朗讀 沙翁劇 ヱ゛ニスの商人(二)(法廷の場)
- AI summary (β)
- この文章は、ベルス城の権力をもってしても国家の法令を改めることはできないという主張から始まります。悪例を作ると国家に悪影響を及ぼすため、法令を守るべきだと述べています。ダニエル様のように賢明な裁判官が登場し、証書に基づいて正当な裁判を行うことを求められます。シャイロという人物が金額を三倍にして返済しようと提案しますが、証書通りに肉一ポンドを切り取る権利があると主張されます。裁判官は法律に基づいて公正な判断を下し、証書の内容に従うように求められます。
- pid
- 2914984
- note
- 商品番号 : 38140_35391-B, デジタル変換後ノイズ除去 : なし
- genre
- 文学作品の朗読、解説
- creators
- 坪内 逍遥
- duration
- 197
- persName
- 坪内 逍遥
- publisher
- コロムビア
いや、それはできん。ベルス城のいかなる権力をもってするも、定まったる国家の法令を改めることはできん。
ひとたび悪例を作ると、それがもとで、種族の間違いが続出して、長く国家の患いとなるから、そういうことはできん。
ダニエル様の再来だ。まったくのダニエルさんだ。
若いには似合わん。恐れ入った賢明な裁判官様だ。どうか書々を見せてくれ。
はいはい、これにございます。はばかりながら、これにございます。
シャイロ、この金額を三倍にして返済しようと申しておるぞ。
制御したんだ。天に制御をしてしまったんだ。
おのが、魂に犠牲の罪が負わされましょうかい。
いやだ。ベニス一国をもらってもいやだ。
さてこの証書は、すでに金が切れておるから、
授業はこれによって正当にその証人の胸元から肉一ポンドを切り取る権利がある。
が、シャイロ、慈悲をかけてやれ。三倍の金を受け取って、この証書はわしに咲かせてくれ。
証書面通りの支払さえ済ますればね。
あんたはお立派な裁判官さんでおあんなさんらしい。
法律をよく知っておいてなさるし、解釈の仕方もしっかりしたもんだ。
手前はあんたは立派な国家の法律の中枢だと存じますから、その法律をたてにあなたに申します。
ずずん、御裁判をなせてくださいまし。
ぜひ、証書面通りに御裁判を願います。
手前もせずにお願い申します。どうか御裁判くださいますように。
では、ぜひに御横案。その法の旨、彼が刃物を受ける、用意はせい。
わかんねえ、盛大な裁判官さん。わかんねえよ。おぐろいお人だ。
ただし、この証書面にしたためてある下料は、法律の意義並びに目的の上より見て、十分、全員知らるべき性質のものである。
まったくそのとおりです。ふう、賢明な、公平な裁判官さん。
まあまあ、おまえさんは、二国よりもさっと老末な偉いお方だ。
それいえ、諸文人、胸元も開け。
はい、胸でございます。
証書書に書いてあります。
で、ございますよ。すぐ、胸元よりと書いてございます。
作用、肉の重さを測るたかりはあるか。
用意しております。
斜慮、その方自分で外科医者を呼び寄せておき、傷口を止めると、出血のために命を失うかもしれんから。
そんなことも、すぐに書いてございますか。