故加藤建夫陸軍少將を偲びて(二)

AI要約 (β)
この文章は、航空指揮官に求められる特性とその重要性について述べています。航空指揮官は、極度の慎重さと大胆さを使い分ける必要があり、勇敢さと冷静さを兼ね備えることが求められます。これらの特性は、航空部隊の特性上、特に重要であり、指揮官は戦場での直接的な戦闘や補給の困難さ、天候の影響などに対応しなければなりません。これらの特性を兼ね備えた理想的な指揮官として、加藤忠雄少将が挙げられています。加藤少将は、大東亜戦争中に新鋭飛行機を駆使し、部下を率いて多くの任務を成功させたと評価されています。
pid
3573298
date
0000
note
商品番号 : AK-517, デジタル変換後ノイズ除去 : なし, 記録
year
0
genre
文学作品以外の朗読、解説
creators
陸軍航空本部總務部長 陸軍中將河邊虎四郎
duration
198
persName
陸軍航空本部總務部長 陸軍中將河邊虎四郎
publisher
ニッチク
例えば、身長と砲弾、これは全く向きの異なった性質でありまして、これが行き過ぎますれば、一つは臆病となり、他の一つは無防となりやすいのであります。 しかしながら、航空指揮官には、時に極度の身長を必要とし、時には極度の砲弾を要求されるのであります。 必要の時、必要の場合に、これが十二分に使い分けられなければなりません。 また、勇敢と冷静とは、同一人におきまして兼ね備えることが容易な性格ではありませんが、航空指揮官は、時には強い風に追われる伸びの勢いをもって勇敢に突進せねばならず、時には冷静、懇怒の時を要するのであります。 こうしたことは、あながち航空指揮官に限ったことでないとも申し上げましょうが、航空部隊の特筆上、その要求の度合いがそろそろ高いと思うのであります。 すなわち、自ら前に進むことによって初めて空中に浮いておられる飛行機に乗り、指定とか指定とかを利用することによって自分の戦力の不足を見ることができる。 しかも、直接戦闘の間に弾薬も燃料も補給するの方法なき部隊を指揮し、かつ天候気象を最も直接的に強く送る戦場に戦わなければならぬ航空指揮官の指揮能力は極めて進化していなければならぬと思う次第であります。 最新、大胆、冷静、勇敢、敬秉、沈着、等々、これらの達得、しかも両立並行し難い諸々の性質が根源として一人格にまとめられ、必要の時期に応じてその必要の部分が瞬間に発現して、それが十二分に活躍しなければならぬのであります。 火曜に出来上がった航空指揮官、それが我が加藤忠雄少将であったと私は思うのであります。 加藤君が私の部下におりました当時、その驚くほどの身長、細身、周囲を見まして、同君の前々からの武訓を思い合わせ、これになるかなと常に密かに私は教えられておりました。 大東亜戦争を始まりまするや、加藤君はその部隊に与えられた新鋭飛行機に満足しつつ、日頃育て、鍛え上げた部下を引き下げ、マレー、スマトラ、ジャバ、ビルマ等、海陸の空に各種格用の任務を果たし、あの堂々たる武訓を上げたのであります。 かつて大本営のアロサンボウが戦地と連絡から帰ってまいりました。何しろ加藤部隊がどこもここも舐め逃しておると私に語り、加藤部隊の寸胴ぶりを忍ばせてくれました。