食物功能

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ショクモツコウノウ
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東北大学
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書名 食物功能 写 所蔵者 (備考) 撮影 東狩引株平東 冊 所月 究2 研年 食物功能 食物功能 東川区 第一米穀之部第二野菜之部 第三木実之部第四金水之部 第五画具之部㐧六鳥之部 第七獣之部第八菓子之部 食物功能 少夕向 武蔵 第一米穀部 四月代表店氏ノ寄附會ヲ 以テ購入セル間 猶興亭吉氏藩職君一 岡氏 斉姫 一粳米うるのこめなり性平米のしなおほし おくて 一晩粳米を上とす飯かゆにしてつねに 用へしなまなる米を多食すへからす 性れいにしてひいをあしくす腹中に かたまり物となる二三年も蔵内に置 〽ちんさうへい を陳食米といふ性れいにしてむねの いきれかつするをやめひいをとゝのへ但 一多食すれは大便くたりやすし 一糯米もちの米なり性うん中焦をあたむ た食すれは腹中ねつして心くらく ねふることをこのむつねに食すれは筋 よはく手足たるくねふと生す小便を たもち大便かたくするなり酒と同しく 食すれはよひさめかたしくわひにんの 婦人もろ〳〵のにくた食すれは子に あしく 一栗あわなり性はひかんにしてせうかつ 口かはくを治すかゆにしてうんなり 腎気をやしなひ脾胃のねつを去 大小便を利す 一棘米もちのあわ也性ひかんこかさけの おほきを治すつねにくらへは筋ひら めき目まひ心生る也 一梁米きひ也白梁米は性ひかんむねの 内のきよ熱をさるはくことをやめ気を ましすちほねをおきのふ 一黄梁はあかきひ也性平気をまし腹中を とゝのへ大使くたるをとめくわくらんの 後かつするを治す 一精米ひゑ也性はれい気力をまし腹中 をとゝのへてた食すれは持病をおこす 一大麦おほむき也性ひかん中焦をとくのへ 気血をまし食を消し腹のはるを治す のとのかわきむねいきるをいやす久敷 食すれはかみしろからす人をこやす いりて食すれは足よりくす 一小麦こむき也性ねつかんは腹中をつよく したいをこやすた合すれは腹中ねつ して頭風けんうむを生す 一熱は小麦の皮也性れいにして身のほと をりをさり中焦をとゝのへせつりを留ん 一蕎麦そはなり性れい又平ともいふ腹中 をつよくし気力をます久しく食すれは 一頭風けんうんを生す中風かつけに 禁す葉た食すれは大便しやす中風 かつけひしうにきんす 一黒豆くろまめ也性かん又は平にして食す れはねつの水腫によし又むねのうち いきれ心ほるゝを治す日をあきらか にし白かみをくろくしかん色をよく すいかて食すれは食をけし腹のはるを 治ししひるゝをいやす白豆性をとる 一豆腐性かん風こかさにあしくた食す れはほかみふくれいたむ 一赤小豆あかあつき也性平小便を利し水腫を くたしはれ物のうみをはらふ久しく食 すれは身のうるほひかわきやするなり 葉ば目をあきらかにする也 一白豆さゝき也性平五臓をおきなひ血の みちをとゝのふ若時かちなからにて 食すへし 一胡麻くろこまを用べし白はをとる性平 気力をまし身のうるほひを生しなつ きすいをおきなひ体をこやすむし てはほし〳〵九度していりて食すれは 長いきす中風の人によした食すれは むねあしくなる也 一油性ひかん食物をいりて食すれは しやうねつして脾胃によろしからす又 こゑをそんしはを損し薬の力を損す ゆへに一切の薬を服する時油をきらふ歟 