蝶千鳥鎌倉模樣

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春齋英笑畫
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2026-08-17T19:23:18.082Z
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2026-08-17T19:23:18.082Z
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場所: 江戸
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CC0
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春齋英笑畫
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日本語
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若狹屋與市
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チョウチドリカマクラモヨウ
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東北大学
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2025-12-02T15:05:43Z
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2026-08-28T18:53:25.651810+00:00
狩 第一条 英泉画 全木 六冊 楚満人作 英笑画 戊子春 発兌 前 昌莫羨 信 大下篇 同人セルヤ博士 若林堂寿桜 て怪しからず昼ねばる暑さ哉と。口ずさみつゝ煎 ⑥ 茶の喉咽過ても怠られぬ日盛に重けて三伏の時節に 悦ひ土用手に昨日残りし文篭のそこはかとなく探し 一たれば。何くれと取散寸。中一冊の草稿あり。是友人 渓翁二十年巳前に戯作を克せしころ尤倉卒 の間にして。綴り出せしもの也けん科計の字にはあら 〇なくて亦読兼る行も多也其まゝ壁の下緒にせんは いと惜ければ。茲に。此人今は吾覃に。此人殊舅に。 のほきものからよしなにとのみ草に 委ぬよりて小子闕るを補ひ以て一部の合めすとは なせり。戊子春新版南仙笑楚満人誌あり 藤だ 太 進 大 工藤 門 左衞 赤 祐国 経 化粧阪へ 少々 再出 鬼王 いんすの 新左衛 弥陀 一百二十 川 津 たふ 十二 明 らい 鬼 注 女房 つき 月さよ □□□□□□ てふちとり 全 盛 俄 遊 之 圖 十郎 祐成 大磯領城 登良 朝比奈 友平 おものはおはれは大心にていたいてはためにいためにはいため 侠客 助六 團 三 郎 工藤左エ門 奥方 柳の葉 頬 千平 大藤内 成 景 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ □□□□□□□ そふだ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 〽まんまと手にいる友切丸 大願介野かたじけねへ コウおれが口画でぬすんでいては たれしるものもあるめへドレせと明神へ 十一日 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ のけさまにたをれるところを しら木のはとうばひとつて ゆかんとすれば〽治人の 御手れんあつぱれみごと りよぐわいながら みづからが家来と いへばおこがまし けれどおつとに 〽ヱすりや 露しよもしれず かわりかゝへたい 名もしらず 樹下石上の てんぢく浪人 御しよぞんが □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ あつてか ほつ中春の頃四方のはなもやくさかりにて たん瀬戸明神へ大姫君さんけいあり武運 長久いのりのためかぐらをそふされける ついのばふしも木の間にひらめき蛙かと いかにも 十人のたのみ ともなるべき そなた 〽みじゆくな あやしまれさくらはあさににいろをまし ことかおめに いとながちあるふぜいなり打まわしたる とまりこのみの さいわい〽名もあら まくのそと大藤内成景うちはなにかは白木の管 よこにかゝへてかけきたり一トいきほつとつくまもな ためて近江の小藤太 おいかけきたるあさがほ千平〽そのはとわたせ 〽今より工友さゑもんさまの おいかけきたるあさがほ千平〽そのうとわたせ〽今より工藤さまもともんさる 〽こゑやくなそこあけてとふせ〽ヱヽめんだふなと切つくる あけなぎのてとみよく 大藤内もぬきあわせてふ〳〵はつて 切あひしが大藤内がみけんへ 千平きりこめばちしほ ながれて目にいりて よろめくところを ひとゑぐり箱を うばひてかけ出すを ゑり首つかみたぢと これはとおどろきかへりみれば おもひよらざる木かげより ふかあみがさの浪人もの 千平に一ㇳあておんと 額 おめかけられ くださり まし いふにや およぶ 〽ハヽハい下 しゆんと けらいの けいやも 十人の すへ まで なぎ のはが 心のうちの けいりやくも 一のちにぞおもひ あわせける 戸 〽わがきみさまには 一小藤太きやと云 あがるをいふ元の 神 明 之図 圖 千平のきふきかへし よろぼひいきて よろぼひおきて立 ふさがり〽そのまとやつちやア〽なにを □□□□□□□□□ こしやくなじとつてなければさるがへり とたんのひやうしにまくのうちより〽大姫ぎみの御ぎみの御きへわんじと 奥にしゆふ〳〵うちつれてまくのうちにそいりにける○なにしける木々のとす人の うちわかばまだ二八にもたらぬとはみへれどともゝつれもなく〽処へつゞく てふちどり いがぐり 此辺よふすは しらみかき ながら月かげ にすかしみて 〽ちてちや人まる 姫か〽そふいふおまへ は閉坊だは〽おまば とふして一ヲこふした ことの夜せうばい つゞさるの声さへ きものすごき 山なか道をたゞ 人に山たちどうとうと たつみあら しのはやての よふに思はれ ひとりあゆみ てきたる たびの女 わる者どもは しふか るのかふな なりの □□□ 東の 行すへ くこばやくみつけ いろさいさと かつてと 〽コレおむすこの いわねへで今からおれが Q きりどふしを夜とふる人は 女房になれさしおまへおぢこんじや ろぎんでもわんぼうでもおいて ござんせぬがそれに一つでもちがは とふるがところのおきてだきり〳〵ぬいでゆけサ 〽いふおんなとあなどりてのいひぶんきつくわいなりたゞ ひとり山みちをとふるにおぼへなくてゆかれうかそこあけてとふせ 〽ヱヽあしやくなたゝんでしまへトそふほうからきつてかゝれば〽しや こしやくならぬき合せてふ〳〵としゆれてのは給わさわるものどものどもは しやんしたかへんしきも目もちがはぬ まことほんせうむきまじめ女房がいや ならひつくゝしくるわへうつてかねの ひとり山みちをとふるにおほへなはてゆかれうかそこあけてとふせ つる〽おまへまでそふかはずとどふぞ とふしてくださりまし〽イヤとふさ かなはじとけかまをよふこのねにつれていでくる人はせいたかくおそろしげなく ねへめんどふなかゝれじみんなきへ 〽ロウいほ そのほうべし たのみを いふはこよひ みうらや おくすはへ とらを 引くして おくはづ ゆゑ 之 二 しのび こんで うばひ くれよ ほうびは のぞみに 一のぞみは ます みぢ は こうへました ずいぶんほねを おつていり出し 喜 おきつかひ なき 〽かじいちどきにうつてかゝれば むかふよりひかげもげもほそき やせてうちんはけて ○川竹のながれせわしき あゆみよるはらぶ うき舟のよるべ かたなにてふちんは 二ゆになつてまろ 二所になつてまつ さだめぬ 四 くらやみ月さへ 人かちやさへ くもにかくれがさ とこにたれやらしら はのひかり〽ひろふいん ろふ〽おとすかんざしいい かたな石地蔵ばつととびお 火のひかり三人日 田なみ ら なみ なら ぬ 身の 祐 いきの とき □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ べつといへども みんなうぬほれの 四 みあはすかほと かほ又きりこめばうけそんじ川人▼ きはいちよめの きはいちにの 一人のきにける ▼三浦屋の きぞながめある也 にかのさしきそちがへやには なじみのすけなりたいこまつしやを かほ又きりこめばうけそんじ川人▼ てふちとり とらあけんをいわるゝ所 いけはぢかゝせたなもよにおいふも けがらはしいそらなみだこほさずと ざしきのきやくへ ちゞ一ろうかよりとらさんとよは きアイと立て行あとへ入来る やりてのおたま〽みなさんちかと すけさんによふがあるから ひらいておくれトいへばくちぐ これはしたりどれまいろふ つふないとがいまきれた はいさよふならごき げてまふぞぶりが みへぬのみのかの 〽つゞろうかよりとらさんとよばれて うちつれ立て いでゝやく あとにおたまは はぢかゝせに うせおれと みあぐるかほに なみだ ぐみ づらめし げにぞみへにける ふくれがほ 〽すけさんほかの ことでもござり ませぬがこのくるわでは なじとの手の衆を聞ておいてほかへなじみをこさへると 定ほうにおこなひますがところのならひまこの舟 ごぞんじでサおみしりがございませめヱこりやすけさ まいるせふ〳〵よりいゝやおぼへはない〽イヤヤはいはさぬ とらさんはおまへにくびたけゆゑそれもかまはずに すておいてもわたしどもがほかの女郎衆へすまぬから すておいてもわたしどもがほかの女郎衆へすまぬから きのどくながらと立かゝればかねてひかへししんぞう とらは なみだの せきあへぬ うきやもいかに内と そとせめてやうすを いはねば つらき身の いふもうし しらせたらこのみる うらみはうけ まじき されども こふしに へだてられ 小ごゑで いへば きこへもせず とはいへ人目 かべにみ かほみあ わせつゝ いわれ ぬは いかなる つら き ことぞ 思ひやるかむろはふれにすみをつけすけなりが かほに二ほんのぼうさへもひきたてられし三味せんに とつとわらひてはやしつゝみなろうかへぞ出ゆきぬ あとにすけなりたゞひとりかゝる なんぎのあるなくらばゆめにもとらが こんぎのあつてちはしめにもとらが しらせよかし助さままいると いふみは宮五郎がくるわのゐみやう かなでかいたがあやまりかいまいひ とくとも聞べからずきやうせいしも かくばかりなさけなきとらがしかたと うらむるところへわかいもの大ぜい きたりすけなりを引かつぎまがきの そとにおけぶせのちじよくは人に かほさへもあげがたきほどおもしの石 身のおもきねがひがあればこそと尽し なみだはら〳〵とはをくひしばる うらんでくださんすなとこふしに身をよせしのびなき すけなりはかほさし出し〽なにもかもいわずにおけ ばかりなりおもから二かいにひく三みせば とらはあたりをみまはしてこふしのうちより かむろそに〴〵すけなりをとらへているいをぬがせかほの もみぢもひがいこの子どものゆきみはぐやのそで したもみじかきしねなくいうあがりたゞ一トうちと ゆゑにこのよふなかなしひせおしいわたしひとりが おもへどもばしよのわるいにまだ一ツ身のたいもふを 〽もしすけさんさぞにくふござんせふがいふにいはれぬわけ うらまれてもどふもいわれぬぎりづめゆゑかならず 此いせいよゆふぢよよこ人のさげすむほどあつてよく青このよふに ろし せめて やみにや □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ うきたてゝ くちき心を あんどふに 火ばちに いこる けしずみで く ましき おや人 さま おなさけ しやくりあげ もち べし みすがみの かみならぬ 身はおもにこと いはねばそれと さとりもせず たゞなみだわぞ くれゐたる かゝるところへ やりてのおたま 〽とらさんはやくさはし 女ぼな客坐舗 とらをすくふ所 居つゞけの坐舗 サア はやく よんで あい〳〵 〽ハイ たゞ今 きざしきへおいでな せへさあ〳〵に おもわるしと とらはなみだを おしかくし ともにうち つみゆく あとは はるかに ゆる さみ 女は 四 いやけの ひやう しき カツチ を アヽ いま まて さわき つれたる すけなり あはれ 立てゆく やりての か玉 あき ざしきへ なる身の なんぎなり ○けいせいが なぜふり そばを きるにつけ いやがられ ても 〽ほうの 女ししは 大ぜのよびわよ こきうよさいはち よとうたわせつくも のむ湯にきやふも なかばにいたりけるが やうやくさしき おさまりて 〽お まへ まり したに いてよく きゝなせへ きゝなせへ あのなま しらけた すけなりさま くつゝいてゐずとも吹へし とこにお宮は たゞひとり すきなたばこも のみあきてわかいもの よび〽コレは なぜうせぬはやく よんでこいつとめの代 まらはずにかへるが ゑいか てふちとり あのきやくじんにも きちつとつら出しを しなぜへせふばい づくなら金になる ほうへも出にやなる まいなぜわるくする のだよさコレたみ ばかりむしらすと へんじをしなせへ もしおくしに なつだか コレサどふ おんかほの薬 美取次所 仙女香 したのだ 人にばかり ものを 鹿南伝馬町 坂本氏岩 いわぜ だまつて うせると あふだぞと ぼふじやくぶじん ひつとらへおれが おくめのこぶしを うけてみろとみだれ そめにしあらひがみ さん〴〵にうちのやす とらはかんにん〳〵と 手にくる〳〵とまきつけてへ こゑをたてゝぞなきさけだつ 〽ヱヽよくなくあまだむしが 出るからまだまれとにもの きくらへしばりつけうごけばいきの 出るばかりいとなさけなき ありさまなりはや夜もふけて うしみつごろ庭にさむさも ゆきのはだ花にあちしの おたまがしおきしんたい つかれているおりから くろせふぞくのさむらひ しのびがへしもふみおもて しづ〳〵きたりとらのそばに よりなわをときてつゞらに 入れせおひていでゆくところを〴〵 くせものやらぬとやりてのお玉とらへて すぐにさるぐつわさくらの木しばり つけしづ〳〵おもてへいでゆきて すけなりをたすけてゆきぬこれ なにものなるやのちにしるべし ○せりねの水のはしのきわ 〽わかごのものおろしてくれ〽ハイと おろせばうちより出一みな〳〵たいぎ それさか手をといふまもなく ぬきうちにきりつければこれはと いはせもはてずから竹わりやぶの うちから二三人〽おやかた〽シイこへがたかい 〽しゆびよくうばひとりました〽ドレこゝへ出したまへ▼ } 人人人人人金 ▼「ハツとさし だしつゞらを うちあけ くらまぎれ にさぐりつゝ 〽コレとちよ 一コレや そなたは □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ おれを きらつたが こふいふ しゆかふに しよふと おもつて せめ せつかんを してくれと やりての お玉に たのんだ これからへ しんじつ わしが 女房だぞ 金がのぞみ なら いくらもあり 声ふしざいだ コリヤこれさるぐつわどふりて 口をきゝたまはぬはづかしいことはねへ やれ〳〵おもつたより雲つた大きな しりだと手をとつては二ヶけしからぬ ごせいじんださつきまでみたたは □□□□□□ きついちがいじ ちとこつちへより き つき しなだれかゝれば 〽ヱレはけしからぬ くさい口だはテとら ではないかほうが たくてはなが ひくいひたいは いんでゝしやくしによく にたりはやくあかりを 〽もてやいといへばいせんの わるものども火うち一次へし お玉をひと ゑぶりいま〳〵 しいばかなことで ひまをかいたとぐつとつゝ こむのどぶへにくるしむお玉はゆき たへたり九ツのかねぎかく〳〵 ●ぬば玉の月もいづれはくらやしきすい もんのきわへかけくる内坊が「サとへるわかへりの 伊豆の次郎たしかこのあたりにかねがあるというわきじと くちまぎれひの口へさぐりよるとおなじくさぐりよる人あり つきあたつてびつくりまたひの口へよろふ上すればまた あろたりつきあたつたるそのひやうしにかたそでづゝ▼ 卅一 とり出し かれよしに もへつけ とらと おもひし お玉が かほいと いやらしく みければ みへければ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 千平はじめ みな〳〵もしばし ことばはなかりけるが 伊豆の次郎は大きに いかりふりふりふりふ 山よくおれをだました なるといきまき きればやりてのお玉 しんじつ女房にわしや なつたヲうれしと いだきつくとつてなげ のけつき たをし うぬら いち〳〵 いけてはおか ぬとぬきはなし きらんとすればあ平 〽ハ〽アレ〳〵いづさん まつたくわたしが そゝうならず しばつてあつたはこの 〽はゞァしらぬがやみの 早しさよしいまいまいちど しかへしてこせませう みなこいつゞけといつし さにとぶがごとに はしりゆく ひきちぎり をわかれてやふすを あとに 伊豆の 次郎は うかゞふところ てふちやり つゞまたひの口あけて きいづるものありとな たもしのびよるかとすれば あなたもよりふたりがなかへ つきあたるひやうしにふまへる ぬれこそでゑいとしゆりけん うけるとむらひやふすうか がつとぢごんふもあきれて にらむわるだくみかた そでをふところへにがわらひ しりひつからげ女のあとしたふて こそはかけりゆく ●十郎すけなりはくるわにて 思ひもよらずなにびとにか たわけられいへにかへりても ちじよくうけしむねん やるかたなくうつら〳〵と 一やまひにふしけるある日 まんとうまへらの もとにきたり〽そのほふがつやう もとにきたり〽そのほつがつゞ もとにきたりその子 くるわにてはぢしやられ たるはまつたくちじよくとおもふへか らずさきの日やうらやへ人をつか わしすけなりくるわへかよひて 身もちほふらつにてはすけのぶごの たいしめんぼくなし大もう ある身なればとひそかに くるわのものに たのみやりてお玉 そのほかのわかい ものにもきんす をあたへすけ なりに とち しはこの まんこふが そなたを 大事と思ひ ふたゝびくるわ へゆへもめん ぼくなく しせんと身 持もよかる べしとしん 〽さなもんを だんかうの かへかならず うらんでくりや るなといへば いすけなりもなみ だをなかしおやへ さんにくろやかけまし たは一二の米へつゞく 二よりわたくしがおちどなれども つゞく友切丸せんぎのためとくるわへ いりこみもしや手がゝりもあらんかと 心にあらぬくるわがよひと いふうち北条どのより病きは みまひとてほひとたるきたり けるまんこふもさいわいとかん 春の してやろかずけなりさゝでものんで うさをはらしやとやふすをきいて まんこふもわがすいる返ふにたがはじと 心のうちにおもひけり十郎一トくち さけをのむやいなごたいすくんで のふらんしそふしんむらさきに なりければまんこふ はじめうかたへさはぎ 巻 れ原よ水よと たちさわぐにやうやく 正気つきたれどもものいつ いもやとふなすがくは アヽハヽさつまいもやとふなすがくは れるよふじやァきづ おかいない □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ かへ とれ あすの よさり こどもじゆのならずまさ しくとくしゆとしられたり 北条がつかひといつはり小藤太が わるだくみなり○曽我のかしん 鬼王新左衛門は十郎五郎がくるわ がよひのたびかさなり葉やの はらひもしんしやうにふそうおゝりにてすけのぶまんこふへしら せず内々はらひつかはしつひにそのみは日々のたつきさへころに まりせずがまづしきくらしとはなりぬこのごろ一子いざよい大病にて ところのものども百まんべんをくりしまひ〽ヤレ〳〵鬼王とのもはや ぶんで こたろ より そへ▼ いあがり し 〽コハ〳〵 おかまい なさんな そんなら ずいふん 大事にあい ましと閉へ 〽つゞみなうちつれてかへりめくこみおくりて女房月さよ〽やし きしこちの人みなまアあのよふにしんせつきよふきてはくださんする それはそふときにやふからあんじらるゝはすけなりさまの ごびやうき〽と〳〵あのごびやうきには酉の年の 酉の月酉の日酉の刻に出生なせし女子の ちしほににわとりのせんけつをあわせ もちゆればぜんくわいあるとのことさりながら もとめがたきものゆゑ心をいためおるわいと くびうなだれていたりける月さよもしあん がほもしやわが身のこともやと 二十四日以内 しやくせんの方といひなにかにつけ てもひんのやまひ金さへあるならどの よふな薬でもと忠春のなみだにくれ けるがいふてかへらぬことどふぞして くすりをとゝのへほんぶくなさしめごほんもふを おさげなさるよふにしてあげましたい〽サイナ とゝのへたいものじやとしほんのところへゆきの下のどぶぐや 善次いりきたり〽コレ鬼王とのことのあいだのさか おもだかのよろひはながれてしまいやす あとの月がぜふしきのながれづきそれにけふの あまいとまたせておいてもさたもなしそなたの うんももふつきじほかへうけさせるからそい おもつていさつせへよ〽これ〳〵あのよろひは わしがほふでうけねばならぬしろもの いへはりかたりはいゝませぬから もふ一両日りやうけんしてくだ 廿人〽ヱなんだとへまよくものを おたげなさりよふにしてあげましたい〽十二十一郎だつぞくすりを よろひはのちに もつてきますと とつるははしりいそぎゆく ○新左衛門も雨手をつき 〽おもひよらぬすけかねさま のお入たきれとふざいなんぎ 〽おすくひくだされしはまことり おれいの中よふもござりません また来年なかり坊奉行の おやくめのよし友切有の ごさたもござつたなゝ よろしくおとりなし〽イヤ それはせつしやがうけ合 申たがそのもとに たのみたいぎが ござる〽そりや いか にも にも なんなりと さやうなら 身に引かけ 〽しからば うけがい 身に引かけて はなし申スが きでんの 女房 女房 月さよを せつしや つまに もらひたい 〽ヱミなんとな 〽イヤサ又二ッの たのみは 同同盟国でて、同じゅんといふ。 つもつてみなせへわしは せふちもいたしませうが なにをいふにも善兵衛 いふおそぢがせふちしねへ からなんでもあすの 五つまで元利百両 もつてきてくだきりまし これはきのみじかい せんわさしかさへいも ぜひわたへしかたへおも らい申はづ〽ヱヽやかましい 五ツかぎりさたなし にながしやすよと かどの戸ひつしやり いでゆかんとするを 引とめ女房つ 月さよ これほどまでおたのみ申 もふし若夜 さん金を 伊豆の次郎さま がおほせとも 藤 ま ことの おたのみと 田 おわたし申 ませふといへばげんきんかけねなしたちまちわらひ がほあらためてみて〽コレハとりやアにせ金でも ないあみださまだこれ月さよどんおれをばかに するのか十なんのこつたと大ごゑあげてさはきたり れば鬼王ふうふははアはつとばかりにさしうつむく おもてにひかへしさむらひつといりきたり〽めづらしや うけとつておかつせへとよくさつゞみをなげいたせば善児はこれはととりおさめか 鬼王どのなにかさしおきごなんぎのよふす芝とやらこの金 そふちだあ すけつねが てかけに大磯の とちをとり もちて くりやや 〽これは 田 申ますはナ 〽イヤしんじが 身がたの てみは みぎの 一後 アヘ つゞき せふいん みさほやぶるもそのとき〳〵よ〽ハテ ありかどびきをきくにつけても おわいためみさほもやぶらにや ●身のうへになにとたのまんとや せんとしおれづゝおくにいればびやうぶの うちにはなしこめ立よつてきゝいたるに しらぬこゑゆゑさしのぞけばいしやの 田竹月さよとひとつふえる数てがたを 見るみりはやく鬼王は〽月さよいだよいは ころよいかへわてこちの人へやまおところ けたひごろに似ね月さよさむらいの ちじよく四ツにするぞといへば果竹 のさりと出〽これ新ざおりやわれが 女房の月さゝをもちつたまおとこと いへばこりやこの二ヶ品七両二分の かはりだぞおぼへがあるるりヤサ かへどうがやしきの わすいもんでき らきまぎれに おとしたかんざし 鬼ひろつた かたそでかん此 かたそでもその時に おぼへがあるなら もつこふいもんが めあてゞなのつて 一出るぞ〽サアその そでは日〽おわ人のじや にいなる恋わさん にいなる恋わさん わたすおまへに あいそがつきたゆゑこの なくはこの 伊豆の 次郎よりとも 公にアあげ 曽我のいゑに ある友切丸は かりばごよふに