通客必用 : 算法珎書初編

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2026-08-17T18:54:30.053Z
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1868
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2026-08-17T18:54:30.053Z
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内題: 通客必用 算法珎書初編 喫霞樓仙客閲 洒落齋唐人著, 鼓腹庵狸友校, 序: 戊辰十二月十九日, 書肆: 東京 中外堂上州屋惣七, 寳集堂大和屋喜兵衛, 巻末に書目あり
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パブリックドメイン
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洒落齋, 唐人, シャラクサイ, トウジン, 鼓腹庵, 狸友
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算学一般, 和算, 理学
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jpn
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中外堂, 寳集堂
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ツウカク ヒツヨウ : サンポウ チンショ ショヘン
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九州大学
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内題: 通客必用 算法珎書初編 喫霞樓仙客閲 洒落齋唐人著, 鼓腹庵狸友校, 序: 戊辰十二月十九日, 書肆: 東京 中外堂上州屋惣七, 寳集堂大和屋喜兵衛, 巻末に書目あり
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算法珎書初編
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2026-08-28T18:53:25.651810+00:00
謡19.1.20 158728 理学部和 拾福 し夏 御史題 四 大學 Jobolz }} 土壤土壤土壤土壤土壤土壤土壤土壤土壤土壤土壤土壤土壤土壤 同22 大正'2年!の月 數學物理學教室 九州帝國大學理學部 九州帝國大學理 7421 物理學教室 招福 し夏 一史題 四 大大大學工學校 }obolz }bbble 大學工科大學工學大學 正月12911月1月119日 數學物理學教室 九州帝國大學理學部 九州帝國大學理學 物理學教室 幅19.1.20 158728 太平民 嗩吶招福 楽地し夏 華天仙史題一 四 九州帝國大學理學部 大學學學大學 物理學教室 狸は太平の御代を祝し 腹を鼓するめでたき例の 獣なればねずみざんの古 きを改めてたぬき算 の新法をしるす 八月ついたちに たぬき一疋出てはら を三ッたゝく 二日にたぬき二疋出て はらを三ッヅゝたゝくたぬき 二ひきつゞみ六てゑなり 三日にたぬき四疋はらつゞみ 十二こゑ四日はたぬき八疋 五日は十六疋六日は三十二疋 かくのごとくまいにちたぬきの数 ばいましに出てはらを三こゑづゝ たゝく十五夜にいたりてたぬき 何疋つゞみいくこゑと問ふ 答 たぬき一万六千三百八十四疋 はらつゞみ四万九千百五十二声 あぶら タイコモチ ダイ二丁 いはく 〽あぶらをわけるさんはぢんかうき いはく