大的式

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土井利往補
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2026-08-17T19:23:14.114Z
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土井利往補
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オオマトシキ
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東北大学
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2026-08-28T18:53:25.651810+00:00
大的式 大的式 大阪 4545 ○大的式上 目録 一間場始の事一大的の勢の事 一的絵出し様の事一大納下地の図 一大雨の図一せみの事同図 一的の綱の事一的かけ様の事 一的之図表裏一布羊の事 一布皮の串の事一同折懸串の図 一串に布皮を張る事一同図二ツヽ 一概の事一数塚の事 〇一的の遠さの事一弓場之図 ○大的式中目録 一了之事一弓の図 一側白木の事一村こきの事同図 一矢の事一矢羽の事同図 一矢筒の事一ゆかけの事 一同図并矢筒付たる図一ゆかけ諸留様同図 ○一射手出立の事一同直垂着する例之事 一烏帽子の事同図一大帷の事同図 一水干の事同図一葛袴の事同図 一直垂の事同図一大口の事同図 一刀之事同図一扇畳紙の事并折様 一沓の事同図一敷皮の事同図 一打板の事同図一からりさの事 一日記の事一再拝の事付天申シの事 一同切様之事同図一揆副の事同出立 一中間の事同出立矢取事一的にあかしたく事 一射手出仕行列之事 ○大的式下目録 一射手具足を請取事一あら座の事付小あがり 一式の座の事一足ふみて立様の事同図 〇一後弓の事同足不之図一前後射はてゝ定ふみの図 一二度目以下の事一独弓の事 一同足ふみ進退の図一数半にてかずさす事 一弟矢御免の事一矢取の中間矢を出る事 一後の礼の事一失の事 一弓取落す事一弦切る事 一間かへる事一弓折る事 一掻剤張替の弓出す事一文損する事 一揆副替矢を出す事一引はなしの事 一瓦帽子かげ落る事一水干の組切る事 一扇畳紙不置して立事一的にいたつき留る事 一中りにならぬ矢の事一射はてゝの事 一録を給る事一銀釼給る事 一刀を給る事一御衣を給る事 一錠を給る事一扇を給る事 一敷皮たゝむ事一退出の事 一後朝出仕の事一四のかどゝ云事 一御的恩貴の事一ねんろうの事 一射手を撰すると云事 以上 ○引用書目 永享五年十二月廿四日小笠原備前守持長記 ○正月十七日御弓場始次第 ○正月十七日御弓場始次第文明三年三月廿七日小笠原兵部少輔元長記 応永廿七年八月廿八日小笠原備前守持長記 ○法量物異本文安三年七月廿八日同人之記 ○射御拾遺抄 ○射御拾遺抄竜永廿九年三月五日同人之記 ○村御持長記応永廿九年三月一日同人之記 ○関白明笠原備前守持長同備前守持酒備前守様酒備前守政酒 小笠原備前守持長同備前守持清同備前守政治 ○閣的聞書同主後官政府同郡少輔元清河北伊輔元文政十六人記 同美濃守政廣同刑部少輔元浦同兵部少輔元長等六人説 ○歩立聞書年月記者不知小笠原家之古書 ○高忠聞書竜正五年十一月日賀豊後子高足記 ○同別記同断 ○弓法私書年月記者子和小笠原家書書 年月不知小笠原大膳太夫名在之 ○弓法秘伝聞書年月不知小笠原大膳太夫居在之 ○弓之記年月記者不知小笠原光消書同ト在 ○村饒文明十年三月十日小笠原大輔元長記 ○上賢抄永安九年七月日高志之弟子六豊前守賢家記 ○軍陣聞書永正八年六月日小八木美狭寺忠勝之記 ○武雑記伊勢守貞孝之記天文永禄之比在世之此所職也 ○武雑記 ○的出張記永禄六年五月十日伊勢六郎左衛門尉貞久記 ○諸書当用抄小笠原家之書書也伊勢国司北軍家之記 ○矢羽図年月不知画工習村古書写之 ○村こき伝書弘二年六月日武田伊豆守信堂記図字関草草原伝 模図年月記者不知小笠原家之図也 模図 ○ゆかけ絹留様小笠原家伝書 ○軍用記 ○軍用記伊勢家伝記 ○宗五大双紙大永八年正月伊勢下総守入是宗五郎 ○犬追物図説 ○犬進物図説伊勢貞丈記 ○春草同断 ○春草 ○口伝 貞大貞春より口伝之趣也 以上引書二十七篇 ●的の事出雲風土記に云天 一下を造る所の大神の、 一潔立て射給ひし所なるゆへ 一矢代と云々々是神代ヨリ 的ト云ヿハアリシ事知ルヘし 上古の的の大さの事内裏 式に正月十七日用られし的 は板を以てこれを編む親王 ハ三尺自外ハ二尺五寸云〻中略 ●延喜式の杢寮式正月十七 一日大射ノ約三尺ノ約三尺ノ約十枚二尺 五寸ノ約百七十枚云々中略 ●宇治拾遺ニ鳥羽院柱の御時白 河院の武者所に中に宮道或は 成源満則貞ことに的弓の 上手也中略三尺五寸乃向を たびてこれか第二のくろ射落 して持て参られよと仰ありと 見へたり右は公家にて用られ し的の大サ也中古以来武家 にて射ル的は法量物応永年 備前守源満長 備前守源長的ノ勢五尺二寸 大的式上 ○弓場始の事 射礼私記に云 夫射礼者公家武家共ニ用る事久し毎年 正月十七日大内弓場殿におゐて羽林中少 将の器用を撰て是をおこなはる杢ノ類的を かく此例すたれて百余歳等持院殿御代 公家武家一統の御的ありといへとも其例又 相続せす今は併武家の住倒として行るゝ 所なり歩射の根本神社の礼として酒饗 をそなへ神事をなすと見たり是ひとへに国 と見えたり云々 一右貞文春艸ニ記所ノ文ナリ 家をおさめ魔陣をしりそくるの祭礼なり 利往按当時用ラルヽ大的ハ マコトニ室町時代ノ小笠原家ニ トリヲコナハレシ古風ナリ上古ノ 義ハシバラクサシヲキテ中古武家 ニ行レシ大的ノコトハ応仁ノ乱ヨリ 天下戦国トナリ礼射スタレテ世ニ マレナリシニコトニ天文比ヨリ天下大 乱世の折なれハアマネク天下に礼対絶し ナリ依之天下ニ大約ナド云ヿハ 名ヲ知ル人サヘモ少ホドニナリシナリ 其證ニハ我家ニ承応年中 ○家綱公的御覧記アリ尺ニ的ナ り又紀州家士吉見台右衛門が 書シ弓七道ノ書ニモ近年御たく みにて被仰付候遠的ほと中り矢 はしりにかなひ申候けいこは御 座なく候子細は第一中を専に 仕ならびに五拾間の場をす やき根の矢にて射申候弓せい よわくては中くけたにはとゝ 是によつて或鳴弦して皇家の御胸をしつ め或は矢を発して禁中の異類をたいらく 光姫是おほし此道のたつとむへき事既 明なり是以鎌倉の右大将家の御代文治五 年正月二日射礼をおこなはる弓五郎は下河辺 庄司行平当御代御的初め建武四年正月 廿四日弓太郎曽祖父小笠原六郎長高仕美濃守 貞和元年正月十五日の御的始祖父小笠原 又六氏長任備後守如此相続して是を勤む此故 に我家の所伝足のふむ所目の見る所弓の き不申候云〻是は寛文四年四 一月に紀伊大納言殿え書テ 奉りし書也是を以考レは 其比は大的射事世にマレナリシ 引所矢のはなつ所悉く親にあたり矩にあた るたゝ百発百中の妙のみにあらす各身をたゞ ナリ籠るに享飯年中に至て 将軍 ○吉宗公フタヾビ御再興アリテ 小笠原家ニ命セラレ享保三年 二月四日始テ御弓場アリ是ハ ヨリ今ニ至テ又断絶ナシ ●麻拝ト云ハ大的ノミニカキラズ犬 進物ノ体拝登掛ノ体拝流鏑 馬ノタイハイト古書ニ見ヘタリ 一字ハ体拝又ハ帯佩トモ書ナリ リ体拝ト云ハ射札法式ノ事 ヲ云也大納ノミ体拝と計ハ イハズ しうするの要旨なり是につけて射儀の式 目あげてかそふへからず上古以来面抜口訳して 具に記する事不能是深く道の聊尓をいま しむるによつとなり陰然将長非器短才に して此道に不違况や後生の子孫いかゝ僻 案を生すへき哉是を以彼を思に記せすは あるへからす仍末代明鏡のため粗一巻を撰 て以上覧にそなふる者也 右者射礼私記序の全文なり奥書に云 永享五年十二月廿四日前備前守持長在判トアリ ●法量物ニ云大的ノ事的の幣 五尺二寸云々 ○大的の勢の事 ●大的は小的に対したる名なり 一小的は経り一尺二寸なり 一大的の勢さしわたし五尺二寸也檜の木のう ●勢トハ大サの事也 弓法私書云小的ト申トテ大的ト す板を網代に組て表裏を厚く紙にて張 申サヌ事也かけすかしの的ト モ又五尺二寸乃的トモ可申 て胡粉をのりにときてぬり其上に墨にて絵 也云〻 ●本一たゝ的ト斗云後に小的出 を出すなり 来たるゆへに大的といひ習し たる也能詞にはあらす俗の ○的の絵出し様の事 となへなり ●鬮的聞書云大的の絵事 一的の絵出様小まなこ二尺七寸一ノ黒三寸五分二ノ 中の黒くろをはこまなこの 黒と申也其上をは二の黒と 黒二寸五分端の三ノ黒三寸間々の白みはをの 申べし端のをは山形のくろ と申也湖 づから見ゆへし 口伝ニ云本書并ニ法量物等ニ 黒ノ寸アリ白ミハをのづから 見ゆへしとあり絵の出し様 秘伝あり紙を細クたちて的 の面の寸ヲ取りそれを二ツニ折 黒ノ分弐寸五分三寸五分 匂分同 一壱寸七分壱寸七分 ○梵ヲ的真中ニ当テ 小マナコノ白ミノ分 針ヲサス 一壱尺三寸五分也 折目ヨリ切テステ残リニ図ノ如 ク寸ヲ付的真中ニ釘ヲサシ細キ紙 此又ハ的ノ惣タケノ半分ナリ ノハシニ釘ヲサシテ引廻し跡ヲ 大的小物トモニ的ノ総人ノ半分ヲ以テ的ノ中品ナコト寸法トスルコト小笠原 ツケ其如ク絵ヲ出スヘシ 家ノ法也 ○大的下地の図 ○大的の図 檜木のうす板にて如此あじろ を組て表裏とも紙にて張て 絵を書なり 三ノ黒本各 二ノ里本名ハ 一ノ里本名ハ 上 二尺七寸 コマナコ 三寸 三寸五分 二寸五分 ●法量物云横串七尺六寸内の 一り六尺八寸立半土ゟ上六尺 六寸串のふとさ口二寸 ○的串の事 一的串は丸く削たる木にて鳥居のことくに造る 木ハ檜の木本白木也ぬるへからす土より上に 出るも六尺六寸ふとさはさしわたし二寸三分計 或ハ二寸也横串ハ七尺八寸或ハ六寸也横串の両 はし竪串の外へ三寸二三分余るへし両の竪 くしの間内のり六尺八寸也土に串を立る時竪 事をすそひろに立る其ひろくる寸法は横串を 備前守方はすくに立るとあり すくに立る方を用へし下の 図は下ひろ也 土に置て其撲串の長さにひろくる也たゝし 備前守方は上下をすくに立る也串立様は先横 串を立へき所の下に置て前後の串立へき所に しるしをして前後の串立へき穴をほりて扨 前串を立て次に後串を立其後横串を上に置 く也串の図下に見たり ○蝉の事 ●鬮的聞書云大的のせみの長は 二寸五分かしらは五分白く的の 蝉の長サ二寸五分広サハ法量なし然れ共大概諸 地の色たるへし尾の方弐寸を は黒くすへし黒き方は二のくろ こまなこま方へむくへし又せみ の付様是本式也又頭を黒くし を付る所のはゝ一寸計なるへし的に付て方は 平にして背の方はからも里高にしむねにしの て尾の方を白くする事も有 是はいはれぬ事也如斯すま しき事也 ●又云せみに当てぬけて矢落る事 有夫も根本ははづれに定りたる也 近来はなかるが本なる間当りに是 也又世之に矢の立て有時は矢取の 故実にて世みに立たる矢を見へ ぬ様にそと〳〵ぬきてせみのそば ぬ様にそと〳〵ぬきてせみのそば から裏へつきとほして裏から矢 をぬきて取るへし是は当り 〆 きを立て削るへし高サ六七分也尾の方ハ少細ヲ 頭の方は丸し檜の木にて作るへし白黒の堺を 切くぼめて細き緒を付る緒の長サ一尺五六 一寸斗也蝉を二巻まきて背の方にてまむすひに する緒ハ麻飩也的の二の黒の所に坪の黒 き所をあて頭の白き所は的の白みにあてゝ 的に穴をあけてうらの方へ引とをし的綱にかう みて結ふ也蝉の頭は的の中の方へ向ふ也蝉 の数三ッ也三所に付る也図左のことし ○蝉 頭の方は 黒かせす ごふんを ぬ事也 本此細き白筋は下地を一面に黒くぬり 後にしかきを立たる所を小刀にて削り て白くするなり細ク白クスジ出るなり ○的の綱の事 ●横綱左右をかねて一筋をつら ねて用るハ本義なり左右別々 にして二筋用に非ス旧立綱共に 二筋なり 一的の綱の長サ四尺五寸斗竪綱横つないと弐 筋也十九といふ布を青白黒に染て三ツくり の縄になひて用る又白黒二色にもする也幕の 手縄のふとさにするなり ○的かけ様の事 ●大的草鹿円物はかくると云小的は さみ物なとは立ると云也 一的懸様一筋の綱を横串の真中にかけ綿を横 法量物異本に云的懸る役人は侍三 一人ゑぼしかけせして後の串前 串に二からみまとひひつときにむすひ又 の串横串を置て扨的をは的 の表にていたきおこして下六寸 一すちつゝ前後の竪串の中程より少下 にしめ上総を納るなり ●閲的聞書云本式的かくるは串に 先横に綱をはりて扨下二方 のせみより返したるつなを 横綱にむすひ付也上の綱は せみより返したる綱を横串 にゆひ付てかけ候也如斯本式 也又は横綱をはりたて唯せみ 也又は横綱をはりたて唯世み より引とをしたる綱を両方 の事に結てかけ候事も有是 は略儀なり にむすひ付る結様横串の如し扨横綱 を両方結付て夫に竪綱を懸て堅く 結ふへし扨帰をいたきおこして蝉一ッ上へ なし二ツは前後へなして綱に的をおしあてゝ 坪に付たる緒を三所の綱にそれ〳〵に結ひ 付るなり的と串との間上ト前後各八寸かゝ あくへし下の方は土迄六寸あくへし図 左のことし帰懸る役人は侍三人ゑぼしかけ をして着す装束は素襖なるへし 的の図表 玉林 寸間 竪串前 此結数イクツト不定 三方共ニ同シ ツ十二年ニカラミテマトヒ十文字ニ カケカモクヽシニシテムスヒ祭リ長ク ハツナヲシテ又ワナヲソノワナヘ入候 シテ焼ムスビニシテラク也 此間巾 一つかつた。 □□□□□□□ 竪串後 串ぬらす 白木のまゝ也 同裏 つか 男結 □□ を 後中 セミノ綱ウラヘ引通シ 如此的綱ニカラミ結鼠 前串 ●かはの字すみてよむへし 小的のわげ物にしたる輪を 一ばがはと云がの字をにごり て云なり 菊とちは黒草にてもする 事あり ○高忠聞書別記云布革の事 等持院殿様より始なり幕 をはつしてかけられたり一幅 みぢかくしていま一幅そへ ○布草の事 ぬのかはのかの字にこるべからす的かはと云 時も同しすみていふへし 一布羊又細草とも云布六幅也幅一尺二寸 乃布を用へし布せはくハ七幅にもする長サハ 五尺はかり也又は水色に染る縫様は幕の 如くふせ縫也上の方を四寸裏の方へ打返り して袋のことく縫へし横中を入る様に られて今に布かはといふなり 一龍寺間六幅にするか本なり 但布七はくは七幅にもすべし ●射鏡云布皮の串はから竹を よくためてねほりにすへし 布の事下には細縄をぬひくゝ みて立の竹にゆひ付へし云々 縫也上より一尺二寸下けて藍芋にて菊と ちを縫目ことに付へし素禎の菊とちの 如シすその方は六寸斗縫残しほころはし 置て一幅毎に葛袴のすそくゝりの如く 一寸ほと打かへし袋のことく縫てひもを通 す様に縫へし又一様あり右のことく縫み 上の菊とぢせはれんぜんにもする也れんぜん とは黒革を丸く浅よりは少大に切て縫目の 上に付る也下のほころはしたる所には素 一袍のことくなる菊とぢを付る又一様あり上 の方横串の入る様に折かへして縫はず下 も紐を通すやうにも縫はぬもあり是は君義 なり国下に見えたり ○布皮の事の事 ●笠掛ナドハ螺ノ前に布草 をはる也大雨にはあつちあ 一布羊のくしは三方とも的串と同し長サ れは布革をは不用布草 を用るは染なき時ノ事也 なり又竹を折かけてもする也折懸事は 前後に長き竹を立て竪串の長サほと つもりて其餘りを折かけて直に上の横く しに用也折懸様は前車を折かけて後半の折め まてとゝく程にして後串の折懸は半分ほど にて切て前のをはこなた後のをばあなたに重 年て細き緒にて三所結ふへし結目はあなたの 方に結ふへし図下に見へたり梁ある時は布革 一を用さる也前平土に入分本中と同し ○折懸串図 惣体ハ布草ノ長ニ順フベシ 如此竹ニテクギヲ削リ三品ニサス細緒ニテ結タル下ニ打ヘシ し如此細キ緒ニテ三所結三巻ツヽ巻テ後の方ニテ結留ル 後串 ○串に布革を張る事 一串に布羊を張る様布葺の上を折かへし て縫たる其折返したる中へ横串を通して 前後の中に横串をしはめて扨すそに通し たる細き緒を両方の串に結付へし引走り たるは悪し又布革の上を折返し縫さるを ば串に布革の端をくるみて竹を細ク削りて 針をさすことく所々にさして留め置へし折毎 くしには如此したる布辛よし折懸申とハ竹を折 一総て中にする也折かけ串は圓物草鹿笠屋 には用る事有大的にはあるましきなり 前 ●布皮四すみに細き黒草 ○布草の図 を付テ中ニユヒ付ルヤウニモ 上の方を折 スルナリ かへし縫横 串を返し 上の方に菊 とぢを付 たる図 } 下には一幅 ことにほこ ろはし細 つを通し } 竪串の下 に結ひ付る 同 } 一一一一、〇一、一、、、、、、、、、、、、、、、、、、、〇 後 前 ○門布草の図 上にれんぜん を付下にきく とちを付たる 図也 } 同 一 } } 後 ○螺の事 アツチハ上ノ底サモ一杖也 ●関的聞書云あつちの寸方 一あつちは定法なし但大概高サははずし弓 とて本式はなき物也但串を 立大的をかくる串の広サ 高サより少ひろくたかく 有へし兵 杖一丈すその広サハ一杖半也厚サも一杖半也 山伏の笛の形のことし上すほく下ひろがり につく也芝をふせへし布革を立る時はあ つちはなしあつちある時は布皮を用す梁に て射る事本也 ○数塚の事 穀塚は砂をふるひて水ヲマセ しめりにしてつくなり ▢一数塚は砂を以て前後二ツ築へし前後の間 ●歩立聞書云数塚の事例 式の円座程成へし ●数塚ハ鬮的百チナトノ時シノ 弁を黒くぬりて置矢数を 一塚にさす也依之数塚と云 はづし 弓杖一杖也弦が〆引高サ一尺二寸後数塚を一尺 五寸的の方へ可出也根のまわり地きわの分三 尺上へむけては肩すぼりにすへし上は丸くあ ●南的聞書云くじ的を射るに 前後の数塚の通りに矢をふりて 射へし少前へ出すへし村手 十人して射る也十一人とも ならは数塚をこをすへし ●藪塚と射手の座の聞の事前の 数塚ゟ弓太郎の式座迄弓杖 一十五材斗なるへし場所により 壱状内外のよりのきはくるし からす後の数塚は一尺五寸的 の方へよる間五伏にても数塚 のよりたる分近かるへし射手と みがさのやうなる形にする也前弓の数塚の 下に石を一ツ置てつき上るなり是はもし塚を こぼしたる時前に立人の心得へき為也此石 をゆはきと云也後の数塚一尺五寸的の方へ出し てつく事は前後乃射手を能御覧せられん 為なり 射手ならふるは一献に助ちか かるへし ●鬮的聞書云御的の間の事遠り 鹿花院殿様始つ方は三十三秋也 其後は廿七状になされて又其後 廿三状になされ今は此分也濃 ●又云的場の遠さの事本式昔 ○的の遠サの事 一臼の遠サハ数塚まてはすし弓杖三十三状に 打て三十二状に的を懸る但是より少近打 事もあるへし場所によけへし布華は的より は三十三夜に打て三十二夜に打て三十二枚に串を 立事本也公方様の御的廿五枚 にて鹿苑院殿様御時比分にて 一杖先に立る也 あり当座において廿五枚近き とて二秋のけさせられて廿七枚になされ候也云々 弓場の図 一十一日 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 廿一日以月二十一月廿一日 一月一日 を以てを継口を踏めて 一月二十四日廿九日 弓場殿 汝女 □□□□□□□□□□□□□ 二十一日 ●関的聞書ニ云御的の時日記 付奉行のあるへき在所は 前の方の弓立より猶後 なりすみかけて座スべし 敷皮しくへし円座をも しくへし但主によるへし 敷皮も白毛の方左へなし て敷へしまる事も左の足 を始めくしかみの方をま はるへし是本式也 数塚 此間ハズシ弓一杖 或八尺ニモス 後数塚一尺五寸的ノ 方へ出シツクヘシ 教塚 本亭 後弓座ヨリ立テ如此カスツカニ付 ナカシコマルコノトキ弓ノウラハズ カヅヅカノ根ヘトクトヽカヌクラヒ ニカシコマリヒホヲ納ムルサテ立テ 三足ニカズヅカヘコトミヨルナリ 十一七 御書候以上書付 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 一月十一日を取 八十八 喜代 以ニ可 内壱通壱株 28 同一兵衛丁 弓太郎 ノ人口手 小射手 ○ ○p 一尺二寸ホド ケシヤウ芝ヲフスル 介副侍二人此所ニ座下皆同シ 上ニ同 同一同 ○ せき 射手 後 弐寸 上ニ同 〇〇〇 □□□□□□□□ 此間弓杖五材斗 所ニモヨルヘシ広キ分ハ不苦 キカスツカ迄三十二材ナリ 的ト深ノ間 弓杖一杖ナリ Q ○ ○○ 道 夫トリノ中間二人 ヌサフリ一人 夜ニ入テハ此者ハ 天甲ヲスルナリ 一〇 大的式下 中 大的式 大的式中 ●射礼私記云弓の事白木そは 白木むらごきたるへし五度弓 乃時は弓の数十の也はりてもた すへし弦は何も白弦たるへし ●正月十七日御弓場始次第云的弓 の事しら木そはしら木むらこき 等成へし此内むらこきの事は ○弓の事 弓は白木そは白木そは白木むらこき等也但側白木む らこきは略儀也白弦を懸へしぬり弦は懸へは からず弓数六張也此内四張は張替にてはすし万 なり本式か張替をも皆のて持へき也仍之覚 別るやうある也間数年の弓太 郎なと一二度なとの事可仕なり むらこきの事口伝有之 正の比より弓太郎小笠原刑部太輔政広は皆は皆は り替をも張て持せける也幽時はすして持すな は略儀也二張は張了也是射手の射弓なり共 すし弓の弦かけ様は弓の左に弦をなしてやす むへし弓を張る時弓の外になるへき也紙より にて弦を弓に結そへ直へし紙よりを弦に打違へ て鳥打の辺にて前竹に結ふへし又射弓の替 弦を行列の二番めのはす〳〵弓にかけそへうす やうの紙にて札を書てしるしに付る也中間 弓の棒様はそりを上になす也右の肩に握り の上四五寸斗をやとし右の手にて小きりの下七八 寸さけて身形の様に持へし左の手はそと流た る計也張弓二のは矢取の中間持へし持や うは弦を上になす也其外は馳弓に同し ○的弓白木の図 ●射御拾遺抄云にきり巻様の事 三まき巻て中を少あけて巻て 又下三尾上の如く 是を巻へし外竹 の内かとよりまき初て 外竹の外かとに巻留る也黒かは なるへし 口伝に云側白木のこしらへやう の事まつ外竹内外をとくさに ○側白木の事 て能々竹の皮め計むるの なきやうにみかき節を節の そば白木と云事竹を赤くも又黒くもぬりて まゝよく〳〵みかき扨漆にて一篇 うす〳〵とむらなきやうぬるへし 私に云うるしは 一梨地うるし古 ひさてろう色のことくこ みかきて其上に吉野うるしを 木を白くして置を云也是も的弓なりうつほ 付供なとの時ハゆめ〳〵持ぬ弓なり ぬくひうるしかすへしぬぐひ漆 八百篇するを本式といふなり ○村こき弓の事 さてよくからして後左右の木と 一むらこき弓は外所の内かとを末はすより本 上下ノはつとをさめにておろし 能々みかくへし如此にてそは白 く成也猶委細は口伝にあり はすまてこきとをして同内かとの木を末はす ●村こき弓伝書云むらこきの弓 の事小笠原信濃守貞宗弓太郎 の事小笠原信濃守貞宗弓太郎 にて建武年中御的の有し時 古方のきはめて色つきたる弓 の少はかうせ有しを所々こさけ てあらためて用ひ被射しく故 れより面白とてわさと弓を赤 うるしにうすくぬりて小刀 数を定て所々こきしらけて 我か家の秘事にして被用也其 例をしたひて御的ノ時弓太郎 はいつも村こきの弓を被用也 故に自余の射手ははゝかりて 用之事なし鹿苑院殿様御 治世此弓を不残御てうあひ 有らて御自身御的被遊時に いつも此弓を御用被成也云々 より一尺五寸斗をきて下へ事こき同にきり の上より握の下まて一尺あまりこくへし又弓 の外になるかたの木を少々竹へかけてうらはす 一二寸さけて長サ一尺二寸計こきて又にきりの上の 木を一尺あまりこき又にきりの下本はすの上 一二寸斗のこして一尺あまりこくへし都合五所也 いつれも木をやりちかへてこくなりぬりいろ はあかうなしなるへし図左のことし 一口伝言むらこきの下地のぬ りやう側白木ノぬりと同し 赤うるしなり口伝にあり ○むらごき弓の図 此束しるしの所をこくへし長サ壱尺余にきり うへゟにきり下へこきさくるなり 此朱しるしの所を一 より一尺五寸計置て 一尺余こくへし但末弭弓内ノ方 こくへし こきやう木をいれ違 にこくへしいつれも同し こき方口伝にあり記し かたし 此間二寸計置テ こき初ム 此間二寸 斗上ニ同 此しるしの所を一尺二寸 ほとこくべし 弓ノ外ノ方 此朱しるしの所を 一尺余こくへし し此朱しるしの所を 一尺余こくへし 射御持長記云的矢の事三ふし範 本也ふしかけをとるへし羽切符 ○矢の事 一小中黒賞翫の物也云々 ●弓法私書云ふしかけに略又長. 