演説:重大時局に直面して(三)

AI summary (β)
過去3年間の戦争により、多くの兵士と国土、経済力が消耗しましたが、日本は生産力の拡大と軍備の充実に全力を注いでいます。そのため、消費財の生産が制限され、国民生活も厳しくなっていますが、国民は困難に耐えています。政府はこの状況を踏まえ、三国条約の締結が経済的・軍事的に最善の方策と確信しました。日本は新体制を確立し、民族の運命を問う重大問題に直面していますが、積極的に前進しようとしています。
pid
3572396
date
1940-12
note
商品番号 : A2007, デジタル変換後ノイズ除去 : 無, 演説
year
1940
genre
講義、講演、演説
creators
近衛 文麿[総理大臣]
duration
169
persName
近衛 文麿
publisher
コロムビア(戦前)
すでに過去3年猶予にわたる品事変により、幾多旧有なる商兵を犠牲にし、かつまた多大の国土と経済力等を消耗したのであります。 しかれども、非常時日本は一面において、この戦時の一大消耗をまかないしつ、なお生産力の拡大と軍備の充実とに全力を注がねばなりません。 これがため、消費財の生産は大いに制限せられ、一般国民生活も著しく抑圧をこむるに至っておるのであります。 しかも、全国民諸君がこの実情に直面して、よくその困難に耐え、相携えて元気を奮い起こしつつあることに対して、私は忠心より敬意を表するものであります。 政府は格納如き日本の社会情勢を検討し、さらに緊迫する国際関係と照らし合わせてこれを看護るとき、この三国条約を締結することが、経済的にも軍事的にも、この困難を克服し得る最善の方策なりとの確信に到達したのであります。 我々は格納如き重大時局に臨み、諸国の精神に基づき、万民欲参の諸国新体制を確立せんがため努力を致しております。 この新体制に生命を与え、その精神を躍動せしむるものが非常時刻拓の実践であります。 今日、新体制は、非常の構想によりて決せず、南極打開の行動過程において活育し体制すべきものであります。 今や日本の全土には、民族の運命を問すべき重大問題が横たわっておる。しかも我々は積極的に邁進して、光明の一路を踏み開かんとするものであります。 ここにおいてか、先進バンクはもとより覚悟の前である。実に我が国は今や一億一新、否一億が真に一新となってもなお足らざる環境に置かれておるのであります。