落語 妻を語る(下)
- AI要約 (β)
- この文章は、やすだくんと話し手が、話し手の妻についてのユーモラスな会話をしている内容です。話し手は妻の清子が非常に気が利く女性で、彼に対して非常に献身的であると述べています。清子は彼の手を引いて起こしたり、新聞をめくったり、食事を手伝ったりします。しかし、ある日、彼が火鉢を見たときに、清子が熱い炭を持ってきたことがあり、その時の熱さを語ります。また、彼のへそが長いことを面白おかしく話し、妻がそれを見て詩を作ったことも紹介します。最後に、妻が女子大を出たと自慢しますが、実はそれが「自動車の助手席」のことだとオチをつけています。
- pid
- 2914861
- note
- 商品番号 : A807_2211316, デジタル変換後ノイズ除去 : なし, 落語
- genre
- 落語
- creators
- 三遊亭 歌笑
- duration
- 189
- persName
- 三遊亭 歌笑
- publisher
- コロムビア
やすだくん、なんかないか?
いや、俺の女房はね、名前は清子。義目秀麗な乙女。
気のつくことにおいては世界一だろうと思うな。
三年に突き沿ってるが、俺に一度も口を聞かせねえんだから、
あれをやってくれって言おうと思ってもやってあるんだからね。
ふーん。
全然口を聞かせないっていうところが、俺の女房の値打ちかもしれないよ。
ふーん。
寂しいな、いや寂しくないよ。
朝なんか起きたいなと思うと、ちゃんと女房が俺の手を持って引っ張って起こしてくれるんだ。
時計が六時を打ちました。
しっかりしよと抱き起こし。
地図は深いぞねえあなた。
脅かすんじゃないよ。
新聞が見たいなと思うとちゃんと見せてくれる。
ページが見飽きたな、ページを背負ってめくってくれる。
新聞が見飽きたあくびがしたいな、顎を持ってぐっと引っ張ってくれるんだから。
はあ、顔まで動かしてもらうの?
そうなんだよ。
だから飯においてはやだよ。
パクパク俺が箸を持って食えない。
女房がつまり、箸を箸で挟んでくれるものを俺が食うだけなんだからな。
俺は飯の間絶対に他のものを見ない。
おこおこ、パッと入ってくる。
ご飯、パッと入ってくる。
お刺身、パッと入ってくる。
こないだうっかり火鉢を見たんだよ。
真っ赤に起こったタドが三つ入ってきた。
いやその時の熱かったこと、熱かったこと。
うん、いかに女房の情けとは言いながら熱すぎた。
すごいの思ってるねおい。
その次どうだ?
君たちはどうしてそういう愚劣な女ばかり持ってんだろうな。
俺の女房はね、学問があるね。
そうか。
血を作ることが非常にうまい。
君たちの前だから告白するけどね、俺のへそは生来長やかにできてんだ。
それを見た途端に女房が作ったし、傑作だぞ。
あたしの好きな大好きな愛しいお方をよく言えば、おへその長い人でした。
あたしとあなたのその中にかわいい坊やが生まれたら、おへそでおむつがほせりやらってやめよ。
なるほど、傑作だね。
愉快だな。
うん。
でね、一番愉快なのはね、朝おならをするとき、いや汚いって言うかもしれないけど、
女房のような主人がおならをすると流暢なところの染みよって生まれてくるよ。
腹をぐっと押さえてね。
ああ、我が腹は核の如くまろやかとはなり、
長万にはあらねども腹中にガスのこもりたる家なり。
我腰をあげたれば、堪薬的音律をもって体内よりいでぬ。
その匂い、花肌かんばしからねど、
己が身よりいでし者をいかにせぬ。
世の人々これを宝首といいて嫌えども、
花よりもみめうるわしき静の乙女も、
全世界を併迎する英傑たりとも、
何人もこれを発散せざる者あらんやべーべー。
なるほど変わってるね。
だけど学問があることは事実だな。
どっかの学校出たんだろ。
うん、女子大を出た。
おお、女子大大したもんだ。
どこの女子大だ。
運転手のそばに座ってんの。
馬鹿野郎、そりゃ自動車の女子大じゃねえか。