海洋作戰の新展開(三)

AI summary (β)
イギリス海軍はインド洋の東半部で劣勢に立たされ、商船を大量に失い、カルカッタへの海上交通も断たれています。イギリス艦隊は西インド洋に退避し、インドへの影響力を保つのが精一杯ですが、これは時間の問題です。日本軍人として、イギリス海軍がインド洋で決戦を避けたことを残念に思い、イギリス帝国の衰退を感じています。イギリスの大英インド艦隊は姿を消し、日本艦隊との決戦を避けています。イギリス海軍の退却は、海軍力に依存するイギリスの国家存立に重大な危機をもたらしています。
pid
3573575
date
0000
note
商品番号 : AK-274, デジタル変換後ノイズ除去 : なし, 記録
year
0
genre
文学作品以外の朗読、解説
creators
大本營海軍報道部課長 海軍大佐 平出 英夫
duration
173
persName
大本營海軍報道部課長 海軍大佐 平出 英夫
publisher
コロムビア
イギリス海軍は今やインド洋の東半部において、手も足も出ず、イギリス帝国の命の綱である商船を40万トンも撃沈、打破されるままに委ね、イギリスのインド作種の大拠点であるカルカッタへの海上交通さえ全く切断されたことを、自ら立証しているのであります。 イギリス艦隊に残された唯一の道は、西インド洋に逼拒して虎のくるまで狐が威張り散らすような格好で、インドに対する慈悲をやるほか手がないのでありましょうが、これはただ時間の問題にしかありません。 我らは日本軍人として、イギリス海軍がついにインド洋においても、我らより当時、堂々の陣を張って我に献斬しなかったことを惜しむとともに、栄誉を誇った英帝国の長生を聞くは唯た考えに変えないのであります。 イギリスが宣伝するところの戦艦、航空部艦数隻を主力とする、いわゆる大英インド艦隊なるものは、果たして今何処に現在するでありましょうか。 大英艦隊は、日本の艦隊に大決戦の機会を与えて、我らをして皮肉をかんで占めております。敵が幾度か撃滅したと宣伝している我が艦隊は、要すればいかなる遠距離へも出向いて、彼らとの手合わせをこの上もなく楽しんで待っておるのであります。 正解権を支出しなければならぬ主力部隊は、我先二島を逃げ出して、どうして正解権を確保することができましょう。有力な艦隊がいないということは、正解権の放棄を声明したも同様であります。 言うまでもなく、イギリスの東亜西派は、ひとしてその海軍勢力に依存していたのであります。しかるにその海軍勢力はシンガポールを追われてインド洋へ退き、今また東亜における最後の足場であるインド洋を放棄して、末々ケープタウンへと退却するのを情勢に追い込まれつつあります。 核のごとくイギリス海軍の戦意喪失によって、いよいよイギリスの生命を託する最大の輸血路は、今や重大な危機に直面するに至りました。海軍力に依存するイギリスが、海軍力に頼り得なくなって果たして何によって国家の存立を支え得ましょう。