なるまいドレ日 にそふいわふると せんじをあげて むねのうち いめに 女 □ 月さよ 鬼 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 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ほんにはやふ黒竹さんとめうとにとつかはいそぎかへりゆくあとに鬼王 なればよかつたとしなだれかゝるをたゞひとりよろひ 新ざけんもふり火けんがならぬせおびてゆかんとする 七人の子はもつとも女にこゝろをうしろから〽とくさま ゆるすなと世のことはざわたしやかゝさまが らんは大よりくたすにこひしいとこへゆる しやいましたとゝ あらずくわんねん せよといふまもなくさまもよそへ 〽おまのやうやうふはしろのろまなサキハはれくにわしもちのみちがおこりました〽いぎが口上したも いくおまへのやうなんなのかまのかまここともはやうちうち 〽ゆくにたふにやじの女房になつていわしみよ〽もやはやわつちもむらがた〽女房はまわらぬまらぬまらぬもらく申 もふくるばかじやあほうじやといまゆゑにうちでせざるほとりねてけつかるからのこしのことります わいなアとわつとなでだすいざ こいが〽とゝさますけ なりさまのおやとに たちますなら はやくつれていて くださりましと 〽ぐわんぜなき身の わがことゝもしら ずに母の かきおき をおさ な心に ぬきうちにきりゆかずにこゝにいて つくればちしほはくださりましと はつとちるもみぢよびとめられて あつとひとこへ鬼王もびかくり この世のつな きれてはかなきおきたそちが母は いくしやうじや あきのしもきへて あとなくなりにけりいまからおと かへすかたなに男竹を たゞ一ト打とこびかゝるをおれとこよひは ひらりととびいきいつからねるだぞ さんにおもてのかたへ かけりゆくめとにひよつくりちくしやうでは からねるだぞ 〽アイかゝさまは おぼへ たる のぶる ふびて もんも いま さら さて とろくや善次まろのかゝへやませんかくさまがとゝ 〽イヤ衆主さま元利すんだこのさまにことづけがござり よろひあらためてうけとらつますわいなアアヤなにことが しやいとわたしながらぬきみをつけとは一かかりといざよいは みてふる人〳〵にげて行おもてへ どや〳〵てうちんつけやけろはうちかしこまつてなきながらへかき 廿九年どの米道明兵衛〽コツチはおきのことわたへしことはごとはごとはごとはごとはごとはごとはごとはごとはごとはごとはごとはごとはごとのごとのごとはごとのごとは みそや〽おちやまきやきよれてのことゆゑこの子におしへおきりし此あいだ くれの残りせんはやくわたしてやみの夜にくらやしきのひの口よりしらび入り かもいひたいけやへみそかじやややややややおまへさまだ出合めんぼくなく もゝらひたいけふはみそかじやサアア どふするのじやけたのも人じやとかまじぞんじ候そのかねはやくにたらぬあみだ びすしくかぞぐちからやなりこむしさまゆゑちかちなくそんじいぶしのつまが 雪のうち姉ものこららずしんぜところさきほど伊主の次郎さまいおことばにてはなか〳〵 ませめけふじひらいてあいきつするをながらへがたくばんじはさりなからいざよいにひかされ ちよつとみるよりみぞやの豆兵衛かど只ものや今日はこたろよきがたにいのよしにいのよしども いたく〳〵米屋まきやもとも〳〵にこしが酉の年月そろひしよしわが子ながらおづき ぬけたりかめるへたり〽こととゝおみにおみにしさまもふさずおり候すけなりさまの御まに御たてなきる一 〽みよでも、まきでもこめでも「いりよふしだいべく候かつかね三万両丁竹さまのもつておいて いくらでもつかはしおれ金もモどいりませんもらはなさるゝをしりみさなをやぶりまふさず めたまのしらがみそにかほあかみそにしてししのあたりをなる 新左衛門はしらいを引さげもはくはづかしきところにておふにかゝりとてもながらへがたく さよは かき 酉の年 ゆせと明 神にて ひろいしがさては 酉の年月 そろひしかと まもり袋を ひらきみて よろこば しや上口先 にはいへど 心の内に ことよりいめちばつかりたすけたまへからおそろしのふうこのけいやくいたしわざとありこういた いかに 鬼王きまゆるして〳〵とふるへ〳〵よろ〳〵ぞぶりはくまはして御手にかり候金子ははりばついれ 主命 こしかやの米屋をもちのあしたゝぬながらもははながらおきの間住豆の友助さま御へしなさる なれば 〽まきやどの思人ぞ雑布やいけますまいかた木こゝろのべくはうみの子ならぬいざとつを一つを一つな とてがん 魚さまじずからへとこすをまつまきそだ〳〵といへばこえやも せんわが あたまのしらがこそたかほあかみそにしてしししのあたりを 子かへね さすりつくひよつくりひよいと思れ〳〵三人はあいた〳〵〽おれがしんだら 女ほうがおもろじらしおれもぢごくでごけぐらしあやよいよい命をたまつたりやま〴〵なれど てのちとら 〽かけらりすかけらるそはしかも ………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………… かるふしてきのふまでもぜんぶに せふといやがるきふをすへたのも かゝるうきめとしらぬ身の上 おはなうちかこしかみならで ぼんぶの身こそあさまれ と忠義いちずの新左衛門 おんあいせつなる かなしみに 大ばん しやくにうたるゝ おもひ思ひやるほど 四 手を あはせにしめ それなる いぎよい むかひとく さまもふ ▼ すけなり さまへつれていてくだ さりましもふこゝろ わるいもよくなりましたと いへば鬼王はいこくもはやく とかたなひつさげよしろへまはりば つゝ〴〵思ひまわすほどおさなき 心のくふびんなる人のおやたる 子たる身はやまひのためにしんで さへ立にのちがふもあるなりにいかなる ぜんぜのあくゑんにておやの手にかけ 子をころすたすけ給ふかみ〴〵はみすて たまふかふびんやとおもはずなんだはら〳〵 しりへにだふとたをれふすヤレ気おくれと立 あがりはをくひしばりたゞひとうちおさなごの くびはまへにぞおちたれば新左衛門はどやとふし きりたるくびをいだきあげなんだはながれいづみの ごとく〽コレいざよひはゝの月さよはもかやさんづの 川へゆきつらんなんぢもさいのかわらに母のために とふをつめかならず〳〵ちゝのためにと思ふなよを むこひともふびんともおもへどせんもなさぬ みのかゝるうきめにあわふとしりそだてし にはあらねどもわつか一日の内におやこいつ しよにしでのたびたゞいちまいのかみとなり よみぢをたどるぞよびんなるアゝこのてあそびや ねたあとのまへらをみてこのくびはねがほを みたるも思ひ出すさすがごふきの新左衛門子にひか さるくもどふりなるおくよりかけ出る伊豆の次郎へヤア 新左衛門女房を手にかけわがのぞみをうしなわす うへからはおれがぞんぶんさかおもだかのよろひも なんぢが手にわたしがたしいざこのほうへ うけとろふる金百両をかへする せア〳〵〳〵といへば新左衛門金子おかへし 申ます五百両とりだしあたゆれば まとがはづれて伊豆の次でふくれ つらしてひつたくれば鬼王は手をつかへ てふちどり だんく ごしんせつ ありがたつ ぞんじ ます すなはち御へんさい 申ましたきつた ごらくしゆくだされと いへは伊豆の次郎も うりとつたと おもてへこそいでゆく あとに新左衛門 いざよいの血をとり つぼにいれ よろひをせおひ ちからなく曽玉の やかたへいそぎゆく こゝもなにしかめがやつ あまたのわるもの 鬼上をおつとり巻 むにむざんに うつて かゝれば 新左衛門 〽ソヤらう 〽コソヤだちう ぜきもの そこのい とふ さぬ か 次へ ○十三 楚満人作る つぎ 〽ヤアらうぜきならず伊豆の 次郎をたばかつたゆゑのしかへしと いつこくもはやく曽我へゆきくすりを わたさんとあしらひているところへ すけのぶのしもべかけきたり 〽鬼王さま十郎さまがさしおもり けふ酉の刻までくすりももちひずは ぜんくわいないこの事はや〳〵御出 あるべしといひすていそぎはしりゆく 〽なむさんとくのへし薬むにせじと ゆかんとするをわるものども またばら〳〵ときりかへる 鬼王もかたへの井戸をこだてに とりむかふやつをばから竹わりよこに かゝるをくるまぎり ゆほうよりきりかたる鬼王もひまをみて