三度弓の時は的矢三手用意すへし羽は真 くぬりてとめをうすくぬりたるをば 長ふしかけと云これを長ふしかけ 鳥羽本也箆はさはし箆ふしはすけ節羽 と云はいかゝこれは本の節かけと りたる也云々 ●貞丈云赤うるし八朱うるしの 事ニアラズ何モマセズウルシハカリニテヌ レハラノツカラ赤ク少クロミアル是ニナル ナリ又ウルシハギハ羽ヲウルシニテ 付ル也雨ニヌレテモ羽ハナレズ ●正月十七日御弓場始次第ニ云弓太 郎仕へき羽の事きりふ大中黒 小中黒等なるへし箱はふしかけ にてあるへし次に雨ふりの用意 に添はきの矢一手合用意別 中のふし築中のふし以上三節院本也筈は 節はづたるべしふしは削るへし巻糸は赤かるし ためし又真羽の内にても切府を用へし又す けふしの程は三ふせ然るへしくつ巻は黒ぬ辺 又雨雪の目はうるしはきの矢を用意すへし ○矢羽の事 に持へし同大雨なとのふり候 へはおんしやくといふ石をこそ 一的矢の羽の中きりう中くろ小中黒の事は けて粉にしてゆかけにも箆な とにもぬるなり雨露のはしり 殊にむかしより小中黒は用たる物也此三色 てぬれす候是は具足の毛なと にもぬり候なり一段当家の 秘説口伝なり云々 一本式的矢に付へき羽也 ●鬮的聞書云的矢の羽たけの 一事根本は六寸也但箆により 一人によりて延縮の事は見合てすへし 弓馬故実云的矢をませはきにする ○矢并矢羽の図 事ゆめ〳〵有ましき事也 ●又云おとやと云事内向外向と云 には少まちかひ有事あり弓にはげ て羽うら前へ成たるを甲矢と知 るへし是を以て矢知るへし ●上賢抄云的矢ねた巻の事数 は五也まきはしめもまきとめも すげぶしのめの通に留ル也くすね 糸中也 ●射御拾遺抄云三立の羽の名の事 はしり羽弓すりとがけ是也○又云 ウシハズ ハズマキ 羽中ノフシ トガケケ フシカゲ如此ヌルヘシ 髭中ノフシ 本ハギ エスリノ羽 きりう スケブシ 又イツケノフシトモ 中くろ 「イタツキ クツマキ 又子夕巻つ去 くろつ羽の事男なとは不て用入道 或は弾正少弼なとは可用也それも 真鳥羽をきらふにはあらず ●高忠聞書云うるしはきの事的文 笠懸から犬射から是みな椀はぎ の矢たる間何もうなしはきを して可持也雨雪俄にふらば可射た めなり糸の上を何もこきうるし 小中黒 右羽形は画工雪村の羽形図の内 きりう中黒小中くろの図也 一猶此外に又多し其正申物ヲ しるす也 にてぬるへし雨ふらぬ時うるし はき射る事あるべからす ○矢筒の事 ●口伝に云矢に内向外向と云は矢を 一矢筒には三度弓の時ハ射ル矢替矢共ニ三手入 弓につかひて羽表我前へ向たる は内向と云羽表我向へむきたるは 外向と云外向を甲矢に射内向 へし中間天筒の持やう是も肩にあてゝ持也 ●宗三聞書云御所的を拭箆にて 一勤せられたる例度々ありと 云〻 矢筒の中程を右の手に取り左の手にては下を そとからゆる様に持へし ●弓法私書云矢筒のくはんより 上は凡一寸斗さりなから是不定 せいに依て見合てする又ゆかけ を二つゆひ付る時は両方に如此 付る也一方に二ツも付る事くるし からす同はかやうに両方に付 るよし何も右ゆかけたる也 射御拾遺抄云ゆかけのゆびつ く事つがさるが本也但根本 大指とくすし指と革こらへ さるゆへくすしゆびばかりを はしめてつきたり二つく事は 其後の儀也略義也 ●高忠聞書云ゆかけにぬふまし き革の事にしき草又何に てもあれ無紋の革にてぬふ ましき也云々 ○ゆかけの事 三度弓の時はゆかけ三也此内一ツは射手さし 残而二ッハ矢筒の緒に付へし射手はおんじ やくの粉を用意すへし雨雪の日はゆかけに 粉を付て射る也矢のすへらぬ為なり又云 はれの的にゆびつきたるゆかけはさすへから す ○ゆかけの図 并矢筒付たる図 ●又云ゆかけを右よりさす也取時は 左より取へし 弓馬故実云無紋の皮てはせぬ也水ま き又巻ふすへなどにすへし手の かふに紋を付る事家の紋のわろし 一軍陣の時など我家の紋を付るへと ●弓法和書云まきふまへのゆがけ 誰々にも似合たる也染草は人によし りて似合ぬ也殊更年陣へはまき ふすへ可然也 ●医的射る時いたつき入る穴をあく る事是も口伝 ●又云ゆかけの緒の長サは定れる寸 尺はなし其人のうでの大サによる へし ●高忠聞書に云ゆかけ一具といへ共一 手ゆかけとはいはす右ゆかけと はいへ共かたくゆかけともかたゆ かけともいわぬ事也 ○石鞨 し如此手の内にあなをあけ置く事は的矢一手 たばさむ時弟矢を比穴へさして小指にてに きる也 虫くはん本は横なり図には見へかたき依て竪書也 右ゆかけ 文筒 ○ 一同右ゆかけ ゆかけを矢筒のくはんに付る入二ツならへて紙 よりにて結てかた〳〵に付るもよし ●高忠聞書云何にてもあれかち たちにて射る時は右ゆかけ事さす也 其時は大指に絹をかけて三巻まさ て留る也 ●了法私書云ゆかけ総留る次第犬 笠掛に一ツ具足の時一ツやふさめ の時一つ歩立の時一ツ四ツならでは あるましき也 一右四品の留様古伝の秘事なり 別書ニ在 ●又云ゆかけとりをくひまなくて 盃とる事あらは左のたおおひせ むくりかへすへしたおほひとそ うでくひの皮也 ●又云向場にても人の見ぬ方へ 向てさすへき也 ○ゆかけ緒とめやうの事 ゆかけのを留やうの事ゆかけをさして緒をそ との方へまはして前にて上より下へ返して緒に かけて夫を内より大ゆびにかけてそれを前に て以前廻したるを又上より下へとをして外の方へまは し悉皆三廻りまはして前にて上より下へ緒の あまりを二重にとをして能ひねり合て夫を下 の方から上へをしかひておさめ候へし本式如此 也二まはしもする事あり是は路儀なり 図左のことし ○鞍諸留様の図 しめ比おしかうへし 右 手ノ内 これはうでの真中の 通りにあるへし 一右絵図なるゆへ緒の行衛を見すへき為にゆるひたる 体にゑかきたり如此ゆるくするにはあらず ●射礼私記云御的射手の装束 の事定れる法有へからす右大将 ○射手出立の事 家の御時文治五年正月二日御 弓始の射手五番の五度弓也其 一射手の出立は立ゑほしを左へかざ折て 時の射手出仕の装束をあらた めすして参勤之間嘉例と 一紙よりにててうつゝけをして着すへし して今にいたりて水干立烏帽子 を用也然共直垂立烏帽子にて 勤仕の先例も有又折ゑほひたゝれ にて仕たる事もあり此時は沓を はかずたゝすあしたるへし陰 然近年は皆水干立烏帽子に はつとめ来もの也也時の弓太郎 なとの年齢宿老なるはぬき 白以下おとなしき装束相懸 なり云々 ●鬮的聞書云今の御的始装束は 頼朝の御代鎌倉にて日堀飯の 一装束也それを今に御的の装束 に被用たる也すいかん立烏帽 子にて有葛袴也兵 ●貞丈云立ヱボーヲ左ヘカザ折ト ハ古ヘノヱボシハコハクスルコトナシヱボ シヤウラカ成ユヘニ立ヱボシヲ折テ 白小袖を着て其上に水干を着すへし 一水干は朽葉色紅水色等也人の年程に よりて洗へし紋は其主〳〵の家ノ紋を縫物に し或は地紋に織付けさする紋は五所に付る 色白小袖の下に袷は着すへからす袷は肩を ぬく時臂にからまりて悪し又小袖いくつ 重ね着するとも一ツ前に合すへし如此せさ れは肩ぬく時わつらはしき也又水干の紐 付所の事左の紐をは左の脇のあきたる所よ 風折ヱボシニモスルナリ ●テウヅカケハヱボシノ紐ナリイタニ キノ上ヨリカケル故頂頭掛ト云也 り付出すへし右の紐は背中の通り細 物の際に付るを引廻して前にて結ふ也 又右の紐は腹腰の辺にしめたるやうにおもし ●貞丈云コハ袴モ常ノ麻袴ニ〳〵ヲ コハク付タルナリ ヲトシ入ノ大口トハ大口ヲコハ袴ノ 中ヘヲトシ入テ著ル事ナリコハ袴ノ 下ニ重ヌル事ナリ ●井ノケヽトハタヽミノ表ニ作ル井ト 云草ニテ作タル草履也二重ゾウリ ナリ一名井コンカウトモ云ナリ ●里太刀ト云ハ黒作リ也惣躰金具トモ ニ黒ヌリ也柄モサメヲカケテ里クス ル也帯トリシヤウブ草ナリ猶太刀 一ノ事ハ別書ニアリ 〇素袍の紐納様之事 素袍の紐をは結たるを先を左 右の手にてときて持左をは刀の こじりをまはして前腰にてくり かたの通の袴のひも細右をは紐の 中程を左の手にて取て又其上を右 にて取両方へ引わけて左の手にて順 に廻して四の指に巻て右手をよせてた けたか指くすし指と指三ツの分引 ぬきて人さし指をぬかすして 其まく手の内に挙てすあふ のゑりを右の手にて引上て紐 一金物を細くこしらへて紐にとち付置へし 一紐を納る時うしろ手にさくるために能也又水 干の左の袖の上の折目の所の端に紙を畳と厚 くしてこはぜをこしらへ縫付置へし肩ぬき て袖を納る時此こはぜを腰におしかふ有也直垂 素袍などにて射る時も同し水干の下には大 かたひらせ重ぬへし下には大口にこは袴を重 ねて其上に葛袴を着すへし又おとし入の 大口をは着すしてこは袴斗に葛袴を重る人 も有刀はゑほしがたの鞘巻さすへし扇毛紙 を持へし扨出仕の時には女子のはき候ゐのける をはきて馬に乗るへし太刀は菖蒲草のおび を素袍と内衣の間の肩をこして 出しやりて置へし とり付たる黒太刀を中間に持すへし ●嘉吉三年癸亥ハ慶雲院殿義晴 公御代也 ●宗五大双紙云武家着候裏打ハ唯 一浅黄たるへし紋を縫め付に白付 たるか能候由古より申伝候へる □□□□□□□ ●貞丈云裏打トハヒタヽレニ裏ヲ付 タルナリ 大帷子ハ白布ノ直垂ナリ元来ヒタ ニレノ下ニ重テキルモノナリソレニハ紋ハ ナシ香摺ト香色ニ紋ヲスリ出シタ ルナリ地ハ白ナリ香トハ丁子染ナリ り丁子ヲコク煎シテ染ル也略ニハ 漆草にて似せて染るなり摺ト 直垂の紐の網ヤウ下ノ ○射手直垂を着する例の事 直垂ノ条ノ所ニアリ 一喜吉三年癸亥十二月廿三日転法輪高倉於 一烏丸殿亭御代初御的の時射手の出立風折 ゑほしにてうつかけをして裏打浅黄直垂 に大口を着す下には白小袖を着す下には白小袖を着す を帯し扇はな紙常のことし沓敷皮水 干の時と同し是も純替の弓は一張持参馬 是は馬上 の時は沓をはく 沓なり 一揆副はゑほしに裏打の ハ形木ニテスルナリスリヤウアリ 永享三年辛亥は普慶院殿義教教 公ノ御代也十二月二日室町ノ御 ひたゝきを着す矢取は香摺の大帷子を着す 其外体拝以下毎年水干の時と同しめ也 宇ニ御移徒アリシナリ 一永享三年辛亥十二月十九日北小路室町 ●折ヱホシハ素袍ノ時著スルヱボシ ナリ直垂ニモ古ハ著セシナリ今俗 ニ侍ヱボシマンザイヱボシマンザイヱボシ納豆ヱ ボシナトヽ云ナリ ●細ユヒタルトハ組ハ烏帽子ノヒモ也 コユヒトモ云ヱボシノヘリニ穴ヲアケ テ紐ヲ引ト等シテ著ル也其紐ハ ヲヱボシノヘリヲ引マハシテ後ノ 方ニテ結留テ置ヲ組ユヒタル ヱボシト云ナリ ●テウツカケ本式ハ糸ニテ白ク 黒ク一寸マダラニ刀ノ下緒ノ如ク 平ク細ク組タル物也コレヲ云馬ノ 尾ニテ組タルハアセヲハヂク故ニ用ハ ル也略儀ナルヨシ旧記ニ見ヱタリ ヒヤウモンノ烏帽子カケハ白青 赤ノ三色クミ交セナリ ●犬追物図説云地下は片眉を用 新造花御所御的射手出立常のことく 組田ひたる折ゑほしに馬の尾ゑぼしかけ をして下には漆小袖に大口うら打の直垂 を着しさや巻の刀を帯し扇畳紙常の せし沓はかすすあし也其外は水干の 時のことし射弓の外に張替弓を一張持也 替矢ゆかけなと水干の時にかはらす搔副 也 の出立主人と同し中間は皆素袍袴を着 ゆ懸緒は紙より也云々 又云眉トはゑほしの前の中 失トガリタルヒダの下ニ少押 出シタルヒダアリ左ニアルハ左ニアルハ左ニアルハ左ニアルハ左 眉ト云也片眉はかた〳〵アリ 諸眉ハ両方アリ右ニアルハ ○烏帽子の事 一直垂垂裏打狩衣水干の時は風折烏帽子 是を侍ゑぼしと云は正名にあらす を用る也折烏帽子は 又公家に用給ふ折ゑほしと云制也 右眉ト云ナリ ●又云今ノ折エボシハマネキヲト 素禎の時用えてうづかけをすへし リヲキニシタル也夫故ウシ口ニ緒 ヲ付ル金物ヲ打テソレニ緒ヲ○風折の図 ○風折の図 ツケテマネキニカケテマネキニカケテカフル也古 法ニアラズ古ノヱボシハマネキ ツクリツクリツケナリツクリツケナリ 二つケス 折烏帽子風口 紙より也 てうづかけ まねき てうつがけのかけ様てう つかけをまねきの後に あて前にて一結して左 右へ引わけてかふるなり ●同又云公家に用ひ給ふ大帷 ○大帷の事 一少替る也 ●宋三聞書云射手の出立の時 〽大かたひらの事単ひたゝれに下にかたひらの 一袷着する事なしと袖はいく つもきよ一ッ襟に折て着へし 白きを腰より上にのりを一段こはくして着 物おほく着する事わろし 重ねて衣文をとる也 地は白布なるべし 長二尺余裁縫直垂二尺余裁縫直垂に同シ 前 後 大帷図 ○水干の事 一水干は地は紗或は平絹等不定色は紅朽葉 水色等なり人の年の程によりて染へし紋 は主〳〵の家の紋をぬひ物にすへし紋は 五所に付へし但憚る色の事業萌木紅は 一将軍家御代々御着用の色なれハ憚るへし 又白きをも用也菊殿は総を一所に二ツヽ付る 前に一所後に四所付る色定法なし図下に 見えり ○水干の図 此所紙ヲタヽミテ小ハゼヲ付ル ●如此ヱリヲサシタルヲクビカミト云 ヒタヽレスアフノ如クナルヱリヲタリ クヒト云大的犬追物ヤブサメナドノ 時ハ水干ノクビカミノカドヲスヂ カヒニ内ヘ折入ラタリクヒノ如ニシ テキルナリ上ガヘノ紐ハ左ノワキ ノ下ヘ出シヱリノ後ノ紐ハ右ノ 一宿ノ上ヨリ引廻シ前ヘトリテ字 ノヘンテトリチガヘモロワナニムス 前 ヒ下ラヲクナリ 右ヒモハ此辺 ヨリ前ヘトル 如此左右ノヱリヲ 内へ折テクリクビ 内へ折テクリ ノ如クスヘシ 同九九一 モン 袖一幅半 上ガヘヲ内ヘヲ内ヘヲ内ヘヲ内ヘヲ内ヘヲ 左ノ紐此邊ヨリ出ル 胸組 左組三尺計 すそは前後ともに 葛袴の内へ入る也 常ノ時ノ紐ノ結ヤウハ別也今器之ニ直垂素襖ハタリラヒ是ヲ方領ト云待衣水干ヘクヒカミ是ヲ盛領トモ云 ●水干ノ下ニ着する袴は直垂の袴 に替る事なしあひ引のぬひ めにふさを一ツヽ付ル左右にテ四ツ也 此袴大的ニハ入ラズ キクトテ 一六日 (モン 一二二一 昼 一二六 しば 胸組 此紐ハ右ノ肩ノ上ヨリコシテ 胸紐前にて結フ 右組四尺計 此辺ニ細キ金ヲ重シニ付ヘシ ●正月十七日御弓場始次第云くす袴 ○葛袴の事 の両方のをくたちにすゝしの紫 の糸を茶とちにして二つゝ付 一くす袴は葛布にて縫たるを葛はかまと云也す へし又両方のひさのとなりに 二ツヽ付へしくりふか〳〵と入 へし云々 一利往云享保年中ヨリ小笠原 家ニ命セラレ当時用ラルヽトコロ そのくゝりの所は平絹を縫つきてくゝり緒を 通す也 縫やふ指貫のことし すその絹の長さ七八寸斗也 心図下に見えり 一ノ水干ハ少ク替りアリ射手ノ 水干ナルゴシナリ古代ニモ右ノ水 干ハ又別ニ穀縫アリシナルカ当 時ノ国ハ別ニ有之 きくとち たゞして くら糸 ○葛袴前 ケシヤウトヂ 此分七八寸平 一緒にてつぐ也 ケシヤウ 同後 平緒を付る ○紐の結様の事前腰の紐は常のことし後腰の 紐は前にてあわなに結てその餘を両方一ツに重ね て袴と紐との間へ上より下へ引とをし幾重も如此して 如此し はさみ置也 ●宗五大双紙云公家めし候は単 ○直垂之事 一直垂也此時は御下姿と申候て 常に武家のはかまかたきぬ 一直垂の事地は或練或は生絹或は精好也 の心也云々 ●直垂の袴は長袴也すあふの 一袴に同し地上に同し ○直垂の紐納る事 直垂の紐も結たる先を左右の 手に取て引とき右のひもは右手 にて弓に取そへて左の紐をは 同断 刀のこしりをまはしてくりかた のとおりにて帯におさめて右を 色は大概木蘭地とて黒紅の交たるも又は萌 木毛也其外何毛にも染也憚色の事すい かんに同し菊級露胸紐は丸組紐也毛 は何をも用ゆる也用ゆる也図下に 見えたり は直垂と内衣の間の紐の間の紐の付たる とおりの前こしの右の脇のま ちより取て帯におさむへし キクトヂ ○直垂前 ゆ 露 胸組 ヒダ ゆり ○同後 山 98 ○大口の事 一大口に公家武家の品あり赤大口は公家に 用られ候武家にて直垂の時用るは白き精好 にて作る後の方上より腰の下まては糸を ふとく織らせ外へはり出ルやうする也 ○大口図 ○大口前 同後 ウラミテ此 緒ヲシメテ ムスブ 岡十九日 一四十九日早速 後腰上ノ方 ホト精好ヲ地 残ルナクアツク ●軍用記云さやまきをちいさ刀と 〇刀の事 云也是は打刀に対して云詞也 打刀は長キ物なる故さや巻 刀は鞘巻とも云又腰刀とも腰物とも腰物とも云又さう をはちいさ刀と云也 ●又云ゑぼしがたのさや巻と 云は梅頭を風折ゑぼしのいた ゞきの如くかとをたてたるを まきとも云長サ六七寸より八九寸迄也常に 一帯するには柄まかすしてはなしめぬき也鍔 云 ●又云ゑびさや巻と云は柄おも鞘 をも海老のからの如くきさみめ を付て朱塗にする也云〻 伊勢貞衡云ひきめ皮は黒き芋 に赤くわらびてのやうなる紋 つきたるを云 はなき物也烏帽子上下の時柄巻たる刀さし 申ましく候晴にも常にもさし申さす候下 緒はひきめ下緒也図下に見えたり 栗形 さかつのの事也 折金 ひさめ下緒 目貫笄 一方ニハ小刀 をさす 只かたなとはかりいふは 此さや巻の事なり ●武雑記に云畳紙の事はなかみ とも畳紙とも云也むかしは五は かりも常に持し也其内射手 の畳紙とては必一ツあり折ては 紙の端を切揃ゆる物也杉原をた てさまに四ツにおりて又横に二ツに 折り四方にきれは大略はさみ物 の寸法になり候 此朱引のことく切捨ル ●宗三聞書に云射手のたゝり紙は やうは折つゝくるやうにうす ○扇の事畳紙の事 一扇は中語なり 〽俗ニすへひろと 云ふなり 畳紙ははなかみ共云 常に懐中する也折様は杉原を横に二ツに 折てそれを又竪に二ツに折又それを竪に二ツに 折て五ツも六ツも懐中する也鼻をもかみ又語用 に用る間大的の時も懐中して出ル也又射手 の畳紙とて必一つあり折て端を切揃ゆる物也 しろ三枚にて日方に畳て中を糸 にてとぢて持也古実也云々御所 的の時風吹て間場うちを吹き 畳紙 ちらしてかりけるとありてと づると云 折様図 此図のことく折る時は 如此 成也 ●ヤナイ箱ハ柳ノ木ヲハヾ五分斗ニ シテ三角ニ削リテ紙ヨリテ紙ヨリテ紙 ○沓の事 ノ如クアミタル物也長サハノスル物 ノ大小ニヨルベシ常ノ台ノコトクナルア シヲハ紙ヨリニテユヒ付ル也ヤナイ箱 には硯筆籍冠香其外何をもの スル物也其物ニヨリテ大小長短ハ カハルヘシ折度ノ足ノ如シ ●浅沓ハ公家ニモ用ヒタマウ也公家 ニハ沓ノ内ヲ下カサネト云装束 ノキレニテハリテ用ラルヽヨシ也 ●武家ニハ絹ニテハルナリ紋ヲ付ル也 ●ヒガウハ鼻高ト書ク草ニテ又ヒ 一タル沓也此国ハ犬追物類鏡ニ 一沓はあさい沓也中間沓を持には屋ない箱 にすへて両手にて持へし或はひがうを持する 事も有略儀也 ○浅沓の図 木にて作り黒くぬる也 底の内をは無文の絹にて 張るなり足の甲のあたる 所は絹を袋のことく縫て 一錦を入たる物を沓の内に 付置くへし足くつろが すしてよきなり 記ス ●宗三聞書に云射手のはかるゝ沓 八柳の木にてくりて上を丸くし てらう色にぬりてうらには いため皮をあてゝかなくぎにて まはりを打付る也内にはいむ しろを切合てしきて其上を 絹にてはりて家の紋を墨 にて書なり ○敷皮の事 ●弓馬故実云敷皮の事鹿ノ皮タル ベシ秋二毛トテ星ノ所〻ニ有ル 一敷皮ハ長サ広サハ持人の器量によるへし皮ハ 能シ長サ三尺計広サ二尺余り見 ハカラヒテ能ホドニスベシ但シ三尺三寸 ホドモ然ルヘシシカシナガラ御的ノ時 鹿の皮を能拵て切らすへし四の角を丸く 我トタゝミ候間少チイサキカ能ナ リ裏ハ布也白クスベシ裏ニハコヲ して裏は白布也白ク粉の里を付る菖蒲草 ツケテフセ縫ニスヘシ を用へし白毛を前になし上に座して右へ ●軍陣聞書ニ云シヤウブ芋ノ事 ヨマシヤウブト云ハ駒ノ紋マシリ タルヲ云也コレヲ前緒ト云也敷皮 ノヘリヲサス時ハクジカミヨリ 左ヘ成方ヲ前ヲニテサス也又タ テシヤウブト云ハ菖蒲ハカリア ルヲ云也是ヲ後緒ト云也敷皮 のへりサス時くしかみヨリ右へ成 方ヲ後ヲニテサス也是ハサウ ナク人無存知コトナリ 成方を横しやうふ左へ成方をたてしやうぶにて へりを取へし白毛と云は皮のすその毛の白 き方を云なり敷皮のたゝみ様四かに折也毛 の方を下になし白布の方は上になしくし かみをむかふへやり白毛の方は我手前にむけ て背通りを竪に二ツに折扨白毛の方を取 て向へ二ツに折れは四ツに折るゝ也其折たるまゝにて 左右の手に持也是も中間に持するなり 中筋の通を背通りと云 右 表かし 毛 の方 如此あるを先表を下になし 裏を上になし右の方を取て 左の方へ折重ぬへし如此すれは 次の図の図のことくなるへし 左 竪に如此二ツニ折なり 有通りの方 持つ時は爰を右手に持 背通りの方持つ時は爰を右手に持 一上の如くたてに二ツニ 折たるを又横に折 れは九比四つに折らるゝ 裏白布 持つ時は此所下へ なるへし なるへし 爰を左手に持つ 右の図のことく畳て左右の手に持て白毛 の方は下にて持也射手の畳時も折形は同し 事也向様替也 ●宗三聞書に云的はてゝ射手数及 ○打板の事 打板は装束のからかさにそへて 持すへし歩立聞書にみへたり 帰り紐を結扇たう紙を取如す 一打板定法なし是ハ雨雪の日敷皮の下に して敷皮をたゝみたる時打板は 前の役者取て持へし ●又云俄雨ふる事あらはかさをさ しかくる也前弓には左の脇跡より 弓にあてぬやうにさしかくる也 しく板なり敷皮の大サにこしらへうらに さんを打たる物也さんの数三ツ也又二ツも打 若党さしかくへし并打板を は射手の右の後に矢にあて なり ぬやうに服すへる如く持て行 射手相手にむかふ時西の方より 前に置て退へし同後弓射 手の右脇の後の方より矢に あてぬやうにさしかくる也 打板は左の方へ寄て後を行 ○打板の図 相手にむかはるゝ時弓のうら はずにあたらぬ様に面より おきて退へし打板も若輩 役なり ●御弓場始次第云たてゑぼし に白直垂着したる仕丁一人 ○からかさの事 白笠袋にかさを入てしと 〇一雨ふり候時はかすつかのきはまてすわうきの 筒を腰にさしてねるへし ●傘ハ広サハ八尺ヲ本トスルナリ 弓ヲ持テ馬ニ乗テ弓ノ雨ニ ヌレヌホトニスルユヘ如此也鎌倉 年中行事ニ見タリ ●宗五聞書云大的の時雨ふる事 あらは射手へかささしかくる 事前にも申ことくさし かけへし此時は紐を敷皮にて かいそへ唐笠を射手にさしかけてかつつか に射手畏てひほをおさめあしふみをする 時足を引てそはへとを〳〵とのき射はてゝか すつかへかへりて畏は又よりて笠をさし かくへし前後の射手同前也 納と数塚へ行て畏時かさ を後へのけて畏有へし甲矢 ○日記の事 を射て矢矢をつかひたる時 又寄てさしかくへし又乙 一日記は料紙一重年を横に折て書へし端作 矢を被射候はん時分のけて 又畏てさてはだを入て数塚 へ帰りて畏時寄とさしかけ て帰る也前弓も後弓もいつれ も同前也 りに御弓場始射手或は私にて弓場始射手 或は奉射大的射手或は常には大的射手なと と書扨番の次第其下に射手の姓名其下 に白星を矢数程書置て中りは其まゝ置は すれをは黒むる也日記は文台に置へし硯は下に 置へし卦算を用意して風吹はおもしに置 へし日記の図左のことし 弓場始次第 一番 何氏何某 何氏何某 ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 弓太郎 弓太郎後 何氏何某 ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ 二番 河氏何某○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○日記の図 ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ 何氏何某 何氏何某 ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ セキ前 此図ハ五度弓ノ日記也矢数五手 ナル故星ヲ十書也三度弓ノ時ハ 星ヲ六書也 六番ノ時ハ料紙二枚ニ書テ重テ紙 ヨリニテトヅル也何香モアレ同前 料紙一枚に三番五番半に書て 末二年号月日ヲ書 三番 何氏何某 ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ 〇〇〇〇〇 DOOOO セキノ後 ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ 年号月日 口伝云サイハヒヲ三度フル事 的射的トフルナリ酌ノ方へ一ツ 鯛手ノ方へ一ツ又的ノ方へ一ツ 三度フル也二度フル時ハ射的ト フル也アタラサルトキモフレハアタ リニマキルヽ間アタラス時ニハフラヌ コトモアリ仰ニマカスベシ 弓法秘伝聞書云さいはいは的 と犬追物にならではふるまし き也 宗三聞書云的の時矢申二人と も朝夕の役也一人は数塚の方 の後に農今一人は的の方の方の方の前 ントハ射手シキ皮ニに ニ畏時分配リントハ射手 ○再拝の事付矢申シの事 一再拝串の長サ一尺八寸かねの定也とつかを丸く さきを剱頭に切るへし但竹にてもする也 矢箆竹の少大きなるかよし又矢尺共云也 再拝紙切様は三枚重ねて三下り五枚重て五下り 七枚重て七下り如此切るへし串の先をわ りてはさみて紙よりにて結へし昼は再 向の方の矢申走はせす足はやに 射手二番三番目の間に畏矢取 拝を振へしふり様ハ中りをふる時は三度ふる 射手の脇に裹時分に裹時分に裹時分に的の方の 