落語:喧嘩仲裁(二)
- AI要約 (β)
- この文章は、風呂の入り口で喧嘩が始まったという話です。話の中で、登場人物たちはお互いに言い争い、足を踏まれたことからさらに口論が激化します。最終的に、喧嘩をするかどうか迷いながらも、結局は殴り合いには至らず、話が終わります。全体的に混乱したやり取りが続き、具体的な結論には至っていません。
- pid
- 3576021
- date
- 1931-01
- note
- 商品番号 : 26078, デジタル変換後ノイズ除去 : ノイズ除去なし, 落語
- year
- 1931
- genre
- 落語
- creators
- 桂 春團治
- duration
- 188
- persName
- 桂 春團治
- publisher
- コロムビア(戦前)
海水寒い坂へ行って、そんなら風呂へ行こうか、言うてな。
何を言うてね、一体。
俺はそんな風呂も海水も、んなこと聞いてへんがな、
風呂への入り口で喧嘩してやる。
その風呂への入り口で喧嘩があるけん、喧嘩から。
いい。
それな、とにかく喧嘩の方にかかわしてもらえないか。
かかわないでええがな。
どうしたい、きんの入り口で喧嘩は。
それなら、きんのね、あたし風呂へこれと行きまして、
わたしも悪いんです。
風呂への入り口を、なんでね、わたしがさっきね、
一挙手をなんでね、表へパッと、
わたしがね、風呂への入り口を、一挙手を表へパッと、
わたしがそのね、パッと、表へ出るとこへ、
一人向こうから、表からパッと入ってくる。
わたしがパッと出やすられんぺ、このガキ。
なんでこう西洋人の喧嘩見て、パーパーパーパーをぬかしてやん。
おまえが出ると向こうに一挙手やね。
わたしが出ると向こうに、一挙手を二人がパッと、
何したんで、何したやん。
パッとするやつ、あれ、どれ、それ。
おかしげなもんですね。
どうして、二人がパッと一挙手になりやと思いまして、
何やら、とつ、あの、ひょろとつ。
ひょろとつ?
それを言うならひょろとつやろ。
そのとつ。
そのとつて、二人が一挙手をとつした。
とつしたとおかしてね。
そしたら、向こうから、わたしのお宮踏み上がったんでね。
お宮って、浮かれやねんがな、あれ。
足踏まれたやろ。
え、足踏まれやったんでね。
お前が踏まれたやねんがさ、お前が出はんねんがな。
人ごとみたいに言うねん。
足踏まれどうしてん。
足踏まれて、ムカムカっとしたもんで、
浅川てか一挙手やな。
おいってこう言うたん。
何を?
わたしがおいってこう言うたん。
そしたら、向こうからびっくりしてまたおいってこう言うたん。
そしたら、この男も同じようにおいって。
何、何、何、おいにおいかけやん。
どうしたん。
ですから、わたし言ってやったです。
あれ、あれエド子かよ。
え、わたしもう腹が立ったエド子になるまん。
おかしげな。
どうしたん。
だから、だから言ったです。
じょ、冗談。
冗談なことをお知らせにはするなやと。
けったけなエド子やな。
え、向こう見て歩かなくちゃだめでござりますると。
おかしげなエド子を使うねん。
どうしたん。
わたし向こうも言うまんねん。
向こうも、わたしも、あなたの御宮中ごと知らんと踏んだやと思う。
お互いにこういうことになるちゅうのは真似なこっちゃ。
お互いに喜ばんければ。
そんなアホなおい。
どこの世界に足踏まれて喜びなんてあるか。
なんとかポンと殴れ。
わたしそこで思ったんで。
こうやって殴ったりするな。
原骨くらいしないで。
ひとつわたし。
ブカーンとひとつ。
いたれってこう思ったん。
言ったんかい。
いたれってそう。
思ってるうちに向こうが先に行きやがんにゃん。
なんにもならへんやないかい。
アホやなこいつは。
おまえも行かんかいな。
わたしそこで思ったん。
向こうが原骨くらいしないで。
ブカーンと行ってやるさかいな。
わたしも一つ原骨くらいしないで。
ブカーンとひとつ。
人の顔知らんと思ったんですけど。
何でわたしが原骨くらいしないで向こう行くと
向こうのぞマネスタイに思われると
帰って行かん。
おいおいおいおい。
マネスタイに思われたらっても
けんかすんのにやねん。
え、どこの世界に感情かけて
マネスタイに思われたらいかんって
感情かけてけんかしてんのやれへんやな。
アホやな。
われもなんとかひとつ。
行かんかい。
わたしそこで思ったん。
こいつは向こうはブカーンとひとつ
原骨一挙ってやるだけ。
こっちはひとつこうかえたりと思ってな。
まあそれもよかろう。