ぼふず あたまのけさがけに▼ 六日 英笑画南 筆者音成 ▼「コリヤ おさめそが中村へ かなはぬと おそれにげてゆく 鬼王ゑたりとかたなを いそぎゆく あふれもの手なみに あぶれもの手なみに 10486 蝶 千 鳥 全六冊 楚満人作 英笑画 子春新版 若林堂板 狩 第 てふ どり 楚満人作 華笑通 子春業市若林堂板 土反ケ戸間 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 『学代恭唱の図書を 以テ購入セルヿ衛博士 編紙編集』 飴乾す紫杖の十郎すけなりは北篠よりのつかひといつはり小海太がが玉へ おくりしにあたりしばらくいいちもあやふく見へけるが新左衛門が安蔵 ければ日あらずほんぶくして兄弟すがたを女つしかぬしかの女はずをうし 〽半時は今おくる月日もはや三月もとのせつくもすぎゆきてさぐらず つらんけしきそのふ春の月にまぶきつくじさきみだれと語ざるの みち〳〵いとゑおらしきつまおとはおつとをしたふそふふれん玉のすだもあく 大 当り しおりどのそともには尺八にてことにあはするおんぎよくのいづれおと らぬ内とそとひとこゑそゆるほとゝぎすいとものさびしくき ありけるが琴をとゞめてみすをまき〽やなぎはせい〳〵としてみどりをし なす底にとびかふあのかはずあれもやつぱり曽我のゆかりか 〽うゑて見よ花のそだらぬさともなし心がゝちこそ身 いやしけれ〽ヤヽなんとたれおとづれをおく庭へそちや問へし てふちどり □□□□□□□ □□□□□□□□ 同年 ぐなにものなるぞ 〽わたくしめは たびのこむそふたへなる つまおとに 〽奉 ひかされ ましておもはず こゝへまいりました ぶれののつみはごゆるし くだされ〽いまみづからが 一ツこんくまんとせしおりから ごんします さいわい〳〵サアこれへ まいつてさくのあいて 〽イヤこれはおもひよらざる おあいてなどとはいづれの おかたかやこどなきごしゆあいて おもひもよらぬ〽くるしふない□ はやふ〳〵〽しからばかへつてじたいはぶれい しおりどあけて内にいりしやとをとらんと するところにあまだとびこふすせんのちはず あれ〳〵あのかはずをこれへ引さきもちやれ 〽そみなんとなわたへしめはかはずをとらへますことは 〽ヲゝすりやかはずはさかれぬとかムウこりやとの まもりがたなそのほうにつかはすほどに 心をつけてナがてんか〽アリヤわたくしにこの たんとう心をつけてとおろしやるはみのうへを ごぞんじあつてか〽いかにもとくより〽アリヤ あなたさまは〽みづからはすけつねがつまの なぎのは〽わゝなんとしてこのところは 〽しもやかた心をはらす みづからがすまひ 〽さてはかたきのしヤサ さてはかたきのイヤサ かゝるたつたきおんかたに おしやくいたすもおそれ あり〽イヤくるしうない 〽と申てもこのたんとふ 文字にかいて母といふ 字に心をつけ病といふなぞ さてはせつしやを〽アヽすけなりなぞとは おもひもよらぬそれにこゝろが ついたならさつきだじゆんに ついたならきつきげじゆんに 〽やいばに〽いそいでゆきやれ 〽しらぬおくさま〽たびのしゆ ぎやうじや〽かさねておめに かゝりましやうはて何つら てふちどり □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 何まで かたじけ ないと またふき いだす いだす れば いふも 心あり 一げにきこへ けるが 一やよりも はやき くはういんにはや さつきにおもむくにぞ 二藤がかりばのそう ぶぎやうそきいて いり 兄弟しのびいりし ふりければ さみだれいとつよく 夜まわりにすがたを かへていりこみ 〇十七 〽□すけつねがぢんしよにしのびいりしうじのうちになのり入り 首うつていでたるにこわいかにすけつねならぬ なぎのはごぜんかたきをうちもらせしかと兄弟むねんと おくのかたにちんでたつたるおりからにおもはずきとゆることのねに ふつとかざましすねなりときむね〽あにじや人〽といむねいまのゆめを おいはくに身のあくじを のべずはたゞ一トかたなに めいを地ごくにおくらんと いきまぎてつめよすれは □□□□□□□□ かのとうぞくと おぼしきもの 〽そんならまさゆめにてありけるかりおもへは むねんくちおしやとのすみすてし 川津のやかたいまは人手に 一わたせしもかたきくどふすけ つねゆゑへんじもかたきを □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ ふたりを 見るゝかり はるかに ざをしさり 御兄弟 うたはやこと しゆ〴〵にすがたを くわいこく六部これも 一かまくらのやぶすを うかぶため しています さまがたわた くしめはあや しきものには そふらはず はやまり 給ふな せんべん □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ ばんくわのうき身のうへを □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 一月廿一日 八わた 三郎 はこぬごんげんのあわれみ 給ひてさつきげじゆんに 行氏 ござる かたきをうたせんとの れいむなるか 八テ〳〵あやしや なると兄弟 顔をみあ わす所へ うへよりおつる ちしほのしたゝり 二人りはこれを 一 シテ そのもとが 八わたの 三郎本とウ きつと見て〽この ふるやかたにやさしき 〽いかにも よふすをかたり つきおと〽まつたせんけつのしたゝりおつるは 申すべし 〽きゐをかさねしとのばのしぎ〽まさしくあやしきこの二かいと目くばせして うへにあければ身にくまのかわをまとひ身のたけ六尺ばかりの男そばに それかしすけつねに つきそひあふみ八わたと あやしきおしなをとらへかけ下とおぼしき一千人のめるを手にかけやがたな ひつさげいたりけるときむねしつふをたゞさんとすぎ戸のかげよりおとりいゝ なんぢなにものにてこのところにすまひなすさだめし山だちのたがひならんに 二両人の忠しん小藤太郎は しんさんなれともあくしん つよくすけつねが心に閉 こはちどり ○十八 てくもたし 〽かなひそれがしはごきはごきはふだいにかたきをうたせ 〽きし申さんとくふうなせどもそのかひなくしかるに さりし春くるわのごなんぎ いづの次郎がわるだくみを さとりてとらを ぬすみさりしも ひとまづすがたを かくし年月をすきで そのもとにおわたし 申さんとこのあばら やにすまひなす かまくらぶしにたちかへりともにちからを つほ いま手にかけしは手下のもの今とらを おわたし申上からはわれもふたゝび そへ申さんとかたればとらは ○のふなつかしきすけなりさま いつぞやくるわでのあいかてづかと さぞはらがためてあらふと おもへどまんこふさまの かもへとまんこふ おたのみゆゑ かんにふふ とりすがり なみだにくれて いたりけり ときむね ほつと めいきを つき まことに そもじの まこと こゝろ すに ことは さてこれより ともに新左衛門が かたへまいらんと こかいをおりて四人づれ ゆかんとすればかしろより 四五人いちどにばら〳〵と おつとりまきヤア八わたの 三郎ゆきうぢすけつねをかたきとねろふ そがとのばらのしりもつやつ ひつくゝしてきたれとのおふせ しんぜうになわかゝれとゝと 大ぜいとりまけばゆきうぢは 小だかき岩にゆらりとのり こしやくなるやつばら かたつはしからにらみころすぞと 大だちぬいてひつかつげば十郎五郎はさゆうにたち とらは十郎をかこいてけがべしあるなときづかいに ゆきうぢはもろはだぬぎ着こみのすねめて おりからきこゆるぢんがねたいと〽ハテいぶかしや なりからきこゆるぢんがねたいこ〽はテいぶかし あのたふよせとあやしむうちに あざがほ千平さきにたち 大せいのとりてかけきたり 〽ヤアうごくな小藤寺のいひつけ行うぢのかくれがをとふまきして▼ なしと それより 鬼にへが ちふぎ ゆゑ じめ おちもなく かたりければ ゆきうじも たんそくして このうへは 一つこくも はやく □□ ▼ひつくゝりきたれといざなわかゝれと とりまくをさゆふへはちひつゝたつたり これより二番目はじ まりチヨン〳〵〳〵〳〵〳〵の てふちどり 御休所 つがき 