矢申足早二行又数塚の方の矢 申数塚二ツの間を通て数塚等 り三間くち斗行て両方の者同也 うに畏両人なから手を地につきて 的の方の者前も後も矢四ツ的に 也あたらさる時は二度ふるなり暮に及ては矢 申シあり其詞前も後もあたりて候或は或は前は いはづれて候後はあたりて候なとく申す事也 あたる時はみなあたりとこゑ を高く申を数塚の方の者承て又 日記付の前に来りつくばひて云也 かつ塚の間を通て日記付る人の 前に畏両の手を地につきて声 ○再拝切やうの事 を高くみなあたりと申て前 の所へかへりて畏也三弓立なから、 一引合にても杉原にても五枚重ねて刀め三ツに切る かくのことし 一矢申の次第あたりはつれに寄 て申へきやうの事 一みなあたり 一前も後もみなあたり 一前はみな中り後は甲矢も乙矢 其真中を串にはさみ上下に銀のせめを 入る或は紙ひねりにて結也串は木を丸くけ つり又は竹にてもする串のさきは釼さきに もはつれて候 一前ははやも乙矢もはつれて候 後は皆中り 一前はみなあたり後ははやかはつれ 一前ははやかはつれて残りはみなあたり 一前は乙矢かはつれ残りはみなあたり そく也長サ壱尺二寸也鉄のさかりは一方へ五さが りツヽ両方合て十さがり也広サ壱寸也犬 追物には三枚重ねて一方三下り両方合て六下 一前は甲矢かはつれて後は乙矢かは つれ り也 一前は乙矢かはつれて後ははやかはつれ 一前も後もはやかはつれて残は皆あ たり 一前も後も乙矢かはつれて候 ○再拝の図 一矢申も矢取もみしかきあしなり をはくへしぬくへからず 同十二戌十一日十五日 し東にもむ新しを を止るべし只丁へき 以上に七十貫文 下リ五サカリ 広サ一寸 串長一尺二寸 紙ヨリニテ七巻上ヨリ巻下スニ巻シテ結フトモアリ 結目ハ持時外ニナル 五サガリ ワリカケテハサム 同十二月十一日 筋ノトラリヲ切 同所 一寸 此の図如ク切ル 此木引 串ニ八サ 三月十五日成候 一寸 切止ル □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 召出候以上 是ハ下リニナル 紙五枚重 一説ニ廿八枚 重ト云 ●御弓場始次第云とうほくの者 十人九人は赤ひたゝれおとし入 大かたひらをかさねさやまきく みなしゑぼしにかけをすへし 次に太刀持白直垂にぬひめに文 を黒くす ○搔副の事同出立 かいそへの出立は組ゆひたる常の折ゑほし に馬の尾の尾の尾の尾のゑほしかけをして白小袖を着し 大帷子の上に浅黄の直島を重ね大口を はき鞘巻の刀を帯し扇をさしすあし にて馬に乗て供する也搔副は二騎召具すへし 略紙には一騎召具するなり ○中間の事同出立矢取の事 一中間の出立は折ゑほしのくみをときて着 しゑほしかけをする白小袖を着し大帷 香トハ香染ナリ赤里色ナリ俗ニ 丁子チヤト云丁子染ノ事前ニ 見エタリ 子の上にひたられを重も着す直垂は或は うすかき或は香家々の紋を付る但紋は人 ●半物皆 ●半物草トハアシナカナリ常ノ草 一履ノ半ヨリ尻ノナキ物也 の好によるへし大口をはくへしさうまきの 刀を帯し扇をさすへし足には半物草を ●クヽリヲ入トハクヽリ袴ナリ はくへし 一矢取はひたゝれまの中間に器用を一人定 候なりよのよりも直垂のくゝりも直垂のくゝり くあけ候也射手かすつかにねり候へは同様 に交とりも的のきわへ前後なからはし り候也 ○的にあかしおく事 一あかしたく在所の事前の的串の通りより 弓杖一杖に打て夫より杖半程前のそばへのけ て焼べし亦的場中にも全中に的の通りに焼へ 朝夕トハ政所ノ仕丁ナリ 一夜ノ名ナリ弓場始ノ御教書ナト 管領ヨリ射手方ヘツカワストキノ 使ナトスルモノナリ諸書当用抄 ニ見エタリ し同弓立の方にも前の数塚のねより弓 一杖に打て夫より杖中前のそばへよせて たくへし是本式のあかしたく在所也又 風によりて的の方の後に焼へし是は略儀 なり本式は如此なり杖半内外の事は見は からひ候へし弓立の方向の方前の方にた くなり金中にもたくなり三所なり又 松明をとほす事有的のかた其外たき所に は皆ありしをたく也弓立の方にはせうめいを とほす也夫は朝夕か持てとぼす也たいま つを此時はしやうめいと申也ありしもちやう じやくかたく也 ○射手出仕行列の事 一はりかへ六張矢筒かへゆかけ二付へし沓敷 ●射手馬上ニテハ井ケヾラハク又ハ馬ハ 上沓ヲハクコトモアリ前見ユタリ 皮これをとうほうの者持て馬の前に ねるへし行列の次第大概如此し 右了前曲弓曲弓田矢筒町 右弓曲 張替 残弓 はすし弓也 射ル号也 ○番次第 馬上にて ハ井ケヽ 一射手ハヰケヽ掻副二騎 馬上にテス アシナリ 左弓十両弓同弓同太刀敷皮 張替 張弓 はすし間也 射ル弓也 大的式 大的式 4545 大的式下 ○射手具足をうけ取事 姫書 ●口伝言 御門より少し 南方にて 〇一射手出仕申唐門の外にて 射手具足 射手具足は射手ノ道具を 云ナリ を取介剤の役の次第左のりいそへは沓と弓なり右 ●旧記にゆかけを取事見へす のかいそへは矢敷皮也先沓を両の手に持て左ゟ 沓をはきて後ゆかけをさす へし又ゆかけは宿所を出馬に 沓をはく人ははかする者の宿 はかせ をおさへてはくへし 其後弓を取て握の上下 乗時さす事もあるへしゆ かけのとめやうの事前に 見へたり 宗三聞書言射手衆脇の下 の毛ぬく事法也 を持て弓のうらせ左の方へなして弦を上へし射手 の間手へよりて出すへし 射手は握りより上一束計を持へ し弦を外へなしてうらはつせ少し下 るやうに 持へし 次に右の介副矢をとりて箆をとりて箆を出し 中間持たる矢 おつとりの 拭ひ羽をおしなをして 筒ゟ矢取出ス時也 ふしへんを左の手にてとりいたつけの 上を右の手にてさきより取射手の馬 ●はや第ヤを見分とは外むきは兄 文ニ射ルナリ内ムキハ第ヤに射る也 されは内むき外むきを見分る 事なり ●ゆかけの手の内にさすとはゆる けの手の内の草に切目ヲ付置く 切目へいたつきの方をさして 枝なり ●宗三聞書言的の時弓矢持て 弓場に出るには後へなりたる弓の 一本はつと矢の筈のかたと同意 手のかたへよりて羽を後へなして出へし 又前よりも弓の上をこして出候も同事也 射手右の手にておつとり頓而左へ取直し て弓の上に大指に取そへてはや第也を 見はけてゆかけにさし其侭袖の下に納へし 矢を持には 羽の方上テ持也 さに持て出へしかたさかりなる は見にくき事也 次にしき皮を取て白毛を内になして世を りを射手の右に持様に出へしかくのことく して御門の内へ各六人の射手出仕申也 ・口伝言 小あなり又あら産とも云也是 ○あら座の事にあかり共云 は射手を待そろへ又は射手の 次第を被仰出上意を伺ひ あら座につくときは敷皮を四けりのまゝ 奉るの間しはらく鍛りに座 する事也 白毛をさきへなししきてせをりのかたを ●口伝云敷家を敷は少腰をかゝめて 中腰になりて友皮を持たる まゝ前に敷なり セラリ方ナリ 是ハ立タル 足ナリ ●口伝云如此左足ヨリ背ノ方ヲふミ廻り テ座スルナリ又立ときも初め如かふみ すさりて初のことく背折の方ヲ取 テさくるなり ●口伝云式ノ座とは法式ノ座と云事也 是ハ弓場ニテツク座ナリ ●式ノ座につくときは兼てより座に つくへき所に砂にかきめを付てしるし 一左の足より前へふみ廻座する也沓をはきな から左の足を上にをきて居へし口伝あり 中門へ御出ありて朝夕あい手の次第注 たる物を奉行のかたより請取て先間は 節に相触を拝見残の射手次第〳〵に拝見 して如注文合手〳〵つかいてこあがりして 式の座につくなり おくへし或は打板を前より敷せく もよし ○宗三聞書云荒座を敷事は的始 さる前に弓場の一方に六人なから敷 又四軒のまり 皮四折のまくしかるゝ也其時奉行 ゟ相手又立所を定へる也同雨ふる時 は打板を本座の所見合て置て退 也さて敷皮を打板に打かけて板 の工にて数塚の方と的の方とを如常 見て少ツヽ引合ておき座すへし 次にしきかはをとるへき様は先四出りのあと へ左よりうしろさまに足ふみをしてせおり のかたへしさるへし足のふみ様前後口伝 在之 次に左右の手にて敷皮の四をりのかど を持てこあかりすへし 口伝云敷皮の敷やうまつ四つけり にてさけたるを前弓は右手の大指 ○式の座の事 を折目の間に入取直し扨弓手の 方をはなしくしかみの方せをり 通りくしかみのきわより三四寸上を とり扨右手をはなし今取たる事 一ノ上をとり目通りにさし上けて右手 を白毛の方へこき是も白毛より三四寸 上てこきとめせけりを目の通にて一文 字に持て扨せおりの方を向へなして 下に置て上のはしをとりて跡へし さるへししさるときまつ的をみて 右足を一足引数塚を見て右足を見て左足 を引又的をみて右足を引揃る也 ●後弓は是も四ツをりにてさけたるを 右の手をはなし前になりたるせをり のくしかみの方三四寸上をとり扨 弓にテ其上ヲとり弓手を白毛の方へ 一我あい手又上下の射手を見合しき皮の せとをりを左右の手にてひろけて白 毛を的の方へ成て先二おりのまゝ折めを さきへ置て上のはしのかどせとりて跡へし 三足にし されはしき皮ひろこる也お はさて合手を さるへし 見合てくしかみの方へまはりてしき皮の中 ほとの通にて合手ときと目を見合て畏へし やかて敷皮に座すへし扨弓を右の こき白毛の上三四寸上にてとり前弓 のことくせせりを一文字目通りこ 持てをりめを向へなし敷て是も前 弓のことく三足にしさりしくへし 左手に持たるゟ 手にて矢に取そんじ うらはすを 少光の方なり 左へなし横たへ持て左の手を弓の上より ●口伝言 敷皮に座しまつ如前にして沓 をぬき左の足を上にあくらかき扨 弓を左の股の上に置左のひじにて 弦をかゝへ扨右の手に持たる矢前 へ出しいたつきより少上と左手 にとり又其上を右手に取りつし 候へは篦中節ゟ少下辺ニなる也 扨左手にて弓を取り弓の下ゟ矢 こして左沓よりぬくへし扨右をぬき左の足 を上に出くへし敷皮のくしかみのかたをふみまは る足の事口伝にあり 〽其後扇たたう紙をとり出シて扇をバたとう 紙のうへにすみちかへになして右のかたの敷 皮の角の下におくへし扇のさきちと前へ のさきを弓と弦との間さしはさみ てひさの上におき扨扇畳紙をと 成へし前は右か白毛なりくしかみの方をふみ るなり扇を右手にてぬき出し 左手にてかなめのへんを取て又 まわる 右手にて畳紙を取出し扇を 畳紙の上にすみちがへに置其 まゝ右の手にて右の方のひさ の下の敷皮を引あけて左の手 一後の射手の敷皮のしき様同前扇畳紙の をきやう同右におくへしくしかみの方也 にて扇のほ手の方を敷皮の下に 入へし少扇の先見るやうに入 後は左か白毛なり き置へし畳紙の切目は先へ成 一し ●宗三聞書云御所的射手の衆荒座 ニ被仰付候時向日記被付候奉行両 人数塚の方的に向て二所に引散 をしきて居て御的漸の時分見合上 の方に被座奉行貴人当官官領の前 へ行畏手を地に付て詞をは不 扨弓太郎合手とめを見合沓をりきよせて 如初弓矢ヲ取沓を左よりはきにしり出て畏 頓チたちてかすつかへねるなり 出御的居候はんかと伺躰としてある 一時管領いちつきて見ゆる時御前の 一通へ参畏首を地に付てかゝい申 躰をして罷立て敷皮へ帰て御座 所へ失申する朝夕一人奉行前に 一同所同所同所同所同所同所同所同所同所同所同所同所同所同 時朝夕弓太郎の前へ行畏手を 地に付て御的はしめ候へと申時 弓太郎を始射手の衆荒座を立 本座へ行敷皮をしきて左の 足を上へにくみて畳紙を取出し て扇をぬき畳紙の上へ置て右 の手に持左の手にて敷皮の右の 角を持上て扇の上のはし見ゆる やうに押入て置也六人共かくの ことく也扨座せらるゝ時其方々 の役者行て射手の後に伺候 管領いちつきて見ゆるとは御的 扨かつつかに畏る時は前は数塚の半程の内かと に弓を一尺四五寸斗数塚にもたせかけてかし こまるへし後弓はかすつかのねに弓のうら はずをとゝくとゝかぬ程にして前弓の射手 の如くかしこまるへし扨前了は合手を見合て 弓をばひざの上におきてひちにてかゝへて矢 をは右の手に持なから左右の手にて水干の 一組の端を取てさつとときて又一結残りたる を左右の手にてさつと紐の端へときくたし 一始候への領掌の事也 ●口伝に云式の座に付よりしては体 拝の内なりあら座迄は以前の 事也 ●宗三聞書に云御的の時矢念にて紐 をおさめすして立た子枝塚は弓 を立たるとき左の手にて組を取 てゑほしのまねきを後へこして置 てはたぬくへし射はてゝ敷皮へ帰 て本式は納へし 又云自然むす衣れてとけさる時 