詩朗読:塔影
- AI要約 (β)
- この文章は、自然や風景、時間の移ろいを詩的に描写しています。墨奈川や小田込、霧や露、神秘的な扉、四天の神などが登場し、自然の美しさや神秘性が強調されています。また、古びた風景や匠の技、時の流れが描かれ、自然と人間の営みが織り交ぜられています。全体として、自然の美しさと時間の経過、そしてそれに伴う変化がテーマとなっています。
- pid
- 3571574
- date
- 1940-03
- note
- 商品番号 : 33653, デジタル変換後ノイズ除去 : 無, 詩朗読
- year
- 1940
- genre
- 文学作品の朗読、解説
- creators
- 河井 酔茗[作詞], 河井 酔茗
- duration
- 196
- persName
- 河井 酔茗
- publisher
- コロムビア(戦前)
遠い墨奈川たらす小田込が棚底の上に通られて
明日さぎりの晴れゆけば
ほうゆを空に捧げ持ち
岸にそびる御相と
おさめし今日も虫はみて
くよう忘れし末の夜の
小物さえぎる甲羅に
清き鉋の跡を見れば
霧に匂いも残るかな
秋は露盤に露受けて
扉は神秘に閉ざされぬ
四天の神に守られて
金輪際に根をうずめ
夜は北東をかがえり
家に住まざる山畑の
つくうにところへたればか
ここはるかにかけれども
後藤の明けの古びたる
ふとひと手かえるらん
入日は西に傾いて
後十の屋根の鮮やかに
重なりうつる草の上
月は日差しに浮び入れて
古輪の影は水にあり
古輪の影より吹き落ちて
風水海をぬぐい去る
波の表に刻まれし
匠の花に咲き散る
時の力の時かな
その世に小石うたほは
古よみの嵐にやぶれたり
いのちの岸を下に見て
空に行きする
あららぎの高さに
空に行きするあららぎの
高き姿を水に見えよ