桜鍔恨鮫鞘(鰻谷の段)(三)

Lyricist / composer / arranger / performer
竹本 錣太夫(五代目), 豊沢 新左衛門[三味線]
Label
ビクター
Genre
三味線楽(浄瑠璃)
Publication date
1936-01
Category (AI-assigned)
人間関係
Keywords (AI-assigned)
謝罪, 夫婦, 不満, 別居, 対面
Notes
商品番号 : 53621, デジタル変換後ノイズ除去 : ノイズ除去なし, 義太夫
おれ、母女ひと、それもと思いどうしたわけ。 お妻に悪いことがあらば、わびことするのは男の役。 いやこれ、娘には何も謝りはござらん。 気に入らぬと言うはこなたのこと、もうこっちの家へふつりと足踏みして下さな。 お妻と言うな。 切りましたぞ。 夫は女房に営みをやる。和紙券の大夫。 それにしかい、女房の方から縁切るという、おなたのしやんの。 はい、向こう取りました。 向こう、よがいながら娘にはれきとした男がござ。 うかうかとながいはなるまい。 さあさあ、早よ、言んでもらいましょう。 聞いてはすので、しざたてなおし。 屋敷ばばここのすの口から、とくしんづくでもろごたお妻、もとより、 こなかなすたる夫婦、いま、ご主人のご難にゆえ、人の目立つをいかんがと思い、 わざとこの屋ごとござきし、この八郎めいにいとまもとらす。 向こう入れてはすのまい、すのまい。 いや、これ、言わせない、言わせない、言わせない。 ここの家、こりゃ俺がうち。 こなたは、べつに家があれば、おもてむきの男じゃない。 それじゃにおって、こっちから、ひまやっていとった向こう。 うむ。 して、その向こうは、ただ、どこにいる? ああ、その向こうは、ここにいるわい。 いや、見せておいてもらおう。 と、おや、真ん中に。 おお、ああ、む、あら。 あなたがこの屋の向こう殿か。 うむ、この屋の八兵様と言うて、大金持ちの、でね、殿。 いや、りょうがいながら、きょうから、お妻が生じまじありなしの。 花向子様や、主廟の貴様が、この屋の八兵との。 名は金って聞いたべど、顔見合わすわいまが始めや。 そりゃあ、たがや。 かれ、あじょるみ。 しけ、ぴんのわれを追い出し、向こうになるのも、 いなものなれども、親子が立ってと言われるによって、 気のどくながら、われらが、にょぼり。