は人の見ぬやうに腰刀をぬぎかけて はゞききはにて右の方の紐のむす ほきたる所より切て左の紐をこじ りをまはして如常出さめて右の紐 を肩をこしておさめて汝を射敷 皮に帰りて切たる紐をむすひつき ておさむへし ●口伝に云すひかんの紐はゆるくむ すふへしゑほしの上よりうし ろへこさるく程に結へし古実也 右の紐をはゆび三ツにて弓取そへ持て馬の辻 右のひざにたぶしと居懸りて左の紐を左 の手にて刀のこじりを引まはして前の腰 にはさみ押かふへし右の紐をバ肩より四五寸 下を左の手取右の手にて紐の先よりくる〳〵 と左の手の四ツの指にまき右の手にてぬき 左手に取うつし右の肩より左の脇へ打こ し 此時に右手は は左の手を後へ廻して紐を取て 弓をとらゆる 初左組のことく刀の小尻を引まはしめ初に 能々押かふへし右紐若うしろにて手にあ たらぬ事あらは三度迄はさくるへし三度さ くりてあたらすハ其儘出きて射すまして本の ●け伝云惣して左足よりふみ初 而は祝儀の時用る義也右足より ふみ初ては魔障を退る時用る儀 也是は常に用さる也前後弓と もに左よりふみ初る也左は陽 なり右は陰也神は陽也鬼は陰也 されは左足よりふみ初るは陽に向 ひて神を迎而心也是祝ふ義也右 足よりふみ初るは陰に向ひて鬼 を追ふ心也是魔障を退る儀也 されは左足の足つかひを大事の 儀とはする也 座に帰て能々納へし ○足ふみて立様の事 合手ヲ見合て立て左の足よりふみ出て三 足にかつつかへふみまいり右の足を少引そ ろへかへしさて的をきと見て先前の足 をふみいたし次に後の足をふみわけ候なり ●射手掻副記云魔障におかさるゝ 時は右足より踏出し候也云々 又云引足とすゝむ足あり大に口 伝あり我事也 〇前間数塚に不之寄図 陀 数塚 □□□ 前弓 紐を納て扨立て 数塚をふみめくる 時如此ふみよる也 廿一丁 是ハ小足ナリ如此小足ヲツカヒ左右一所ニ フミ定ム 扨かすつかにちかくは少ふみしさりて沓を 左を三度 よく〳〵すなへすり入ては かすつかと我と 右を三度一 三かなくに立へし次に弓のうらを指三に 鳥打のへんを右手 てとりて にて取弓杖につく 五十五日弦を前のかとへ成てかすづ かにそへて立へし弦はさきへも的にも向へ からず弓のうらをとるほとらひは我かたの とをりより少高く候へし ○同足ふみひらきたる図 如前左右一所にふみそろへ 扨如此左足よりふみひらき くの分 数塚 右足をふみひらき扨砂へ ふみ入てふみ定メさて弓杖 をつく也 弓杖 ○ 一寸斗也 数塚ト弓杖ノ間 足フミ定メタル図 城也 袖の上の折目の所を袖の内ゟ三指 にて取直に的の方へ差出ス様ニする也 次に袖をさし にて取直に的の方へ差出ス様にする也白をき 的をきと見 て弓手をふところへ入かたぬくへし 言ぬくとき まつこふし を胸の衣文の間出し衣文を下へおしくつろけ扨こぶし 則左の手に しを左の方へひらきなから手をのはし候へはおのつから出ん也 てゑりをよくをしのけ袖を刀のさやのうへ よりうちこし袖のおりめをさやまきのし たへとり引まはしてくすはかまのこしにか 此時袖の上の折目の角に付たる紙にてこしらへ うへし たるこはぜをこしにおしかうなり敵実なり一 袖の下の あまり城ははかまのもゝたちの中へおし 三つかみにつかみよせてはかまのもくたちの中へ 押入扨袴の上より三度なで下すへし 入へし ゑりをば いかにもよくおし入てつかへぬやうにすへし 次に弓を左へ横になをしにきりの上をと 天皇夫と同様にむねのとおりにさし上ひぢ ●宗三聞書に云早矢つかひたる時 乙矢を取なせす事法にあらず 取なをし度事あらはもとはき 辺を左のたけたかとくすしゆびの 間にはさみて取なをすへし 又云矢をはけて羽を守つめて 在へし余所を見る事努々有へ からす ●口伝云数塚へふみ寄て足ふみを する時的を壱度之袖をさす時壱 度弓構をしてうち上ル前に 一度都合三度なり是を法度 の目つかひと云なり又三度の 目つかひとも云なり ●宗三聞書に去的を遠く見る我 物に見る近く見ると申事大 に秘事也番にみるは遠く見二度め 我物に見三度目をはちかく見る 也如此的を見る事三度なり 口伝云弓たをしの事弦音と 大雨の音とゆんたをしとの間を 三ツ拍子ト云トントント云トント 〽モに拍子間を遅速なきやうに すへし をさけ手のこうを合やうにして立をつかふ へしこうてをつかいて両方へ引分外向を は矢につかふ也其後もとはつを左のひざの うへにきに見てをくへしさて的をきと見 てうちあくる也これまて的をみる事三ヶ 度也この外は見へからすわかする所をはるな りうち上の事弓を少引て前のかとへさし 出てゑほしのまねきのほとへゆる〳〵と打 上候なり 次に弓たをしの事身とおりより少まへ のかとへんをしとゝ打へしおとるやうに うつ事わろく候也ひやうしとゝうつなり ●宗三聞書云的射時三柏子申は ひやうずいはた也ひやうと は弦音すいは矢のはしる羽の 音はたは弓たをしの音なり ○後弓の事 後弓のたいはいは前と向右畏也但弓の事 をかすつかのねにうらはつの少とゝかぬほど に畏候也すくに三足に左の足より踏寄 なり ○後弓数塚ふみ寄図 八 後弓 金 三本 二十一 数塚 如此左右一所ニウ之定ム 後弓前弓ト同紐を納 て扨立て如此数塚へふみ 寄なり 岡本記に云的三目つかふと申 事は前なる射ての射はてゝか しこまりたるを一目見て うちあけ候其見る目の事也 扨前弓のことく先左足よりふみひらき 又右をふみひらくへし砂にふみ入事も 其外ことくく前間にかはる事なし肩 をぬき射て弓たをしとうに至迄皆同 ○同足ふみひらきたる図 的 数塚 前のことく数塚へふみ寄扨如 此左足よりふみひらき右足を ふみひらきさて砂へふみ入て ふみ定メ扨弓杖をつく也諸 事前弓替事なし 弓杖 一寸斗也 数塚ト弓杖ノ間 足コミ定メタル図 一射はてゝは又弓のうらをもとのことくとりて 如初弓杖 かすつかにたてゝ 袖をはつしてゑりを つく也 つく也 引出し先弓手を右のふところへさし入て ひちしりよりかたをぬき入候也さて弓をと りてゑりを引合て袖のゑもんをなをし前 の足より引て後の足を引そろへ左の足よ りふみ出て三足ふみまはり小足をつかい てもとの所に畏べし弓のうらを数塚に かゝへる事初に同し 次に後弓射はてゝ引足の事後の足より 引て前足を引そろへ候也さて其まゝ後へ 三足にしさりもとの所に畏なり次に合手 見合て立て左へまはり座に帰り候也 〇前弓後弓共に射はてゝ足引揃たる図 四ツ 数塚 如此左足より引さて 前弓右足を引て一所に引 残るなり 数塚 後弓 此足より先へ引 是前弓との替 なり さて左足を引一所に 引揃るなり 如此先右足より引て 〇前間後弓共本の所にふみ返り畏ル足ふみの湯是は小足ナリ ・口伝公前弓後弓射はてゝ本 右ニ の所に畏りさて合手見合て 立て前弓は少右足ヲ小足つかひ 的の方へ向きて左足よりふみ出 して敷皮の本座に帰るなり 数塚 如前一所に不み揃候て さて左足よりふみ出し 如此にふみ廻り本の所に 畏候なり □□□ 前号 ●後弓も同今手見合て立て後 弓左足を小足をつかひ的の交 向直り是も左足よりふみ出し 敷皮に帰る也 数塚 後弓 八十一 後モ同一所ニ不之揃 さて左足より初て如 此にふみしさり本の 所に畏候なり 十一 一銭の射手進退皆同し皆同し替事なし ○二度目以下の事 口伝言御弓場始は三度弓成 或なり又射手五番にて五度弓 の例もあり大方は三番三度間 なり 一二度めもたいはい初度に同し但此度ハ後間 より射始むへしされは二度目の後弓は 前弓よりは少先たつやふに用意すへし 三度めは又初度の如く前弓より射始四 度めは二度めの如く後弓より射始五度め は又初度のことく前より射始る也 ○独弓の事 〇一相手俄に障ありて不参事有へし其体 拝は前後の数塚の真中にさし寄的に向 てかしこまり紐を納へし又少御前へ向ふ様 畏る事も有へし足つかひは前弓のことく 左足よりふみ初て三足にふみ寄へし扨ふみ 揃へて左の足を的に向て先へふみ扨右の足を ふみくつろくへし扨射はてゝ足を引時も左 足より引よくふみそろへ又左よりふみ出し 扨右をふみ出し其足よりうしろむきにも との座に畏也惣して御的なられども一人 間の時は如此なるへし ○独弓足踏の図 ○独弓足ふみの図 前数塚 図 後数塚 友 □□ 自身 三本 □□□□□□ 一 右 左 如此的に向ひ 少御前の方へ 向ふ様にかし こまりて紐 を納め扨左足 よりふみ初め 三足ふみより 扨左右ふみひ ろけて足ふみ を定るなり ○独弓射はてゝ後引足ふみの図 前教塚 四十一日 射はてゝは先如此に左より引扨右を 引て一所にふみそろへし 左一 後数塚 左三 右四 扨如此に左を 左五 的に向てふみまはし 扨て右をもふみまはし 左足よりうしろさま に引て畏へし 如此本所ニ畏ル ●弓之記云数つかの前に昔は矢を 一さし数をとる近年は也しの を壱尺二寸にきり黒くぬりて たて矢数を知るはやの時は串の 本を的にむけ乙矢の時は弓立の方 へ向けてさす是一段の秘事也 ●関的聞書云五度の時数さす串 の寸方の事しの竹を上皮をこそげ て長さ一尺二寸にして黒ぬるへし 数百又は何をけづりてもすへし 長サ同前又ハ長サ八寸にもすへし ふとさは白箸のほどさにて有ん ●的出張記云数つかと云は秀射の 時数をさすによりての名也弓 一太郎の役としてしの竹を長サ 一尺二寸に切て黒くぬりて置也 ぬらぬも有へし云々 ○数中にてかすさす事 かすつかにかすをさす事あり因之かすつか と云但五番の五度のときの義也かす申の拵 拾寸尺の事しの竹を長さ一尺弐寸にきり て黒染にぬり前後のかすつかの後のきはに 五十宛をくへし合百也何かすさす様の 事先まへの射手つくはいなからかすつか のきはへねりよりてかすの竹を二ツとりて をとやはやの分にかつつかの上辺にさし 候なり一をば弓と弦の内よりさし候はや の分也次一をは同弓弦の内より手のこう をさげさすへし後の射手前のことくつ くばいなからねりより前にさしたる様に さすへしめ此銭の射手も矢数によりてさし 候小しやといふ事神代よりはしまり候此根 本なりかすの竹は長さをつめて八寸 もしくなり条々猶口伝在之又ぬらぬ もあるへし ●御弓場始次第云おとや御免 と申事弓太郎に数年致参 勤及度々高名を仕により三度 めのはやまて仕てあるに第矢 をは御免あるよし被仰出候事 あり云〻 ●関的聞書云御的の時乙矢御 めと申事有五つがひの御 一的の時弓太郎五度めの甲矢 まて射当て乙矢ばかりにな ○弟矢御免の事 五度弓の時は矢数十筋也弓太郎九筋射 て残る一ツの弟矢は御めにりて射さる也又三 度間の時は矢数六筋なり五筋射て残る 一ツの弟矢は御免有て射ざ事也弟矢御免 は弓太郎せきのうしろに限たる事也弓は りて御免と有事有又はこなた から申て御免有事も有へし 乙文御免と申事は弓太郎に限 て矢御免と申事は弓太郎に隠 その事也但五とめの後惣の射手より はよき射手にて又は弓太郎をも射候 へき程の人にてもあらは是も五度めの はやまてつめて残而乙矢を御免有事 有又こなたから申て御免ある事も 有也し是は五度間のうしろの射手の 事也かやうに御免有事は両人ならては あるましき事也秘事の事也三つがひに ても此心得にて有へしこなたから訴訟 郎はあなたより御め有せきの後はこなたゟ 申て御免ある也第矢御めのよし被仰出る 時はかたを入かすつかにかへりおとやを腰にさ し後の射手を待て仕はてゝ見合敷皮に かへるへし扨射たるはやを矢取の持来 をとり同腰に一手にさすへし扨御前に 申て御免有事も有さやうの時は甲矢を 射て後省を入てた時はいをして数塚 参録を給るへし に帰てさて乙矢御免の事申様共口伝あり 公方様より思召よりて御免の時は不及 是非候秘説也をし渡して乙夫御免 とある事は弓太郎計の事也今一人の 事は人の存知なき物なり返々何も我 説也濃 ●宗三聞書云御所的の時乙矢御免の所 は弓太郎三度めの六めの乙矢と三番目 の後弓の六めの乙矢と二也以御使乙亥 御免と村手の前に畏て被申時詞をは ○矢取の中間矢を出す事 一射手一度射て発皮に帰り座したる時中間 一文をとり来て射手に渡す様右の手を上に 左の手を下に射つけの節辺を持へしはす を右のかたにして身に引そへて持也射手の後 不出目を見合て畏と申躰をしては けたる夫を左のうで首斗順に廻様に きとかゝめていたつきを右手にて取 弓をも右にとり弓杖をつきて により左のひさをつき射手を我左のかたになし てすいかんの袖を左の手にておしあけていた 