短歌朗讀:北原 白秋:トラピストの牛、渚
- AI要約 (β)
- この文章は、詩的で抽象的な表現が多く含まれており、具体的なストーリーや明確な意味を持たない部分が多いです。以下はその要約です: 文章は、自然や動物、匂い、音などの感覚的な描写を通じて、静かで不思議な雰囲気を伝えています。トラピストの牛や七面鳥、キャベツ、虫などが登場し、それぞれが独特の動きや音を持っています。全体的に、静けさと不器用さ、そして自然の中での生命の営みが描かれています。最後に、月夜やマリア様、夕暮れの情景が描かれ、詩的な終わりを迎えます。
- pid
- 3571441
- date
- 1937-06
- note
- 商品番号 : 33448, デジタル変換後ノイズ除去 : 無, 短歌朗讀
- year
- 1937
- genre
- 文学作品の朗読、解説
- creators
- 北原 白秋[作詞], 北原 白秋
- duration
- 148
- persName
- 北原 白秋
- publisher
- コロムビア(戦前)
トラピストの牛。不器用であります、不器用であります、不器用である。
キャベツがはらりと一皮はねた。重い羽ばたき袋だ。
七面鳥は朱に青い。ふくれ返って焦っている。
とても明るい山音だ。鈴の花粉は唸っている。
綿の香りも新鮮だ。煙幕、爪草、青山木、裸の子供の匂いもする。
サラサラ、サラサラ、サラサラ、トウキビだ。
赤いタリゲは目が覚めて、誰かは来ぬかと思っている。
暑い、暑い、暑い、暑い、平穏だ。
虫も鳴いている草まで、カーンと空鳴り、空の鐘。
不器用であります、不器用であります、不器用である。
しんぷさん、たんたん、しんぷさん、たんたん。
しんぷさん、たんたん。きびん茶さん、たんたんたん。…
そうした声がするようで、一話をしませぬ義務者です。
暗さは暮らし静かです。腐れた匂い、死の匂い、きらきら潜む黄金虫。
ひっそりと打つ尻尾の先、草のちりくず、尿の匂い、また食べかけのひまわりの花もどこかに燃えているはず。
めだめだ、めだめだ、めだめだ、めだめだ。
月夜であります、月夜であります、月夜であります。
お乳があったマリア様、とん、ち、ち、あとはひっそり従者です。
渚、朗太陽白き月、炎白く、雲の羽はろばろに雪流れぬ、
釣り船の漕ぎ泉入りへ近く、さざ波のあやおりにびくびたせば、
光るなし、陰るなし、夕道潮、グラムなし、うつつなし、膝ぐるぶし、
夕暮れよ黄金虫うなりすぎて、三五時の花のかのみ虫においむ。