一腸あめ也性ひかんひいをつよくし食 をすゝめしはふきを治すた食すれは 腹中ふさかりむねあしくなる也 一徹米けしなり性平痢病を治す但熱の はらにはやく用ゆへからすた用ゆれは むねつまりほかみはり動する也 一葛粉くすのこなり大かんむねのいきるを やめかつするを治す大小便を利す酒の よひをさますひいきよしたる人には た用へからす 一酒性は大ねつきけつをなかしつうし ひにくをうるほしきり露風をふせく 多くのめはたい損し心くらく誕生 し血の道みたるむまれつきて酒を たくのみてたゝらぬ人ありそれは 各別の事なり常の人それを例にし て朝夕さけにゑいて短命なるへ色々 のあまき物酒とおなしく食すへからす 一醋米すなり性うんはれ物の毒気を けし食をとろかしやまいのとくをけす たく用れはすちほねよはくしかをの 色を損しこゑを損すなんしに宜し 第二野菜の部 一蕪書うきな也性うんくき葉はつねに 食すへし気をまし五臓をつうし食を けし始て生る時とりて食すれは大便 くたる也根多食すれは腹はる也 一松菜ほり入菓也性はうん又はれいとす脾胃 を通利し食をけしむねの内のいきる をやめ酒の後のとかはくを治す中焦 きよれいの人食すへからす肺気中風 しひるゝにいましむ 一菜蔔根大根なりうんきをくたし食を消痰を 下シかつけをやむ久敷食すれはかみはやく 白しちからよわき人用へからす 一午房性平はのいたみを治し足をつよくし はれ物の毒をきりしはふきをやめ疝気を治す 一茄子なすひ也性かんなまにて食すへからす 昌の気を損すねつしたる人よくにて食す へし但た合すれはかさ生し持病をおこす 秋の末に食すれは目をそんす 一瓢なかひさこ也夕かほ是也性かん水腫を消す 持病おこす脾胃きよれいして腹のはるに いましむ 一鮑まろきひさこへ性れいむねのいきる をやめせきりんを治す 一熟瓜からふり也性かんあつけをさりかつけ をやめ小便を利すた食すれはまなこく らく下焦しめりてかさを生す老人禁ス 腹中にかたまり物有人大便しやする人小 便しけき人食すへからす夏ふりをた食 すれは秋痢病をやむまなこに毒あり 一越瓜白ふり也性寒むねの中いきれかりする をやめ酒の毒をけすきよれいの人食すへからす 一胡瓜木ふり也性かん毒有た食すれはおこり こかさかつけをおこし血のみちを損し小児食 すれはかんの虫を生すやく病の後食すへからす 一冬瓜かもふり也性ひかん小便を利しかつけを やめむねのふくるゝを治すた食すれは 下焦しめりかさを生すひへたる人やせたる人 に禁す 一葛菖ちさ也性かん血の道をとゝのへ五臓を利ス ねふりをすくなくす久しく食すれはま なこくらし 一白菖たうちさ也性かん筋骨をおきなひ五臓 を利しちの道をなかしつうしねふりを すくなくすひへたる人食すへからす産後に 食すへからす 一蒲公単たんほく也性平食物の毒をけし疔の とくを消し婦人の乳のはれたるを治す 一薬毒はこへ也性ひかん毒腫悪瘡を治しけつ くわい消す血きよの人には禁す 一筧菜ひゆ也性かんしやくたいを治し虫をこ ろしねつを去目をあきらかにし精を ます中焦きよれいの人食すへからす 一馬歯覚すへりひゆのこと也目のうちの白翳をさ りかつをやめ大小便を利し腹中のかたまり をやふり虫をころしかみしろからすひへ たる人食すへからす 一芹せり也性かん赤帯を治しちの道をしす め気をましせいをまし食をすゝめ酒後の ねつをさり大小ちやうを剃し力をつよく し人をこやすすにて食すれははを損す 三月八日に合すへからす沢田に生るを用へし 水田に生るを取 一蕨菜なつな也性うん五臓を利し中焦をとゝ のふた食すれはこかさを生す 一蓼たて也性うん腹中の邪気を去りた食 