落語:祝いヘッつい(二)
- AI要約 (β)
- この文章は、地震の後の会話を描写しています。登場人物たちは「ヘッツイさん」という物を購入しようとしていますが、その価格が非常に高いことに驚いています。彼らはお金をどう工面するかについて話し合い、最終的には他人から借りることを考えます。しかし、借りる相手が寝ているため、起こすのは気が引けるというジレンマに直面します。全体的に、物の高騰とそれに対する人々の反応が描かれています。
- pid
- 8269471
- note
- 商品番号 : 3035, デジタル変換後ノイズ除去 : ノイズ除去なし, 落語
- genre
- 落語
- creators
- 桂 春団治
- duration
- 211
- persName
- 桂 春団治
- publisher
- オリエント
地震の後ってそんなアホなこと言うなよ。
せやないね。こないだわし竹におったらな、
八百年あたり来てくれって言うておったんで、
なんとか祝いするわって言うたら、
ヘッツイさんが売れてんねが、そうはなんぼ売っとるやろって言うておったん。
ああ、俺ヘッツイさん欲しいねなと思って。
で、二人でヘッツイさん言おうてやろかい。
そりゃよろしいけど、今日日ヘッツイさん高いで。
さあ、今日日のこっちは高い。ヘッツイさん安くないやろ思うに。
いやいや、そりゃそうはないんで。
どうやら水も高くて、五十四千円もあたたんだなんで。
アホやな、こいつ。ヘッツイさん五十四千円じゃあるかい。
こないだあんた三つ越しで四十五千円。
ちょっとおもちゃもやれへんがな、アホが。
二つ別に大きいやつやんねが。
ああ、あの大人のん。
大人のんて子供のやつ喜ぶから普段は言うねん。
あの大きいやつじゃが。
ああ、あれやったらなかなか五十四千円じゃねえわ。
そうやって俺は内緒だが。
あれやったらどんなことあっても、どうやら水も高くて、
五十万円ぐらい出さんと。
ねえ、今日は大変やないなお前。
そうは分からない、五十万円なんて。
そうは分からない。黙っていいな。
俺はこないだな、土浮池通ったら、
土浮池の土にゃんのやじには
大手の偉いヘッツイさんが出たある。
ああ、そいつ一つ二人で
言おうてやるかしらと思うにが。
ああ、なんぼうどうするもんでやに。
まあ、どうやら水も高くて、
十五両はするな。
十五両二人でやんねえな。そうやん。
それめに一円越え一円ずつやな。
そうそう。
せかけはあかん。
なんであかんに。なかなか一円越え一円できん。
だって、おたえあんた、
一つのうちな、家賃が
六円五十円が
四つそそこってぐらいやのに、
一円越え一千のかねえって、
そんなことはね、見せとくねえこと言うねえ。
見せとくねえこと言うなって、言わんのは分からん。
それとも、だってこしらえひいなや
どうしやねえかわいくないけど、
うちのおばさんだとうどう。
あほやなこと言いねえな。
それがかわいくない。
こうずの黒焼きを持っていったら、
なんかやねえかねえ。
こうずの黒焼きの中で、ことあげ言うのが。
で、そこをつぶしに売ってたら、
そんなあほやな。おい、
あかん、つぶしに売ってやったら、
あかの金皿みたいに売ってやがる。
そういううち、おれも七円越え一千のかねえがないのじゃ。
なんとかおてもないねえのは、そうやん。
これからどうしよう。
おやおやさんに、二人がわきをうて、
借りに行こかん。
ただ、そこが相談やから、
おやおやさんと昼行かんと、
よさり行ってみようか知らんと思うにがな。
そこは行かんで、もう。
なんで、そこでやがな、物を借りに行くのに、
よさり行って寝てはんの起こすのに、
気の毒なんさ。そこやがな。
おやおやさんが寝てはりゃ起こさんと、
そのままにして、
持ち物にかけちゃう思うにが。
うてえ。
よみはんも寝てはるまんも、
起こされてもいいやねえか。
そのままに持ち物にかけちゃう思うにが。
黙って持ち物にしてやれ。
よみはんもおやおやさんも寝てるのに、
誰にも答えられねえか。
さあ、そうやってうちの人やったら、
誰でもだんないねえさかい。
おもてでヘッチンさんだけ
いやはんにないがな。
いきどおろもいやはりや。
うめいちばっちやら、ちょうどばっちやら、
みんなおもてでいっしょにいやはんにや。
みんなうちのおかたやさかい。
そのおかたらいにさのんで、
ヘッチンさんだけ持って、
もったいないわしらん思うにがな。
そりゃやっぱりぬしてやれ。
いっとこ、なんで、
さかまいられたら、いらびにやがんだら。
何もいらびにやがいても、
さかまいられたとこしかない。
みんがはかるきで、
いんじょうしたらいいにやん。
ちょこいんじょうすんに、
いんじょうするだけで、
おまえなんでもねえこっちや、
おれのおっさんとこいったらいいにやん。