このかたににひろまりまして をかけ る算 の事 東の京吉原の あまりふるめかしくなり ましたからさく しやにさうだん しやにさうたん いたしてあぶら かけるさんせあら ためましたは 廟にげいしや 百廿人柳ばし すなはち ぞせつの しんしゆかうで 厶り升 に九十六人深川に三十 八人堀に廿四人芝辺 に七十二人下谷に十 八人その外所々に百 八十人あはせて五百四十五人 十八人あり此げいしや 金一分の花をくれたる 客には一分だけのあぶらをかけ 二分の花には二分だけの油をかける 一ヶ年三百六十日まいにち一人に付金壱両ヅゝ とつもりて一ヶ年のあぶらの高を問 但し、極上油一升代銀廿匁金壱両は六十匁 一ヶ年分金十九万七千二百八十両 あぶらにつもりて五千九百十八石四斗 作者いはくこのあぶらをかけられたるむすこはみな〳〵 一おやぢにしぼりとらるゝなりつゝしむべし〳〵 からすざんの事男女きせう文をかくに いつはりのせいもんなれば熊野にて 一からす三羽ツゝ死ぬといふ今からす 三万三千三百三十三羽死すきせう文 の数何まいと問答一万千百拾壱枚 算法珍書序品第一 如是我聞一時寐釈迦如来在二借銭 檀上一為銅鑼銅鑼伽如来一、分二半座一以説法、 時諸天大衆来会十万八千、有二洒落 哉尊者者一、偏二祖ノ肩一、頂二礼仏足一、而白 仏言吾在二洒落国中一、新説二妙法一、国中 人民、莫レ不二数喜一、所以者何、是法能通二、 十方三世、過去未来現世無量劫一、無量 謬錯一故譬如下世尊在二此借錢檀上一出二 広長舌一与二無量恒河沙阿僧祇債鬼一 論議」有レ人以一以一、量世尊舌一、不能二測知一、 測二知是一者、唯吾妙法、東方有二三千大 千世界一、須弥銕囲、諸山囲繞吾以」是 世界一磨レ墨、転向二西方、行百千万億、恒 河沙由旬、方下二一滴一、又行百千万億、 恒河沙由旬更下二一滴一、如レ是漸漸西一 向、滴レ墨既盡、即立二是地一、仰二望世尊之 広長舌一、尚未レ測二其尖端所二至、大衆謂 何世尊之舌如是広長豈尋常債鬼 所二敢能窺一、如来即時、現二圓滿相一、拈華 微笑、称二讃尊者一、善哉善哉真善男子、 吾広長舌、無二人能測一、唯汝悟得、吾応 以二過去無量劫、教主世尊、所レ伝妙法一、 悉付嘱汝上、自レ今以後、百千万億那由 他阿僧祇劫後汝当得二正覚一号二頓作 如来一、出広長舌一化中度羣生、此満座大 衆皆當二拜レ汝為二大師父一爾時諸天大 衆異口同音歓喜讃歎信受奉行、 武昌喫霞仙人翻訳 算法珍書序 我友洒落高游戯を尽すの余噺。此一巻 をあらはし。酔露先生酔のまぎれに授 関せられて。速に落成に及べり。それ算 術の奥儀といふは。しまりし腮のかけ金を はづし。ふさぎし気分を開かする。其術に 曰。藝者一組をかけて川線の三を引く ときは。何のむつかしきこともなけれど。 それから跡が目利にかりて。ちと勘定 が面倒なり。此書はなんでも銭いらずに。 気鬱を散ずる奇方妙術。これが則二十 一歓作。実に早急の一の巻から。看客の 腹に入れ子算。畳ざんの隅からすみ迄御 評判。願ふは板元の勘定づく。ひとへに 高覧を給へといふも。減に引かれぬ游 客の仲間。早開の梅主 草稿の時せついまいくばくもよも過じと。 獅々魚横にひこつかせ。其儘をまつけて。 序文まぎらす傍より。本屋の小僧がさし 出口。先生この本は何を書て御坐り升と詞 れてすわしきまりしが。そこは達者にぬからぬ いし 顔付。序をかくのがおれの紋本の事なら 作者にきけと。にらみ附れば。小僧はクツ〳〵 笑ながら。やつはりマダ眼か覚ぬと見へるナ、 戊辰十二月十九日のひる如し前 ゆめのや桜摩しるす 日脚みじかき十二月かぞへ日つまる節 季前。板元のに言。土林の催促。宋はなく なる油はつきる。花柳風月の漬十日の内に 報ひくるると。いま眼が覚たゆめのやが。俄に 几に打むかひ。急思案の出来合草稿首を ひねりし真宕中。洒落高飄々然として きたり。一小冊を几上に擲ち。サア直に序を 書ヶとの権柄づく。表紙を見れば美法 珍書。何の本だか知れねども。はやり店の中 分堂が。初刷なるべしと心づき。潤筆は取たか。 まだ歟。句草稿ひきかへ直に請取る。