すれはむねいたむ事をおこしほねすいを 損す二月に食すへからす 一蓑荷みやうか也性ひかんかさを治しこ毒を 消し薬力を損す肺気に禁す 一生薑しやか也性ひかん痰をさり気をくたし からゑつきを治すた食すれはさとる事 すくなしまなこを損す 一子姜はしかみ也わかねを云性かん腹中をとゝ のへむせる事をやめ痰をさりた食すれは 目の病をおこす痔に禁す八月九月に禁す 玉しひをやふり力をおとし春に入て目を煩 一葱ひともし也白みは性れい青みは性ねつ 白みを用へし風寒の邪を散すあせを出 小便を利すた食すれはあせ出心くらし あるひははれ物をおこし精もりやすき人 に禁す 一胡葱あさつき也性うん気を下し虫をこ ろし食を消す久敷食すれはたましひを やふり心ほるゝ也又はを損すゑつきの人食 すへからすせんそくをおこしむねおとろく事を 生す 一胡にんにく也性うんはれ物の毒をちらし 食を消し鶴乱をはらいたむをやめ久き おこりを治し腹中のかたまりを治す久敷 一食すれは目を損しかみ白し四月八月に 食すへからす 一悲にら也性うん気を下し五臓をとゝのへ 精汁のもりやすきをとめ小便に血の出る をとゝめ腹中のひへたる気を去人をこやす た食すれは目くらし春食すへし夏は あしく五月にきんすねつ病の後ふ一食 一薤ちもとの事也野ひるをもいふ性うん虫を ころし食を消し人をこやすた食すへ からす四月に禁す 一一棘芥子からし也性うん気をちらし耳目を 明らかにすた食すれは気つかれ頭痛しけんうん をおこす葉た食すれは気をうこかしむねい たむ事をおこすふなと同食すれは水腫を わつらふ 一蒟蒻こんにやく性かんせうかつを治しはれ物 の毒をさるきよれいの人食すへからす 一蕨はらび也性かんすちほねの間の気をふ さく腎の気を損す久しく食すれは足 よはくかみぬけ腹はりわらんへ食すれは 足たゝす粉は性れいた食すへからす 一款冬花ふきのたう也性うん春のはしめ取て ほして食すしはふきを治し目を明かにす 一鼠麹草はふこ草也性平中焦をとゝのへ気をま しねつのしはふきを治し痰飲をさる也 一萱草性れい石を小便にいたし煩を治し水 気をくたし酒直を治しねつをさるきよ れいの人不可用 一紫蘇性うん気をくたし食をくたし大小腸 を利しかつけしひるゝを治す 一菊花性平頭風けんうん目よりなみた出ル を治すにて食す又まくらにすへし花 大きにしてかうはしくきむらさき色 なるを甘菊と云用へし花小にしてにほ ひけはしくくきあをきを野菊と云也 一防風性うんわかきくきを頭風けんうん目 を赤を治す 一独活うと也春わかはへを用性ひうん頭風 日あかくいたむふしいたみを治す 一艾葉よりき也性かん春わかき時用中婦人の なか血を治た食すへからす三月三日五月五 日にとりてもくさにして炙又 一芋いもなり性平きよをおきなひ血をや ふり人をこやすた食すれは気とくこほ り冬食すへし他月は食すへからす頭はとく あり葉は性蛉むねのいきるを去大便の 生るをとめくわいにんの胎動を治す 一山芋山のいも也性平又はうん下焦きよれいし て小便しけきを治し精けもりやすきを治す 陰をつよくし腰のいたみを治す人をこやす た食すれは気とゝこほる 一一零餘子むかこ也性うん下焦のきよをおきない あしをつよくすふ食の人に禁す 一茨菰しろきくわひ也性れいせうかわせき林 を治しはれ物の毒を消すた食すれはかつ 気痔を生すくわいにんの婦人食すへからす 一烏芋くろきくわひ也性ひかんかつを治しむ ねの内のねつをさり黄疸を治すかつけに 禁すひへたる人食すへからす 一藕根はすのねへ性かん又平とすなまにて食 すれはむね熱してかつを治したまり血 をちらすむして食すれは五臓をおきなひ 