〽そふきもをつぶすことはねへいつたいあのせふ〳〵といふ 女郎はわしがいもふとおまへにほれてゐるといふことゆゑ 兄がとりもつどふぞくるわのくげへをのがれさせよふと わしぐほねおもく身うけをするも金三百両 それさへあればおまへの女房にする気だが 人やしいことにはくめんも できやしねへはカ 〽ヱヽ今が いまゝで そもじの いもと しらざる いそくとして かへりゆくあとみおくりて 〽へらぼうめうねに ほれているものかヱ それはそふと 給ふは金の つるがでへぶある すけかぬさまの たのみのしこと 一門兵衛めがほふも 三百両まやいゝかぜが ちが あやまり そふいふおころ ざしならばせつしや 一分子は三百両 たゞいま でも さし だして おか さんに いたし たい ユリヤ ふいてきたわへと 立さん わるだくみの 吉助がぶうち〳〵と あやみゆく ○これはしわせの古 道具やうふるきを もつてあたらしきみせ あきなひの大和屋茂兵衛 次郎がしもべ つづ平◑ おもてへきたる伊豆の 〽ヤア さいが兵衛 さきだつていづの 次郎かたとりたのみの いちじとらをはやく わたさずはやけつね公を かたきとねろふ兄弟 ます めでとふ さむらひ どふぞ そは ひつくゝしてきこれといより どひ〳〵けふは 申うけヱ これ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ あはせて おがみ 鎌倉に名もたかきゑがら 天神の後る芝にとし うちかけし道具や うちかけし道具や 門兵衛といふひやうきんな やつこありかいてうまいりにまたりこの ところにやずみゐたるとむかふのかたより 所のきおひまむしの言ひより下駄の おとたかくあゆみきたるこのうちかる わざのたいこ土ものおとたへずきこへ いたる〽これは〳〵門兵衛さまこんにちは よくこさんへいイヤなにおめへのところへ よくこさんけいイヤなにおめへのところへ あのけわいざかのせふ〳〵からだのんで よこした女があるといへば門兵衛まな こをひろげ〽こかみやありがたいソリヤまことに めまてんじんばしでが ゆかにや なら ぬぞ 〽コレハ〳〵 すけかぬさまたび〳〵の ごさいそくとらは さきだつてなにものとも しれずくるわにてつぎへ ます 一金さへあれば なにがさて あるとも〳〵 のふみの もんくでは わしにも ほのじに れのじとみへる けふはいかなる 吉さまごや あくちうねしや かたじけなや のちほどあひ ませふと てふちとり しいびのものにうばわれしとのこと つぎ それゆゑゆふきいたしありかをこれヱこれて 見つけしだいさしあげますせつしとが〽コリヤ京の次郎さましつねを しよぞん〽だまれ茂兵衛とちは くるわよりゆきがたしれずとは〽イヤサいつわりじやに世ものゝ きつてじや身におぼへないとらは いつわりこのやのうちにきつてじや身におぼへないとらは かくまひあるごととくより かくまひあることとくよりかゝまひおかぬ〽もはやゑども いのちはねぐさつたわんひつくゝ しつたるなりいゝみかくさばいのちはねぐさつたわんひつくゝ してとおくをめがけゆかんと 友切丸いちらんのぎしてとおくをめがけゆかんと すればとゞむるか茂兵衛 すけのぶへ申つくるとのこと たゞしふんごんでとらへ よふる〽イヤまづはきまりひきとらへんとあ ひきとらへんと両人が かけいるを 給ふないさゝかさやふの こゞむる茂兵衛 いつわりは申ませぬと わしづかゞ あらそふおもてに 出してかへらつせへ〽ヤヽなんと これヱこゝにとさしだすをみて 〽コリヤ糸の次郎さましつねを あゑいしていりくる 人はさむらいの りつばにいでだちすでんどふ ゑりがみ いかに茂兵衛兵衛 どのとやらせつしやな せんだつてあさひなの 三郎どのよりの申こされた 京の次郎と申ものこんにちなげたる〳〵 とらをむかひにまいつたりもふりやうけんが すけなりたらびにとら わたしめされ〽スリヤあなた さまが参の次郎さまとな 〽いかにも見しりないゆゑ どのとやらせつしやなあをむけに どつさり 三郎どのよりの申こさればなげれば なげたな〳〵 もふりやうけんが もふりやうけんが ならねへが おりよふだれだと おもやアがるあをだいせふい へびざむらいからすへびからすべ このところへ門兵衛 主への金を ぬやみとり おつて かゝり 茂兵へ かたへ 金三百 りやう おき ゆくと あり はくし すな ければ 画 図は 五の五 きたとへどのよふなまじなひでも おはぐろをかけてもくしがきでも いたみゝはとまらぬきづ口をけてくわの たびにこせへるからるやうをよんで まむしの吉さん山かたち もしらねへうぬおれが しやつつらるおぼへていろと うぐ一天ちくまで三千せかいにたれしらぬやつはねへ けつをまくつてたいへいらく 〽コレハ〳〵京の次郎さまの あくたいぐちおしやツつらを ごよといへばわしづかも吉もだがいに おぼへておのてかさのだいをとばせる 酒の 山川白酒 〽ヱミと吉が しかいをかこふ てあいさつする イヤサこりや 友切丸といふ かたなだ かねを よく かうなら うりてへ もいだ 〽コリやこれ たづぬる 友切丸と 「下より」それはそふと しくきしんでゐるのは なんだと いへば □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ いもと きい てはとめいわくに次へ ゑひかか でたらめの ばけのかわ へねの 顔見あはせて 「わりやァ 一 十一日 〇くせ 〽コウヤ 大へいらく あたまを あたまを こゑが ちや酢 かいてかけ いだすを やまいや 茂兵衛と とちへてなげる茂兵衛が手なみ へつぺいはにげいだす吉もつゞいて ゆかんとするをひとあてぽんといきたへたり おどろく茂兵衛がかいほうのところへかけくる 引まど与兵衛〽コレ道具やさんこのわぎざしをかつてくだぜへ いふのもやつぱり世を しのぶたからの せんぎわのため 「ふゝすんなら 十 てふちとり つゞさしうつむいてゐたりしが きしやる金を出してかふならうる さもなくはほかへうるぜ 一金はわたして あげませうと いぜんの金を とりいだし わたせば あらため たばこ いれへ 入れ そん そん なら かたなをわたし ました そりやァ そふといつぞや くらやしきから はいつて はいつて 用金を ぬすんだ かゝるは かはいゝことを しとなり □□□□ いりこむ人に出る人にきせんらうにやく そでをつらねもろとしのあぼうにまさり 三千人の遊女をあつめしいつくはくなり いまにわかあそびとて ぜんせいなるゆうしよなる なかにも 次へ そしておぬしやァ こんなに人を ころすことは やめにするがいゝぜ どりやゆきやせうか とはいふもの ゆきどころのねへおれ けふからおいて くれめへか 〽そりやうやすい ことながら 見らるゝとふりの やせじよたいみせも おくもたゞひとま おまへもそふいふ身のうへなら ほかの内へゆくがよからう 〽そんならおめへのしつた ところがあるなら てがみでもくんなせへ 〽はく由なりぢかざわに たびのよふゐのすげがさや ふるいきやはんもそこくに わらじをはいて出ゆけば ゆかんとすればいぜんの吉 よろぼいおきてたちかゝるを おもてへこそはいでゝゆく 茂兵へはうちつれて小でうちんを ともしつゝいでゆけばあるいたべいの うしろごふり千一つれあの二かいには いつでも金があるとひとりつぶやきつく いそぎゆく○こゝににぎおふ 一トくるわすがほもゆきのけはひざる しよゑんのものがござるからと 茂兵もあとよりみおくりて とつてなげればそのまゝに てふちとり みうらや○あげまき きせふ〳〵とて名だかき けいせいあり間夫に 世にわかの出立にて 女六がくるわがへりに けんくわをしかけ 助六といふものありて さん〴〵にはいぼくする かよひけるが おなじあげまきが きやくに押かへと ○このくるわへ白酒うりの 新兵衛といふもの 入りこみしこと いふものありそも〳〵 門兵衛が大へいらく この伊久といふは かつ山といふ はじめ近江の国の そばやのかつぎの 浪人にてありけるが けんくわらは ふとせと明神へ ことしげゝれば とふりかゝり これをりやくす あさがほ千平が ○さてもやまみや 大藤内を 茂走は引まど せつがいし 与えを 友きり丸を おくりつゝゆき うばひとりしかば