左の手にて水干と内衣左右の 襟を引くつろけてはたを入て引手 にて右のゑりを取て引なせし弓 を左へ取て矢もちなから内衣のゑ りと水干のゑりを引なせし又 袖を絵の上へ引かけて数塚より五 袖を絵の上へてかけて幾 足に帰りて前に畏たる所に畏矢 を右の腰にさして立あかりて敷 つきのかたをさし入候なり ○後の礼の事 一後の礼とはことくく射終て後相手に向ての 一礼なりつゞの射手は左へまわりはずしたる 皮へ帰る也さて前に射たる甲矢 を矢取持束を取てこしにさし 射手は何事も右へまはるなり如此の所相違す そへて弓を左の手に持て御前へ 参て録を前に如申御給候也三番 めの後弓の六めの乙矢御免の時も 能く覚悟すへし ○矢の事 失の字しちともしつとも よむあやまちの事なり 右に同 又云矢取ノ矢一ツを一度〳〵に剃 も後も取へし 射てしちあらは射てかしこまる射手しちあらは かしこまると云名目あり是は前弓射はなして のちしちあらは後弓も矢をはなちて後かしこ ●宗三聞書に云前弓早矢にて失 あらは後弓は早天を射て畏也後 弓早矢にて失あらは前弓乙矢 をさしはつして射で畏へしさて 後弓張替を取て立ば前弓も立 へしいで畏以て畏と申は此儀也 又云弓を取落して足をはたら かさぬ程にあらは本はずを取て 引寄て握をむすと取て乙矢を 馬寄て握をむすと取 つかうへし 同弓とり落して三足まてまたら かす時は肌をふ入して立なから握 をむすと取てむさと本の所へ帰り 弓を右へ取弓杖をつきゑりをも おし直しはたぬきたる躰をして さて弓を左の手にとりて乙矢を つかふんし又乙矢の時取落した子 には弓をとりて本の所へむさと 同断 帰て弓を右へとりて常の如く おさめて帰るへし 又云弓取落して三足に行てとる ほと成とも肌を入たる時は四足五 足に行て畏左の手にて弓を取 て数塚へ直に帰り畏前の如く立 まるへし前了いまた射はなたすしてしちあら ば後弓も射ずしてかしこまるへしと云事也後弓 のしちある時も前号のかしこまる事同前なり かしこまる様は射はてたる時のことく肩ぬきを入 足を引て初の前にかしこまる也是礼也弓を取 落し或は弦きれ或は引はなしの類すへてあや まちをはしちと云也其時の様体左のことし 御的射手足踏して数塚に立矢つかふ時分に しちあらば先かたを入てもとのことく畏て 替弓又矢をかいそへ持来を可待其時は相手 も同しきたいして畏へし ○弓取落す事 て乙矢を射也 又云早矢にて失ある時は肌を入 弓取落して足のきわに落たらは足をはた て下かへのゑり斗引直してかへり て畏へし乙矢にて矢の時は上かへ らかせずして取へし三足より内は首ぬきを 下かへをも引なせしてかへるへし 又云前弓早矢の筈もぬけ又は かけおとして矢をさしはりて はたを入て数塚へかへらは後弓 も矢をさしはつし肌を入て数塚へ 帰て畏へし掻副替の矢を射手 のをつことく持て各の脇の後の 方へ寄て畏てわたして損したる 入すして右の手にて其侭取へし其時相手も 礼有へからす若シ遠くは肩を入き足を引 て歩み寄弓を取数塚のあなたに帰りかし こまりて相手に礼をして又立て歩み寄 矢をとりて前に持たることなり かへるへし て射へし第天の時なりとも同前也 又云いたつきのぬけたる時はその まゝ射へき也 又云乙矢の失の時も数塚へ立て一 射なをす時ハ的之事事も足も とみる事も早矢の時の如く なり 又云弦切の事前弓甲矢にて切 たる時は弓をはりたる時のことく 持て肌を入て数塚へ帰り畏也さて ○弦切る事 一弦切るゝ事切所によるへしさくりより切た らは下はとぶ物なりうらはすの弦輪残り たらはしらぬかほにて足を引て土にてす りおとし三度まとすりて落すは其まゝ 後弓は早矢を射派を入数塚へ帰 に思へし前弓の掻副張替を右に かつき射手の後へ行て前も申とく 左の方の脇へ寄て後を合様に畏 右をひさを地につき絵切弓の上ゟ はりかへをふせてわたすへしさて 弦切弓を取張弓のことく右にかつき 帰さまに弦見へは左の手にとりて あるへし見へすは見うしなひたる 体にて置へし 又云早矢の時驕の本庵ず又はうら はずきれて五寸一尺うらはすに しらぬかほにて置へし若又うらはずの方長 くは左の手にてつるを取弓に取流て足 を引てかしあまるへし弦の切レ足本にあらはそ れに取そへ長くはわけて持へし兄矢の時な らは数塚に帰りて張替を取へし第矢の時 ならは直に敷皮に帰りて後張替をとるへし かゝりたるをは肌を入て弓を左へ 取弓を後へくり入てつるを地へお とし置て帰天張替持て来かいそへ にとらすへし 又云乙矢の時弦切て見うしなはれ さるをは射て取てかへる事もあり うらはずのかたゟ切たるをは弓を 右へとりて弓杖をつき肌を入て ○弓かへる事 弓のかへる事あらは是も肩ぬきを入足を引 てかへりたる弓を張弓のことく持へしかへり たる弓の身にかゝりてたふれぬ事有其 弓を左へとり切口をうらはす の方へなして弓に取そへて弓に取そへともと 時はそのまゝ弓を取て右の手に弓杖につき肩 はずの方へ長くあまりたるを大 一輪にまわし取くはへてはり弓の ぬきを入へし弓状の時も張弓のことく内 ことく持てゑり引なをし袖をつる へ引かけて左の足ゟ引揃へ五足に帰 りて畏へし又本はずの方より切 たるをは切口を本はずのかたへな して大輪にまはし弓に取くはへ 前のことくてかへるへし 又云早矢の時強切て帰るへき道 に落てある時足引揃帰さまに 竹を的の方へむけてつくへし取直して左に 持時も張弓の如く内竹を上にして持へし 兄矢にてかへらは数塚に帰りかしこまりて張替 を被相手に式躰して教塚に歩み寄て立 弦を右の手にてそばへのけて置 て帰り畏て張替持て来るかいそ へにとらすへし弦をこゆる事な へにとらすへし弦をこゆる事な へし第矢ならはかへりたる弓を前の如くに持 其侭敷皮に帰りて後張替を取へし 又云弦切てとらすともの所にあらは 見うしなひたる躰にてかへるへし ○弓折る事 かいそへも同前たるへし 又云乙矢の時弦切て遠くありとも 見うしなわれさる所にあらは帰て 畏てさて弦ある所へ行てとり て敷皮へ直にかへる事もあり 工兵折弓のたいはいの事ううはす よりおれて弦かゝりてあらは弓た おしをそとして弓を右へとりて はたを入左へ弓をとりて弦をはつ して地におとしをきて弓を持て 一弓の折たる時ハ弓杖につかるゝほどにもあらは これも弦を弓にとりそへて例のことくすへし 若にきりの上又はかすあまたにも折たらばも つに及ずかすつかのそはに横にせきかたを 入てかすつかにかへりて畏へしかいそへ張 帰りて畏時かいそんの替を持て 来射手の後とく合やうに左の 方へ寄て畏右のひざを地に付て 弓を弓をふせて折弓の上より渡 て折弓にとりかへて右の手にて張 弓のことく持て地にある弦をとり 弓にとりそんてかへるへし乙夫の時 折たるも張替を持て行前のことく 渡してかへるへしつるもきれ弓 もおれたるを持てかへる見にくき 替を持来て出シおれたる弓を取てかへる時 又立て射へし第矢の時も同し縦第矢の時 成ともおれくじけたる間を持て御前をねる 事不可然間数塚にて張替を取て頓而本座に帰 るべき歟弓の損し様によるへし 間かくのことし 同弓二ツ三ツに折て弓杖につかき 此かへそへのしかた頭書にしらす弓馬 ○掻剤張替の弓出す事 故実ノ趣尤よし是ヲ用へし さるには立所の地に置てはたへ を入てかへりて畏へしかいそへの 一弓そんしたる時ハ左のかいそへ弓のにきりより 替を持来て右のことくわたして おき弓を取あつめて右に持て弦 をは左に持てもかへるへし ●弓馬越実云介副張替持て出事 弓を右の手にうら弾を先へなし 弦を下へなし握より一尺計上を持 ひつさけて射手の左の方へ待右の ひさをつき弓をたん取渡しうら 弭を我左の方へなし弦を上へな し右の手にて直垂にても素襖 下を右の手に持て弦をさきへ成しゆひ三にて 右のかたにあてゝ持へし射手に出し候ときは弓 手のわきへより右のひさをつきてかつきたる 弓のうらを左へなをして水かんの袖をあけ てはりかへの弓を射手のひさのうへにおけば にても袖を上て張替を出す射手 も心得て袖をあくる扨そこれ たる弓を右のことく張替の下 より右の手にて請取て左へ廻り て帰るへし但帰り抔は所による へし 射手とるへし次にはしめの弓をはいまの弓の弓の 下より取以前の如く右のかたにあてて持て 左の手をつきて同左へまはりて其まゝ帰候帰候 なりこきは弦きれまた弓かへりたる時の義也 次間のおれたるときは射手かすつかの前 にをきたるをかへ弓出てかへ弓出てかへりさまにさし よりてとりて右にひつさけてかへるへし此 分程々の口伝故実多之能々可成其心得 ○矢損する事 ○宗三聞書に云矢を取落ていた 一矢風に吹き折られ又は筈なとかけいたつき つきをとられぬほどにある時 矢を引寄ていたつきとるへし ぬくる事も有へし此時ハかた〳〵計ハ取かへぬ 物也一手なから取替る也但兄文を射て後 又云早矢にて肌を入るほどの 失ある時は数場へ帰て畏也其 一時後弓も早矢を射て肌を入 て畏を見て弓にても又矢 にても替をかいそへ持て行て わたし弓にても矢にても取て かへるへし渡様持やうは前に云 さて前弓後弓立て乙矢を対 へき也此時は前に立時のことく的 見事も足本見る事同前た るへし ならは第天斗取替へし少羽のきれ又は何 にても少のそこね様によりて見ぬ顔にて射 るも時によるへしいたつきぬけてゆかけに留る 事なと有ことも替天取に不及しらぬかほにて 其侭根なし矢にて射へき也替矢代とる 因前弓早矢にて矢ありて肌 を入ぬ時は本の立所へむざと 帰て立て乙矢を射へき也此時は 帰見る事なしはた入ぬほと の矢の時は後弓たいはいするに およはず乙矢を射へき前にも 書のするといへとも重々注し 置也 ○口伝に云かいそん矢を出す時に 引合と云口伝あり袖の下より 矢を出して射手矢をとりたる ときかいそへ少し矢をこなたへ 引て見へし射手しかと取たれは 事あらは足を引て数塚のあなたへ帰り てかしこまりて替矢を取るへし ○掻副替矢を出す事 矢のそんし候ときかいそへ替矢を持様の 事馬手に射手のたはさむ様にもちてね りよりて左のひさをつき左の手にてすいかん の袖を上て出すへし次にそむしたる矢を 少し引合也射手請取りたると云 合図也是を引合と云也いつれの 時も矢を渡したる時はいつも 此ことくする事古実也一度射 て敷皮に帰りて射たる矢を とりて渡す時も如此し 以前のことくにとりて帰るへし又引はへるかし たる矢の事的場中まてはかひそへもとりて 射手に出すへし皆是は右のかいそへの役也 ◯引はなしの事 ●宗三聞書ニ云的の時引はなす 矢弓場中過てある時はすつる 矢也弓場中不過は肌を入て 行て矢を右になして畏いた つきを取て持数塚へ直にかへり て畏さて前のことし立て射へき 也又うちあけて引おろしさま に矢足もとへおちたりともす つる矢にて矢取にとらすへし 一うちあけざるに不慮に矢をひきはゝら かす事あり手の及ほどはそのまゝとる三 一足より外に落たらはかたを入足ふみをして 我と行てとりてかすつかにまはりてまたもとの ことく足ふみをしてたち射る也次にまと場中 より遠く行たらは矢とりとりてかずつかへ よりて射手に出すへしまとバ中辺にも矢 落はかいそへ矢をとり候へし 一すでにうちあけて引おろしさまに引はく らかす事ありその時は矢とりにとらする也 矢の落る遠近によるへからす射手の不運 たるへしたとひ的にはあたりたりとも矢数 にはなるましき也くし的なとにも同心得也 ○烏帽子かけ落る事 一或人御的の時数塚にかしこまりける時ゑほ しかけ落たりそれにからはらす其儘立て 射て後本座に帰りて搔副の持たる用意 のゑぼしかけを取てかけたり兼て用意ある へき事也本座に帰りたる時ゑほしかけをは 何となく取て袖の内に入て置へし ○水干の組切る事 一水干のひも付きはよりきるゝ事あらはいまだ とかぬさきならは右きれたらは其侭刀のこし りを廻してこしに押かうべし左きれたらは 是も其まくたくりて右の肩をこして刀の こしりを廻し例式のことくこしに押かうへし 又ときて後切たらは何にてもきれぬかたをおさ めてきれたるをは畏たる所に捨て置て立へき也 ○扇畳紙を置ずして立事 一一扇畳紙をわすれて敷皮の下に置すして 数塚に寄て肩ぬく時見出したり其時取 出して右の足の下に置て射て本の座に帰 る時取て退ける其時の沙汰に如此したるは不覚 なり只其まゝみへぬやふにふかくとふところの 下へ押こみたらんは魚かるへき也其謂はくゝ 里を内ひたる袴なれはたとひ内へ落たりとも 