一下焦を実する墓はい也ほそきわかねと云 功能藕根と同し 一芋実ひし也性うん又は平とす五臓をおきのふ た食すれは虫出ゐんをよはくすひへたる 人食すれは腹はりふくるゝ也 一昆布性かん水腫しいねつかさへのこの大になる を治す凡海草の類皆しいねの類を治する也 一海鶩あをのり也性うん中焦をあたてめ食を けしいのきつよくしさはらをとゝむ 一海帯わかめ也水を下し精をもよほし婦人の 風を治す 一菌くさひら糯きのこ皆性かん冬春生る は毒なし夏秋生るは毒有た食すれは目 くらくねふりをもよほし腹いたみかつけ痔 に禁す 一木耳きくらけ也性かん槐はゑんしゆ楮はからす 柴に出るを用也楡はにれの木桑はくわの木 柳はやなきの木この木に生るは痔病をお こし風をうこかす 一石耳いわたけ也性平久敷食すれは長いき しかんしよくをよくす 一沙糖性かんた食すれははを損しむねの 痛をなす 一蜀椒山舛也性大ね門腹中ひへてしやする を治し気を下したんを去食を消し 目を明らかにし乳けを通しかみをくろく すうをの毒をころすた食すれはつかる十 月に禁す心気をそんさして心ほるゝ也 彼は性ねつせんそくかいきのほるを治し た食すれはそんす 一胡椒性大ね門腹中ひへいたむを治し気を 下し痰を去魚のとくをころすた食すれは 肺気を損すはれ物を生す 一茶性ひかん気をくたし痰ね門をきりかつ をやめ食を消しねふりをすくなくすろ かさねつの痢を治しつふり目をすゝしく し小便を利す唯食後に用ゆへしから腹に 用ゆへからすしほく加て用ゆれは心気を消す あつくのむへしぬるくすれは横あつまりや すした食すれは身のあふらを去てやする也 しつねつの人によし虚冷の人にあしゝ精汁 もりやすく小便たもちかたき人に禁す故 茶は中風眩暈を生す 一枸杞性かん葉をとりて用煮て食す又むし てほして茶にかへて用又くき葉ともに 酒にひたして用精をまし陰をつよくしすち ほねをかたくし影色をよくししらかみを へんす麺のとくをころすなま也葉をた合すれは 大便しやしやしやし中焦きよれいの人 食すへからす 一五加うこ木也葉を煮て用性ひかん気を まし精をまし陰をつよくし小便のあまり もるゝを治しひふの風を去根くきを煮て 酒をつくりて服すへし長いきして腎気 おとろす 一竹竿竹の子也から竹の子を用性かんせうかつ を治し腹中のねつを去気をまし水を利 した食すれはせうしかたく脾昌虚れい の人食ずへからす 第三木貫之部 一棗なつめ也性平むして食すれは脾の臓を やしなひ気をまし身のうるほひを生し力を つよくしかん色をよくししわふきを治し はのわつらひ有人食すへからすやせはら はる也 一橘実みつかん也性れいせうかつを治しむせ けを治た食すれは痰を生すあちわひの あまきを食すれは肺をうるほすすきは痰 を生す皮は性うんちんひといひてふるきを 用気をちらし痰を去 一柚性平食をせうし酒の毒をけすくわい にんして食すくなく口のあしきを治す酒 をのむ人の口のくさきを治た食すれは 脾胃にあしく 一桃実もゝへ性ねつかん色をよくすた食すれは 腹中ねつす 一吉実あんつ也性ねつ俄にこゑのしはるを治す た食すれは腹中ねつしすちほね損し 目くらくなる 一梅実むめ也性平きを下シむねのいきるを さり酒の毒をつた食すれははをそんし ほねをやふりきよねつを生す塩梅たん さかのほりてむねつかへたるをよくす 一楊梅山もゝ也性うんからゑつきを治し食を けし酒毒をけすた食すれは身熱しはを 損し筋を損す 一石榴さくろ也性平のとのかわきかつする を治せいしうもりやすきを治すた食すれは はを損し痰を生しこゑを損す 一枇杷性かん五臓をうるほし気をくたし吐 