権太栗毛〈熊谷出陣〉(二)
- AI要約 (β)
- この文章は、ある人物が馬を購入しようとする場面を描いています。彼は馬の売り手に対して強い興味を示し、最初は交渉を試みますが、売り手は高額な価格を提示します。交渉が進む中で、買い手は売り手に対して不満を募らせ、最終的には力ずくで馬を手に入れようとします。これに対して売り手も抵抗し、周囲の人々も巻き込んで乱闘が発生します。結果として、双方が負傷し、混乱の中で物語が展開されます。
- pid
- 1329926
- date
- 1939-07
- note
- 商品番号 : Z-182, デジタル変換後ノイズ除去 : ノイズ除去なし, 浪花節
- year
- 1939
- genre
- 浪曲
- creators
- 岡本 綺堂∥原作, 梅中軒 鴬童
- duration
- 217
- persName
- 岡本 綺堂∥原作, 梅中軒 鴬童
- publisher
- ビクター
あれほどにぎおうまいちれん。
根さえつけないこの栗に、 ここまで後をかけて売ってくれとは楽しい。
よし、気に入った。
俺は変靴屋で、気に入らんや、 しょいしょタコを買ってくれても売らんのじゃ。
おめえの貴所が気に入った。 売ってもいいが、しかし四百貫。
一文目かけても売れねえぜ。
いっていくらに買うつもりだ?
はい。
何を言っても旅先のこと。
この皮袋の借金。
銭に直して二百四十貫。
どうか、これで負けて下さりません。
何、二、二百。
こら、こら。
我らもう物を言うな。
あっち行け。
だいたいはじめから、 我らのその皮が虫が好かんのじゃ。
あんまり人を馬鹿にするなえ。
何やら最初から、むやみに褒めると思ったら、
うまいことをおだてあげて、 半分に握り倒すなんて、
この野郎。
と、この野郎だ。
てえ、またいらんことに暇つぶした。
もし、もし。
そりゃ、そりゃ、お腹の血はごもっとも、 ごもっともでございます。
だが私はどうしても、その馬が欲しい。
ぜひ、ぜひまからねば、 あときもはきっと間違いなくお届け申します。
だまされると思って。
ばか、ばか。
何を言うんで、だまされるお承知で、 うるまぬけがあるけ。
なんてあげるけった、ずうずうしやつだ。
はなさんけ、はなさんけ。
え、うるせえ。
突き倒されて、よろよろよろ。
もうこうなったら、腕ずくじゃ。
どうでも馬をとってみせるぞ。
何?腕ずく?
いよいよ本性をあらわしおったな。
このマンツトめ。
何と言われても、この馬欲しい。
なにくそ、おのれ。
おい、みなこい、みなこい。
まどる坊じゃ。
それと、たちまちかけあつまる。
まいちもどりの、あまたのばくろ。
あらそうしまんがらばこそ。
とむやら、けるやら、たたくやら。
かわはやぶれて、ながれるちを。
かみもどるん、わかものはおけた。
いたでに、こしさえたたず。
ゆうしはおちて、ときならんに。
のべにおりしく。
べにのよ。