落語:たぬき(上)

AI要約 (β)
この話は、ある男が子供たちにいじめられていた狸を助ける場面から始まります。男は子供たちに狸をいじめないように説得し、狸を逃がします。その夜、男の家にその狸が訪れ、助けてくれたお礼を言います。狸は恩返しをしたいと言い、男の家に泊まることになります。男は最初は狸を警戒しますが、最終的には狸を受け入れ、狸も男に感謝の意を示します。
pid
3576798
date
1931-12
note
デジタル変換後ノイズ除去 : ノイズ除去なし, 商品番号 : 65324, 落語
year
1931
genre
落語
creators
柳亭 芝楽
duration
216
persName
柳亭 芝楽
publisher
リーガル
♪♪♪ 一石伺います。 狐は七化け、狸は八化け。 よくこの狸ではずいぶんお笑いの種になることがいくらもございます。 あぜみちひかってくる。 子供が大勢で狸をいじめている。 こりゃこりゃこりゃこりゃ。 まあ、まあ、何だろうと思う。 犬の子か猫の子か知らねえが、そんな乱暴なことしなさんない。 おじさん、犬の子や猫の子じゃない。 狸の子だよ。 何が悪いや。後はするぜ。 え、勘弁してやってくれ。頼むから。 な、え、え、え、これ、ばか。 今何て言った子供が。 え、おめえを殺すと言ったぞ。 さあさあさあさあさあ。 ねえ、この里へ出てくるな。 帰れ帰れ。え、穴へ帰って、親誰かに安心させなよ。 な、俺はおめえ寺前の狩りだ。 虫一匹殺さないように決して、おめえをお見殺しにするわけにはいかねえ。 ああ、いいくだくをした。早く帰んなよと家へ帰り。 ひとりもんのきさんじ。 まくらについ、ぐっすり寝込む夜中のころ。 こんばん。 こんばん。 こんばん。 あ、あ、あ、あいよ。あいよ。 ああ、どう、何だよ。 今自分、表を立てるのは誰だい。 え、親方、狸だ。 何を。 狸だ。 分からねえ。 狸は物を言う上で分からないよ。 え、親方、その狸だから。 よ、よ、よ、よせや。 俺は狸に心霊がないぜ。 こんばんから心霊になる。 そのご面子をもらうな。ふざけんなよ。 あの、あ、そうだ。 シュルマ助けてやった。 ちきしょうって無しはねえ。 恩をあたたけやす。 てめえなんだろ、俺を脅かしに来たんだろ。 ちょうだいっちゃいけません。 今日五百回になりましたから、そのお礼にあがりました。 物勝手、狸だ。 礼に来ればそれでいいから、けいれけいれ。 帰るわけにはいかないんですよ。 御恩になってお礼をしなきゃ、人間にも劣ると申しましたから。 そのふざけんなよ、言うことは気に入らねえな、まあ。 で、どうしようってんだい。 開けて下さいな。 開けるわけにいかないよ。 開けなかったら節穴から飛び込む。 その乱暴なことするな。 でも開けるよ。 やったな、どう。 じゃあな、狸。 今、開けるがな。 必ず目を向くなよ、てめえ。 え? てめえが目を向け、俺、目、まっしちゃうんだなね。 大丈夫か? それ、入れ。 それ。 あ、寒いな。 寒いな、どうも。 入れ。 たぬこ。 はい。 あれ? うん。 やっぱり脅かしい気があったんだよ。 思って開けたら、いねえじゃねえ。 怖い怖いてえと、こいつらはなんとな、人の気をとるてえからな。 え、たぬこ。 ふざけやがって。 うぬたちは何が怖いんだよ、この馬鹿。 狸が怖かったら、動物園行かれねえや。 え? 何匹でも来い。 え? 親方がここにいます。 うわあ。 こいしょめ。 え? え? 後ろに入ってやる。 びっくりしちゃって。 え? 親方、こんにちは。 え? こんにちは。 どうも。 こんにちは。 危ういとご助け下さいまして。 ありがとうございます。 まあ、どういたしまして。 親方だけは大変に喜びました。 そうかい。 え? このやつは、な、なかなか、人間も偉くなったと申しがして。 それ、ふざけんなよ。 まあ、いいや。 こっち行きなよ。 ねえ、親方。 え? ご恩返しです。 ま、分かっちゃお。 そのふざけんなよ。 剣兔器らの手出すなよ。 あの、まあ、今日は返すわけにはいかないから。 ねえ、ま、止まっていきねえだがね。 まだかな。 太がないんだがな。 お前、風邪しくていけないで。 太がご心配こむよう持ってまいりまして。 おい、大人の良いタヌキだ。 そうかい。 え? ちゃんとまたぐらいに、この筋がございますんで。 うん。 よく。 あっ、そうだ。 昔からね、タヌキの筋と端城敷きてえが、そんなにある? あるけー。 え? え? 私は子供ですから。 よじょうじき。 あ、半分かよ。