映画劇:金色夜叉(歌留多会帰りの場) (上)

Lyricist / composer / arranger / performer
尾崎 紅葉[作詞], 林 長二郎, 田中 絹代
Label
コロムビア(戦前)
Genre
近代演劇(日本)
Publication date
1932-01
Category (AI-assigned)
人間関係
Keywords (AI-assigned)
富山, 殴られる, 同情, 金銭, 幸福
Notes
商品番号 : 26737, デジタル変換後ノイズ除去 : 無, 映画劇
みなさん、本当に今晩、面白かったな。 ええ、もっと簡易さ、早く来てくれればよかったのよ。 本当に愉快だったな。 あの富山っていう、キザのやつな。 みんなにぶん殴られて、僕、いい気持ちだったな。 だけど、少し気の毒だったわ。 気の毒だって? うん。 気の毒だって? うん。 うん。 うん。 うん。 うん。 うん。 うん。 うん。 うん。 うん。 うん。 いえ、気の毒だって? うん。 みなさん、同情するのか? うん。 同情はしないけど。 うん。 でも、少し可哀想だったわね。 僕、あんなやつ、うんとやられたほうがいいと思うな。 だいたい自慢そうに、ダイヤの指輪をみやさんの指にはめるなんて、生意気だわ。 みやさんは、あんなものほしくないだろう? だって、あたしは女ですもの。 欲しいわ。 欲しい? 貧乏は嫌だわ。 だけど、それも程度問題と思うな。 僕は、金で本当の幸福は得られないと思う。 例えば、現在の僕にすれば、すぐ学校は卒業するし、 みやさんがいてくれるし、これ以上の幸福が望まないな。 みやさんはどう? そりゃあ、あたしだってそうだわ。 なら、いいじゃないか。 いいわよ。 誰がいけないと言って? 君言ったじゃないか。 言わないわよ。 言ったよ、言ったよ。 お、寒い。寒いな。 みやさん、寒くはないか? 寒いわ、とっても。 寒いだろ?そうだろ?風邪ひくといけないから、僕のマントの中へお入りよ。 だって、変だわ。おかしくはない? おかしくないよ。どれが見たっていいじゃないか。 みやさん、僕の妻だろ? ええ、あなたがもらってくだされば。 バカなこと言うな。決まってるじゃないか。 どうだ、ね、このほうがあったかいだろ? 待ってよ、かんいちゃん。少しゆっくり歩いてよ。 あたし、とってもそんなに早く歩けないわ。 寒いわ。転ぶといけないから、ねえ、ねえ、手をひいてよ。ねえ。 よし、こんならいいんだろ? ええ。