大正10年3月26日、鐵鋼協會での平賀讓「軍艦と鋼材」。軍艦建造に占める鋼材の比重と、欧州大戦後の戦艦・巡洋戦艦の進歩を述べる。
戦艦・巡洋戦艦の巨大化と各国設計変更を論じ、巡洋艦・駆逐艦の需要増加、独乙潜水艦の大戦中の効果と限界を述べる。
航空術発展による特務艦の出現と軍艦大型化の傾向、八々艦隊期の戦艦排水量予測、主砲口径・門数の増大が述べられている。
砲熕・水雷の進歩と攻撃力重量の増大を示し、防御力を直接・間接に分けて英独海戦後の軍艦設計上の課題を論じる資料。
主力艦の防御力増加と潜水艦・航空機兵器への評価、防御材重量の推移を述べ、続いて速力増加と機関進歩・重油使用を論じる資料。
重油使用や「レダクシヨンギーヤ」による機関効率向上、各艦の馬力比較を述べ、続いて軍艦設計の進歩と重量・速力増加の問題を論じる。
軍艦設計における排水量・重量低減と高強度鋼材採用の必要性を述べ、三笠・攝津などの船体艤装重量比を比較している。
軍艦船体に用いる鋼材の解説で、軟鋼・高張力鋼・特性堅質鋼・甲鉄鈑の用途、防御材との関係、接合や鋲付けの要領を述べる。
海軍艦船用鋼材規格と国産化の経緯を述べ、筑波・比叡・樺級での使用実績、民間製鋼所製鋼板の採用、特殊船艇への規格適用を論じる。
海軍規格に対する某艦鋼材の実際試験成績を検討し、緊張力・延伸度・屈曲温度の余裕と「イールヂング・ポイント」の比較を述べる。
造船用鋼材の許容応力を軟鋼・高張力鋼・特性堅質鋼等で比較し、圧縮力、弾性率、船体設計上の注意、加工性を述べる。
特質鋼材の価格と、使用による排水量・船価減少の理論を述べる資料。高張力鋼の配置や曲げ応力、断面二次モーメントの考え方を説明する。
船体構造における高張力鋼・軟鋼の使い分けを論じ、全軟鋼化時の重量増加として戦艦五百三十噸、軽巡洋艦百四十噸を示す。
戦艦および一等巡洋艦で高張力鋼使用時の重量・費用増減を示し、炭和甲鉄や非炭和甲鈑など防禦材の性質と効果を説明している。
水平甲板や舷側甲帯など艦船防御用甲鉄鈑の材質・厚さ・費用・生産性を論じ、呉工廠製「ニッケルクローム」鋼や耐弾試験にも触れる資料。
軍艦用鋼材に関する資料で、ラザル非炭和鈑の性質と防御材利用、米国鋼材規格、艦型別鋼材所要量や高張力鋼使用増加を述べる。
軍艦用鋼材について、明治四十四年以降の主力艦で高張力鋼比率が増加した状況と、船体建造費への影響・調達上の課題を論じる。
艦艇建造用鋼材の調達問題を述べた資料。枝光製鉄所依存や英米発注の遅延、内地製鉄所の拡充と高張力鋼材研究の必要を論じる。
鋼材供給への懸念と同業者間の協定による生産数量増加を望む文章。海軍の鋼材種類削減努力と、製鉄経済の成立条件を述べる。