見えましき物をと申ける也教の外なれは 覚悟あるへき為に記之 ●議的聞書云大的のあたりはつれ の事先大的は鳴か本也的の端 少成とも当りちとも的に当たる 跡もあらは当り也たとひ中に感 共矢ぬけて前へをちばはづれ也但 大的なるか本なる間あたりてぬけ たる共おとが本なる間前へ落たり 共当り成へしせみに当てぬけて矢 落る事有夫毛根本ははづれに定り たる也近来はなるか本なる間当り に被定也 ○的にいたつき留る事 一的にいたつき留る事有へし其時は矢取とる へし若とられすは其まゝおくへし不苦 ○中りにならぬ矢の事 一的にあたるとも矢取もとらぬ先に落る矢は はつれなるへし ●鬮的聞書云射はてゝは敷皮の上にて ひほを結て腐たゝう紙を取てた ○射はてゝの事 う紙を先ふところへ入て次に扇を さす也さて矢を取へし奉行の中へ 一射はてゝ後敷皮に着座してハ先沓をぬ より朝夕を以て銀釼に参るへき よし左右を申時沓をはき参へし 残の射手も次第〳〵に参へし橋も 口嶋刑 くへし其後ひもをゆひてやかてたゝう紙 をふところに入て扇をさすへし ○録を給はる事 ●高忠聞書別記云御的の時録給る事 一十の射手には録せ給はる也文治の御的には 五有御奔御刀御衣扇隆此外有間 敷哉と申時如比御返事あり御的の 時も録は五色ならでは有間敷よし 下河辺庄司白さや巻を被下也一統の御的 御返事承也 ○宗三聞書云録を御給の時はゆかけ さしなから弓矢を持て敷皮より直 に被参沓をはくつぬきにてぬきて御 には細川源蔵人御衣をかづけたり建武の御 一的には小笠原六郎御鎧を給はる又先代の 前の広縁にて御繕候て帰て組を むすひて扇畳紙を取て懐へ入扇 時は扇を出されたる例もあり録により をこしにさし敷皮をたゝみて六人 なから一度に帰るへし て給り様も各別なり 口伝に云銀釼トハ白太刀なり銀こ しらへの太刀なり又云射手御前 ○銀剱給る事 に参りかしこまる時に役者銀釼 を右の手に引さけ持て人のはゝ 様弓の上より出す時射手は弦の 上より右の手をあふむけて分 の足間を帯取の中へ手を入て取 て物にあたらぬ様に太刀をきんと しつかにふりなをして草まゝ右の 袖の下に刃を我か身にそへて矢 を持たる様に持て立上りて右の方へ むきなをりて帰る也 ○射礼私記言録を給る時中略号 の上より銀釼を給る也右の手を あふのけて銀剣の足のあいへ入て取 なをして上様を拝し申て退出 する也 口伝に云右の手をあふむけて云々此 一時手を浅く入れは取まはしよしふか へ入れはわろし 又云御的の時給る物はすべていたゝ く事はなし少うつむく様にして 御礼あるへし又録を給る時は左右 のひざはつかぬ物なり拵より後まて 右のひさをつき左のひさは立て居 て受取へし足はつま立べからす 一な扨なる次第の事弓天ともに其侭持て 可出直垂着の中間一人召連へし沓ぬき にて沓をぬくへし頓而中間水をなをす へし扨御前へあかり右のひさをつきて弓 をは左のひざの上に其儘置とひしにてよ く抱て左の手にて腰をくつろけて矢を 右の手にて腰にさし又聊あゆみよりて鬼 て右の手にて弓の上より銀剱を請取申 へし 此時間のうらはづを御前へ向へから少横さまに成やうにすへし矢を 一腹にさす時物の方はうしろへなすへし扨立上り左に弓を持右の手は 矢を持たる時の様にして三足計あゆみ案て御前の 間程よき所にて右のひさをつき左のひさを立てかしこまる 手を下よりやり て足あひの中程を取るへし手をあさく也 ●楽三聞書云録に御太刀を被給時は 弓矢を的のことく持て沓ぬぎにて くつをぬき置て沓は中間取て持也 さて御前の広縁へ被参て御前を 見つけてより間のうらはつを御 前へむけぬやうになして弓を少横た へもちて御前にむかひ畏穂て右の ひざをつきて矢を右の腰にさして 弓をは左に持なからさて右のひさ を上て畏やかて立あかり左の足よし 三足に先へ行て又畏所に申附の人 御前の右の方に伺候ありて御太刀 のあしあひより下を右の手にて持 射手の左の方へさし寄左の手と左 のひさを板につきて弓の上より射手 の面へさし出さるゝ時右の手にて れは持様に取まはしやすき也其侭高ク取 て間限釼のあたらぬ様に持上てゆるゝ と取直すべし扨馬手に可納扨右へま はりて帰るへし沓ぬきにて沓をはくへし 前後同前銀釼給時は左右のひさをつかす又 給時左のひさを付ると云説有惣而御的の時 被下物いたゝかす少うつむく様にして御礼 あるへし扨本座に帰り惣の射手を待そ あしあひへ手をあほのけて取て ふりかへして右の方のもゝの上に ろへへし 持て御前を拝て順に廻てかへり履 をはきて敷皮へ行 又云録に御太刀を給時計順に廻 りて帰るなり其外は何の時も逆一 にまはりて帰るなり 一文云御腰物を給時は前の如くして 一畏時申次分のことくさしいたさるゝ ○刀を給る事 刀を給る次第矢のさし様ひざのつき様は 銀釼に同前さて右の手に受取て左へ取 時右の手をうつふけて逆手に ならぬやうにつかを取て弓をは 左の股にもたて置て左の手 にてくりかたの下をもちつかべし らを上へなしさけをゝ右の手に とりつかかしらへかけてはゝきの とをりにて順にまはして刀の 裏の方に巻とめて右の手をう つふけて逆手にならぬやうにこう かいのあたりを取てふりかへしてつか を下へなして水干のゑりを左の手 にて引明て水干と内衣の間へ さし入ておきて右の手をは矢持 たる時のとくもちて御前を拝 して逆に廻りて前のことく敷 皮にかへるへし 又云御小袖を録に御給の時も前 のごとくして被参畏時申次御小 袖のゑりの方をさきへなして右の 手にかけて左の手をつきて弓 の上よりさし出さるゝ時射手も 右の手を出しいたさるゝ人の手 にそへてやりて手にかけて請取 なりゑりの方は我前へなし袖は 外へなるへしさて右の肩より 上へさしあけて手を外へ打返 すやうにして肩に打かくれはか さなりとうしろへ小袖かゝるへしあけ たる手をも其まく肩に置て御前 を拝して逆に廻て敷度へ帰るへし わたしてつかさきの方へさけ緒をまはして 又つかのきはに横さまに巻て下緒を刀の腰 にまき留てさてつかのかたをすいかんと内衣 とのあはひへ押入て右へ廻りて退出する なり ○御衣を給る事 一御衣を給る次第御広ふたに入て出たるを 右のひさをつき矢を腰にさしこれも 二足三足進よりて御衣のゑりをなをし てとりて右のかたにうちかけて左へまは りて退出する也左へまはる事御衣被下時 はかりなるへし 御小袖 ○錠を給る事 ●又云甲冑を録に御給の時も前の 一錠を給る次第先錠をは下に置て給るなり ことくして御前に畏て弓を左の 後へくりやりてううはづ一尺はか り下にて弦を上へなし弦の外 其時まつ脇楯を右の小指にかけつ 緒也 わきたて水 より弓と弦との間へ左の脇を入る 時一番に脇楯を申次わたさる也 時右にて請取右の手の小指に かけて畏甲冑唐ひつのふたに わだかみを左右の手に取てかぶとを陰の 上に置てふきかへしを左右の大ゆびにて 置て射手の前に向ておかるゝ時 左右の手にて両の袖の下よりわ たかみと胃の緒をとりくわへ て左右の手の大指にてぬきかへ 鎧ぬしに 押てしのびの緒を取て 向ふ 罷出へし 向ふ ○扇を給る事 しを押て持畏なから御前を拝 一扇を給る次第扇を給は右の手に請取 てうでにかけたる弓を引すりて、 逆に廻て敷皮へ帰る也男はたら かぬ様にかしよりにてわたかみ てかなめのかたを懐にさし入て退出すへ へ結付と云々 し以下皆同 ○敷皮たゝむ事 一射手不残流を給りて退出し本の敷 宗三聞書に云的射はて義 皮を中に持てたゝむは畳に くき間地に置ななら四軒にたゝ みて前に持たることく左右の人さ し指にかけてもちてかへるへし 一射手の衆いつきもかくのことし 又云的はてゝ三番なから一度に 敷皮をおりて畏見全一度に 立て左へすはりしき皮を取前 の如く四折にたゝみて持互に 左へむき打手を肩より見こ しておなしやうに左へまは りてむかひて三つかひなから 同やうにすゑ次第にさきへ 帰るへし十したる射手は左へ まはりはつしたる射手は 右へまはる也 皮の所に帰り座して惣の射手を待合 立て敷皮を畳むへし敷皮の畳根は前 後共にうしろあはせに左へまわり扨畳様 前弓はくしかみの中の折目と白毛の方の 中の折目と左右の手にてお川取弓手を はなしてひつさけ其手にて中の折目を おつとりくしかみをさきへ折て白毛の面に 成様に左を右へとりなをすへし折めを 右へなさんため也後弓は是も左右の手に ておつとり馬手を放て提其手にて折目 の中をとりくしかみを内へ折入て其侭か 持前後共に左へめくり合て矢をさして銀 釼を持なから退出する也又云前の射手は 左足より始てくしかみの方をふみ廻りて 前後の射手立向て敷皮を敷時のことくたゝ み候事も有其時は畳様前に云ことく畳様 の前は後後は前の畳様の替る事計也 ●宗三聞書云かいそへ罷出て射 手より弓矢を請取次第の 事一番に敷皮を取て前に持 たる者に渡す二番に交を取 て矢を筒に入るには筒の口 御座候事 に手を尋て残たる矢を出し かけて置て今の矢を入緒を結 て前の者に渡也出しかけて 置て矢を入る事は残の矢の筈 羽なと横さかさし庭め也三番 に弓を取て前の者に渡也 ○退出の事 一右の如く敷皮を畳みて持てはつれたる 一射手は右へめくり退くへしつゝの射手は左へ めくりて給りたる環を持て退へし限釼を は右の手に持なから敷皮を持へし御衣は肩に かつきなから敷皮を持へし刀は懐中する間 子細なし扇も腰にさす間子細なし隆は 前に記すことく両手にて持て出へし敷 皮は横副に持すへし射手皆御門外に出 て敷皮搔剤に渡し録をもそれ〳〵に取納 へし ○後朝出仕の事 一翌日十八日射手出仕の事後朝の出仕と て早旦出仕申也但はつしたる討手 は不致出仕候仍出立事折ゑほしにう らうちに大口をりさぬる也射手各出仕申 に有御対面被下御盃御小袖一重を拝領す これを給て右手に持左に盃を持て御前 を退出す事なり ●高忠聞書別記云御的の時射手の 座敷上り下りの事一番弓太郎 其次三度めの前号其後了其後了其後了其後了其後了 の後其後二との前弓三とめの後二 弓其後二度めのうしろ弓也二度 め後弓は必はしめてまいりに立 なり 弓馬故実云弓場に可立様の事 御時の時は公方様より次第を被仰出 間それに随ふへし常の時は閑を も取り又は其時の主人貴人の下知 によりて立へし ○四のかどく云事 四月十一月十一月十一番号六郎一番号七郎二番せき の前三番弓太郎のうしろ四番せきの後 是を四のかどゝ云なり立所の高下は参動 次第の年記によりて被定なり陰然時に あたりてことなる上意などは各別の 義なりされは人体により又は器用につゐ て被仰出先例もあり是等は制の限にあ らさるなり 宗三聞書言射手初参之人には ○御的恩賞の事 一従管領以御教書被触と云々後 一御的恩賞の事つゞ三ヶ年又参勘十ヶ年 年の射手へは従奉行短冊にて 御触と云々年々二如此 にてもともに恩賞をからふるなり是を参 勤の労と号するなり ○ねんろうの事 一ねんろうの文申事一段子細ある儀也巨 無御仕候といへとも大概如此段如此仍先 敷皮を座する時より交を手はさみ弓 をにきりて心中に可祈念八幡大井 殊に氏神其外諸神諸神諸神諸仏をねんし 我身も息失安穏に思まらに高名仕制 天下大平とよく〳〵ねんろうして射へ し是はかん用の義也 ○射手を撰すると云事 〇一射手をせんすると云事は五度弓にても三 度了にてもかねてもかねて度数をさためられて 其後十の射手計をせんじて射させうるゝ なり此時は成度も前号より射なり二度め 四度めたりとも前方より仕る也同的そろへ と云事有射手をそろへて弓の善悪をしる き為なり 下終 一大的体師の式旧記に詳也といへとも其次第混乱して或は精し く或は粗く見るに便あらす故に今法量物同歩立聞書聞的記奉 射大納記的出張記弓馬披実等の旧記を合せ考へ且口伝の 一趣をも不残書しるして此一冊と成して後世の子孫に授る者也 此書の備れるを計して旧記を捨る事なかれあなかれあなかしこ 宝暦七年丁丑二月廿三日 宝暦七年丁丑二月廿三日伊勢平蔵貞丈 判 右大師式を貞丈先生宝暦年中記置るゝ処なり 然るに聊か脱漏闕義のこと有之依て今利往新に 其闘たるを補ひ脱たるを加へ三冊となして足 貞春師に訂正を乞而清書し置者也 于時天明七丁未年十二月日土井主税源利社 往年祖父貞丈旧記類聚して大的式を書 至然るに闕たる事口伝之趣漏たる事 有故今土井氏利姓増補且口伝之趣櫨 は書加此三巻となる也増補口伝之趣聊 無相違因て巻末に為後證か一語畢 天明七年丁未十二月伊勢万助貞春