きやくしてかつするを治た食すれは痰 熱黄疸をおこす 一胡桃くるみ也血をうるほしかみをくろくし 人をこやすた食すれは痰を生し風を 生しまゆをぬかす ヒシツ 一榧実かや也性平食をけしすちほねを つよくし目をあきらかにし痔を治し す白を治す 一銀杏いちやう也性平た食すへからす痰を 生し風を生すわらんへ食すれは狂風おこす 一榛子はしはみ也性平中焦をとゝのへ気力 をましうへをはらふた食すれは腹はる 一栗子くり也性うん腎をおきなひ気をまし 足をつよくすなまにて食し日にほして 食すへし又熱はいに入うひして食す中 のは少なまなるほとにして用ゆへしよく しゆくするほとうむしやきにして食すれは 気をとゝこほらすむして食するもきを ふさくはれ物をなす 一柿かき也性かん日にほしたるは冷又は平 酒のとくをけし口かわくを治大便しやす るをとめ久敷しはふきたんに血をいた すを治大にくんしたるは性ねつくたり 腹をとむしゆくしは酒後に食すれは むねのいたむ事をなす酔柿はさはしかき也 性冷大便をしふらしたまり血をけす 稗柿はこねり也丹石の薬をふくしてねつ するを治し酒のとくを消しかつするを 治水を利す 一松子性うん中風しひるゝを治袖屋せつ かるゝを治し気をます 一葡萄性平ひふしひるゝを治気をまし力を つよくす人をこやした食すれはむね いきれまなこくらし 一覆盆子いちこ也性平せいをまし陰をこわく し小便しけきを治すしらかみをくろく す婦人子なきに用ゆへしわらんへ食すれは 額色をよくす 第四金水之部 一金箔性平精神をしつめほねすいをかたくは 一銀箔性平たましゐをしつめおとろき むなさわきするを治す 一井花水あかつき第一番にくみたる井の水也 性平薬をせんし茶をにるに用ゆかふへ かろくし目をあきらかにする也 一塩しほ也性うんむね腹俄にいたむを治 し食をけし目をあきらかにすた食 すれは肺をやふり顔色を損しはらくを くろくし筋をよはくしかけをおこす虚 労咳嗽種気淋病に禁す 第五虫魚之部 一鯉魚こい也性れい気のほりしやくりし身 きなるを治すかつをやめ水を下し胎動 を治すせほねの両のすち又くろちとく也 又なふにとくありかしらを食すへからす 一疫病の後食すへからすはらにかたまり物有 一人食すへからすた食すれは風の熱をおこす 五月五日に不郷食 一鯰魚こち也性平五臓を利し食をすゝめ 人をこやすもろ〳〵の薬にさしあふ事なし 一河のふくたう也性うん虚をおきなひしたひ へをさり痔を治虫をころす肝及子に 毒あるなり 一海のくしら也らうさいの人にうつるによし やく病の後おこりするによし 一鮫さめ也性平五臓をおきなひこ毒を 治すた食すれは風を生す 一獣魚なまつ也性かん又は平水腫を治し 小便を利す凡一切うろこなき魚毒也 一鰌魚とちやう也中焦をとくのへ食をすゝむ 多食すれは大便瀉す 一蒸鼻はむ也性かん皮膚しひれおもて目む くみするを治痔を治しかつけを治す かさ有人食すれはかさのあと白かなる也 一鰻驪うなき也性平らうさいの人にうつる によし虚をおきなひ陰をこはくし虫を ころし痔瘻を治しかつけしひるゝ治す 一海鰻うみうなき也性平功能まへに問 一鞘魚たこ也性平ちけけりを治したま りちをけす血の血虚しよわき人ふせ食 一烏賊魚いか也性平気をまし血をやしなふ血 下りなかちを治月水をつう 一鯰魚あわひ也性平しはふきを治し目かすみ まけを去腎精をおきなふた食すれは気を うかし風をおこす也 一海螺にし也性大かんつねに食すへからす 一栄螺さゝい也目をあきらかにして食をす すむいのきよはき人た食すへからす 一田螺田にし也性大かん目の内ねつしてあ かくいたむを治かつをやめ大小便を利す