白さアむ 金をどふする。白おれにもしれぬが。年忘の たしにでもするだらふ。序文を書て一処に こい。白こいつは甘い心得たり。暫くまたせ玉へ 通客 必用 算法珍書初編 喫霞楼仙客関 洒落斎唐人著 鼓腹庵狸友校 一喜多八道中にて鞋を買ふ、一足廿文 なり。かたあしを七文にまけよといふ、 のこりの片あし代いかほどと問 答片足の代十三文 一夢想其湯少年国より六十五里を経 て色欲国にいたり。又五十八里ゆきて強 一飲国にいたり。又十七里にて貪婪国に 一着す。少年国より貪婪国までの路程 を問 一巻百四十里 一梅川大坂をたちのくとき金四十両あり。 しかるに廿一日の間に。三十九両二分つかひ はたして二分のこる。一日に平均して入 用何程と問 答一日の入用金壱両弐分と永二百 廿八文五分七厘ヨ 一達磨大師まいにち三度づゝ屁を垂るゝ。 一九年の間に屁のかすいか程と問 但一年三百五十四日ツゝ。九年の間に閏月 四度あり。その日数百十六日なり 一答屁のかず九千九百〇六 一鬼子母神に千人の子あり。松榴を好み て毎日六ツづゝ食ふ。但し千人の内一人 此時鬼 一釈迦如来の談体にかくされたり。 子母神 ちのなみだをながす。世におにのめ にもなみだといふはこのことなり のこりの子共 一日にざくろいくつを食ふや 答ざくろ五千九百九十四 一張飛長坂橋のうへにて。十万の兵を一 度ににらみつけたるに。十万人の肝こと ごとくつぶれて芋になりたり。但し曹操 の肝は一斗八升のいもとなり。許楮の きもは八升七合五勺の芋となる。その外 九万九千九百九十八人の肝は。みなちいさき ゆゑ。一ツの肝わづかに一合五勺ヅヽのいも となる。これをあはせていも何石何斗 になるやと問 一合百五十〇石弐斗六升四合五勺 一飯沼妹五郎の下僕筆助。箱根山まり 一大磯まで八里の道を一走りに行きたり。 一今箱根より長崎まで三百里として。此 足にては幾走りと心 一答三十七走り半 一西方浄土の阿弥陀如来。四十八願を具 へたまふ。此ほとけに十二の光明あり。名 づけて无量光。无碍光。光対光。焔王光。 一清浄光。歓喜光。智直光。不断光。難思 一光。無称光。超日月光。照庫。世光といふ。 此光明おの〳〵四十八すぢにわかれて世間 を照したまふ。その光明の中に。過去 一未来現在の三千仏。ならびにあみだ 一観音勢玉の三尊分身のすがたを現 じ給ふ。分身の仏の数いか程とや 答十七万四千五百廿八体 一ある学者。和漢天竺。いぎりす。おろしや。 一五ヶ国の字。ひとつとして知らざることなし。 先日本のかな四十七。唐の文字は数八 一万四千。天竺の梵字四十八イギリスの 字廿六オロシヤの字は三十六ありといふ これを一字千金づゝにつもりて。金高何 程ととふ 答八千四百十五万七千両 一ある娼妓のはなしをきくに。日かずならびに 一客の数をしらず。たゞ言ふ。客の数を毎 一日に平均して。二人ヅゝとするときは廿五 人あまり。三人ヅヽとするときは五人不足 すといふ。しかるときは客のかずならびに 日かずいかほどと問 答日数三十日客八十五人 一龍宮の乙姫誕生のいはひに。亀と猩々 一と正覚坊とに酒をのますることありて に。さかづきの数をしよず。酒の升数二 一十七石四斗なり。たゞし正覚坊は猩々 一よりも七石六斗多し。せう〴〵は亀より も五石七斗多しといふ。よりて各ののみ たる升数をもふ 一谷亀二石八斗 猩々八石五斗 正覚坊十六石一斗 一梶原源太。さかおもだかのよろひを質物に して。一ヶ年の間に元利あはせて三百両 梅がえ曰かねなら となる たつた三百両 たゞし二割の利 にして元金の高をもふ 一答元金二百五十両 利金五十両 一梁山泊の魯智源。いまだ出家せざる前。 一鄭屠の店にゆきて十斤の肉を買すん といふ。その時巾六寸長サ一尺二寸あつさ 四寸の牛肉あり。これを五分六面の采の 目に切て。采の目の数何程と向ふ 答 の数二千三百〇四ツ 一蒸気船には何馬力といふことあり。弓の つよさをはかるには何鬼力といふ。これは 一諸西八郎為朝よりはじまる。為朝介 一人張の弓を引くこと楊弓を引くが女 し。