呼び出し電話(下)
- AI summary (β)
- 内容を要約します。 ある女性が電話をかけるために訪問し、電話を借りる場面が描かれています。彼女は電話で近藤さんという人物に連絡を取り、彼が他の女性と一緒にいたことを問い詰めます。近藤さんは弁解しますが、女性は納得せず、絶交を宣言します。電話のやり取りが激しくなり、周囲の人々はその様子を見て驚きます。
- pid
- 3577958
- date
- 1942-07
- note
- 商品番号 : 68048, デジタル変換後ノイズ除去 : ノイズ除去なし, 落語
- year
- 1942
- genre
- 落語
- creators
- 二代目 三遊亭 圓歌
- duration
- 208
- persName
- 二代目 三遊亭 圓歌
- publisher
- キング
ごめんくださいませ。おや、さあ、どうぞお割りください。お電話ですか?
はい、まいざ、ありがとうございませ。
もう、たこの電話同様に使われていただきまして、ちょっと旦那様私、世話屋のところで電話をあげたくて。
さあ、どうぞお買い下さい。お丈夫で結構ですな。
はい、もう私、八十六でございますよ。
おや、奥様、この間はまたどうも引いたが、ありがとうございませ。
大変風味がよろしございました。
何ですか、近頃は、何を買いましてもみんな目方で、味を一匹買いましても、
ああ、もう、腹綿の入っているまんま目方にかけられます。
ありゃ、私、大不賛成でございますよ。腹綿の無駄を省いてからかけてもらいたいと、
手軽に申しましたら、おや、お母さん仕方がないって、
あたりどもが聴閉検査を受けたときも目方かけられたけど、やっぱり腹綿の入っているまんまかけられたなんて言っております。
それにあなた、孫が近頃、生意気になりまして、
この間も雷玉は、ケダモノでない、あれは電気の作用だとこう申します。
だから私は負けませんよ。つべこべ言うもんじゃないって。
ね、あれはケダモノに違いがない。
それが証拠におばあさん若い自分に、電気のなかった自分から雷はいましたよなんて言っております。
またちっと、お暇の自分にどうぞお遊びにお越しくださいますように、
ざらざまもせがいのお暇としてお越しくださいまして。
あなた失礼いたしました。ごめんください。
なんだおばあさん、え、何しに来たんだ電話の中に。
はい、何です。
あ、ちょっと長谷川でございますが、お電話ご配色願いたいと思って。
あ、どうぞお入りください。
毎度愛しみません。ちょっと失礼いたします。
あ、もしもし。もしもし。あの、え、笠尾県でらっしゃいます。
お世話になりますけど、ちょっと近藤さんをお呼び願いたいんでございますの。
あ、もしもし。近藤さん。
あたし、あたしよ。わからない。
みさこ、昨日どうしたの。さんざんに待たせておいて。
うそおっしゃい。
だめだめ。長谷川ってちゃんとニュースが入ってるのよ。
あの時間あなた銀座歩いてたでしょ。ぶらぶら。
だめやん。一緒にいた女の人は一体誰。はっちりおっしゃい。
何。何。お母さん。
バカ。お母さんが洋装で断髪の数がないじゃないの。
妹さんなんてあるにしないじゃないの。
あんた一人息子であたしに言ったじゃないの。
だめだめ。そんな人にあなた、しょっちゅうデタラメばっかり言ってるんですもん。
あなたがそんなに。
あ、あ、そう。あ、そう。
それじゃああなたはあたしと絶好するって言うのね。
絶好するって言うのは絶好してあげるわ。
その代わりそのままにしておかないことよ。
きっとあなたは私、あなた取り殺すかそう思っちゃうだい。
悔しい。
もしもしもし。あなたはこういうふうに乱暴しちゃだめですよ。
何だ。どうしてもおかしい言っちゃったな。
きちがいだねまるで。
ねえあなた。まああたしあの人の電話聞いてるうちに熱が出そうよ。
だからなかなかの美人じゃないの。
あれくらいのことでしかし絶好騒ぎになるものかしら。
ほらお前考えてごらん。先の相手がお前火災保険だ。
あんなに焼かれるやつは考えるよ。