軍縮問題と国民の覚悟(一)
- AI summary (β)
- ロンドンの海軍軍縮会議が1月15日に終了し、日本は脱退を決定しました。これにより、ワシントン・ロンドン両海軍条約は年末で無効となり、海軍の比率「553」も廃止されました。これにより、日本はイギリスやアメリカと同等の海軍力を持つことが可能となります。日本は、国防のために他国と同等の準備をする権利があると主張し、不公平な条約の改正を求めてきました。ロンドン会議でもこの主張を続け、英米に反省を促してきましたが、今後はこの不合理を許さないとしています。
- pid
- 1323259
- date
- 1936-01
- note
- 商品番号 : 53684, デジタル変換後ノイズ除去 : ノイズ除去なし, 講演
- year
- 1936
- genre
- 講義、講演、演説
- creators
- (文部大臣)鳩山 一郎 閣下
- duration
- 186
- persName
- (文部大臣)鳩山 一郎 閣下
- publisher
- ビクター
ロンドンの海軍軍宿会議は、1月15日、遂に結列いたしました。
我が日本は、脱退のやむなきに至ったのであります。
したがって、ワシントン・ロンドンの両海軍条約は、本年末の期限満了とともに、過去の歴史となるわけであります。
そうして、過去14年間にわたったイギリスとアメリカと日本との間に、海軍勢力の上の約束となっておりました553という比率が廃棄せられて、海軍に関する限り、全く無条約状態となったのであります。
その結果、日本もイギリスやアメリカと同じ力の海軍を持つことができるのでありまして、イギリス・アメリカが5であるならば、日本も5の海軍力、イギリス・アメリカが10の海軍を持つならば、日本もそれだけの力を持つことができます。
長野全憲が軍縮会議の席上で、イギリスはなぜアメリカに比率の均等を許しながら日本にそれを許さないのかといった言葉は、ワシントン会議以来、我々日本国民が一斉に言わんとするところを率直に表現した言葉であります。
国防を安全にして、他国の脅威や侵略に対し、不安を感じないだけの準備を整えますことは、いずれの国家にも許さるべき当然の権利であります。
しかるに、一方の国には許されて、他の一方の国には許されない、これは国際正義の上から見て到底承認しがたいことであります。
それを日本は今まで偲んでまいりましたが、この不合理な条約の期限が来ますのを機会に、それを改正しようと定義することは、我が軍としては誠に当然な主張であります。
ロンドン会議の時ですら、すでにそれを主張し、英米の反省を促すために、今日まで猶予してきたのであります。
その上、さらにこの不合理を継続することは、日本、今日の実力、今日の国際的地位に鑑みまして、もはやそれを許さぬのであります。
仮にいかなる状態に立ち至ろうとも、この不合理だけは修正されなければならぬのであります。