然るに腕の筋を切られてより八十 一鬼力減じたるに。十五人張の弓を引く に障なしといふ、しかれば元来為朝の 弓勢は何鬼力にあたるや 答三百廿鬼力ヲ 一頼兼朝臣高尾を身うけせんといふに、 亡八のいはく。高尾を天秤の片方にのせ その目方に叶ふほどの小判を玉はらば。 高尾を参らせ候べしと。こゝにおいて天秤 を以て小判と目方をかけてぐたり。高 一尾の身体はわづかに十三〆六百目なれ ども。衣服その外いろ〳〵の目方を加へて 十六〆目あり。これにあたる小判の数を 問ふ。但し慶長小判目方四匁八分。今 の小判は目方八分なり 答慶長小判なれば三千三百三十三両ト 永三百三十三文三分 今の小判にては弐万両 作者曰。より かねさんの しんだいにしてはやすいものなり。しかし われ〳〵にはおよばぬ事〳〵 一嵯峨の釈迦と浅草の観音と角力を取 りしに。惣数四十番のうち。釈迦の勝六分 なりといふ。その番数を問 一答釈迦のかち廿四番 観音の勝十六番 一弥次郎乞来喜多八。伊勢の古市におい つて、辺栗屋与太九郎と、共に女郎を買ふ 一一夜の勘定銀百四十四匁なり。これを三ツ にわりて弥次郎はゑは二人罷出し与太 九郎は一人前出すべき所なるに。与た九郎 銀弐匁出し過たりといふ。二人の出銀 何程と問 答弥次郎兵衛九十四匁出ス 与太九郎 与太九郎五十匁出ス 一金太郎足柄山にて天狗と熊とを友にし て遊ぶ。ある時母山姥その友達を救ふ るに。頭七十七。足二百四十四あり。天狗 と熊の数を問ふ。但し熊は四足。天狗は 二足なり 答天狗三十二熊四十五 一平相国清盛公。扇をあげて三たび招か れしに。西に傾きたる夕日。半時ばかりし そらに留まりしといふ、扇の一まねきを時 一刻につもりていかほどと問ふ 一巻一まねき凡二十ミ二ユウト 一但し日本一時は西洋の二時にあたり、 半時は西洋の一時にあたる。これを六十 み二ュウトにわかつといふ 一蜘蛛の糸長さ一萬三千五百丈にて。目方 一五分あり。源頼光四天王に命じて土蜘 蜘蛛の巣を取寄らるゝに。目方三貫六百目 あり。此栗を長く引のばして。糸の長さ いかほどと問 答九千七百廿万丈 里数に直して七万五千里 一安本屋丹吉地獄に至り。地蔵長屋に もつとも 一借家住居して。毎夜幽霊に出る。 人にたの まれて日ようちん をとりて出るなり 一度の入用。焼酎弐勺。樟 一脳目方五分。硫黄一じなり。一ヶ年三百 一六十日に。此元手入用何ほどと問ふ 但し丹吉の時代は諸色下直にて。せうちう 一升代八匁五分。せうなう一斤代五匁六分 硫黄一斤代弐匁四分。一斤は百六十匁。 一答銀六十八匁四四 一ある寺の小僧きはめて愚鈍なり。和尚 一毎日経を教ふるに。僅二くだりおぼゆる に。前のところを忘るゝこと平均廿字程 なり。これを差引勘定にして。一ヶ年の 間に何字おぼゆるやと問ふ 一但し経の字数は。一くだり十七字なり 答わすれたる字を引て。おぼえたる字の ふるめかしくも作者いはく。 一数五千〇四十字 このくらひにおろかなる小僧 さへも。一年には五千あまりの字をおぼゆるなり。 これはちとへにしゆつせいの功なり。さすればたれ にてもおこたりなくがくもんすれば。すゑには大学 者となることうたがひなし。 なんと子どもしゆがてんか〳〵 一ある家の息男遊所へしきりにかよひける 一に。その友達これを知りて異見をする為に 一油を取ること半日のあひだなり。此あぶら 一の自方一ミニュウトに五匁ツヽ出るといふ。油 一一升の目方四百五十匁とつもりて。半日に出 るあぶらの升数を問ふ 但し半日は西洋の 六時その一時は六 十ミ二ユウトなり。これはちごろはやりの たもと時計にて時刻をはかる かばやりの 一谷油四升 一今金汁行あり。一艘の舟に賞汁四十 三荷を入るゝつもりにて五艘の舟には何 荷入るやと問ふ 一答二百十五荷一 一右のこえ一荷は廿七人の尻より出たる ものなりといふ。しかれば二百十五荷は 何人の尻より出るや 一谷尻の数五千八百〇五人 一右二ヶ条は葛西老農の増補なり 一丹次郡中の郷に在りし頃。唄女米八は一 ケ月に金弐両弐分ツゝを仕送り。