落語;不精床屋(下)

作詞・作曲・編曲・実演家
林家 正蔵
製作者(レーベル)
ニッポノホン
歴史的音源ジャンル
落語
出版年月日
1930-06
カテゴリ(AI 付与)
サービス業
キーワード(AI 付与)
理髪店, 親方, 客, 弟子, コミカル
注記
商品番号 : 17556, デジタル変換後ノイズ除去 : 無, 落語
なるほど。 うまいね。 うん。 親方がやかましいだけあって、仕事はうまい。 つっても痛くはねえや。 え?まだやらねえ? ああ、そうか。 これからやるのかい。 しっかり頼むよ。 かたさま。 あて。 おち。 あてて。 おいて。 いてえな、どうも。 いってもいねえから。 あててて。 うるせえな、お客。 いていてって、みっともねえや。 裏通りじゃねえんだから、表で人が通らない。 いていてなんて、みっともねえ。 こぞえ、ひかりひなくて、だめじゃねえか、てめえ。 え? みせろよ、かみそりを。 あれ?これでやったのか? ばか。 これはさっき、下駄のドローとしたかみそりじゃねえか。 こんなもんでやるな。 お客、すまなかった。 やっこぼんやりしてやがってな。 下駄のドローとしたかみそりでやった。 これじゃ、いてえや。 今度は、俺がやってやるから、安心しろよ。 ねえ。 かみそりじゃ、てめえ。 ぎゅうとも、いやせないから。 あら。 なるほど、こいつはどう。 だらひやねえ、頭だねえ。 うーん。 頭の中で、一番よくねえんだ、これは。 こんにゃく頭てえんだ。 真ん中行くと、ひわがよってやがるんだからねえ。 こぞこぞ。 おう、やっこ。 みろよ。 ねえ。 あら、だらひやねえ、頭だこいつは。 こういう頭やるときにはな。 びんの毛をつかんで、 力を入れて、 ぎゅう。 いてえな、どうも。 およこた、のがきはよこたんすけど、 あんまり力を入れて、びん引っ張らないように。 でたけえねえ。 どうやったって、すかぎぐらい、いてんぐらい、 がまんへなくちゃいけねえ。 こうやっておいて、 おう、おいて。 てえな、どうも。 さっきから、 しっかりやって、しっかりやってったって、 そんなことは、なにいってんねえ。 この隙をねらってな。 えいっとこ。 あんまりきあいかけないでねえ。 おう、かみそりがこのまわり、 まわると、あぶなくていけねえ。 でたけえな、でたけえ。 この隙をねらって、 こういうふうに、かみそり。 あぶねえな、どうも。 こたん、 こっちをみろよ、しごとは。 みなってんだよ、こっちを。 てもてをみろよ、てまたは。 なに? こっちをみろってんだよ、わからないな。 こんなくだらない頭だけど、 しごとのけんきゅうになるから、 みとけてんだよ。 なに? おもてをみてるやつあるかい、ばか。 え? かくべちしがきた? かくべなんて、みてるからだめなんじゃねえか。 こっちをみろってんだよ、こっちを。 こっちをみろよ、このやろう。 みなよ。 ああ、いてえ。 こえちゃいけねえ。 やったねえ、こりゃあ。 ふさげちゃいけねえよ、おやかた。 こもといってんのは、こうどうさんだけど。 ああ、いてえ。 しっぽだいたのは、おれのあたまだよ。 へへへ。 せいぜいむくままで、 てがとどかないからね。 おまえさんのあたまで、 まにあうじゃん。 じょだいちゃいけねえよ。 ああ、いたぼれた。 あれ? 歯のほうでやったんだね。 ずううううってきたと思ったら、 あ、ちがでたよ、おやかた。 え? ああ、ちがでた。 だんだんでつきあった。 おもしろい。 おもしろかねえよ。 どうしてくれんの。 あんしんしろい。 ぬうほどじゃねえや。 ごきげんよう。