[719]
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[740]
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ふなりけり右近
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もときこゆ
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[741]
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[742]
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[743]
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の色〱さま〱なるを御覧するにいとおほかりける物ともかなかた〱にう
らやみなくこそ物すへかりけれとうへに聞え給へはみくしけ殿につかうまつれ
[753]
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世になき色あひにほひを染つけ給へはありかたしと思ひ聞え給ふこゝかしこの
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えらせ給つゝ御そひつころもはこともに入させ給ふておとなひたるしやうらう
ともさふらひてこれはかれはととりくしつゝ入うへもみ給ていつれもおとりま
さるけちめもみえぬ物ともなめるをき給はん人の御かたちに思よそへつゝたて
まつれ給へかしきたる物のさまにゝぬはひか〱しくもありかしとの給へはお
とゝうちわらひてつれなくて人の御かたちをしはからむの御心なめりなさては
いつれをとかおほすときこえ給へはそれもかゝみにてはいかてかとさすかはち
らひておはすこうはいのいともむうきたるゑひ染の御こうちきいまやう色のい
とすくれたるとはかの御れうさくらのほそなかにつやゝかなるかいねりとりそ
へてはひめ君の御れうなりあさはなたのかいふのをり物をりさまなまめきたれ
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にやまふきの花のほそなかはかのにしのたいにたてまつれ給をうへはみぬやう
[754]
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みのあま君にあをにひのをりものいと心はせあるをみつけ給て御れうにあるく
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し給けにについたるみむの御心なりけりみな御返ともたゝならす御つかひのろ
く心〱なるにすゑつむひむかしの院におはすれはいますこしさしはなれえん
なるへきをうるはしくものし給人にてあるへき事はたかへ給はす山ふきのうち
きの袖くちいたくすゝけたるをうつほにてうちかけ給へり御ふみにはいとかう
[755]
はしきみちのくにかみのすこしとしへあつきかきはみたるにいてや給へるは中
〱にこそ
  きてみれはうらみられけりからころもかへしやりてん袖をぬらして御ての
すちことにあふよりにたりいといたくほゝゑみ給てとみにもうちをき給はねは
うへ何事ならむとみおこせ給へり御つかひにかつけたる物をいとわひしくかた
はらいたしとおほして御気色あしけれはすへりまかてぬいみしくをのをのはさ
ゝめきわらひけりかやうにわりなうふるめかしうかたはらいたき所のつき給へ
るさかしらにもてわつらひぬへうおほすはつかしきまみなりこたいのうたよみ
はからころもたもとぬるゝかことこそはなれねなまろもそのつらそかしさらに
ひとすちにまつはれていまめきたることの葉にゆるき給はぬこそねたきことは
はたあれ人のなかなる事をおりふしおまへなとのわさとあるうたよみの中にて
はまとひはなれぬみもしそかしむかしのけさうのおかしきいとみにはあた人と
いふいつもしをやすめところにうちをきてことの葉のつゝきたよりある心ちす
へかめりなとわらひ給よろつのさうしうた枕よくあなひしりみつくしてそのう
[756]
ちのこと葉をとりいつるによみつきたるすちこそつようはかはらさるへけれひ
たちのみこのかきをき給へりけるかうやかみのさうしをこそみよとておこせた
りしかわかのすいなういとところせうやまひさるへき所おほかりしかはもとよ
りをくれたるかたのいとゝなか〱うこきすへくもみえさりしかはむつかしく
てかへしてきよくあなひしり給へる人のくちつきにてはめなれてこそあれとて
おかしくおほいたるさまそいとをしきやうへいとまめやかにてなとてかへし給
けむかきとゝめてひめ君にもみせたてまつり給へかりける物をこゝにもものゝ
なかなりしもむしみなそこなひてけれはみぬ人はた心ことにこそはとをかりけ
れとの給ひめ君の御かくもんにいとようなからんすへて女はたてゝこのめる事
まうけてしみぬるはさまよからぬことなり何事もいとつきなからむはくちおし
からむたゝこゝろのすちをたゝよはしからすもてしつめをきてなたらかならむ
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てむとあめるにこれよりをし返し給はさらむもひか〱しからむとそゝのかし
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[757]
  かへさむといふにつけてもかたしきのよるの衣をおもひこそやれことはり
なりやとそあめる