「射法上ヨリ見タル砲装ニ就テ」の和紙状表紙または扉紙の写真で、「藤井海軍中佐」の名や寸法目盛、汚れ・擦れが見える。
大正九年四月十三日、藤井中佐「射法の面から見た砲装について」。大口径砲の斉射を前提に、弾着観測可能な弾数と射撃指揮上の適数を論じる。
一斉射の弾数と観測誤差に関する射撃法の論考。米海軍の斉発法や一九一七年戦闘射撃経過図を例に、弾数過多・過少の不利を述べる。
三十糎砲の実験結論として一斉射の最適弾数を五、六弾とし、大口径八門艦・十二門艦の斉射方式や発射速度・斉射間隔を論じる資料。
独立打方と斉射間隔に関する射撃指揮の考察。三十六糎砲の試射から、弾着観測上は斉射間隔十秒程度を理想とし、集中射撃にも同様の制約があると述べる。
集中射撃の射撃効果に関する論考。複数艦の弾着錯綜と観測困難、斉射間隔や隻数による集中射撃の限界を述べる。
扶桑級・金剛級の斉射法や集中射撃の発射速度・効力を検討した資料。年度戦闘射撃の実績から、二隻集中は確実だが三隻は疑わしいと述べる。
艦隊射撃訓練・集中射撃に関する考察で、扶桑級・金剛級の発射速度や命中効果、射法運用の困難を述べる。
集中射撃や交互斉射法を論じ、将来の大口径砲では二聯装二十門、二聯装十六門、三聯装十二門などの必要を主張する資料。
「射法の観点から見た砲装について(その二)」で、小口径砲の発射法を概観し、二連装・三連装・四連装の発射や装填、騒音を比較している。
三聯装砲塔は交互発射や三砲塔装備を不可・無意味とし、斉発時の問題を論じる。続いて四聯装砲塔の斉発法について見解を述べる。
大口径砲塔の連装数比較に関する資料。二連装を最良とする結論と、十二門装備時のA〜D型配置が示される。
B型・D型などの砲撃方式比較資料。各砲の一斉射・交互発射、推定発射弾数、砲塔数や照準完了機会による発射弾数差を論じる。
砲塔機構と装填・発射速度に関する射撃術上の所見で、二聯装・三聯装・四聯装砲塔を比較し、実行上の問題は今後研究すると結ぶ。