ひへたる人用ゆへからす 一鱸あるゝい也性うん腹中腰せほねのむへ ていたむを治食をすゝむ心気をつよく す食して後かならすいひを食しておす へししからされは口かわくなり 一牡蠣かき也性ひかんなまにてはしかみ醋 にて食すれは酒の後のいきれかりするを 治ひふをうるほしかほさせをよくすあふりて 一食しにて食すれはきよをおきなひ精汁 のもりやすきを治し長血をとめひいを とゝのふ 一蛤蜊はまくり也心をやしなふた合すれは むねのうちいきれ目くらくなる也 一幡まて也性うんきよをおきなひさんこ のきよはんを治やくひやうの後ふて食 一一蠏性かんむねのうちねつしいたむを 治気をまし筋をやしなひたまり血を ちらすた食すれは風をおこしきをう 「こかし八月九月十一月に禁す 一海月くらけ也性平せうかつを治し気を 下し食をすゝめ痰をせうし腹中のかたまり ものをけし小便のしけきをとむ 一鯛ちからをましひいをおきなひ虫積 はらはるにあしみしほをいたしたるは 少用ゆへし 一鱒性ねつ病の人によろしからす 一獣性大りやく同し 一鯖性同病人にあしく 一鮭性ねつきをまし筋ほねをつよくす 身ねつし小便しけく目あかき人に禁ス 一一陽中焦をおきなひ食をすゝめ病人 にさのみきらふことなし 一生海鼠病人食すへからす 一海鼠腸病人にあしく痰を生す 一煎海鼠むしをころしきを下す 一鮎ちやういをおきないさはらをとむ虫 しやくにあしく 一大口魚腸胃をおきなひ食をすゝむ目あか 人かさのいたみ身ねつする人にあしく 一鰹病人にくるしからす婦人うみ月に のそみ合すれはさんをやすくす又黒 焼にしてのむもよし 一鰹なまにて食す病人にあしく少も さかりたるはたゝる塩鰹は病人にも用へし 一鰹大りやくの病人に用ゑそも同し 一白魚此類ひのこいほはこかさ虫積の類に あしくたゝさのみ毒もなし病人に よりて用へし 一なし物うほのわたあるひはうほのこなといろ 〳〵ありそれ〳〵の性によるしかれとも大 りやくなし物は病人にはあしく塩に久敷 つけたるはうほとりにかきらすあしき也 一一鯽魚ふな也性うん腹中をあたゝめきをまし 食をすゝむねつしたる人食すへからす 春かしらを食すへからす 一鱸魚すゝき也性平中焦をおきなひ腸胃 をとゝのへ筋骨をつよくし胎水を利し 多食すれは腹中にかたまり物を生はれ ものを生す 一養魚平毒なし羹となしていをひらく 気力をまし腹はれ食きへさるを消し 俄に腹くたりひへたる者を食し心地 悪きを治す 一鱒平とくなし気をましきよをおきなひ 気を下すた食すへからすわらんへには用ゆ へからす 一牡父魚用ゆるによろしからす 一石獣魚少とくありかさはしかぜにかさによし うほのはらの下あかしすしにしてよし 一皆魚平きよをおきなひ気力をました 食すへからす 一一蝦魚こゑひ也少とく有ひけなくして色 白きは食すへからす風をうこかしかさ をおこすすしとなしてよし平也食し て損も益もなし 一大紅酸鮓平少とくありらうさいを治身 かゆくかしらにかさ出るを治しはによし かさのるによし 一蝋煉れいなり毒なしねつきを消した 食すへからす風をうこかし痰を生す 一蜆性れいや〳〵病を治しいをひらき丁 一瘡をよくすしつけを消ししはふきをと むた食すれはしはふきをおこす熱気ヲ 去目をあきらかにし小便を利シねつき 脚気をけし酒の毒を消す 一一淡菜性うん五臓を補ひ腰の痛みを治し 一食をけし腹中のひへをのそきけん へきをせうし虚労を補ふさんこに 血くたらす腹の内ひへいたむを治すはら の内にかたまり物有て腰いたみを治 けかみをうるほす長血によし 一鮓性平とくなしかさをおこす 一一麺魚性平毒なしいをひらき五臓を通す 