朗讀 沙翁劇 ヱ゛ニスの商人(四)(法廷の場)

AI要約 (β)
この文章は、裁判の場面を描写しています。白額の裁判官が登場し、ジュウという人物が法律に基づいた裁判を求めています。ジュウはキリスト信者を許す代わりに金を受け取ることを提案されますが、法律に厳格に従うことを主張します。裁判官は、ジュウが肉を切り取る際に血を流さず、正確に一ポンドだけを切り取るように命じます。もし少しでも誤差があれば、ジュウの命はないと警告します。最終的に、ベニス市の法律により、ジュウがベニス市民を殺そうとした罪で財産を没収されることが決まります。ジュウは公釈の御慈悲をお願いするように命じられます。
pid
2914986
note
商品番号 : 38142_35392-B, デジタル変換後ノイズ除去 : なし
genre
文学作品の朗読、解説
creators
坪内 逍遥
duration
205
persName
坪内 逍遥
publisher
コロムビア
おお、白額なる裁判官。どうだ、ジュウ。 なるほど、白額な裁判官様だ。 ジュウ、彼の申し出、道理にします。 少々三倍にして謝らよう。 あのキリスト信者を許してやります。 その金はここにある。 待て、ジュウはあくまでも法律の名分通りの裁判を要求しているんである。 待て、急ぐには及ぼん。 ジュウは過慮以外、何者も受け取るべきではない。 おお、ジュウ。 神聖大の裁判官さんだ。 なるほど、白額な裁判官様だ。 はははは。 であるから、肉を切り取るようにはせ、血を流してはならんぞ。 また肉はちょうど一ポンドだけ、それより以外、多くも少なくも切り取ることはならんぞ。 もし、いささかでもちょうど一ポンドの以上または以下を切り取るにおいては、 よし、それがたかが一本または一輪ほどの形状であるともいいや、 ただ髪の毛一筋だけの両目の差を計り皿の上に掃除るにおいては、 そのほうがの命はないぞ。 そのほうの財産は子供どこっこに募集いたすぞ。 いいわ、ダーニエルさんだ。 なるほど、今ダーニエル様だ。 どこだ? 町あたり。 こざしたか? なぜじょうは躊躇している? 家料を取れ。 元金だけを受け取って帰らせてもらいましょう。 当から渡そうとしてここに持っている。 さあ。 いや、彼は公の法廷においてそれを受け取らんと申したのじゃ。 彼はただ法律どおり、勝者どおりの家料の付加を受け取ることはあいならん。 いよいよ持ってダーニエルさんだ。 今ダーニエル様だ。 おいじょう、いい言葉を教えてくれてありがとう。 ははははは。 じゃあ、元金だけも受け取れません。 そのほうが受け取るものといっては、 命がけで切り取るべき家料のほかにはない。 じゃあ、どうしても勝手にしやがる。 もう論判は無駄なこと。 待てじょう。 そのほうにはまだ法廷の御用がある。 ベニス市の法律によると、 外国人が当、ベニス市民を殺そうとした場合、 それが露件に及べば、 その財産を二分して、 被害者たらんとせし者はその一半を取り、 その一半は国庫に没収する規定である。 しこうしてその犯罪者たる者の一名は、 人へに公釈の御尽情にまかす。 何者もこれに対して、 意義を申し立てることのできぬことになっている。 その法の罪状はまさにそれに相当する。 直接また間接に、 そこにいる商人の命を奪わんとく渡せたことが名誉であるから、 ただいま申し聞かせた。 罪かは間抜かれんぞ。 であるから、 速やかにどめざをして、 公釈の御慈悲をお願い申せ。