホン
歴史的音源ジャンル
講義、講演、演説
出版年月日
1928-03
カテゴリ(AI 付与)
経済
キーワード(AI 付与)
不景気, 減税, 増税, 物価, 経済危機
注記
商品番号 : 16813, デジタル変換後ノイズ除去 : 無, 演説
この場合、選挙人は不景気という問題を中心として投票をしたらよかろうとも。 今日の場合において、我が国の最大問題は、不景気がこの末なお悪くなるか、良くするかということにある。 これは一人選挙人のみならず、日本全国の人に影響する。 しかも、国家の国運の精髄、象徴にも関係すべき大問題だ。 しかも、この点については、政府も反対党も不景気は直したいと言ってはおるけれども、 直すべき道をどちらも踏まないのみならず、かえってますます悪くする方針をとっている。 方針とは言えまいけれども、彼らの働きはその方針をとって、だんだん国を悪くするという覚悟を持ってやっとるかのごとく見える。 これを事実について言うならば、不景気ということは元来、国民多数が困るということである。 困ることを直そうとするのには、税を重くするよりか、これを軽くするということが第一の急務である。 いわゆる欧米列国の不景気のはなはだしく起こったところでは、いずれの国と言えども、非常な大減税をいたしておる。 しかるに日本に限って、大正億年の不景気が起こってからの今日に至るまで、一年と言えども、一億円近くの税を増しておらんとしはない。 それは政友会でも、今の民政党でもどちらでも同じことで、この両大政党は事実においては共に税を増しておる。 税を増すということは決して不景気を直す道ではないのみならず、必ず増す、これをはなはだしくする原因である。 その証拠には、大正億年以来、今日に至るまで、数年間、一年は一年より不景気がひどくなって、今後なお停止するところを知らない。 今後と言えども、引き続いて税を増していく以上は、幾年経っても景気の直るはずはないのみならず、増税のために物価が高くなり、品物が売れにくくなり、 物価があって買いやすくなるからして、成果の外出ということは、今後やはり引き続いて行われる。 これが今日のとおりに行われていくならば、今後5、6年において日本の成果は全く尽きてしまうはずである。 成果が尽きてしまえば、外債の減料を払うこともできない。 ここで独立国の対面はけがる。それのみならず、日本の支援は俯瞰支援となって、結局ホグ同様になる。 ホグでは物の売買はできない。これは、ただに人民が苦しむというところではない。 国家増乱のもとであって、国家の体感、これよりはなはたしきはない。 こういう非常なる早いに日本は今立っている。 しかるに両大政党は、この問題を直すか直さんかということを解散の主題とはせずして、他の漠然とあることで衝突しそうな顔は見せた。 しかしながらまだ議会においては衝突せない。すなわち指針裁判は下っておらん。 この場合において政府は無謀にも突然議会を解散して、全国選挙民に向かって何か裁判をせよと、すなわち投票をせよとはめいた。