講演:昭和新政の理想(上)

AI summary (β)
戦後の世界では、2つの極端な思想が対立しています。一つは左翼革命の思想で、無産階級が有産階級の独裁を転覆し、無産階級の利益を追求する社会を目指すものです。もう一つは右翼革命の思想で、無産階級が政治を支配すると社会が崩壊するとし、有産階級が無産階級の独裁を防ぐべきとするものです。この対立は世界中で衝突や革命、動乱を引き起こしています。しかし、日本では有産階級と無産階級のどちらか一方だけの国ではなく、全ての日本人が共存共栄する社会を目指すべきだと述べています。日本の政治や経済の改革は、全ての日本人に均等な機会を与え、生活の安定を保障する新しい社会を築くことが理想であると信じています。
pid
3568113
note
商品番号 : 26779, デジタル変換後ノイズ除去 : 無, 講演
genre
講義、講演、演説
creators
永井 柳太郎
duration
192
persName
永井 柳太郎
publisher
コロムビア(戦前)
世界戦後の世界を通じて、2つの極端なる思想の流れがあります。 いつはいわゆる左翼革命の思想の流れである。 従来の政治は、事実において有産階級の独裁政治であった。 これがために無産階級は常に強いたげられた。 今や無産階級は、たとえ暴力によるも有産階級の独裁政治を転覆し、 代わって無産階級の利益を目的とする社会を建設すべしと叫ぶのであります。 2は、これに対立して起こった、いわゆる右翼革命の思想の流れである。 無産階級は事実において無知無学の階級である。 無知無学の階級が政治上の支配権を獲得するに至れば、 ついには社会生活を破壊し、国家を滅亡に導くべきは必然である。 有産階級は事実において有識者の階級である。 有産有識階級に属するものは、 たとえ暴力によるも無産階級の独裁政治を起こさんとする運動を撲滅すべしというのであります。 この2つの極端なる思想の流れは、今や世界至るところにおいて衝突し、 あるいは革命となり、あるいは動乱となって、血を流し人を殺すの悲劇を演ずるに至ったのであります。 しかし、日本は有産階級のみの日本でないと同時に、また無産階級のみの日本でない、 日本は日本人全体の日本であります。 ゆえに日本における政治上、並びに経済上の一切の改革は、 すべて日本人全体の共存共栄を目的とすべきであって、 いやしくも正直に国家社会のために勤労するものは、 有産階級たると、無産階級たるとを論ぜず、 ともにその生活安定を保障せられ、ともにその添付の人間性を完成するに必要なる、 均等の機会を与えられる新社会を建設することが、 すなわち昭和新政の理想でなければならんと信じます。 ご視聴ありがとうございました。