花咲爺さん
- 作詞・作曲・編曲・実演家
- 東京高等師範学校附属小学校児童
- 製作者(レーベル)
- ビクター
- 歴史的音源ジャンル
- 教育・児童
- 出版年月日
- 1930-06
- カテゴリ(AI 付与)
- 物語
- キーワード(AI 付与)
- おじいさん, 犬, 宝物, 臼, 花
- 注記
- 商品番号 : 51307, デジタル変換後ノイズ除去 : ノイズ除去なし, 学芸
花坂じいさん、昔々、良いおじいさんと悪いおじいさんがありました。
良いおじいさんは犬を一匹飼って、体操を可愛がっていました。
ある日犬は畑の隅で、ここ掘れ、わんわん、ここ掘れ、わんわん、と教えました。
良いおじいさんがそこを掘ってみますと、土の中からお金や宝物がたくさん出ました。
悪いおじいさんはそれを聞いて、その犬を狩りに来ました。
そうして無理に犬を泣かせて、そこを掘ってみましたが、汚い泥水ばかりしか出ません。
おじいさんは腹を立てて、その犬を殺してしまいました。
良いおじいさんは体操を悲しがって、犬をうずめて、その上に小さな松茸を植えました。
その松茸はずんずん大きくなりました。
良いおじいさんはその木を切って、薄をこしらえました。
その薄で米を漬きますと、薄の中からまたお金や宝物が出ました。
悪いおじいさんはまたこの薄を狩りに来ました。
そうして米を漬いてみましたが、やっぱり汚いものばかり出ました。
また怒って、その薄を割って、火をつけました。
良いおじいさんはその灰をもらってきて、庭にまきました。
すると、庭の枯れ木の枝にきれいな花が咲きました。
おじいさんは喜んで、その灰をざるに入れて、
花咲かじじ、花咲かじじ、枯れ木に花を咲かせましょう。
と呼んで歩きました。
そろさまがお通りになって、
おもしろいことだ。花を咲かせてみよ。
とおじいさんは言いました。
おもしろいことだ。花を咲かせてみよ。
とおうせになりました。
灰をまきますと、枯れ木に花が咲いて、一面に花咲かりになりました。
これはめずらしい。みごと、みごと。
とおほめになって、ごほうびをたくさんくださいました。
悪いおじいさんはこの話を聞いて、
残っていた灰をかき集めて、
枯れ木にのぼって、とろさまのおかえりを待っていました。
そのうちに、とのさまがお通りになって、
もう一度花を咲かせてみよ。
とおうせになりました。
今度はいくら灰をまいても、少しも花が咲きません。
とのさまやおともの人の目も、口も、耳も、灰だらけになりました。
これはにせものだ。にくいやつだ。
と言って、悪いおじいさんはとうとうしばられてしまいました。