芸術的楽曲の解剖と鑑賞:ソナタ形式(一)(Beethoven Piano Sonata Op.13)

AI要約 (β)
ソナタ形式の楽曲は三つの部分から成り立っています。定小部、発展部、副小部です。定小部には二つの主題があり、正主題はその調の主音で始まり、副主題は五度上の調で始まります。正主題は多くの場合、歌曲形式を基にしていますが、時には一つの動機を発展させて主題にすることもあります。副主題は正主題と対照的な性質を持ち、転調を伴って現れます。定小部の結びは五度上の調で終わり、再び主部から繰り返されるのが一般的です。 ベートーベンの「パテティックソナタ」では、通常のソナタ形式とは異なり、定小部の前に長い序文があります。これは、定小部の劇的な旋律を引き立たせるための対照的な緩やかな序文であり、効果を高めるために書かれたものです。
pid
3571374
note
商品番号 : 33337, デジタル変換後ノイズ除去 : 無, 芸術的楽曲
genre
講義、講演、演説
creators
Beethoven[作曲], 山田 耕筰[講師], ウイリアムズ・マドック[ピアノ]
duration
178
persName
Beethoven, 山田 耕筰, ウイリアムズ・マドック
publisher
コロムビア(戦前)
ソナタ形式 ソナタ形式の楽曲は三部分から成り立っております。 定小部、発展部、副小部がそれであります。 定小部には正副二個の主題があって、正主題はその調子の一度に始まり、 副主題はその関係頂である五度上の調子に始まります。 正主題は多くは歌曲形式を主題としておりますが、 時には一つのフィギュアによって形作られるところの楽譜を動機として、 それを発展させて、一つの歌曲と同じような形に作り上げて、 その主題に変えることもあります。 副主題はいつでもその正主題に対して対照的な性質を帯びて現れてくるので、 正副主題の間には転調の学説が置かれており、 弦調の一度に書かれたところの正主題の余波を受けて、 転調学説は極めて自然に五度の関係頂に現れてくる、 副主題を呼び起こしてくるのであります。 そうしてさらに副主題の余波を受けた結びの章が現れて、 定章部の結びは弦調の五度上の調子に結ばれるものであります。 そしてこの定章部は再び主部から繰り返されて、 演奏されるのが普通の形式となっております。 今、例として、ベートーベンのパテティックソナタを上げます。 普通のソナタ形式でありますと、直ちに定章部が展開されるわけでありますが、 この有名なパテティックソナタにおきましては、 まず定章部の前に長い序文が伏せられるのであります。 これはベートーベンが一つには、 この定章部に現れてくるところの巻き起こる嵐のような旋律を引き立たされるために、 その対象としてこの思想的な緩やかな序文を書いて、 その効果を上げたのだと思います。 この部分は、やはり一つの歌謡形式によるところの足立ちを求めて差し支えないと思います。 こうしてこの序文は終わるのであります。