百薬といむ事なし 一寄唇是を食すれは顔色をます火にて あふれはからよりあし出る 第六鳥之部 一鶏には鳥也黒きとりは性うんひいをおき のふ筋しひれなゆるを治しきり疵打 きすほねのいたむを治しあかき鳥は 性うん虚をおきなひ中焦をあたゝめ長血ヲ 治し白き鳥は性ひかん五臓をやすくし 気を下し小便を利す黒めん鳥は性うん 皮ふのしひるゝを治し血をましさんこに きよし血汁のすくなきによしかしはの めん鳥は性平しんきよしせうかつし小便 しけきを治す又はさはらをとめ小便たも ちなく精汁もりやすきを治し気をまし 精をますもろ〳〵の庭鳥多食すれは 痔下血こかさをおこすおこりの後食すへ かとすくわいにんの婦人食すれは子の腹 中に虫生す 一雁性魚中風筋ひきつりを治しけかみを なくす血のみちにねつきあらは食すへ からす六七月に食すへからす 一鴨かも也性れいあをくひを上とす風労 ねつするを治小便を利す白鴨は虚を補い ね門を治し腫物のとくを消しはらけ はらのはるを治し小便を利す黒鴨は た食すへからすかつけに禁す 一雉きし也性ひかん気力をましさ腹を とむ九月より十二月まて食すへし他月に 食すれは痔はれものを生す 一山鶏山鳥也性うん喘息屋まさるを治す 飲食すれは痔をおこす春夏は毒也 一鶴つる也性平白きを上とすあをきは 其次也気力をまし脾胃を調へ風をさる ねつき有には用ゆへからす 一鳩はと也つちくれはとを用ゆへし性平 五臓をやすくし気力をましきよをおき なひ目をあきらかにすはれ物のうみを はゝふ 一鶉うつら也性平五臓をおきなひ筋骨 をつよくしわらんへのかんのむし利病を 治四月以前は食すへからす 一一鱠しき也性うんきよをおきなひ功能 うつらとおなしねつしたる人不可食 一雲雀ひはり也性うん腎気をまし脾胃 をおきのふ 一雀すめ也性うん陰をつよくし子を うましむ十月以後正月以前に用へし 一鷲つはめ也食すへからす 一鴛鴦をし也食すへからす風をおこす 一白鳥性大ねつ気力をましひいをとゝのへ 腹中ねつしはれ物なと有には用へからす 一一青鷺気力をまし腸胃をやしなふ大略の 病人には用へしねつきにはあしく 一鷺白さきは青鷺よりはをとるしかれとも さのみたゝらす 一烏雅性平身つかれしわふきするを治す らうさいをよくす 一白鴿性平とくなしもろ〳〵の薬の毒を けすひさしくかさをわつらふによし精 をとくのへ気をまし悪瘡風さうを治 一蕎雀性うん毒なし是を合すれはやうを ましかしらのなふをとりて足手にぬ れはあかゝりなしすゝめに似てあをし 一実欲雀性ねつ也これを食すれは人を補益 すゝめに似てあかし 一水札性平とくなしちうをおきなひ 気をましむせけをよくす 第七獣之部 一半ひつし也性大ねつきよれいして一身 やせかれ小便しけきを治すねつし たる人食すへからす 一牛うし也性うんきなる互を用ゆへしせう かりを治し気をまし脾胃をおきなひ虚 を補ふおこりの後食すへからすおのつから しするを食すへからす 一馬むまへ性うんきよを下し筋をやし なひこしせほねをつよくし筋のしひれ るゆるを治くわい人及痢病にきんす 一鹿かのしく也性うんひいを補ひ気力を ます九月以後正月以前に食すへし他月は 食すへからす 一楮いのしゝ也性ひかん筋ほねをつよくす 一金瘡にきんす 一狸たのき也性うん労療の人にうつるを治 皮ふの風を去是を食すれはからゑすき するを治しおこりを治おとろきむなさ すきするを治正月に食すへからす 一熊くま也性ひかん虫をころし悪瘡久 しくいへさるを治す痔病ある人食すれは 一生いへす 一獺かわをそ也性かん疫病をさり労療の 一内熱を去水腫脹満を治す多食すれは 心気をけしひへたる人食すへからす 