仇吉は 一日に金壱朱ツゝを送る。このうち小梅の お由にたのみて時がりにしたる金を毎月 一月がけにして壱両はゝかへす扨たなちん 壱分と。お蝶のもとへつかはす毎月の小 づかひ弐分を引て。丹次郎の手元入用 何程になるや 答一ヶ月弐両弐分弐朱 一ある家に兄弟あり。兄を吝吉、弟を蕩は 五郎といふ。両人ともに向島の花見に行 たるに。弟の蕩五郎は道にて桜川善孝 に逢ひて兄と別れたり。さりながら此日 は蕩五郎も嚢中乏しきゆゑよほど 一倹約して。その日の入用を会計するに。 一山谷堀までの船ちん壱分弐朱船頭の 一祝儀壱分。格橘にて芸者二人。これが 一壱両ト花二分。箱屋へも壱分。鳥渡梅 一川へたちよりて一杯。船中へ入れる酒と ▢一所に勘定して壱両三分。梅川の下女 に壱分。向嶋にて桜餅を弐分買ひ。堀 から上陸して仲の町の欄を見物し。 一茶屋にて一口。その払ひが四両弐分三 一朱外に見番げい者へ花弐分。但し払ひ の外なり。善孝へも弐百疋帰りは駕 一籠代壱分一朱。かごの者へ祝儀弐朱 つかはす。扨又兄吝吉の入用を問ふに。土 手にて団子の代三十二文三めぐり稲荷 へ賽銭四文。甘酒一杯三十二文もとより 一乞食に銭は施さねども。女大夫のきれい なるにうかれて。四文おもはずほうり出し。 一彼是するうち寒風に吹かれて、一杯のみ たく成たれども。茶屋へ上るは費なりとて 一土手の陰にて人無きをうがひ。白馬 一二杯引かけたり、此節直段上りて百文 なり。芋でんがく弐本。これが十六文浅草 一観音へ参詣して賽銭四文。子供への みやげ雷おこし四十八文、帰りは空腹に たへかねて蕎麦を食ふ、此代百三十二文 なりこゝにおいて両人の入用〆高なら びにその比例を問へ 但金壱両ニ付 十弐貫文 答吝吉入用三百七十二文 一湯五郎入用金拾壱両也 比例は三百五十二分の一にあたる 一今銭四文にて万金丹壱粒を買ふ、四文 と万金との比例を問ふ 銭相場前 におなじ 一答比例二億八千八百万分の一 一昔色と食と礼といづれか重きと尋ねら れし。ことあり。今その自方を積り見るに。 礼は京折の扇弐本。日方五匁六分。相の 箱へ入れ。足つきにしても〆拾六七匁に 過ぎず。これを十七匁とつゝる。食は一人前 米八合仮にたきて七百廿匁。魚肉野菜 一二百六十匁。塩酢湯茶の目方およそ二百匁。 酒一升の目方四百六十匁なり。扨色は東 一隣の娘の袖を引き試みるに、此娘は年 もやうやく十四五にて、至て華奢なる 一小娘なれども八貫九百匁あり。依て色と 食と礼との重さの差分を問 一答食は礼より重きこと壱〆六百廿三匁 一色は食より重きこと七貫弐百六十匁 一伯夷叔斉。首陽山のわらびを食ひ尽にて。 一周の国の米は買ふと心よからずとて。朝鮮 一の箕子が店へ蕨を買ひにつかはしたり。然一 るに此節わらび払底なりとて。人参を 一まぜて送りけり。但しわらび壱把の代は 一米壱合弐勺にあたり、米壱石は銭三貫 一弐百文にあたり。人参壱把は銭十六文に あたる今わらび三千五百把にあたるだけの 一人参の数を問ふ。但し朝鮮にては調銭 なり 答人参八百四十把 一ある時仙人あつまりて、寿命くらべの咄 一をなす。西王母の庭に桃の木は十一本あ り、その実の数およそ八千五百あり、東方 一朔は只三ツ食ひて九千年の齢を保つ。 もし此八千五百を一人にて食ひたらば 何万年生るやと問ふ 一答二千五百五十万年 一作者申す。この外おもしろき算術の 一珍題あれども。板元の催促きびしく。 一葉数既に限あれば。寿命くらべの、 一段にてめでたく筆を聞くと云に 喫霞楼仙客レ大人関 一算法珍書 初編出来 一古今の事跡によりてめづらしき 一影をあげなぐさみなからに算 二編近刻、 二編述貢術をおぼゆる奇代の珍事なり 同大人著 西洋将棋指南 箱入駒共 出来 外国にておこなはるゝ将棊 ひとりげいこの第二へん三へん には珍しきつめものを出す 同 西洋開運物語近刻 一西洋古人の伝記を此方の 〽ことばにやわらげて児女看官 にわかりやすき画入のよみ本 東京 本町四丁目中外堂上州屋惣七 中橋下槙町宝集堂大和屋喜兵衛 三都諸国書林地本画双紙屋へ取次差出し申候