講演;第二次欧州大戦の特色(三)

AI要約 (β)
この文章は、英国とドイツの戦争戦略について述べています。英国は海軍力を使ってドイツの海上交通を遮断し、経済的に圧迫しようとしていますが、ドイツはイタリア、ソ連、バルカンからの支援を受けており、完全な包囲は難しいと指摘しています。また、空軍の発達により、英国の海上交通も脅威にさらされており、ドイツの逆包囲の可能性もあります。さらに、無線通信の発達により、英国の情報優位性も前大戦ほどではないと述べています。ドイツは戦争を局地的に進め、ポーランドを撃滅した後、英国との戦争を避ける姿勢を見せているとしています。
pid
1325766
note
商品番号 : AK21, デジタル変換後ノイズ除去 : 無, 講演
genre
講義、講演、演説
creators
内閣情報部情報官陸軍陸軍歩兵大佐 林 群喜
duration
204
persName
内閣情報部情報官陸軍陸軍歩兵大佐 林 群喜
publisher
コロムビア(NHK)
もちろん、英国側といたしましては、その有しております絶対優勢の海軍力をもちまして、ドイツの海上交通を遮断いたしまして、その経済的な使命を聖戦としております。 ドイツがこの大包囲の中にあることは事実でありますが、ただ前大戦の時と比べてみますと、この包囲の輪も破れ目がありまして、十分なる圧縮の目的を察し難い点がありはしないかと思います。 すなわち、ドイツは旧独領の大部分を回復しましたほかに、イタリア、ソ連、バルカンというような方面からの輸血路が開いておりますので、英国側の凶器戦を指導しようとすることに対しましても、ドイツ側はまたこれに応じるような体制を整えるという点が注目の要があると思います。 また、一面空軍が発達しましたことは、英海軍の大独包査を前大戦の時から遠距離にやむろのやむらきに至らしめましたばかりではなく、その空軍の活動は潜水艦の活動と相まちまして、島の英国に対する海上交通に大なる脅威を及ぼしつつあるようでありまして、かえってドイツ側の逆包囲が成立する可能性があります。 また、宣伝戦という方面から見ましても、通信報道上英国が世界的に有利な地位を占めておるということは明瞭な事実でありますが、前大戦の時のような完全包査は不可能でありまして、無線通信の発達がドイツ側の包装を阻止するわけには行かなくなりましたし、これまた一つの特色かと考えられます。 第3話、戦争を局地的に片付けていこうという考え方であります。 前に申しましたように、自分の与国を作っていくために英国両国とも非常に努力を払いましたが、一面戦争を指導するにあたりましては、なるべく戦争を簡単明瞭にやっていこうと、戦局の拡大を避けておりますことは注意すべき点ではないかと思います。 ドイツ側から見ますれば、ポーランド側戦前、ソ連を英国の陣営から奪い取りまして東方の安全を図ります。また軍事同盟を結んでおりましたイタリアの参戦を求めず、戦場を西方戦場とポーランド戦場に限定しまして、まずポーランドを撃滅しましたことや、 ポーランドの撃滅をもって一つの段階として、英国と戦争する意思はない、いわゆる平和構成に出ましたところなどは局部的勝利をもって満足せんとする地道な堅実な生き方でないかと考えられます。