一椎さる也性平かせらうひさしきおこり を治すほして用ゆ 一杓いぬ也性うんひいきよれいして腹はり いたむを治し水腫を治し気をましすい を補ふ九月に食すへからすくわいにんの 婦人食すれは子のこゑいてす 一狐とくなしかさ久しきを治きよを おきのふにて食すれは五臓の邪気を去 きよ労をおきなひかさを治す 一狼性ねつ人のせいしんを損す毒なし 毒あり五臓をまし腸昌をあつくし 腹にひゆるものありていたむによし 一鯰半あくさうを治毒の虫にさゝるゝをよくす 〇一碗性平毒なしちうを補ひ気をまし 虫いたむを治くわいにんに食すへからす かつをやめ脾をすくやかにす 一肉性れいた合すれは元気を損す 一正月のもちかんの内の水にてこしらへたるゆへに 一糯米の性やわらきてわつらふ人にもたゝ らす但あたらしき時はつねのもちにこと ならす半年も過て用ゆへし病人には 一二年もすきたるか弥よしいりてかうは しきはむねの内かわきてあしくそとい りて又湯にてやわらけて用ゆへしふ合 の病人にはにて用ゆるもよし 一水団并粽うるの米をもちのこめすこしかへて こしらへたるやわらかなるを用ゆ病人にも きらふ事なし 一麸焼山升味噌にてあふりて用ゆあふり すこしてこわけれはせうしかたしやわらか にして用ゆへし 一飲冬ふきくき一切の病人きらふ事なし 一土筆病人にも用ゆへし但目あかくいたみ こかさなとに用ゆれはかゆくなる也 一瓜漬味噌につけかすにつけたるみな 病人にも用へし年もかさねてしほの こきは用ゆへからす白ふりしゆくくわつけ たるをもちゆきふりはあしく 一大根みそにつけたるを用ゆしほはかり につけたるをあさつけといふ病人には あしゝ小便しけく并精汁もりやすき 人にはかうの物にして用ゆへからす 一水泉よはき病人にはあして中焦ねつし たる人には用ゆへし 一葛のたんすを味噌にてにて用れは脾昌に たゝらす 一素麺あふらけありて病人にはあしこう どんきりむきはあたゝかにして用ゆへし 病人にたゝらす但内熱のあるには不可食 一醤まめむきにてつくるしるをもから をも用ゆ大りやくの病人にくるしからす 一くさきの葉多食すれは大便しやしひいよ はき人には用へからす 一野老ところひいよはき人ひへたる人不合の 人にあしく大便しやしやすし 一川ちさ性れい也酒の後かつするに用へし脾い のね門をさる中焦きよれいの人に用 へし 一かうの豆性ねついりて用ゆれはむねの内ねつ してかわくしるに入てもねつす病人 にはあしく 一法論味噌くろまめにてこしらへたる物也 病人にもくるしからす 第八菓子之部 一天暮性うんとくなし風きよ手足ひへ ていたみしひるゝを治わかき手寄に よらす酒にひたしてしるをふくすれは ひふの間の風いてて虫のはしかことし 一胡蘇子性平とくなし小児食すれは水痢の とゝむ五臓を補ひ是を食すれは人をす くやかにす 一山葵つけものとなして人をすくやかにス あへ物となしてよし 一間前性平とくなしきんすほをれき ほり心あしきを治ふくすへし 一海蘊性かん毒なしこふしひね気むすほ をれのとの間にあるを治す水腫よし 一刻性うんにて合すれはねつをのて 二月にのへはしめて生す二三寸の時 ねともにとりてゆてゝ食すれは其味 うまし 一麻子性平とくなしちうを補ひ気をま し小便を利し血のたまりたるを やふり水気を下しきよ労をおきない よこ子さか子によし肺の臓をうるほし 五臓をます大小便を利し血脈をつよくス 精気をよくし婦人多食すれはあしこ 性ひかん也 一豌豆性平にしてとくなし血の道気の 道を調へちうをまし気をつよくす 不審儀雖多之如写本令書之候ニ 寛永第五ト 辰戍 暦仲秋下旬第七日 4018