やふやく 千平としゆう〴〵と くにざかいにて なり友きり丸を てうちん うばひとりぬ ふきけし 工藤がおくがた 友きり丸を 化しよへうしなはぬ ため家来と なしおきぬ なしおきぬ すなはち 与えをぬきうちに 一トたちみけんをきる 与えはおどろき 与兵衛はおどろき 〽ナゼおれをきつた ものめんごろしだな 茂参めくごろしだな よしくおれがゆきがけの 近江の だちんだあいてになれ に藤太なりいへと いふものなり しがるに又 小藤太川津を るころしたる とがゆゑ 曽我兄弟 かたきと ねらふ 一ユレ茂兵へよく聞きやれ つみなき人をころす女のア なわめのはぢも あたり あたりめへ なり ければ すがたを かくす ため はくはんへんしん 白髪衣身の 一人すりをのみ あくまで おごりにてうじ このくるわへかよひけるが に六といふものあるゆへ あげまき伊久が こゝろにしたがはず せふ〳〵といふ女郎をたのみ とりもちをたのめど きゝいれず伊久は助六に ちじよくをあたへてくるわへ あしどめせんと大ぜいのわるものをたのみ田 こはちどり ぬき身の やりを さきに たて しにぞく なつた 馬に のりてへか コレこの 与え さまる いぜんは 箱根の 聞坊とて 曽我 ゆかり ある もの うぬ ため せん かるい ところ が さる ばつ つけ 竹のこ ぎりて かさのだい ひかれ たいのが のぞみか 三尺たかく しばりつけ あわと かづさを 助 めのまへに しでの 山路が こへたくは おなさけ おなさけ ぶりい とぢぼう さまが こゝで いんどふを わたしてやろふはと次へし ます 〳〵とも きりやうにん いどみたゝかへば はるかに きこゆる ねぶつのこゑ 与えもしよての きづにや よわりけん それに おまへの しまつ 人の ゑんりよ ないはなし ヤレひの口の 出合じやの かたそで だのともし いの わしが身のうへのこと うちには 大ぜいにて うつたへられては 日頃の大もう水のあわ それゆゑぜひもなく どろぼうよ ヤレどろぼうと こなさんのいのちはわしが もらいましたついぜん人やうは しようほどにどふぞぜうぶつして くだせんよかたなむあみだぶつ〳〵 与兵へがしがいをあらため さいぜんの金子をとりいだし あとかたづけてかへる道すがら いぜんのいたべいもそがへより いぜんのいたべいのそばへより 〽こゝには金があると さいぜん与兵がととは みちならねどもヲそふじやと しいびがへしをのりこへて はいればいかにからだんす 一おもる下へ小でうちん まむしの吉はかへりかゝり たがひにみあはすかほとかほ 上よりなげるつぶてにて ばつたりきゆるでうちんに 吉がおとせしひとつゝみを とらは手ばやくとりあぐれば 人をあつめる しらせのひやうし木 ○それはさておき与兵へが うりにきたる友切丸新兵へに わたして茂覚はいでゆぎける しのびゐたりこの間に友きり丸を入かへて にげさりぬ新兵へはこのやふすを しらざりけるさても茂兵衛は 家にかへり仏だんへとうやうを ともしねぶつをとなへゑかうを なしいたるおとらはなにげなく ゆふまゝのしたくさへしなれぬ こともわがきみゆゑいやしき 身にもなり給ふは身に大もうの あるゆゑなりせめてはお心 なぐさめにととくりを さげて酒かいに次へ カツチ〳〵〳〵〳〵〳〵 あとにおとらと新走がはなしのうちに あさがほ千平さいぜてかりゑんのしたに こへつごう ついに 茂兵衛に かたさきを ふかくきられ うんと ばかりに 茂兵衛 たふれふす わきざし わきさし すておいて 〽アヽコレ 与足どの いみもねへ そなたを なんで わしが ころし ませふ こな さんも しつての とふり 四百四病の そのうちで つらひは わが ひんの やまひ 友切丸を もつてきて くださつたが くたさつたが まのわるさ いもとゝ いふは とらの こと 白酒 兵衛 □□ いふも わしが ため には 三 まじの てふかしき事 此所小便無用 上うござります〽ヱヽなんと そのおとゝがなぜゆすり かたりにござつた又その手じや ゆかぬ出なをしおゝらふ 〽こふしんなともつともせふこには このわしがこの血とこなさんの ゆびのきずその血とひとつ うつわへいれてごらうじろ つぎ つぎ あにさんつい いてきますとおゆく あとへなむしの吉 茂兵衛 さてへ お うち かり あたりを 見給はし りやふ手をつき いかに 見 わ すれ 給ふ か あま じや ひと おさなきとき おや人の たるの 下の町人吉元めに 一おあづけなされ十才にして いへてしたる団三郎で 二夕人の血わかるゝは他人兄弟の ちはわからぬとのことことごらう じろせこれでうたがひはれ しろせこれでうたがひはれ ましたかと茂毛がゆびの あふれものゝかしらと いはれゐみやうを まむしの吉と申 さず口よりながるゝ血しほ 団三郎はあたりにあり くるわへいりこみ人だちの なりでもけんくわとうろん おのわきざしにて いゑゆびのちしほを しぼりたがいにまし そのたびにも女六さまの かげみをしたひ大もうある 御身がかる〴〵しいことなされ ますゆゑわざと国三とあるさする つきそひまいらすもどふぞ どたいもうじゆさせ 申たい ばかり 紙 □□ やつぱり おゝわ ゆゑと わざと あく しんの ていに 見せ しも きやつ めらの こゝろを きいのさいくわいと 又一ツには 兄じやひとの 西こふも水のあわと ひく はからひ これからは 忠の一字に よろこびかぎり させまいとわざといづの こりろた なしふか三郎はざをあらため 次郎がみかたになり兄出人の わたくしの身のなりゆきわかげの 見覚へ給はぬをさいわいに あやまりにておやくの心にそむき こゝろにおもはぬあくたい まりともに ちからを あはすべしと ぞふごんもつたいない もゝらはれしいへもかけおちいたし目ぞふごんもつたいない国 次へ ○金 てふすさ ゆく兄弟なのりあひふしぎの きしさいくわいをよろこびける さて茂走はくるわあげまきかたへ ゆきて助六はたいもうある ものゆゑあいそづかしいかて きれてくだるべしと たのみけり さて北六くるわへゆきけるが あげまきは手もちなき あげまきは手もちなき あいしらいゆゑいへにか あいしらいゆゑいへにかへり かゝる所へゆきうぢきたり このたびきうにかまくらより ふじのかりはへすけつね はつかうなすとの事 友切丸へんじもはやくせんぎ しいだしつかはすべしさすれば われはこれよりすぐさまかの地へゆくなれば もはやおんめにかゝるましさらば〳〵と わかれづゝいそぎ出行ぬ 茂兵へはじめすはこときうなりと心を いためけるおりからおもてへかけきたゝ まむしの吉〽ヤアあにじや人よろこびたまへ 友きり処は手にいつたり〽スリヤどふして〽ゆふへ 両切丸は手にいつたりとさしいだせばよろこびてぬきはなし すけのぶどのゝおちともゆゑなくすみ 大もふもとくのふべしこれなるは切手なり あさがほ千平がぬすみさりしをやうやくつけまはしつ してうちころし門兵へ弟もきつつけてはやつたれどとりにがし 〽マリやこれ にせもの 〽そんなら あいつか 門左衛門左衛門 とらんとはしり ゆへ かゝるところへ 大ぜいのくみこ ばら〳〵とかけ きたり〽ヤアやまとや 茂兵衛 この家の うちに やつぱら とのこと 次へつくく 六 六の六 〽いじなわかけて 〽きわれ〳〵に わたすべしと ひしめ人にぞ 茂兵へかち〳〵 とそらわらひ おもひもよら ぬおさづねもの さやうのものは ゆめにもぞん ぜずほかをお たつねなされ ませといへども きかずたち かゝりかないを さがしたづぬ ればこがくれ したる助六が あられ出て いつものたんき かたつぱし より人つぶて なぎたてら れてにけ ゆくをいづく までもと おつて ゆく こふちどり ゆめにみつあふぎのせふ〳 夢三扇蝶々 〽久かたのやみしかすみて浮橋や夢のうき世に すみだ川友よぶちどりちり〳〵と水にの菊の ちらしがきふみのへんじをまつち山まつらに あらで石よりもかたいちぎりはみらいまで 色もかはらぬはる秋をいく夜かさねんきくの酒 美ゑん名だかき仙女香いづれふろうとふじ びたいながきすそのゝまきがりも東男に京 ばしのいなり新道無れならでこゝはいづくとそめ ぐりのどてをむかふへくは〽ハテ心得ぬ月にうかれ て出たる人か〽見とがめくられては二人が身の上〽こいふて