[997]
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[998]
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つけてうちしほたれ給このみつの心たつねまほしけれとおきなはこといみしく
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  いつれをもかけとそたのむふたはよりねさしかはせる松のすゑ〱おい人
ともゝかやうのすちにきこえあつめたるを中納言はおかしとおほす女君はあい
なくおもてあかみくるしときゝ給ふ神無月の廿日あまりのほとに六条院に行幸
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りて院さへわたりおはしますへけれは世にめつらしく有難きことにてよ人も心
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ふみの時に行幸ありてまつむまは殿に左右のつかさの御馬ひきならへて左右近
衛たちそひたるさほう五月のせちにあやめわかれすかよひたりひつしくたるほ
とにみなみのしん殿にうつりおはします道のほとのそり橋わた殿にはにしきを
しきあらはなるへき所にはせんしやうをひきいつくしうしなさせ給へりひんか
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りはおなしまひにたちならひきこえ給ひしをわれも人にはすくれたまへるみな
からなをこのきはゝこよなかりけるほとおほししらるしくれおりしりかほなり
  むらさきの雲にまかへるきくのはなにこりなきよのほしかとそみるときこ
そありけれと聞え給ふゆふ風のふきしくもみちの色〻こきうすきにしきをしき
[1018]
たるわた殿のうへみえまかふにはのおもにかたちをかしきわらはへのやむこと
なきいへのこともなとにてあをきあかきしらつるはみすはうゑひそめなとつね
のことれいのみつらにひたい斗のけしきをみせてみしかき物ともをほのかにま
ひつゝもみちのかけにかへりいるほと日のくるゝもいとおしけなりかくしよそ
なとおとろ〱しくはせすうへの御あそひはしまりてふんのつかさの御ことゝ
もめす物のけうせちなるほとにこせんにみな御ことゝもまいれり宇多の法師の
かはらぬ声も朱雀院はいとめつらしくあはれにきこしめす
  秋をへて時雨ふりぬる里人もかゝるもみちのをりをこそみねうらめしけに
そおほしたるやみかと
  よのつねのもみちとやみるいにしへのためしにひけるにはのにしきをとき
こえしらせ給ふ御かたちいよ〱ねひとゝのほり給てたゝひとつ物とみえさせ
給を中納言さふらひ給かこと〱ならぬこそめさましかめれあてにめてたきけ
はひやおもひなしにをとりまさらんあさやかににほはしき所はそひてさへみゆ
ふへつかうまつり給いとおもしろしさうかの殿上人みはしにさふらふなかに弁
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の少将のこゑすくれたりなをさるへきにこそとみえたる御なからひなめり