かくるゝ処はなしことしばしたゝずむ向ふより牛にあせしく くる人とこなたは見つるむなさはきとがめられしと するところへ〽つま木こる山路の杣の人よばふ こゑもこざまにふきおくる戌木丁々蝶ならぬ 丁子ぐるまと世にひゞきつやものつくしむかりも 見ごとむくのはみがきさら花の油の町にひきぐ なるすそもほら〳〵あゆみくる〽申くろぎをかふ てくださんせ〽このあたりにどふしておゑめが ずいぶんかはふくろぎよりしめきいろかのつぎへ一 つぎつきしその さくらぬ これはさくらの にほひじや ござんせぬ丁 子ぐるまと いふはみがき でござんすはい なひとつかふ て見なさんせ 〽なるほど聞およ んだ二子ぐるま〽さァこの はみかきをかはしやんせ 〽かく迄も世におほり も湧きけふはふちぞ とつのりぬるおもふ こゝろをわたらせや はつにあふせもやせの さとうしと見し夜のつの もじや今はこひ者とわが よい中がはらに立給ふ 金ぴらさまやいなりさま もふつる人のこみゆどに めぐみもたかきさくらのか 此ひな位もおもしろし のべのすゝきのひろざとや みる〳〵かしこのしづの 女はそうしがゑい花の 五十年てふとへんじて ちら〳〵こひの かたきとうらみの はがさねそこよ こゝよとおひ めぐりゆつぱと たをれふししばの こるばかりなる 多きの糸たけ なるくろかみ あともなくみゝを あらへばうしひいて かへるたづなを手にくる〳〵 むすびしゆめはさめにけり そふちごり 十一月 くるわがへりのはこでふちん門兵へさげて 引ふみをかたへよりとんでいで 〽ヤアくるわの名はひげのいきふといへと まことは近江の小藤太意欠あかざは山の かへり道なんぢが矢にてしゝたる 川津の三郎が わすれがたみ 五郎ときむね くるわでは くるわでは 助六となのり つけさせんてだて なりわれみづから なのりいでなば いつはりと しはなんぢが しよぢなす 友切丸を うばわん ためいざ じんぜうに せうぶ〳〵 となのり かけぬく よりはやく きりつくる 門兵衛門兵へは うろたへて かけだす ところをから たけわり つゞいていきふが きりつくるこゝろへ 思ふべしとかくは はからひたり たりとしばしがうち たがいにしゆれんの ひじゆつをくだき うけそんじかたさき きられてよろめくを つけいりてとゞめを さゝんとするところを 〽ヤレまてはやまるな 小藤太がいふことあり 死にむかひ身のがれ せんとうたかわんが われ安藤さゑもんが けられ近江の小藤太太 おもふべからずわれこそ さきだつて廿とのみやう じてのまへにてあさが印 なのらずくるわへいりこみはくはつへんじんの くすりにてすがたをもへしはそのほうにこゝろを たゝかひしが助六がうつ太刀 千平がうばひし友切丸を 友功丸も わたし申上からは さつきげじゆんを まち給ひ 次へ うはひとりしをなぎのはさまの お目にとまりかへられ二代目の 下藤太となのりしなりまこと近江の 小藤太はさきだつて本多次郎がためにうたれ たれどもなぎのはごぜんのはからひにて そのほうたちのかたきをねらへをさづし 小藤太となのりまたれ友切丸をわたしくれよとの たのみそれがしもあになりいへのためとわざと てふちとり すけつねをうちたまへ 〽きしさらばといひつゝいき たへたりときむねいまさら はじめてたんそくしさては なぎのはのはからひか かたじけないさりながら かたじけないさ 人めにかゝらぬ そのうちにゆかんと すればどろ〳〵と 人ごろしやらぬと おめきあかづきがさ さしてとりまくくるわの 一人々すきまを みあわせときむねは いつさんにすけなりがかだへ いぞきゆくこゝにくるわの あるべからず上かへしおいたるなぎなた かけいださんと するところへ じんぞう あまたにわりの花 じつてとなして おづとりまき 〽サテこそなる あやしき あやしき あげまきはときむねいきふを手にかけ かつればへ出立とのことをきゝさては うらみのよりともをいまかたずんば あらしにあへるごとへにて あるべからず上かへしおいたるなぎなたとりだし ○しばらへいどみ あひけるところへ けいせいこ おやりたより ころを付よ とのいひつけ なりしがあらは るゝうへからは かげきよのむすめ かけきよのむすめ 人丸となのりなわかゝれ まいとはおもへ どもなに をか づれも。 〽としやくななのる せふしをあけてたち いつるあとにつゞいて いつるあとにつゞいて 十郎やすけなりおなじ 五郎 われこそは よりともにうらみある 身のうへそがの五郎が すけ六となのり いりこむをれんぼに ことよせみかたに つけんとはからひ しがこととゝのはぬ うがちは かたつぱし からなで ▼京の四郎げんさんせんと きりだぞ と大ぜいを あいてに いちる花は とはいちどり 〽さてこそ なる けらい鬼王 新左衛門 第団三郎 みないちどふに はかりいでしが 人丸 鬼王を みや より いつさに とび ろく るを 二十一 〽さてとそ □□□□□□□□ ておたり ふじのすそのにて なのりいでなは 大ぜいにとりこと なりていきはぢ さらざん つゞはらひのけやア人丸 〽きはやまるなこのたび ぢうほうしてその ふんこつもその かひありて手に入る みだをと しばらく じせつを きつへしと 草の 次郎が なだむれば げにもと 〽おもへどむねんの なんだ十郎 なんぢはかゝる 五郎もこゑをたて 十一日 とりあげ あくじの ものならず しかるにかまくらどのに とびらをひらけば うぢよりはなつ 〽はむかはんとは とゝろえずと ことばのうぢに 鬼王が女房 くわうみやうに ふしぎや あげまきが むねより一へわいの 月さよはしりきたり さきだつて くわゑんとひいで よりとも おつとの□に 又ヱ うらみ ある かげきよが むすめの はだをかり われ〳〵が 大もう □□□□□□□ じゆを いさむ 一同所以上之様 けりしが いんすの みだの りやく いのち 鬼王 新ざゑ もま うちみを なさんと おもひらが なしと いへども これまでは かくれすみ工藤の いへにみやづかへして 一めんていをしらぬを さいわいなぎのはと 引いだせしはみな まことの友切丸は 一いつはり小藤太をくるわへ わたくしがはからひなり これなりと 十郎に さしいだせば ときむねはじめ きゐのおもひをなしていたるに 新だゑもんもよろこびて みだの いとくにてせうぶつするか すけなりさまは新兵へと かいめいしときむねさまは助六 まつたそれがしはやまとや茂兵へと かいめいしてはいくわいなせしがひごろのきへゆきぬいざこれより ありがたやと引まどよみへが すがたけむりのごとく 鬼 京の 次郎は とらを まねき その 十郎 とむらふへも 新ざゑに 月さよと 雪三郎も こゝろを あはせ 忠義をみがき そがのいへにつかへよいへに ○大 てぶちどり かたきもきやうだいかたきを きじうつときははらきるはもくせんなりと いふうちあげまき正景となりのふはづかしや こりやなにごとじやとはじめてまつび なきふすを京の夜らいたきおこしなんぢは いまゝで引まど千みへがためにあくいと なりたりこのゝちこゝろをあらため ときむねがあとをとむらふためとらと こゝろをあはせぶつどうへいるべしと きやうだいはしなぬさきよりあとのとを 京の次郎にはからはせ身がる事なりて かたきうちうらみの すけつね一トうちと よろこびいさむきやうだいが 孝なり義なり忠臣義士 たのもしかりける しだいなり 春斎英笑画盛 逆沼草の鎧 御かほのくすり 美艶仙女香の義猶亦かくべつ入念いなりしん道 製法仕候間相かはらす御求可被下候 坂本民 傭書音成 七變化坂東水滸傳 世 五 南仙舎楚満作焉 文 肢 四 瀬川路考作 色三味線仇合弾六冊 渓斎英泉画 楚満人作 蝶千鳥鎌倉模様六冊 英笑画 新 回 四 拍掌 いつつい 楚満人作 一剉ばなし六冊 奇譚 一名おろち太郎 英笑画 新製 両天傘 まことにこの上 なきてうほうの 風流繪半切筥入數品 晴雨 かさなり 同東千代紙御進物しな〳〵 奇 美玄香 美玄香 古今むるいしらが そめぐすり御求め むしばのくすり代十八礼 法 御こゝろみ可被遊候 芝神明前三島町 御顔の くすり 仙女香 右の薬品おの〳〵他 江戸錦繪摺若林堂 家無類の製法也 京橋いなり新道坂本氏製 若狭屋與市板